説明

サーマルヘッド及びこれを用いたサーマルプリンタの製造方法

【課題】 本発明は、サーマルヘッドのプラテンローラに対する相対的な位置決めを、高精度で短時間に行うことができるサーマルヘッド及びこれを用いたサーマルプリンタの製造方法を提供すること。
【解決手段】 本発明のサーマルヘッド2は、複数の発熱素子2cと、この発熱素子2cを横長状に形成したヘッド基板2aとを備え、ヘッド基板2aには、発熱素子2cの横長方向の両端部側に、サーマルプリンタ1側のプラテンローラ5に対する相対位置を調整可能な位置決めマーカー7、7がそれぞれ形成されているので、サーマルヘッド2のプラテンローラ5に対する相対位置を高精度に調整することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はサーマルヘッド及びこれを用いたサーマルプリンタの製造方法に係わり、特にサーマルヘッドのプラテンローラに対する相対位置の調整が好適なサーマルヘッド及びこれを用いたサーマルプリンタの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、記録用紙に対して所望の画像を印刷する印刷装置として、フレームに、発熱素子を有するサーマルヘッドと、このサーマルヘッドが接離可能なプラテンローラとが組み込まれたサーマルプリンタが、高速印刷及び高印刷品質等の理由によって多用されていた。
このような従来から多用されていたサーマルヘッド32及びサーマルプリンタ31の一例を図5に基づいて説明すると、サーマルプリンタ31は、サイドフレーム3、4における所定位置に、円柱状に形成されたプラテンローラ5が回転自在に軸支されている。
【0003】
また、サイドフレーム3、4におけるプラテンローラ5の近傍位置には、プラテンローラ5の軸方向と平行方向に複数の発熱素子32aが整列形成された、紙面に対して垂直方向に横長状のサーマルヘッド32が配設されている。
前記サーマルヘッド32は、ヘッドレバー6のアーム部6aの図示左側のヘッド支持部6bに取り付けられてヘッドユニット37が構成されていた。
また、ヘッドレバー6は、アーム部6aの図示右側の回動基部6cがサイドフレーム3、4に軸支した回動軸8に回動自在に支持されている。
そして、ヘッドユニット37は、ヘッドレバー6が回動軸8を支点として回動することで、サーマルヘッド32がプラテンローラ5に接離可能になっている。
【0004】
このような従来のサーマルプリンタ31において、サーマルヘッド32の複数の発熱素子32aを選択的に発熱させて記録用紙(図示せず)に濃度ムラ等のない高品質の画像を適正に印刷するには、サーマルプリンタ31の製造工程において、プラテンローラ5に対するサーマルヘッド32の相対位置を適正に位置決めした上で、ヘッドユニット37のヘッドレバー6を適正にサイドフレーム3、4に組み付けることが重要であった。
即ち、サーマルヘッド32は、発熱素子32aがプラテンローラ5の軸心に対して平行になるように、ヘッドレバー6を介してサイドフレーム3、4に組み付ける必要があった。
【0005】
そこで、従来のサーマルヘッド32を用いたサーマルプリンタ31の製造方法においては、サーマルヘッド32を、治具(図示せず)を用いてプラテンローラ5に対する相対位置を調整して位置決めし、この位置決めしたサーマルヘッド32をサイドフレーム3、4に組み付ける前のヘッドレバー6のヘッド支持部6bに固着してヘッドユニット37を製造する。
その後、ヘッドレバー6をサイドフレーム3、4に組み付けることにより、サーマルヘッド32の位置決めが一義的になされるようになっていた。
【0006】
また、図示は省略するが、サーマルプリンタ側にサーマルヘッドを組み付け後に、サーマルヘッドの位置調整を行う機構のものを、例えば特許文献1記載のもので説明すると、記録用紙に印刷される画像濃度のバラツキを確認しながら、サーマルヘッドをプラテンローラの中心軸に対して位置決め調整を繰り返し行う。
この繰り返しの調整で、印刷濃度のバラツキがなくなって適正な画像を印刷できるようになると、サーマルヘッドの位置調整が終了するようにしていた。
【特許文献1】特開平05−50702号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、従来のサーマルヘッド及びこれを用いたサーマルプリンタは、サーマルヘッド32がヘッドユニット37の中において適正に位置決めがなされたとしても、例えばヘッドレバー36の回動基部6cを支持する回転軸8の位置にバラツキがあったりすると、サーマルヘッド32の発熱素子32aがプラテンローラ5に対して適正に位置決めされないおそれがあった。
その結果、サーマルヘッド32の複数の発熱素子32aをプラテンローラ35に対して平行に圧接することができず、複数の発熱素子32aを選択的に発熱させて記録用紙にインクリボン(図示せず)のインクを熱転写して印刷した画像に、濃度ムラ等の印刷不良が発生するおそれがあった。
【0008】
また、特許文献1記載のものは、記録用紙に印刷される画像濃度のバラツキを確認しながら、サーマルヘッドの位置決め調整を繰り返し行っていたので、位置決め調整に時間が掛かる問題があると共に、記録用紙及びインクリボンがムダになる問題があった。
本発明は前述したような課題を解決して、サーマルヘッドのプラテンローラに対する相対的な位置決めを、高精度で短時間に行うことができるサーマルヘッド及びこれを用いたサーマルプリンタの製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記課題を解決するための第1の手段として本発明のサーマルヘッドは、複数の発熱素子と、この複数の発熱素子を横長状に形成したヘッド基板とを備え、前記ヘッド基板には、前記発熱素子の横長方向の両端部側に、サーマルプリンタ側のプラテンローラに対する相対位置を調整可能な位置決めマーカーがそれぞれ形成されていることを特徴とする。
また、前記課題を解決するための第2の手段として、前記位置決めマーカーは、三角形状に形成され、この三角形状の底辺が前記発熱素子の横長方向の中心線と平行になっていることを特徴とする。
【0010】
また、前記課題を解決するための第3の手段として、プラテンローラを軸支したフレームに支持するヘッドレバーに、プラテンローラに対して接離可能にサーマルヘッドを組み付けるサーマルプリンタの製造方法であって、前記サーマルヘッドには、前記プラテンローラに対する相対位置の調整が可能な位置決めマーカーが形成され、前記位置決めマーカーを位置確認手段で確認して前記プラテンローラに対する相対位置を調整した前記サーマルヘッドを、前記ヘッドレバーに組み付けるようにしたことを特徴とする。
また、前記課題を解決するための第4の手段として、前記位置確認手段は、撮像素子(CCD)を備えたカメラからなり、前記撮像素子を介してモニターの表示面上に拡大表示した前記位置決めマーカーを、前記モニターの表示面に形成した基準線に位置合わせし、その後、前記サーマルヘッドを、前記ヘッドレバーに組み付けるようにしたことを特徴とする。
【0011】
また、前記課題を解決するための第5の手段として、前記位置決めマーカーは、前記ヘッド基板に形成した横長状の複数の発熱素子の横長方向の両端部側にそれぞれ形成し、前記それぞれの前記位置決めマーカーを前記基準線に位置合わせするようにしたことを特徴とする。
また、前記課題を解決するための第6の手段として、前記位置決めマーカーは、三角形状に形成され、この三角形状の底辺が前記発熱素子の前記横長方向と平行に形成され、それぞれの前記底辺を前記基準線に位置合わせするようにしたことを特徴とする。
【0012】
また、前記課題を解決するための第7の手段として、前記基準線は、所定の隙間を挟んで互いに対向して2本形成され、前記2本の基準線間の前記隙間に前記位置決めマーカーの前記底辺を位置合わせするようにしたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明のサーマルヘッドのヘッド基板の発熱素子の横長方向の両端部側には、サーマルプリンタ側のプラテンローラに対する相対位置の調整が可能な位置決めマーカーがそれぞれ形成されているので、位置決めマーカーによって、サーマルヘッドのプラテンローラに対する相対位置を高精度に位置決めすることができる。
また、発熱素子と位置決めマーカーとは、ヘッド基板の一面側に形成しているので、発熱素子と位置決めマーカーとをフォトリソ技術等で同時に形成することができ、互いに位置ズレのない発熱素子と位置決めマーカーとを形成することができる。
また、位置決めマーカーは、三角形状に形成され、この三角形状の底辺が発熱素子の横長方向の中心線と平行になっているので、三角形状の底辺を位置確認手段側の基準線に容易に位置合わせして位置決めすることができ、サーマルプリンタの組立作業性を効率良くすることができる。
【0014】
また、本発明のサーマルプリンタの製造方法は、位置決めマーカーを位置確認手段で確認してプラテンローラに対する相対位置を調整したサーマルヘッドを、ヘッドレバーに組み付けるようにしたので、ヘッドレバーを支持する位置にバラツキがあったとしても、このバラツキに影響されることなくサーマルヘッドをプラテンローラに対して高精度に位置決めできる。
また、撮像素子を介してモニターの表示面上に拡大表示した位置決めマーカーを、モニターの表示面に形成した基準線に位置合わせを行い、その後、サーマルヘッドを、ヘッドレバーに組み付けるようにしたので、位置決めマーカーをモニターに拡大表示してサーマルヘッドの位置決めができ、高精度な位置決めができると共に組立作業性が良い。
【0015】
また、位置決めマーカーは、ヘッド基板に形成した横長状の複数の発熱素子の横長方向の両端部側にそれぞれ形成し、それぞれの位置決めマーカーを基準線に位置合わせするようにしたので、サーマルヘッドのプラテンローラに対する相対位置を高精度に位置決めすることができる。
また、位置決めマーカーは、三角形状に形成され、この三角形状の底辺が発熱素子の横長方向と平行に形成され、それぞれの底辺を基準線に位置合わせするようにしたので、更に高精度な位置決めを行うことができる。
【0016】
また、基準線は、所定の隙間を挟んで互いに対向して2本形成され、2本の基準線間の隙間に位置決めマーカーの底辺を位置合わせするようにしたので、若干の位置ズレが許容され更に組立作業性が良い。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明のサーマルヘッド及びこれを用いたサーマルプリンタの製造方法の一実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明に係わるサーマルプリンタの概略図であり、図2は本発明に係わるサーマルプリンタの製造方法を説明する概略図であり、図3は本発明に係わるサーマルヘッドの平面図であり、図4は本発明に係わる位置確認手段のモニターの表示面を説明する概略図である。
尚、従来の技術で説明したものと同じ構成のものについては同じ番号を付して説明する。
【0018】
まず、本発明のサーマルプリンタ1に用いられているサーマルヘッド2は、図2に示すように、矩形状で横長状のヘッド基板2aを有し、このヘッド基板2aの一面側でヘッド基板2aの一方の端面2bと平行方向の横長方向に、複数の発熱素子2cがフォトリソ技術等により整列形成されている。
また、サーマルヘッド2には、発熱素子2cの横長方向の両端部側のヘッド基板2aに三角状の位置決めマーカー7、7が形成され、この位置決めマーカー7、7の三角状の底辺が発熱素子2cの横長方向の中心線2dと平行になっている。
【0019】
前記一対の位置決めマーカー7の位置を後述する位置確認手段11で確認しながらプラテンローラ5に対する相対位置の調整が可能になっている。
前記位置決めマーカー7は、一辺の長さが略0.2mmに形成され、一方の端面2bと直交する方向のヘッド基板2aの互いに対向する側面2d、2dから0.4mmの位置にそれぞれ形成されている。
【0020】
また、位置決めマーカー7、7の図示下部側には、略正方形状で一辺の長さが略0.2mmのその他のマーカー9が形成され、その他のマーカー9によって、例えばインクリボン(図示せず)に発生するシワ等を除去可能な部材(図示せず)を、位置決め可能になっている。前記その他のマーカー9は、一辺の長さが略0.2mmに形成されている。
前記位置決めマーカー7及びその他のマーカー9は、発熱素子2cをフォトリソ技術等で形成時に同時に形成している。そのために、位置決めマーカー7及びその他のマーカー9と、発熱素子2cとの間の寸法はバラツキなく形成されている。このような、サーマルヘッド2は、放熱性に優れたアルミニウム等の金属板からなるヘッド基板10に接着剤等で固着されている。
【0021】
また、本発明のサーマルヘッド2を用いたサーマルプリンタ1は、図1に示すように、互いに対向する一対のサイドフレーム3、4における所望の位置に、円柱状のプラテンローラ5の回転軸5aが回転自在に軸支されている。
前記ヘッドレバー6は、略円弧状に形成されたアーム部6aを有し、このアーム部6aの一方側である図示左側にヘッド支持部6bが形成され、このヘッド支持部6bにサーマルヘッド2を固着したヘッド取付台10が組み付けられている。即ちサーマルヘッド2は、ヘッド取付台10を介してヘッドレバー6に組み付けられている。
【0022】
また、アーム部6aの他方側である図示右側に回動基部6cが形成され、この回動基部6cが、サイドフレーム3、4に軸支した回動軸8に支持されて、ヘッドレバー6が回動自在になっている。
そして、ヘッドレバー6は、回動軸8に回動基部6cを支持した状態で、ヘッド支持部6bにヘッド取付台10を介してサーマルヘッド2を組み付けて、ヘッドユニット11が構成されている。
前記ヘッドユニット11は、サーマルヘッド2がプラテンローラ5に対する相対位置を調整した状態で、サイドフレーム3、4の回動軸8に支持したヘッドレバー6のヘッド支持部6bに組み付けされている。
【0023】
即ち、サーマルヘッド2は、複数の発熱素子2cの横長状の中心線2dが、プラテンローラ5の軸方向と平行になるように位置調整されて、一対のサイドフレーム3、4に支持したヘッドレバー6のヘッド支持部6bに組み付けされてヘッドユニット11が構成されている。
そして、ヘッドユニット11は、回動軸8を支点としてヘッドレバー6が回動することで、サーマルヘッド2がプラテンローラ5に対して接離可能になっている。
この時のサーマルヘッド2は、発熱素子2cの横長状の中心線2dがプラテンローラ5の軸方向と平行になっている。
【0024】
このような本発明のサーマルヘッド2を用いたサーマルプリンタ1の製造方法を図2、図4に基づいて説明すると、プラテンローラ5を組みに付ける前の一対のサイドフレーム3、4間に、撮像素子(CCD)を備えたカメラ等からなる位置確認手段12を配設する。この位置確認手段12には、図4に示すように、撮像素子で認識したヘッド基板2aの左側の側面2e側と右側の側面2e側との両方を拡大表示可能な液晶等からなる表示面13aを有するモニター13が接続されている。
【0025】
そして、一対のサイドフレーム3、4間に配設した位置決め手段12は、サイドフレーム3、4のプラテンローラ5の回転軸5aを軸支する部分に対して位置決めされるようになっている。
また、モニター13の表示面13aには、所定寸法Aの隙間を挟んで互いに互いに対向する2本の基準線14が表示されている。前記2本の基準線14間の寸法Aは、略50μmに形成されている。
【0026】
そして、ヘッド取付台10に固着したサーマルヘッド2を組立治具(図示せず)に装着した状態で、サーマルヘッド2の位置を微調整しながら、モニター13の表示面13a上に拡大表示されたそれぞれの位置決めマーカー7の三角形状の底辺が、寸法Aの2本の基準線14間に位置するように調整する。
このことにより、サーマルヘッド2の発熱素子2cとプラテンローラ5に対する相対位置が調整される。
【0027】
そして、それぞれの位置決めマーカー7、7の三角形状の底辺が2本の基準線14間に位置決めされると、ヘッド取付台10をネジ(図示せず)等によりヘッドレバー6のヘッド支持部6bに組み付ける。
その後、サイドフレーム3、4間から位置決め確認手段12を取り出して、サイドフレーム3、4の所定位置にプラテンローラ5の回転軸5aを軸支する。
すると、サーマルヘッド2は、複数の発熱素子2cの横長状の中心線2dが、プラテンローラ5の軸方向と平行になって、サーマルプリンタ1が組み立てられている。
【0028】
このような本発明のサーマルヘッド2を用いたサーマルプリンタ1で記録用紙(図示せず)に印刷するには、ヘッドアップ状態のサーマルヘッド2とプラテンローラ5との間に記録用紙とインクリボン(図示せず)とを搬送する。
その後サーマルヘッド2をヘッドダウンして、インクリボンと記録用紙とをプラテンローラ5に圧接すると共に、サーマルヘッド2の複数の発熱素子2cを印刷情報に基づいて選択的に発熱させることにより、インクリボンのインクが記録用紙に熱転写されて、記録用に所望の画像が印刷される。
【0029】
このようにして記録用紙に印刷された画像は、サーマルヘッド2の発熱素子2cがプラテンローラ5の外周面に均一に圧接しているので、濃度ムラ等の印刷不良の発生を防止して高品質の画像印刷を行うことができる。
尚、本発明のサーマルヘッド2の位置決めマーカー7を三角形状のもので説明したが、その他のマーカー9と異なる形状の例えば円形でも良い。このような位置決めマーカー7が円形の場合は、互いに対向する基準線14、14間に円形の位置決めマーカー7が位置するように調整すすれば良い。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明に係わるサーマルプリンタの概略図である。
【図2】本発明に係わるサーマルプリンタの製造方法を説明する概略図である。
【図3】本発明に係わるサーマルヘッドの平面図である。
【図4】本発明に係わるモニターの表示面を説明する概略図である。
【図5】従来のサーマルプリンタの概略図である。
【符号の説明】
【0031】
1 本発明のサーマルプリンタ
2 サーマルヘッド
2a ヘッド基板
2b 一方の端面
2c 発熱素子
2d 中心線
2e 側面
3 サイドホルダ
4 サイドホルダ
5 プラテンローラ
5a 回転軸
6 ヘッドレバー
6a アーム部
6b ヘッド支持部
6c 回動基部
7 位置決めマーカー
8 回転軸
9 その他のマーカー
10 ヘッド取付台
11 ヘッドユニット
12 位置確認手段
13 モニター
13a 表示面
14 基準線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の発熱素子と、この複数の発熱素子を横長状に形成したヘッド基板とを備え、前記ヘッド基板には、前記発熱素子の横長方向の両端部側に、サーマルプリンタ側のプラテンローラに対する相対位置を調整可能な位置決めマーカーがそれぞれ形成されていることを特徴とするサーマルヘッド。
【請求項2】
前記位置決めマーカーは、三角形状に形成され、この三角形状の底辺が前記発熱素子の横長方向の中心線と平行になっていることを特徴とする請求項1記載のサーマルヘッド。
【請求項3】
プラテンローラを軸支したフレームに支持するヘッドレバーに、プラテンローラに対して接離可能にサーマルヘッドを組み付けるサーマルプリンタの製造方法であって、前記サーマルヘッドには、前記プラテンローラに対する相対位置の調整が可能な位置決めマーカーが形成され、前記位置決めマーカーを位置確認手段で確認して前記プラテンローラに対する相対位置を調整した前記サーマルヘッドを、前記ヘッドレバーに組み付けるようにしたことを特徴とするサーマルプリンタの製造方法。
【請求項4】
前記位置確認手段は、撮像素子(CCD)を備えたカメラからなり、前記撮像素子を介してモニターの表示面上に拡大表示した前記位置決めマーカーを、前記モニターの表示面に形成した基準線に位置合わせし、その後、前記サーマルヘッドを、前記ヘッドレバーに組み付けるようにしたことを特徴とする請求項3記載のサーマルプリンタの製造方法。
【請求項5】
前記位置決めマーカーは、前記ヘッド基板に形成した横長状の複数の発熱素子の横長方向の両端部側にそれぞれ形成し、前記それぞれの前記位置決めマーカーを前記基準線に位置合わせするようにしたことを特徴とする請求項4記載のサーマルプリンタの製造方法。
【請求項6】
前記位置決めマーカーは、三角形状に形成され、この三角形状の底辺が前記発熱素子の前記横長方向と平行に形成され、それぞれの前記底辺を前記基準線に位置合わせするようにしたことを特徴とする請求項5記載のサーマルプリンタの製造方法。
【請求項7】
前記基準線は、所定の隙間を挟んで互いに対向して2本形成され、前記2本の基準線間の前記隙間に前記位置決めマーカーの前記底辺を位置合わせするようにしたことを特徴とする請求項4乃至6のいずれかに記載のサーマルプリンタの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2006−150669(P2006−150669A)
【公開日】平成18年6月15日(2006.6.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−342171(P2004−342171)
【出願日】平成16年11月26日(2004.11.26)
【出願人】(000010098)アルプス電気株式会社 (4,263)
【Fターム(参考)】