説明

サービス制御ポイントのハンドオフコントローラを使用する異機種アクセスネットワーク間のシームレスハンドオフ

モバイルハンドセットがIPドメインと非IPドメインのどちらでも通信することのできる遠隔通信ネットワークにおいて、モバイルハンドセットと固定ユーザとの間の既存の通信セッションハンドオフが、サービス制御ポイントで実装されたハンドオフコントローラによって実施される。ハンドオフコントローラは、固定ユーザとモバイルユーザの移行のステータスに応じて様々なハンドオフ方法を実施する。さらに、SIPと共に802.21 Media Independent Handover Functionが使用され、システム内のIPポイントと非IPポイントとの間のハンドオーバが実施される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、その開示が参照により本明細書に組み込まれる2005年5月18日出願の米国特許仮出願第60/682276号明細書および2005年9月7日出願の米国特許仮出願第60/714625号の特典を主張するものである。
【0002】
本発明は一般に、WiFi(Wireless Fadelity)ネットワークまたはWiMAXネットワークからCDMAネットワークやGSMネットワークなどの標準モバイルセルラネットワークへなど、あるタイプのアクセスネットワークから別のタイプのアクセスネットワークにモバイルユーザが移動するときのモバイルユーザとの通信セッションのハンドオフに関する。より詳細には、本発明は、ユーザがインターネットプロトコル(「IP」)ドメインと非IPドメインの両方でそのような異機種アクセスネットワークを跨いで移動するときに、「コンボフォン」(例えば、WiFiまたはWIMAXネットワークとCDMAまたはGSMネットワークのどちらでも動作することのできる電話)を使用するモバイルユーザにシームレスハンドオフを提供するためにハンドオーバコントローラを実装するサービス制御ポイント(「SCP」)を使用する方法および機構に関する。
【背景技術】
【0003】
いくつかの異なるモバイルアクセスネットワークが開発され、世界中に配置されている。世界中で、セルラ電話用の主なモバイルアクセスネットワークは、符号分割多元接続(CDMA)と移動体通信用グローバルシステム(「GSM」)という2つのファミリの標準通信プロトコルの一方に基づく。こうした2つの標準の一方で動作するセルラネットワークは、世界中の大部分の国々でモバイルハンドセットまたは「セルフォン」のユーザに遠隔通信サービスを提供している。こうしたタイプのネットワークの一方または両方の上で動作するセルフォンは当技術分野で周知である。
【0004】
WiFiは、IPドメインで実装された別のタイプのモバイルアクセスネットワークである。WiFiネットワークでは、アクセスポイントまたは「ホットスポット」がモバイルコンピュータ、PDA、およびWiFi互換電話ハンドセットのユーザに、インターネットに接続し、Eメールやインスタントメッセージング(「IM」)やvoice over IP(「VoIP」)プロトコルなどのデータ転送を使用して他のユーザと通信する能力を与える。WiFiは、家庭またはオフィス内のコンピュータなど、互いにワイヤレスに通信するためにユーザがワイヤレスローカルエリアネットワーク(「ワイヤレスLAN」)を作成することを可能にする方法およびシステムとして始まった。最も広く使用されているワイヤレスLAN技術は、WiFiと呼ばれるIEEE802.11プロトコルに基づく。WiFiはますます、モバイルユーザがインターネットと通信し、VoIP呼を作成および受信するための方法となっている。802.11(a)、802.11(b)、および802.11(g)などの様々なバージョンのIEEE802.11プロトコルが使用されている。WiFiは、最大5400万ビット/秒(「mbps」)の速度で、室内で約320フィート(97.5メートル)、屋外で約400フィート(121.9メートル)までデータを伝送することができる。
【0005】
Worldwide Interoperability for Microwave Access(「WiMax」)は、802.16と呼ばれる、より新しいワイヤレスLAN通信プロトコルである。WiMaxは、半径約30マイル(48.27km)の半径で、最大約70mbpsでデータを伝送することができる。そのような通信半径では、ユーザは、かなりの距離を移動して、かつアクセスポイントの到達範囲内にとどまることができ、広いエリアにわたってユーザに移動体通信を提供するのに必要となるノードがずっと少なくなる。
【0006】
最近、様々なCDMA標準とGSM標準に基づく従来のセルラネットワークの両方で動作することができると共に、ユーザがインターネットと通信し、WiFiおよび/またはWiMaxアクセスポイントを介してVoIP呼を出すことも可能にするモバイルハンドセットまたはセルフォンを有することが提案された。ユビキタスアクセスがより普及するにつれて、マルチモード機能を有する端末またはハンドセットを備えるモバイルユーザは、Bluetooth、802.11X、WiMax、CDMA1XRTT、IPv6、セルラ(CDMA、GSM)ネットワークなどの異機種アクセスネットワーク間を移動することができる。モバイルがネットワーク間を移動するとき、シグナリングおよび無線アクセスネットワークは各アクセスネットワークで異なる。ユーザが相異なるアクセス技術を用いる2つのIPネットワーク間を移動するときのシームレスハンドオフを処理するためのいくつかの従来の著作があるが、モバイルが相異なる無線アクセスネットワークを使用するIPネットワークと非IPネットワークとの間を移動するときのシームレスハンドオフを提供することに関する著作はほとんどない。例えば、ユーザは、802.11型のIPネットワークと、CDMAやGSMなどの非IPセルラネットワークのどちらにも接続することのできるコンボフォンを備えることができる。ユーザのプリファレンスおよび位置(例えば家庭または車の中)に基づいて、「コンボフォン」は、どちらかのインターフェースを介してアクティブに通信することができる。しかし、モバイルが特定の種類のネットワーク内およびネットワーク外に移動するときに、あるインターフェースから別のインターフェースに既存のセッションをシームレスにハンドオーバすることが主要な課題である。
【0007】
相異なるアクセス技術は、それぞれの異なるアクセスネットワークに接続するための相異なる機構を有する。各ネットワークは、ネットワーク資源を得るためにある特定の方式を必要とし(例えば構成パラメータ)、そのようなネットワーク資源を提供するのに相異なる量の時間がかかる。すべてのネットワーク情報を事前構成することは常に可能ではない。ユーザの認証などのセキュリティ要件は、相異なるアクセスネットワークについて異なる。イントラ技術モビリティ管理および/またはローミングは、アクセスネットワーク間で異なる。各アクセスネットワークは異なるモビリティ、サービス品質(QoS)、およびセキュリティ要件を有する可能性があるので、異機種ネットワーク間でシームレスなモビリティをサポートすることは難しい作業である。さらに、VoIPやストリーミングメディアなどの対話型応用例は、エンドツーエンド遅延およびパケット損失に関して厳しい性能要件を有する。ハンドオーバプロセスは、こうした性能基準に対して、モビリティイベントに関連する発見手続き、構成手続き、結合更新手続き(binding update procedure)による遅延を導入することによって追加の圧力を課す。性能は、ネットワークアクセスのために使用される特定のアクセスネットワークおよびプロトコルに結びつけられる可能性もある。2つの異なる管理ドメイン間の移動によって追加の難題が生じる。モバイルハンドセットがその新しいドメインで認証および許可を再確立する必要があるからである。
【0008】
現在、異機種ネットワークを跨ぐモビリティを最適化するいくつかのイニシアチブが存在する。Internet Research Task Force(IRTF)内のMOBOPTSワーキンググループとIETF内のDetecting Network Attachment(DNA)グループが、下層からの適切なトリガを使用することによってハンドオーバをサポートする方式に傾注している。こうしたイニシアチブは、IPネットワーク間のモビリティの問題のみを扱い、異機種(例えばIPと非IP)ネットワーク間のモビリティの解決策を提供しない。
【0009】
IEEE802.21ワーキンググループは、異機種アクセスネットワークを跨ぐハンドオーバを実施し、モバイルユーザがシームレスハンドオーバ中に受ける性能を向上する助けとなるMedia Independent Handover Function(MIHF)を定義するフレームワークを作成した。このMIHFは、隣接するネットワーク、ハンドオーバプロセス中に必要なリンク特有のイベントおよびコマンドについての情報を可能にすることにより、基礎となるモビリティ管理に対する支援を提供する。IEEE802.21の目標は、以下のハンドオーバ要件が実現されるようにモビリティ管理プロトコルを実施することである。IEEE802.21の一目標は、サービス連続性を実現し、それによって、ユーザ介入なしにデータ損失および中断時間を最小限に抑えることである。IEEE802.21は、様々な公差特性の適用をサポートする。IEEE802.21は、隣接するネットワークのQoS情報を得る手段を提供する。IEEE802.21は、ネットワーク発見および選択の手段を提供する。ネットワーク情報は、リンクタイプ、リンク識別子、リンク可用性、リンク品質などの情報を含むことができる。適切なハンドオフネットワークの選択は、必要なQoS、コスト、ユーザプリファレンスなどに基づくことができる。リアルタイムリンクステータスを提供することによってパワーマネジメントを実施することができる。IEEE802.21は、完全なハンドオーバ解決策を提供せず、むしろハンドオーバ実装を支援するための手段に過ぎない。
【0010】
802.21のMIHFは、統合インターフェースによって上層に抽象化サービス(abstracted service)を提供する。この統合インターフェースは、アクセス技術とは無関係のサービスプリミティブを公開する。MIHFは、IEEE802.16、802.11、およびセルラプロトコルを使用するものを含む、アクセス特有の下層MACおよびPHY構成要素と通信することができる。MIHFは、Media Independent Event Service(MIES)、Media Independent Command Service(MICS)、およびMedia Independent Information Service(MIIS)という3つの異なるサービスを定義する。
【0011】
Media Independent Event Serviceは、ローカルイベントとリモートイベントをどちらもレポートすることによって上層にサービスを提供する。ローカルイベントはクライアント内で生じるのに対し、リモートイベントはネットワーク内で生じる。イベントモデルは、加入および通知手続きに従って機能する。MIHユーザ(通常は上層プロトコル)は、ある1組のイベントについて下層に登録し、そうしたイベントが生じたときに通知を受ける。ローカルイベントの場合、情報はMAC層からMIH層、次いで上層に上向きに伝播する。リモートイベントの場合、情報は、あるスタック内のMIHまたはLayer 3 Mobility Protocol(L3MP)から、リモートスタック内のMIHまたはL3MPに伝播することができる。定義される共通イベントの一部には、とりわけ、「Link Up」、「Link Down」、「Link Parameters Change」、「Link Going Down」、「L2 Handover Imminent」が含まれる。上層があるイベントについて通知を受けたとき、上層は、コマンドサービスを利用してリンクを制御し、新しい接続ポイントに切り換える。
【0012】
Media Independent Command Service(MICS)は、下層の機能を制御するためのMICSプリミティブを上層に提供する。MICSコマンドが使用されて、リンクのステータスについての情報を収集され、下層から、上層のモビリティおよび接続性の判定が実行される。MIHコマンドはローカルとリモートのどちらでもよい。MICSコマンドのいくつかの例は、MIH Poll、MIH Scan、MIH Configure、およびMIH Switchである。コマンドは、接続されたリンクにポーリングしてその最新のステータスを突き止め、新しく発見したリンクをスキャンし、新しいリンクを構成し、利用可能なリンク間で切り換えるようにMIH装置に命令する。
【0013】
Media Independent Information Serviceは、情報要素および対応する照会−応答機構を定義して、MIHFエンティティが近接するネットワークに関する情報を発見および取得することを可能にする。MIISは、隣接するネットワークの名前およびプロバイダ、ならびにチャネル情報、MACアドレス、セキュリティ情報、およびハンドオーバ決定の助けになる上層サービスについての他の情報を含む、静的情報と動的情報の両方へのアクセスを提供する。この情報は、下層と上層の両方を介して利用可能にすることができる。ある場合には、あるlayer 2情報が、インテリジェントハンドオーバ決定を行うのに利用可能でないことがあり、またはインテリジェントハンドオーバ決定を行うのに十分でないことがある。そのようなシナリオでは、上層サービスに照会してモビリティ意思決定プロセスの支援を受けることができる。MIISは、XML(eXternal markup Language)やTLV(Type−Length−Value)などの標準フォーマットを使用することによって情報を表す共通の方式を指定する。隣接する様々なアクセス技術のネットワークについての情報を得るための上層機構を有することにより、特定のアクセス依存の発見方法の必要が軽減される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
したがって、モバイルハンドセットを使用するモバイルユーザがWiFiネットワークなどのIPネットワークからCDMAまたはGSMネットワークなどの非IPセルラネットワークに、またはその逆に移動するときに、シームレスハンドオフを実現する方法および機構を提供することが望ましい。
【0015】
モバイルユーザがIPネットワークの使用から非IPネットワークに、またはその逆に転移するときに、様々な接続機構、ネットワーク資源の割振り、タイミング、セキュリティ、ローミングの問題に対処し、それによってパケット損失を回避することが望ましい。
【0016】
異機種ネットワーク間のシームレスハンドオフを実装するために、台頭しつつあるIEEE802.21標準のMIHFの利点を活用することが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0017】
この特定の発明は、シームレスモビリティのための解決策を4つの異なるシナリオとして考案した。これらのシナリオは、ユーザの移動のタイプと、モバイルが通信中の対応するユーザの位置とに基づく。IPネットワーク間のハンドオフを処理する従来技術の解決策とは対照的に、IPネットワークと非IP(セルラ)ネットワークとの間のハンドオフは、より複雑なフロー、ネットワーキング要素間のより多くの対話を含み、様々なハンドオフアルゴリズムを必要とする。本発明は、シームレスハンドオフを提供する助けとなるSIPからANSI−41へのマッピングおよびSIPからGSMへのマッピングを含むフローを提案する。本明細書では、IPネットワークのためのRAN(Radio Access Network)となるようにWiFiを使用するものとして明示的に適用されているが、RANは常に、WiMAXなどの他のブロードバンド接続でよい。802.21標準は、IPネットワークと非IPネットワークとの間のハンドオフを要求しないが、この方法は、このタイプのハンドオフを処理するために802.21標準で定義されるプリミティブの使用も提案する。この方法は、モバイル支援されるが、ネットワーク制御される。移動する可能性の高いモバイルハンドセットは、ハンドオーバ切迫信号(handover imminent signal)をSCP(Service Control Point)に送信することができ、SCPは、サービングMSC(Mobile Switching Center)とターゲットMSCなどのネットワーク内の他のネットワーキング要素間の通信をセットアップすることによってハンドオフを制御する。SCPとMGCとMGWの組合せは、モバイルの移動パターン(すなわちIPからセルまたはセルからIP)に基づいてサービングMSCまたはターゲットMSCのように振る舞うことのできる「WiFiMSC」である。一定のANSI−41またはGSM関連の情報が、SIPシグナリングの一部として搬送される。REFER、INVITE、SUBCRIBE、NOTIFY、SIP Proxy、B2BUAなどの標準SIPメッセージが使用される。こうしたメッセージは、こうしたメッセージの本文で、IEEE802.21プリミティブに関係する情報、ANSI−41およびGSM関連の情報を搬送する。モバイルとSCPの間のイベント通知パッケージが、IPネットワークからセルラネットワークへのハンドオフおよびその逆のハンドオフを支援するのに利用される。
【0018】
第1のネットワークから第2のネットワークにモバイルユーザの通信セッションをハンドオフするためにネットワークでハンドオフコントローラを使用する方法であって、第1のネットワークがIPネットワークまたはセルラネットワークであり、第2のネットワークが他のタイプであり、モバイルユーザによって操作されるモバイルハンドセットが固定ユーザによって操作されるハンドセットと通信している方法が提供される。ハンドオフコントローラは、モバイルユーザと第1のネットワークとの間のエアインターフェースの1つまたは複数の所定の特性を監視するようにモバイルハンドセットに命令するメッセージをモバイルハンドセットに送信する。1つまたは複数の所定の特性が満たされたとき、モバイルハンドセットはハンドオフコントローラに応答する。次いで、ハンドオフコントローラは、第2のネットワーク内の利用可能な接続ポイントに関する情報を収集し、第2のネットワーク内の接続ポイントの識別を判定する。第2のネットワーク内の接続ポイントを識別するメッセージがハンドオフコントローラからモバイルハンドセットに送信され、モバイルハンドセットのモバイルユーザと第2のネットワークとの間の通信セッションが確立され、モバイルハンドセットのモバイルユーザと固定ユーザ。ハンドオフコントローラはSCP内に常駐することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
図1に、本発明の方法に従って使用される遠隔通信システムのアーキテクチャを示す。ユーザ1は、「固定」ユーザまたは「静的」ユーザ、すなわちIPネットワークから非IPネットワークに現在移行中ではないユーザと呼ばれる。IPドメイン(すなわちDSL、WiFi、WiMAX、ケーブルモデム)または非IPドメイン(すなわちPSTN、CDMAセルラ、GSMセルラなど)でワイヤーラインまたはワイヤレス接続を介してユーザ1をネットワークに接続することができる。ゲートウェイMSC(「GMSC」)115に接続することのできるモバイル交換局(「MSC」)を介してユーザ1を接続することができる。無線アクセスネットワーク135も、MSCとユーザ1が使用するハンドセット110との間の最終ワイヤレスリンクを提供するセルラネットワークの一部である。ユーザ2は、以下の例でIPネットワークと非IPネットワークとの間を移行しているモバイルユーザである。WiFi、WiMAX、他のワイヤレスIPプロトコルなどのIP接続を介して、ユーザ2および「コンボフォン」とも呼ばれる関連するモバイルハンドセット120を接続することができる。さらに、「コンボフォン」は、CDMAまたはGSMネットワークに接続するのに使用することのできるインターフェースも有する。したがって、コンボフォンは、セルラネットワークとIPネットワークとを切り換える能力を有する。そのような接続は、Media Gateway(「MGW」)120を通じて、公衆交換電話網(「PSTN」)190を介してMSC130に経路指定される。Media Gateway Control Function(「MGCP」または「MGC」)160はMedia Gatewayに密接に関係付けられ、IPネットワークと非IPネットワークとの間のインターフェースを一緒に提供する。Call Session Control Function(「CSCF」)170は、3GPPネットワークのIMS(IP Multimedia Subsystem)などのIPネットワークの周知の構成要素であり、その機能は本発明で不変のままである。インターネット180は、ルータのユビキタスパケット交換ネットワーク、あるいはIPv4、IPv6、または他のプロトコルで動作する他の類似のIPネットワークである。
【0020】
Service Control Point(「SCP」)140は、以下の機能を実装する呼出し制御ソフトウェアならびに関連するサーバおよび他のハードウェアである。SCP140は、Telcordia(登録商標)SCPによって提供されるような、標準Service Control Point141の機能を実装する。さらに、SCP140は、以下と図9でさらに説明するハンドオフ(またはハンドオーバ)コントローラ144を含む。SCP140はまた、IPモビリティのためにレコードを維持するのに必要なInternet Protocol−Vesting Location Register(「IP−VLR」)も含むことができる。SCP140はまた、以下で説明する様々なモビリティシナリオでターゲットMSCまたはサービングMSCとして振る舞う仮想MSC143も含む。MSC143は、MSC130などの実際のMSCと通信するHome Location Register(「HLR」)125と通信する。
【0021】
図2を参照すると、本発明は、シームレスモビリティを4つの異なるシナリオで提供するための方法および機構を提供する。これらのシナリオは、ユーザの移動と、モバイルが通信中の対応するユーザの位置のタイプに基づく。最初の2つのシナリオでは、固定ユーザがIPネットワークで操作中であり、WiFi、WiMax、DSL、ケーブルモデム、または何らかの他のタイプのIPアクセスネットワークおよびノードを介して固定ユーザを接続することができる。第1のシナリオでは、モバイルユーザが、IPネットワークへの接続からセルラネットワークへの接続に移行中である(「シナリオ1」)210。第2のシナリオでは、モバイルユーザが、CDMAドメインからIPドメインに移動中である(「シナリオ2」)220。他の2つのシナリオでは、固定ユーザが、CDMAまたはGSMネットワークまたはPSTNなどのセルラネットワークに接続される。固定ユーザは将来のハンドオフではモバイルユーザでもよく、特殊なシナリオでは、両方のユーザがモバイルでよい。シナリオ3では、モバイルユーザが、IPネットワークからセルラネットワークに移動中である(「シナリオ3」)230。シナリオ4では、モバイルユーザが、セルラネットワーク(CDMAまたはGSM)からWiFiなどのIPネットワークに移動中であり、固定ユーザがセルラネットワークに接続される(「シナリオ4」)240。これから、各シナリオを一度に1つずつ説明する。
【0022】
図3Aおよび3Bにシナリオ1を示す。シナリオ1では、ステップ310で、固定ユーザ(ユーザ1)およびモバイルユーザ(ユーザ2)が、標準Session Initiation Protocol(「SIP」)を使用して標準Real−time Transport Protocol(「RTP」)セッションを開始している。次いでステップ320で、ユーザ1とユーザ2は、RTPを使用して互いに通信する。ステップ330で、SCP140が、SIP SUBSCRIBEメッセージをユーザ2のモバイルハンドセット120に送信し、一定のイベントが発生したとき、例えばWiFi無線インターフェースに関する信号対雑音比が所定のしきい値未満に下がったときにSCPに通知するようにユーザ2に促す。この箇所および本明細書の別の箇所でSUBSCRIBEメッセージを使用する前に、モバイルハンドセットは、モバイルハンドセット自体およびモバイルハンドセットの現在位置をSCPに知らせるために、SIP REGISTERメッセージをSCPに送信している。こうしたSIP REGISTERメッセージの使用を図示していないが、すべての適切な場合でそれを仮定する。ステップ335で、ユーザ2は、SCPからのSIP NOTIFYメッセージを用いた照会を確認する。所定のイベントが発生したことをユーザ2が識別したとき、ステップ340で、ユーザ2は、SIP NOTIFYメッセージをSCP140に送信する。次いで、SCP140は、ユーザ2にサービスするのに使用されるターゲットMSCを選択する。ステップ350で、SCPは、以下でより詳細に説明するANSI−41 FACDIR2メッセージを使用して、選択したターゲットMSC(「MSC2」)を通知する。ステップ355で、MSC2は選択を確認し、「facdir2」」応答メッセージを返すことによってチャネル情報を含める。
【0023】
図3Bに、シナリオ1についてのハンドオフプロセスの継続を示す。既存のRTPセッション320がユーザ1とユーザ2の間に存在する。ステップ360で、SCP140が、ハンドオフ命令であるSIP REFERメッセージをユーザ2が使用するモバイルハンドセット120に送信する。ステップ365で、ユーザ2が使用するモバイルハンドセットは、SIP NOTIFYメッセージをSCPに返すことによってハンドオフ命令の受信を確認する。ステップ370で、ユーザ2のモバイルハンドセットは、ANSI−41「voice on new channel」メッセージをターゲットMSCすなわちMSC2に送信する。ステップ375で、ユーザ2はまた、ユーザ2がハンドオフに対してMSC2を警報したことをSCPに通知するSIP NOTIFYメッセージをSCP140に送信する。次いでステップ380で、MSC2 130は、ANSI−41 MSONCHメッセージをSCPに送信する。ステップ385で、SCP140は、ユーザ1とMGWとの間でRTPセッションを開始する許可を要求するSIP INVITEメッセージをMGW/MGC150/160に送信する。ステップ386で、MGW/MGCがセッションに同意する場合、MGW/MGCは、SIP OKメッセージをSCPに返す。ステップ388で、SCPは、SIP ReINVITEメッセージをユーザ1に送信し、RTPセッションを再開する。ステップ389で、ユーザ1はSIP OKメッセージをSCPに送り戻す。次いで、SCPは、ユーザ1とMGWとの間のRTPセッションの開始を完了するために、SIP ACK(「ACKNOWLEDGE」)メッセージをMGWとユーザ1の両方にそれぞれステップ390および392で送信する。次にステップ394で、ユーザ2は、パルスコード変調(「PCM」)を使用してMSC2およびPSTNを介してMGWと通信する。ステップ396で、ユーザ1は、SIP開始RTPセッションを介してMGWと通信する。したがって、ユーザ2がRTPセッションでユーザ1と直接通信していた元のIPベースのネットワークから、ユーザ2がCDMAベースのMSCと通信するセルラネットワークへのユーザ2の転移が完了する。次いで、SCP140がユーザ2にSIP BYEメッセージを送信し、ハンドオフが完了する。
【0024】
ここで、ユーザ1とユーザ2との間の通信は以下の方式で行われる。ユーザ2は、基地局(「BS」)とワイヤレス通信し、MSC2に接続されたRANの一部を形成し、MSC2は、PSTNを介してMGWに接続される。MGWは、ユーザ1とRTPセッション中である。MGWは、RTPベースのセッションをユーザ2に転送するためにPCMベースの信号に変換し、その逆に変換する任を担う。
【0025】
図4に示されるシナリオ2では、ユーザ1は、WiFi、WiMAX、DSL、または他のタイプのIPベースの接続を介してインターネットに接続されたIPドメイン内にとどまる。ユーザ2は、セルラドメインからIPドメインに転移中である。元の呼が、MGWとユーザ1との間のSIP開始(ステップ402)RTPセッション(406)、ならびにサービングMSCであるMSC1を介するユーザ2とMGWとの間のISUP開始(ステップ404)PCMベースセッション(408)を使用してセットアップされる。ステップ410で、MSC1は、ハンドオフを開始するためにSCP140サービングMSC1にANSI−41HANDMREQXメッセージを送信する。ステップ415で、MSC1は、ANSI−41「handmreqx」」メッセージでSCPに応答する。ステップ420で、MSC1は、ターゲットMSC(すなわち、MSC1が接続されることになるインターネット接続の位置)を選択し、ANSI−41 HANDBACKメッセージを介してターゲットMSCをSCPに通知する。ステップ425で、SCPは、MSC1にANSI−41「handback」メッセージを返す。ステップ430で、SCPは、MSCに接続されたRANとのモバイルハンドセットのエアインターフェースの品質を監視するようにモバイルハンドセットに命令するために、ユーザ2のモバイルハンドセットにSIP SUBSCRIBEメッセージを送信する。ステップ435で、ユーザ2は、SIP NOTIFYメッセージで応答する。ユーザ2のモバイルハンドセットは、呼の特性を監視し、1つまたは複数のパラメータが所定のしきい値に達したとき、ステップ440で、MSC1は、SCPにSIP NOTIFYメッセージを送信する。それに応答して、ステップ445で、SCPは、ユーザ2とユーザ1との間のRTPセッションを開始するために、ユーザ2にSIP INVITEメッセージを送信する。ステップ450で、ユーザ2は、SIP OKメッセージで応答する。ステップ455で、SCP140はユーザ1にSIP ReINVITEメッセージを送信し、ステップ460で、ユーザ1はSIP OKメッセージで応答する。ステップ470で、ユーザ1とユーザ2との間のRTPセッションが確立されている。ステップ480で、SCPはMGWにSIP BYEメッセージを送信し、ハンドオフが完了し、MGWが呼セッションを解放できることをMGWに通知する。
【0026】
図5を参照すると、シナリオ3についてのハンドオフフローを確認することができる。シナリオ3では、ユーザ1は、周知の方式で開始されたPCMセルラインターフェースを介してMSC1(502)に静的に接続されたままである。ユーザ2は、MSC2とのPCMベースの接続(504)から、MGWとのRTPベースのセッションに転移する。元のセルラ呼では、MSC1とMSC2が幹線(506)を介して接続される。ステップ510で、ユーザ2はIS−95/IS−2000測定レポート(R−CQICH)をMSC2に送信し、ハンドオフの後にMSC2が通信することのできるターゲットMSCをMSC2に通知する。この場合、ターゲットMSCは仮想MSC、すなわちMGWである。ステップ515で、MSC2は、ハンドオーバを要求するためにANSI−41「HANDMREQX2」を送信する。ステップ520で、SCP140は、MSC2にANSI−41「handmreqx2」を返す。次いでステップ525で、SCP140は、ユーザ2のモバイルハンドセットにSIP SUBSCRIBEメッセージを送信することにより、ユーザ2とMGWとの間のRTPセッションを開始するプロセスを開始する。ステップ530で、ユーザ2は、SCPにSIP NOTIFYメッセージを送信する。ユーザ2はエアインターフェースを監視し、ユーザ2とMSC2に接続された基地局との間のインターフェースがある所定のしきい値未満に劣化したとき、ステップ535で、ユーザ2は、SCP140にSIP NOTIFYメッセージを送信する。ステップ540で、SCPは、ユーザ2にSIP INVITEメッセージを送信し、SCPとMGWとの間のSIPセッションの開始を要求する。ステップ545で、類似のINVITE要求がSCPからMGWに送信され、MGWとユーザ2との間のSIPセッションの開始が要求される。ステップ550で、RTPセッションが確立されている。ここで、ユーザ1とユーザ2との間の通信セッションが以下の経路で生じる。ユーザ1は、PCMセルラ呼502を介して引き続きMSC1と通信する。MSC1は、幹線506を介して引き続きMSC2と通信する。MSC2は、PCMセッション560でPSTNを介してMGWと通信した。ユーザ1とユーザ2との間の最終リンクは、ユーザ2が接続されるWiFi、WiMAX、または他のIP接続を介する、MGWとユーザ2との間のRTPベースのIPセッション550である。
【0027】
図6Aおよび6Bに、ユーザ1がセルラネットワークに静的に接続されたままで、ユーザ2がIPネットワークからセルラネットワークに移行するときのハンドオフフローを示す。612で、元の呼が、ユーザ1と、MSC1と、これらの要素間のPCMベースの呼をセットアップするMGWとの間のISUPコマンド610によって発信される。SCP140と、MGWと、ユーザ2との間のSIPコマンド620が、ユーザ2とMGWとの間のRTPベースのセッション622を開始する。移行を開始するために、ステップ630で、SCP140は、ユーザ2のモバイルハンドセットにSIP SUBSCRIBEメッセージを送信し、ユーザ2のWiFi接続のエアインターフェース特性を監視するようにユーザ2に要求する。ステップ635で、ユーザ2は、SCP140にSIP NOTIFYメッセージを送信し、ユーザ2が接続されるWiFiまたはWiMAXアクセスポイントへのユーザ2の接続のエアインターフェース特性をユーザ2が監視中であることをSCPに通知する。信号対雑音比などの所定のエアインターフェース特性が検出されると、ステップ640で、ユーザ2は、SCPにSIP NOTIFYメッセージを送信し、ハンドオフを開始すべきであることをSCPに通知する。次いで、SCP140は、ユーザ2と通信するのに使用されるANSI−41「FACDIR2」」メッセージをターゲットMSC(MSC2)に送信する。ターゲットMSC2は、SCP140にANSI−41「facdir2」メッセージを返す。
【0028】
シナリオ4についての呼のフローは図6Bに続き、図6Bでは、元の呼が、MSC1/PSTNを介するMGWとユーザ1との間のPCMベースのセッション、ならびにMGWとユーザ2との間のRTPベースのセッションで示される。ステップ650で、SCPは、ユーザ2にSIP REFERメッセージを送信し、ユーザ2にハンドオフ命令を与える。ステップ655で、ユーザ2は、SCPにSIP NOTIFYメッセージを返す。ステップ660で、ユーザ2は、MSC2にANSI−41ベースの「Voice on New Channel」コマンドを送信し、ユーザ2がMSC2を介してセルラサービスを開始したいことをMSC2に警報する。ユーザ2はまた、ステップ665で、ユーザ2がMSC2とのサービスを開始したことをSCP140に通知するためにSCP140にSIP NOTIFYコマンドを送信する。ステップ670で、MSC2は、SCP140にANSI−41 MSONCH(MS ON CHANNEL)コマンドを送信し、それによってMSC2が現在ユーザ2と通信中であることをSCPに通知する。ここでSCP140は、MSC1と通信中のMGWと、MSC2と通信中のMGWとの間のRTPセッションをセットアップしなければならない。ステップ675で、SCP140は、MSC2/ユーザ2と通信中のMGWにSIP INVITEメッセージを送信し、ステップ676で、そのMGWは、SIP OKメッセージを送り戻す。ステップ678で、SCP140は、MSC1/ユーザ1と通信中のMGWにSIP ReINVITEメッセージを送信し、ステップ680で、そのMGWはSIP OKメッセージを返す。ステップ682および684で、SCP140は、各MGWにSIP ACKNOWLEDGEメッセージをそれぞれ送信し、それによって2つのMGW間のRTPベースのセッションを確立する。このとき、転移されたセッションを用いて、ユーザ1とユーザ2との間の通信が、MSC2を介するユーザ2とそのMGWとの間のPCMベースのセッション690と、それに続く、ユーザ2と通信中のMGWとユーザ1と通信中のMGWとの間のRTPセッション696と、最後に、ユーザ1と通信中のMGWから、そのMGWからMSC1を介してユーザ1までのPCMベースのセッション694を介して行われる。ハンドオフの完了時に、ステップ698で、SCP140はユーザ2にBYEメッセージを送信する。
【0029】
上記のハンドオフフローが、ユーザがCDMAベースのセルラネットワークでモバイルハンドセットを操作中のシステムで使用される。図7A〜Cおよび8A〜Cに、IPとGSMベースのセルラネットワークの両方で「コンボフォン」を使用するモバイルユーザの移行のためのハンドオフフローを示す。図7Aでは、ユーザ1 110は、PSTNまたはGSMベースのセルラネットワークを介してネットワークに接続された固定ユーザである。ユーザ2 120は、当初はIPドメインWiFiアクセスポイントを介して接続され、非IPベースのGSMネットワークに移行中である。ユーザ2が、WiFiアクセスポイントを介するユーザ2のモバイルハンドセットとMGWとの間のRTPセッション704を介して接続される間、元の呼は、PSTNを介する固定ユーザ1とMGWとの間のPCMベースのセッション702からなる。ハンドオーバプロセスは、SCP140内に実装されたハンドオーバコントローラがステップ710でユーザ2にSIP SUBSCRIBEメッセージを送信し、ある所定のハンドオーバ条件が満たされる場合にユーザ2のモバイルハンドセットに通知を送信するように要求するときに開始する。ステップ712で、ユーザ2のモバイルハンドセットは、SIP NOTIFYメッセージをSCP140に送り戻し、命令の受信を確認する。ユーザ2のモバイルハンドセットは、情報GSM近隣情報を取得し、SIコマンドSI:[CellID、LAID....]714およびSI:[BCCH Freq List、....]716を使用して、BCCH(「Broadcast Control Channel」)信号からGSM信号測定情報を収集する。ユーザ2のモバイルハンドセットが所定のハンドオーバ条件を検出すると、ステップ720で、モバイルハンドセットは、各候補GSMセルラ基地局についてのBSIC(「Base Station Identification Code」)、BCCH周波数、BCCH強度を含むSIP NOTIFYメッセージをSCP140に送信する。
【0030】
ステップ720で送信されたSIP NOTIFYメッセージからの情報を使用して、SCP内に実装されたハンドオーバコントローラは、候補情報を使用してターゲットCellIDを選択し、CellIDを使用してターゲットMSCIDを求め、ターゲットMSCIDに巡回するアイドルを求める。次いでステップ730で、SCP140は、選択したセルを求めて、IMSI(「International Mobile Subscriber Identiy」)、ServingCellID、TargetCellID、Channel Type、EncryptionInfo、HandoverCause、....]を含むMAP−Prepare Handover RequestメッセージをターゲットMSCに送信する。図7Bを参照すると、次いで740で、ターゲットMSCはMGWとの通信を開始し、その通信ではターゲットMSCはPCMベースのセッションで通信する。次いでステップ745で、ターゲットMSCは、ハンドオーバ数、無線資源リスト(チャネルタイプおよび速度)、...]を含むMAP−Prepare Handover ResponseメッセージをSCP140に送り戻す。次いでステップ746で、SCPは、SIP REFERコマンドをユーザ2のモバイルハンドセットに送信し、ハンドオフコマンドを装置に与える。ステップ748で、ユーザ2のモバイルハンドセットは、SIP NOTIFYメッセージでSCPに応答する。次いで749/750で、モバイルハンドセットは、新しいチャネル上でターゲットMSCに関連する基地局との通信を開始する。次いで、モバイルハンドセットは、SCP140にSIP NOTIFYメッセージを送信し、IPドメインから非IPドメインへのモバイルハンドセットのハンドオフをSCPに通知する。このとき、ユーザ2のモバイルハンドセットはGSMドメイン755で通信している。
【0031】
図7Cを参照すると、ハンドオフは、ユーザ1と通信中のMGWとユーザ2と接続中のMGWとの間のRTPセッションの開始に進む。ステップ760で、MAP−Send−End−Signal−Request/Responseが、ユーザ2のモバイルハンドセットと通信するターゲットMSCとユーザ1と通信するMGWとの間で送信される。これを実施するために、ステップ762で、SCP140からユーザ2と通信中のMGWにSIP INVITEコマンドが送信され、ステップ764で、ユーザ2は、SCPにSIP OKメッセージで応答する。ステップ768で、SCPはまた、ユーザ1と通信中のMGWにSIP Re−INVITEメッセージを送信し、ステップ770で、ユーザ1は、SIP OKメッセージで応答する。ステップ772および774で、SCP140は、SIP ACKメッセージを両方のMGWにそれぞれ送信する。ステップ776で、SCP140は、SIP BYEメッセージでモバイルハンドセットを解放し、ステップ778で、モバイルハンドセットは、SIP OKメッセージで応答する。したがって、ユーザ2のモバイルハンドセットと、ユーザ1と通信中のMGWとの間のRTPセッション780が終了し、2つのMedia Gateway間のRTPセッション784が確立されている。このとき、ユーザ1から、782のユーザ1のMGWとのPCMベースのセッションを介して、それぞれのMGW784間のRTPセッションを介して進む呼のフローが存在する。呼のフローは、MGWからPCMベースのセッション786を介してターゲットMSCまで進み、次いで、GSMベースのセッション788を使用して、ターゲットMSCからユーザ2のモバイルハンドセットまで進む。ハンドオフが完了し、呼はこの経路を介して進む。
【0032】
図8Aを参照すると、ユーザ1が、PCMベースの呼セッション802を介するPSTNに接続される。PSTNは、ユーザ2のモバイルハンドセットに対するサービングMSCに接続され、サービングMSCは、標準GSMベースのセッション804を介してハンドセットと通信する。ユーザ2は、ローカルWiFiアクセスポイントに接続することにより、GSMベースの呼からIPドメイン内のRTPベースの呼に移行する可能性が高い。ユーザ2のモバイルハンドセットは、GSM近隣情報を取得し、ステップ806および808で、それぞれSI:[CellID、LAID、....]およびSI:[BCCH Freq list、...]を使用して、BCCH信号からGSM信号測定情報を収集する。ステップ810で、モバイルハンドセットがWiFiアクセスポイントを検出し、WiFiネットワークおよび関連するVPNまたは他のIPネットワークとの関連付けを確立した後、モバイルハンドセットは、ハンドオフ指示およびWiFi BSSIDと共にSIP REGISTERメッセージをSCP140に送信する。ステップ812で、SCPは、ユーザ2のモバイルハンドセットにSIP OKメッセージを返す。ステップ820で、SCPは、ユーザ2のモバイルハンドセットがWiFi信号測定値に関する情報を提供するように要求するSIP SUBSCRIBEメッセージをモバイルハンドセットに送信する。ステップ822で、ユーザ2のモバイルハンドセットは、BCCH測定値、BCCH強度、FREQ、BSIC、およびWiFi測定値を含むSIP NOTIFYメッセージをSCPに送信する。ステップ830で、SCP140コントローラは、ターゲットWiFi BSSIDに相関するWiFi BS IDを割り当て、これを、SIP REFERメッセージを使用してユーザ2のモバイルハンドセットに転送する。次いでステップ832および834で、ユーザ2のモバイルハンドセットは、最も望ましいターゲットBSとしてのWiFi BS IDを含むWiFi BS IDパイロット強度測定値をRANおよびMSCに転送する。
【0033】
図8Bを参照すると、MSCは、ハンドオフ候補に関する情報を使用して、ターゲットcellID、この場合はWiFi BS IDを選択する。MSCは、cellIDを使用してターゲットMSC IDを求め、この場合はターゲットMSC IDはハンドオーバコントローラ「MSC」となる。さらに、MSCは、ハンドオーバコントローラ「MSC」に対応するターゲットMSCIDに循環するアイドルを求める。次いでステップ840で、この情報が、MAP−Prepare Handover Requestメッセージの形でSCPハンドオーバコントローラに転送および送信される。MAP−Prepare Handover Requestメッセージは、Handover Request、IMSI、ServingcellID、TargetCellID、ChannelType、Encryptioninfo、Handovercause、...]を含む。ステップ842で、SCPは、ステップ842でモバイルハンドセットに送信されたSIP INVITEメッセージを使用してユーザ2のモバイルハンドセットと関連するMGWとの間のRTPセッションの開始を始め、ステップ844で、モバイルハンドセットはSIP OKメッセージで応答する。ステップ846で、SCPはMGWにSIP INVITEメッセージを送信し、ステップ848で、MGWはSIP OKメッセージで応答する。次いで、SCP140は、ステップ850および852でそれぞれユーザ2のモバイルハンドセットおよびMGWに送信されたSIP ACKメッセージでRTPセッション892の開始を確認する。
【0034】
図8Cを参照すると、ステップ860で、SCP140は、Handover Number、Radio Resource List(チャネルタイプおよび速度)を含む情報を含むMAP−Prepare Handover ResponseメッセージをMSCに送信する。次いで862で、MSCはRANにハンドオーバコマンドを送信し、ステップ864で、RANはそれをモバイルハンドセットに転送し、次いでモバイルハンドセットはSIPセッションに切り替わる。このとき、情報は、ユーザ2のモバイルハンドセットからRTPセッション892を介してMGWに流れる。次いで、MGWはPCMセッション894を介してMSCと通信し、MSCは、PCMを介して896のPSTNを通じてユーザ1と通信する。ステップ870で、モバイルハンドセットは、SCP140にSIP NOTIFYメッセージを送信し、ハンドオフが完了したことをSCPに通知する。ステップ875および880で、SCPとMSCは、MAP−Send−End−Signal−RequestメッセージおよびMAP−Send−End−Signal−Responseメッセージを交換してハンドオーバの完了を知らせ、GSMベースのセッションを終了する。
【0035】
SCP140は呼状態情報を保持することができ、または呼状態情報がSCPに保持されないようにシステムを実装することができる。HandoffControllerは、ハンドオフに応答して初期接続を新しい接続に変換するように指示しなければならない。
【0036】
図9に、ハンドオフコントローラと、モバイルハンドセット120にインターフェースされるそのSIPとを示す。SE/VFAS910は、ISCPの一部であるVoice Feature Application Serverである。ハンドオフコントローラ144はSCP140内に常駐し、ハンドオフのための適切な時間を決定するためにメディア独立のポリシーおよびビジネス規則を実行する。ハンドオフコントローラは、様々なプロトコルおよびアクセス技術要件に適応し、GSMやCDMAなどのレガシーインフラストラクチャと対話する。ハンドオフコントローラ144はまた、課金のための使用記録を生成することもできる。ハンドオフコントローラは、ANSI 41インターフェースと、SIPインターフェースと、機能プロキシ、セッションハンドオーバマネージャ、およびMIH Layer(IEEE802.21)の3つの内部層とを含む。モバイルハンドセットでは、やはりMIH層と、CMDAまたはGSMおよびWiFiまたはWiMAXの2つの無線インターフェースとが存在する。モバイルハンドセットは、両方のワイヤレスネットワークを監視することができるべきである。モバイルハンドセットはまた、ハンドオフコントローラにイベントを送信こともできるべきである。モバイルハンドセットはハンドオーバを要求することができ、ユーザ入力がハンドオーバを「強制する」こともできる。CDMA実装についての図10および11、ならびにGSM実装についての図12および13でさらに記載されているように、MIH層は、SIPメッセージで802.21プリミティブの使用を実装する。
【0037】
CDMAからWiFi/WiMAxへのハンドオフおよびその逆のハンドオフをサポートするのにANSI−41が使用される。ANSI−41メッセージは、隣接するMSC間のセル識別の調整を実現する。ANSI−41メッセージは、ハンドオフを調整するのにServing/Targetセル識別子(ID)を使用する。ServingCellIDおよびTargetCellIDが、FacilitiesDirective2、HandoffBack2、HandoffToThird2 INVOKEで使用される。
【0038】
ANSI−41はまた、隣接するMSC間のMSC間ファシリティ識別の調整も実現する。ANSI−41は、システム間ハンドオフのための専用幹線を仮定する。ANSI−41メッセージは、ハンドオフを調整するためにCircuit IDを使用する。InterMSCCircuitがFacilitiesDitective2、HandoffBack2、HandoffTo Third2 INVOKEで使用される。適切なハンドオフのために、Media Gateway(MGW)とServing MSCとTarget MSCとの間に専用幹線が必要となる。ハンドオフのために利用可能な幹線回路を割り当てるために幹線ステータス情報を維持する必要がある。ANSI−41は、MSC間回路管理のためのBlocking、Unblocking、ResetCircuit、TrunkTest、およびTrunkTestDisconnectオペレーションを定義する。
【0039】
ハンドオフ転送で使用されるANSI−41オペレーションは、HandoffMeasurementRequest(2)、FacilityDirective(2)、MSCOnChannel、およびInterSystemAnswerである。HandoffMeasurementRequest(2)は、任意の特定のチャネルの信号品質レベルに関する測定データを要求するためにサービングMSCから候補MSCに送信される。FacilityDirective(2)は、ハンドオフ転送を要求するためにサービングMSCからTarget MSCに送信される。FacilityDirective(2)(「FACDIR2」)」)メッセージは、以下のいくつかの必須パラメータを含む。既知のMS情報に基づくMIN、既知のMS情報に基づくESN、現在の呼に割り当てられたBillingIDに基づいてポピュレートされるBillingID(潜在的Segment Count増分)、HCがそれ自体とターゲットMSCとの間のアイドル回路として選択するInterMSCCircuitID、HCが計算するInterSwitchCount(すなわち、アンカMSCである場合に1に設定され、それ以外の場合は前の値を増分する)、サービングMSCでの現在のセルのIDであるServingCellID。このパラメータを、どのMSCが現在MSにサービスしているかを判定する機構としてターゲットMSCで使用することができる。上記に基づいて、HCがハンドオフ手続きを起動するときにはいつでも、HCは、ServingCellIDに対して一般的な(事前定義された)値をポピュレートすることができる。この特定の値を、すべての潜在的なターゲットMSCで構成し、SCP/HCで提供される「MSC」にマッピングするために使用する必要がある。
【0040】
FacilityDirective(2)メッセージはいくつかの任意選択パラメータを含む。ハンドオフのためのCDMAベースの手続きは以下のパラメータをサポートする。HandoffReasonはハンドオフの理由を示す。HandoffStateは、MSが、「回答待ち」または「警報状態」である呼に現在関係していることを示し、ISAnswer処理をサポートする。ConfidentialityModesは、Voice Privacy機能およびSiganaling Message Encryption機能のステータスを示し、これらの機能がハンドオフ後に望まれるかどうかを示す。SignalMessageEncryptionKeyがVoice Privacy機能およびSignaling MessageEncryption機能に対して含まれ、CDMACallModeは、どのチャネルタイプが受け入れられるか(CDMA、AMPS、および/またはNAMPS)を示す。CDMA ChannleDataは、使用中の現在のCDMAトラフィックチャネルに関する情報(フレームオフセット、チャネル数、バンドクラス、ロングコードマスク)を提供する。CDMAMobileProtocolRevisionは「CDMA MOB_P_REV」情報に基づく。CDMAPrivateLongCodeMaskがVoice Privacy機能と共に使用される。CDMAServingOneWayDelayは、100ナノ秒単位のMSからサービングBSへの推定一方向遅延であり、推定距離に変換可能である。CDMAStationClassmarkは、MSパワークラス、アナログ伝送、スロテッドモード標識、およびデュアルモード標識を含む。CDMATargetMAHOListがモバイル支援HOに対して含まれ、1組のTargetCellID/CDMAPioltStrength/CDMATargetOneWayDelay情報を提供する。MAHOが使用されない場合、CDMATargetMeasurementListが含まれ、CDMATargetMeasurementListは1組のTargetCellIP/CDMAPioltStrenght/CDMATargetOneWayDelay情報を提供する。MSLocationは、MSに関する緯度および経度分解能情報を提供する。
【0041】
モバイルハンドセットが新しいチャネル上で検出されたことを示すために、MSCOnChannelがTarget MSCからServing MSCに送信される。MS終了呼に回答されたことを示すために、ターゲットMSCからサービングMSCにInterSystemAnswerが送信される。さらに、MSC発信呼に回答されたことを示すために、InterSystem AnswerコマンドもサービングMSCからTarget MSCに送信される。
【0042】
ハンドオフ後退および経路最小化に関して、以下のANSI−41オペレーションが使用される。呼をターゲットMSCに戻すように要求するためにHandoffBack(2)がサービングMSCからターゲットMSCに送信される。呼セグメントに対して割り振られた資源を解放するように要求するためにFaciIitiesReleaseオペレーションがターゲットMSCからサービングMSCに送信される。経路最小化を要求するために、サービングMSCからアンカMSCまでのHandOffToThird(2)オペレーションが終了する。
【0043】
本発明に対する適用可能性を有する他のANSI−41オペレーションには、AuthenticationDirectiveForward、InformationForward、FlashRequest、SMSDeliveryBackward、SMSDeliveryForward、IntersystemPage(2)、およびIntersystemSetupが含まれる。AuthenticationDirectiveForwardオペレーションは、アンカMSCからサービングMSCに送信される固有のチャレンジをサポートする(ポストハンドオフ)。InformationForwardオペレーションは、アンカMSCからサービングMSCまでハンドオフチェーンの下方にMWNまたはCE警報を渡すことを可能にする。FlashRequestオペレーションは、サービングMSCからアンカMSDにフラッシュ表示を送信することを可能にする。SMSDeliveryBackwardオペレーションおよびSMSDeliveryForwardオペレーションは、ハンドオフ条件の下でSMS開始および終了をサポートする。IntersystemPage(2)オペレーションおよびInterSystemSetupオペレーションは、ボーダーセル状況での呼の送達をサポートする。
【0044】
ASI−41では、呼がハンドオフされたときに起動されるミッドコール(mid−call)機能が、新しいサービングMSCではなく、アンカMSCによって処理される。ANSI−41では、サービングMSCからアンカMSCにミッドコールイベントに関する情報を渡すのにPLASHREQコマンドが使用される。
【0045】
呼がWiFiからCDMAにハンドオフされたとき、モバイルハンドセットは、CDMAモードで通常通り動作し、MSCは、ハンドオーバコントローラにFLASHREQを送信する。ハンドオーバコントローラは、擬似コンボフォンSIPインターフェースを実装し、受信したフラッシュ要求を適切なSIPシグナリングメッセージに変換し、すなわちフラッシュフックにより、ハンドオーバコントローラは、MGCおよびリモートパーティへの3PCCシグナリングを使用して呼を待機状態にする。
【0046】
呼がCDMAからWiFi/WiMAXにハンドオフされたとき、ハンドセットはCDMAオペレーションをエミュレートしなければならない。具体的には、ハンドセットが「ハンドオフモード」にあるとき、ハンドオーバコントローラは、Key Press Markup Language(「KPML」)イベントパッケージでSUBSCRIBE/NOTIFYを起動し、ダイヤルされる桁と共にフラッシュフックに関してハンドセットを監視する。モバイルハンドセットは、「通常モード」と同様の機能を実装しようと実際に試みるのではなく、通知を使用してフラッシュ要求を送達する。ハンドオーバコントローラはNOTIFYを受信し、受信した信号をFLASHREQに変換し、それをアンカMSCに送信する。
【0047】
モバイルハンドセット120は以下の機能を有するべきである。モバイルハンドセットは、2つの無線層(Layer1およびLayer2)と対話するためのMIHをサポートする。モバイルハンドセットは、パイロットを測定し、測定値を、送信するのではなくMIHにレポートするべきである。CDMA呼の間に、モバイルハンドセットは、仮想プライベートネットワーク(VPN)を確立してSUPシグナリングを交換すべきである。MIHを介してハンドオフメッセージを受信するとき、通常の送信状態に移るべきである。CDMAからWiFiへのハードハンドオフを強制するとき、モバイルハンドセットは、MIESで必要とされるSUBSCRIBE/NOTIFY機構をサポートできるべきである。機能オペレーションについて、モバイルハンドセットは、RegistrationおよびFeature Operationのためにオペレーションの「ハンドオフモード」をサポートできるべきである。
【0048】
本発明の上述の実施形態は例示のためのものに過ぎない。本発明の精神および範囲から逸脱することなく、多数の他の実施形態を当業者は考案することができる。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】本発明が実装される遠隔通信システムのネットワークアーキテクチャを示す図である。
【図2】様々なハンドオーバシナリオを示す図である。
【図3A】固定ユーザがIPドメイン内におり、モバイルユーザがIPドメインからセルラドメインに移行するシナリオ1でのハンドオフフローを示す図である。
【図3B】固定ユーザがIPドメイン内におり、モバイルユーザがIPドメインからセルラドメインに移行するシナリオ1でのハンドオフフローを示す図である。
【図4】固定ユーザがIPドメイン内におり、モバイルユーザがセルラドメインからIPドメインに移行するシナリオ2でのハンドオフフローを示す図である。
【図5】固定ユーザがセルラドメイン内におり、モバイルユーザがセルラドメインからIPドメインに移行するシナリオ3でのハンドオフフローを示す図である。
【図6A】固定ユーザがセルラドメイン内におり、モバイルユーザがセルラドメインからIPドメインに移行するシナリオ4でのハンドオフフローを示す図である。
【図6B】固定ユーザがセルラドメイン内におり、モバイルユーザがセルラドメインからIPドメインに移行するシナリオ4でのハンドオフフローを示す図である。
【図7A】モバイルハンドセットがIPドメインからGSMベースのセルラドメインに移行し、他のユーザは固定したままであるハンドオフフローを示す図である。
【図7B】モバイルハンドセットがIPドメインからGSMベースのセルラドメインに移行し、他のユーザは固定したままであるハンドオフフローを示す図である。
【図7C】モバイルハンドセットがIPドメインからGSMベースのセルラドメインに移行し、他のユーザは固定のままであるハンドオフフローを示す図である。
【図8A】モバイルハンドセットがGSMベースのセルラドメインからIPドメインに移行し、他のユーザは固定のままであるハンドオフフローを示す図である。
【図8B】モバイルハンドセットがGSMベースのセルラドメインからIPドメインに移行し、他のユーザは固定のままであるハンドオフフローを示す図である。
【図8C】モバイルハンドセットがGSMベースのセルラドメインからIPドメインに移行し、他のユーザは固定のままであるハンドオフフローを示す図である。
【図9】ハンドオフコントローラと、コンボフォンモバイルハンドセットに対するSIPインターフェースの機能図である。
【図10】IPドメインからCDMAセルラドメインへの移行における802.21プリミティブの使用を示す図である。
【図11】CDMAセルラドメインからIPドメインへの移行における802.21プリミティブの使用を示す図である。
【図12】IPドメインからGSMセルラドメインへの移行における802.21プリミティブの使用を示す図である。
【図13】GSMセルラドメインからIPドメインへの移行における802.21プリミティブの使用を示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のネットワークから第2のネットワークに移動性の第1のユーザの通信セッションをハンドオフするハンドオフコントローラを使用する方法において、前記第1のネットワークはIPネットワークまたはセルラネットワークであり、前記第2のネットワークは他のタイプのネットワークであり、移動性の第1のユーザによって操作されるモバイルハンドセットは、静的な第2のユーザによって操作されるハンドセットと通信している方法であって、
前記移動性のユーザと前記第1のネットワークとの間のエアインターフェースの1つまたは複数の所定の特性を監視するように前記モバイルハンドセットに命令するメッセージを前記ハンドオフコントローラから前記モバイルハンドセットに送信するステップと、
1つまたは複数の所定の特性が満たされるとき、前記モバイルハンドセットから前記ハンドオフコントローラにメッセージを送信するステップと、
前記第2のネットワーク内の利用可能な接続ポイントに関する情報をハンドオフコントローラで受信するステップと、
前記第2のネットワーク内の接続ポイントの識別を前記ハンドオフコントローラで求めるステップと、
前記第2のネットワーク内の前記接続ポイントを識別するメッセージを前記ハンドオフコントローラから前記モバイルハンドセットに送信するステップと、
前記モバイルハンドセットの前記移動性のユーザと前記第2のネットワークとの間の通信セッションを確立するステップと、
前記モバイルハンドセットの前記移動性のユーザと前記固定ユーザとを再接続するステップと
を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
エアインターフェースを監視するように前記モバイルハンドセットに命令するメッセージを送信する前記ステップは、SIP SUBSCRIBEメッセージであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
モバイルハンダから前記ハンドオフコントローラに前記メッセージを送信する前記ステップはSIP NOTIFYメッセージであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記モバイルハンドセットは、前記IPネットワークと前記セルラネットワークのどちらでも動作することができることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記ハンドオフコントローラはサービス制御ポイント内に常駐することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記利用可能な接続ポイントに関する情報を前記ハンドオフコントローラで受信する前記ステップは、ターゲットMSCにANSI−41 FACDIR2メッセージを送信し、その代わりにfacdir2メッセージを受信するステップをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記SIP SUBSCRIBEメッセージは802.21プリミティブを含むことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項8】
前記SIP NOTIFYメッセージは802.21プリミティブを含むことを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項9】
前記モバイルハンドセットと前記固定ユーザを再接続する前記ステップは、SIP INVITEメッセージ、SIP OKメッセージ、およびSIP ACKNOWLEDGEメッセージの使用によるRTPセッションの確立を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記セルラネットワークはCDMAネットワークであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記セルラネットワークはGSMネットワークであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項12】
課金のために、あるネットワークから別のネットワークへの前記モバイルハンドセットの移行時間に関する記録を維持するステップをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項13】
情報を収集し、第1のネットワークから第2のネットワークにモバイルハンドセットの通信セッションのハンドオフに関する命令を配布するために、802.21プリミティブと共に埋め込まれたSIPメッセージを使用することを特徴とする方法。
【請求項14】
前記SIPメッセージが、サービス制御ポイント内に実装されたハンドオフコントローラから送信および受信され、前記ハンドオフコントローラは、前記情報を使用して、前記第2のネットワーク内のターゲット接続ポイントの識別を求めることを特徴とする請求項13に記載の方法。
【請求項15】
IPネットワークおよびセルラネットワークを含む異機種遠隔通信ネットワーク間の第1のユーザと第2のユーザ間の呼セッションを制御するサービス制御ポイントにおいて、前記第1のユーザがIPネットワークまたはセルラネットワークから他のタイプのネットワークに移動中であり、前記第2のユーザが、前記IPネットワークまたは前記セルラネットワークに静的に接続されるサービス制御ポイントであって、
前記モバイルハンドセットが接続されるネットワークとのエアインターフェースの所定の特性を監視するようにモバイルハンドセットに要求するSIPメッセージを前記第1のユーザのモバイルハンドセットに送信する手段と、
前記ネットワークのうちの1つまたは複数に対する様々な接続ポイントについての情報を受信し、前記第1のユーザをどの接続ポイントにハンドオフするかを決定するハンドオフコントローラと
を備えることを特徴とするサービス制御ポイント。
【請求項16】
前記SIPメッセージが802.21メディア独立ハンドオーバプリミティブと共に埋め込まれることを特徴とする請求項15に記載のサービス制御ポイント。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4】
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【図5】
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【図6A】
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【図6B】
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【図7A】
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【図7B】
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【図7C】
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【図8A】
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【図8B】
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【図8C】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公表番号】特表2008−546252(P2008−546252A)
【公表日】平成20年12月18日(2008.12.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−512505(P2008−512505)
【出願日】平成18年5月18日(2006.5.18)
【国際出願番号】PCT/US2006/019246
【国際公開番号】WO2006/125085
【国際公開日】平成18年11月23日(2006.11.23)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(399047921)テルコーディア テクノロジーズ インコーポレイテッド (61)
【Fターム(参考)】