説明

シングル磁気記録用の非対称書き込み装置

【課題】シングル磁気記録用の非対称書き込み装置を提供する。
【解決手段】本発明の一実施形態において、システムには、シングル記録用の書き込み装置であって、記録媒体と対向する媒体対向面に、トレーリング方向の縁713と、クロストラック方向の第1の縁714および第2の縁715と、を有する書き込み磁極704を含む書き込み装置が含まれる。書き込み装置には、さらに、書き込み磁極704の媒体対向面の周囲の一部に配置されるシールド702であって、トレーリング方向の縁713と、クロストラック方向の第1の縁714と、に沿って延伸するシールド702が含まれる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、データ記憶システムに関し、特に本発明は、シングル(shingled)磁気記録用の磁気ヘッドに関する。
【背景技術】
【0002】
コンピュータの心臓部は、磁気ディスクドライブであり、この磁気ディスクドライブには、典型的には、回転磁気ディスクと、読み出しおよび書き込みヘッドを有するスライダと、回転ディスク上のサスペンションアームと、回転ディスクにおける選択された円形トラック上に読み出しおよび/または書き込みヘッドを配置するためにサスペンションアームを揺動するアクチュエータアームと、が含まれる。サスペンションアームは、ディスク面に対してスライダにバイアスをかける力を提供する。ディスクが回転すると、スライダの空気ベアリング面(ABS)に隣接する回転ディスクによって、空気が渦を巻き、回転ディスク面から僅かな距離で、スライダを空気ベアリング上に浮上させる。スライダが空気ベアリング上に浮上すると、書き込みおよび読み出しヘッドが、磁気痕跡を回転ディスクに書き込み、かつ磁気信号フィールドを回転ディスクから読み出すために用いられる。読み出しおよび書き込みヘッドは、書き込みおよび読み出し機能を実行するコンピュータプログラムに従って動作する処理回路に接続される。
【0003】
磁気記録における根本的な目標は、所与の面積に書き込むことができるビット数を最大限にすることである。書き込みヘッド設計に関して、これは、領域内において、できるだけ高い磁場勾配と共に、できるだけ大きな磁場を生成するということになる。従来のシステムでは、ビットは、同心トラックに書き込まれ、かつ従来的には磁極幅が、トラック幅を定義する。これらのトラックがより狭くなるとともに、磁極幅は、減少しなければならない。残念なことに、これは、最大磁場の低減に帰着することが多い(なぜなら、それに応じて記録システムの残りの部分をスケーリングする能力がないからである)。シングル記録では、この問題は、図5に示すように、重複方式でトラックに書き込み、それにより磁極幅とトラック幅との間の制約を除去することによって、取り組まれる。図5において、ヘッドが、ディスクの両端にわたって移動し、トラック(1、2、3、4)に書き込む。各連続トラックは、前に書き込まれたトラックの一部に上書きする(例えば、トラック2は、トラック1の一部に上書きし、トラック3は、トラック2の一部に上書きする等である)。したがって、シングル記録用に設計された書き込みヘッドは、従来のヘッドより著しく広い磁極を有することができる。また、書き込まれたトラックの特性に対して、他の部分よりも多く影響し得るヘッドの部分は、コーナー502である。
【0004】
実際には、図6に示すように、以前のシングル書き込みヘッド設計は、基本的には単に、より広い磁極を備えた従来の書き込みヘッドだった。従来のシングル書き込みヘッドの一部の空気ベアリング面(ABS)図である図6において、シールド602が、磁極604のまわりに巻かれ、非磁性層606が、磁極604とシールド602との間に配置される。また、ギャップ608が、磁極604の後縁に置かれる。これは機能的ではあるが、さらなる改善をなすことができる。従来のヘッドは、それらの磁気フットプリントの書き込み側全体を最適化するように設計されている。同時に、磁場は、両側の隣接トラックが上書きされないように、十分に速く減衰しなければならない。しかしながら、シングル記録では、最初に書き込まれたもののほとんどは、続く重複するトラックによって消去される。この設計制約ゆえに、図5においてコーナー502として一般的に示すように、本来のフットプリントの一コーナーだけが、関係あることになる。したがって、以前のシングル書き込みヘッドの対称的な設計は、必要もないのに磁場を抑制する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、従来のシングル書き込み装置が直面する問題のいくつかを軽減し、かつ磁極の書き込みをよりよく集中させるシングル書き込みが可能な書き込みヘッドが、有益であろう。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一実施形態によれば、システムには、シングル記録用の書き込み装置であって、記録媒体と対向する媒体対向面に、トレーリング方向の縁と、当該縁から延伸する、クロストラック方向の第1および第2の縁と、を有する書き込み磁極を含む書き込み装置が含まれる。また、書き込み装置には、さらに、前記書き込み磁極の媒体対向面の周囲の一部に配置されるシールドであって、前記トレーリング方向の縁と、前記クロストラック方向の第1の縁と、に沿って延伸するシールドが含まれる。
【0007】
別の実施形態によれば、システムには、シングル記録用の書き込み装置であって、記録媒体と対向する媒体対向面に、トレーリング方向の縁と、当該縁から延伸する、クロストラック方向の第1および第2の縁と、を有する書き込み磁極を含む書き込み装置が含まれる。書き込み装置には、さらに、前記書き込み磁極の媒体対向面の周囲の一部に配置されるシールドであって、前記トレーリング方向の縁と、前記クロストラック方向の第1の縁と、に沿って延伸するが、前記クロストラック方向の第2の縁に沿って延伸しないシールドが含まれる。
【0008】
別の実施形態において、システムには、シングル記録用の書き込み装置であって、記録媒体と対向する媒体対向面に、トレーリング方向の縁と、当該縁から延伸する、クロストラック方向の第1および第2の縁と、を有する書き込み磁極を含む書き込み装置が含まれる。書き込み装置には、さらに、前記書き込み磁極の媒体対向面の周囲の一部に配置されるシールドであって、前記トレーリング方向の縁と、前記クロストラック方向の第1の縁と、に沿って延伸するが、前記クロストラック方向の第2の縁に沿って延伸しないシールドが含まれる。さらに、前記クロストラック方向の第1の縁と前記トレーリング方向の縁との間に形成される第1の角度が、前記クロストラック方向の第2の縁と前記トレーリング方向の縁との間に形成される第2の角度と異なる。
【0009】
これらの実施形態のいずれも、磁気ヘッド、磁気ヘッドに対して磁気媒体(例えばハードディスク)を通過させるための駆動機構、および磁気ヘッドに電気的に結合されたコントローラを含み得る、ディスクドライブシステムなどの磁気データ記憶システムにおいて実現可能である。
【0010】
本発明の他の態様および利点は、以下の詳細な説明から明らかになるであろうが、この詳細な説明は、図面と共に読まれた場合には、本発明の原理を例として示す。
【0011】
本発明の性質および利点と同様に、好ましい使用モードをより完全に理解するために、添付の図面と共に読み取られる以下の詳細な説明を参照すべきである。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】磁気記録ディスクドライブシステムの簡略図である。
【図2A】長手方向記録フォーマットを利用した記録媒体におけるセクションの概略図である。
【図2B】図2Aにおけるような長手方向記録用の従来の磁気記録ヘッドおよび記録媒体の組み合わせの概略図である。
【図2C】垂直記録フォーマットを利用した磁気記録媒体である。
【図2D】一側における垂直記録用の記録ヘッドおよび記録媒体の組み合わせの概略図である。
【図2E】媒体の両側で別々に記録するように構成された記録装置の概略図である。
【図3A】ヘリカルコイルを備えた垂直磁気ヘッドの特定の一実施形態の断面図である。
【図3B】ヘリカルコイルを備えたピギーバック磁気ヘッドの特定の一実施形態の断面図である。
【図4A】環状(パンケーキ)コイルを備えた垂直磁気ヘッドの特定の一実施形態の断面図である。
【図4B】環状コイルを備えたピギーバック磁気ヘッドの特定の一実施形態の断面図である。
【図5】一実施形態に従い、いくつかのトラックに沿って移動するシングル書き込みヘッドを示す概略図である。
【図6】一例による、従来のシングル書き込みヘッドの一部のABS図である。
【図7】一実施形態による、非対称シングル書き込みヘッドの一部のABS図である。
【図8A】一実施形態による、非対称シングル書き込みヘッドの一部のABS図である。
【図8B】一実施形態による、非対称シングル書き込みヘッドの一部のABS図である。
【図8C】一実施形態による、非対称シングル書き込みヘッドの一部のABS図である。
【図9A】一実施形態による、非対称シングル書き込みヘッドの一部のABS図である。
【図9B】一実施形態による、非対称シングル書き込みヘッドの一部のABS図である。
【図9C】一実施形態による、非対称シングル書き込みヘッドの一部のABS図である。
【図10A】一実施形態による、非対称シングル書き込みヘッドの一部のABS図である。
【図10B】一実施形態による、非対称シングル書き込みヘッドの一部のABS図である。
【図10C】一実施形態による、非対称シングル書き込みヘッドの一部のABS図である。
【図11A】一実施形態による、非対称シングル書き込みヘッドの一部のABS図である。
【図11B】一実施形態による、非対称シングル書き込みヘッドの一部のABS図である。
【図11C】一実施形態による、非対称シングル書き込みヘッドの一部のABS図である。
【図12】一実施形態に従い、従来の対称ヘッドと非対称ヘッドとの間の磁極先端コーナー勾配強度の比較を示すグラフである。
【図13A】一実施形態による、シングル書き込みヘッド用の磁極先端の一部のABS図である。
【図13B】一実施形態による、シングル書き込みヘッド用の磁極先端の一部のABS図である。
【図13C】一実施形態による、シングル書き込みヘッド用の磁極先端の一部のABS図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下の説明は、本発明の一般的原理を示す目的で作成され、本出願において特許請求される発明概念を限定することは意図していない。さらに、本明細書で説明される特定の特徴は、様々な可能な組み合わせおよび置き換えのそれぞれにおいて、他の説明される特徴と組み合わせて用いることができる。
【0014】
本明細書において特に別段の定義がなければ、全ての用語は、本明細書が含意する意味と同様に、当業者によって理解される意味、および/または辞書、論文等において定義される意味を含むできるだけ広い解釈を与えられるべきである。
【0015】
また、本明細書および添付の特許請求の範囲において用いられているように、単数形「a」、「an」および「the」には、別段の定めがない限り、複数の指示対象が含まれる。
【0016】
以下の説明は、ディスクベースの記憶システムおよび/または関連システムならびに方法と同様に、それらの動作および/またはコンポーネント部分のいくつかの好ましい実施形態を開示する。
【0017】
一般的な一実施形態において、システムには、シングル記録用の書き込み装置が含まれるが、この場合に、書き込み装置には、記録媒体と対向する媒体対向面に、トレーリング方向の縁と、当該縁から延伸する、クロストラック方向の第1および第2の縁と、を有する書き込み磁極が含まれ、書き込み装置には、さらに、前記書き込み磁極の媒体対向面の周囲の一部に配置されるシールドであって、前記トレーリング方向の縁と、前記クロストラック方向の第1の縁と、に沿って延伸するシールドが含まれる。
【0018】
別の一般的な実施形態において、システムには、シングル記録用の書き込み装置が含まれるが、この場合に、書き込み装置には、記録媒体と対向する媒体対向面に、トレーリング方向の縁と、当該縁から延伸する、クロストラック方向の第1および第2の縁と、を有する書き込み磁極が含まれ、書き込み装置には、さらに、前記書き込み磁極の媒体対向面の周囲の一部に配置されるシールドであって、前記トレーリング方向の縁と、前記クロストラック方向の第1の縁と、に沿って延伸するが、前記クロストラック方向の第2の縁に沿って延伸しないシールドが含まれる。
【0019】
さらに別の一般的な実施形態において、システムには、シングル記録用の書き込み装置が含まれるが、この場合に、書き込み装置には、記録媒体と対向する媒体対向面に、トレーリング方向の縁と、当該縁から延伸する、クロストラック方向の第1および第2の縁と、を有する書き込み磁極が含まれ、書き込み装置には、さらに、前記書き込み磁極の媒体対向面の周囲の一部に配置されるシールドであって、前記トレーリング方向の縁と、前記クロストラック方向の第1の縁と、に沿って延伸するが、前記クロストラック方向の第2の縁に沿って延伸しないシールドが含まれ、前記クロストラック方向の第1の縁と前記トレーリング方向の縁との間に形成される第1の角度が、前記クロストラック方向の第2の縁と前記トレーリング方向の縁との間に形成される第2の角度と異なる。
【0020】
ここで図1を参照すると、本発明の一実施形態によるディスクドライブ100が示されている。図1に示すように、少なくとも1つの回転可能な磁気ディスク112が、スピンドル114で支持され、ディスクドライブモータ118によって回転される。各ディスク上の磁気記録は、典型的には、磁気ディスク112における同心データトラック(図示せず)の環状パターンの形態をしている。
【0021】
少なくとも1つのスライダ113が、磁気ディスク112の近くに配置されるが、各スライダ113は、1つまたは複数の磁気読み出し/書き込みヘッド121を支持する。ディスクが回転すると、スライダ113は、ディスク面122上を内側および外側に放射状に移動して、書き込みヘッド121が、所望のデータが記録されているか、かつ/または所望のデータが書き込まれることになるディスクの様々なトラックにアクセスできるようにする。各スライダ113は、サスペンション115によって、アクチュエータアーム119に装着される。サスペンション115は、ディスク面122にもたれるようにスライダ113にバイアスをかける僅かなばね力を提供する。各アクチュエータアーム119は、アクチュエータ127に装着される。図1に示すようなアクチュエータ127は、ボイスコイルモータ(VCM)であってもよい。VCMには、固定磁場内で移動可能なコイルが含まれ、コイルの移動の方向および速度は、コントローラ129によって供給されるモータ電流信号によって制御される。
【0022】
ディスク記憶システムの動作中に、磁気ディスク112の回転は、押し上げ力または浮力をスライダに及ぼす空気ベアリングを、スライダ113とディスク面122との間に生成する。したがって、空気ベアリングは、通常の動作中に、サスペンション115の僅かなばね力を相殺し、小さなほぼ一定の間隔で、ディスク面上に僅かに離れてスライダ113を支持する。いくつかの実施形態において、スライダ113が、ディスク面122に沿ってスライド可能であることに留意されたい。
【0023】
ディスク記憶システムの様々なコンポーネントは、アクセス制御信号および内部クロック信号など、制御ユニット129によって生成される制御信号により動作を制御される。典型的には、制御ユニット129には、論理制御回路、記憶装置(例えばメモリ)、およびマイクロプロセッサが含まれる。制御ユニット129は、ライン123におけるドライブモータ制御信号ならびにライン128におけるヘッド位置およびシーク制御信号など、様々なシステム動作を制御する制御信号を生成する。ライン128における制御信号は、磁気ディスク112の所望のデータトラックへとスライダ113を最適に移動して配置するための所望の電流プロファイルを提供する。読み出しおよび書き込み信号は、記録チャネル125を介して、読み出し/書き込みヘッド121へ、およびそこから伝達される。
【0024】
典型的な磁気ディスク記憶システムの上記の説明および図1の添付の図は、表現だけを目的としている。ディスク記憶システムが、多数のディスクおよびアクチュエータを含んでもよく、各アクチュエータが、いくつかのスライダを支持してもよいことは、明らかなはずである。
【0025】
データを送信および受信するために、およびディスクドライブの動作を制御し、かつディスクドライブの状態をホストに通信するために、ディスクドライブとホスト(一体型または外部の)との間の通信用のインタフェースを設けてもよく、全ては当業者によって理解されよう。
【0026】
典型的なヘッドにおいて、誘導書き込みヘッドには、1つまたは複数の絶縁層(絶縁スタック)に埋め込まれたコイル層が含まれるが、絶縁スタックは、第1および第2の磁極片層間に位置している。書き込みヘッドの空気ベアリング面(ABS)におけるギャップ層によって、ギャップが、第1および第2の磁極片層間に形成される。磁極片層は、バックギャップにおいて接続してもよい。コイル層を通して電流が伝導され、この電流が、磁極片に磁場を生成する。磁場は、回転磁気ディスク上の円形トラックなど、可動媒体におけるトラックに磁場情報のビットを書き込む目的で、ABSにおいてギャップの両端にわたってフリンジする。
【0027】
第2の磁極片層は、ABSからフレアポイントへ延伸する磁極先端部と、フレアポイントからバックギャップへ延伸するヨーク部と、を有する。フレアポイントは、第2の磁極片が広くなり始めて(朝顔形に開き始めて)ヨークを形成する場所である。フレアポイントの位置は、記録媒体に情報を書き込むために生成される磁場の大きさに直接影響する。
【0028】
図2Aは、図1に示すシステムなどの磁気ディスク記録システムと共に用いられるような従来の記録媒体を概略的に示す。この媒体は、媒体自体の平面に、または平面と平行に磁気インパルスを記録するために用いられる。記録媒体、この例では記録ディスクには、適切な従来の磁性層の被覆コーティング202を備えた、ガラスなどの適切な非磁性材料の支持基板200が基本的に含まれる。
【0029】
図2Bは、好ましくは薄膜ヘッドであってもよい従来の記録/再生ヘッド204と、図2Aの記録媒体などの従来の記録媒体との間の動作関係を示す。
【0030】
図2Cは、図1に示すシステムなどの磁気ディスク記録システムと共に用いられるような記録媒体の表面にほぼ垂直な磁気インパルスの向きを概略的に示す。かかる垂直磁気記録のために、媒体には、典型的には、高透磁率を有する材料の下層212が含まれる。次に、この下層212は、ヘッド磁場と同等の高保磁力を有するのが好ましい磁性材料の被覆コーティング214を設けられる。
【0031】
図2Dは、垂直ヘッド218と記録媒体との間の動作関係を示す。図2Dに示す記録媒体には、上記で図2Cに関連して説明した高透磁率の下層212および磁性材料の被覆コーティング214の両方が含まれる。しかしながら、これらの下層212および214の両方とも、適切な基板216に施されて示されている。また、典型的には、下層212および214間に「交換ブレーク」層または「中間層」と呼ばれる付加層(図示せず)がある。
【0032】
この構造において、垂直ヘッド218の磁極間に延びる磁束線は、高透磁率の下層212を自身に備えた記録媒体の被覆コーティング214の内および外へとループし、媒体の表面と略垂直な方向で被覆コーティング214に磁束線を通過させて、好ましくは高保磁力を有する磁性材料の被覆コーティング214に、媒体の表面とほぼ垂直な磁化軸を有する磁気インパルスの形態で情報を記録する。磁束は、軟質な被覆コーティング212によって、ヘッド218の戻り層(P1)へと戻るように運ばれる。
【0033】
図2Eは、類似の構造を示すが、この構造では、基板216は、その2つの対向側面のそれぞれに下層212および214を担持し、適切な垂直ヘッド218が、媒体の各側において、被覆コーティング214の外側の面に隣接して位置し、媒体の各側における記録を可能にする。
【0034】
図3Aは、垂直磁気ヘッドの断面図である。図3Aにおいて、ヘリカルコイル310および312が、ステッチ磁極308に磁束を生成するために用いられ、次に、ステッチ磁極308が、その磁束を主磁極306に送る。ヘリカルコイル310は、ページから外へと延伸するコイルを示し、一方でコイル312は、ページの中へ延伸するコイルを示している。ステッチ磁極308は、ABS318から引っ込んだ所に配置してもよい。絶縁体316は、コイルを囲んでおり、いくつかの要素を支持してもよい。構造の右への矢印によって示されるような媒体の移動方向により、最初に下部の戻り磁極314、次にステッチ磁極308、主磁極306、ラップアラウンドシールド(図示せず)に接続可能な後部シールド304、最後に上部の戻り磁極302を過ぎて媒体が移動される。これらのコンポーネントのそれぞれは、ABS318に接する部分を有してもよい。ABS318は、構造の右側の両端にわたって示されている。
【0035】
垂直書き込みは、ステッチ磁極308を通って主磁極306へ、次にABS318に向かって位置するディスク面へ磁束を送り込むことによって達成される。
【0036】
図3Bは、図3Aのヘッドと類似の特徴を有するピギーバック磁気ヘッドを示す。2つのシールド304、314が、ステッチ磁極308および主磁極306の側面に位置する。また、センサシールド322、324が、示されている。センサ326は、典型的には、センサシールド322、324間に配置される。
【0037】
図4Aは、一実施形態の概略図であるが、この実施形態は、時にはパンケーキ構成と呼ばれるヘリカルコイル410を用いて、ステッチ磁極408に磁束を供給する。次に、ステッチ磁極は、この磁束を主磁極406に供給する。この向きにおいて、下部の戻り磁極は、オプションである。絶縁体416は、ヘリカルコイル410を囲んでおり、ステッチ磁極408および主磁極406を支持してもよい。ステッチ磁極は、ABS418から引っ込んだ所に配置してもよい。構造の右への矢印によって示すように、媒体の移動方向により、ステッチ磁極408、主磁極406、ラップアラウンドシールド(図示せず)に接続可能な後部シールド404、最後に上部の戻り磁極402(これらの全ては、ABS418に接する部分を有しても、有していなくてもよい)を過ぎて、媒体が移動される。ABS418は、構造の右側の両端にわたって示されている。いくつかの実施形態において、後部シールド404は、主磁極406に接してもよい。
【0038】
図4Bは、ヘリカルコイル410を含む図4Aのヘッドと類似の特徴を有する別のタイプのピギーバック磁気ヘッドを示すが、このヘリカルコイル410は、巻き付いてヘリカルコイル412を形成する。また、センサシールド422、424が示されている。センサ426は、典型的には、センサシールド422、424間に配置される。
【0039】
図3Bおよび4Bにおいて、オプションのヒータが、磁気ヘッドの非ABS側の近くに示されている。ヒータはまた、図3Aおよび4Aに示す磁気ヘッドに含んでもよい。このヒータの位置は、突部が望ましい場所、周囲の層の熱膨脹係数などの設計パラメータに基づいて異なってもよい。
【0040】
また、いくつかの実施形態によれば、当該技術分野において周知のタイプの強誘電性媒体を、磁気媒体の代わりにかまたは磁気媒体と共に用いてもよい。強誘電性媒体には、関心のある強誘電性領域トラックを含んでもよく、ヘッドは、強誘電性媒体に対してデータを読み出しかつ/または書き込むように設計してもよい。
【0041】
シングル記録用書き込み装置のいくつかの例示的な実施形態を以下で提示する。図7は、非対称書き込みヘッドの一部のABS図である。ABSは、記録媒体としての磁気ディスクと対向する媒体対向面である。図7において、矢印TRはトレーリング方向を表し、矢印LDはリーディング方向を表し、矢印CT1,CT2はクロストラック方向を表す。これらの方向は、以降のABS図においても同様である。図7に示されるように、書き込み磁極704の端面は、トレーリング方向の縁713(以下、「後縁」という。)と、クロストラック方向の第1の縁714と、クロストラック方向の第2の縁715と、を有している。図7を参照すると、ラップアラウンドシールド702は、磁束漏れを最小限にするために、関心のある磁極コーナーだけに制限してもよい。同様に、磁極先端704の第1の縁714だけを(図示のように)面取りして、磁極先端における断面積の減少を抑え、それによって、記録媒体に印加される磁束を最大限にしてもよい。非磁性層706および708は、書き込み磁極704の両側に配置される。また、ギャップ710が、書き込み磁極704の後縁に配置される。付加層、例えば層712は、存在してもよく、非磁性材料またはある他の材料で構成してもよい。
【0042】
ここで、勾配強度対クロストラック寸法を表すグラフを示す図12を参照すると、実線として示す非対称シングル書き込み装置ヘッドは、破線として図12に示す対称シングル書き込み装置ヘッドと比較して、コーナー領域にかなり大きな勾配を有する。勾配は、上書きされるフットプリント領域においてはそれほど望ましくないが、しかしそれは、シングル書き込みの本方法ではほとんど重要性がない。換言すれば、いくつかの実施形態において、非対称ヘッドは、この上書き領域の性能を、実際に結果として得られるトラック領域の性能のために「トレード」してもよく、これは、より望ましい。
【0043】
図7において、書き込み磁極704は、どちらのクロストラック側にも非磁性層706および708を有する。ギャップ710が、書き込み磁極704の後縁に位置する。シールド702は、書き込み磁極704のクロストラック方向の両端にわたって少なくとも部分的に、かつ書き込み磁極704の面取りされた側に沿って少なくとも部分的に延伸する。本実施形態および他の実施形態において、シールド702が、図に示すよりかなり大きくてもよいことに留意されたい。
【0044】
再び図7を参照すると、図7におけるヘッドは、ABS図で示され、かついくつかの好ましい実施形態によれば、約180nmの磁極幅(クロストラック方向)、約180nmの磁極厚さ(トラック方向)、約20nmの側部ギャップ、約20nmの後部ギャップ、および約20度の磁極先端面取り角度αを有してもよい。
【0045】
ここで、シングル書き込み装置ヘッドにおける部分のABS図を示す図8A−8Cを参照すると、後部シールド802が、磁極先端804の幅に沿ってクロストラックに延伸する量に対するいくつかの可能な変形が、いくつかの実施形態に従って示されている。勾配は、後部シールド802の下では強いが、しかしそれが終わった後では急速に減少する。約60nmの目標トラックピッチに対して、後部シールド802は、磁極コーナー814から磁極先端804の約60nmをカバーしてもよい。これは、トラックの幅に沿って優れた勾配を提供するためにちょうど十分な長さだが、不必要な磁束漏れを制限するほどには長くない。異なるトラックピッチを用いれば、これは変化してもよい。
【0046】
図8Aにおけるヘッドと図8Bにおけるヘッドとの間の1つの違いは、シールド802が、図8Aにおけるほど、磁極804を横切ってクロストラック方向に延伸していないということである。同様に、図8Cにおいて、シールドは、図8A−8Bにおけるよりも、磁極を横切ってクロストラック方向にさらに少なく延伸する。したがって、いくつかのアプローチにおいて、シールドは、上書きされないデータトラックのセクションに書き込むコーナーにおいて磁極先端に最も接近しているが、しかし関心のある後部コーナーから離れたエリアでは、存在しないか、または磁極先端からさらに離れている。これによって、残ったままになる以前に書き込まれたトラックの部分への最小限の上書き量を保証するのと同様に、磁極からシールドへの直接的な磁束のブリードオフを低減する。
【0047】
図9A−9Cを参照すると、後部シールド802が磁極先端804の厚さに沿ってダウントラックに延伸する程度は、様々なアプローチにおいて変化させることができる。6:1の目標ビットアスペクト比に対して、最小の後部シールド802は、性能の改善をもたらすことが可能である。しかしながら、ビットアスペクト比は、所望のビット寸法が変化するとともに、変化する可能性がある。再び、層812などの付加層が存在してもよい。
【0048】
図8A−8Cに示す構造を、図9A−9Cに示す構造と比較すると、後部シールド802が、図9A−9Cにおける磁極先端804に沿ってダウントラック方向に延伸する程度が変化することが分かる。
【0049】
図10A−10Cを参照すると、より短い後部および後部シールド802では、シールド飽和が問題になり得る。シールド飽和に対処する一方法は、側部シールドおよび後部シールド802を切断する角度を変えることによる。図10Cに示すような、シールド802と磁極先端804との間のより小さな角度によって、磁場の大きさをいくらか犠牲にして、飽和を低減することが可能である。一実施形態において、側部シールドおよび後部シールド802を切断する角度用に、約60°の角度を用いてもよい。
【0050】
ここで図11A−11Cを参照すると、後部ギャップ810および側部ギャップ806、808は、変化させてもよい。いくつかの実施形態によれば、より小さなギャップは、より大きな勾配だがより小さな磁場につながる可能性がある。一実施形態によれば、約15nmのギャップ(例えば15±4nm)は、全体的に改善された性能を提供し得る。
【0051】
ここで図13A−13Cを参照すると、いくつかの実施形態によれば、磁極先端エッジが示されている。磁極先端エッジでは、優れた勾配および厳格な曲率が望ましい。これらの優れた勾配および厳格な曲率を達成するために、図13A−13Cに示すエッジなどの磁極先端エッジを用いてもよい。図13A−13Cは、いくつかの実施形態に従い、3つの磁極先端形成によって形成された勾配の概略図と共に、磁極先端の走査方向を示す。これらの図において、「ホット」は、記録中に高い正および負の静磁気ポテンシャルを有するエリアを指し、「コールド」は、記録中に低い静磁気ポテンシャルを有するエリアを指す。
【0052】
図9A−11C、13A−13Cに示す様々な実施形態からの特定の特徴は、追加実施形態において用いてもよいことに留意されたい。
【0053】
一実施形態によれば、システムには、シングル記録用の書き込み装置が含まれるが、この場合に、書き込み装置には、記録媒体と対向する媒体対向面に、トレーリング方向の縁と、当該縁から延伸する、クロストラック方向の第1および第2の縁と、を有する書き込み磁極が含まれ、書き込み装置には、さらに、前記書き込み磁極の媒体対向面の周囲の一部に配置されるシールドであって、前記トレーリング方向の縁と、前記クロストラック方向の第1の縁と、に沿って延伸するシールドが含まれる。
【0054】
いくつかの実施形態において、シールドは、前記クロストラック方向の第2の縁に沿って延伸しなくてもよい。
【0055】
いくつかのアプローチによれば、前記クロストラック方向の第1の縁と前記トレーリング方向の縁との間に形成される第1の角度が、前記クロストラック方向の第2の縁と前記トレーリング方向の縁との間に形成される第2の角度と異なってもよい。いくつかのさらなるアプローチにおいて、前記第1の角度が90度未満であってもよく、前記第2の角度が前記第1の角度より大きくてもよい。
【0056】
幾つかのさらなるアプローチにおいて、前記トレーリング方向の縁の前記クロストラック方向の長さが、前記書き込み装置によって書き込まれるシングルデータトラックのトラックピッチの半分以上2倍以下であってもよい。
【0057】
いくつかの実施形態において、前記トレーリング方向の縁と前記シールドとの間のギャップが、前記クロストラック方向の第1の縁と前記シールドとの間のギャップより小さくてもよい。
【0058】
さらなる実施形態において、システムには、磁気領域トラックを含む磁気媒体と、磁気媒体から読み出しかつ書き込むための少なくとも1つのヘッドと、を含んでもよい。各ヘッドには、センサ、書き込み装置、ヘッドを支持するためのスライダ、およびヘッドの動作を制御するための、ヘッドに結合された制御ユニットを含んでもよい。
【0059】
別の実施形態によれば、システムには、シングル記録用の書き込み装置を含んでもよいが、この場合に、書き込み装置には、記録媒体と対向する媒体対向面に、トレーリング方向の縁と、当該縁から延伸する、クロストラック方向の第1および第2の縁と、を有する書き込み磁極が含まれる。書き込み装置には、さらに、前記書き込み磁極の媒体対向面の周囲の一部に配置されるシールドであって、前記トレーリング方向の縁と、前記クロストラック方向の第1の縁と、に沿って延伸するシールドを含んでもよく、シールドは、前記クロストラック方向の第2の縁に沿って延伸しなくてもよい。
【0060】
いくつかの実施形態において、前記クロストラック方向の第1の縁と前記トレーリング方向の縁との間に形成される第1の角度が、前記クロストラック方向の第2の縁と前記トレーリング方向の縁との間に形成される第2の角度と異なってもよい。さらなる実施形態において、前記第1の角度が90度未満であってもよく、前記第2の角度が前記第1の角度より大きくてもよい。
【0061】
また、いくつかの実施形態において、前記トレーリング方向の縁の前記クロストラック方向の長さが、前記書き込み装置によって書き込まれるシングルデータトラックのトラックピッチの半分以上2倍以下であってもよい。
【0062】
いくつかのアプローチにおいて、前記トレーリング方向の縁と前記シールドとの間のギャップが、前記クロストラック方向の第1の縁と前記シールドとの間のギャップより小さくてもよい。
【0063】
さらなる実施形態において、システムには、磁気領域トラックを含む磁気媒体と、磁気媒体から読み出しかつ書き込むための少なくとも1つのヘッドと、を含んでもよい。各ヘッドには、センサ、書き込み装置、ヘッドを支持するためのスライダ、およびヘッドの動作を制御するための、ヘッドに結合された制御ユニットを含んでもよい。
【0064】
別の実施形態によれば、システムには、シングル記録用の書き込み装置が含まれるが、この場合に、書き込み装置には、記録媒体と対向する媒体対向面に、トレーリング方向の縁と、当該縁から延伸する、クロストラック方向の第1および第2の縁と、を有する書き込み磁極が含まれる。書き込み装置には、さらに、前記書き込み磁極の媒体対向面の周囲の一部に配置されるシールドであって、前記トレーリング方向の縁と、前記クロストラック方向の第1の縁と、に沿って延伸するシールドが含まれ、シールドは、前記クロストラック方向の第2の縁に沿って延伸しない。また、前記クロストラック方向の第1の縁と前記トレーリング方向の縁との間に形成される第1の角度が、前記クロストラック方向の第2の縁と前記トレーリング方向の縁との間に形成される第2の角度と異なる。
【0065】
いくつかのアプローチによれば、前記第1の角度が90度未満であってもよく、前記第2の角度が前記第1の角度より大きくてもよい。
【0066】
いくつかの実施形態において、前記トレーリング方向の縁の前記クロストラック方向の長さが、前記書き込み装置によって書き込まれるシングルデータトラックのトラックピッチの半分以上2倍以下であってもよい。
【0067】
いくつかのアプローチによれば、前記トレーリング方向の縁と前記シールドとの間のギャップが、前記クロストラック方向の第1の縁と前記シールドとの間のギャップより小さくてもよい。
【0068】
一実施形態において、システムには、さらに、磁気領域トラックを含む磁気媒体と、磁気媒体から読み出しかつ書き込むための少なくとも1つのヘッドと、を含んでもよい。各ヘッドには、センサ、書き込み装置、ヘッドを支持するためのスライダ、およびヘッドの動作を制御するための、ヘッドに結合された制御ユニットが含まれる。
【0069】
上記で様々な実施形態を説明したが、それらが、限定ではなく例として提示されたことを理解されたい。したがって、本発明の実施形態の幅および範囲は、上記の例示的な実施形態のいずれによっても限定されるべきでなく、添付の特許請求の範囲およびそれらの均等物に従ってのみ定義されるべきである。
【符号の説明】
【0070】
1 トラック
2 トラック
3 トラック
4 トラック
100 ディスクドライブ
112 回転磁気ディスク
113 スライダ
114 スピンドル
115 サスペンション
118 ディスクドライブモータ
119 アクチュエータアーム
121 磁気読み出し/書き込みヘッド
122 ディスク面
123 ライン
125 記録チャネル
127 アクチュエータ
128 ライン
129 制御ユニット
200 支持基板
202 被覆コーティング
204 記録/再生ヘッド
212 下層
214 被覆コーティング
216 基板
218 垂直ヘッド
302 戻り磁極
304 後部シールド
306 主磁極
308 ステッチ磁極
310 ヘリカルコイル
312 ヘリカルコイル
314 戻り磁極
316 絶縁体
318 ABS
322 センサシールド
324 センサシールド
326 センサ
402 戻り磁極
404 後部シールド
406 主磁極
408 ステッチ磁極
410 ヘリカルコイル
412 ヘリカルコイル
416 絶縁体
418 ABS
422 センサシールド
424 センサシールド
426 センサ
502 コーナー
602 シールド
604 磁極
606 非磁性層
608 ギャップ
702 ラップアラウンドシールド
704 書き込み磁極
706 非磁性層
708 非磁性層
710 ギャップ
712 層
713 後縁
714 第1の縁
715 第2の縁
802 後部シールド
804 磁極先端
806 側部ギャップ
808 側部ギャップ
810 後部ギャップ
812 層
814 磁極コーナー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シングル記録用の書き込み装置であって、記録媒体と対向する媒体対向面に、トレーリング方向の縁と、当該縁から延伸する、クロストラック方向の第1および第2の縁と、を有する書き込み磁極を含む書き込み装置を含むシステムであって、
前記書き込み装置が、前記書き込み磁極の媒体対向面の周囲の一部に配置されるシールドであって、前記トレーリング方向の縁と、前記クロストラック方向の第1の縁と、に沿って延伸するシールドをさらに含む、
ことを特徴とするシステム。
【請求項2】
前記シールドが、前記クロストラック方向の第2の縁に沿って延伸しない、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記クロストラック方向の第1の縁と前記トレーリング方向の縁との間に形成される第1の角度が、前記クロストラック方向の第2の縁と前記トレーリング方向の縁との間に形成される第2の角度と異なる、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記第1の角度が90度未満であり、前記第2の角度が前記第1の角度より大きい、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記トレーリング方向の縁の前記クロストラック方向の長さが、前記書き込み装置によって書き込まれるシングルデータトラックのトラックピッチの半分以上2倍以下である、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記トレーリング方向の縁と前記シールドとの間のギャップが、前記クロストラック方向の第1の縁と前記シールドとの間のギャップより小さい、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
磁気領域トラックを含む磁気媒体と、
前記磁気媒体から読み出しかつ書き込むための少なくとも1つのヘッドであって、各ヘッドが、センサと、前記書き込み装置と、を有する少なくとも1つのヘッドと、
前記ヘッドを支持するためのスライダと、
前記ヘッドの動作を制御するための、前記ヘッドに結合された制御ユニットと、
をさらに含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
シングル記録用の書き込み装置であって、記録媒体と対向する媒体対向面に、トレーリング方向の縁と、当該縁から延伸する、クロストラック方向の第1および第2の縁と、を有する書き込み磁極を含む書き込み装置を含むシステムであって、
前記書き込み装置が、前記書き込み磁極の媒体対向面の周囲の一部に配置されるシールドであって、前記トレーリング方向の縁と、前記クロストラック方向の第1の縁と、に沿って延伸するシールドをさらに含み、
前記シールドが、前記クロストラック方向の第2の縁に沿って延伸しない、
ことを特徴とするシステム。
【請求項9】
前記クロストラック方向の第1の縁と前記トレーリング方向の縁との間に形成される第1の角度が、前記クロストラック方向の第2の縁と前記トレーリング方向の縁との間に形成される第2の角度と異なる、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記第1の角度が90度未満であり、前記第2の角度が前記第1の角度より大きい、請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
前記トレーリング方向の縁の前記クロストラック方向の長さが、前記書き込み装置によって書き込まれるシングルデータトラックのトラックピッチの半分以上2倍以下である、請求項8に記載のシステム。
【請求項12】
前記トレーリング方向の縁と前記シールドとの間のギャップが、前記クロストラック方向の第1の縁と前記シールドとの間のギャップより小さい、請求項8に記載のシステム。
【請求項13】
磁気領域トラックを含む磁気媒体と、
前記磁気媒体から読み出しかつ書き込むための少なくとも1つのヘッドであって、各ヘッドが、センサと、前記書き込み装置と、を有する少なくとも1つのヘッドと、
前記ヘッドを支持するためのスライダと、
前記ヘッドの動作を制御するための、前記ヘッドに結合された制御ユニットと、
をさらに含む、請求項8に記載のシステム。
【請求項14】
シングル記録用の書き込み装置であって、記録媒体と対向する媒体対向面に、トレーリング方向の縁と、当該縁から延伸する、クロストラック方向の第1および第2の縁と、を有する書き込み磁極を含む書き込み装置を含むシステムであって、
前記書き込み装置が、前記書き込み磁極の媒体対向面の周囲の一部に配置されるシールドであって、前記トレーリング方向の縁と、前記クロストラック方向の第1の縁と、に沿って延伸するシールドをさらに含み、
前記シールドが、前記クロストラック方向の第2の縁に沿って延伸せず、
前記クロストラック方向の第1の縁と前記トレーリング方向の縁との間に形成される第1の角度が、前記クロストラック方向の第2の縁と前記トレーリング方向の縁との間に形成される第2の角度と異なる、
ことを特徴とするシステム。
【請求項15】
前記第1の角度が90度未満であり、前記第2の角度が前記第1の角度より大きい、請求項14に記載のシステム。
【請求項16】
前記トレーリング方向の縁の前記クロストラック方向の長さが、前記書き込み装置によって書き込まれるシングルデータトラックのトラックピッチの半分以上2倍以下である、請求項14に記載のシステム。
【請求項17】
前記トレーリング方向の縁と前記シールドとの間のギャップが、前記クロストラック方向の第1の縁と前記シールドとの間のギャップより小さい、請求項14に記載のシステム。
【請求項18】
磁気領域トラックを含む磁気媒体と、
前記磁気媒体から読み出しかつ書き込むための少なくとも1つのヘッドであって、各ヘッドが、センサと、前記書き込み装置と、を有する少なくとも1つのヘッドと、
前記ヘッドを支持するためのスライダと、
前記ヘッドの動作を制御するための、前記ヘッドに結合された制御ユニットと、
をさらに含む、請求項14に記載のシステム。
【請求項19】
強磁性領域トラックを含む強磁性媒体と、
前記強磁性媒体から読み出しかつ書き込むための少なくとも1つのヘッドであって、各ヘッドが、センサと、前記書き込み装置と、を有する少なくとも1つのヘッドと、
前記ヘッドを支持するためのスライダと、
前記ヘッドの動作を制御するための、前記ヘッドに結合された制御ユニットと、
をさらに含む、請求項1に記載のシステム。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図2C】
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【図2D】
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【図2E】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8A】
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【図8B】
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【図8C】
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【図9A】
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【図9B】
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【図9C】
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【図10A】
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【図10B】
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【図10C】
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【図11A】
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【図11B】
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【図11C】
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【図12】
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【図13A】
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【図13B】
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【図13C】
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【公開番号】特開2011−60412(P2011−60412A)
【公開日】平成23年3月24日(2011.3.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−200072(P2010−200072)
【出願日】平成22年9月7日(2010.9.7)
【出願人】(503116280)ヒタチグローバルストレージテクノロジーズネザーランドビーブイ (1,121)
【Fターム(参考)】