説明

シート収納体

【課題】一方の面が摩擦係数の大きい掻き取り面となった複数のシート材料を、取り出し易さを確保しつつ、積層状態で効率良く収納できるシート収納体を提供する。
【解決手段】一方の面11aが摩擦係数の大きい掻き取り面11aとなった清掃シート11を積層状態で収納したシート収納体10であって、清掃シート11は、各々、他方の面11bを内側にして、一方の端辺14aが折り線15と他方の端辺14bとの間の中央部に配置されるように一方の端辺14a側の部分を折り返し部16として折り返して二つ折りされることにより、シート2重領域17aとシート1重領域17bとを備えており、折り返し部16を取出し開口13側に配置すると共に一方の端辺14aを取出し開口13を横切って配置し、且つシート2重領域17aとシート1重領域17bとを交互に重なるように積層して、清掃シート11が包装体12に複数枚収納されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シート収納体に関し、特に、一方の面が他方の面よりも摩擦係数が大きい掻き取り面となったシート材料を複数枚積層して収納し、取出し開口から一枚づつ取り出せるようにしたシート収納体に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、ウェットティッシュ等のシート材料を複数枚積層して収納し、取出し開口から一枚づつ取り出せるようにしたシート収納体が種々提案されている。このようなシート収納体では、収容されるシート材料の大きさ、形状、用途、材質等に応じて、各シート材料の取り出し易さや、各シート材料を取り出した後の使い易さ、或いはコンパクトで効率の良い収納の形態等が得られるように、シート材料の折り畳み形状や、積層方法等に様々な工夫がなされている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
【0003】
例えば、特許文献1に記載の包装体では、シート材料を山折りと谷折りを備えるZ形状に折り畳み、折曲げ部の一部を次のシート材料の折曲げ部に挟み込んで互い違いに積層することにより、嵩高を全体的に均一にすると共に、適度の接触面積を持って積み重ねられるようにし、且つシート材料を取り出したときに次のシート材料の端部がシート収容体の取出し開口から飛び出すようにして、上下に重ね合わされているシート材料を取り出し易くしている。また、特許文献2に記載の包装体では、シート材料の折畳み形状を工夫することにより、広い面積のシート材料を多重折りとして小形の包装体内に積層状態で収容した場合でも、シート材料をくしゃくしゃにすることなく、2枚畳みの状態でシート収容体の取出し開口から容易に取り出すことができるようになっている。
【特許文献1】特開平8−89439号公報
【特許文献2】特開2000−279343号公報
【特許文献3】特開2003−61885号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一方、近年、例えばキッチン周り、浴室、洗面台などの水周りのしつこい汚れを落とすことが可能な掻き取り効果に優れたシート材料として、例えば鞘部に研磨剤粒子を含有する芯鞘構造を有する複合繊維を使用した研磨不織布シートが開発されている。また、繊維長が2〜15mmで且つ維度が10〜150dtexの太径熱可塑性繊維を含み、表面に太径熱可塑性繊維の先端部が多数存在する清掃用シートが開発されている(例えば、特許文献3参照)。さらに、清掃対象面に対する掻き取り効果に優れたシート材料では、例えば裏面側に液剤を保持する液保持性シートを接合して2層構造に形成されることにより、一方の面が他方の面よりも摩擦係数の大きい掻き取り面となっている場合がある。
【0005】
しかしながら、清掃対象面に対する掻き取り効果に優れたシート材料では、掻き取り面の摩擦係数が大きいため、Z形状に折り畳んだ折曲げ部の一部を次のシート材料の折曲げ部に挟み込んで積層させると、Z形状の重なり部分の摩擦や、折曲げ部を挟み込んだ部分の摩擦が過度に大きくなって、各シート材料を取出し開口から取り出し難くなる。また多重折りにすると、折り工程が複雑になるばかりか、取出し開口から取り出す際に、折り畳まれた状態から開かれる際の摩擦が過度に大きくなって、各シート材料を取り出し難くなる。したがって、一方の面が他方の面よりも摩擦係数の大きい掻き取り面となったシート材料を、取り出し易さを確保しつつ、積層状態で効率良く収納できる新たなシート収納体の開発が望まれている。
【0006】
本発明は、一方の面が他方の面よりも摩擦係数の大きい掻き取り面となった複数のシート材料を、取り出し易さを確保しつつ、積層状態で効率良く収納できるシート収納体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、一方の面が他方の面よりも摩擦係数の大きい掻き取り面となったシート材料を複数枚積層して収納し、取出し開口から一枚づつ取り出せるようにしたシート収納体であって、前記シート材料は、各々、前記他方の面を内側にして、一方の端辺が折り線と他方の端辺との間の中央部に配置されるように前記一方の端辺側の部分を折り返し部として折り返して二つ折りされることにより、前記一方の端辺を境としたシート2重領域とシート1重領域とを備えており、前記折り返し部を前記取出し開口側に配置すると共に前記一方の端辺を前記取出し開口を横切って配置し、且つ単位数毎に前記シート2重領域と前記シート1重領域とを交互に重なるように積層して、前記シート材料が複数枚収納されているシート収納体を提供することにより、上記目的を達成したものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明のシート収納体によれば、一方の面が他方の面よりも摩擦係数の大きい掻き取り面となった複数のシート材料を、取り出し易さを確保しつつ、積層状態で効率良く収納することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明の好ましい一実施形態に係るシート収納体10は、図1(a),(b)及び図2(a)〜(c)に示すように、シート材料として、例えばキッチン周り、浴室、洗面台などの水周りの汚れの掻き取り清掃に好適に用いられる清掃シート11を、例えばアルミ箔層を含む合成樹脂製の積層フィルムから形成された包装体12に折り畳んだ状態で複数積層して収納したものである。本実施形態のシート収納体10では、掻き取り清掃に好適な清掃シート11は、一方の面が他方の面よりも摩擦係数の大きい掻き取り面11aとなっており、折り畳まれたり積層された状態の清掃シート11の重り合う面の間に、掻き取り面11aによる大きな摩擦が働らくと、各清掃シート11を包装体12の取出し開口13から取り出し難くなる。本実施形態のシート収納体10は、一方の面が他方の面よりも摩擦係数の大きい掻き取り面11aとなった複数の清掃シート11を、取り出し易さを確保しつつ、積層状態で効率良く収納することができるようにするために採用されたものである。
【0010】
そして、本実施形態のシート収納体10は、一方の面11aが他方の面11bよりも摩擦係数の大きい掻き取り面11aとなった清掃シート11を複数枚積層して収納し、包装体12の取出し開口13から一枚づつ取り出せるようにしたピロー包装による収納体であって、清掃シート11は、各々、他方の面11bを内側にして、一方の端辺14aが折り線15と他方の端辺14bとの間の中央部に配置されるように一方の端辺14a側の部分を折り返し部16として折り返して二つ折りされることにより(図2(b)参照)、一方の端辺14aを境としたシート2重領域17aとシート1重領域17bとを備えており、折り返し部16を取出し開口13側に配置すると共に一方の端辺14aを取出し開口13を横切って配置し、且つ単位数毎にシート2重領域17aとシート1重領域17bとを交互に重なるように積層して、清掃シート11が包装体12に複数枚収納されている。
【0011】
また、本実施形態では、シート2重領域17aとシート1重領域17bとを1枚づつ交互に重なるように積層して、清掃シート11が包装体12に複数枚収納されている。
【0012】
本実施形態では、複数の清掃シート11を収納する包装体12は、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムにアルミニウム、シリカ、又はアルミナが蒸着されたものに、ヒートシール性を有するフィルムが積層された積層フィルムを用いて形成される。すなわち、包装体12は、ヒートシール性を有するフィルムを包装体12の内側に配置して、積層された状態の複数の清掃シート11を包み込み、積層フィルムを縦方向及び横方向にヒートシール接合することにより、複数の清掃シート11を収納した、例えば縦190mm、横128mm、厚さ22mmの平面矩形状の仕上がり寸法を有するピロー包装体として形成される(図1参照)。また本実施形態では、包装体12は、その長手方向の両端部が、例えば、10〜25mm程度の幅の横方向シール部18a,18bとなっており、一方の横方向シール部18aの中央部分には、吊下げ穴19が貫通形成されている。さらに、包装体12の上面中央部分には、例えば幅15〜45mm、長さ25〜85mm程度の大きさの略長円形状の取出し開口13が形成されている。またこの取出し開口13を覆って、包装体12と同様の材質の積層フィルムからなるツマミ付きタックラベル20が、開閉可能なリシール蓋として、リシール可能に取り付けられている。
【0013】
包装体12に収納される清掃シート11は、図3(a)〜(c)に示すように、清掃対象面に対する掻き取り効果に優れたシート材料として、好ましくは例えば特開2003−61885号公報に記載のシート材料を用いることができる。特開2003−61885号公報に記載のシート材料は、セルロース系繊維を含む液保持性シート21の片面に、太径熱可塑性繊維を含むエアレイド不織布22が積層されており、液保持性シート21及びエアレイド不織布22が一体化された2層構造のシート材料である。
【0014】
ここで、エアレイド不織布22は、清掃シート11の一方の面11aである掻き取り面11aを構成するものであり、他方の面11bを構成する繊維よりも太い樹脂繊維として、例えば繊維長が2〜15mmで且つ繊度が10〜150dtexの太径熱可塑性繊維23を10〜90重量%含んで形成されている。これによってエアレイド不織布22による掻き取り面11aには、繊維長が短く(2〜15mm)繊度が太い(10〜150dtex)太径熱可塑性繊維23の多数の先端部が存在することになり、また個々の繊維23が曲り難くなって、清掃対象面24に存在する汚れ25に対する研磨性や掻き取り性が高くなる(図(c)参照)。
【0015】
また、液保持性シート21は、清掃シート11の他方の面11bを構成するものであり、例えばセルロース系繊維を30〜100重量%、好ましくは50〜100重量%含んで形成されている。また、液保持性シート21に含まれるセルロース系繊維の繊度については特に制限はなく、セルロース系繊維の種類に応じて適切な繊度のものを用いることができる。また液保持性シート21に含まれるセルロース系繊維の繊維長は、液保持性シート21の製造方法に応じて適宜適切な長さが選択される。例えば、液保持性シート21が湿式抄紙法により製造される場合には、セルロース系繊維3の繊維長は0.1〜20mm、特に0.2〜15mmであることが好ましい。また、液保持性シート21がスパンレース法やサーマルボンド法により製造される場合には、セルロース系繊維3の繊維長は30〜100mm、特に35〜65mmであることが好ましい。さらに、液保持性シート21がエアレイ法により製造される場合には、セルロース系繊維3の繊維長は0.1〜15mm、特に0.3〜10mmであることが好ましい。液保持性シート21には、洗浄剤等の液剤を適宜含浸させることができる。
【0016】
本実施形態では、液保持性シート21とエアレイド不織布22とは、例えばヒートエンボス、超音波エンボスによる融着や、ホットメルト接着剤による接着によって接合一体化されることにより、清掃シート11が形成される。これによって、好ましくは、エアレイド不織布22による清掃シート11の一方の面11a同士の静止摩擦係数は0.8〜1.5、液保持性シート21による他方の面11b同士の静止摩擦係数は一方の面11aよりも小さい値で0.6〜1.0となる。ここで、清掃シート11の各面11a,11b同士の静止摩擦係数は、ASTM D1894にしたがって得られた値である。
【0017】
本実施形態では、清掃用シート11は、液体を含浸させない乾式シートとして、及び水性洗浄剤等の液剤を含浸又は塗布した湿式シートとして用いることができ、特に水性洗浄剤等の液剤を含浸又は塗布して使用することが効果的である。清掃用シート11は、液保持性シート21に親水性を有するセルロース系繊維を含んでいるので、清掃に十分な量の液剤を保持することができる。そして、清掃用シート11を、液剤が含浸された湿式シートとして用いると、清掃対象面の汚れを、機械的に研摩ないし掻き取り除去することに加えて、液剤によって汚れが膨潤したり一部溶解するため、機械的な研磨ないし掻き取り作用での汚れの除去性が一層向上する。湿式シートとして用いる場合には、予め清掃用シート11に液剤が含浸されていてもよく、或いは乾式の清掃用シート11に液剤を塗布し、液剤が塗布された清掃用シート11を用いて被清掃面を清掃してもよい。
【0018】
なお、清掃用シート11に含浸される又は併用される水性洗浄剤等の液剤としては、例えば水を媒体とし、界面活性剤、アルカリ剤、電解質及び水溶性溶剤を含有することが好ましい。更に、除菌剤を含有することが好ましい。液剤中に含有される不揮発残留成分については、10重量%以下であることが清掃後の仕上がり性の面で好ましく、特に5重量%以下であることが好ましい。
【0019】
そして、本実施形態では、上述の構成を備える清掃シート11は、例えば、70〜200mm四方の矩形形状に形成され、図2(a)〜(c)に示すように、他方の面11bを内側にして、一方の端辺14a側の部分を折り返し部16として折り返して二つ折りされると共に、シート2重領域17aとシート1重領域17bとを、好ましくは1枚づつ交互に重なるように積層した状態で清掃シート11が包装体12に複数枚収納されることにより、シート収納体10が形成される(図1(a)参照)。
【0020】
すなわち、例えば縦155mm、横125mm程度の大きさの矩形平面形状に形成された清掃シート11を縦方向に3分割して、液保持性シート21による他方の面11bを内側にしつつ、一方の端辺14a側の1/3の領域を折り返し部16として折り線15を介して折り返すことにより、上面側にエアレイド不織布22が表出するシート2重領域17aと、上面側に液保持性シート21が表出するシート1重領域17bとが一方の端辺14aを境として両側に配置された、二つ折りした状態の清掃シート11が形成される。そして、二つ折りした清掃シート11を、包装体12の取出し開口13側に配置される上面側に折り返し部16を配設しつつ、且つシート2重領域17aとシート1重領域17bとを1枚づつ交互に重なるようにした状態で、例えば8枚重ねで積層すると共に(図2(c)参照)、上述のように、積層フィルムからなる包装体12に包み込むようにして収納することにより、本実施形態のシート収納体10が形成されることになる。またこれによって、積層された清掃シート11の上面側の中央に配置される一方の端辺14aは、各々、包装体12の上面中央部分に形成された取出し開口13を横切るようにして、当該取出し開口13の中央部に配設されることになる。
【0021】
そして、本実施形態のシート収納体10によれば、一方の面11aが他方の面11bよりも摩擦係数の大きい掻き取り面11aとなった複数の清掃シート11を、取り出し易さを確保しつつ、積層状態で効率良く収納することが可能になる。
【0022】
すなわち、本実施形態によれば、積層される各清掃シート11は、摩擦係数の小さい他方の面11bを内側にして、一方の端辺14aが折り線15と他方の端辺14bとの間の中央部に配置されるように折り返し部16を折り返して二つ折りされている。したがって、二つ折りされた各々の清掃シート11は、摩擦係数の大きい一方の面11aが外側に配置されて、当該一方の面11a同士が重り合うことがない。また上下に隣接して重なり合う清掃シート11間においても、摩擦係数の大きい一方の面11a同士が重り合う面積が小さくなり、且つ取り出そうとする清掃シート11の端部が次の清掃シート11の間に挟み込まれていない。これらによって、摩擦係数の大きい一方の面11aによる摩擦抵抗を軽減して、各清掃シート11を開かれた状態でスムーズに取り出すことが可能になる。そして、清掃シート11は、端部が摘ままれて取り出し開口13から摘まみ上げられる際に、摩擦係数の大きな一方の面11aが次のシートから離れる方向に移動するので、摩擦係数の大きな一方の面11aと、次のシートの一方の面11aとの摩擦抵抗を軽減して清掃シート11をスムーズに取り出すことができる。
【0023】
また、本実施形態によれば、取り出そうとする清掃シート11の端部が次の清掃シート11の間に挟み込まれていないので、次の清掃シート11が取出し開口13から飛び出さないようになっているが、取出し開口13には一方の端辺14a及び摩擦係数の大きい一方の面11aが臨んでいることにより、取り出し時に清掃シート11の摘み易さが保持されて、各清掃シート11を開かれた状態でスムーズに取り出すことが可能になる。
【0024】
さらに、本実施形態によれば、シート2重領域17aとシート1重領域17bとが包装体12の内部で単位数毎(本実施形態では1枚毎)に交互に重なるように積層して、清掃シート11が複数枚収納されているので、積層される清掃シート11の厚みを全体に亘って略均等にして、複数のシート材料11を包装体12に効率良く収納することが可能になる。
【0025】
さらに、本実施形態によれば、取り出される清掃シート11の次の清掃シート11の端部が取出し開口13から飛び出さないようになっているので、取出し開口13をタックラベル20によってリシールすることが容易になり、例えば清掃シート11に液剤が含浸されている場合に、清掃シート11の乾燥を効果的に防止することが可能になる。
【0026】
なお、本発明は上記実施形態に限定されることなく種々の変更が可能である。例えば、複数のシート材料を、シート2重領域とシート1重領域とを1枚づつ交互に積層して収納する必要は必ずしもなく、例えば2枚毎、5枚毎等に交互に積層して収納することもできる。また、清掃シート以外の、一方の面が掻き取り面となったその他の種々のシート材料を二つ折りにして収納することもでき、積層状態のシート材料を収納する包装体は、積層フィルムによるピロー包装体の他、取出し開口を備えるその他の種々の包装体であっても良い。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】(a)は本発明の好ましい一実施形態に係るシート収納体の開封前の状態の斜視図、(b)は開封した状態の斜視図である。
【図2】(a)〜(c)はシート材料を折り畳んで積層する状態を説明する斜視図である。
【図3】(a)は本発明の好ましい一実施形態に係るシート収納体に収納される清掃シートの斜視図、(b)は清掃シートの略示断面図、(c)は掻き取り面の太径熱可塑性繊維によって汚れを掻き取る状況を説明する略示断面図である。
【符号の説明】
【0028】
10 シート収納体
11 清掃シート(シート材料)
11a 一方の面(掻き取り面)
11b 他方の面
12 包装体
13 取出し開口
14 ベースキャップ部
14a 一方の端辺
14b 他方の端辺
15 折り線
16 折り返し部
17a シート2重領域
17b シート1重領域
20 ツマミ付きタックラベル
21 液保持性シート
22 エアレイド不織布
23 太径熱可塑性繊維
24 清掃対象面
25 汚れ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一方の面が他方の面よりも摩擦係数の大きい掻き取り面となったシート材料を複数枚積層して収納し、取出し開口から一枚づつ取り出せるようにしたシート収納体であって、
前記シート材料は、各々、前記他方の面を内側にして、一方の端辺が折り線と他方の端辺との間の中央部に配置されるように前記一方の端辺側の部分を折り返し部として折り返して二つ折りされることにより、前記一方の端辺を境としたシート2重領域とシート1重領域とを備えており、
前記折り返し部を前記取出し開口側に配置すると共に前記一方の端辺を前記取出し開口を横切って配置し、且つ単位数毎に前記シート2重領域と前記シート1重領域とを交互に重なるように積層して、前記シート材料が複数枚収納されているシート収納体。
【請求項2】
前記シート2重領域と前記シート1重領域とを1枚づつ交互に重なるように積層して、前記シート材料が複数枚収納されている請求項1に記載のシート収納体。
【請求項3】
前記取出し開口を覆って開閉可能なリシール蓋が設けられている請求項1又は2に記載のシート収納体。
【請求項4】
前記シート材料は、液剤を含浸させた不織布を含んでいる請求項1〜3のいずれかに記載のシート収納体。
【請求項5】
前記シート材料の前記一方の面同士の静止摩擦係数は0.8〜1.5である請求項1〜4のいずれかに記載のシート収納体。
【請求項6】
前記掻き取り面を構成する繊維が、前記他方の面を構成する繊維よりも太い樹脂繊維であって、維度が10〜150dtexの熱可塑性繊維を含んでいる請求項1〜5のいずれかに記載のシート収納体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2009−40491(P2009−40491A)
【公開日】平成21年2月26日(2009.2.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−209829(P2007−209829)
【出願日】平成19年8月10日(2007.8.10)
【出願人】(000000918)花王株式会社 (8,290)
【Fターム(参考)】