説明

シールドカバー、微細駆動装置、ナノピンセット装置および試料観察装置

【課題】集束イオンビームなどによるナノピンセットのチャージアップを防ぐ。
【解決手段】ナノピンセットホルダ11のナノピンセット1にシールドカバー300を被せる。これにより、FIB装置使用時における装置から放射される集束イオンビーム、試料から放射される反射電子や二次電子によるナノピンセット1のチャージアップを防止する。シールドカバー300は、表カバー310と裏カバー320とからなる。表カバー310および裏カバー320は、りん青銅などの金属材料からなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、静電アクチュエータで駆動するMEMS素子のチャージアップを防ぐために取り付けるシールドカバー、そのシールドカバーを備えた微細駆動装置、ナノピンセット装置、およびその微細駆動装置を備えた試料観察装置に関する。
【背景技術】
【0002】
微小物質を把持するためのフィンガー体を備えたマイクログリッパーが知られている。このようなマイクログリッパーは、たとえば、下記特許文献1に開示されているように、3次元の油圧駆動型マニピュレータの移動部の先端に固定されて用いられる。
【特許文献1】特開平8−257926号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記特許文献1に開示されているような従来のものでは、電子顕微鏡使用時などにおける装置から放射される集束イオンビームや電子ビーム、試料から放射される反射電子や二次電子によるチャージアップにより動作不良が発生するおそれがある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
(1)請求項1の発明の微細駆動装置は、微細駆動部を有する微細素子と、微細駆動部をシールドして電荷のチャージアップを防止するシールドカバーとを備えることを特徴とする。
(2)請求項2の発明は、請求項1の微細駆動装置において、微細駆動部は静電アクチュエータであることを特徴とする。
(3)請求項3の発明は、請求項1または2に記載の微細駆動装置において、シールドカバーは、微細駆動部の上下面を覆うように構成されていることを特徴とする。
(4)請求項4の発明の試料観察装置は、請求項1乃至3の微細駆動装置と、微細駆動装置で操作される試料を収容する真空チャンバと、真空チャンバ内において、試料に電子ビームを照射する電子銃またはイオンビームを照射するイオンビーム源とを備えることを特徴とする。
(5)請求項5の発明は、請求項4の試料観察装置において、微細駆動装置は静電アクチュエータで駆動されるナノピンセットであることを特徴とする。
(6)請求項6の発明は、請求項4の試料観察装置において、真空チャンバ内に照射源と対向配置され、試料を保持する試料台をさらに備え、ナノピンセットは試料台と照射源との間に配置されることを特徴とする。
(7)請求項7の発明のナノピンセット装置は、静電アクチュエータで駆動されるナノピンセットと、静電アクチュエータを上下面からシールドして電荷のチャージアップを防止するシールドカバーとを備えることを特徴とする。
(8)請求項8の発明は、請求項7のナノピンセット装置において、シールドカバーは一対の上カバーと下カバーとを備え、上下カバーは互いに係合して静電アクチュエータの表裏面を覆い、上下カバーは接地されていることを特徴とする。
(9)請求項9の発明のシールドカバーは、請求項1乃至8のいずれか1項に記載されているものである。
【発明の効果】
【0005】
本発明によれば、微細駆動部をシールドするシールドカバーを備えるので、電荷のチャージアップを防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
以下、本発明によるシールドカバーをナノピンセット装置に適用した一実施の形態について説明する。はじめに、ナノピンセット装置について図を参照しながら説明する。
【0007】
図1は、本発明の実施の形態によるナノピンセット装置全体の概略を示す構成図である。ナノピンセット装置50は、ナノピンセット1と、電源回路2とを備えており、ナノピンセット1は、後述するようにSOI(Silicon on Insulator)ウエハから一体で作製される。SOIウエハは、2枚のSi単結晶板の一方にSiO層を形成し、SiO層を介して貼り合わせたものである。
【0008】
図1に示すように、ナノピンセット1は、一対のアーム3a,3bと、一対の静電アクチュエータ4a,4bと、一対の支持部7a,7bと、一対の連結部8a,8bと、一対のアーム支持部9a,9bと、台座10とを備える。静電アクチュエータ4aには、固定電極5aおよび可動電極6aが設けられ、静電アクチュエータ4bには固定電極5bおよび可動電極6bが設けられている。台座10は、後述するホルダ30に接合され、ホルダ30は、不図示の移動機構に着脱可能に取り付けられ、3次元方向に移動可能であり、これにより、ナノピンセット1全体が3次元方向に移動可能となっている。
【0009】
図2を参照しながら、ナノピンセット1の構造を詳しく説明する。図2は、図1に示すナノピンセット1を拡大して示す平面図である。図2以下では、ナノピンセット1の左右対称に設けられる構成部品については、主として左側についてのみ説明する。固定電極5aおよび可動電極6aは、いずれも櫛歯形状を呈しており、相互に複数の櫛歯が噛み合うように対向載置されている。固定電極5aは台座10に固定されているが、可動電極6aは、細いビーム状の支持部7aによって台座10に弾性的に固定されている。アーム3a,3bは、それぞれ細いビーム状のアーム支持部9a,9bを介して台座10に弾性的に固定されている。アーム3aと可動電極6aとは連結部8aによって連結され、アーム3bと可動電極6bとは連結部8bによって連結されている。
【0010】
図1および図2を参照すると、ナノピンセット1には、左側電極端子2a、左側電極端子2b、左アーム用電極端子2c、右アーム用電極端子2d、右側電極端子2e、右側電極端子2fおよびアース電極端子2gが形成されている。左側電極端子2aは固定電極5aに接続され、左側電極端子2bは可動電極6aに接続され、左アーム用電極端子2cはアーム3aに接続されている。右アーム用電極端子2dはアーム3bに接続され、右側電極端子2eは可動電極6bに接続され、右側電極端子2fは固定電極5bに接続され、アース電極端子2gは台座10に接続されている。これら7つの電極端子2a〜2gと電源回路2の7つの端子2a〜2gとが、対応する符号同士接続されている。
【0011】
左側電極2a,2bの間にはDC電源20aが接続され、右側電極2e,2fの間にはDC電源20bが接続されている。左側電極2a,2b間に直流電圧を印加することにより、固定電極5aと可動電極6aとの間にクーロン力による静電引力を発生させ、可動電極6aを固定電極5aに対して動かすことができる。右側の固定電極5b,可動電極6bについても同様に動作する。上述したアクチュエータ駆動電流は、DC電源20a,20bとを有する電源回路2から供給される。
【0012】
左アーム用電極端子2cと右アーム用電極端子2dは、アーム3a,3b間に作用する電気量などを検出するために設けられている。そのため、アーム3a,3bは、それぞれ可動電極6a,6bとは絶縁されている。アース電極端子2gは、台座10が浮遊電極になるのを防ぐために設けられている。また、チップ抵抗R1〜R6は、静電アクチュエータ4a,4bやアーム3a,3bに、外界の電磁波の交番電界によって導線に生じる起電力が印加されないようにする過電圧印加防止のために設けられている。ナノピンセット1では、アーム3a,3bの開閉に必要な電圧は数十ボルトオーダーであるが、電源回路2の配線長さや周囲の環境によっては、上述の交番電界による周期的に変化する起電力が数十ボルトに達することもある。この起電力が静電アクチュエータ4a,4bに印加されると、アーム3a,3bの先端が過度に振動し、互いに接触して破損をもたらしたり、ナノピンセット1の内部で絶縁破壊を引き起こす恐れがある。このような過電圧が印加されるのを防止するため、電源回路2にチップ抵抗R1〜R6を挿入して電流を逃がすようにしている。
【0013】
図3は、図1に示すナノピンセット1が取り付けられるホルダ30を説明する図であり、ナノピンセット1および電源回路2の一部をホルダに設置した状態を示している。図3(a)は平面図、図3(b)は側面図である。ナノピンセット1の平板状の台座10はセラミックスなどの絶縁材料のホルダ30に接合され、ナノピンセット1とホルダ30とが一体化されている。ホルダ30に形成された配線32には、端子2a〜2gが設けられているとともに、チップ抵抗R1〜R6が配設されている。7つの端子2a〜2gは、Auの細線31により、ナノピンセット1の7つの電極端子2a〜2gと対応する符号同士が接続されている。この接続箇所には、図4に示すように樹脂51が塗布されており、樹脂51によって保護されている。33a〜33gはホルダ30を貫通するスルーホールであり、各配線32において、スルーホール33a〜33fとチップ抵抗R1〜R6との間に、図4に示すように外部からのケーブル40が取り付けられる。以下、ナノピンセット1とホルダ30とケーブル40とを組合せたものをナノピンセットユニット11と呼ぶ。
【0014】
スルーホール33aとチップ抵抗R1との間のケーブル取付け部53aおよびスルーホール33bとチップ抵抗R2との間のケーブル取付け部53bは、ケーブル40によりDC電源20a(図1および図4参照)に接続され、スルーホール33eとチップ抵抗R5との間のケーブル取付け部53cおよびスルーホール33fとチップ抵抗R6との間のケーブル取付け部53dは、DC電源20b(図1および図4参照)に接続されている。ケーブル取付け部53とケーブル40の配線とは半田によって接続されている。また、図4に示すように、この接続箇所には樹脂52が塗布され、ケーブル取付け部からケーブル40の配線が外れないように補強されている。
【0015】
図5は、図1に示すナノピンセット1の要部を示す平面図である。可動電極6aと固定電極5aとの間に電圧を印加すると、可動電極6aが固定電極5aに対して、図5の右方向(x方向)に動くことにより、アーム3aがx方向に駆動される。電圧印加を解除すると、アーム3aは元の位置、つまり図5に示す位置へ復帰する。右側については動作が反転するだけであり、同様に、可動電極6bが固定電極5bに対して、図中、左方向に動くことにより、アーム3bが左方向に駆動される。したがって、アーム間隔Dを変えることができ、微小物体を把持したり解放することができる。
【0016】
次にナノピンセット1のチャージアップについて説明する。ナノピンセット1は表面に絶縁膜が形成されているので、SEMやFIBで観察すると、ナノピンセット1が徐々にチャージアップしていく。ナノピンセット1は静電アクチュエータ4a,4bによって駆動するため、ナノピンセット1がチャージアップすると、アーム3a,3bを開くための電圧を印加していないのにアーム3a,3bが開いたり、非常に大きな電圧を印加するまでアーム3a,3bが閉じた状態になってしまうことがある。このため、ナノピンセット1のアーム3a,3bの開閉の制御が不能になる。そこで、本実施の形態では、以下に説明するシールドカバーを用いてチャージアップを防止する。
【0017】
次に本発明の実施形態におけるシールドカバーについて図6〜図9により説明する。図6(a)はシールドカバーを取付けたナノピンセットユニットの上面図、図6(b)は底面図、図6(c)は図6(a)を矢印c方向から見た側面図である。シールドカバー300は、図6に示すように表カバー310と、裏カバー320とを備える。図6(c)に示されるように、表カバー310と裏カバー320とを係合して、断面が平板状であるシールド筒体を形成し、その筒体部で、ナノピンセット1の静電アクチュエータがシールドされる。表カバー310と裏カバー320は、りん青銅などの金属材料で製作され、金型成形あるいはプレス成形など種々の方法で製作される。
【0018】
図7を参照して、表カバー310を説明する、図7(a)は表カバー310の平面図、(b)は側面図、(c)はA−A線断面図、(d)は斜視図である。表カバー310は、駆動アクチュエータ上面を覆う概略台形の本体部311と、本体部311の両側に折り曲げられる下がり壁部312と、その下がり壁部312の下面に突設する4つの係合突起313とを備えている。
【0019】
図8を参照して、裏カバー320を説明する、図8(a)は裏カバー320の平面図、(b)は側面図、(c)は斜視図である。裏カバー320は、駆動アクチュエータ下面を覆う概略台形の本体部321と、本体部321の基端に形成された段差部322とを備える。本体部321の両側には4つの切欠部323が形成されている。表カバー310の4つの係合突起313を裏カバー320の切欠部323に係合して、上述したように、全体として断面平板上の断面を有する筒体が形成される。
【0020】
図9を参照して、シールドカバー300のナノピンセットユニット11に対する取付方法を説明する。図9(a)に示すように、表カバー310をホルダ330に搭載し、真空吸着治具340に真空吸着により吸着把持する。そして、表カバー310とホルダ330の間にナノピンセット1を移動して、表カバー310をナノピンセット1に嵌めこむ。次に、図9(b)に示すように、ナノピンセットユニット11を裏返しにして、真空吸着治具340によって真空吸着した裏カバー320を、裏カバー320の切欠部323と表カバー310の係合突起313とが係合するように、ナノピンセットユニット11に取り付ける。このようにして、ナノピンセットユニット11の上下面、とくに静電アクチュエータが設けられているナノピンセット1の上下面にシールドカバー300が装着される。
【0021】
図10は、上述したナノピンセットユニット11をFIB(集束イオンビーム)装置350のマニピュレータ355に取付けた使用状況を説明する図である。このFIB装置350では、集束イオンビームの照射によって発生した反射電子、二次電子は検出器356で検出される。そして、制御回路357に出力され、試料354の表面をモニタ358で観察することができる。FIB装置350の真空チャンバ351内に設けられたナノピンセット1は、たとえば、集束イオンビーム源352と試料台353との間に設けられる。そして集束イオンビーム源352から放射される集束イオンビーム、試料台353に保持された試料354から放射される反射電子や二次電子がナノピンセットユニット11に照射される。しかし、ナノピンセット1に帯電した電子はシールドカバー300に流れ、そしてナノピンセットユニット11のホルダ30の接地端子2g(図1参照)へ流れるので、ナノピンセット1はチャージアップしない。その結果、チャージアップのために静電アクチュエータが動作不良を起こすことはない。
【0022】
以上の本発明の実施形態によるシールドカバー300は次のような作用効果を奏する。
(1)シールドカバー300でナノピンセット1をシールドするので、ナノピンセット1のチャージアップを防止することができる。とくにナノピンセット1の上下面を覆うようにシールドカバー300は構成されているので、ナノピンセット1が用いられる各種の装置から放射される集束イオンビームや電子ビームのみならず、試料から放射される反射電子や二次電子によるナノピンセット1のチャージアップを防止することができる。したがって、チャージアップによりナノピンセット1が動作不良になることはない。また、ナノピンセット1におけるゴミの付着も防止することができる。
【0023】
(2)表カバー310の係合突起313と裏カバー320の切欠部323とを係合させることによってシールドカバー300をナノピンセットユニット11に取り付けるので、短時間に、しかも簡単ナノピンセットユニット11を取り付けることができる。一方、ナノピンセット1のチャージアップを防ぐためにナノピンセットユニット11に導体ペーストを塗布する方法もあるが、導体ペーストが乾くまで時間がかかり、また、静電アクチュエータの櫛歯形状の電極内に流れ込んで静電アクチュエータの動作不良を引き起こすおそれもある。
【0024】
(3)シールドカバー300は、先端部を除いてナノピンセット1を覆うので、反射電子や二次電子などからナノピンセット1を確実に保護することができる。
【0025】
以上の本発明の実施形態によるシールドカバー300は次のような変形することができる。
(1)シールドカバー300の材料はりん青銅であるが、バネ性が高い金属材料であればりん青銅に限定されない。
(2)ナノピンセット1がチャージアップする照射源であれば集束イオンビームの照射源に限定されず、電子顕微鏡装置のように電子ビームを照射する照射源においても本発明を適用できる。
(3)MEMS(micro electro mechanical systems)素子である微細駆動装置として、ナノピンセット1を一例として説明したが、駆動装置を有する素子であればナノピンセット1に限定されない。
(4)微細駆動部として静電アクチュエータを例示したが、チャージアップにより動作不良を引き起こすようなアクチュエータであれば、静電方式以外のアクチュエータを用いる微細駆動装置にも本発明を適用できる。
【0026】
以上の説明はあくまで一例であり、発明は、上記の実施形態に何ら限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の実施の形態に係るナノピンセット装置全体の概略を示す構成図である。
【図2】図1に示すナノピンセットを拡大して示す平面図である。
【図3】図1に示すナノピンセットおよび電源回路の一部をホルダに設置した状態を示す図であり、図3(a)は平面図、図3(b)は側面図である。
【図4】ナノピンセットユニットを説明するための図であり、図4(a)は平面図、図4(b)は側面図である。
【図5】図1に示すナノピンセットの要部を示す平面図である。
【図6】本発明の実施形態によるナノピンセットユニットに取り付けたシールドカバーを説明するための図であり、図6(a)は上面図、図6(b)は底面図、図6(c)は側面図である。
【図7】図6のシールドカバーの表カバーを示す図であり、図7(a)は上面図、図7(b)は側面図、図7(c)はA−A断面図、図7(d)は斜視図である。
【図8】図6のシールドカバーの裏カバーを示す図であり、図8(a)は上面図、図8(b)は側面図、図8(c)は斜視図である。
【図9】図6のシールドカバーの取付方法を説明するための図であり、図9(a)は表カバーの取付方法を説明するための図であり、図9(b)は裏カバーの取付方法を説明するための図である。
【図10】ナノピンセットに対する集束イオンビーム、反射電子や二次電子の照射を説明するための図である。
【符号の説明】
【0028】
1:ナノピンセット 2:電源回路
3a,3b:アーム 4a,4b:静電アクチュエータ
5a,5b:固定電極 6a,6b:可動電極
7a,7b:支持部 8a,8b:連結部
9a,9b:アーム支持部 10:台座
11:ナノピンセットユニット 30:ホルダ
32:プリント配線 40:ケーブル
50:ナノピンセット装置 51,52:樹脂
300:シールドカバー 310:表カバー
320:裏カバー 350:FIB装置
351:真空チャンバ 352:集束イオンビーム源
353:試料台 354:試料
355:マニピュレータ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
微細駆動部を有する微細素子と、
前記微細駆動部をシールドして電荷のチャージアップを防止するシールドカバーとを備えることを特徴とする微細駆動装置。
【請求項2】
請求項1の微細駆動装置において、
前記微細駆動部は静電アクチュエータであることを特徴とする微細駆動装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の微細駆動装置において、
前記シールドカバーは、前記微細駆動部の上下面を覆うように構成されていることを特徴とする微細駆動装置。
【請求項4】
請求項1乃至3の微細駆動装置と、
前記微細駆動装置で操作される試料を収容する真空チャンバと、
前記真空チャンバ内において、前記試料に電子ビームを照射する電子銃またはイオンビームを照射するイオンビーム源とを備えることを特徴とする試料観察装置。
【請求項5】
請求項4の試料観察装置において、
前記微細駆動装置は静電アクチュエータで駆動されるナノピンセットであることを特徴とする試料観察装置。
【請求項6】
請求項4の試料観察装置において、
前記真空チャンバ内に前記照射源と対向配置され、前記試料を保持する試料台をさらに備え、
前記ナノピンセットは前記試料台と前記照射源との間に配置されることを特徴とする試料観察装置。
【請求項7】
静電アクチュエータで駆動されるナノピンセットと、
前記静電アクチュエータを上下面からシールドして電荷のチャージアップを防止するシールドカバーとを備えることを特徴とするナノピンセット装置。
【請求項8】
請求項7のナノピンセット装置において、
前記シールドカバーは一対の上カバーと下カバーとを備え、上下カバーは互いに係合して前記静電アクチュエータの表裏面を覆い、上下カバーは接地されていることを特徴とするナノピンセット装置。
【請求項9】
請求項1乃至8のいずれか1項に記載のシールドカバー。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2008−21540(P2008−21540A)
【公開日】平成20年1月31日(2008.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−192527(P2006−192527)
【出願日】平成18年7月13日(2006.7.13)
【出願人】(390022471)アオイ電子株式会社 (85)
【Fターム(参考)】