シート移動装置、後処理装置、画像形成装置
【課題】画像形成後にトレイに排出されたシートの移動機構を簡単な構成で実現することができ、しかもシートの移動時にシートのズレが生じ難いシート移動装置を提供する。
【解決手段】押さえ部材55が第3位置から第4位置へ回動されると、その回動動作に連動して、シフトガイド73が第2位置から第1位置へ回動する。これにより、突出片の上端の絞り部が印刷用紙の下面を上方へ押し上げて、印刷用紙が排出ローラ53のローラ面から離れる。この状態で、シフト機構によって印刷用紙がシフト方向44へ移動される。
【解決手段】押さえ部材55が第3位置から第4位置へ回動されると、その回動動作に連動して、シフトガイド73が第2位置から第1位置へ回動する。これにより、突出片の上端の絞り部が印刷用紙の下面を上方へ押し上げて、印刷用紙が排出ローラ53のローラ面から離れる。この状態で、シフト機構によって印刷用紙がシフト方向44へ移動される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷面に画像が形成された後に排出された印刷用紙などのシートを排出方向に直交する方向へ移動させるシート移動装置、並びにこれを備えた後処理装置及び画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えばプリンター、複写機、ファクシミリ、及びこれらの複合機などの画像形成装置から排出される印刷用紙等のシートを保持する用紙収容装置が知られている。この種の用紙収容装置の一例として、排出されたシートを保持可能なトレイを有し、そのトレイに保持されたシートをその排出方向と直交するシフト方向へシフト(移動)させてシートを仕分けるシフト機構を備えたものが知られている。例えば、特許文献1には、シートを排出するための排出ローラを有し、前記トレイとともに前記排出ローラを前記シフト方向へ移動させることによってシートを仕分ける機構が記載されている。また、特許文献2には、前記トレイに保持されたシートを整合させる整合部材を有し、前記トレイとともに前記整合部材を前記シフト方向へ移動させることによってシートを仕分ける機構が記載されている。これらのシフト機構によれば、いずれも、シフト動作によるシートのズレを抑制できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平01−214565号公報
【特許文献2】特開平01−214574号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前掲の各特許文献に記載のシフト機構は、いずれも、前記排出ローラを前記シフト方向へ移動させるものである。前記排出ローラを移動させるには、前記排出ローラを移動可能にする機構だけでなく、前記排出ローラに駆動力を伝達するギヤ等の伝達機構を移動可能にする機構などを設ける必要があり、従来のシフト機構は、その構成が極めて複雑になるという問題を有している。
【0005】
本発明は前記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、画像形成後にトレイに排出されたシートの移動機構を簡単な構成で実現することができ、しかもシートの移動時にシートのズレが生じ難いシート移動装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、画像形成後に排出されたシートを保持するトレイと、前記トレイに保持されたシートを該シートの排出方向と直交する第1方向へ移動させる移動機構と、前記トレイ上のシートの下面に接触して該シートを前記排出方向へ排出する駆動ローラと、前記トレイ上のシートの下面に接触して該シートを前記駆動ローラよりも上方へ押し上げる第1位置と、前記トレイ上のシートから下方へ離間した第2位置との間で移動可能に設けられた押し上げ部材と、を具備するシート移動装置として構成されている。
【0007】
このように構成されているため、前記移動機構によって前記トレイ上のシートを前記第1方向へ移動させる前に、前記押し上げ部材を前記第2位置から前記第1位置へ移動させることができる。前記押し上げ部材が前記第1位置に移動すると、前記駆動ローラと接触していたシートが前記駆動ローラから上方へ押し上げられて前記駆動ローラから離れる。この状態で、前記移動機構がシートを前記第1方向へ移動させる。これにより、押し上げ部材だけがシートの下面に接した状態でシートが第1方向へ移動されるので、シートの移動時におけるシートのズレが防止される。また、前記押し上げ部材といった簡単な構成でシートのズレを防止しつつシートを移動させる機構を実現することが可能となる。
【0008】
前記押し上げ部材におけるシートとの接触部の摩擦抵抗は、前記駆動ローラの外周面よりも小さいことが好ましい。
【0009】
これにより、前記押し上げ部材がシートの下面に接触した場合でも、前記接触部とシートとの接触時の摩擦抵抗が前記駆動ローラとシートとの接触時の摩擦抵抗よりも小さいため、シートの移動時にシートが円滑に移動され、且つ、シートのズレも防止される。
【0010】
本発明のシート移動装置は、押さえ部材とリンク機構とを更に備えている。前記押さえ部材は、前記駆動ローラの上方において、前記トレイ上のシートの上面に接触して該シートを押さえる第3位置と、前記トレイ上のシートから上方へ離間した第4位置との間で移動可能に設けられている。また、前記押さえ部材は、前記駆動ローラによる排出時に前記第3位置に移動され、前記移動機構による移動時に前記第4位置に移動される。前記リンク機構は、前記押さえ部材が前記第3位置から前記第4位置へ移動する動作に連動して、前記押し上げ部材を前記第2位置から前記第1位置へ移動させるものである。
【0011】
前記押さえ部材は、前記駆動ローラによる排出時に前記第3位置に移動されるように構成されているため、前記駆動ローラによる排出時は、前記駆動ローラと協働してシートを排出する。また、前記押さえ部材は、前記移動機構による移動時に前記第4位置に移動されるように構成されているため、シートが前記第1方向へ移動される時は、押さえ部材がシートの移動を妨げない。このような押さえ部材が設けられている場合は、前記リンク機構によって前記押し上げ部材が連動される。これにより、シートを前記第1方向へ移動させる前に前記押し上げ部材を前記第2位置から前記第1位置に移動させる機構を簡単な構成で実現できる。
【0012】
前記押し上げ部材は、シートとの接触部に回転可能に支持されたコロを有することが好ましい。これにより、シートとの摩擦抵抗が更に低下して、シートのズレが確実に防止される。
【0013】
本発明は、前記駆動ローラの外周面に高摩擦部材が設けられた構成に好ましく適用される。
【0014】
前記移動機構は、前記トレイに保持されたシートの前記第1方向の端部に接離可能なようにスライド支持されたサイドガイドと、前記サイドガイドに前記第1方向の駆動力を伝達する駆動伝達機構とから構成されている。このような構成に対して本発明は好ましく適用される。
【0015】
また、本発明は、上述に記載のシート移動装置を具備する後処理装置、又は上述に記載のシート移動装置を具備する画像形成装置として捉えることもできる。このように構成された後処理装置及び画層形成装置にも本発明は好適である。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、画像形成後にトレイに排出されたシートの移動機構を簡単な構成で実現することができ、しかもシートの移動時にシートのズレを生じさせなくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の実施形態に係る後処理装置30及びこれが連結された画像形成装置10の概略構成を示す模式図。
【図2】シフト機構42及び排出機構50の構成を示す斜視図。
【図3】排出機構50の構成を示す部分拡大図。
【図4】排出機構50の構成を示す部分拡大図。
【図5】シフトガイド73の構成を示す斜視図。
【図6】シフトガイド73の突出片76の構成を示す部分拡大図。
【図7】シフトガイド73の突出片76の構成の変形例を示す部分拡大図。
【図8】シフトガイド73の突出片76の構成の変形例を示す部分拡大図。
【図9】シフトガイド73の突出片76の構成の変形例を示す部分拡大図。
【図10】シフトガイド93の構成を示す斜視図。
【図11】シフトガイド93の動作を説明するための斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、適宜図面を参照して本発明の実施形態について説明する。なお、以下に説明される実施形態は本発明を具体化した一例にすぎず、本発明の要旨を変更しない範囲で、本発明の実施形態は適宜変更できる。
【0019】
まず、図1を参照して、本発明の実施形態に係る後処理装置30(本発明の後処理装置の一例)の概略構成について説明する。後処理装置30は、プリンターや複写機、ファクシミリ、又はこれらの機能を備えた複合機などに代表される画像形成装置10と連結されて用いられるものである。この後処理装置30は、画像形成後の印刷用紙(本発明のシートに相当)を移動させて仕分けする仕分け処理や、複数の印刷用紙に対してステープルを行うステープル処理を実行する。なお、画像形成装置10は、入力された画像をトナーなどの印刷材料を用いて印刷用紙に印刷するものであり、上部に原稿の画像を読み取るスキャナ12が設けられ、下部に電子写真方式の画像形成部14が設けられた従来周知のものである。画像形成部14は、複数の給紙トレイ16、搬送手段17、転写装置18、定着装置19などを備えている。画像形成装置10は従来周知のものであるため、本明細書では画像形成装置10の詳細な説明を省略する。
【0020】
後処理装置30は、画像形成装置10との連結面(図1において右側面)に、画像形成装置10から排出される画像形成された印刷用紙を受け入れる入り口となる搬入口31を備えている。また、後処理装置30は、前記連結面とは反対側の側面(図1において左側面)に、後処理装置30から印刷用紙を外部に排出するための排出口32を備えている。後処理装置30の内部には、搬入口31から水平に延びる搬送路34が形成されている。搬送路34の搬入口31側である一端には、駆動ローラと従動ローラとからなる搬送ローラ対35が設けられている。また、搬送路34の排出口32側である他端は後処理装置30の中央付近に達しており、前記他端には、駆動ローラと従動ローラとからなる搬送ローラ対36が設けられている。画像形成装置10から排出され、搬入口31に進入した印刷用紙は、搬送ローラ対35及び搬送ローラ対36によって搬送路34を搬送される。
【0021】
後処理装置30は、主として、中間トレイ38(本発明のトレイの一例)と、外部トレイ39と、ステープルユニット40と、シフト機構42(本発明の移動機構の一例)と、排出機構50とを備えている。搬送路34から搬送ローラ対36によって排出された印刷用紙は、中間トレイ38へ導かれる。なお、中間トレイ38、シフト機構42、並びに後述する排出ローラ53(本発明の駆動ローラの一例)及びシフトガイド73(本発明の押し上げ部材の一例)によって本発明のシート移動装置が実現されている。本実施形態では、本発明のシート移動装置が後処理装置30に組み込まれた例について説明するが、例えば、本発明のシート移動装置が画像形成装置10に組み込まれた構成であってもよく、また、画像形成装置10や後処理装置30から独立した装置として実現されていてもよい。
【0022】
中間トレイ38は、搬送路34から搬送ローラ対36によって排出された印刷用紙を一時的に保持して収容するものである。中間トレイ38は、搬入口31側が下方となるように斜めに傾けて設けられている。中間トレイ38は複数の印刷用紙を保持することが可能に構成されている。ステープルユニット40は、中間トレイ31の傾斜方向の下端部の外側に設けられている。
【0023】
搬送ローラ対36によって搬送路34を排出された印刷用紙は、不図示のガイドなどによって案内されて中間トレイ38に収容される。後処理装置30においてステープル処理が有効となるように設定されている場合は、中間トレイ38に所定数の印刷用紙が保持されると、ステープルユニット40によって、その用紙束の所定位置にステープル処理が実行される。その後、排出機構50によって排出口32から外部トレイ39に排出される。また、仕分け処理が有効となるように設定されている場合は、後段で詳述するシフト機構42によって中間トレイ38に保持された一枚又は複数枚の印刷用紙が排出方向43と直交するシフト方向44(本発明の第1方向に相当、図2参照)へ適宜移動される。そして、移動後に中間トレイ38の印刷用紙がまとめて排出機構50によって排出口32から外部トレイ39に排出される。これにより、外部トレイ39上で所定枚数ごとに印刷用紙が仕分けされる。
【0024】
以下、図2から図6を参照して、シフト機構42及び排出機構50の詳細について説明する。シフト機構42は、中間トレイ38に保持された印刷用紙を中間トレイ38から排出口32へ向かう排出方向43に直交するシフト方向44へ移動させるものである。図2に示されるように、シフト機構42は、シフト方向44へスライド移動可能なように中間トレイ38に設けられた一対のサイドガイド45(本発明のサイドガイドの一例)と、サイドガイド45をシフト方向44へ移動させる駆動力を伝達するための駆動伝達機構46(本発明の駆動伝達機構の一例、図1参照)とを備えている。なお、図2には一方のサイドガイド45のみが示されており、他方のサイドガイド45は他の部材によって隠されている。
【0025】
中間トレイ38には、シフト方向44へ延びる長尺細幅のスライド溝47が形成されている。このスライド溝47にサイドガイド45が支持されている。これにより、サイドガイド45がスライド溝47に沿ってシフト方向44へスライド移動可能となる。各スライドガイド45は、シフト方向44へ隔てられて配置されており、スライドガイド45間に印刷用紙が載置されるようになっている。したがって、スライドガイド45がスライドされるとスライドガイド45のガイド面が印刷用紙の側端に当接する。
【0026】
駆動伝達機構46は、例えば、ラック−ピニオン機構である。駆動伝達機構46のラックギヤがサイドガイド45に連結されており、ピニオンギヤが不図示のモータの出力ギヤに噛合されている。前記モータが回転されると、その出力ギヤ及び前記ピニオンギヤを介して回転力が伝達され、前記ピニオンギヤから前記ラックギヤに伝達されるときに回転運動が直線運動に変化されて、サイドガイド45に伝達される。前記モータが不図示の制御部によって駆動制御されることによってサイドガイド45が移動され、サイドガイド45間に載置された印刷用紙がシフト方向44へ移動される。
【0027】
排出機構50は、中間トレイ38に保持された印刷用紙を外部トレイ39へ排出するものである。図3に示されるように、排出機構50は、中間トレイ38の排出方向43の端部60に設けられた排出ローラ53と、排出ローラ53の上方に配置された押さえ部材55(本発明の押さえ部材の一例)と、排出ローラ53の下方に設けられたシフトガイド73を備えている。
【0028】
中間トレイ38の排出方向43の端部60の下方に排出ローラ53の支軸54が設けられている。支軸54は、図示しないフレームに回転可能に支持されている。支軸54の中央部に所定間隔を隔てて2つの排出ローラ53が設けられている。中間トレイ38の端部60には、排出ローラ53に対応する位置に2つの矩形状の切欠61が形成されており、この切欠61から排出ローラ53が中間トレイ38の上面に露出されている。これにより、中間トレイ38に保持された印刷用紙の下面に排出ローラ53のローラ表面が接触可能となる。排出ローラ53のローラ表面には、印刷用紙に搬送力を伝達し易くするために、シリコンゴムやNBRなどの高摩擦部材が設けられている。支軸54に図示しないモータからの回転力が伝達されると、排出ローラ53が回転し、中間トレイ38の印刷用紙が排出される。
【0029】
押さえ部材55は、中間トレイ38に保持された印刷用紙の上面に接触してその印刷用紙を中間トレイ38側へ押さえ付けるものである。図3に示されるように、押さえ部材55はプレート状に形成されており、中間トレイ38の上方に設けられている。押さえ部材55の排出方向43の端部57に従動ローラ63が設けられている。従動ローラ63は、摺動抵抗の小さい素材、例えばポリアセタール(POM)で構成されている。端部57の上面に支軸64が取り付けられており、その支軸64に2つの従動ローラ63が回転可能に支持されている。2つの従動ローラ64は、2つの排出ローラ53の上方に配置されている。押さえ部材55の排出方向43の端部57には、従動ローラ63に対応する位置に2つの矩形状の切欠70が形成されており、この切欠70から従動ローラ63が押さえ部材55の下面に露出されている。これにより、中間トレイ38に保持された印刷用紙の上面に従動ローラ63のローラ表面が接触可能となる。
【0030】
押さえ部材55において端部57とは反対側の端部58の両端には軸受け部68が設けられている。軸受け部68の軸孔69に支軸56が挿通されている。支軸56は、図示しないフレームに回転可能に支持されている。これにより、押さえ部材55は、支軸56を中心に回動可能となる。押さえ部材55は、中間トレイ38に印刷用紙が保持されている状態で、従動ローラ63が中間トレイ38上の印刷用紙の上面に接触してその印刷用紙を押さえる第3位置(図3に示される位置)と、中間トレイ38上の印刷用紙から従動ローラ63が上方へ離間した第4位置(図4に示される位置)との間で回動可能に支持されている。このように押さえ部材55が支持されることにより、押さえ部材55に外力が加えられていない状態では、押さえ部材55はその自重によって前記第3位置へ付勢される。
【0031】
本実施形態では、押さえ部材55は、排出ローラ53による印刷用紙の排出時に前記第3位置に配置される。これにより、中間トレイ38の印刷用紙は、排出ローラ53と従動ローラ63とにより挟持されつつ確実に排出される。また、押さえ部材55は、シフト機構42により印刷用紙がシフト方向44へ移動されるときに、前記第4位置に配置される。これにより、従動ローラ63が印刷用紙に接触しない状態で印刷用紙をシフト方向44へ移動させることができる。このような動作を実現する具体的な機構としては、例えば、押さえ部材55にソレノイド等の駆動手段を連結させておき、図示しない制御部による排出ローラ53の駆動制御又はシフト機構42の駆動伝達機構46の駆動制御に合わせて前記動作となるように前記駆動手段を駆動制御させることが考えられる。
【0032】
また、押さえ部材55の端部57の一方端には、中間トレイ38側へ延びるリンクプレート59が設けられている。このリンクプレート59と、後述するシフトガイド73のリンクバー77とによって、本発明のリンク機構が実現されている。
【0033】
シフトガイド73は、シフト機構42によって中間トレイ38に保持された印刷用紙をシフト方向44へ移動させる際に、印刷用紙を排出ローラ53から上方へ押し上げて排出ローラ53のローラ面から印刷用紙を離間させるものである。図3に示されるように、シフトガイド73は、中間トレイ38の下方に配置されている。このシフトガイド73は、支軸54の長手方向(軸方向)に沿うようにして支軸54に取り付けられている。シフトガイド73は、排出ローラ53のローラ面よりも摺動性の高い素材(摺動摩擦抵抗の小さい素材)、例えば、ポリアセタール(POM)で構成されている。
【0034】
図5に示されるように、シフトガイド73は、長尺細幅で且つ支軸54に対応する円弧形状に形成されたベースプレート74と、ベースプレート74の長手方向の両端それぞれに立設された垂直片75と、ベースプレート74の短手方向の一方端から突出された2つの突出片76と、ベースプレート74の長手方向の一方端に設けられたリンクバー77とを有する。垂直片75には、円弧形状の溝78が形成されている。この溝78が排出ローラ53の支軸54に嵌め入れられることによって、支軸54の軸心を中心に回動可能に支持されている。突出片76は、シフトガイド73が支軸54に取り付けられた状態で、切欠61から中間トレイ38の上面よりも上方へ突出可能な形状及び長さに形成されている。リンクバー77は、押さえ部材55のリンクプレート59に当接可能な位置及び長さに形成されている。
【0035】
シフトガイド73は、突出片76の上端が、切欠61から中間トレイ38の上面よりも上方で、且つ、排出ローラ53のローラ面よりも上方に配置される第1位置(図4に示される位置)と、排出ローラ53のローラ面よりも下方に配置される第2位置(図3に示される位置)との間で回動可能に支持されている。中間トレイ38に印刷用紙が保持された状態でシフトガイド73が前記第1位置に配置されると、突出片76の上端が印刷用紙の下面に接触して、その印刷用紙を排出ローラ53よりも上方へ押し上げる。また、中間トレイ38に印刷用紙が保持された状態でシフトガイド73が前記第2位置に配置されると、突出片76の上端が切欠61に埋没して、印刷用紙の下面から離間する。
【0036】
排出ローラ53の支軸54の一方端には、所定のバネ力を生じるように圧縮されたネジリコイルバネ83が設けられている。具体的には、ネジリコイルバネ83が支軸54の端部に挿通されており、その一方のアーム84が中間トレイ38の側端に固定されており、他方のアーム85がシフトガイド73の垂直片75に固定されている。これにより、シフトガイド73には、ネジリコイルバネ83のバネ力によってリンクバー77が上方へ向かおうとする方向、つまり、シフトガイド76が前記第2位置から前記第1位置へ回動する方向(図3において矢印87で示す方向)の付勢力が付与される。この付勢力は、押さえ部材55の自重による付勢力よりも小さく、シフトガイド73の自重による前記2位置側への付勢力よりも大きく設定されている。なお、矢印87の方向の付勢力をシフトガイド73に生じさせるものであれば、ネジリコイルバネ83に代えて、種々のタイプの弾性部材を適用することが可能である。
【0037】
本実施形態では、押さえ部材55が自重によって下方へ付勢されて前記第3位置(図3に示される位置)へ回動すると、リンクプレート59がリンクバー77に当接して、リンクバー77を押し下げる。これにより、シフトガイド73がネジリコイルバネ83の付勢力に抗して前記第2位置(図3に示される位置)へ回動する。一方、押さえ部材55がその自重に抗して前記第3位置から前記第4位置(図4に示される位置)まで回動されると、その回動動作に連動して、シフトガイド73が前記第2位置から前記第1位置(図4に示される位置)へ回動する。詳細には、押さえ部材55が前記第4位置へ回動すると、リンクプレート59によるリンクバー77の押し下げが解除されて、ネジリコイルバネ83の付勢力によってシフトガイド73が前記第2位置から前記第1位置へ回動する。
【0038】
図6に示されるように、突出片76の上端には、印刷用紙との接触面積が小さくなるように、上方へ先細り形状の絞り部76Aが形成されている。これにより、突出片76が印刷用紙の下面と接触した状態で印刷用紙がシフト機構42によってシフト方向44へ移動されても、接触抵抗が極めて小さくなる。
【0039】
このように本実施形態の後処理装置30が構成されているため、シフト機構42によって中間トレイ38上の印刷用紙をシフト方向44へ移動させる前に、押さえ部材55を前記第3位置から前記第4位置へ回動させることにより、その回動動作に連動して、シフトガイド73が前記第2位置から前記第1位置へ回動する。これにより、突出片76の上端の絞り部76Aが印刷用紙の下面を上方へ押し上げる。このため、印刷用紙は、排出ローラ53のローラ面から離れる。この状態で、シフト機構42によって印刷用紙がシフト方向44へ移動される。このとき、排出ローラ53よりも摺動性の高い突出片76の絞り部76Aだけが印刷用紙の下面に接した状態で印刷用紙がシフト方向44へ移動されるので、印刷用紙の移動時における最下面の印刷用紙のズレ(シフト方向44のズレ)が生じ難くなる。
【0040】
なお、上述の実施形態では、印刷用紙との接触抵抗を小さくするために、突出片76の上端に絞り部76Aが設けられた構成を例示したが、例えば、図7に示されるように、排出方向43と同方向の回転軸を中心に回転可能なように突出片76の上端にコロ76Bが設けられた構成であってもよい。また、図8に示されるように、突出片76を湾曲形状にすることにより突出片76と印刷用紙との接触部に稜線76Cが設けられた構成や、図9に示されるように、突出片76を山折り形状にすることにより突出片76と印刷用紙との接触部に稜線76Dが設けられた構成を適用してもよい。いずれの構成であっても、印刷用紙との接触抵抗が小さくなり、シフト機構42による移動時に印刷用紙のズレが生じなくなる。
【0041】
なお、上述の実施形態で例示したシフトガイド73に代えて、図10に示されるシフトガイド90(本発明の押し上げ部材の一例)を用いることも可能である。図10に示されるように、シフトガイド90は、長尺細幅のベース91を有する。このベース91は、図11に示されるように、中間トレイ38の端部60側の内部に、シフト方向44へスライド可能に収容されている。図10に示されるように、ベース91において排出方向43の上流側の垂直壁92には、シフト方向44(長手方向)に隔てられた2つのガイド溝93が形成されている。ガイド溝93は、上側に位置する上部直線部93Aと、下側に位置する下部直線部93Bと、それらを連結する傾斜部93Cとを有する。ガイド溝93に、中間トレイ38などに固定された固定軸99が挿入されている。また、垂直壁92には、シフト方向44に隔てて配置された4つのコロ94が回転可能に支持されている。コロ94は、排出方向43と同方向を回転軸として回転可能に支持されている。中央側の2つのコロ94は、2つの切欠61(図11参照)に対応する位置に設けられている。また、両側の2つのコロ94は、中間トレイ38に形成された2つのスリット95に対応する位置に設けられている。
【0042】
このようにシフトガイド90が構成されているため、シフトガイド90がシフト方向44の一方向(例えば図10の左方向)へ移動されると、固定軸99がガイド溝93を移動して下部直線部93Bに進入する。これにより、シフトガイド90が持ち上げられて、コロ94がスリット95や切欠61から上方へ突出し、排出ローラ53よりも上方の位置(図11(B)に示される位置、本発明の第1位置に相当)に配置される。また、シフトガイド90がシフト方向44の他方向(例えば図10の右方向)へ移動されると、固定軸99がガイド溝93を移動して下部直線部93Bから傾斜部93Cを経て上部直線部93Aに進入する。これにより、シフトガイド90が下げられて、コロ94がスリット95や切欠61に埋没して、排出ローラ53よりも下方の位置(図11(A)に示される位置、本発明の第2位置に相当)に配置される。
【0043】
このようなシフトガイド90であっても、シフト機構42によって印刷用紙がシフト方向44へ移動されるときに、排出ローラ53よりも摺動性の高いコロ94だけが印刷用紙の下面に接した状態となるので、印刷用紙との接触抵抗が小さくなり、印刷用紙の移動時における最下面の印刷用紙のズレ(シフト方向44のズレ)が生じなくなる。
【産業上の利用可能性】
【0044】
本発明は、印刷面に画像が形成された後に排出された印刷用紙などのシートを排出方向に直交する方向へ移動させるシート移動装置、並びにこのシート移動装置を具備する後処理装置及び画像形成装置に利用可能である。
【符号の説明】
【0045】
10:画像形成装置
30:後処理装置
38:中間トレイ
42:シフト機構
43:排出方向
44:シフト方向
45:サイドガイド
46:駆動伝達機構
50:排出機構
53:排出ローラ
55:押さえ部材
59:リンクプレート
63:従動ローラ
73:シフトガイド
77:リンクバー
83:ネジリコイルバネ
90:ベースガイド
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷面に画像が形成された後に排出された印刷用紙などのシートを排出方向に直交する方向へ移動させるシート移動装置、並びにこれを備えた後処理装置及び画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えばプリンター、複写機、ファクシミリ、及びこれらの複合機などの画像形成装置から排出される印刷用紙等のシートを保持する用紙収容装置が知られている。この種の用紙収容装置の一例として、排出されたシートを保持可能なトレイを有し、そのトレイに保持されたシートをその排出方向と直交するシフト方向へシフト(移動)させてシートを仕分けるシフト機構を備えたものが知られている。例えば、特許文献1には、シートを排出するための排出ローラを有し、前記トレイとともに前記排出ローラを前記シフト方向へ移動させることによってシートを仕分ける機構が記載されている。また、特許文献2には、前記トレイに保持されたシートを整合させる整合部材を有し、前記トレイとともに前記整合部材を前記シフト方向へ移動させることによってシートを仕分ける機構が記載されている。これらのシフト機構によれば、いずれも、シフト動作によるシートのズレを抑制できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平01−214565号公報
【特許文献2】特開平01−214574号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前掲の各特許文献に記載のシフト機構は、いずれも、前記排出ローラを前記シフト方向へ移動させるものである。前記排出ローラを移動させるには、前記排出ローラを移動可能にする機構だけでなく、前記排出ローラに駆動力を伝達するギヤ等の伝達機構を移動可能にする機構などを設ける必要があり、従来のシフト機構は、その構成が極めて複雑になるという問題を有している。
【0005】
本発明は前記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、画像形成後にトレイに排出されたシートの移動機構を簡単な構成で実現することができ、しかもシートの移動時にシートのズレが生じ難いシート移動装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、画像形成後に排出されたシートを保持するトレイと、前記トレイに保持されたシートを該シートの排出方向と直交する第1方向へ移動させる移動機構と、前記トレイ上のシートの下面に接触して該シートを前記排出方向へ排出する駆動ローラと、前記トレイ上のシートの下面に接触して該シートを前記駆動ローラよりも上方へ押し上げる第1位置と、前記トレイ上のシートから下方へ離間した第2位置との間で移動可能に設けられた押し上げ部材と、を具備するシート移動装置として構成されている。
【0007】
このように構成されているため、前記移動機構によって前記トレイ上のシートを前記第1方向へ移動させる前に、前記押し上げ部材を前記第2位置から前記第1位置へ移動させることができる。前記押し上げ部材が前記第1位置に移動すると、前記駆動ローラと接触していたシートが前記駆動ローラから上方へ押し上げられて前記駆動ローラから離れる。この状態で、前記移動機構がシートを前記第1方向へ移動させる。これにより、押し上げ部材だけがシートの下面に接した状態でシートが第1方向へ移動されるので、シートの移動時におけるシートのズレが防止される。また、前記押し上げ部材といった簡単な構成でシートのズレを防止しつつシートを移動させる機構を実現することが可能となる。
【0008】
前記押し上げ部材におけるシートとの接触部の摩擦抵抗は、前記駆動ローラの外周面よりも小さいことが好ましい。
【0009】
これにより、前記押し上げ部材がシートの下面に接触した場合でも、前記接触部とシートとの接触時の摩擦抵抗が前記駆動ローラとシートとの接触時の摩擦抵抗よりも小さいため、シートの移動時にシートが円滑に移動され、且つ、シートのズレも防止される。
【0010】
本発明のシート移動装置は、押さえ部材とリンク機構とを更に備えている。前記押さえ部材は、前記駆動ローラの上方において、前記トレイ上のシートの上面に接触して該シートを押さえる第3位置と、前記トレイ上のシートから上方へ離間した第4位置との間で移動可能に設けられている。また、前記押さえ部材は、前記駆動ローラによる排出時に前記第3位置に移動され、前記移動機構による移動時に前記第4位置に移動される。前記リンク機構は、前記押さえ部材が前記第3位置から前記第4位置へ移動する動作に連動して、前記押し上げ部材を前記第2位置から前記第1位置へ移動させるものである。
【0011】
前記押さえ部材は、前記駆動ローラによる排出時に前記第3位置に移動されるように構成されているため、前記駆動ローラによる排出時は、前記駆動ローラと協働してシートを排出する。また、前記押さえ部材は、前記移動機構による移動時に前記第4位置に移動されるように構成されているため、シートが前記第1方向へ移動される時は、押さえ部材がシートの移動を妨げない。このような押さえ部材が設けられている場合は、前記リンク機構によって前記押し上げ部材が連動される。これにより、シートを前記第1方向へ移動させる前に前記押し上げ部材を前記第2位置から前記第1位置に移動させる機構を簡単な構成で実現できる。
【0012】
前記押し上げ部材は、シートとの接触部に回転可能に支持されたコロを有することが好ましい。これにより、シートとの摩擦抵抗が更に低下して、シートのズレが確実に防止される。
【0013】
本発明は、前記駆動ローラの外周面に高摩擦部材が設けられた構成に好ましく適用される。
【0014】
前記移動機構は、前記トレイに保持されたシートの前記第1方向の端部に接離可能なようにスライド支持されたサイドガイドと、前記サイドガイドに前記第1方向の駆動力を伝達する駆動伝達機構とから構成されている。このような構成に対して本発明は好ましく適用される。
【0015】
また、本発明は、上述に記載のシート移動装置を具備する後処理装置、又は上述に記載のシート移動装置を具備する画像形成装置として捉えることもできる。このように構成された後処理装置及び画層形成装置にも本発明は好適である。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、画像形成後にトレイに排出されたシートの移動機構を簡単な構成で実現することができ、しかもシートの移動時にシートのズレを生じさせなくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の実施形態に係る後処理装置30及びこれが連結された画像形成装置10の概略構成を示す模式図。
【図2】シフト機構42及び排出機構50の構成を示す斜視図。
【図3】排出機構50の構成を示す部分拡大図。
【図4】排出機構50の構成を示す部分拡大図。
【図5】シフトガイド73の構成を示す斜視図。
【図6】シフトガイド73の突出片76の構成を示す部分拡大図。
【図7】シフトガイド73の突出片76の構成の変形例を示す部分拡大図。
【図8】シフトガイド73の突出片76の構成の変形例を示す部分拡大図。
【図9】シフトガイド73の突出片76の構成の変形例を示す部分拡大図。
【図10】シフトガイド93の構成を示す斜視図。
【図11】シフトガイド93の動作を説明するための斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、適宜図面を参照して本発明の実施形態について説明する。なお、以下に説明される実施形態は本発明を具体化した一例にすぎず、本発明の要旨を変更しない範囲で、本発明の実施形態は適宜変更できる。
【0019】
まず、図1を参照して、本発明の実施形態に係る後処理装置30(本発明の後処理装置の一例)の概略構成について説明する。後処理装置30は、プリンターや複写機、ファクシミリ、又はこれらの機能を備えた複合機などに代表される画像形成装置10と連結されて用いられるものである。この後処理装置30は、画像形成後の印刷用紙(本発明のシートに相当)を移動させて仕分けする仕分け処理や、複数の印刷用紙に対してステープルを行うステープル処理を実行する。なお、画像形成装置10は、入力された画像をトナーなどの印刷材料を用いて印刷用紙に印刷するものであり、上部に原稿の画像を読み取るスキャナ12が設けられ、下部に電子写真方式の画像形成部14が設けられた従来周知のものである。画像形成部14は、複数の給紙トレイ16、搬送手段17、転写装置18、定着装置19などを備えている。画像形成装置10は従来周知のものであるため、本明細書では画像形成装置10の詳細な説明を省略する。
【0020】
後処理装置30は、画像形成装置10との連結面(図1において右側面)に、画像形成装置10から排出される画像形成された印刷用紙を受け入れる入り口となる搬入口31を備えている。また、後処理装置30は、前記連結面とは反対側の側面(図1において左側面)に、後処理装置30から印刷用紙を外部に排出するための排出口32を備えている。後処理装置30の内部には、搬入口31から水平に延びる搬送路34が形成されている。搬送路34の搬入口31側である一端には、駆動ローラと従動ローラとからなる搬送ローラ対35が設けられている。また、搬送路34の排出口32側である他端は後処理装置30の中央付近に達しており、前記他端には、駆動ローラと従動ローラとからなる搬送ローラ対36が設けられている。画像形成装置10から排出され、搬入口31に進入した印刷用紙は、搬送ローラ対35及び搬送ローラ対36によって搬送路34を搬送される。
【0021】
後処理装置30は、主として、中間トレイ38(本発明のトレイの一例)と、外部トレイ39と、ステープルユニット40と、シフト機構42(本発明の移動機構の一例)と、排出機構50とを備えている。搬送路34から搬送ローラ対36によって排出された印刷用紙は、中間トレイ38へ導かれる。なお、中間トレイ38、シフト機構42、並びに後述する排出ローラ53(本発明の駆動ローラの一例)及びシフトガイド73(本発明の押し上げ部材の一例)によって本発明のシート移動装置が実現されている。本実施形態では、本発明のシート移動装置が後処理装置30に組み込まれた例について説明するが、例えば、本発明のシート移動装置が画像形成装置10に組み込まれた構成であってもよく、また、画像形成装置10や後処理装置30から独立した装置として実現されていてもよい。
【0022】
中間トレイ38は、搬送路34から搬送ローラ対36によって排出された印刷用紙を一時的に保持して収容するものである。中間トレイ38は、搬入口31側が下方となるように斜めに傾けて設けられている。中間トレイ38は複数の印刷用紙を保持することが可能に構成されている。ステープルユニット40は、中間トレイ31の傾斜方向の下端部の外側に設けられている。
【0023】
搬送ローラ対36によって搬送路34を排出された印刷用紙は、不図示のガイドなどによって案内されて中間トレイ38に収容される。後処理装置30においてステープル処理が有効となるように設定されている場合は、中間トレイ38に所定数の印刷用紙が保持されると、ステープルユニット40によって、その用紙束の所定位置にステープル処理が実行される。その後、排出機構50によって排出口32から外部トレイ39に排出される。また、仕分け処理が有効となるように設定されている場合は、後段で詳述するシフト機構42によって中間トレイ38に保持された一枚又は複数枚の印刷用紙が排出方向43と直交するシフト方向44(本発明の第1方向に相当、図2参照)へ適宜移動される。そして、移動後に中間トレイ38の印刷用紙がまとめて排出機構50によって排出口32から外部トレイ39に排出される。これにより、外部トレイ39上で所定枚数ごとに印刷用紙が仕分けされる。
【0024】
以下、図2から図6を参照して、シフト機構42及び排出機構50の詳細について説明する。シフト機構42は、中間トレイ38に保持された印刷用紙を中間トレイ38から排出口32へ向かう排出方向43に直交するシフト方向44へ移動させるものである。図2に示されるように、シフト機構42は、シフト方向44へスライド移動可能なように中間トレイ38に設けられた一対のサイドガイド45(本発明のサイドガイドの一例)と、サイドガイド45をシフト方向44へ移動させる駆動力を伝達するための駆動伝達機構46(本発明の駆動伝達機構の一例、図1参照)とを備えている。なお、図2には一方のサイドガイド45のみが示されており、他方のサイドガイド45は他の部材によって隠されている。
【0025】
中間トレイ38には、シフト方向44へ延びる長尺細幅のスライド溝47が形成されている。このスライド溝47にサイドガイド45が支持されている。これにより、サイドガイド45がスライド溝47に沿ってシフト方向44へスライド移動可能となる。各スライドガイド45は、シフト方向44へ隔てられて配置されており、スライドガイド45間に印刷用紙が載置されるようになっている。したがって、スライドガイド45がスライドされるとスライドガイド45のガイド面が印刷用紙の側端に当接する。
【0026】
駆動伝達機構46は、例えば、ラック−ピニオン機構である。駆動伝達機構46のラックギヤがサイドガイド45に連結されており、ピニオンギヤが不図示のモータの出力ギヤに噛合されている。前記モータが回転されると、その出力ギヤ及び前記ピニオンギヤを介して回転力が伝達され、前記ピニオンギヤから前記ラックギヤに伝達されるときに回転運動が直線運動に変化されて、サイドガイド45に伝達される。前記モータが不図示の制御部によって駆動制御されることによってサイドガイド45が移動され、サイドガイド45間に載置された印刷用紙がシフト方向44へ移動される。
【0027】
排出機構50は、中間トレイ38に保持された印刷用紙を外部トレイ39へ排出するものである。図3に示されるように、排出機構50は、中間トレイ38の排出方向43の端部60に設けられた排出ローラ53と、排出ローラ53の上方に配置された押さえ部材55(本発明の押さえ部材の一例)と、排出ローラ53の下方に設けられたシフトガイド73を備えている。
【0028】
中間トレイ38の排出方向43の端部60の下方に排出ローラ53の支軸54が設けられている。支軸54は、図示しないフレームに回転可能に支持されている。支軸54の中央部に所定間隔を隔てて2つの排出ローラ53が設けられている。中間トレイ38の端部60には、排出ローラ53に対応する位置に2つの矩形状の切欠61が形成されており、この切欠61から排出ローラ53が中間トレイ38の上面に露出されている。これにより、中間トレイ38に保持された印刷用紙の下面に排出ローラ53のローラ表面が接触可能となる。排出ローラ53のローラ表面には、印刷用紙に搬送力を伝達し易くするために、シリコンゴムやNBRなどの高摩擦部材が設けられている。支軸54に図示しないモータからの回転力が伝達されると、排出ローラ53が回転し、中間トレイ38の印刷用紙が排出される。
【0029】
押さえ部材55は、中間トレイ38に保持された印刷用紙の上面に接触してその印刷用紙を中間トレイ38側へ押さえ付けるものである。図3に示されるように、押さえ部材55はプレート状に形成されており、中間トレイ38の上方に設けられている。押さえ部材55の排出方向43の端部57に従動ローラ63が設けられている。従動ローラ63は、摺動抵抗の小さい素材、例えばポリアセタール(POM)で構成されている。端部57の上面に支軸64が取り付けられており、その支軸64に2つの従動ローラ63が回転可能に支持されている。2つの従動ローラ64は、2つの排出ローラ53の上方に配置されている。押さえ部材55の排出方向43の端部57には、従動ローラ63に対応する位置に2つの矩形状の切欠70が形成されており、この切欠70から従動ローラ63が押さえ部材55の下面に露出されている。これにより、中間トレイ38に保持された印刷用紙の上面に従動ローラ63のローラ表面が接触可能となる。
【0030】
押さえ部材55において端部57とは反対側の端部58の両端には軸受け部68が設けられている。軸受け部68の軸孔69に支軸56が挿通されている。支軸56は、図示しないフレームに回転可能に支持されている。これにより、押さえ部材55は、支軸56を中心に回動可能となる。押さえ部材55は、中間トレイ38に印刷用紙が保持されている状態で、従動ローラ63が中間トレイ38上の印刷用紙の上面に接触してその印刷用紙を押さえる第3位置(図3に示される位置)と、中間トレイ38上の印刷用紙から従動ローラ63が上方へ離間した第4位置(図4に示される位置)との間で回動可能に支持されている。このように押さえ部材55が支持されることにより、押さえ部材55に外力が加えられていない状態では、押さえ部材55はその自重によって前記第3位置へ付勢される。
【0031】
本実施形態では、押さえ部材55は、排出ローラ53による印刷用紙の排出時に前記第3位置に配置される。これにより、中間トレイ38の印刷用紙は、排出ローラ53と従動ローラ63とにより挟持されつつ確実に排出される。また、押さえ部材55は、シフト機構42により印刷用紙がシフト方向44へ移動されるときに、前記第4位置に配置される。これにより、従動ローラ63が印刷用紙に接触しない状態で印刷用紙をシフト方向44へ移動させることができる。このような動作を実現する具体的な機構としては、例えば、押さえ部材55にソレノイド等の駆動手段を連結させておき、図示しない制御部による排出ローラ53の駆動制御又はシフト機構42の駆動伝達機構46の駆動制御に合わせて前記動作となるように前記駆動手段を駆動制御させることが考えられる。
【0032】
また、押さえ部材55の端部57の一方端には、中間トレイ38側へ延びるリンクプレート59が設けられている。このリンクプレート59と、後述するシフトガイド73のリンクバー77とによって、本発明のリンク機構が実現されている。
【0033】
シフトガイド73は、シフト機構42によって中間トレイ38に保持された印刷用紙をシフト方向44へ移動させる際に、印刷用紙を排出ローラ53から上方へ押し上げて排出ローラ53のローラ面から印刷用紙を離間させるものである。図3に示されるように、シフトガイド73は、中間トレイ38の下方に配置されている。このシフトガイド73は、支軸54の長手方向(軸方向)に沿うようにして支軸54に取り付けられている。シフトガイド73は、排出ローラ53のローラ面よりも摺動性の高い素材(摺動摩擦抵抗の小さい素材)、例えば、ポリアセタール(POM)で構成されている。
【0034】
図5に示されるように、シフトガイド73は、長尺細幅で且つ支軸54に対応する円弧形状に形成されたベースプレート74と、ベースプレート74の長手方向の両端それぞれに立設された垂直片75と、ベースプレート74の短手方向の一方端から突出された2つの突出片76と、ベースプレート74の長手方向の一方端に設けられたリンクバー77とを有する。垂直片75には、円弧形状の溝78が形成されている。この溝78が排出ローラ53の支軸54に嵌め入れられることによって、支軸54の軸心を中心に回動可能に支持されている。突出片76は、シフトガイド73が支軸54に取り付けられた状態で、切欠61から中間トレイ38の上面よりも上方へ突出可能な形状及び長さに形成されている。リンクバー77は、押さえ部材55のリンクプレート59に当接可能な位置及び長さに形成されている。
【0035】
シフトガイド73は、突出片76の上端が、切欠61から中間トレイ38の上面よりも上方で、且つ、排出ローラ53のローラ面よりも上方に配置される第1位置(図4に示される位置)と、排出ローラ53のローラ面よりも下方に配置される第2位置(図3に示される位置)との間で回動可能に支持されている。中間トレイ38に印刷用紙が保持された状態でシフトガイド73が前記第1位置に配置されると、突出片76の上端が印刷用紙の下面に接触して、その印刷用紙を排出ローラ53よりも上方へ押し上げる。また、中間トレイ38に印刷用紙が保持された状態でシフトガイド73が前記第2位置に配置されると、突出片76の上端が切欠61に埋没して、印刷用紙の下面から離間する。
【0036】
排出ローラ53の支軸54の一方端には、所定のバネ力を生じるように圧縮されたネジリコイルバネ83が設けられている。具体的には、ネジリコイルバネ83が支軸54の端部に挿通されており、その一方のアーム84が中間トレイ38の側端に固定されており、他方のアーム85がシフトガイド73の垂直片75に固定されている。これにより、シフトガイド73には、ネジリコイルバネ83のバネ力によってリンクバー77が上方へ向かおうとする方向、つまり、シフトガイド76が前記第2位置から前記第1位置へ回動する方向(図3において矢印87で示す方向)の付勢力が付与される。この付勢力は、押さえ部材55の自重による付勢力よりも小さく、シフトガイド73の自重による前記2位置側への付勢力よりも大きく設定されている。なお、矢印87の方向の付勢力をシフトガイド73に生じさせるものであれば、ネジリコイルバネ83に代えて、種々のタイプの弾性部材を適用することが可能である。
【0037】
本実施形態では、押さえ部材55が自重によって下方へ付勢されて前記第3位置(図3に示される位置)へ回動すると、リンクプレート59がリンクバー77に当接して、リンクバー77を押し下げる。これにより、シフトガイド73がネジリコイルバネ83の付勢力に抗して前記第2位置(図3に示される位置)へ回動する。一方、押さえ部材55がその自重に抗して前記第3位置から前記第4位置(図4に示される位置)まで回動されると、その回動動作に連動して、シフトガイド73が前記第2位置から前記第1位置(図4に示される位置)へ回動する。詳細には、押さえ部材55が前記第4位置へ回動すると、リンクプレート59によるリンクバー77の押し下げが解除されて、ネジリコイルバネ83の付勢力によってシフトガイド73が前記第2位置から前記第1位置へ回動する。
【0038】
図6に示されるように、突出片76の上端には、印刷用紙との接触面積が小さくなるように、上方へ先細り形状の絞り部76Aが形成されている。これにより、突出片76が印刷用紙の下面と接触した状態で印刷用紙がシフト機構42によってシフト方向44へ移動されても、接触抵抗が極めて小さくなる。
【0039】
このように本実施形態の後処理装置30が構成されているため、シフト機構42によって中間トレイ38上の印刷用紙をシフト方向44へ移動させる前に、押さえ部材55を前記第3位置から前記第4位置へ回動させることにより、その回動動作に連動して、シフトガイド73が前記第2位置から前記第1位置へ回動する。これにより、突出片76の上端の絞り部76Aが印刷用紙の下面を上方へ押し上げる。このため、印刷用紙は、排出ローラ53のローラ面から離れる。この状態で、シフト機構42によって印刷用紙がシフト方向44へ移動される。このとき、排出ローラ53よりも摺動性の高い突出片76の絞り部76Aだけが印刷用紙の下面に接した状態で印刷用紙がシフト方向44へ移動されるので、印刷用紙の移動時における最下面の印刷用紙のズレ(シフト方向44のズレ)が生じ難くなる。
【0040】
なお、上述の実施形態では、印刷用紙との接触抵抗を小さくするために、突出片76の上端に絞り部76Aが設けられた構成を例示したが、例えば、図7に示されるように、排出方向43と同方向の回転軸を中心に回転可能なように突出片76の上端にコロ76Bが設けられた構成であってもよい。また、図8に示されるように、突出片76を湾曲形状にすることにより突出片76と印刷用紙との接触部に稜線76Cが設けられた構成や、図9に示されるように、突出片76を山折り形状にすることにより突出片76と印刷用紙との接触部に稜線76Dが設けられた構成を適用してもよい。いずれの構成であっても、印刷用紙との接触抵抗が小さくなり、シフト機構42による移動時に印刷用紙のズレが生じなくなる。
【0041】
なお、上述の実施形態で例示したシフトガイド73に代えて、図10に示されるシフトガイド90(本発明の押し上げ部材の一例)を用いることも可能である。図10に示されるように、シフトガイド90は、長尺細幅のベース91を有する。このベース91は、図11に示されるように、中間トレイ38の端部60側の内部に、シフト方向44へスライド可能に収容されている。図10に示されるように、ベース91において排出方向43の上流側の垂直壁92には、シフト方向44(長手方向)に隔てられた2つのガイド溝93が形成されている。ガイド溝93は、上側に位置する上部直線部93Aと、下側に位置する下部直線部93Bと、それらを連結する傾斜部93Cとを有する。ガイド溝93に、中間トレイ38などに固定された固定軸99が挿入されている。また、垂直壁92には、シフト方向44に隔てて配置された4つのコロ94が回転可能に支持されている。コロ94は、排出方向43と同方向を回転軸として回転可能に支持されている。中央側の2つのコロ94は、2つの切欠61(図11参照)に対応する位置に設けられている。また、両側の2つのコロ94は、中間トレイ38に形成された2つのスリット95に対応する位置に設けられている。
【0042】
このようにシフトガイド90が構成されているため、シフトガイド90がシフト方向44の一方向(例えば図10の左方向)へ移動されると、固定軸99がガイド溝93を移動して下部直線部93Bに進入する。これにより、シフトガイド90が持ち上げられて、コロ94がスリット95や切欠61から上方へ突出し、排出ローラ53よりも上方の位置(図11(B)に示される位置、本発明の第1位置に相当)に配置される。また、シフトガイド90がシフト方向44の他方向(例えば図10の右方向)へ移動されると、固定軸99がガイド溝93を移動して下部直線部93Bから傾斜部93Cを経て上部直線部93Aに進入する。これにより、シフトガイド90が下げられて、コロ94がスリット95や切欠61に埋没して、排出ローラ53よりも下方の位置(図11(A)に示される位置、本発明の第2位置に相当)に配置される。
【0043】
このようなシフトガイド90であっても、シフト機構42によって印刷用紙がシフト方向44へ移動されるときに、排出ローラ53よりも摺動性の高いコロ94だけが印刷用紙の下面に接した状態となるので、印刷用紙との接触抵抗が小さくなり、印刷用紙の移動時における最下面の印刷用紙のズレ(シフト方向44のズレ)が生じなくなる。
【産業上の利用可能性】
【0044】
本発明は、印刷面に画像が形成された後に排出された印刷用紙などのシートを排出方向に直交する方向へ移動させるシート移動装置、並びにこのシート移動装置を具備する後処理装置及び画像形成装置に利用可能である。
【符号の説明】
【0045】
10:画像形成装置
30:後処理装置
38:中間トレイ
42:シフト機構
43:排出方向
44:シフト方向
45:サイドガイド
46:駆動伝達機構
50:排出機構
53:排出ローラ
55:押さえ部材
59:リンクプレート
63:従動ローラ
73:シフトガイド
77:リンクバー
83:ネジリコイルバネ
90:ベースガイド
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像形成後に排出されたシートを保持するトレイと、
前記トレイに保持されたシートを該シートの排出方向と直交する第1方向へ移動させる移動機構と、
前記トレイ上のシートの下面に接触して該シートを前記排出方向へ排出する駆動ローラと、
前記トレイ上のシートの下面に接触して該シートを前記駆動ローラよりも上方へ押し上げる第1位置と、前記トレイ上のシートから下方へ離間した第2位置との間で移動可能に設けられた押し上げ部材と、を具備するシート移動装置。
【請求項2】
前記押し上げ部材におけるシートとの接触部の摩擦抵抗は、前記駆動ローラの外周面よりも小さい請求項1に記載のシート移動装置。
【請求項3】
前記駆動ローラの上方において、前記トレイ上のシートの上面に接触して該シートを押さえる第3位置と、前記トレイ上のシートから上方へ離間した第4位置との間で移動可能に設けられ、前記駆動ローラによる排出時に前記第3位置に移動され、前記移動機構による移動時に前記第4位置に移動される押さえ部材と、
前記押さえ部材が前記第3位置から前記第4位置へ移動する動作に連動して、前記押し上げ部材を前記第2位置から前記第1位置へ移動させるリンク機構と、を更に備える請求項1又は2に記載のシート移動装置。
【請求項4】
前記押し上げ部材は、シートとの接触部に回転可能に支持されたコロを有する請求項1から3のいずれかに記載のシート移動装置。
【請求項5】
前記駆動ローラの外周面に高摩擦部材が設けられている請求項1から4のいずれかに記載のシート移動装置。
【請求項6】
前記移動機構は、
前記トレイに保持されたシートの前記第1方向の端部に接離可能なようにスライド支持されたサイドガイドと、
前記サイドガイドに前記第1方向の駆動力を伝達する駆動伝達機構とから構成されている請求項1から5のいずれかに記載のシート移動装置。
【請求項7】
請求項1から6のいずれかに記載のシート移動装置を具備する後処理装置。
【請求項8】
請求項1から6のいずれかに記載のシート移動装置を具備する画像形成装置。
【請求項1】
画像形成後に排出されたシートを保持するトレイと、
前記トレイに保持されたシートを該シートの排出方向と直交する第1方向へ移動させる移動機構と、
前記トレイ上のシートの下面に接触して該シートを前記排出方向へ排出する駆動ローラと、
前記トレイ上のシートの下面に接触して該シートを前記駆動ローラよりも上方へ押し上げる第1位置と、前記トレイ上のシートから下方へ離間した第2位置との間で移動可能に設けられた押し上げ部材と、を具備するシート移動装置。
【請求項2】
前記押し上げ部材におけるシートとの接触部の摩擦抵抗は、前記駆動ローラの外周面よりも小さい請求項1に記載のシート移動装置。
【請求項3】
前記駆動ローラの上方において、前記トレイ上のシートの上面に接触して該シートを押さえる第3位置と、前記トレイ上のシートから上方へ離間した第4位置との間で移動可能に設けられ、前記駆動ローラによる排出時に前記第3位置に移動され、前記移動機構による移動時に前記第4位置に移動される押さえ部材と、
前記押さえ部材が前記第3位置から前記第4位置へ移動する動作に連動して、前記押し上げ部材を前記第2位置から前記第1位置へ移動させるリンク機構と、を更に備える請求項1又は2に記載のシート移動装置。
【請求項4】
前記押し上げ部材は、シートとの接触部に回転可能に支持されたコロを有する請求項1から3のいずれかに記載のシート移動装置。
【請求項5】
前記駆動ローラの外周面に高摩擦部材が設けられている請求項1から4のいずれかに記載のシート移動装置。
【請求項6】
前記移動機構は、
前記トレイに保持されたシートの前記第1方向の端部に接離可能なようにスライド支持されたサイドガイドと、
前記サイドガイドに前記第1方向の駆動力を伝達する駆動伝達機構とから構成されている請求項1から5のいずれかに記載のシート移動装置。
【請求項7】
請求項1から6のいずれかに記載のシート移動装置を具備する後処理装置。
【請求項8】
請求項1から6のいずれかに記載のシート移動装置を具備する画像形成装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2013−79144(P2013−79144A)
【公開日】平成25年5月2日(2013.5.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−221296(P2011−221296)
【出願日】平成23年10月5日(2011.10.5)
【出願人】(000006150)京セラドキュメントソリューションズ株式会社 (13,173)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年5月2日(2013.5.2)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年10月5日(2011.10.5)
【出願人】(000006150)京セラドキュメントソリューションズ株式会社 (13,173)
【Fターム(参考)】
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