説明

システムおよび方法

【課題】 管理サーバが管理するコンテンツをクライアント端末のWebブラウザを介して操作する場合には、ユーザにとって馴染み深い操作が行えず、十分な操作性が提供されないといえる。
【解決手段】 管理サーバで管理されている複数のコンテンツに関する情報に対する操作をWebブラウザを介して行う情報処理装置における方法であって、前記管理サーバで管理されている複数のコンテンツに関する情報を受信し、当該複数のコンテンツをWebブラウザを介して表示し、前記表示された複数のコンテンツの何れかがユーザにより選択された際に、当該表示されているコンテンツの近傍にメニューボタンを表示し、前記メニューボタンが押下指示された際に、前記選択されているコンテンツの属性及び前記ユーザの権限の少なくとも何れかに対応した操作項目を含むコンテキストメニューを表示することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、文書管理システムの文書を処理する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の技術には、文書管理サーバで管理している文書やフォルダーなどのコンテンツに対して、ネットワークを介したクライアント端末から作業を行える技術が存在する。例えば、特許文献1では、複数のユーザによる文書管理サーバへのアクセスを可能としており、適切なアクセス管理を行いつつ文書の校正作業を行える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−40587号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、このような文書管理サーバが管理するコンテンツをクライアント端末で動作するブラウザ上から閲覧、操作することを想定する。この場合、文書管理サーバにおいてはコンテンツの管理のためのアプリケーションが動作し、一般的なWebブラウザなどを介してこのアプリケーションを利用することになる。
【0005】
クライアント端末でコンテンツを管理するアプリケーションが動作している場合は、アプリケーションが表示するコンテンツに対してマウスの右クリックの操作を行えば、このコンテンツに対する操作に関するコンテキストメニューを表示することができる。このようにして、特定のコンテンツに対する作業を選択することは、ユーザにとって馴染み深い操作であるといえる。
【0006】
一方、Webブラウザを介して管理サーバが管理するコンテンツを操作する場合には、Webブラウザ上に表示されるコンテンツに対してマウスの右クリックの操作を行ったとする。その際には、コンテンツに対しての操作ではなく、Webブラウザ自体の作業に関するコンテキストメニューが表示されてしまう。従って、管理サーバが管理するコンテンツをWebブラウザを介して操作する場合には、ユーザにとって馴染み深い操作が行えず、十分な操作性が提供されないといえる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するために、本発明は、複数のコンテンツに関する情報を管理する管理サーバと、前記管理サーバで管理されているコンテンツに関する情報に対する操作をWebブラウザを介して行う情報処理装置とを含むシステムであって、
前記情報処理装置は、前記管理サーバで管理されている複数のコンテンツに関する情報を受信し、当該複数のコンテンツをWebブラウザを介して表示するためのコンテンツ表示手段と、前記表示された複数のコンテンツの何れかがユーザにより選択された際に、当該表示されているコンテンツの近傍にメニューボタンを表示するためのボタン表示手段と、前記メニューボタンが押下指示された際に、前記選択されているコンテンツの属性及び前記ユーザの権限の少なくとも何れかに対応した操作項目を含むコンテキストメニューを表示するためのメニュー表示手段とを有し、
前記管理装置は、前記情報処理装置から、前記コンテキストメニューに含まれる操作項目を選択することによる操作指示を受け付けて、コンテンツに関する情報を操作する操作手段とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、管理サーバが管理するコンテンツをWebブラウザを介して操作する場合であっても、より良い操作性をユーザに対して提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】システム構成図
【図2】ハードウェア構成図
【図3】ソフトウェア構成図
【図4】コンテンツ情報構成図
【図5】コンテンツ階層図
【図6】アイコン表示形式時のメニューボタンの表示
【図7】リスト表示形式時のメニューボタンの表示
【図8】コンテキストメニューの表示
【図9】1つのコンテンツのみが選択状態であるときの処理のフローチャート
【図10】複数のコンテンツが選択状態であるときの表示
【図11】複数のコンテンツが選択状態であるときのメニューボタンの表示
【図12】複数のコンテンツが選択状態であるときのコンテキストメニューの表示
【図13】複数のコンテンツが選択状態であるときの処理のフローチャート
【図14】1つのコンテンツのみが選択状態であるときのコンテキストメニューの項目の決定の処理のフローチャート
【図15】複数のコンテンツが選択状態であるときのコンテキストメニューの項目の決定の処理のフローチャート
【図16】複数のファイルが選択状態であるときの制限されたコンテキストメニューの表示
【図17】複数のフォルダーが選択状態であるときのコンテキストメニューの表示
【図18】複数のフォルダーが選択状態であるときの制限されたコンテキストメニューの表示
【図19】ファイルとフォルダーが選択状態であるときのコンテキストメニューの表示
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を用いて説明する。
【0011】
図1は、本発明に係るシステムの構成例を示す図である。本実施形態は、文書管理サーバPC10とクライアントPC20より構成され、文書管理サーバPC10とクライアントPC20は、LAN30などのネットワークを介して接続される。文書管理サーバPC10は、文書やフォルダーなどのコンテンツを管理する文書管理機能とWebアプリケーションサーバ機能を提供する。クライアントPC20は、ブラウザを介して文書管理サーバPC10に接続してコンテンツを操作する機能を提供する。
【0012】
図2は、本発明に係る文書管理システムを構成するPC(情報処理装置)のハードウェア構成図を示している。本図で示す構成は一般的なハードウェア構成の例を示しており、文書管理サーバPC10及びクライアントPC20の両方に適用できる。図2において、CPU201は、ROM203のプログラム用に記憶された、或いはハードディスク210からRAM202にロードされたOSやアプリケーション等のプログラムを実行する。ここで、OSとはコンピュータ上で稼働するオペレーティングシステムの略語であり、以下オペレーティングシステムのことをOSと呼ぶ。後述する各フローチャートの処理はこのプログラムの実行により実現できる。RAM202は、CPU201の主メモリ、ワークエリア等として機能する。キーボードコントローラ204は、キーボード208や図示しないポインティングデバイスからのキー入力を制御する。ディスプレイコントローラ205は、各種ディスプレイ209の表示を制御する。ディスクコントローラ206は、各種データを記憶するハードディスク(HD)210やフロッピー(登録商標)ディスク(FD)等におけるデータアクセスを制御する。NC207はネットワークに接続されて、ネットワークに接続された他の機器との通信制御処理を実行する。
【0013】
図3は、本発明のシステム内の各装置のソフトウェアモジュール構成の例を示す図である。具体的には、文書管理サーバPC10とクライアントPC20のCPU201が本発明に係るプログラムを実行することで実現される機能を提供するための論理的なモジュールを示している。
【0014】
メイン制御部300は、文書管理アプリケーションにより提供される機能の全般に関する制御処理を行うことになる。メイン制御部300は、入出力管理部301、UI制御部302、及びコンテンツ操作部303を制御し、コンテンツ情報などの受け渡しの制御を行う。入出力管理部301は、クライアントPC20からのリクエストを受信して、対応するコマンドのレスポンスを行う。UI制御部302は、クライアントPC20で動作するブラウザが解釈可能なページ情報を生成する。コンテンツ操作部303は、クライアントPC20からリクエストのあったコンテンツ情報を、コンテンツ情報記憶部305から取得する。コンテンツ情報記憶部305はHDなどの記憶装置などにより構成される。
【0015】
クライアントPC20のメイン制御部310は、クライアントPC20における本発明に係る機能の全般に関する制御処理を行う。また、メイン制御部310は、入出力管理部311、及びUI制御部312の制御も行う。入出力管理部311は、文書管理サーバPC10へリクエストを送信して、コマンドのレスポンスを受信する。UI制御部312は、文書管理サーバPC10から受信したページ情報を解釈してディスプレイ209に表示したり、文書管理サーバPC10から受信したコンテンツの情報をディスプレイ209に表示したりする。ここで、メイン制御部310、入出力管理部311、及びUI制御部312は、例えば、汎用のWebブラウザとWebブラウザのプラグインとして提供されるAdobe Systems社のFlash Playerなどを用いて提供される。具体的には、Webブラウザが文書管理サーバPC10の文書管理アプリケーションが提供するページにアクセスする。その際に、文書管理サーバPC10からコンテンツ情報(Flashオブジェクトなど)を受信して、前述のFlash Playerなどに渡します。Flash Playerなどで、コンテンツ情報に基づく表示をWebブラウザを介して行うことでディスプレイ209への表示を実現する。また、Flash Playerなどでは、ClientUIアプリケーションが動作しており、文書管理サーバPC10との通信やコンテンツ情報(Flashオブジェクトなど)の取得といった制御処理を行う。
【0016】
図4は、本実施例で用いるコンテンツ情報の一例を示す構成図である。ここで示すコンテンツ情報は、図3のコンテンツ情報記憶部305に保持される。
【0017】
コンテンツID400は、各コンテンツを識別するためのユニークな情報である。コンテンツ名称401は、コンテンツの名称を示す情報である。コンテンツ種別402は、コンテンツの種別を示す情報である。本実施例では、フォルダーと文書や画像といったファイルがある。親コンテンツ403は、コンテンツが存在する親コンテンツを示す情報である。文書Bは、親コンテンツに「ID0001」を保持しているので、コンテンツIDが「ID0001」のフォルダーAの子コンテンツとして認識される。
【0018】
図5は、図4のコンテンツ情報において、ルートから各コンテンツまでの階層を示す階層図である。階層構成500は、一番上のルートから各コンテンツまでの階層を示している。
【0019】
例えば、文書Bは、親コンテンツに「ID0001」を保持しているので、コンテンツIDが「ID0001」のフォルダーAの子コンテンツとして認識される。フォルダーAは、親コンテンツに「ID0000」を保持しているので、コンテンツIDが「ID0000」のルートの子コンテンツとして認識される。ルートは、親コンテンツに「−」を保持しているので、一番上のコンテンツとして認識される。パス構成501は、階層構成500において文書Bのパスを区切り文字「/」で示したものである。
【0020】
[1つのコンテンツが選択状態であるときの表示制御]
文書管理サーバPC10から受け取ったコンテンツ情報に基づく、Webブラウザなどを介した表示例について説明する。ここではとくに、複数のコンテンツが表示された際に、1つのコンテンツが選択状態であるときの表示制御に関して説明する。
【0021】
図6は、Webブラウザ上で、アイコン表示形式でコンテンツが1つのみ選択された状態を示した図である。
【0022】
コンテンツ604のみが選択状態となっている場合では、未選択状態である他のコンテンツ601、602、603とは違い、選択状態となっているコンテンツ604のみハイライト表示される。また、チェックボックス605にチェックが入った状態になっていて、メニューボタン606が表示されている。コンテンツ604を選択状態にしたい場合には、コンテンツ604をクリックすれば良い。または、コンテンツ604をマウスでドラッグしたり、各コンテンツに表示されているチェックボックスをクリックしたりする方法でも良い。図7は、図6と同様の内容をリスト表示形式で示した図である。
【0023】
図8は、選択したコンテンツ800のメニューボタン801を左クリックしてコンテキストメニュー802を表示した例を示す図である。ここで、「コピー」はコンテンツのオブジェクトをクリップボードにコピーする操作であり、「URLをコピー」はコンテンツに直接アクセスするためのURL形式のアクセスパスをクリップボードにコピーする操作である。
【0024】
図9は、1つのコンテンツのみが選択状態であるときのメニューボタンやコンテキストメニューの表示の処理を説明するためのフローチャートである。1つのコンテンツのみが選択状態であることが処理開始の前提条件である。
【0025】
S901で、メイン制御部310が、ユーザがクライアントPC20からブラウザ上で任意のコンテンツにマウスフォーカスを合わせて左クリックを行うことで発生したイベントを受信する。S902で、メイン制御部310が、左クリックされたコンテンツが既に選択状態であるか否かを判断する。選択状態であれば、S905へ進む。そうでなければ、S903に進む。S903で、メイン制御部310がUI制御部312に依頼し、左クリックされたコンテンツを選択状態にする。S904で、メイン制御部310がUI制御部312に依頼し、UIの表示方式によって、図6や図7の様に選択状態であるコンテンツにメニューボタン606を表示する。いずれの表示形式においてもコンテンツの名称やアイコンに重ならない位置に表示する。
【0026】
S905で、メイン制御部310が、メニューボタン606が左クリックされたか否かを判断する。左クリックされたらS906へ進む。そうでなければ、S908に進む。S906で、メイン制御部310が、選択状態であるコンテンツに対して可能な操作をコンテキストメニューの項目に決定する処理を行う。この処理は、図14で後述する。S907で、メイン制御部310がUI制御部312に依頼し、S906で決定した操作を含むコンテキストメニュー802を表示する。コンテキストメニューは、アイコン表示方式、リスト表示形式の何れの場合でも、メニューボタンからマウスを移動させる距離が短くて済む位置に表示するようにする。具体的には、メニューボタンに隣接するようにメニューを表示する。
【0027】
S908で、メイン制御部310が、コンテキストメニュー802のいずれかの項目が左クリックされたか否かを判断する。左クリックされたらS909に進む。左クリックされなければ、処理は終了となる。S909で、メイン制御部310が、左クリックにより選択されたコンテキストメニューの処理を実行する。S910で、メイン制御部310がUI制御部312に依頼し、表示されていたコンテキストメニューを非表示し、処理を終了する。
【0028】
[2つ以上のコンテンツが選択状態であるときの表示制御]
ここででは、Webブラウザにおいて、複数のコンテンツが表示された際に、2つ以上のコンテンツが選択状態であるときの表示制御に関して説明を行う。
【0029】
図10は、複数のコンテンツ(コンテンツ1003とコンテンツ1004)が選択状態であり、かつそのコンテンツのいずれにもマウスフォーカス1007が当たっていない状態を示した図である。コンテンツを同時に複数選択状態にするためには、CtrlキーやShiftキーを押しながらコンテンツを左クリックすれば良い。また、複数のコンテンツをドラッグしたり、複数のコンテンツのチェックボックスをクリックしたりする方法でも良い。
【0030】
図11は、複数のコンテンツ(コンテンツ1103とコンテンツ1104)が選択状態であり、いずれかのコンテンツにマウスフォーカス1108が当たっている状態を示した図である。マウスフォーカス1108が当たっているコンテンツ1104にのみ、メニューボタン1107が表示されている。
【0031】
図12は、複数のコンテンツ(コンテンツ1201とコンテンツ1202)が選択状態あるときに、メニューボタン1203を左クリックして、コンテキストメニュー1204を表示する状態を示した図である。
【0032】
図13は、複数のコンテンツが選択状態であるときのメニューボタンやコンテキストメニューの表示の処理を説明するためのフローチャートである。複数のコンテンツが選択状態であることが処理開始の前提条件である。
【0033】
S1301で、メイン制御部310が、複数のコンテンツが選択状態であるときに何のイベントを受信したかを判断する。マウス移動のイベントを受信したら、S1302へ進む。左クリックのイベントを受信したらS1305へ進む。
【0034】
S1302で、メイン制御部310が、ユーザがマウス移動させた結果選択状態であるコンテンツにマウスフォーカスが当たったか否かを判断する。当たったらS1303へ進む。当たらなかったらS1304へ進む。S1303で、メイン制御部310が、UI制御部313に依頼し、マウスフォーカスが当たった選択状態であるコンテンツにのみ図11で示したメニューボタンを表示する。そして、S1301へ戻る。S1304で、メイン制御部310が、UI制御部313に依頼し、図10で示したメニューボタンをいずれかの選択状態であるコンテンツにも表示させないようにする。そして、S1301へ戻る。
【0035】
S1305で、メイン制御部310が、ユーザが選択状態であるコンテンツを左クリックしたか否かを判断する。左クリックすればS1306へ進む。そうでなければS1313へ進む。S1306で、メイン制御部310が、ユーザがメニューボタンを左クリックしたか否かを判断する。クリックすればS1307へ進む。そうでなければ、S1309に進む。
【0036】
S1307で、メイン制御部310が、選択状態である複数のコンテンツ全てに対して可能である操作のみをコンテキストメニューの項目に決定する処理を行う。この処理は、図15で後述する。S1308で、メイン制御部310が、UI制御部313に依頼し、図12で示したコンテキストメニューを表示する。そして、S1301へ戻る。
【0037】
S1309で、メイン制御部310が、ユーザがコンテキストメニューを左クリックしたか否かを判断する。クリックすればS1310へ進む。そうでなければ、S1311へ進む。S1310で、メイン制御部310が、ユーザが左クリックで選択したコンテキストメニューの処理を実行する。そして、S1301へ戻る。
【0038】
S1311で、メイン制御部310が、UI制御部313に依頼し、ユーザが左クリックしたコンテンツのみを選択状態にする。選択状態であるコンテンツが複数でなくなり、処理は終了する。
【0039】
S1312で、メイン制御部310が、UI制御部313に依頼し現在の階層にある全てのコンテンツを未選択状態にする。選択状態であるコンテンツが複数でなくなり、処理は終了する。
【0040】
[表示すべきコンテキストメニューの項目について]
本発明において、コンテキストメニューの表示項目は選択状態であるコンテンツの属性(種類及び状態など)及びコンテンツに対するユーザの権限の少なくとも何れかによって変化する。以下で、図14〜19を用いて説明する。
【0041】
図14は、コンテンツを1つのみ選択した時の、コンテキストメニューの表示項目の決定の処理を説明するためのフローチャートである。
【0042】
S1401で、メイン制御部310が、選択状態であるコンテンツに対して、共通して利用可能な基本操作項目をコンテキストメニューの項目として追加する。ここで追加される基本操作項目は、コンテンツの種類、状態、及びユーザの権限などの条件に依らず、利用できる操作を示す項目になる。ここでは、操作項目“プロパティ”が基本操作項目の具体例である。
【0043】
S1402から、メイン制御部310が、予め用意されている表示候補となる複数の操作項目の全てに対して、選択状態となっているコンテンツに対して可能な操作であるか否か判定処理(S1403〜S1413)が行われる。ここでは、予め用意されている表示候補となる複数の操作項目には基本操作項目が含まれていないものとし、それら表示候補となる操作項目の中から1つずつ判定対象の操作項目が選ばれ、以下の判定処理が行われる。
【0044】
S1403で、メイン制御部310が、判定対象の操作項目が選択されているコンテンツに対して適用できる操作を示す項目であるか否かといった値を保持する操作可否フラグを設けて、その値をTrueで初期化する。
【0045】
S1404で、メイン制御部310が、選択状態であるコンテンツがファイルかフォルダーかを判断する。ファイルであればS1405へ進む。フォルダーであれば、S1409へ進む。S1405で、メイン制御部310が、ファイルが存在する階層にユーザの操作権限があるか否かを判定する。操作権限があればS1406へ進む。そうでなければ、S1408へ進む。S1406で、メイン制御部310が、ファイルが他のユーザによってチェックアウト中(編集中)となっていて、かつ、チェックアウト中の文書に対して行えない操作であるか否かを判断する。ファイルがチェックアウト中であり、かつ、チェックアウト中のファイルに対して行えない操作であればS1407へ進む。そうでなければ、S1411へ進む。S1407で、メイン制御部310が、操作可否フラグの値をfalseに設定する。S1408で、メイン制御部310が、操作可否フラグの値をfalseに設定する。
【0046】
S1409で、メイン制御部310が、フォルダー自身に対してユーザの操作権限があるか否かを判断する。操作権限があれば、S1411へ進む。そうでなければ、S1410へ進む。S1410で、メイン制御部310が、操作可否フラグの値をfalseに設定する。
【0047】
S1411で、メイン制御部310が、操作可否フラグの値を判定する。Trueであれば、S1412へ進む。Falseであれば、S1413へと進む。S1412で、メイン制御部310が、判定対象の操作項目をコンテキストメニューの項目として追加する。
【0048】
S1413で、メイン制御部310が、予め用意されている表示候補となる操作項目の全てに対して判定処理を完了したか否かを判断する。全ての判定処理が完了しているなら、本ループを抜け、処理を終了する。未完了ならば、S1402へ戻る。
【0049】
図15は、複数コンテンツを選択した時の、コンテキストメニューの表示項目の決定の処理を説明するためのフローチャートである。
【0050】
S1501で、メイン制御部310が、選択状態である複数のコンテンツの種類を判定する。そのコンテンツが全てファイルであれば、S1502へ進む。ファイルとフォルダーが両方含まれていれば、S1503へ進む。フォルダーのみであればS1505へ進む。
【0051】
S1502で、メイン制御部310が、複数のファイルに対して、共通して利用可能な基本操作項目をコンテキストメニューの項目として追加する。S1503で、メイン制御部310が、フォルダーとファイルに対して、共通して利用可能な基本操作項目をコンテキストメニューの項目として追加する。S1504で、メイン制御部310が、予め用意されている表示候補となる複数の操作項目の中から、フォルダーおよびファイルに対する、それぞれの特有な操作を示す操作項目をS1506以降の判定処理の対象から除外する。S1505で、メイン制御部310が、複数のフォルダーに対して、共通して利用可能な基本操作項目をコンテキストメニューの項目として追加する。
【0052】
S1506で、メイン制御部310が、表示候補となる複数の操作項目の全てに対して、選択状態となっている複数のコンテンツに対して可能な操作であるか否かの判定処理(S1507〜S1520)が行われる。S1507で、メイン制御部310が、判定対象の操作項目に対して操作可否フラグを設けて、その値をTrueで初期化する。
【0053】
S1508で、メイン制御部310が、選択状態であるコンテンツ全てに対して以下の処理(S1509〜S1517)を行う。
【0054】
S1509で、メイン制御部310が、選択状態であるコンテンツがファイルかフォルダーかを判断する。ファイルであればS1510へ進む。フォルダーであれば、S1514へ進む。S1510で、メイン制御部310が、ファイルが存在する階層にユーザの操作権限があるか否かを判断する。操作権限があればS1511へ進む。そうでなければ、S1513へ進む。S1511で、メイン制御部310が、ファイルが他のユーザによってチェックアウト中となっていて、かつ、チェックアウト中の文書に対して行えない操作であるか否かを判断する。ファイルがチェックアウト中であり、かつ、チェックアウト中のファイルに行えない操作であればS1512へ進む。そうでなければ、S1516へ進む。S1512で、メイン制御部310が、操作可否フラグの値をfalseに設定する。S1513で、メイン制御部310が、操作可否フラグの値をfalseに設定する。S1514で、メイン制御部310が、フォルダー自身にユーザの操作権限があるか否かを判断する。操作権限があれば、S1516へ進む。そうでなければ、S1515へ進む。S1515で、メイン制御部310が、操作可否フラグの値をfalseに設定する。
【0055】
S1516で、メイン制御部310が、操作可否フラグの値を判定する。Trueであれば、S1517へ進む。Falseであれば、この時点でループから抜けてS1518へと進む。S1516の分岐処理は必須ではないが、この処理により高速化が図れる。S1517で、メイン制御部310が、全ての選択状態であるコンテンツに対して処理を行ったか否かを判断する。行っていれば、ループを抜け、S1518へ進む。未処理であるコンテンツがあれば、S1508へ戻る。
【0056】
S1518で、メイン制御部310が、操作可否フラグの値を判定する。Trueであれば、S1519へ進む。FalseであればS1520へ進む。S1519で、メイン制御部310が、判定対象の操作項目をコンテキストメニューの項目として追加する。
【0057】
S1520で、メイン制御部310が、表示候補となる操作項目の全てに対して判定処理を完了したか否かを判断する。全ての判定処理が完了しているなら、本ループを抜け、処理を終了する。未完了ならば、S1506へ戻る。
【0058】
図16〜19は、複数コンテンツが選択された状態でコンテキストメニューを表示した際の異なる表示例を示した図である。それぞれコンテンツの種類や状態、コンテンツに対するユーザの権限が異なる。
【0059】
図16は、複数のファイル(コンテンツ1601、1602)が選択状態であるときに、コンテキストメニュー1604を表示した状態の例を示す図である。図12と違い、選択状態であるコンテンツ1601がチェックアウト状態であることを示すマーク1603が表示されている。チェックアウト状態であるコンテンツが含まれている場合、コンテキストメニュー1604の様に「切り取り」、「削除」が表示されないようになる。
【0060】
図17は、複数のフォルダー(コンテンツ1701、1702)が選択状態であるときに、コンテキストメニュー1703を表示した例である。フォルダー特有のコンテキストメニュー1703には、「フォルダーの色を変更する」という操作が存在する。左クリックすると、さらにフォルダーの色を指定するためのコンテキストメニュー1704が表示される。
【0061】
図18は、選択状態であるフォルダー(コンテンツ1801、1802)の何れかにユーザに削除操作の権限がない場合のコンテキストメニュー1803が表示される例である。削除操作の権限がない場合、図17とは違い「切り取り」「削除」は表示されない。また、編集操作の権限がない場合、コンテキストメニュー1803において、「フォルダーの色を変更する」は表示されない。
【0062】
図19は、選択状態であるフォルダー及びファイル(コンテンツ1901、1902)が混在している場合の例である。ここで、表示されるコンテキストメニューは例えば1903の様になる。いずれかのコンテンツの一方でも編集する権限がない場合、コンテキストメニュー1903において、「切り取り」、「削除」は表示されない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のコンテンツに関する情報を管理する管理サーバと、前記管理サーバで管理されているコンテンツに関する情報に対する操作をWebブラウザを介して行う情報処理装置とを含むシステムであって、
前記情報処理装置は、
前記管理サーバで管理されている複数のコンテンツに関する情報を受信し、当該複数のコンテンツをWebブラウザを介して表示するためのコンテンツ表示手段と、
前記表示された複数のコンテンツの何れかがユーザにより選択された際に、当該表示されているコンテンツの近傍にメニューボタンを表示するためのボタン表示手段と、
前記メニューボタンが押下指示された際に、前記選択されているコンテンツの属性及び前記ユーザの権限の少なくとも何れかに対応した操作項目を含むコンテキストメニューを表示するためのメニュー表示手段とを有し、
前記管理サーバは、
前記情報処理装置から、前記コンテキストメニューに含まれる操作項目を選択することによる操作指示を受け付けて、コンテンツに関する情報を操作する操作手段とを有することを特徴とするシステム。
【請求項2】
前記ボタン表示手段は、前記表示された複数のコンテンツの何れか複数のコンテンツがユーザにより選択された際に、選択された複数のコンテンツの何れかの近傍にメニューボタンを表示し、
前記メニュー表示手段は、選択された複数のコンテンツの属性及び前記ユーザの権限に対応した操作項目を含むコンテキストメニューを表示することを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記コンテンツの属性には、ファイル及びフォルダーの何れかを示す種類と、他のユーザにより編集中か否かを示す状態が情報として含まれることを特徴とする請求項1または2に記載のシステム。
【請求項4】
管理サーバで管理されている複数のコンテンツに関する情報に対する操作をWebブラウザを介して行う情報処理装置における方法であって、
前記管理サーバで管理されている複数のコンテンツに関する情報を受信し、当該複数のコンテンツをWebブラウザを介して表示するためのコンテンツ表示工程と、
前記表示された複数のコンテンツの何れかがユーザにより選択された際に、当該表示されているコンテンツの近傍にメニューボタンを表示するためのボタン表示工程と、
前記メニューボタンが押下指示された際に、前記選択されているコンテンツの属性及び前記ユーザの権限の少なくとも何れかに対応した操作項目を含むコンテキストメニューを表示するためのメニュー表示工程とを有することを特徴とする方法。
【請求項5】
請求項4に記載の工程をコンピュータに実行させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2012−8720(P2012−8720A)
【公開日】平成24年1月12日(2012.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−142948(P2010−142948)
【出願日】平成22年6月23日(2010.6.23)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】