説明

サーボ・バーストの同期の方法、及び磁気テープ・サーボ検出システム

【課題】 サーボ・バンドのサーボ・フレームにおけるタイミング・ベースのサーボ・バーストの同期に関して、方法、磁気テープ媒体、検知可能な転移パターン、磁気テープ・サーボ・ライタ及び磁気テープ・サーボ検出システムを提供する。
【解決手段】 フレームの各々のバースト内に同一数のサーボ・ストライプを用いて対称となるようにフレームが配列された、サーボ・フレームにおけるタイミング・ベースのサーボ・バーストが、選択されたビットをシフトすることによって同期される。例えば、サーボ・フレームは、各々のバースト内に等しい数のサーボ・ストライプをもつ4つのサーボ・バーストを有して配列され、サーボ・フレームは2つの対称のサブ・フレームを含み、サブ・フレームの各々はバースト内では互いに平行であるサーボ・ストライプの2つのバーストを含み、バーストは互いに対して平行ではなく、サーボ・バーストの各々は、少なくとも1つの基準サーボ・ストライプを含むように配列され、サーボ・バーストの各々は、少なくとも1つのシフト・サーボ・ストライプを含むように配列され、シフトは、フレームの各々のバーストについては少なくとも1つの基準サーボ・ストライプに対して長手方向の同じ側になされており、連続的に隣接するフレームのバーストについては長手方向の反対側になされている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、リニア・テープ媒体に関し、より具体的には、トラック追従型のタイミング・ベースのサーボ構成に関する。
【背景技術】
【0002】
タイミング・ベースのサーボ構成は、トラック追従能力を提供するために、例えば磁気テープ・システムのリニア・テープ媒体に用いられる。記録されたサーボ・パターンは、1つより多い方位角方向でテープ媒体を横切って記録された対として配列された「サーボ・ストライプ」と呼ばれる、2部分からなる磁気転移を含む。この技術は、特許文献1において説明される。サーボ読み取りヘッドによってサーボ・パターンを読み取ることにより、磁気媒体上に書き込まれたサーボ・ストライプの両縁部における転移に対応する「ダイビット」と呼ばれる一連のパルスが得られる。従って、異なる方位角方向のサーボ・ストライプの任意の対に対応するダイビット間のタイミングは、サーボ読み取りヘッドがサーボ・バンドを横切って横方向に移動するにつれて、連続的に変化する。パターンは、サーボ・バンド・パターンと比較して幅の狭いサーボ読み取りヘッドによって読み取られ、サーボ・ヘッドの位置は、テープが長手方向に移動するにつれてサーボ・パターンを読み取るサーボ・ヘッドによって生成されるパルスの相対的なタイミングから、導出される。このシステムを用いた位置検知は、2つのサーボ・パターン間隔の比を導出することによって達成され、一方のパターン間隔は、異なる方位角方向を有する一対のサーボ・ストライプに対応するダイビット間のタイミングを含み、他方のパターン間隔は、同じ方位角方向を有する一対のサーボ・ストライプに対応するダイビット間のタイミングを含む。従って、位置検知は、比に依存し、テープの速度には左右されない。
【0003】
どのサーボ・ストライプが読み取られているかを判断する典型的な方法は、サーボ・ストライプを配列してサーボ・フレームにすることであり、各々のフレームは2つのサブ・フレームを有し、サブ・フレームの各々は、異なる方位角方向のパターンで配列されたサーボ・ストライプの2つのバーストを有する。サーボ信号内のダイビット間のあるパターン間隔は、サブ・フレーム内のサーボ・ストライプに関して提供され、別のパターン間隔は、サブ・フレーム間のものである。典型的には、フレーム及びサブ・フレームは、一方のサブ・フレームのバースト内に他方のサブ・フレームとは異なる数のサーボ・ストライプを有することによって、区別される。一例として、フレーム及びサブ・フレームは、カウントが5、5のバーストが一方のサブ・フレームを構成し、カウントが4、4のバーストが他方のサブ・フレームを構成する、5、5、4、4のサーボ・ストライプのカウントというように、フレーム内の各々のバーストにおけるサーボ・ストライプのカウントを観測することによって、容易に区別される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第5,689,384号明細書
【特許文献2】米国特許第5,930,065号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
各々のフレームにおけるサーボ・ストライプの数が非対称であることの欠点は、余分なサーボ・ストライプのためにフレームが長くなり、横方向位置の推定値はフレーム単位をベースとして生成されるため、サーボ信号から横方向位置の推定値を生成する割合が減少することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
サーボ・バンドのサーボ・フレームにおけるタイミング・ベースのサーボ・バーストの同期に関して、方法、磁気テープ媒体、検知可能な転移パターン、磁気テープ・サーボ・ライタ及び磁気テープ・サーボ検出システムが提供され、ここでは、フレームの各々のバースト内に同一数のサーボ・ストライプを用いて対称になるように、フレームが配列される。
【0007】
一実施形態において、サーボ・フレームは、各々のバースト内に等しい数のサーボ・ストライプをもつ4つのサーボ・バーストを有して配列され、サーボ・フレームは2つの対称のサブ・フレームを含み、サブ・フレームの各々はバースト内では互いに平行なサーボ・ストライプの2つのバーストを含み、バーストは互いに平行ではなく、サーボ・バーストの各々は、少なくとも1つの基準サーボ・ストライプを含むように配列され、サーボ・バーストの各々は、少なくとも1つのシフト・サーボ・ストライプを含むように配列され、シフトは、フレームの各々のバーストについては少なくとも1つの基準サーボ・ストライプに対して長手方向の同じ側になされており、連続的に隣接するフレームのバーストについては長手方向の反対側になされている。
【0008】
さらに別の実施形態においては、基準サーボ・ストライプを配列するステップは、基準サーボ・ストライプを、各々のバースト内の同じサーボ・ストライプ・カウント位置に存在するように配列することを含み、シフト・サーボ・ストライプを配列するステップは、シフト・サーボ・ストライプを、各々のバースト内の同じサーボ・ストライプ・カウント位置に存在するように配列することを含む。
【0009】
別の実施形態においては、基準サーボ・ストライプを配列するステップは、1つの基準サーボ・ストライプを、バーストの各々の同じ外縁部に配列することを含む。
【0010】
さらに別の実施形態においては、バーストの各々のシフト・サーボ・ストライプは、バーストにおける変調長手方向位置(LPOS)サーボ・ストライプのいずれからも独立である。
【0011】
別の実施形態においては、バーストの各々が3つのサーボ・ストライプを含み、基準サーボ・ストライプを配列するステップは、バーストの各々の少なくとも1つの基準サーボ・ストライプを、バーストの内側の位置に配列することを含み、シフト・サーボ・ストライプを配列するステップは、シフト・サーボ・ストライプを、基準サーボ・ストライプに隣接させて、バーストの各々の縁部に配列することを含む。
【0012】
さらに別の実施形態においては、基準サーボ・ストライプを配列するステップは、基準サーボ・ストライプを、バーストの各々の外側サーボ・ストライプとして配列することを含み、シフト・サーボ・ストライプを配列するステップは、少なくとも1つのシフト・サーボ・ストライプを、バーストの各々の内側サーボ・ストライプとして配列することを含む。
【0013】
さらに別の実施形態においては、バーストの各々が4つのサーボ・ストライプを含み、シフト・サーボ・ストライプを配列するステップは、バーストの各々の少なくとも1つの内側シフト・サーボ・ストライプを、基準サーボ・ストライプの1つに隣接するように配列することを含む。
【0014】
別の実施形態においては、バーストの各々が5つのサーボ・ストライプを含み、シフト・サーボ・ストライプを配列するステップは、バーストの各々の少なくとも1つの内側シフト・サーボ・ストライプを、基準サーボ・ストライプの1つに隣接させて配列することを含む。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】磁気テープ・カートリッジの図である。
【図2】本発明を実装する、図1の磁気テープ・カートリッジにおける磁気テープのリールの図である。
【図3】図1及び図2の磁気テープ・カートリッジと共に動作するデータ・ストレージ・ドライブの図である。
【図4】図3のデータ・ストレージ・ドライブのブロック図である。
【図5】図1−図4のデータ・ストレージ・ドライブの磁気ヘッド及びサーボ・システム並びに磁気テープ・カートリッジの概略的なブロック図である。
【図6】従来技術の例示的なサーボ・パターンの図である。
【図7】本発明によるサーボ・パターンの図である。
【図8】本発明によるサーボ・パターンの図である。
【図9】本発明による別のサーボ・パターンの図である。
【図10】本発明による、さらに別のサーボ・パターンの図である。
【図11】本発明による別のサーボ・パターンの図である。
【図12】本発明のサーボ・ストライプを書き込むことができる、従来技術のマルチギャップ・ヘッドの斜視図である。
【図13】本発明のサーボ・ストライプを書き込むための書き込み生成器の概略的なブロック図である。
【図14】図12及び図13の書き込みシステムの全体的な概略図である。
【図15】図12−図14のシステムを動作させる例示的な方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明をより完全に理解するために、添付の図面と関連して記述される以下の詳細な説明を参照されたい。
【0017】
本発明は、図面を参照した以下の説明において好ましい実施形態の中で説明され、図面においては、同様の番号は同一又は類似の要素を表す。本発明は、本発明の目的を達成するための最良の形態に関して説明されるが、当業者であれば、これらの教示に照らして、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく変型を実現できることが分かるであろう。
【0018】
図1及び図2を参照すると、磁気テープ・カートリッジ100のような取り外し可能なデータ・ストレージ媒体の例は、カートリッジ本体101、カートリッジ扉106及びデータ・ストレージ媒体121を含む。
【0019】
例えば書き換え可能な磁気テープを含むデータ・ストレージ媒体121は、リール110上に巻かれており、磁気テープ・ドライブのテープ経路を通して磁気テープ121を進ませるために、リーダ・ピン111が用いられる。当業者であれば理解できるように、磁気テープ・データ・ストレージ・カートリッジは、1つ又は2つのリール上に巻かれた長い磁気テープを含み、その例は、Linear Tape Open(LTO)フォーマットに従うものである。図示された磁気テープ・カートリッジ100は、単一リール型カートリッジである。磁気テープ・カートリッジは、テープがカートリッジのリール間で搬送される双リール型カートリッジも含むことができる。
【0020】
磁気テープ・データ・ストレージ・カートリッジ100の一例は、LTO技術に基づいたIBM(登録商標)3580Ultrium(ウルトリウム)磁気テープ・カートリッジである。単一リール型磁気テープ・データ・ストレージ・カートリッジのさらに別の例は、IBM(登録商標)3592TotalStorage Enterprise磁気テープ・カートリッジ及びそれに関連する磁気テープ・ドライブである。双リール型カートリッジの例は、IBM(登録商標)3570磁気テープ・カートリッジ及びそれに関連するドライブである。
【0021】
テープ・カートリッジ100内では、テープ・リール110を所定の場所に保持し、テープ・カートリッジ100がテープ・ドライブに装填されていないときにテープ・リール110が回転するのを防ぐために、ブレーキ・ボタン112が用いられる。リーダ・ピン111と磁気テープ121との間に、任意のテープ・リーダ120を介在させることができる。
【0022】
当業者であれば分かるように、例えば、カートリッジ・メモリ(CM)とも呼ばれる補助的な不揮発性メモリ103を、例えば、カートリッジを組み立てるときにカートリッジに封入することにより、カートリッジ100内に入れて、保持することができる。
【0023】
図3及び図4を参照すると、磁気テープ・ドライブ200のようなデータ・ストレージ・ドライブが示される。本発明を用いることができる磁気テープ・ドライブの一例は、磁気テープ・カートリッジ100に対して所望の操作を実行するためにマイクロコード等を用いる、LTO技術に基づいたIBM3580Ultrium磁気テープ・ドライブである。
【0024】
図1−図4を参照すると、この例において、磁気テープ・カートリッジ100は、107の方向に沿って磁気テープ・ドライブ200の開口部202に挿入され、磁気テープ・ドライブ200に装填される。
【0025】
磁気テープ・ドライブにおいては、磁気テープは、カートリッジ・リール110と巻き取りリール130との間で進められて搬送される。代替的には、双リール型カートリッジの両方のリールを駆動して、リール間で磁気テープを搬送する。
【0026】
磁気テープ・ドライブは、磁気テープ・カートリッジ100の補助的な不揮発性メモリ103との間で、例えば非接触方式で情報の読み取り及び書き込みを行うためのメモリ・インターフェース140を含む。
【0027】
読み取り/書き込みシステムが、磁気テープとの間で情報の読み取り及び書き込みを行うために提供され、例えば、磁気テープ121の横方向にヘッドを移動させるためのサーボ・システムを備えた読み取り/書き込み及びサーボ・ヘッド・システム180と、読み取り/書き込み及びサーボ制御部190と、磁気テープ121を、カートリッジ・リール110と巻き取りリール130との間で、読み取り/書き込み及びサーボ・ヘッド・システム180を横切って移動させる駆動モータ・システム195と、を含むことができる。以下に説明されるように、読み取り/書き込み及びサーボ制御部190は、駆動モータ・システム195の動作を制御して、磁気テープ121を、読み取り/書き込み及びサーボ・ヘッド・システム180を横切って所望の速度で移動させ、一例においては、磁気テープ121に対する読み取り/書き込み及びサーボ・ヘッド・システムの長手方向の場所を判断する。
【0028】
制御システム240は、メモリ・インターフェース140と通信し、例えば読み取り/書き込み及びサーボ制御部190において、読み取り/書き込みシステムと通信する。以下においてより詳細に説明されるように、制御システム240は、ソフトウェア、マイクロコード若しくはファームウェアによって動作するプロセッサを含むいずれかの適切な形態の論理を含むか、ハードウェア論理回路を含むか、又はこれらの組み合わせを含むことができる。
【0029】
制御システム240は、典型的には、1つ又は複数のホスト・システム250と通信し、ホストから出されるコマンドに従って磁気テープ・ドライブ200を動作させる。代替的には、磁気テープ・ドライブ200は、自動データ・ストレージ・ライブラリのようなサブシステムの一部を形成することができ、サブシステムからのコマンドを受け取り、これに応答することもできる。
【0030】
図示されるように、制御システム240は、受信したコマンドに従って動作を行うように、磁気テープ・ドライブ200を動作させる。例として、テープを所望の場所に移動させること、ファイルなどのデータをテープから読み取ること、新しいデータ・ファイルなどのデータをテープに書き込むこと、新しいデータを既存ファイルに追加するか又は新しいデータ若しくはデータ・ファイルをパーティションの既存データ・ファイルに追加すること、インデックスを書き換えること若しくは追加すること、などが挙げられる。
【0031】
図5を参照すると、磁気テープ121は、テープのサーボ・バンド227に記録されたサーボ・パターンを検出するサーボ読み取りヘッド226を含むヘッド・システム180を横切って引っ張られる。ヘッド・システム180のデータ・ヘッド228が、例えば、1つ又は複数のデータ・トラックに記録されたデータを読み取るために、又は、1つ又は複数のデータ・トラックにデータを書き込むために、多数のデータ・トラックを含むテープのデータ・トラック領域229の上に位置決めされる。図5は、説明を簡単にするために、単一のサーボ読み取りヘッドと単一のデータ・ヘッドとを示す。当業者であれば、大部分のテープ・システムは、多数の平行なサーボ・バンド、多数のサーボ読み取りヘッド及び多数のデータ読み取り及び書き込みヘッドを有することが分かるであろう。
【0032】
サーボ・バンドの中央線230が、テープ121の長さに沿って延びるように示される。組み入れられた特許文献1において説明されるように、サーボ・バンドは、サーボ・バンド上の磁気転移がサーボ・ヘッドによって検知され、サーボ信号線234上で信号デコーダ236に提供されるという点で、トラック追従のために用いられる。信号デコーダは、サーボ読み取りヘッド信号を処理し、位置信号線238を介してサーボ・コントローラ241に送信される位置信号を生成する。サーボ・コントローラは、サーボ制御信号を生成し、その信号を制御線242上でヘッド・システム180におけるサーボ位置決め機構に提供し、サーボ位置決め機構は、トラック追従の間に、ヘッド・アセンブリを、サーボ・バンドの中央線230に対して横方向に所望の横方向位置まで移動させるか、又は、サーボ・バンド227に対して所望の横方向位置にサーボ・ヘッドを維持するように移動させる。
【0033】
「サーボ・バンド」及び「サーボ・トラック」という用語は、サーボ・ストライプの直線的な流れを特定するための用語として、交換可能に用いられてきた。サーボ・ヘッドは、サーボ・バンドを横切って幾つかの横方向位置のいずれかに位置決めすることができ、特定の横方向位置においてトラックを追従するためにサーボ信号を用いることができるので、「サーボ・バンド」という用語は、本明細書においては、サーボ・ストライプによって占有される物理的領域を指し、「トラック追従」という表現から生じる混同を避けるように用いられる。
【0034】
図6は、従来技術によるタイミング・ベースのサーボ・パターンを示す。タイミング・ベースのサーボ構成によって、トラック追従能力が提供される。例においては、記録されたサーボ・パターンは、幅250の「サーボ・ストライプ」と呼ばれ、距離252によってわずかに隔てられた前縁又は後縁(テープの移動方向に応じて)を有する、2部分からなる磁気転移を含む。サーボ・ストライプは、1つより多い方位角方向262でテープ媒体を横切って(265)記録された対260として配列される。この技術は、組み入れられた特許文献1において説明される。サーボ読み取りヘッドは、サーボ・ストライプを横断し、サーボ・ストライプごとにダイビットを生成する。従って、サーボ読み取りヘッドから得られる、サブ・フレーム内の各々のバーストから得られるものである、任意の対のダイビット間のタイミングは、読み取りヘッドがサーボ・バンドを横切って横方向に移動するにつれて、連続的に変化する。パターンは、サーボ・バンド・パターンと比較して幅の狭いサーボ読み取りヘッドによって読み取られ、サーボ・ヘッドの位置は、テープが長手方向に移動するにつれてサーボ・パターンを読み取るヘッドによって生成されるパルスの相対的なタイミングから、導出される。このシステムを用いた位置検知は、2つのサーボ・パターン間隔の比を導出すことによって達成され、一方のパターン間隔は、異なる方位角方向を有するサーボ・ストライプ260から得られるダイビット間のタイミングを含み、他方のパターン間隔は、同じ方位角方向を有するサーボ・ストライプ270から得られるダイビット間のタイミングを含む。従って、位置検知は、比に依存し、テープ速度には左右されない。
【0035】
どのサーボ・ストライプが読み取られているかを判断する典型的な方法は、サーボ・ストライプを配列してサーボ・フレーム275のパターンにすることであり、各々のフレームは2つのサブ・フレーム276、277を有し、サブ・フレームの各々は、異なる方位角方向に配列されたサーボ・ストライプの2つのバースト280、281及び282、283を有する。あるパターン間隔は、サブ・フレーム内で提供され、別のパターン間隔は、サブ・フレーム間のものである。典型的には、フレーム及びサブ・フレームは、一方のサブ・フレームのバースト内に他方のサブ・フレームとは異なる数のサーボ・ストライプを有することによって、区別される。一例として、フレーム及びサブ・フレームは、フレーム275内で、サブ・フレーム276の各々のバースト280、281においては5ダイビットであり、サブ・フレーム277の各々のバースト282、283においては4ダイビットであるというように、各々のバーストから得られるサーボ信号におけるダイビットのカウントを観測することによって、容易に区別される。各々のバーストにおいて異なる数のダイビットをカウントすることによって、サーボ・システムがフレームの境界を区別することが可能になる。
【0036】
組み入れられた特許文献2によって指摘されるように、サーボ・ストライプの幾つかは、テープに沿った長手方向位置といった付加的な情報を提供するために、長手方向にシフト290されていてもよい。
【0037】
各々のフレームにおけるサーボ・ストライプの数が非対称であることの欠点は、余分なサーボ・ストライプのためにフレームが長くなり、横方向位置の推定値はフレーム単位をベースとして生成されるため、サーボ信号から横方向位置の推定値を生成する割合が減少することである。
【0038】
図7及び図8は、本発明によるサーボ・パターンを示す図である。
【0039】
サーボ・フレーム301及び302は、各々のバースト内に等しい数のサーボ・ストライプをもつ4つのサーボ・バーストを伴って配列される。サーボ・フレーム301は、サーボ・バースト310、311、312、313を含み、サーボ・フレーム302は、サーボ・バースト320、321,322、323を含む。サーボ・フレームは、2つの対称のサブ・フレームを含み、サーボ・フレーム301は、サブ・フレーム315、316を含み、サーボ・フレーム302は、サブ・フレーム325、326を含む。各々のサブ・フレームは、バースト内では互いに平行であるサーボ・ストライプの2つのバーストを含み、バーストは、互いに対して平行ではない。フレームの各々のバースト内に同じ数のサーボ・ストライプを有することによって、図6の非対称のフレームとは対照的に、フレーム301及び302は対称である。
【0040】
図7及び図8をさらに参照すると、本発明によれば、各々のサーボ・バーストは、少なくとも1つの基準サーボ・ストライプを含むように配列される。例えば、フレーム301のバースト310において、サーボ・ストライプ330及び331は、基準サーボ・ストライプを構成する。一実施形態においては、基準サーボ・ストライプは、各々のバースト内で同じサーボ・ストライプ・カウント位置にあるように配列される。例えば、バースト311は、基準サーボ・ストライプ332及び333を含み、バースト312は、基準サーボ・ストライプ334及び335を含み、バースト313は、基準サーボ・ストライプ336及び337を含む。このように、サーボ・ストライプ330、332、334及び336は、各々のバーストにおける同一の(最初の)カウント位置にあり、サーボ・ストライプ331、333、335及び337は、各々のバーストにおける同一の(最後の)カウント位置にある。
【0041】
さらに、例えば、フレーム302のバースト320において、サーボ・ストライプ340及び341は、基準サーボ・ストライプを構成する。基準サーボ・ストライプは、各々のバースト内で同一のサーボ・ストライプ・カウント位置に存在するように配列され、バースト321は、基準サーボ・ストライプ342及び343を含み、バースト322は、基準サーボ・ストライプ344及び345を含み、バースト323は、基準サーボ・ストライプ346及び347を含む。このように、サーボ・ストライプ340、342、344及び346は、各々のバーストにおける同一の(最初の)カウント位置にあり、サーボ・ストライプ341、343、345及び347は、各々のバーストにおける同一の(最後の)カウント位置にある。
【0042】
さらに、本発明によれば、各々のサーボ・バーストは、少なくとも1つのシフト・サーボ・ストライプを含むように配列され、シフトは、フレームの各々のバーストについては少なくとも1つの基準サーボ・ストライプに対して長手方向の同じ側になされており、連続的に隣接するフレームのバーストについては長手方向の反対側においてなされている。例においては、図7のフレーム301及び図8のフレーム302は、サーボ・バンド内で互いに連続的に隣接して配列される。従って、フレーム301のシフト・サーボ・ストライプは、サブ・フレーム315及び316の両方において正(+)の方向351にシフトされ、フレーム302のシフト・サーボ・ストライプは、サブ・フレーム325及び326の両方において負(−)の方向352にシフトされる。
【0043】
一実施形態においては、シフト・サーボ・ストライプは、各々のバースト内で同一のサーボ・ストライプ・カウント位置に存在するように配列され、フレーム301に関しては、バースト310のシフト・サーボ・ストライプ360、バースト311のシフト・サーボ・ストライプ361、バースト312のシフト・サーボ・ストライプ362、及びバースト313のシフト・サーボ・ストライプ363は、全て方向351にシフトされる。フレーム302に関しては、バースト320のシフト・サーボ・ストライプ370、バースト321のシフト・サーボ・ストライプ371、バースト322のシフト・サーボ・ストライプ372、及びバースト323のシフト・サーボ・ストライプ373は、全て方向352にシフトされる。シフト・サーボ・ストライプ360、361、362、363、370、371、372及び373は、全て、各々のバーストにおける同一の(第3の)カウント位置にある。
【0044】
サーボ・ストライプの対応する対の各々の間のタイミングは同一のままであり、その結果、タイミング・ベースの比によって、サーボ・バンドに対するサーボ・ヘッドの横方向位置が識別される。
【0045】
フレーム及びサブ・フレームは、フレーム301内におけるサブ・フレーム315の各々のバースト310、311及びサブ・フレーム316の各々のバースト312、313内のシフト・サーボ・ストライプについてはシフト方向351、並びに、フレーム302内におけるサブ・フレーム325の各々のバースト320、321及びサブ・フレーム326の各々のバースト322、323内のシフト・サーボ・ストライプについてはシフト方向352といった、各々のバーストにおけるシフト・サーボ・ストライプのシフト方向を観測することによって、容易に区別される。従って、同じフレーム内の連続的に隣接するサブ・フレームは同一のシフト方向を有し、連続的に隣接するフレームは反対のシフト方向を有しており、サーボ・システムがフレームの境界を区別することを可能にする。
【0046】
図9、図10及び図11は、さらに別の実施形態を示す。
【0047】
一実施形態においては、基準サーボ・ストライプは、各々のバーストの外側サーボ・ストライプとして配列され、シフト・サーボ・ストライプは、各々のバーストの内側サーボ・ストライプとして配列される。従って、各々のバースト内に5つのサーボ・ストライプを有する図9のフレーム379において、サーボ・ストライプ380は、各々のバーストの一方の縁部における外側サーボ・ストライプを構成し、サーボ・ストライプ381は、各々のバーストの反対側の縁部における外側サーボ・ストライプを構成する。
【0048】
フレーム379において、サーボ・ストライプ383は、フレーム379の各々のバーストにおける内側シフト・サーボ・ストライプを構成する。別の実施形態においては、各々のバーストのシフト・サーボ・ストライプ383は、バースト内の変調長手方向位置(LPOS)サーボ・ストライプ385のいずれからも独立である。シフト・サーボ・ストライプ383は、基準サーボ・ストライプ380及び381に対するそれらの長手方向の位置関係によって場所が特定され、その結果、テープの移動方向に応じて基準サーボ・ストライプ380が各々のバーストの前縁になる場合には、シフト・サーボ・ストライプ383は、基準サーボ・ストライプ380の後から3番目のサーボ・ストライプとなるはずである。テープの移動方向に応じて基準サーボ・ストライプ381が各々のバーストの前縁になる場合には、シフト・サーボ・ストライプ383は、基準サーボ・ストライプ381の後から1番目のサーボ・ストライプとなるはずである。
【0049】
各々のバースト内に4つのサーボ・ストライプを有する図10のフレーム389において、サーボ・ストライプ390は、各々のバーストの一方の縁部における外側サーボ・ストライプを構成し、サーボ・ストライプ391は、各々のバーストの反対側の縁部における外側サーボ・ストライプを構成する。
【0050】
フレーム389において、サーボ・ストライプ393は、フレーム389の各々のバーストにおける内側シフト・サーボ・ストライプを構成する。別の実施形態においては、各々のバーストのシフト・サーボ・ストライプ393は、バースト内の変調長手方向位置(LPOS)サーボ・ストライプ395のいずれからも独立である。シフト・サーボ・ストライプ393は、基準サーボ・ストライプ390及び391に対するそれらの長手方向の位置関係によって場所が特定され、その結果、テープの移動方向に応じて基準サーボ・ストライプ390が各々のバーストの前縁になる場合には、シフト・サーボ・ストライプ393は、基準サーボ・ストライプ390の後から2番目のサーボ・ストライプとなるはずである。テープの移動方向に応じて基準サーボ・ストライプ391が各々のバーストの前縁になる場合には、シフト・サーボ・ストライプ393は、基準サーボ・ストライプ391の後から1番目のサーボ・ストライプになるはずである。
【0051】
各々のバーストが3つのサーボ・ストライプを含む、図11のフレーム395によって示される別の実施形態においては、前述の各々のバーストにおける基準サーボ・ストライプ396は、バーストの内側位置に配列され、シフト・サーボ・ストライプ397は、基準サーボ・ストライプ396に隣接して各々のバーストの縁部に配列される。別の実施形態においては、各々のバーストにおけるシフト・サーボ・ストライプ397は、バースト内の変調長手方向位置(LPOS)サーボ・ストライプ398のいずれからも独立である。シフト・サーボ・ストライプ397は、基準サーボ・ストライプ396又はバーストの縁部に対するそれらの長手方向の位置関係によって場所が特定され、その結果、テープの移動方向に応じてサーボ・ストライプ398が各々のバーストの前縁になる場合には、シフト・サーボ・ストライプ397は、基準サーボ・ストライプ396の後から1番目となるはずである。テープの移動方向に応じてシフト・サーボ・ストライプ397が各々のバーストの前縁になる場合は、シフト・サーボ・ストライプ397は、バーストにおいて見つかる最初のサーボ・ストライプとなるはずである。
【0052】
図12は、一例において本発明のサーボ・パターンを記録するために用いることができる、組み入れられた特許文献1から引用された従来技術の磁気ヘッド・アセンブリ400を示す。図示されたヘッドは、パターン形成された磁極片領域404を備えたフェライト・リング402を含む。2つのフェライト・ブロック406、408が、磁気ヘッドのバルクを形成し、スペーサ411によって分離される。表面の輪郭は円筒形であり、ヘッドが磁気テープとともに動作しているときに含まれる空気を除去するために、クロス・スロット412がヘッド内に切り込まれている。テープ・ヘッドには、一対のサーボ・ストライプを表すパターン414が形成される。コイル420が、配線スロット422を通ってフェライト・ブロックの一方406の周囲に巻かれて、ヘッドは完成する。ヘッド・アセンブリ400は、2組のサーボ・パターンを有するように示されるが、より多い数又はより少ない数のパターン414を有していてもよい。さらに、パターン414は、互いに対して、テープの長手方向にオフセットすることができる。
【0053】
図13及び図14において、テープ504が、リール520と522との間を矢印512の方向に移動する。パターン生成器516が、コントローラ432及びエンコーダ433を含む。シフト・サーボ・ストライプの正(+)及び負(−)のシフトを行うためのコード化情報が、コントローラの制御下で、エンコーダからシフト・レジスタ435にロードされ、パルス生成器518に移される。LPOS情報も、エンコーダからシフト・レジスタにロードすることができる。ヘッド402に、サーボ・ストライプの対の各々をテープ504に書き込ませるように、シフト・レジスタは、パルス生成器518によるパルス供給のタイミングを表す。従って、シフト・レジスタは、サーボ・ストライプを生成するパルスのタイミングを制御し、これによって、シフト・サーボ・ストライプの正(+)及び負(−)のシフトを制御する。
【0054】
シフト・レジスタは、LPOS情報のシフトも制御する。組み入れられた特許文献2において説明されるように、1つ又は複数のバーストにおける選択されたサーボ・ストライプを長手方向にシフトすることによって、長手方向の位置決め情報をパターンにコード化することができ、選択されたサーボ・ストライプのタイミングを修正する。
【0055】
テープ504にサーボ・バンドが書き込まれた後で、サーボ・パターンは、記録されたばかりのサーボ・パターンを読み取って信号をプリアンプ526とパターン検証器528とに送るサーボ読み取りヘッド524によって検証され、パターン検証器は、数あるテストの中でも特に、1つおきのフレーム(例えば、偶数のフレームごと)に、第1の方向にシフトされたシフト・サーボ・ストライプを有し、連続的に隣接するフレーム(例えば、奇数のフレームごと)に、反対方向にシフトされたシフト・サーボ・ストライプを有することを検証する。
【0056】
一例において、パターン生成器516及びパターン検証器528は、ハードウェア要素を含むことができ、ソフトウェア、マイクロコード若しくはファームウェアによって動作するプロセッサを含むいずれかの適切な形態の論理を含むことができ、又は、ハードウェア論理回路若しくはこれらの組み合わせを含むことができる。
【0057】
図15においては、ステップ550から開始する、サーボ・バンドを提供するための方法が示される。ステップ555は、各々のバーストにおいて等しい数のサーボ・ストライプをもつ4つのサーボ・バーストのフレームを書き込むことを含み、サーボ・フレームは、2つの対称のサブ・フレームを含み、各々のサブ・フレームは、バースト内では互いに平行であるサーボ・ストライプの2つのバーストを含み、バーストは、互いに対して平行ではない。各々のサーボ・バーストは、少なくとも1つの基準サーボ・ストライプを含むように配列され、各々のサーボ・バーストは、少なくとも1つのシフト・サーボ・ストライプを含むように配列され、シフトは、フレームの各々のバーストについては、少なくとも1つの基準サーボ・ストライプに対して長手方向の同じ側になされている。シフトの方向は、正(+)方向と呼ぶことができる。
【0058】
ステップ556は、同様に、各々のバーストにおいて等しい数のサーボ・ストライプをもつ4つのサーボ・バーストを有する、連続的に隣接するフレームを書き込むことを含み、サーボ・フレームは、2つの対称のサブ・フレームを含み、各々のサブ・フレームは、バースト内では互いに平行であるサーボ・ストライプの2つのバーストを含み、バーストは、互いに対して平行ではない。各々のサーボ・バーストは、少なくとも1つの基準サーボ・ストライプを含むように配列され、各々のサーボ・バーストは、少なくとも1つのシフト・サーボ・ストライプを含むように配列され、シフトは、長手方向の反対側になされている。シフトの方向は、負(−)方向と呼ぶことができる。
【0059】
ステップ560は、サーボ・バンドが完成したかどうかを判断し、完成していない場合には、ステップ555に戻って次のフレームを書き込む。
【0060】
ステップ560においてサーボ・バンドが完成した場合には、プロセスは、ステップ570で終了する。
【0061】
図4を参照すると、磁気テープ・サーボ検出システム、即ち磁気テープドライブにおいて、サーボ・バンドが完成したテープはヘッド180によって読み取られる。磁気テープドライブは、読み取り/書き込み及びサーボ制御部190により選択され検知されたサーボ・ストライプ間のタイミング・ベースの間隔を検出する検出システムと、検出された間隔に応答してバーストの基準サーボ・ストライプを識別するように構成されたデコーダであって、バーストの各々のサーボ・ストライプの位置シフトを検出し、フレームを識別するために検出された位置シフトをデコードするように構成されたデコーダを含み、シフトは、フレームの各々のバーストについては少なくとも1つの基準サーボ・ストライプに対して長手方向の同じ側になされており、連続的に隣接するフレームのバーストについては長手方向の反対側になされている、デコーダを含む。
【0062】
フレームが識別されると、読み取り/書き込み及びサーボ制御部190は、サーボ・ストライプの対応する対から得られたダイビットの対の間のタイミングを検出し、これにより、サーボ・バンドに対するヘッド180の横方向位置を検出することができる。さらに、読み取り/書き込み及びサーボ制御部190は、LPOSダイビットのタイミングを検出することができ、従って、当技術分野においては知られているように、LPOSダイビットにコード化された長手方向の情報を回復することができる。
【0063】
一例においては、読み取り/書き込み及びサーボ・ヘッド・システム180と、読み取り/書き込み及びサーボ制御部190とは、ハードウェア要素を含むことができ、ソフトウェア、マイクロコード若しくはファームウェアによって動作するプロセッサを含むいずれかの適切な形態の論理を含むことができ、又は、ハードウェア論理回路若しくはこれらの組み合わせを含むことができる。
【0064】
当業者であれば、ステップの順番の変更を含む、上述の方法に対する変更を行うことができることが分かるであろう。さらに、当業者であれば、本明細書に示されたものとは異なる特定のコンポーネント構成を採用できることも分かるであろう。
【0065】
本発明の好ましい実施形態について詳細に説明してきたが、当業者であれば、特許請求の範囲において説明される本発明の範囲から逸脱することなく、それらの実施形態に対する修正及び改変を行うことができることが明らかである。
【符号の説明】
【0066】
100:磁気テープ・カートリッジ
101:カートリッジ本体
103:補助的な不揮発性メモリ(カートリッジ・メモリ)
106:カートリッジ扉
110:テープ・リール(カートリッジ・リール)
111:リーダ・ピン
112:ブレーキ・ボタン
120:テープ・リーダ
121、504:データ・ストレージ媒体(磁気テープ)
130:巻き取りリール
140:メモリ・インターフェース
180:読み取り/書き込み及びサーボ・ヘッド・システム
190:読み取り/書き込み及びサーボ制御部
195:駆動モータ・システム
200:磁気テープ・ドライブ
202:開口部
226、524:サーボ読み取りヘッド
227:サーボ・バンド
228:データ・ヘッド
229:データ・トラック領域
230:サーボ・バンドの中央線
234:サーボ信号線
236:信号デコーダ
238:位置信号線
240:制御システム
241:サーボ・コントローラ
242:制御線
250:ホスト・システム
250:サーボ・ストライプの幅
252:サーボ・ストライプの前縁(後縁)間の距離
260:異なる方位角方向を有するサーボ・ストライプの対
262:方位角方向
270:同一の方位角方向を有するサーボ・ストライプの対
275、301、302、379、389、395:サーボ・フレーム
276、277、315、316、325、326:サブ・フレーム
280、281、282、283、310、311、312、313、320、321、322、323:サーボ・バースト
330、331、332、333、334、335、336、337、340、341、342、343、344、345、346、347、380、381、390、391、396:基準サーボ・ストライプ
351、52:シフトの方向
360、361、362、363、370、371、372、373、383、393、397:シフト・サーボ・ストライプ
385、395、398:変調長手方向位置(LPOS)サーボ・ストライプ
400:磁気ヘッド・アセンブリ
402:フェライト・リング
404:磁極片領域
406、408:フェライト・ブロック
411:スペーサ
412:クロス・スロット
414:サーボ・ストライプのパターン
420:コイル
422:配線スロット
432:コントローラ
433:エンコーダ
435:シフト・レジスタ
516:パターン生成器
518:パルス生成器
520、522:リール
526:プリアンプ
528:パターン検証器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
長手方向のサーボ・バンドのサーボ・フレームにおけるタイミング・ベースのサーボ・バーストの同期のための方法であって、
各々のバースト内に等しい数のサーボ・ストライプをもつ4つのサーボ・バーストを有する前記サーボ・フレームを配列することであって、前記サーボ・フレームは2つの対称のサブ・フレームを含み、前記サブ・フレームの各々はバースト内では互いに平行なサーボ・ストライプの2つのバーストを含み、前記バーストは互いに非平行である、配列することと、
前記サーボ・バーストの各々を、少なくとも1つの基準サーボ・ストライプを含むように配列することと、
前記サーボ・バーストの各々を、少なくとも1つのシフト・サーボ・ストライプを含むように配列することであって、前記シフトは、フレームの各々のバーストについては前記少なくとも1つの基準サーボ・ストライプに対して長手方向の同じ側になされており、連続的に隣接するフレームのバーストについては長手方向の反対側になされている、配列することと、
を含む方法。
【請求項2】
前記基準サーボ・ストライプを配列する前記ステップは、前記基準サーボ・ストライプを、各々の前記バースト内の同一のサーボ・ストライプ・カウント位置に存在するように配列することを含み、前記シフト・サーボ・ストライプを配列する前記ステップは、前記シフト・サーボ・ストライプを、各々の前記バースト内の同一のサーボ・ストライプ・カウント位置に存在するように配列することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記基準サーボ・ストライプを配列する前記ステップは、前記少なくとも1つの基準サーボ・ストライプを、前記バーストの各々における同一の外縁部に配列することを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記バーストの各々の前記少なくとも1つのシフト・サーボ・ストライプは、前記バーストにおける変調長手方向位置(LPOS)サーボ・ストライプのいずれからも独立している、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記バーストの各々は、3つのサーボ・ストライプを含み、前記基準サーボ・ストライプを配列する前記ステップは、前記バーストの各々の少なくとも1つの前記基準サーボ・ストライプを、前記バーストの内側の位置に配列することを含み、前記シフト・サーボ・ストライプを配列する前記ステップは、前記シフト・サーボ・ストライプを、前記基準サーボ・ストライプに隣接させて前記バーストの各々の縁部に配列することを含む、請求項3に記載の方法。
【請求項6】
前記基準サーボ・ストライプを配列する前記ステップは、前記基準サーボ・ストライプを、前記バーストの各々の外側サーボ・ストライプとして配列することを含み、前記シフト・サーボ・ストライプを配列する前記ステップは、前記少なくとも1つのシフト・サーボ・ストライプを、前記バーストの各々の内側サーボ・ストライプとして配列することを含む、請求項3に記載の方法。
【請求項7】
前記バーストの各々は、4つのサーボ・ストライプを含み、前記シフト・サーボ・ストライプを配列する前記ステップは、前記バーストの各々の少なくとも1つの前記内側シフト・サーボ・ストライプを、前記基準サーボ・ストライプの1つに隣接させて配列することを含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記バーストの各々は、5つのサーボ・ストライプを含み、前記シフト・サーボ・ストライプを配列する前記ステップは、前記バーストの各々の少なくとも1つの前記内側シフト・サーボ・ストライプを、前記基準サーボ・ストライプの1つに隣接させて配列することを含む,請求項6に記載の方法。
【請求項9】
少なくとも1つの長手方向のサーボ・バンドを定めるサーボ・フレームにおけるタイミング・ベースのサーボ・バーストの磁束サーボ・ストライプ・パターンに記録された事前記録サーボ情報を有する磁気テープ媒体であって、
各々のバースト内に等しい数のサーボ・ストライプをもつ4つのサーボ・バーストを有する前記サーボ・フレームであって、前記サーボ・フレームは2つの対称のサブ・フレームを含み、前記サブ・フレームの各々はバースト内では互いに平行であるサーボ・ストライプの2つのバーストを含み、前記バーストは互いに対して平行ではない、前記サーボ・フレームと、
少なくとも1つの基準サーボ・ストライプを含む前記サーボ・バーストの各々と、
少なくとも1つのシフト・サーボ・ストライプを含む前記サーボ・バーストの各々であって、前記シフトは、フレームの各々のバーストについては前記少なくとも1つの基準サーボ・ストライプに対して長手方向の同じ側になされており、連続的に隣接するフレームのバーストについては長手方向の反対側になされている、前記サーボ・バーストの各々と、
を含む、磁気テープ媒体。
【請求項10】
前記基準サーボ・ストライプは、各々の前記バースト内の同一のサーボ・ストライプ・カウント位置に存在し、前記シフト・サーボ・ストライプは、各々の前記バースト内の同一のサーボ・ストライプ・カウント位置に存在する、請求項9に記載の磁気テープ媒体。
【請求項11】
前記少なくとも1つの基準サーボ・ストライプは、前記バーストの各々における同一の少なくとも一つの外縁部に存在する、請求項10に記載の磁気テープ媒体。
【請求項12】
前記バーストの各々の前記少なくとも1つのシフト・サーボ・ストライプは、前記バーストにおける変調長手方向位置(LPOS)サーボ・ストライプのいずれからも独立している、請求項11に記載の磁気テープ媒体。
【請求項13】
前記バーストの各々は、3つのサーボ・ストライプを含み、前記少なくとも1つの基準サーボ・ストライプは、前記バーストの各々の内側の位置に存在し、前記シフト・サーボ・ストライプは、前記基準サーボ・ストライプに隣接して前記バーストの各々の縁部に存在する、請求項11に記載の磁気テープ媒体。
【請求項14】
前記基準サーボ・ストライプは、前記バーストの各々の外側サーボ・ストライプであり、前記少なくとも1つのシフト・サーボ・ストライプは、前記バーストの各々の少なくとも1つの内側サーボ・ストライプである、請求項11に記載の磁気テープ媒体。
【請求項15】
前記バーストの各々は、4つのサーボ・ストライプを含み、前記バーストの各々の少なくとも1つの前記内側シフト・サーボ・ストライプは、前記基準サーボ・ストライプの1つに隣接する、請求項14に記載の磁気テープ媒体。
【請求項16】
前記バーストの各々は、5つのサーボ・ストライプを含み、前記バーストの各々の少なくとも1つの前記内側シフト・サーボ・ストライプは,前記基準サーボ・ストライプの1つに隣接する、請求項14に記載の磁気テープ媒体。
【請求項17】
少なくとも1つの長手方向のトラックを定めるフレームのバーストとして記録された、タイミング・ベースのサーボ・ストライプの検知可能な転移パターンであって、
各々のバースト内に等しい数のサーボ・ストライプをもつ4つのバーストを有する前記フレームであって、前記フレームは2つの対称のサブ・フレームを含み、前記サブ・フレームの各々はバースト内では互いに平行であるサーボ・ストライプの2つのバーストを含み、前記バーストは互いに対して平行ではない、前記フレームと、
少なくとも1つの基準サーボ・ストライプを含む前記バーストの各々と、
少なくとも1つのシフト・サーボ・ストライプを含む前記バーストの各々であって、前記シフトは、フレームの各々のバーストについては前記少なくとも1つの基準サーボ・ストライプに対して長手方向の同じ側になされており、連続的に隣接するフレームのバーストについては長手方向の反対側になされている、前記バーストの各々と、
を含む、サーボ・ストライプの検知可能な転移パターン。
【請求項18】
前記基準サーボ・ストライプは、各々の前記バースト内の同一のサーボ・ストライプ・カウント位置に存在し、前記シフト・サーボ・ストライプは、各々の前記バースト内の同一のサーボ・ストライプ・カウント位置に存在する、請求項17に記載のサーボ・ストライプの検知可能な転移パターン。
【請求項19】
前記少なくとも1つの基準サーボ・ストライプは、前記バーストの各々における同一の少なくとも一つの外縁部に存在する、請求項18に記載のサーボ・ストライプの検知可能な転移パターン。
【請求項20】
前記バーストの各々は、3つのサーボ・ストライプを含み、前記少なくとも1つの基準サーボ・ストライプは、前記バーストの各々の内側の位置に存在し、前記シフト・サーボ・ストライプは、前記基準サーボ・ストライプに隣接して前記バーストの各々の縁部に存在する、請求項19に記載のサーボ・ストライプの検知可能な転移パターン。
【請求項21】
前記基準サーボ・ストライプは、前記バーストの各々の外側サーボ・ストライプであり、前記少なくとも1つのシフト・サーボ・ストライプは、前記バーストの各々の少なくとも1つの内側サーボ・ストライプである、請求項19に記載のサーボ・ストライプの検知可能な転移パターン。
【請求項22】
前記バーストの各々は、4つのサーボ・ストライプを含み、前記バーストの各々の少なくとも1つの前記内側シフト・サーボ・ストライプは、前記基準サーボ・ストライプの1つに隣接する、請求項21に記載のサーボ・ストライプの検知可能な転移パターン。
【請求項23】
前記バーストの各々は、5つのサーボ・ストライプを含み、前記バーストの各々の少なくとも1つの前記内側シフト・サーボ・ストライプは,前記基準サーボ・ストライプの1つに隣接する、請求項21に記載のサーボ・ストライプの検知可能な転移パターン。
【請求項24】
磁束タイミング・ベースのサーボ・ストライプを書き込むように構成された、間隔を置いて配置された少なくとも2つの書き込み素子と、
磁気テープを所定の速度で前記書き込み素子を横切って長手方向に移動させるように構成されたドライブと、
間隔を置いて配置された前記書き込み素子に前記磁束サーボ・ストライプを書き込ませるように構成されたタイミング・パルスのソースと、
少なくとも1つの長手方向のサーボ・バンドを定めるサーボ・フレームにおけるタイミング・ベースのサーボ・バーストのパターンを書き込むために、タイミング・パルスの前記ソースのタイミングをシフトするように構成されたエンコーダと、
を含み、前記パターンは、
各々のバースト内に等しい数のサーボ・ストライプをもつ4つのサーボ・バーストを有する前記サーボ・フレームであって、前記サーボ・フレームは2つの対称のサブ・フレームを含み、前記サブ・フレームの各々はバースト内では互いに平行であるサーボ・ストライプの2つのバーストを含み、前記バーストは互いに対して平行ではない、前記サーボ・フレームと、
少なくとも1つの基準サーボ・ストライプを含む前記サーボ・バーストの各々と、
少なくとも1つのシフト・サーボ・ストライプを含む前記サーボ・バーストの各々であって、前記シフトは、フレームの各々のバーストについては前記少なくとも1つの基準サーボ・ストライプに対して長手方向同じ側になされており、連続的に隣接するフレームのバーストについては長手方向の反対側になされている、
磁気テープ・サーボ・ライタ。
【請求項25】
磁気テープ媒体上に記録されたフレーム内に配列されたサーボ・ストライプのタイミング・ベースのバーストを有する長手方向のサーボ・バンドにおける検知された前記サーボ・ストライプに応答するように構成された、磁気テープ・サーボ検出システムであって、
選択され検知された前記サーボ・ストライプ間のタイミング・ベースの間隔を検出するように構成された検出システムと、
前記検出された間隔に応答して、前記タイミング・ベースのバーストを識別し、前記バーストの基準サーボ・ストライプを識別するように構成されたデコーダであって、前記バーストの各々のサーボ・ストライプの位置シフトを検出し、前記検出されたシフト・サーボ・ストライプの長手方向を検出し、前記フレームを識別するために前記位置シフトの前記検出された長手方向をデコードするように構成され、前記シフトは、フレームの各々のバーストについては前記少なくとも1つの基準サーボ・ストライプに対して長手方向の同じ側になされており、連続的に隣接するフレームのバーストについては長手方向の反対側になされている、デコーダと、
を含む、磁気テープ・サーボ検出システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公表番号】特表2013−520762(P2013−520762A)
【公表日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−554256(P2012−554256)
【出願日】平成23年1月19日(2011.1.19)
【国際出願番号】PCT/EP2011/050674
【国際公開番号】WO2011/104050
【国際公開日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【出願人】(390009531)インターナショナル・ビジネス・マシーンズ・コーポレーション (4,084)
【氏名又は名称原語表記】INTERNATIONAL BUSINESS MACHINES CORPORATION
【Fターム(参考)】