説明

シェーグレン症候群及びドライマウスの治療器並びにドライアイの治療器

【課題】シェーグレン症候群の治療器及びドライマウスの治療器並びにドライアイの治療器を提供する。
【解決手段】耳下腺、舌下腺及び顎下腺の周辺を皮膚上から加温することにより、唾液分泌促進効果を確認した。これにより、シェーグレン症候群の治療器及びドライマウスの治療器は、内部に発熱体を有し薄型で柔軟性を有するシート状のヒータユニットと、該発熱体の温度及び/又は加温時間を制御するコントローラと、該ヒータユニットを内部に装着可能とした袋状パッド1により特に耳下腺、舌下腺及び顎下腺の周辺を皮膚上から加温する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シェーグレン症候群及びドライマウスの治療器、特に耳下腺、舌下腺及び顎下腺の周辺を皮膚上から加温することを特徴とする治療器に関する。
さらに、本発明は、ドライアイの治療器、特に目の周辺を皮膚上から加温することを特徴とする治療器に関する。
【背景技術】
【0002】
シェーグレン症候群とは、自己免疫疾患の一種であり、涙腺の涙分泌を障害し、又は唾液腺の唾液分泌等を障害する。40〜60歳の中年女性に好発し、男女比は1対14であると言われている。なお、シェーグレンとは、スウェーデンの眼科医の名前である。
シェーグレン症候群の主な症状は、(1)口の乾燥(口が渇く及び唾液が出ない等のドライマウス・虫歯)、(2)ドライアイ(涙が出ない・いわゆる目がころころする・目がかゆい)、(3)鼻腔の乾燥(鼻が渇く・鼻中にかさぶたが出来る・鼻出血)、(4)その他(唾液腺の腫れと痛み・息切れ・熱が出る)等である。
現在、口腔乾燥症の治療薬として塩酸セビメリン水和物が注目されている。
【0003】
ドライマウス(口腔乾燥症)とは、唾液分泌の減少により口腔内の乾燥した状態の症状名である。原因は多岐であり、全身的要因として、(1)高熱・脱水、(2)内分泌異常、(3)代謝障害、(4)ビタミンA,B欠乏症、(5)自己免疫疾患、(6)貧血、(7)出血、(8)老化、(9)ノイローゼ、(10)薬の副作用等が挙げられ、局所的要因として、(1)唾液腺炎、(2)放射線治療後の後遺症、(3)先天異常等が挙げられる。
治療方法は、人工唾液、電気刺激、ビタミンB複合体の投与等が知られている。
【0004】
唾液成分の99%以上は水であり、唾液腺において水輸送は重要である。水輸送には水チャンネル・アクアポリン(aquaporin, AQP)が役割を果たしている。
水チャンネル・アクアポリンは、ヒトではAQP0〜AQP12の13個の遺伝子が見つかっており、膜タンパク質ファミリーに属している。そして、水を選択的に通すアクアポリン、水以外にもグリセリンも通すアクアグリセリンと水輸送が少ないスーパーアクアポリンの3群に大きく分けられている。
上記いずれのアクアポリンも6回膜を貫通し、N末端アミノ酸もC末端アミノ酸も共に細胞質に位置している。このような6回膜貫通型アクアポリンは細胞膜上では4量体を形成し、1つ1つのアクアポリンが浸透圧の勾配に従った水を通過させていると考えられる。そして、AQP1,2,5,8をはじめ数種のアクアポリンは、ホルモンや神経伝達物質により細胞が刺激されると、細胞膜へ移動して膜に高密度に分布することによって、さらに効率よく水を通過させている。
アクアポリンは全身に広く分布して、体内の水の恒常性にかかわっている。AQP1は脳、赤血球、血管内皮をはじめ多くの臓器に存在し、AQP2は主に腎臓の管腔膜側に存在し、AQP3は主に腎臓の血管側膜に存在し、AQP4は主に脳のグリア細胞や内耳、網膜に存在し、AQP5は唾液腺や涙腺の管腔膜側等に存在している。
【0005】
一方、顔の全部又は一部を保温する発熱シート又は加温器に関しては複数報告されている(特許文献1〜4)。
【0006】
しかしながら、上記文献では、シェーグレン症候群又はドライマウスの治療に特化した装置に関してはいっさいの開示又は示唆がない。
【0007】
また、近年のオフィスワークの一形態として冷暖房が完備された室内で長時間ディスプレイ装置に向かって作業を行うことが多い。この作業により、角膜や結膜が乾燥して目に不快感を覚えるドライアイが急増している。これは、涙液分泌が不足することに因るものと考えられる。
【0008】
一方、ドライアイの治療のために目の周辺を保温するシート等が市販されている。しかし、これらは、単に目の周辺を加温することを目的としているものであり、適切な加温温度及び加温時間等が制御できない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開平8−10280
【特許文献2】特開2005−58512
【特許文献3】特開平11−299817
【特許文献4】特開平9−169617
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の課題は、シェーグレン症候群の治療器及びドライマウスの治療器並びにドライアイの治療器の提供を解決すべき課題とした。より詳しくは、効率的に唾液分泌を促進させるシェーグレン症候群の治療器及びドライマウスの治療器並びにドライアイの治療に最適な効率的に涙液分泌を促す治療器の開発を課題とした。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明者らは、上記課題を解決するために、被験者の耳下腺、舌下腺及び顎下腺の周辺を皮膚上から加温することにより、該被験者の唾液分泌促進効果を確認した。
これにより、本発明者は、シェーグレン症候群の治療器及びドライマウスの治療器、特に耳下腺、舌下腺及び顎下腺の周辺を皮膚上から加温することを特徴とする治療器を完成した。
さらに、上記知見に基づいて、目の周辺を皮膚上から加温することを特徴とするドライアイの治療器を完成した。
【発明の効果】
【0012】
本発明者のシェーグレン症候群の治療器又はドライマウスの治療器は、従来の発熱シート又は加温器とは異なり、シェーグレン症候群又はドライマウスの治療に適した装置である。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】耳下腺、顎下腺、舌下腺の位置の説明図
【図2】袋状パットにより耳下腺、顎下腺及び舌下腺の周辺を皮膚上から加温している図
【図3】ヒートユニット及びコントローラの構成図
【図4】コントローラの構成のブロック図
【図5】シェーグレン症候群の治療器又はドライマウスの治療器の実施態様3
【図6】シェーグレン症候群の治療器又はドライマウスの治療器の実施態様4
【図7】シェーグレン症候群の治療器又はドライマウスの治療器の実施態様5
【図8】集団の唾液分泌量の平均値と標準偏差を示す結果
【図9】個別の唾液分泌量のt検定およびWilcoxon検定した結果
【発明を実施するための形態】
【0014】
(シェーグレン症候群の治療器又はドライマウスの治療器の実施例1)
以下に本発明の実施態様1を利用して装置の各構成を説明する。
シェーグレン症候群の治療器又はドライマウスの治療器の実施態様1は、下記で説明するヒータユニットの形状が耳下腺、顎下腺及び/又は舌下腺の周辺(参照:図1)を皮膚上から加温できる形状であることを特徴とする治療器である。
また、本発明のシェーグレン症候群の治療器又はドライマウスの治療器は、少なくとも、内部に発熱体を有し薄型で柔軟性を有するシート状のヒータユニットと、該発熱体の温度及び/又は加温時間を制御するコントローラと、該ヒータユニットを内部に装着可能とした袋状パッドを含む。
【0015】
(袋状パット)
袋状パット1は、ヒータユニットを着脱できる挿入口が形成されており、前記ヒータユニットに接続した各種のコードの開口部も有する。
【0016】
(ヒータユニット)
ヒータユニット2は、図3に示すように、発熱線を平面状に配線した発熱体3、発熱体3の両面を挟み込むための面状のクッション材4で構成されている。なお、発熱体3はコード5と接続部6内で接続されコントローラ7により制御されている。
なお、本発明の「ヒータユニット」は、薄型で柔軟性を有するシート状であれば自体公知のヒータ、例えばカーボンファイバーからなるワイヤーヒーター等を使用することができる。
【0017】
(コントローラ)
コントローラ7は、図3に示すように、コード5を介してヒータユニット2に連結されている。
【0018】
図4は、コントローラ7の構成をブロック図で示している。この図に示すようにコントローラ7には、前記ヒータユニット2の駆動回路738と、表示装置726と、操作スイッチ(SW)727と、制御部730とが設けられている。
さらに、前記制御部730は、自体公知のCPU731と、該CPU731を制御する種々のプログラムなどを予め記憶するデータ保存手段732(例:ROM)と、装置動作中に種々のデータを一時的に記憶する一時的データ保存手段733(例:RAM)と、入出力インタフェース734を含む。
加えて、各患者の特性(睡眠時間等)による加温温度及び加温時間を予め記憶した患者特有の加温プログラム保存部735を前記制御部730に設けても良い。シェーグレン症候群の治療には数日間の加温が必要であるので、加温プログラムを利用すればシェーグレン症候群又はドライマウスの患者は容易に本発明の治療器を利用することができる。例えば、加温プログラムでは、夜間12時〜3時まで加温する、夜間12時〜1時及び2時〜4時まで加温する、又は夜間1時〜3時まで加温する等を設定することができる。
さらに、前記入出力インタフェース734には、前記操作スイッチ727、前記表示装置726および前記駆動回路738が接続されており、被施療者又は医師による動作指示が操作スイッチ727の操作により制御部730に入力されると、この動作指示に対応した制御信号が制御部730から駆動回路738に出力され、ヒートユニット2が作動するようになっている。
【0019】
操作スイッチ727としては、図3に示すように、電源スイッチ727a、ヒータユニットの温度設定スイッチ727b、加温時間選択スイッチ727c、加温開始スイッチ727dが少なくとも設けられている。さらに、各患者特有の加温プログラムを設定するスイッチ727eを設けても良い。
ここで、治療時間としては、数分間〜十数時間を設定可能である。なお、加温時間は、好ましくは数分〜数時間であり、間欠的に加温する。さらにヒータユニット2の温度は、30℃〜50℃まで設定可能である。
【0020】
駆動回路738は、コントローラ7に内蔵又は外付されているバッテリに接続されており、入出力インタフェース734を介して制御部730から出力される制御信号に応じた電流をヒータユニット2に供給するものである。
【0021】
(本発明のシェーグレン症候群の治療器又はドライマウスの治療器の実施態様2)
本発明の実施態様2では、内部に発熱体を有し薄型で柔軟性を有するシート状の2つのヒータユニットと、該発熱体の温度及び/又は加温時間を制御するコントローラと、該2つのヒータユニットを別々に内部に装着可能とした2つの袋状パッド、を含むシェーグレン症候群の治療器又はドライマウスの治療器である。さらに、該ヒータユニットの形状が耳下腺、顎下腺及び/又は舌下腺の周辺を皮膚上から加温できる形状であり並びに該2つの袋状パッドが顔正面のそれぞれ左右の耳下腺、顎下腺及び舌下腺の周辺の皮膚上に接することを特徴とする。
特に、図2に記載のように、2つの袋状パッド1を顔正面のそれぞれ左右の耳下腺、顎下腺及び舌下腺の周辺の皮膚上に接することによりシェーグレン症候群又はドライマウスを治療することができる。
【0022】
(本発明のシェーグレン症候群の治療器又はドライマウスの治療器の実施態様3)
本発明の実施態様3では、内部に発熱体を有し薄型で柔軟性を有するシート状の2つのヒータユニットと、該発熱体の温度及び/又は加温時間を制御するコントローラと、該2つのヒータユニットを別々に内部に装着可能とした2つの袋状パッド、該2つの袋状パッドを収納できるネックウォーマー、を含むシェーグレン症候群の治療器又はドライマウスの治療器である。さらに、該ヒータユニットの形状が耳下腺、顎下腺及び/又は舌下腺の周辺を皮膚上から加温できる形状であり並びに該2つの袋状パッドが顔正面のそれぞれ左右の耳下腺、顎下腺及び舌下腺の周辺の皮膚上に接することを特徴とする。
前記ネックウォーマー8は、図5に記載のように、自体公知のネックウォーマーの内側に2つの袋状パッドを収納できる構造であれば特に限定されない。また、呼吸を容易にするために口周辺に開口9を設けても良い。
【0023】
(本発明のシェーグレン症候群の治療器又はドライマウスの治療器の実施態様4)
本発明の実施態様4では、内部に発熱体を有し薄型で柔軟性を有するシート状の2つのヒータユニットと、該発熱体の温度及び/又は加温時間を制御するコントローラと、該2つのヒータユニットを別々に内部に装着可能とした2つの袋状パッド、該2つの袋状パッドを収納できるマスク、を含むシェーグレン症候群の治療器又はドライマウスの治療器である。さらに、該ヒータユニットの形状が耳下腺、顎下腺及び/又は舌下腺の周辺を皮膚上から加温できる形状であり並びに該2つの袋状パッドが顔正面のそれぞれ左右の耳下腺、顎下腺及び舌下腺の周辺の皮膚上に接することを特徴とする。
前記マスク10は、図6に記載のように、自体公知のマスク内側に2つの袋状パッドを収納できる構造であれば特に限定されない。
【0024】
(本発明のシェーグレン症候群の治療器又はドライマウスの治療器の実施態様5)
本発明の実施態様5では、内部に発熱体を有し薄型で柔軟性を有するシート状の2つのヒータユニットと、該発熱体の温度及び/又は加温時間を制御するコントローラと、該2つのヒータユニットを別々に内部に装着可能とした2つの袋状パッド、該2つの袋状パッドを収納できるヘッドギア、を含むシェーグレン症候群の治療器又はドライマウスの治療器であって、該ヒータユニットの形状が耳下腺、顎下腺及び/又は舌下腺の周辺を皮膚上から加温できる形状であり並びに該2つの袋状パッドが顔正面のそれぞれ左右の耳下腺、顎下腺及び舌下腺の周辺の皮膚上に接することを特徴とする治療器である。
前記ヘッドギア11は、図7に記載のように、自体公知のヘッドギア内側に2つの袋状パッドを収納できるポケット12を設けてあれば特に限定されない。
【0025】
上記実施態様のシート状のヒータユニットの形状は耳下腺、顎下腺及び舌下腺の周辺を皮膚上から加温できる形状であることを特徴とする。
下記実験例から明らかなように、耳下腺、顎下腺及び舌下腺の周辺を皮膚上から加温することにより、シェーグレン症候群及びドライマウスを治療することができると考えられる。
【0026】
(ドライアイの治療器の構成)
本発明のドライアイの治療器は、内部に発熱体を有し薄型で柔軟性を有するシート状のヒータユニットと、該発熱体の温度及び/又は加温時間を制御するコントローラと、該ヒータユニットを内部に装着可能とした袋状パッド、を含むドライアイの治療器であって、該袋状パッドの形状が目の周辺を皮膚上から加温できる形状であることを特徴とする治療器である。
前記袋状パッドは、自体公知のアイマスクの形状を有し、直接目の周辺の皮膚上に接触させることもできる。また、該袋状パットを収納可能なアイマスクを用いることもできる。さらに、アイマスクの目と接触する部分に開口を入れることにより、該治療器の使用時でも日常生活を行うことができる。
さらに、好ましくは、前記ヒータユニットの形状は、眼球を避けた目の周辺部のみを加温可能な形状である。より好ましくは、前記ヒータユニットの形状は、涙腺及び/又は涙道の周辺を皮膚上から加温できる形状である。
【0027】
(実験例1)
健常人の耳下腺、舌下腺及び顎下腺の周辺を皮膚上から集中的に加温することにより唾液分泌を促進させることができるかどうかを確認した。詳細は、以下の通りである。
【0028】
<実験条件>
被験者:健常者12人(n=12)
加温条件:一日最低1時間の加温を7日間実施した。
加温位置:耳下腺、舌下腺及び顎下腺の周辺
加温方法:最高41℃の市販のカイロとネックウォーマー
唾液分泌の測定方法:実験前後でサクソンテストによって唾液分泌量を測定した。サクソンテストとは、ガーゼを2分間噛み、ガーゼに吸収された唾液重量を唾液分泌量として測定する方法である。なお、2g/2min以下が唾液分泌低下とされる。
【0029】
<実験結果>
上記唾液分泌量の測定結果を図8及び図9に示す。
図8は、本実験の集団での唾液分泌量の平均値と標準偏差を示す。
図9は、本実験の個別の唾液分泌量をt検定およびWilcoxon検定した結果を示す。
図8及び図9から明らかなように、7日間の加温により唾液分泌が促進されていることが明らかである。
以上により、耳下腺、舌下腺及び顎下腺の周辺を皮膚上からを数日間において37℃〜41℃に加温することにより、唾液分泌を促進させることができる。
【0030】
(総論)
上記実験例の結果により、シェーグレン症候群又はドライマウスの患者の舌下腺、顎下腺及び耳下腺の周辺を皮膚上から集中的に加温することにより、唾液分泌を促進させることができる。さらには睡眠中の口渇による覚醒も防ぐことができると考えられる。
よって、本発明のヒータユニットの形状が耳下腺、顎下腺及び/又は舌下腺の周辺を皮膚上から加温できる形状であることを特徴とする治療器は、シェーグレン症候群の治療又はドライマウスの治療に有用である。
【産業上の利用可能性】
【0031】
本発明者では、シェーグレン症候群の治療又はドライマウスの治療に適した装置を提供した。
【符号の説明】
【0032】
1:袋状パット
2:ヒータユニット
3:発熱体
4:クッション材
5:コード
6:接続部
7:コントローラ、726:表示装置、727:操作スイッチ、730:制御部、731:CPU、732:データ保存手段、733:一時的データ保存手段、734:入出力インタフェース、735:加温プログラム保存部、738:駆動回路、
8:ネックウォーマー
9:開口
10:マスク
11:ヘッドギア
12:ポケット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に発熱体を有し薄型で柔軟性を有するシート状のヒータユニットと、該発熱体の温度及び/又は加温時間を制御するコントローラと、該ヒータユニットを内部に装着可能とした袋状パッド、を含むシェーグレン症候群の治療器又はドライマウスの治療器であって、
該ヒータユニットの形状が耳下腺、顎下腺及び/又は舌下腺の周辺を皮膚上から加温できる形状であることを特徴とする治療器。
【請求項2】
内部に発熱体を有し薄型で柔軟性を有するシート状の2つのヒータユニットと、該発熱体の温度及び/又は加温時間を制御するコントローラと、該2つのヒータユニットを別々に内部に装着可能とした2つの袋状パッド、を含むシェーグレン症候群の治療器又はドライマウスの治療器であって、
該ヒータユニットの形状が耳下腺、顎下腺及び/又は舌下腺の周辺を皮膚上から加温できる形状であり並びに該2つの袋状パッドが顔正面のそれぞれ左右の耳下腺、顎下腺及び/又は舌下腺の周辺の皮膚上に接することを特徴とする治療器。
【請求項3】
内部に発熱体を有し薄型で柔軟性を有するシート状の2つのヒータユニットと、該発熱体の温度及び/又は加温時間を制御するコントローラと、該2つのヒータユニットを別々に内部に装着可能とした2つの袋状パッド、該2つの袋状パッドを収納できるネックウォーマー、を含むシェーグレン症候群の治療器又はドライマウスの治療器であって、
該ヒータユニットの形状が耳下腺、顎下腺及び舌下腺の周辺を皮膚上から加温できる形状であり並びに該2つの袋状パッドが顔正面のそれぞれ左右の耳下腺、顎下腺及び/又は舌下腺の周辺の皮膚上に接することを特徴とする治療器。
【請求項4】
内部に発熱体を有し薄型で柔軟性を有するシート状の2つのヒータユニットと、該発熱体の温度及び/又は加温時間を制御するコントローラと、該2つのヒータユニットを別々に内部に装着可能とした2つの袋状パッド、該2つの袋状パッドを収納できるマスク、を含むシェーグレン症候群の治療器又はドライマウスの治療器であって、
該ヒータユニットの形状が耳下腺、顎下腺及び舌下腺の周辺を皮膚上から加温できる形状であり並びに該2つの袋状パッドが顔正面のそれぞれ左右の耳下腺、顎下腺及び/又は舌下腺の周辺の皮膚上に接することを特徴とする治療器。
【請求項5】
内部に発熱体を有し薄型で柔軟性を有するシート状の2つのヒータユニットと、該発熱体の温度及び/又は加温時間を制御するコントローラと、該2つのヒータユニットを別々に内部に装着可能とした2つの袋状パッド、該2つの袋状パッドを収納できるヘッドギア、を含むシェーグレン症候群の治療器又はドライマウスの治療器であって、
該ヒータユニットの形状が耳下腺、顎下腺及び舌下腺の周辺を皮膚上から加温できる形状であり並びに該2つの袋状パッドが顔正面のそれぞれ左右の耳下腺、顎下腺及び/又は舌下腺の周辺の皮膚上に接することを特徴とする治療器。
【請求項6】
前記ヒータユニットの形状が耳下腺、顎下腺及び舌下腺の周辺を皮膚上から加温できる形状であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1に記載の治療器。
【請求項7】
加温プログラムを実行可能であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1に記載の治療器。
【請求項8】
内部に発熱体を有し薄型で柔軟性を有するシート状のヒータユニットと、該発熱体の温度及び/又は加温時間を制御するコントローラと、該ヒータユニットを内部に装着可能とした袋状パッド、を含むドライアイの治療器であって、
該袋状パッドの形状が目の周辺を皮膚上から加温できる形状であることを特徴とする治療器。

【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図7】
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【図1】
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【図6】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2011−188958(P2011−188958A)
【公開日】平成23年9月29日(2011.9.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−56779(P2010−56779)
【出願日】平成22年3月12日(2010.3.12)
【出願人】(504160781)国立大学法人金沢大学 (282)
【出願人】(504155293)国立大学法人島根大学 (113)
【出願人】(507189460)学校法人金沢医科大学 (8)
【Fターム(参考)】