説明

サービス利用者サポートシステム

【課題】 利用者状況に柔軟に対応しつつ、問い合わせに対する即時的な応答を提供すること。
【解決手段】 サーバコンピュータから配信されるサービス情報コンテンツに含まれる商品および/またはサービスに対する問い合わせに対する応答をオペレータ端末13、14において実施することで、商品および/またはサービスの利用を支援するサービス利用者サポートシステムであって、前記サーバコンピュータ11は、利用者から、チャット若しくは音声による問い合わせを受付けるための受付け部を含む前記サービス情報コンテンツを配信し、チャットによる問い合わせを受付けたことに基づいて、利用者端末7a〜7cと前記オペレータ端末14とのチャットを提供するチャット手段4と、音声による問い合わせを受付けたことに基づいて、前記利用者端末と前記オペレータ端末間の音声通話を提供する音声通話手段6と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インターネット等のオープンコンピュータネットワークを通じてサーバコンピュータから利用者が操作可能な利用者端末に対して配信される商品および/またはサービスに関する情報を含むサービス情報コンテンツに含まれる当該商品および/またはサービスに対する問い合わせに対する応答を、前記オープンコンピュータネットワークを通じて前記利用者端末とデータ通信可能に接続されたオペレータ端末において実施することで、前記商品および/またはサービスの前記利用者の利用を支援するためのサービス利用者サポートシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、パーソナルコンピュータの家庭への普及と、これら各家庭へのインターネットの普及、更には、携帯電話におけるインターネット機能の充実に伴い、インターネット上において商品やサービスを販売するサイトが多く利用されてきている。
【0003】
これら商品やサービスを販売するサイトにおいては、販売する商品やサービスの写真や説明を含むサービス情報コンテンツとなる商品購入ページやサービス申し込みページ等が、利用者端末である利用者のパーソナルコンピュータや携帯電話に配信されるが、これら商品購入ページやサービス申し込みページに掲載されている商品やサービスに対して、質問等の問い合わせ等を行う場合においては、従来、これらの問い合わせを行う手段として電子メールが使用されている。
【0004】
しかしながら、これら電子メールによる問い合わせは、即時的に応答を得られないばかりか、何度も電子メールのやりとりを実施する必要が生じる場合があり、これらの面倒を回避するために、利用者は、問い合わせ内容を整理して電子メールを作成しなければならないことから、これらの問題を解消するために、問い合わせに応答をするオペレータ端末と利用者端末(クライアント端末)とを双方向通信可能に接続して、利用者が自身の利用者端末を用いて音声にて問い合わせを実施できるようにしたものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】特開2002−42009号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
この特許文献1にあっては、利用者は、即時的に且つ手軽に問い合わせに対する応答を得ることができるものの、利用者、特に若年層の利用者にあっては、携帯電話の利用頻度が、通話よりもメールの利用頻度が多いように、通話にてオペレータと直接会話するのが苦手と思う利用者が存在するとともに、特に、利用者端末として携帯電話を使用する場合においては、周囲の状況により通話にて問い合わせを実施し難い場合もあり、これらの利用者や利用者の状況に柔軟に対応することができないという問題があった。
【0007】
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、種々の利用者や利用者の状況等に柔軟に対応しつつ、問い合わせに対する即時的な応答を利用者に提供することのできるサービス利用者サポートシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明の請求項1に記載のサービス利用者サポートシステムは、
オープンコンピュータネットワークを通じてサーバコンピュータから利用者が操作可能な利用者端末に対して配信される商品および/またはサービスに関する情報を含むサービス情報コンテンツに含まれる当該商品および/またはサービスに対する問い合わせに対する応答を、前記オープンコンピュータネットワークを通じて前記利用者端末とデータ通信可能に接続されたオペレータ端末において実施することで、前記商品および/またはサービスの前記利用者の利用を支援するためのサービス利用者サポートシステムであって、
前記サーバコンピュータは、前記利用者から、チャットによる問い合わせ若しくは音声による問い合わせのいずれによる問い合わせを実施するかを受付けるための受付け部を含む前記サービス情報コンテンツを配信し、
前記受付け部においてチャットによる問い合わせを受付けたことに基づいて、前記利用者端末と前記オペレータ端末とのチャットを提供するチャット手段と、
前記受付け部において音声による問い合わせを受付けたことに基づいて、前記利用者端末と前記オペレータ端末間の音声通話を提供する音声通話手段と、
を備えることを特徴としている。
この特徴によれば、利用者は、音声による問い合わせとチャットによる問い合わせの内、所望する形態での問い合わせを実施することができるようになるので、利用者や利用者の状況等に柔軟に対応しつつ、問い合わせに対する即時的な応答を利用者に提供することができる。
【0009】
本発明の請求項2に記載のサービス利用者サポートシステムは、請求項1に記載のサービス利用者サポートシステムであって、
前記チャット手段は、同一のオペレータ端末と複数の利用者端末とのチャットを提供することを特徴としている。
この特徴によれば、オペレータ端末を使用する1人のオペレータで、複数の利用者からの問い合わせに対応することが可能となり、状況に応じてオペレータの人数を低減することができる。
【0010】
本発明の請求項3に記載のサービス利用者サポートシステムは、請求項1または2に記載のサービス利用者サポートシステムであって、
前記音声通話手段は、前記受付け部においてチャットによる問い合わせを既に受付けて前記チャット手段によるチャットが提供されているときに、前記受付け部において音声による問い合わせを受付けたことに基づいて当該利用者端末とオペレータ端末間の音声通話を提供することを特徴としている。
この特徴によれば、チャットによる問い合わせが音声による問い合わせよりも先に実施されるようになるので、1対1の応対が必要となる音声による問い合わせが実施される頻度を極力低減でき、必要とされる音声での応答を行うオペレータの人員を極力低減することができる。
【0011】
本発明の請求項4に記載のサービス利用者サポートシステムは、請求項1〜3のいずれかに記載のサービス利用者サポートシステムであって、
前記オペレータ端末が、チャットによる応答を行うチャットオペレータが使用するチャットオペレータ端末と、音声による応答を行う音声オペレータが使用する音声オペレータ端末とから成り、
前記チャット手段におけるチャットの内容を記憶するチャット履歴記憶手段と、
前記受付け部において音声による問い合わせを受付けたときに、前記チャット履歴記憶手段に記憶されている当該音声による問い合わせの受付け以前において前記チャットオペレータ端末と前記利用者端末との間のチャットの内容含むチャット履歴を、音声による応答を行う音声オペレータ端末に転送するチャット履歴転送手段と、
を備えることを特徴としている。
この特徴によれば、チャットによる応答を行うチャットオペレータと、音声による応答を行う音声オペレータとを別個のオペレータとすることができ、これらのオペレータに個々に専門性を備える人員を配置することで、より高品質な応答を提供できるようになるばかりか、音声オペレータは、チャットオペレータと利用者とのチャットの内容を、迅速かつ正確に把握して利用者への応答を実施できるので、利用者に対して異なるオペレータが応答することによる違和感を与えたり、同じことを再度説明する等の面倒をかけること等も低減できる。
【0012】
本発明の請求項5に記載のサービス利用者サポートシステムは、請求項1〜4のいずれかに記載のサービス利用者サポートシステムであって、
前記オペレータ端末が複数であって、これら各オペレータ端末において実施されているチャットの内容を表示するための監視用端末を備えることを特徴としている。
この特徴によれば、複数のオペレータによる応答を監視することが困難な音声通話の場合に比較して、チャットの場合には、これらの複数のオペレータによる応答を監視用端末にて表示させて監視することが可能となるので、これら複数のオペレータによるチャット応答の監視を効率良く実施することができる。
【0013】
本発明の請求項6に記載のサービス利用者サポートシステムは、請求項1〜5のいずれかに記載のサービス利用者サポートシステムであって、
前記商品および/またはサービス、若しくは配信される前記サービス情報コンテンツを特定可能な情報に対応付けて、問い合わせ内容並びに当該問い合わせ内容に対する応答内容とを記憶する問い合わせ応答記憶手段と、
前記オペレータ端末において応答している利用者の利用者端末に対して配信されたサービス情報コンテンツ、若しくは該サービス情報コンテンツに含まれる商品および/またはサービスを特定可能な情報を取得し、該取得した情報に対応付けて前記問い合わせ応答記憶手段に記憶されている問い合わせ内容並びに当該問い合わせ内容に対する応答内容を抽出して当該オペレータ端末に表示させる問い合わせ応答表示手段と、
を備えることを特徴としている。
この特徴によれば、問い合わせがなされた商品および/またはサービス、若しくは配信される前記サービス情報コンテンツに該当する問い合わせ内容並びに当該問い合わせ内容に対する応答内容とが、問い合わせ応答記憶手段から抽出されてオペレータ端末にて表示されるようになるので、例えば、経験が少なく、商品やサービス等に対する知識に乏しいオペレータでも、利用者の問い合わせに対して、的確に応答することが可能となり、応答による間違いやクレームを低減することができ、より高品質な応答を利用者に提供することができる。
【0014】
本発明の請求項7に記載のサービス利用者サポートシステムは、請求項1〜6のいずれかに記載のサービス利用者サポートシステムであって、
前記受付け部において音声による問い合わせを受付けたときに前記利用者端末が携帯電話であるか否かを判別する機種判別手段と、
該機種判別手段により前記利用者端末が携帯電話であると判別されたときに、該利用者端末である携帯電話から当該携帯電話の電話番号を取得して、該取得した電話番号への発呼を実行する発呼手段と、
を備えることを特徴としている。
この特徴によれば、利用者端末が、オープンコンピュータネットワークを通じた音声通話ができないことの多い携帯電話である場合に、音声による問い合わせに際して当該利用者端末である携帯電話からオペレータ端末に発呼させることにより通話代金が利用者に発生したり、或いは、これら利用者側からの発呼による通話代金をオペレータ端末側にて負担するための電話会社等に対する種々の手続き等をオペレータ端末側において実施する面倒を回避することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明の実施例を以下に説明する。
【実施例】
【0016】
本発明の実施例を図面に基づいて説明すると、まず図1は、本実施例のサービス利用者サポートシステムの全体像を示すシステム構成図である。
【0017】
本実施例のサービス利用者サポートシステムは、商品の販売を行う契約企業(カスタマー)に設置されて、該商品を販売するためのサイトを提供するWebサーバ11並びに利用者からの問い合わせにチャットや音声通話にて応答する各オペレータが使用可能な各オペレータ端末(PC)13、14と、インターネット網1を介して該Webサーバ11にアクセス可能とされ、各利用者a〜cが操作可能とされた利用者端末となるパソコン7aやノートパソコン7bや携帯電話端末7cと、商品の販売を行う契約企業(カスタマー)との契約により、当該契約企業(カスタマー)に対して、利用者の商品購入における応答サービス環境を提供するサポートサービス提供会社(ASP、Application Service Provider)に設置され、契約企業(カスタマー)における各オペレータの端末(PC)や各オペレータと各利用者a〜cとの間のチャット環境を提供するオペレータ管理サーバ4、利用者の個人情報や各オペレータや各オペレータの端末(PC)やFAQ(Frequently Asked Questions、頻繁に尋ねられる質問)データ等の各種のデータが記憶・管理するデータベース(DB)用サーバ5、並びに各利用者a〜cと各オペレータとの音声通話環境を提供する音声通話用サーバ6と、から主に構成されている。
【0018】
尚、携帯電話端末7cは、携帯電話会社2の携帯電話システムを通じてインターネット網1に接続されているとともに公衆回線網3と接続されており、本実施例に用いた携帯電話端末7cは、公衆回線網3に接続されている一般電話との通話機能に加えてインターネット網1への接続機能を有する端末とされている。
【0019】
また、サポートサービス提供会社(ASP)に設置されているオペレータ管理サーバ4、データベース(DB)用サーバ5、音声通話用サーバ6とは、互いにデータ通信可能に接続されており、これら各サーバが連携して各種の処理を実施できるようになっている。
【0020】
また、本実施例に用いた音声通話用サーバ6は、利用者aのパソコン7aや利用者bのノートパソコン7bと音声オペレータ端末(PC)13とから送信される通話音声データを含むパケットデータを、相互に受信できるように制御することで、利用者aのパソコン7aや利用者bのノートパソコン7bと音声オペレータ端末(PC)13との間の音声通話をインターネット網1を介して実施できるようにする機能を有するとともに、公衆回線網3に接続されていることで、利用者cの携帯電話端末7cと音声オペレータ端末(PC)13との音声通話を、該公衆回線網3並びに携帯電話会社2の携帯電話システムを通じて行うゲートウェイ機能を有しており、携帯電話端末7cや公衆回線網3に接続されている一般電話に対しても発呼することができ、これらの発呼先の各種の電話と音声オペレータ端末(PC)13との音声通話が可能とされている。
【0021】
また、本実施例の契約企業(カスタマー)には、前記Webサーバ11に加えて、利用者からの問い合わせに対して、チャットにて応答する各チャットオペレータが操作する複数のチャットオペレータ端末(PC)14と、利用者からの問い合わせに対して、音声にて応答する各音声オペレータが操作する複数の音声オペレータ端末(PC)13と、これらチャットオペレータや音声オペレータを管理する責任者が操作する責任者端末12とが設けられている。
【0022】
そして、これら責任者端末12、音声オペレータ端末(PC)13、チャットオペレータ端末(PC)14、並びにWebサーバ11は、ルータ機能を備えるインターネット接続装置10を通じてインターネット網1に接続されていることで、該インターネット網1を介してサポートサービス提供会社(ASP)に設置されている各サーバや利用者a〜cの各種端末とのデータ通信が可能とされているとともに、これらインターネット接続装置10を通じて契約企業(カスタマー)内においてローカルエリアネットワーク(LAN)接続されており、これらローカルエリアネットワーク(LAN)接続された責任者端末12、音声オペレータ端末(PC)13、チャットオペレータ端末(PC)14、並びにWebサーバ11が互いにデータの授受を実施できるように構成されている。
【0023】
また、本実施例に用いた各サーバとしては、詳細な説明を省略するが、通常においてサーバとして使用される比較的処理能力に優れ、且つ安定性の高いコンピュータを好適に使用することができる。
【0024】
また、本実施例に用いたチャットオペレータ端末(PC)14としては、各種の情報を表示可能なディスプレイやチャット内容を入力するためのキーボード等の入力装置を備える一般的なパーソナルコンピュータを好適に使用することができ、これらチャットオペレータ端末(PC)14には、サポートサービス提供会社(ASP)に設置されているオペレータ管理サーバ4により提供されるチャットへのログインや、チャット画面に表示されるチャットデータ等をオペレータ管理サーバ4と送受信する機能や、データベース(DB)用サーバ5の内容を検索、表示する等の機能等の各種の機能を提供する専用のアプリケーションプログラムがインストールされている。
【0025】
また、本実施例に用いた音声オペレータ端末(PC)13としては、チャットオペレータ端末(PC)14と利用者とのチャットによるやりとりの内容であるチャット履歴を表示可能なディスプレイや、例えば、ヘッドセット等の通話音声の入出力を実施する音声入出力装置等を備える一般的なパーソナルコンピュータを好適に使用することができ、これら音声オペレータ端末(PC)13には、サポートサービス提供会社(ASP)に設置されているDB用サーバ5にて記憶されているチャット履歴を取得する機能や、音声通話用サーバ6を通じての音声通話の機能、並びにデータベース(DB)用サーバ5の内容を検索、表示する機能等の各種の機能を提供する専用のアプリケーションプログラムがインストールされている。尚、本実施例において音声オペレータ端末(PC)13にインストールされている該アプリケーションプログラムには、前記チャットオペレータ端末(PC)14におけるチャットに関する機能も含まれており、例えば、チャットによる問い合わせが多く、チャットオペレータ端末(PC)14が不足した状況においては、音声オペレータ端末(PC)13においてもチャットによる応答を実施できるようになっている。
【0026】
また、本実施例に用いた責任者端末(PC)12としては、前記音声オペレータ端末(PC)13と同様のパーソナルコンピュータを好適に使用することができ、音声オペレータ端末(PC)13と同様のアプリケーションプログラムがインストールされているとともに、新たなオペレータの登録や、各オペレータのスキル等に関する情報等の各種のデータをデータベース(DB)用サーバ5に登録したり、登録されているデータを更新する等の各種の設定処理を実施する機能や、各チャットオペレータ端末(PC)14にて実施しているチャットの応答内容を表示したり、各音声オペレータ端末(PC)13における各音声オペレータの応答状況を表示する管理機能を提供する専用の管理者アプリケーションプログラムがインストールされている。
【0027】
また、本実施例に用いた利用者aのパソコン7aや利用者bのノートパソコン7bには、Webサーバ11から配信される各HTML文書(ページ)を表示するための閲覧用プログラム(ブラウザ)が予めインストールされているとともに、前記音声通話用サーバ6を通じて音声オペレータ端末(PC)13と通話音声データを含むパケットデータを送受信するためのサブプログラム(プラグイン)がインストールされており、利用者aや利用者bが音声通話による応答を選択した場合には、これらサブプログラム(プラグイン)が実行されて、送信する通話音声パケットデータの生成や受信した通話音声パケットデータの再生が実施されることにより、利用者aまたは利用者bは音声オペレータとの通話を実施できるようになっている。
【0028】
次いで、本実施例のDB用サーバ5の記憶部(図示略)に記憶されている各種データについて、図2に基づいて説明していく。
【0029】
DB用サーバ5に記憶されているオペレータ端末情報は、図2(a)に示すように、オペレータ(チャット、音声含む)を識別可能なオペレータIDに対応付けて、接続状態(接続中、未接続のいずれか)と、オペレータが所属しているカスタマーを示す契約企業と、オペレータのスキル及びレベルを示すスキル/レベルと、オペレータが同時に応対可能なチャットの総数を示すチャット数と、その時点のチャット数を示すチャット状態と、オペレータ端末にて着信可能な電話番号と、電話番号の利用状態を示す電話状態と、から構成されている。
【0030】
本実施例におけるオペレータのスキルは、サポートサービス提供会社(ASP)と利用契約している契約企業(カスタマー)がWebサーバ11にて提供している商品の種類のうち、当該オペレータが商品知識を有している商品の種類を設定するようになっている。ここで、商品の種類は、契約企業ごとに予め定められているものとし、例えば、家電、AV(Audio and Visual、音響と映像)、PC(Personal Computer、パソコン)等である。
【0031】
本実施例におけるオペレータのレベルは、当該オペレータが、チャットのみに対応するオペレータか(レベル1)、チャットに加えて音声通話にも対応するオペレータか(レベル2)、責任者か(レベル3)、を示している。このオペレータのレベルはスキルごとに定められている。当該オペレータの有する商品知識に応じて、例えば、家電に関しては豊富な知識を有するため電話応対可能(レベル2)、PCに関してはやや知識不足であるためチャット応対可能(レベル1)、のように設定できる。
【0032】
また、後に詳述するが、オペレータが専用のアプリケーションプログラムをオペレータ端末(責任者端末12、音声オペレータ端末13、チャットオペレータ端末14のいずれか)にて実行すると、当該オペレータが応対可能なチャット数がオペレータ管理サーバ4に送信されて、オペレータ端末情報(図2(a)参照)に登録される。このとき、チャット応対しないオペレータの場合には、チャット数に「−」が設定される。
【0033】
また、責任者もしくは音声オペレータが専用のアプリケーションプログラムを端末(責任者端末12、音声オペレータ端末13のいずれか)にて実行すると、着信可能な電話番号がオペレータ管理サーバ4に送信されて、オペレータ端末情報(図2(a)参照)に登録される。このとき、音声応対しないオペレータの場合には、電話番号に「−」が設定される。
【0034】
DB用サーバ5に記憶されているサービス情報は、図2(b)に示すように、Webサーバ11にて配信しているWebページのページアドレスに対応付けて、Webサーバ11にて商品を販売している契約企業と、当該Webページに含まれる内容を示すトピックと、から構成される。トピックは、契約企業にて、ページアドレスごとに個別に、予め設定されるようになっている。
【0035】
このようにサービス情報(図2(b)参照)により、利用者がWebページにアクセスしてきたときに、当該Webページのページアドレスと一致するページアドレスを、サービス情報から検索することで、Webページに対応する契約企業とトピックとが特定可能とされている。
【0036】
DB用サーバ5に記憶されているチャット履歴は、図2(c)に示すように、Webサーバ11にて配信しているWebページのページアドレスに対応付けて、当該Webページにアクセスするとともに問い合わせを要求した利用者を識別可能な利用者IDと、利用者の問い合わせに応対しているオペレータのオペレータIDと、利用者がチャットか音声のいずれを要求したかを示す要求と、当該チャットの現在の状態(チャット中、通話中、待機のいずれか)と、問い合わせを要求した時刻である開始時刻と、問い合わせを終了した時刻である終了時刻と、問い合わせ内容を記録したファイルのファイル名を示すデータファイルと、から構成される。
【0037】
尚、本実施例の利用者IDは、いわゆるクッキー情報とされており、オペレータ管理サーバ4のサイトアドレスに対応付けて利用者端末に記憶されるとともに、利用者端末がオペレータ管理サーバ4にアクセスしたときに、利用者端末からクッキー情報がオペレータ管理サーバ4に自動的に送信されるようになっている。尚、オペレータ管理サーバ4のサイトアドレスに対応付けてクッキー情報が、利用者端末に記憶されていない場合には、オペレータ管理サーバ4においてクッキー情報が新たに生成されて、利用者端末に送信されて記憶される。
【0038】
DB用サーバ5に記憶されている応答情報テーブルには、図2(d)に示すように、Webサーバ11にて配信しているWebページのページアドレスに対応付けて、当該Webページにアクセスするとともに問い合わせを要求してきた利用者により、頻繁に尋ねられる質問の内容である問い合わせ内容と、質問に対する模範応答を示すFAQが記憶されている。
【0039】
つまり、本実施例の応答情報(図2(d)参照)には、配信されるサービス情報コンテンツである商品ページを特定可能な情報(ページアドレス)に対応付けて、当該サービス情報コンテンツに該当する問い合わせ内容並びに当該問い合わせ内容に対する応答内容(FAQ)とが記憶されており、これら応答情報(図2(d)参照)が記憶されるDB用サーバ5により本発明の問い合わせ応答記憶手段が形成されている。
【0040】
尚、本実施例では、応答情報(図2(d)参照)にてサービス情報コンテンツである商品ページを特定可能な情報(ページアドレス)に対応付けて、問い合わせ内容並びに当該問い合わせ内容に対する応答内容(FAQ)とを記憶するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらのページアドレスに代えて、当該ページアドレスの商品ページに含まれる商品やサービスを特定可能な情報となる商品IDやサービスIDに対応付けて記憶するようにしても良い。
【0041】
本実施例においては、オペレータ端末情報(図2(a)参照)、サービス情報(図2(b)参照)、応答情報(図2(d)参照)は、責任者が、責任者端末12にて管理者アプリケーションプログラムにより入力する構成とされている。特に図示しないが、責任者端末12においては、オペレータ端末情報、サービス情報、応答情報の各項目を編集するための入力領域を含むオペレータ端末情報入力画面、サービス情報入力画面、応答情報入力画面が管理者アプリケーションプログラムにより出力可能とされており、責任者が、これら入力画面に各項目を入力して登録、変更操作を行ったり、削除操作を行ったりすることで、入力内容がオペレータ管理サーバ4に送信されるようになっている。そして、責任者端末12から入力内容を受信したオペレータ管理サーバ4は、DBサーバ5にアクセスすることで、オペレータ端末情報、サービス情報、応答情報への登録、変更、削除等の処理を実施する。
【0042】
本実施例のサービス利用者サポートシステムの処理内容について、図3〜図5のシーケンス図と、図6〜図8の画面図に基づいて説明していく。
【0043】
図3(a)は、オペレータ端末における問い合わせ実施までの処理の流れを示すシーケンス図である。
【0044】
オペレータがチャットオペレータ端末14において、専用のアプリケーションプログラムを実行すると、当該オペレータのオペレータIDを含むログイン要求がオペレータ管理サーバ4に送信される。オペレータ管理サーバ4は、DB用サーバ5のオペレータ端末情報(図2(a)参照)にアクセスして、オペレータIDに対応付けて記憶されている接続状態を接続中に更新する。
【0045】
また、オペレータが音声オペレータ端末13において、専用のアプリケーションプログラムを実行すると、当該オペレータのオペレータを含むログイン要求がオペレータ管理サーバ4に送信される。オペレータ管理サーバ4は、DB用サーバ5のオペレータ端末情報(図2(a)参照)にアクセスして、オペレータIDに対応付けて記憶されている接続状態を接続中に更新する。
【0046】
更に、音声オペレータ端末13は、専用のアプリケーションプログラムの実行に基づいて、当該音声オペレータ端末13にて着信可能な電話番号と、音声オペレータ端末13のIPアドレスとを含む登録要求を音声通話用サーバ6に送信し、電話番号とIPアドレスを対応付けて記憶させる。
【0047】
尚、音声オペレータ端末13及びチャットオペレータ端末14は、専用のアプリケーションプログラムの終了に伴い、オペレータIDを含むログアウト要求をオペレータ管理サーバ4に送信し、オペレータ管理サーバ4は、DB用サーバ5のオペレータ端末情報の接続状態を未接続に更新する。更に、音声オペレータ端末13は、削除要求をオペレータ管理サーバ4に送信して、対応付けて登録されているIPアドレスと電話番号を削除させる。
【0048】
図3(b)は、利用者端末(7a、7b、7cのいずれか)における問い合わせ実施までの処理の流れを示すシーケンス図である。
【0049】
本実施例の契約企業(カスタマー)がWebサーバ11にて販売している商品のWebページ(商品ページ)にアクセスするための操作を、利用者が利用者端末に対して実施すると、Webサーバ11は、サービス利用者サポートシステムに当該商品に関する問い合わせを行うためのボタン画像のアドレスを含む商品ページを利用者端末に配信する。
【0050】
商品ページを受信した利用者端末は、商品ページの表示処理の実施に基づいて、ボタン画像のアドレスにアクセスすることで、ボタン画像の取得要求をオペレータ管理サーバ4に送信する。
【0051】
ボタン画像の取得要求を受信したオペレータ管理サーバ4は、商品ページに関する問い合わせに応対可能なオペレータが存在するか否かを判定する対応可否判定処理を実施する。具体的には、オペレータ管理サーバ4は、DB用サーバ5のサービス情報(図2(b)参照)にアクセスし、商品ページのページアドレスに対応付けて、記憶されている契約企業とトピックを特定する。そして、オペレータ管理サーバ4は、DB用サーバ5のオペレータ端末情報(図2(a)参照)にアクセスし、接続状態が接続中であり、かつ、サービス情報(図2(b)参照)にて特定した契約企業であり、かつ、サービス情報(図2(b)参照)にて特定したトピックをスキルとして有し、かつ、チャット可能(チャット数>チャット状態)もしくは通話可能(電話状態が待機中)であるオペレータが存在するか否かを判定する。
【0052】
そして、商品ページに関する問い合わせに応対可能なオペレータが存在する場合には、オペレータ管理サーバ4は、通常の問い合わせボタンの画像、具体的には図6(a)に示す「問合せ」の画像を利用者端末に送信する。尚、問い合わせボタンの画像はオペレータ管理サーバ4のアドレスに対応づけられており、該問い合わせボタンが選択されると、利用者端末がオペレータ管理サーバ4のアドレスにアクセスすることになるため、オペレータ管理サーバ4において、利用者端末の利用者が当該商品ページに関する問い合わせをチャットもしくは音声により行いたい旨を把握できるようになっている。
【0053】
一方、商品ページに関する問い合わせに応対可能なオペレータが存在しない場合には、問い合わせが不可能である旨を示すボタンの画像、例えば「只今、問合せ不可」の画像を、図6(a)における「問合せ」の画像に代えて、利用者端末に送信する。
【0054】
そして利用者が、利用者端末を操作して図6(a)に示す商品ページ上の「問合せ」の画像(以下、問い合わせボタンと仮称する)を選択すると、オペレータ管理サーバ4は、図6(b)に示すように、問い合わせページを利用者端末に送信する。
【0055】
利用者が、問い合わせページに対して名前、メールアドレス、問い合わせ内容を入力し、送信ボタンを選択すると、利用者端末は、図3(b)に示すように、これら情報を含む問い合わせ要求をオペレータ管理サーバ4に送信する。
【0056】
問い合わせ要求を受付けたオペレータ管理サーバ4は、問い合わせ内容を一時記憶するとともに、問い合わせ用のアプリケーションプログラムを利用者端末に送信し、利用者端末は受信した問い合わせ用のアプリケーションプログラムを実行する。
【0057】
図4は、問い合わせを実施する処理の流れを示すシーケンス図である。
【0058】
利用者端末は、問い合わせ用のアプリケーションプログラムの実行に基づいて、図4に示すように、チャット要求をオペレータ管理サーバ4に送信する。
【0059】
チャット要求を受信したオペレータ管理サーバ4はチャット履歴登録処理を実施する。具体的には、オペレータ管理サーバ4は、DB用サーバ5のチャット履歴(図2(c)参照)にアクセスし、商品ページのページアドレスと、利用者IDと、現在時刻を示す開始時刻と、チャット履歴を記録するためのファイル名を示すデータファイルを登録する。また、オペレータIDは未定、終了時刻は未終了とする。
【0060】
一方、チャットオペレータ端末14は、前述のように専用のアプリケーションプログラムの実行に基づいてオペレータ管理サーバ4にログイン要求を送信しており、その後、定期的に(本実施例では1秒)オペレータ管理サーバ4にオペレータIDを含む問い合わせ一覧要求を送信するようになっている。
【0061】
問い合わせ一覧要求を受信したオペレータ管理サーバ4は、DB用サーバ5のオペレータ端末情報(図2(a)参照)にアクセスし、問い合わせ一覧要求に含まれるオペレータIDに対応付けて登録されている契約企業とスキルを特定する。更に、オペレータ管理サーバ4は、DB用サーバ5のチャット履歴(図2(c)参照)にアクセスし、問い合わせ一覧要求に含まれるオペレータIDに対応付けて登録されているページアドレスを抽出する。そして、オペレータ管理サーバ4は、DB用サーバ5のサービス情報(図2(b)参照)にアクセスし、抽出したページアドレスに対応付けて、記憶されている契約企業とトピックを特定する。尚、終了時刻が登録されているチャット履歴は、応対する必要がなくなった応答のため当該処理の対象外とされる。
【0062】
このようにオペレータ端末情報(図2(a)参照)に基づいて特定した契約企業とスキルと、チャット履歴(図2(c)参照)に基づいて特定した契約企業とトピックとを、各々照合することで、当該オペレータが担当可能な問い合わせを特定するとともに、オペレータ管理サーバ4は、これら担当可能な問い合わせに該当するチャット履歴やサービス情報を含む問い合わせ一覧をチャットオペレータ端末14に送信する。
【0063】
問い合わせ一覧を受信したチャットオペレータ端末14は、受信した問い合わせ一覧に基づいて、図7(a)、(b)に示すオペレータ画面の表示内容を更新する表示更新処理を実施する。
【0064】
ここで、オペレータ画面(図7(a)、(b)参照)の構成について説明すると、オペレータ画面は、上部、下部左、下部右の3ブロックから構成される。上部は状態表示ブロック、下部左はチャットブロック、下部右は補助情報表示ブロックを示している。
【0065】
状態表示ブロック(図7(a)、(b)上部)には、チャット履歴(図2(c)参照)から抽出した開始時刻、ページアドレス、利用者ID、オペレータID、要望、状態が、各々、チャット時刻、閲覧中のページ、お客様ID、担当オペレータ、要望、状態として出力される。サービス情報(図2(b)参照)から抽出したトピックは、トピック名として出力される。
【0066】
オペレータが、チャットオペレータ端末13を操作して、図7(a)に示すように、担当オペレータが未定とされているチャットでの問い合わせの担当オペレータ欄に対して、対応する旨の入力を行うと、チャットオペレータ端末14は、図4に示すように、ページアドレス、利用者ID、当該オペレータのオペレータIDを含む接続要求をオペレータ管理サーバ4に送信する。
【0067】
接続要求を受信したオペレータ管理サーバ4は、DB用サーバ5のチャット履歴(図2(c)参照)にアクセスし、ページアドレスと利用者IDに対応付けて記憶されているオペレータIDを未定から接続要求を送信してきたオペレータのオペレータIDに更新するとともに、状態を待機からチャット中に変更する。尚、チャットオペレータ端末14は、定期的に問い合わせ一覧をオペレータ管理サーバ4から取得して表示を更新するので、DB用サーバ5のチャット履歴(図2(c)参照)の更新内容がチャットオペレータ端末14に反映されるようになっている。
【0068】
更に、オペレータ管理サーバ4は、DB用サーバ5のチャット履歴(図2(c)参照)にアクセスし、利用者IDに対応付けて記憶されている終了済み(終了時刻が登録済み)のチャットを特定し、当該チャットのデータファイルからチャット履歴を抽出するチャット履歴抽出処理を実施する。また、DB用サーバ5の応答情報(図2(d)参照)にアクセスし、ページアドレスに対応付けて記憶されているFAQを抽出するFAQ抽出処理を実施する。そして、抽出したチャット履歴とFAQを含む補助情報をチャットオペレータ端末14に送信する。
【0069】
補助情報を受信したチャットオペレータ端末14は、チャットブロック(図7(a)、(b)下部左)にて利用者とチャットを開始するとともに、図7(a)下部右に示すように、補助情報ブロックにチャット履歴を表示するチャット履歴表示処理を実施する。また、補助情報ブロックのFAQタブが選択されたときには、図7(b)下部右に示すように、FAQを表示するFAQ表示処理を実施する。
【0070】
つまりは、オペレータ管理サーバ4は、オペレータ端末において応答している利用者の利用者端末に対して配信されたサービス情報コンテンツ(商品ページ)を特定可能な情報(ページアドレス)を取得し、該取得した情報に対応付けて問い合わせ応答記憶手段(応答情報、図2(d)参照)に記憶されている問い合わせ内容並びに当該問い合わせ内容に対する応答内容(FAQ)である補助情報を抽出してチャットオペレータ端末14(音声オペレータ端末13)に送信する補助情報抽出処理を実施し、チャットオペレータ端末14(音声オペレータ端末13)は、該補助情報抽出処理にて抽出されて送信された補助情報を当該チャットオペレータ端末14(音声オペレータ端末13)に表示する補助情報表示処理を実施しており、これら補助情報抽出処理並びに補助情報表示処理を実施するオペレータ管理サーバ4並びにチャットオペレータ端末14(音声オペレータ端末13)により本発明の問い合わせ応答表示手段が形成されている。
【0071】
一方、チャットオペレータ端末14の操作に基づいてチャットが開始されると、利用者端末では、図6(c)に示すチャット画面が表示出力されるとともに、オペレータ管理サーバ14では、チャットオペレータ端末14と利用者端末の間で、オペレータと利用者の入力内容を相互に送信しあうチャット処理が実施される。これにより、オペレータ管理サーバ11を介したチャットオペレータ端末14と利用者端末間のチャットが行われる。
【0072】
つまりは、本実施例のオペレータ管理サーバ4にて実施されるチャット処理においては、本発明における受付け部となる問い合わせボタン(図6(a)参照)において、当該問い合わせボタンの選択操作によりチャットによる問い合わせを受付けたことに基づいて、利用者端末とチャットオペレータ端末14(音声オペレータ端末13)間のチャットを提供しており、該チャット処理を実施するオペレータ管理サーバ4によって本発明のチャット手段をが形成されている。
【0073】
オペレータ管理サーバ14を介したチャットオペレータ端末14と利用者端末間のチャットを提供するチャット処理の実施中に、オペレータ管理サーバ14は、チャットの内容をデータファイルに記録するチャット履歴記憶処理を実施する。
【0074】
つまりは、チャットの内容を記録したデータファイルのファイル名は、DBサーバ5のチャット履歴(図2(c)参照)に記憶されることから、本実施例のチャット履歴は、本発明のチャット履歴記憶手段に該当する。
【0075】
ここで、オペレータがチャットオペレータ端末14にて複数の利用者の問い合わせに同時に対応する流れ、すなわち複数の利用者と同時にチャットする流れについて説明していく。
【0076】
図4に示すように、チャットオペレータ端末14は、オペレータ管理サーバ4に対する問い合わせ一覧要求の送信、オペレータ管理サーバ4からの問い合わせ一覧の受信、オペレータ画面の表示内容の更新、までの一連の処理を定期的(例えば、1秒ごと)に行うようになっている。このため、オペレータが利用者の一人とすでにチャットを開始している状態においても、担当可能かつ担当オペレータが未定の問い合わせが他にも存在するときには、直ちに、これら担当すべき問い合わせがオペレータ画面に表示されることとなる。
【0077】
前述のように各オペレータには予め契約企業(責任者)により同時に対応可能なチャット数が定められており、この数の範囲内で、図7(a)に示すように、担当オペレータが未定であるチャットに対応する操作を行うことが可能とされている。具体的には、オペレータが、チャットオペレータ端末13を操作して、図7(a)に示すように、担当オペレータが未定とされているチャットでの問い合わせの担当オペレータ欄に対して、対応する旨の入力を行うことが可能とされている。
【0078】
同時に複数人の利用者の問い合わせの担当オペレータとなった場合には、チャットオペレータ端末14は、表示更新処理(図4参照)の実施に基づいて、チャットブロック(図7(a)、(b)下部左)に、これら複数人の利用者の利用者IDがタブ状に表示される。このタブにより、チャットブロック(図7(a)、(b)下部左)にてチャット対象としている利用者を切り替え可能とされている。
【0079】
また、利用者がチャットにメッセージを入力すると、図4に示すように、オペレータ管理サーバ4にその内容が送信され、更にその旨が、問い合わせ一覧の一部としてチャットオペレータ端末14に送信される。チャットオペレータ端末14では、表示更新処理(図4参照)において、メッセージを入力した利用者の利用者IDのタブが直ちに強調表示(例えば、点滅表示)されるようになっており、複数の利用者と同時にチャットしているときにも、オペレータからの返答を待機している利用者を容易に視認できるようになっている。
【0080】
つまりは、オペレータ管理サーバ4にて実施される、利用者端末において、図6(c)に示すチャット画面が出力するとともに、オペレータ管理サーバ14において、チャットオペレータ端末14と利用者端末の間で、オペレータと利用者の入力内容を相互に送信しあう前述のチャット処理により、同一のオペレータ端末と複数の利用者端末とのチャットを提供する本発明の請求項2におけるチャット手段が形成される。
【0081】
また、本実施例のチャット画面には、図6(c)に示すように、その画面下方位置に、図6(a)における問い合わせボタンと同様に、通話による応答を要求するための通話ボタンが設けられており、利用者端末にチャット画面が出力されている状態において、すなわちチャット中において、利用者が該通話ボタンを操作することで、図4に示すように、当該利用者の利用者IDを含む音声通話要求が、当該通話ボタンに対応づけられているオペレータ管理サーバ4のアドレスに対して送信される。
【0082】
このように本実施例の通話ボタン(図6(c)参照)は、チャットによる問い合わせを受付けた後に音声による問い合わせを受付けるための受付け部とされている。
【0083】
音声通話要求を受信したオペレータ管理サーバ4は、音声通話要求を送信してきた利用者端末が携帯電話端末7cか否かを識別する端末識別処理を実施する。具体的には、これら携帯電話端末7cか否かの識別は、HTTP(Hyper Text Transfer Protocol)のヘッダー情報や、IP(Internet Protocol)アドレスに基づいて実施される。
【0084】
つまり、本実施例の端末識別処理においては、受付け部(通話ボタン、図6(c)参照)において音声による問い合わせを受付けたときに利用者端末が携帯電話端末7cであるか否かを判別しており、該端末識別処理を実施するオペレータ管理サーバ4によって本発明の機種判別手段が形成されている。
【0085】
まず、利用者端末が携帯電話端末7c以外、つまりパソコン7aやノートパソコン7bであると識別した場合の処理について説明していく。
【0086】
該端末識別処理にて利用者端末が携帯電話端末7c以外であると識別した場合に、オペレータ管理サーバ4は、チャット履歴引継処理を実施する。具体的には、オペレータ管理サーバ4は、DB用サーバ5のチャット履歴(図2(c)参照)にアクセスし、受信した音声通話要求に含まれる利用者IDに対応付けて記憶されている未終了(終了時刻が未登録)のチャットを特定し、当該チャットのデータファイルを抽出する。また、DB用サーバ5の応答情報(図2(d)参照)にアクセスし、当該利用者IDに対応付けて記憶されているページアドレスを特定し、該特定したページアドレスに対応付けて記憶されているFAQを抽出する。そして、抽出したチャットとFAQを含む補助情報を、後述するオペレータ選択処理にて選択された音声オペレータの音声オペレータ端末13に送信(転送)する。
【0087】
つまりは、本実施例のチャット履歴引継処理においては、受付け部(通話ボタン、図6(c)参照)において音声による問い合わせを受付けたときに、チャット履歴記憶手段(チャット履歴、図2(c)参照)に記憶されている当該音声による問い合わせの受付け以前においてチャットオペレータ端末14と利用者端末との間のチャットの内容(終了時刻が未登録であるチャット履歴のデータファイルの内容)含むチャット履歴を、音声による応答を行う音声オペレータ端末13に転送しており、該チャット履歴引継処理を実施するオペレータ管理サーバ4によって本発明のチャット履歴転送手段が形成されている。
【0088】
次いで、オペレータ管理サーバ4は、図4に示すように、オペレータ選択処理を実施する。具体的には、オペレータ管理サーバ4は、DB用サーバ5のサービス情報(図2(b)参照)にアクセスし、商品ページのページアドレスに対応付けて、記憶されている契約企業とトピックを特定する。そして、オペレータ管理サーバ4は、DB用サーバ5のオペレータ端末情報(図2(a)参照)にアクセスし、接続状態が接続中であり、かつ、サービス情報(図2(b)参照)にて特定した契約企業であり、かつ、サービス情報(図2(b)参照)にて特定したトピックをスキルとして有し、かつ、通話可能(電話状態が待機中)であるオペレータを選択する。また、DB用サーバ5のオペレータ端末情報(図2(a)参照)にアクセスし、当該オペレータのオペレータIDに対応付けて記憶されている状態を通話中に更新する。
【0089】
尚、応答できる音声オペレータが存在しない場合には、オペレータ管理サーバ4から利用者端末に対して、「しばらくお待ちください」のチャットメッセージが送信されることで、該チャットメッセージが利用者端末のチャット画面に表示される。
【0090】
そして、該オペレータ選択処理にてオペレータを選択したオペレータ管理サーバ4は、音声オペレータ端末13にて着信可能な電話番号を含む接続許可を利用者端末に送信し、更に、音声オペレータ端末13に、利用者が入力した問い合わせ内容、応答情報、チャット履歴を含む接続予告を送信する接続予告送信処理を実施する。
【0091】
音声オペレータ端末13では、チャットオペレータ端末14のオペレータ画面(図7(a)、(b)参照)と同様に、接続予告に含まれる問い合わせ要求、応答情報、チャット履歴が表示されるようになっており、オペレータは問い合わせの内容や、これまでの経緯を把握できる。
【0092】
電話番号を含む接続許可を受信した利用者端末は、電話番号への接続要求を音声通話用サーバ5に送信する。
【0093】
接続要求を受信した音声通話用サーバ5は、さらに接続要求を音声オペレータ端末13に送信することで、音声通話用サーバ5では、利用者端末と音声オペレータ端末13の間で、オペレータと利用者の音声を相互に送信しあう音声通話処理が実施される。
【0094】
つまりは、本実施例における音声通話処理においては、受付け部(問い合わせボタン、図6(a)参照)においてチャットによる問い合わせを既に受付けてチャット手段(チャット処理)によるチャットが提供されているとき(チャット画面、図6(c)参照)に、受付け部(通話ボタン、図6(c)参照)において音声による問い合わせを受付けたことに基づいて当該利用者端末とオペレータ端末間の音声通話を提供しており、該音声通話処理を実施する音声通話用サーバ5によって本発明における音声通話手段が形成されている。
【0095】
次に、前述の端末識別処理において利用者端末が携帯電話端末7cであると識別した場合の処理について、図5に基づいて説明していく。
【0096】
端末識別処理にて利用者端末が携帯電話端末7cであると識別した場合において、オペレータ管理サーバ4は、電話番号取得処理を実施する。具体的には、図5に示すように、オペレータ管理サーバ4は、電話番号が入力可能に形成された図示しない入力ページを携帯電話端末7c(利用者端末)に送信することで、利用者から当該携帯電話端末7cの電話番号の入力を受付ける。
【0097】
次いで、オペレータ管理サーバ4は、前述したチャット履歴引継処理とオペレータ選択処理を実施する。
【0098】
そして、オペレータを選択したオペレータ管理サーバ4は、利用者の携帯電話端末にて着信可能な電話番号を含む接続指示を音声通話用サーバ5に送信する一方、音声オペレータ端末13に対して、応答情報とチャット履歴を含む接続予告を送信する。尚、接続予告をオペレータ管理サーバ4に記憶しておき、音声オペレータ端末13が定期的に接続予告をオペレータ管理サーバ4に問い合わせ、音声オペレータ端末13に取得させる構成としても良い。
【0099】
音声オペレータ端末13では、チャットオペレータ端末14のオペレータ画面(図7(a)、(b)参照)と同様に、接続予告に含まれる問い合わせ要求、応答情報、チャット履歴が表示されるようになっており、オペレータは問い合わせの内容や、これまでの経緯を把握できる。
【0100】
接続指示を受信した音声通話用サーバ5は、コールバック指示を音声オペレータ端末13に送信するコールバック送信処理を実施する。
【0101】
コールバック指示を受信した音声オペレータ端末13は、コールバック指示に含まれる電話番号に対する発呼要求を音声通話用サーバ5に送信する発呼要求送信処理を実施する。
【0102】
発呼要求を受信した音声通話用サーバ5は発呼処理を実施することで、携帯電話端末7cに発呼する。その後、利用者が携帯電話端末7cにて着呼操作をすることで、携帯電話端末7c(利用者端末)と音声オペレータ端末13との間に、音声通話用サーバ5を介した音声通話回線が形成される。
【0103】
つまりは、本実施例における電話番号取得処理並びに発呼処理においては、本発明の機種判別手段を成すオペレータ管理サーバ4が実施する端末識別処理により利用者端末が携帯電話端末7cであると判別されたときに、該利用者端末である携帯電話端末7cから当該携帯電話端末7cの電話番号を取得して、該取得した電話番号への発呼を実行しており、これら電話番号取得処理並びに発呼処理並びにこれら各処理に関する処理を実施するペレータ管理サーバ4、音声通話用サーバ5、音声オペレータ端末13によって本発明における発呼手段が形成されている。
【0104】
図8は、責任者端末12において出力される、オペレータの対応状況を管理するための責任者画面である。
【0105】
ここで、責任者画面(図8参照)の構成について説明すると、責任者画面は、上部、下部の2ブロックから構成される。上部は問い合わせ一覧ブロック、下部はオペレータ詳細ブロックを示している。
【0106】
問い合わせ一覧ブロック(図8上部)には、オペレータ管理サーバ4にて受付けた問い合わせ要求のうち、対応が完了していないもの、言い換えるとDBサーバ5のチャット履歴(図2(c)参照)において未終了(終了時刻が未登録)の問い合わせの一覧が表示されるようになっている。
【0107】
また、この問い合わせ一覧ブロックでは、図8に示すように、担当オペレータが未定である問い合わせに対して、対応可能なオペレータのリストが選択可能に表示されるようになっており、責任者は対応オペレータを指定できるようになっている。責任者が、対応オペレータを指定すると、指定された旨の通知が当該オペレータのオペレータ端末13、14に送信されて、オペレータに問い合わせに対応するための処理を促すようになっている。
【0108】
オペレータ詳細ブロック(図8下部)には、問い合わせ一覧ブロックで選択された問い合わせの担当オペレータのオペレータ端末13、14にて出力されているオペレータ画面(図7(a)、(b))の一部、具体的には、チャットブロック(図7(a)、(b)下部左)、補助情報表示ブロック(図7(a)、(b)下部右)が、該選択されたオペレータ端末13、14に対して送信されるチャット履歴や補助情報と同一のチャット履歴や補助情報がオペレータ管理サーバ4から当該責任者端末12に送信されることで、表示出力される。
【0109】
つまりは、本実施例の責任者端末12においては、オペレータ端末(音声オペレータ端末13、チャットオペレータ端末14)が複数であって、これら各オペレータ端末において実施されているチャットの内容を表示するための責任者画面(図8参照)が出力されており、該責任者端末12によって本発明の監視用端末が形成されている。
【0110】
尚、本実施例では、責任者端末12において、オペレータ端末毎のチャット内容を1つづつ表示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、その時点においてチャット応答を実施しているチャット内容を全て、同時に表示するようにしても良い。
【0111】
以上、本実施例によれば、利用者a〜cは、音声通話による問い合わせとチャットによる問い合わせの内、所望する形態での問い合わせを実施することができるようになるので、利用者a〜cの状況等に柔軟に対応しつつ、問い合わせに対する即時的な応答を利用者a〜cに提供することができる。
【0112】
また、本実施例によれば、チャットオペレータ端末(PC)14においては、チャットオペレータが選択することで、各利用者とのチャット内容を表示させるともに、未表示のチャット応対している利用者がチャット内容を入力したことがディスプレイ上にアイコン等により表示されるように、本発明におけるチャット手段を構成するオペレータ管理サーバ4並びにチャットオペレータ端末(PC)14とが連携しているので、オペレータ端末を使用する1人のオペレータで、複数の利用者からの問い合わせに対応することが可能となり、状況に応じてオペレータの人数を低減することができる。
【0113】
また、本実施例によれば、チャットによる問い合わせが音声通話による問い合わせよりも先に実施されるようになるので、1対1の応対が必要となる音声通話による問い合わせが実施される頻度を極力低減でき、必要とされる音声通話での応答を行う音声オペレータの人員を極力低減することができる。
【0114】
また、本実施例によれば、オペレータ端末(PC)を音声オペレータ端末(PC)13とチャットオペレータ端末(PC)14とで構成しているので、チャットによる応答を行うチャットオペレータと、音声による応答を行う音声オペレータとを別個のオペレータとすることができ、これらのオペレータに個々に専門性を備える人員を配置することで、より高品質な応答を提供できるようになるばかりか、チャットによる応対の後に音声通話による応対が要求された場合には、これらチャットによる応対の内容が応対を行う音声オペレータの音声オペレータ端末(PC)13に転送されるので、音声オペレータは、チャットオペレータと利用者とのチャットの内容を、迅速かつ正確に把握して利用者への応答を実施できるので、利用者に対して異なるオペレータが応答することによる違和感を与えたり、同じことを再度説明する等の面倒をかけること等も低減できる。
【0115】
また、本実施例によれば、責任者端末(PC)12において、各チャットオペレータ端末(PC)14におけるチャットによる応対内容を表示することができるようにオペレータ管理サーバ4並びに責任者端末(PC)12とが連携しているので、複数のオペレータによる音声応答を同時並行的に監視することが困難な音声通話の場合に比較して、チャットの場合には、これらの複数のチャットオペレータによる応答を監視用端末である責任者端末(PC)12に表示させて監視することが可能となるので、これら複数のチャットオペレータによるチャット応答の監視を効率良く実施することができる。
【0116】
また、本実施例によれば、本発明における問い合わせ応答記憶手段となるデータベース(DB)用サーバ5に、Webサーバ11から利用者a〜cに配信される本発明におけるサービス情報コンテンツとなる各HTML文書(ページ)のURLに対応付けて、該HTML文書(ページ)に含まれる商品に対して高頻度に問い合わせのある問い合わせ内容と該問い合わせ内容に対する応答内容、すなわちFAQが記憶されているとともに、各オペレータは、音声オペレータ端末(PC)13やチャットオペレータ端末(PC)14のディスプレイ上においてFAQのタブを選択することで、応対中の利用者a〜cが問い合わせを実施したHTML文書(ページ)のアドレスに対応付けてデータベース(DB)用サーバ5に記憶されているFAQの内容、つまり補助情報が、データベース(DB)用サーバ5において抽出され、音声オペレータ端末(PC)13やチャットオペレータ端末(PC)14のディスプレイ上に表示されるようになるので、例えば、経験が少なく、商品(サービス)に対する知識に乏しいオペレータでも、利用者a〜cの問い合わせに対して、的確に応答することが可能となり、応答による間違いやクレームを低減することができ、より高品質な応答を利用者a〜cに提供することができる。
【0117】
また、本実施例によれば、利用者端末が、オープンコンピュータネットワークを通じた音声通話ができないことの多い携帯電話端末7cであるか否かを、端末識別処理により判定し、携帯電話端末7cである場合に、該携帯電話端末7cの電話番号を取得して該取得した電話番号に対して発呼を実施することにより、音声による問い合わせに際して携帯電話端末7cから音声オペレータ端末(PC)13に発呼させることにより通話代金が利用者cに発生したり、或いは、これら利用者c側からの発呼による通話代金を音声オペレータ端末(PC)13側、すなわち企業(カスタマー)側にて負担するための電話会社等に対する種々の手続き等を企業(カスタマー)側において実施する面倒を回避することもできる。
【0118】
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
【0119】
例えば、前記実施例では、音声通話による応対による応対負荷を低減するために、チャットによる問い合わせを実施した後でなければ、音声通話による問い合わせを受付けないようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、図9(a)に示すように、問い合わせボタンとして、チャット、通話の2種類を用意して、チャット可能なオペレータが存在する場合にはチャット問い合わせボタンを、通話可能なオペレータが存在する場合には通話問い合わせボタンを、オペレータ管理サーバ4から取得して、商品ページに組み込むようにすることで、利用者が、音声通話による問い合わせをチャットの問い合わせを実施することなく初めから選択できるようにしても良い。
【0120】
また、図9(b)に示すように商品ページに組み込んだ問い合わせボタンを操作することで、図9(c)に示すようにチャット問い合わせボタン、通話問い合わせボタンを含む問い合わせ手段選択ページを別個に出力する構成とすれば、商品ページが直接これらボタンを含まない場合にも、利用者からチャットによる問い合わせ若しくは音声による問い合わせのいずれによる問い合わせを実施するかを受付けることができる。
【0121】
また、前記実施例では、チャットオペレータ端末(PC)14においては、同一のチャットオペレータが複数の利用者とのチャット応対を実施できるようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらチャット応対も音声応対のように1対1とし、利用者からのチャットによる問い合わせ要求があったときに、オペレータ管理サーバ4が、チャット応対を実施していない空きのチャットオペレータ端末(PC)14を特定して、該空きのチャットオペレータ端末(PC)14に対してチャット応対の要求を送信してチャットを開始させるようにしても良い。
【0122】
また、前記実施例では、チャットオペレータが自己の応対負荷の状況に応じて、チャットの応対をする利用者を選択してチャットを開始するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、前回において応対を受けたチャットオペレータの応対を再度受けたい場合等のように、利用者がチャットオペレータを選択できるように、その時点において応対が可能なチャットオペレータを特定し、該応対が可能なチャットオペレータの一覧等を含むページを利用者端末に対して配信して、チャットオペレータの選択を受付けて、該選択されたチャットオペレータのチャットオペレータ端末(PC)14とのチャットを開始させるようにしても良い。
【0123】
また、前記実施例では、音声オペレータ端末(PC)13とチャットオペレータ端末(PC)14とを個別としているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら音声オペレータ端末(PC)13とチャットオペレータ端末(PC)14とが同一のオペレータ端末(PC)であっても良い。
【0124】
また、前記実施例では、データベース(DB)用サーバ5にFAQデータを記憶しておいて、各音声オペレータ端末(PC)13とチャットオペレータ端末(PC)14にて、応対中の利用者が閲覧していた商品ページに該当するFAQの内容、つまり補助情報を簡便に表示させることができるようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら補助情報の表示機能を有しない構成としても良い。
【0125】
また、前記実施例では、データベース(DB)用サーバ5において、商品ページのアドレスに対応付けてFAQデータを記憶するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、これら商品ページのアドレスにに代えて、当該商品ページに掲載されている商品やサービスに固有に付与された商品IDやサービスIDに対応付けてFAQデータを記憶しておくとともに、利用者が問い合わせに際して操作した問い合わせ部に対応する商品やサービスの商品IDやサービスIDを問い合わせの操作時においてオペレータ管理サーバ4に通知されるようにしておき、これら通知された商品IDやサービスIDを音声オペレータ端末(PC)13とチャットオペレータ端末(PC)14に通知することにより、該サービスIDを音声オペレータ端末(PC)13とチャットオペレータ端末(PC)14において、これら商品IDやサービスIDに対応してデータベース(DB)用サーバ5に記憶されているFAQデータを、抽出して表示できるようにしても良い。
【0126】
また、前記実施例では、音声通話用サーバ6が、各利用者a〜cと音声オペレータ端末(PC)13との通話を中継するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、利用者端末と音声オペレータ端末(PC)13とが直接音声通話が可能な共通のアプリケーションプログラムを有している場合であれば、音声通話を音声通話用サーバ6を介すことなく実施するようにしても良い。
【0127】
また、前記実施例では、企業(カスタマー)内にWebサーバ11を設けているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらWebサーバ11もASP内に設置するようにしても良いし、更には、責任者端末12、音声オペレータ端末(PC)13、チャットオペレータ端末(PC)14も、ASP内に設置して、問い合わせ応答をASPにて実施するようにしても良い。
【0128】
また、前記実施例では、ASP内にオペレータ管理サーバ4、データベース(DB)用サーバ5、音声通話用サーバ6の3つのサーバを設けているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらのサーバを全て1つのサーバにて形成したり、或いは、オペレータ管理サーバ4を、オペレータ理機能を提供するサーバと、チャット機能を提供するサーバを個別のものとしても良い。
【0129】
また、前記実施例では、データベース(DB)用サーバ5に記憶されているFAQデータを責任者端末12から入力するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、データベース(DB)用サーバ5において、チャット履歴に基づくチャット内容を精査してFAQデータを更新する処理を行う自動更新処理プログラムを稼働させて、FAQデータを利用者とチャットオペレータ間でやりとりされるチャット内容に基づいて自動的に更新されるようにしても良い。
【0130】
また、前記実施例では、取り合わせをチャットと通話にて実施する例を示したが、これらチャットと通話に加えて、例えば図9(a)において「メール」の選択部を設けて、メールによる問い合わせも実施できるようにしておき、これらメールによる問い合わせ内容を前記自動更新処理プログラムが精査して、データベース(DB)用サーバ5のFAQデータを更新するようにしても良い。
【図面の簡単な説明】
【0131】
【図1】本発明の実施例におけるサービス利用者サポートシステムの全体像を示す図である。
【図2】(a)〜(d)はデータベース(DB)用サーバに記憶される情報を示しており、(a)はオペレータ端末情報、(b)はサービス情報、(c)はチャット履歴、(d)は応答情報の構成を示す図である。
【図3】(a)は音声オペレータ端末及びチャットオペレータ端末における問い合わせ受付けのための初期化処理を示し、(b)は利用者端末における問い合わせ要求のための初期化処理を示す図である。
【図4】利用者端末とチャットオペレータ端末との間でチャットが実施されるときの処理と、利用者端末と音声オペレータ端末との間で音声通話が実施されるときの処理を示す図である。
【図5】利用者端末(携帯電話端末)と音声オペレータ端末との間で音声通話が実施されるときの処理を示す図である。
【図6】(a)は契約企業が配信するWebページ、(b)は問い合わせの受付直後にオペレータ管理サーバが配信するWebページ、(c)はチャットでの問い合わせを行うWebページ、を示す図である。
【図7】(a)は、(b)はチャットオペレータ端末及び音声オペレータ端末に表示される管理画面を示す図である。
【図8】責任者端末に表示される管理画面を示す図である。
【図9】(a)は契約企業が配信する商品ページ、(b)は契約企業が配信する商品ページ、(c)問い合わせ方法を選択するためのWebページ、を示す図である。
【符号の説明】
【0132】
1 インターネット網
2 携帯電話会社
3 公衆回線網
4 オペレータ管理サーバ
5 データベース(DB)用サーバ
6 音声通話用サーバ
7a 利用者端末(パソコン)
7b 利用者端末(ノートパソコン)
7c 利用者端末(携帯電話端末)
10 インターネット接続装置
11 Webサーバ
12 責任者端末
13 音声オペレータ端末
14 チャットオペレータ端末

【特許請求の範囲】
【請求項1】
オープンコンピュータネットワークを通じてサーバコンピュータから利用者が操作可能な利用者端末に対して配信される商品および/またはサービスに関する情報を含むサービス情報コンテンツに含まれる当該商品および/またはサービスに対する問い合わせに対する応答を、前記オープンコンピュータネットワークを通じて前記利用者端末とデータ通信可能に接続されたオペレータ端末において実施することで、前記商品および/またはサービスの前記利用者の利用を支援するためのサービス利用者サポートシステムであって、
前記サーバコンピュータは、前記利用者から、チャットによる問い合わせ若しくは音声による問い合わせのいずれによる問い合わせを実施するかを受付けるための受付け部を含む前記サービス情報コンテンツを配信し、
前記受付け部においてチャットによる問い合わせを受付けたことに基づいて、前記利用者端末と前記オペレータ端末とのチャットを提供するチャット手段と、
前記受付け部において音声による問い合わせを受付けたことに基づいて、前記利用者端末と前記オペレータ端末間の音声通話を提供する音声通話手段と、
を備えることを特徴とするサービス利用者サポートシステム。
【請求項2】
前記チャット手段は、同一のオペレータ端末と複数の利用者端末とのチャットを提供することを特徴とする請求項1に記載のサービス利用者サポートシステム。
【請求項3】
前記音声通話手段は、前記受付け部においてチャットによる問い合わせを既に受付けて前記チャット手段によるチャットが提供されているときに、前記受付け部において音声による問い合わせを受付けたことに基づいて当該利用者端末とオペレータ端末間の音声通話を提供することを特徴とする請求項1または2に記載のサービス利用者サポートシステム。
【請求項4】
前記オペレータ端末が、チャットによる応答を行うチャットオペレータが使用するチャットオペレータ端末と、音声による応答を行う音声オペレータが使用する音声オペレータ端末とから成り、
前記チャット手段におけるチャットの内容を記憶するチャット履歴記憶手段と、
前記受付け部において音声による問い合わせを受付けたときに、前記チャット履歴記憶手段に記憶されている当該音声による問い合わせの受付け以前において前記チャットオペレータ端末と前記利用者端末との間のチャットの内容含むチャット履歴を、音声による応答を行う音声オペレータ端末に転送するチャット履歴転送手段と、
を備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のサービス利用者サポートシステム。
【請求項5】
前記オペレータ端末が複数であって、これら各オペレータ端末において実施されているチャットの内容を表示するための監視用端末を備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のサービス利用者サポートシステム。
【請求項6】
前記商品および/またはサービス、若しくは配信される前記サービス情報コンテンツを特定可能な情報に対応付けて、問い合わせ内容並びに当該問い合わせ内容に対する応答内容とを記憶する問い合わせ応答記憶手段と、
前記オペレータ端末において応答している利用者の利用者端末に対して配信されたサービス情報コンテンツ、若しくは該サービス情報コンテンツに含まれる商品および/またはサービスを特定可能な情報を取得し、該取得した情報に対応付けて前記問い合わせ応答記憶手段に記憶されている問い合わせ内容並びに当該問い合わせ内容に対する応答内容を抽出して当該オペレータ端末に表示させる問い合わせ応答表示手段と、
を備えることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のサービス利用者サポートシステム。
【請求項7】
前記受付け部において音声による問い合わせを受付けたときに前記利用者端末が携帯電話であるか否かを判別する機種判別手段と、
該機種判別手段により前記利用者端末が携帯電話であると判別されたときに、該利用者端末である携帯電話から当該携帯電話の電話番号を取得して、該取得した電話番号への発呼を実行する発呼手段と、
を備えることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のサービス利用者サポートシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2007−72835(P2007−72835A)
【公開日】平成19年3月22日(2007.3.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−260263(P2005−260263)
【出願日】平成17年9月8日(2005.9.8)
【出願人】(500097153)AOSテクノロジーズ株式会社 (7)
【Fターム(参考)】