シミュレーション方法及びシミュレーション装置
【課題】効率的にかつ正確にタイヤの路面との接地領域を予測する。
【解決手段】本発明に係るシミュレーション方法は、タイヤの路面との接地領域Xを予測するシミュレーション方法であって、タイヤ100を有限個の要素に分割することによってタイヤモデル1を生成する工程Aと、タイヤモデル1の外周面における要素の頂点である節点を路面200に接地する接地部に含まれる接地節点A1と路面200に接地しない非接地部に含まれる非接地節点A2とに分ける工程Bと、少なくとも非接地節点A2の位置情報を用いて接地領域Xを算出する工程Cとを有する。
【解決手段】本発明に係るシミュレーション方法は、タイヤの路面との接地領域Xを予測するシミュレーション方法であって、タイヤ100を有限個の要素に分割することによってタイヤモデル1を生成する工程Aと、タイヤモデル1の外周面における要素の頂点である節点を路面200に接地する接地部に含まれる接地節点A1と路面200に接地しない非接地部に含まれる非接地節点A2とに分ける工程Bと、少なくとも非接地節点A2の位置情報を用いて接地領域Xを算出する工程Cとを有する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シミュレーション方法及びシミュレーション装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、有限要素法(FEM:Fenite Element Method)等を用いたタイヤの接地挙動についての解析が盛んに行われている。
【0003】
かかる解析において、タイヤの路面との接地領域を正確に予測することは重要であり、特に、摩耗性能や操縦安定性能や騒音・振動・乗り心地性能等を予測する場合には、かかる接地領域を正確に予測することは非常に重要である。
【0004】
ここで、図1に示すように、かかる接地領域Xを定めるためには、タイヤ100の路面との接地端Yを正確に予測する必要がある。
【0005】
有限要素法に代表される数値シミュレーションでは、有限個の要素及び節点によって連続体であるタイヤ100を離散的にモデル化している。そのため、タイヤ100が路面に接地しているか否かについては、節点が路面に接地しているか否かによって判定されていた。
【0006】
具体的には、路面に接地している節点(接地節点A1)の集合によって埋められる領域(図2の破線で囲まれる領域)を接地領域Xとする手法が広く使われていた。ここで、タイヤの回転軸に垂直な断面において、かかる手法について説明したものが図3である。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0007】
【非特許文献1】株式会社ブリヂストン編「自動車用タイヤの基礎と実際」山海堂、2006年1月5日、242頁
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、従来の手法により得られる接地領域と実験により求めた実際の接地領域とを比較すると、従来の手法により得られる接地領域が実際の接地領域よりも小さくなってしまう場合が多いことが分かった。
【0009】
さらに、実際の接地領域は、図2の実線で示されるように、接地節点A1により囲まれる領域(図2の破線)と、接地節点A1に隣接する非接地節点A2で囲まれる領域(図2の一点鎖線)との間にある場合が多いことが分かった。
【0010】
従来の方法を用いて、更に正確な予測を行うためには、タイヤの周方向及び幅方向を細かく離散化すれば良いことが分かるが、そのためには、膨大な数の節点及び要素を必要とし、計算機の記憶領域の制約により、計算が不可能となることや、計算時間が非常に長くなってしまうという問題点があった。
【0011】
さらに、接地端付近のみを詳細に要素分割するという手法も提案されているが、要素のサイズが不均一となるために、タイヤの剛性分布が偏り、シミュレーション結果に悪影響を及ぼすという問題点があった。
【0012】
そこで、本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、効率的にかつ正確にタイヤの路面との接地領域を予測することができるシミュレーション方法及びシミュレーション装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の第1の特徴は、タイヤの路面との接地領域を予測するシミュレーション方法であって、前記タイヤを有限個の要素に分割することによってタイヤモデルを生成する工程Aと、前記タイヤモデルの外周面における前記要素の頂点である節点を、前記路面に接地する接地部に含まれる接地節点と、該路面に接地しない非接地部に含まれる非接地節点とに分ける工程Bと、少なくとも前記非接地節点の位置情報を用いて、前記接地領域を算出する工程Cとを有することを要旨とする。
【0014】
本発明の第1の特徴において、前記工程Cは、隣接する前記接地節点と前記非接地節点との間を所定割合で内分する内分点を算出する工程と、全ての前記内分点を結ぶ線によって囲まれる領域に基づいて、前記接地領域を算出する工程とを有してもよい。
【0015】
本発明の第1の特徴において、前記工程Cは、少なくとも前記非接地部の一部の形状を近似する曲線又は曲面を算出する工程C1と、前記曲線の延長線と前記路面との交点、又は、前記曲面の延長面と該路面との交線を算出する工程C2と、前記交点の全てを結ぶ線によって囲まれる領域、又は、前記交線によって囲まれる領域を、前記接地領域とする工程C3とを有してもよい。
【0016】
本発明の第1の特徴において、前記工程C1において、多項式、指数関数、対数関数、スプライン、NURBS、三角関数を含む数学関数の少なくとも1つに基づいて、前記曲線又は前記曲面を算出してもよい。
【0017】
本発明の第1の特徴において、前記工程C2において、前記接地端近傍の前記非接地節点における前記曲線の接線又は前記曲面の接平面を用いて、該曲線の延長線又は該曲面の延長面を算出してもよい。
【0018】
本発明の第2の特徴は、シミュレーション装置であって、上述のシミュレーション方法を実行することを要旨とする。
【発明の効果】
【0019】
以上説明したように、本発明によれば、効率的にかつ正確にタイヤの路面との接地領域を予測することができるシミュレーション方法及びシミュレーション装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】従来シミュレーション方法及び本発明の第1の実施形態に係るシミュレーション方法で予測する接地領域Xについて説明するための図である。
【図2】従来のシミュレーション方法及び本発明の第1の実施形態に係るシミュレーション方法で予測する接地領域Xについて説明するための図である。
【図3】従来のシミュレーション方法で予測する接地領域Xについて説明するための図である。
【図4】本発明の第1の実施形態に係るシミュレーション方法について示すフローチャートである。
【図5】本発明の第1の実施形態に係るシミュレーション方法で用いられるタイヤモデルの一例を示す図である。
【図6】本発明の第1の実施形態に係るシミュレーション方法において接地領域を算出する方法の一例を説明するための図である。
【図7】本発明の第1の実施形態に係るシミュレーション方法を実行するためのコンピュータ装置の概略図である。
【図8】本発明の変更例1に係るシミュレーション方法において接地領域を算出する方法の一例を説明するための図である。
【図9】本発明の変更例2に係るシミュレーション方法において接地領域を算出する方法の一例を説明するための図である。
【図10】実施例1に係るシミュレーション方法による結果と比較例1に係るシミュレーション方法とによる結果とを比較するための図である。
【図11】実施例2に係るシミュレーション方法による結果と比較例1に係るシミュレーション方法とによる結果とを比較するための図である。
【図12】実施例2に係るシミュレーション方法による結果と比較例2に係るシミュレーション方法とによる結果とを比較するための図である。
【図13】実施例1及び2に係るシミュレーション方法による結果について説明するための図である。
【図14】実施例1及び2に係るシミュレーション方法による結果について説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
(本発明の第1の実施形態に係るシミュレーション方法)
図4乃至図7を参照して、本発明の第1の実施形態に係るシミュレーション方法について説明する。
【0022】
図4に示すように、ステップS101において、タイヤ100を有限個の要素に分割することによってタイヤモデル1を生成する。図5に、路面200に接触している状態のタイヤモデル1の断面図を示し、図6に、図5の部分Eを拡大した図を示す。
【0023】
例えば、タイヤモデル1は、有限要素法に対応した要素分割、すなわち、メッシュ分割を用いて、タイヤ100を複数の要素に分割することによって、コンピュータ装置によって取り扱い可能な形式に数値化されたものである。
【0024】
具体的には、タイヤモデル1を生成する際には、タイヤモデル1を構成する要素の各々に対して、節点座標値や要素形状や材料定数(例えば、密度や弾性率や減衰係数や損失係数(tanσ)等)を設定する。
【0025】
ここで、タイヤモデル1を路面200に接地させる際の使用条件(例えば、タイヤ空気圧や垂直荷重や路面摩擦係数等)を併せて設定してもよい。
【0026】
ステップS102において、図6に示すように、タイヤモデル1の外周面における要素の頂点である節点A1/A2を、路面200に接地する接地部S1に含まれる接地節点A1と、路面200に接地しない非接地部S2に含まれる非接地節点A2とに分ける。
【0027】
ステップS103において、少なくとも非接地節点A2の位置情報を用いて、接地領域Xを算出する。
【0028】
具体的には、図6に示すように、隣接する接地節点A1と非接地節点A2との間を所定割合で内分する内分点Tを算出する。
【0029】
例えば、内分点Tは、隣接する接地節点A1と非接地節点A2との間の中点(所定割合=1:1)であってもよい。
【0030】
また、所定割合は、「1-α:α(0<α<1)」であってもよい。ここで、αの値は、タイヤモデル1全体で一定の値としてもよい。
或いは、αの値を、周方向或いは幅方向で変化させることによって、或いは、センター部やショルダー部等の部位ごとに変化させることによって、より一層実測値に近い接地領域Xの予測が可能になる。
【0031】
その後、全ての内分点Tを結ぶ線によって囲まれる領域に基づいて、接地領域Xを算出する。例えば、全ての内分点Tを結ぶ線によって囲まれる領域を、接地領域Xとする。
【0032】
なお、図7に示すように、本実施形態に係るシミュレーション方法を実行するシミュレーション装置は、コンピュータ装置によって実現されてもよいし、かかるコンピュータ装置のプロセッサによって実行されるソフトウェアモジュールによって実施されてもよいし、両者の組み合わせによって実施されてもよい。
【0033】
ソフトウェアモジュールは、RAM(Random Access Memory)や、フラッシュメモリや、ROM(Read Only Memory)や、EPROM(Erasable Programmable ROM)や、EEPROM(Electronically Erasable and Programmable ROM)や、レジスタや、ハードディスクや、リムーバブルディスクや、CD-ROMといった任意形式の記憶媒体内に設けられていてもよい。
【0034】
本発明の第1の実施形態に係るシミュレーション方法によれば、隣接する接地節点A1と非接地節点A2との間の内分点Tで囲まれる領域に基づいて接地領域Xを算出することで、タイヤモデル1の分割を細かくすること無しに接地領域Xの予測精度を上げることができる。
【0035】
(変更例1)
以下、図8を参照して、本発明の変更例1に係るシミュレーション方法について、上述の第1の実施形態に係るシミュレーション方法との相違点に着目して説明する。
【0036】
図4におけるステップS103において、図8に示すように、少なくとも非接地部S2の一部の形状、具体的には、接地端Y近傍の非接地部S2の形状を近似する曲線(又は、曲面)Vを算出する。
【0037】
ここで、多項式、指数関数、対数関数、スプライン、NURBS(Non−Uniform Rational B-Spline)、三角関数を含む数学関数の少なくとも1つに基づいて、かかる近似曲線(又は、近似曲面)Vを算出してもよい。
【0038】
次に、かかる近似曲線Vの延長線と路面200との交点(又は、近似曲面の延長面と路面200との交線)W1を算出し、交点W1の全てを結ぶ線によって囲まれる領域(又は、交線W1によって囲まれる領域)を、接地領域Xとする。
【0039】
本変更例1に係るシミュレーション方法によれば、任意性のあるパラメータαを経験則から決定すること無しに正確な接地領域Xの予測を行うことが可能になる。
【0040】
さらに、本変更例1に係るシミュレーション方法によれば、上述の数学関数の中から、より良く非接地部S1の形状を近似することができる関数を選択することで、接地領域Xの予測精度を向上させることができる。
【0041】
(変更例2)
以下、図9を参照して、本発明の変更例2に係るシミュレーション方法について、上述の第1の実施形態に係るシミュレーション方法との相違点に着目して説明する。
【0042】
図4におけるステップS103において、図9に示すように、少なくとも非接地部S2の一部の形状、具体的には、接地端Y近傍の非接地部S2の形状を近似する曲線(又は、曲面)Vを算出する。
【0043】
次に、接地端Y近傍の非接地節点A21における近似曲線Vの接線(又は、近似曲面Vの接平面)Cを、上述の近似曲線Vの延長線(又は、近似曲面の延長面)とし、かかる接線Cと路面200との交点(又は、接平面Cと路面200との交線)W2を算出し、交点W2の全てを結ぶ線によって囲まれる領域(又は、交線W2によって囲まれる領域)を、接地領域Xとする。
【0044】
なお、変更例1及び変更例2に係るシミュレーション方法では、近似曲線(又は、近似曲面)Vと路面200との交点(又は、交線)Cを求める必要があるが、かかる近似曲線(又は、近似曲面)Vが非線形な関数である場合、かかる交点(又は、交線)Cを求めるためには、繰り返し計算が必要となり困難な場合がある。特に、路面200の形状が複雑な場合には、さらに困難となる。
【0045】
そこで、上述のように、本変更例2に係るシミュレーション方法では、上述の近似曲線(又は、近似曲面)Vと路面200との交点(又は、交線)W2を求める際に、接地節点A1に隣接する非接地節点A2における接線(又は、接平面)Cを用いる。
【0046】
したがって、本変更例2に係るシミュレーション方法によれば、高速かつ簡便に、上述の近似曲線(又は、近似曲面)Cと路面200との交点(又は、交線)W2を求めることができる。
【0047】
(比較評価) 次に、本発明の効果を更に明確にするために、比較例1、比較例2、実施例1及び実施例2についての比較評価について説明する。なお、本発明は、これらの例によって何ら限定されるものではない。
【0048】
かかる比較評価では、乗用車用ラジアルタイヤ(195/65R14)に関して、有限要素法を用いて接地領域Xの解析を行い、接地領域の長さを示す接地長の分布を比較解と比較した。
【0049】
ここで、比較解は、非常に細かい要素への分割によって解析して接地領域Xを予測したものであり、最も精度の高い予測結果といえる。
【0050】
なお、「表1」に示すように、比較例1、実施例1及び実施例2では、タイヤモデル1の要素数が同一であり、計算時間や記憶領域の要求量も同一である。
【0051】
一方、「表1」に示すように、比較例2では、比較例1、実施例1及び実施例2の約2.5倍の要素が用いられており、約5倍の計算時間を要する。
【表1】
【0052】
また、比較例1及び2では、従来のシミュレーション手法によって接地領域Xを算出しており、実施例1では、上述の第1の実施形態に係るシミュレーション手法によって接地領域Xを算出しており(α=0.8)、実施例2では、上述の変更例2に係るシミュレーション手法によって接地領域Xを算出している。
【0053】
なお、実施例2では、接地部Y近傍の非接地部S2を周方向に多項式で近似し、接地端Y近傍の非接地節点A2での接線Cと路面200との交点W2により接地領域Xを求めている。
【0054】
図10に、実施例1におけるシミュレーション結果と比較例1におけるシミュレーション結果との比較結果を示す。
【0055】
実施例1におけるシミュレーション結果は、比較例1におけるシミュレーション結果とほぼ同じ形状であるが、より比較解に近い予測値を与えることが分かる。
【0056】
図11に、実施例2におけるシミュレーション結果と比較例1におけるシミュレーション結果との比較結果を示す。
【0057】
実施例2におけるシミュレーション結果は、比較例1におけるシミュレーション結果と同じ計算時間ではるかに精度の良い予測が可能であることが分かる。
【0058】
図12に、実施例2におけるシミュレーション結果と比較例2におけるシミュレーション結果の比較結果を示す。
【0059】
比較例2におけるシミュレーション結果は、要素数を増すことにより比較例1におけるシミュレーション結果よりは精度が良くなっているが、実施例2におけるシミュレーション結果は、その5分の1の計算時間でさらに良い予測が可能であることが分かる。
上述の実施例は、タイヤモデル1の非接地領域を曲線で近似して、タイヤモデル1と路面との交点を求める方法であり、算出される接地領域Xの形状は、図13に示すように、交点を直線又は適切に補間可能な曲線で結んだ図形となる。
これに対して、タイヤモデル1の非接地領域を複数の曲面で近似して、タイヤモデル1と路面との交線を求める方法を取った場合は、算出される接地領域Xの形状は、図14に示すように、直線分又は曲線分によって囲まれる図形となる。
後者の方がより精度よく接地形状を予測可能であるが、処理が複雑となる欠点がある。
タイヤ100の周方向の接地端と幅方向の接地端、タイヤ100のショルダー部とセンター部等、近似すべき非接地領域の形状が大きく異なる場合は、これまでに挙げた異なる手法を使い分けることで簡便に精度良い接地形状の算出が可能になる。
【0060】
以上、上述の実施形態を用いて本発明について詳細に説明したが、当業者にとっては、本発明が本明細書中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本発明は、特許請求の範囲の記載により定まる本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。従って、本明細書の記載は、例示説明を目的とするものであり、本発明に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
【符号の説明】
【0061】
1…タイヤモデル、100…タイヤ、200…路面、X…接地領域、Y…接地端、A1…接地節点、A2…非接地節点、S1…接地部、S2…非接地部
【技術分野】
【0001】
本発明は、シミュレーション方法及びシミュレーション装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、有限要素法(FEM:Fenite Element Method)等を用いたタイヤの接地挙動についての解析が盛んに行われている。
【0003】
かかる解析において、タイヤの路面との接地領域を正確に予測することは重要であり、特に、摩耗性能や操縦安定性能や騒音・振動・乗り心地性能等を予測する場合には、かかる接地領域を正確に予測することは非常に重要である。
【0004】
ここで、図1に示すように、かかる接地領域Xを定めるためには、タイヤ100の路面との接地端Yを正確に予測する必要がある。
【0005】
有限要素法に代表される数値シミュレーションでは、有限個の要素及び節点によって連続体であるタイヤ100を離散的にモデル化している。そのため、タイヤ100が路面に接地しているか否かについては、節点が路面に接地しているか否かによって判定されていた。
【0006】
具体的には、路面に接地している節点(接地節点A1)の集合によって埋められる領域(図2の破線で囲まれる領域)を接地領域Xとする手法が広く使われていた。ここで、タイヤの回転軸に垂直な断面において、かかる手法について説明したものが図3である。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0007】
【非特許文献1】株式会社ブリヂストン編「自動車用タイヤの基礎と実際」山海堂、2006年1月5日、242頁
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、従来の手法により得られる接地領域と実験により求めた実際の接地領域とを比較すると、従来の手法により得られる接地領域が実際の接地領域よりも小さくなってしまう場合が多いことが分かった。
【0009】
さらに、実際の接地領域は、図2の実線で示されるように、接地節点A1により囲まれる領域(図2の破線)と、接地節点A1に隣接する非接地節点A2で囲まれる領域(図2の一点鎖線)との間にある場合が多いことが分かった。
【0010】
従来の方法を用いて、更に正確な予測を行うためには、タイヤの周方向及び幅方向を細かく離散化すれば良いことが分かるが、そのためには、膨大な数の節点及び要素を必要とし、計算機の記憶領域の制約により、計算が不可能となることや、計算時間が非常に長くなってしまうという問題点があった。
【0011】
さらに、接地端付近のみを詳細に要素分割するという手法も提案されているが、要素のサイズが不均一となるために、タイヤの剛性分布が偏り、シミュレーション結果に悪影響を及ぼすという問題点があった。
【0012】
そこで、本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、効率的にかつ正確にタイヤの路面との接地領域を予測することができるシミュレーション方法及びシミュレーション装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の第1の特徴は、タイヤの路面との接地領域を予測するシミュレーション方法であって、前記タイヤを有限個の要素に分割することによってタイヤモデルを生成する工程Aと、前記タイヤモデルの外周面における前記要素の頂点である節点を、前記路面に接地する接地部に含まれる接地節点と、該路面に接地しない非接地部に含まれる非接地節点とに分ける工程Bと、少なくとも前記非接地節点の位置情報を用いて、前記接地領域を算出する工程Cとを有することを要旨とする。
【0014】
本発明の第1の特徴において、前記工程Cは、隣接する前記接地節点と前記非接地節点との間を所定割合で内分する内分点を算出する工程と、全ての前記内分点を結ぶ線によって囲まれる領域に基づいて、前記接地領域を算出する工程とを有してもよい。
【0015】
本発明の第1の特徴において、前記工程Cは、少なくとも前記非接地部の一部の形状を近似する曲線又は曲面を算出する工程C1と、前記曲線の延長線と前記路面との交点、又は、前記曲面の延長面と該路面との交線を算出する工程C2と、前記交点の全てを結ぶ線によって囲まれる領域、又は、前記交線によって囲まれる領域を、前記接地領域とする工程C3とを有してもよい。
【0016】
本発明の第1の特徴において、前記工程C1において、多項式、指数関数、対数関数、スプライン、NURBS、三角関数を含む数学関数の少なくとも1つに基づいて、前記曲線又は前記曲面を算出してもよい。
【0017】
本発明の第1の特徴において、前記工程C2において、前記接地端近傍の前記非接地節点における前記曲線の接線又は前記曲面の接平面を用いて、該曲線の延長線又は該曲面の延長面を算出してもよい。
【0018】
本発明の第2の特徴は、シミュレーション装置であって、上述のシミュレーション方法を実行することを要旨とする。
【発明の効果】
【0019】
以上説明したように、本発明によれば、効率的にかつ正確にタイヤの路面との接地領域を予測することができるシミュレーション方法及びシミュレーション装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】従来シミュレーション方法及び本発明の第1の実施形態に係るシミュレーション方法で予測する接地領域Xについて説明するための図である。
【図2】従来のシミュレーション方法及び本発明の第1の実施形態に係るシミュレーション方法で予測する接地領域Xについて説明するための図である。
【図3】従来のシミュレーション方法で予測する接地領域Xについて説明するための図である。
【図4】本発明の第1の実施形態に係るシミュレーション方法について示すフローチャートである。
【図5】本発明の第1の実施形態に係るシミュレーション方法で用いられるタイヤモデルの一例を示す図である。
【図6】本発明の第1の実施形態に係るシミュレーション方法において接地領域を算出する方法の一例を説明するための図である。
【図7】本発明の第1の実施形態に係るシミュレーション方法を実行するためのコンピュータ装置の概略図である。
【図8】本発明の変更例1に係るシミュレーション方法において接地領域を算出する方法の一例を説明するための図である。
【図9】本発明の変更例2に係るシミュレーション方法において接地領域を算出する方法の一例を説明するための図である。
【図10】実施例1に係るシミュレーション方法による結果と比較例1に係るシミュレーション方法とによる結果とを比較するための図である。
【図11】実施例2に係るシミュレーション方法による結果と比較例1に係るシミュレーション方法とによる結果とを比較するための図である。
【図12】実施例2に係るシミュレーション方法による結果と比較例2に係るシミュレーション方法とによる結果とを比較するための図である。
【図13】実施例1及び2に係るシミュレーション方法による結果について説明するための図である。
【図14】実施例1及び2に係るシミュレーション方法による結果について説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
(本発明の第1の実施形態に係るシミュレーション方法)
図4乃至図7を参照して、本発明の第1の実施形態に係るシミュレーション方法について説明する。
【0022】
図4に示すように、ステップS101において、タイヤ100を有限個の要素に分割することによってタイヤモデル1を生成する。図5に、路面200に接触している状態のタイヤモデル1の断面図を示し、図6に、図5の部分Eを拡大した図を示す。
【0023】
例えば、タイヤモデル1は、有限要素法に対応した要素分割、すなわち、メッシュ分割を用いて、タイヤ100を複数の要素に分割することによって、コンピュータ装置によって取り扱い可能な形式に数値化されたものである。
【0024】
具体的には、タイヤモデル1を生成する際には、タイヤモデル1を構成する要素の各々に対して、節点座標値や要素形状や材料定数(例えば、密度や弾性率や減衰係数や損失係数(tanσ)等)を設定する。
【0025】
ここで、タイヤモデル1を路面200に接地させる際の使用条件(例えば、タイヤ空気圧や垂直荷重や路面摩擦係数等)を併せて設定してもよい。
【0026】
ステップS102において、図6に示すように、タイヤモデル1の外周面における要素の頂点である節点A1/A2を、路面200に接地する接地部S1に含まれる接地節点A1と、路面200に接地しない非接地部S2に含まれる非接地節点A2とに分ける。
【0027】
ステップS103において、少なくとも非接地節点A2の位置情報を用いて、接地領域Xを算出する。
【0028】
具体的には、図6に示すように、隣接する接地節点A1と非接地節点A2との間を所定割合で内分する内分点Tを算出する。
【0029】
例えば、内分点Tは、隣接する接地節点A1と非接地節点A2との間の中点(所定割合=1:1)であってもよい。
【0030】
また、所定割合は、「1-α:α(0<α<1)」であってもよい。ここで、αの値は、タイヤモデル1全体で一定の値としてもよい。
或いは、αの値を、周方向或いは幅方向で変化させることによって、或いは、センター部やショルダー部等の部位ごとに変化させることによって、より一層実測値に近い接地領域Xの予測が可能になる。
【0031】
その後、全ての内分点Tを結ぶ線によって囲まれる領域に基づいて、接地領域Xを算出する。例えば、全ての内分点Tを結ぶ線によって囲まれる領域を、接地領域Xとする。
【0032】
なお、図7に示すように、本実施形態に係るシミュレーション方法を実行するシミュレーション装置は、コンピュータ装置によって実現されてもよいし、かかるコンピュータ装置のプロセッサによって実行されるソフトウェアモジュールによって実施されてもよいし、両者の組み合わせによって実施されてもよい。
【0033】
ソフトウェアモジュールは、RAM(Random Access Memory)や、フラッシュメモリや、ROM(Read Only Memory)や、EPROM(Erasable Programmable ROM)や、EEPROM(Electronically Erasable and Programmable ROM)や、レジスタや、ハードディスクや、リムーバブルディスクや、CD-ROMといった任意形式の記憶媒体内に設けられていてもよい。
【0034】
本発明の第1の実施形態に係るシミュレーション方法によれば、隣接する接地節点A1と非接地節点A2との間の内分点Tで囲まれる領域に基づいて接地領域Xを算出することで、タイヤモデル1の分割を細かくすること無しに接地領域Xの予測精度を上げることができる。
【0035】
(変更例1)
以下、図8を参照して、本発明の変更例1に係るシミュレーション方法について、上述の第1の実施形態に係るシミュレーション方法との相違点に着目して説明する。
【0036】
図4におけるステップS103において、図8に示すように、少なくとも非接地部S2の一部の形状、具体的には、接地端Y近傍の非接地部S2の形状を近似する曲線(又は、曲面)Vを算出する。
【0037】
ここで、多項式、指数関数、対数関数、スプライン、NURBS(Non−Uniform Rational B-Spline)、三角関数を含む数学関数の少なくとも1つに基づいて、かかる近似曲線(又は、近似曲面)Vを算出してもよい。
【0038】
次に、かかる近似曲線Vの延長線と路面200との交点(又は、近似曲面の延長面と路面200との交線)W1を算出し、交点W1の全てを結ぶ線によって囲まれる領域(又は、交線W1によって囲まれる領域)を、接地領域Xとする。
【0039】
本変更例1に係るシミュレーション方法によれば、任意性のあるパラメータαを経験則から決定すること無しに正確な接地領域Xの予測を行うことが可能になる。
【0040】
さらに、本変更例1に係るシミュレーション方法によれば、上述の数学関数の中から、より良く非接地部S1の形状を近似することができる関数を選択することで、接地領域Xの予測精度を向上させることができる。
【0041】
(変更例2)
以下、図9を参照して、本発明の変更例2に係るシミュレーション方法について、上述の第1の実施形態に係るシミュレーション方法との相違点に着目して説明する。
【0042】
図4におけるステップS103において、図9に示すように、少なくとも非接地部S2の一部の形状、具体的には、接地端Y近傍の非接地部S2の形状を近似する曲線(又は、曲面)Vを算出する。
【0043】
次に、接地端Y近傍の非接地節点A21における近似曲線Vの接線(又は、近似曲面Vの接平面)Cを、上述の近似曲線Vの延長線(又は、近似曲面の延長面)とし、かかる接線Cと路面200との交点(又は、接平面Cと路面200との交線)W2を算出し、交点W2の全てを結ぶ線によって囲まれる領域(又は、交線W2によって囲まれる領域)を、接地領域Xとする。
【0044】
なお、変更例1及び変更例2に係るシミュレーション方法では、近似曲線(又は、近似曲面)Vと路面200との交点(又は、交線)Cを求める必要があるが、かかる近似曲線(又は、近似曲面)Vが非線形な関数である場合、かかる交点(又は、交線)Cを求めるためには、繰り返し計算が必要となり困難な場合がある。特に、路面200の形状が複雑な場合には、さらに困難となる。
【0045】
そこで、上述のように、本変更例2に係るシミュレーション方法では、上述の近似曲線(又は、近似曲面)Vと路面200との交点(又は、交線)W2を求める際に、接地節点A1に隣接する非接地節点A2における接線(又は、接平面)Cを用いる。
【0046】
したがって、本変更例2に係るシミュレーション方法によれば、高速かつ簡便に、上述の近似曲線(又は、近似曲面)Cと路面200との交点(又は、交線)W2を求めることができる。
【0047】
(比較評価) 次に、本発明の効果を更に明確にするために、比較例1、比較例2、実施例1及び実施例2についての比較評価について説明する。なお、本発明は、これらの例によって何ら限定されるものではない。
【0048】
かかる比較評価では、乗用車用ラジアルタイヤ(195/65R14)に関して、有限要素法を用いて接地領域Xの解析を行い、接地領域の長さを示す接地長の分布を比較解と比較した。
【0049】
ここで、比較解は、非常に細かい要素への分割によって解析して接地領域Xを予測したものであり、最も精度の高い予測結果といえる。
【0050】
なお、「表1」に示すように、比較例1、実施例1及び実施例2では、タイヤモデル1の要素数が同一であり、計算時間や記憶領域の要求量も同一である。
【0051】
一方、「表1」に示すように、比較例2では、比較例1、実施例1及び実施例2の約2.5倍の要素が用いられており、約5倍の計算時間を要する。
【表1】
【0052】
また、比較例1及び2では、従来のシミュレーション手法によって接地領域Xを算出しており、実施例1では、上述の第1の実施形態に係るシミュレーション手法によって接地領域Xを算出しており(α=0.8)、実施例2では、上述の変更例2に係るシミュレーション手法によって接地領域Xを算出している。
【0053】
なお、実施例2では、接地部Y近傍の非接地部S2を周方向に多項式で近似し、接地端Y近傍の非接地節点A2での接線Cと路面200との交点W2により接地領域Xを求めている。
【0054】
図10に、実施例1におけるシミュレーション結果と比較例1におけるシミュレーション結果との比較結果を示す。
【0055】
実施例1におけるシミュレーション結果は、比較例1におけるシミュレーション結果とほぼ同じ形状であるが、より比較解に近い予測値を与えることが分かる。
【0056】
図11に、実施例2におけるシミュレーション結果と比較例1におけるシミュレーション結果との比較結果を示す。
【0057】
実施例2におけるシミュレーション結果は、比較例1におけるシミュレーション結果と同じ計算時間ではるかに精度の良い予測が可能であることが分かる。
【0058】
図12に、実施例2におけるシミュレーション結果と比較例2におけるシミュレーション結果の比較結果を示す。
【0059】
比較例2におけるシミュレーション結果は、要素数を増すことにより比較例1におけるシミュレーション結果よりは精度が良くなっているが、実施例2におけるシミュレーション結果は、その5分の1の計算時間でさらに良い予測が可能であることが分かる。
上述の実施例は、タイヤモデル1の非接地領域を曲線で近似して、タイヤモデル1と路面との交点を求める方法であり、算出される接地領域Xの形状は、図13に示すように、交点を直線又は適切に補間可能な曲線で結んだ図形となる。
これに対して、タイヤモデル1の非接地領域を複数の曲面で近似して、タイヤモデル1と路面との交線を求める方法を取った場合は、算出される接地領域Xの形状は、図14に示すように、直線分又は曲線分によって囲まれる図形となる。
後者の方がより精度よく接地形状を予測可能であるが、処理が複雑となる欠点がある。
タイヤ100の周方向の接地端と幅方向の接地端、タイヤ100のショルダー部とセンター部等、近似すべき非接地領域の形状が大きく異なる場合は、これまでに挙げた異なる手法を使い分けることで簡便に精度良い接地形状の算出が可能になる。
【0060】
以上、上述の実施形態を用いて本発明について詳細に説明したが、当業者にとっては、本発明が本明細書中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本発明は、特許請求の範囲の記載により定まる本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。従って、本明細書の記載は、例示説明を目的とするものであり、本発明に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
【符号の説明】
【0061】
1…タイヤモデル、100…タイヤ、200…路面、X…接地領域、Y…接地端、A1…接地節点、A2…非接地節点、S1…接地部、S2…非接地部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
タイヤの路面との接地領域を予測するシミュレーション方法であって、
前記タイヤを有限個の要素に分割することによってタイヤモデルを生成する工程Aと、
前記タイヤモデルの外周面における前記要素の頂点である節点を、前記路面に接地する接地部に含まれる接地節点と、該路面に接地しない非接地部に含まれる非接地節点とに分ける工程Bと、
少なくとも前記非接地節点の位置情報を用いて、前記接地領域を算出する工程Cとを有することを特徴とするシミュレーション方法。
【請求項2】
前記工程Cは、
隣接する前記接地節点と前記非接地節点との間を所定割合で内分する内分点を算出する工程と、
全ての前記内分点を結ぶ線によって囲まれる領域に基づいて、前記接地領域を算出する工程とを有することを特徴とする請求項1に記載のシミュレーション方法。
【請求項3】
前記工程Cは、
少なくとも前記非接地部の一部の形状を近似する曲線又は曲面を算出する工程C1と、
前記曲線の延長線と前記路面との交点、又は、前記曲面の延長面と該路面との交線を算出する工程C2と、
前記交点の全てを結ぶ線によって囲まれる領域、又は、前記交線によって囲まれる領域を、前記接地領域とする工程C3とを有することを特徴とする請求項1に記載のシミュレーション方法。
【請求項4】
前記工程C1において、多項式、指数関数、対数関数、スプライン、NURBS、三角関数を含む数学関数の少なくとも1つに基づいて、前記曲線又は前記曲面を算出することを特徴とする請求項3に記載のシミュレーション方法。
【請求項5】
前記工程C2において、前記接地端近傍の前記非接地節点における前記曲線の接線又は前記曲面の接平面を用いて、該曲線の延長線又は該曲面の延長面を算出することを特徴とする請求項3に記載のシミュレーション方法。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれか一項に記載のシミュレーション方法を実行することを特徴とするシミュレーション装置。
【請求項1】
タイヤの路面との接地領域を予測するシミュレーション方法であって、
前記タイヤを有限個の要素に分割することによってタイヤモデルを生成する工程Aと、
前記タイヤモデルの外周面における前記要素の頂点である節点を、前記路面に接地する接地部に含まれる接地節点と、該路面に接地しない非接地部に含まれる非接地節点とに分ける工程Bと、
少なくとも前記非接地節点の位置情報を用いて、前記接地領域を算出する工程Cとを有することを特徴とするシミュレーション方法。
【請求項2】
前記工程Cは、
隣接する前記接地節点と前記非接地節点との間を所定割合で内分する内分点を算出する工程と、
全ての前記内分点を結ぶ線によって囲まれる領域に基づいて、前記接地領域を算出する工程とを有することを特徴とする請求項1に記載のシミュレーション方法。
【請求項3】
前記工程Cは、
少なくとも前記非接地部の一部の形状を近似する曲線又は曲面を算出する工程C1と、
前記曲線の延長線と前記路面との交点、又は、前記曲面の延長面と該路面との交線を算出する工程C2と、
前記交点の全てを結ぶ線によって囲まれる領域、又は、前記交線によって囲まれる領域を、前記接地領域とする工程C3とを有することを特徴とする請求項1に記載のシミュレーション方法。
【請求項4】
前記工程C1において、多項式、指数関数、対数関数、スプライン、NURBS、三角関数を含む数学関数の少なくとも1つに基づいて、前記曲線又は前記曲面を算出することを特徴とする請求項3に記載のシミュレーション方法。
【請求項5】
前記工程C2において、前記接地端近傍の前記非接地節点における前記曲線の接線又は前記曲面の接平面を用いて、該曲線の延長線又は該曲面の延長面を算出することを特徴とする請求項3に記載のシミュレーション方法。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれか一項に記載のシミュレーション方法を実行することを特徴とするシミュレーション装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2013−6491(P2013−6491A)
【公開日】平成25年1月10日(2013.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−139958(P2011−139958)
【出願日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【出願人】(000005278)株式会社ブリヂストン (11,469)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年1月10日(2013.1.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【出願人】(000005278)株式会社ブリヂストン (11,469)
【Fターム(参考)】
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