説明

シールドトンネルの構築方法及びこの方法に使用する曲がりボルト継手

【課題】 従来の曲がりボルト継手では、曲がりボルトの両端にナットを締結してセグメント同士を接合した後に、大きな凹部により形成されたボルトボックスを埋める後作業が必要となるので、工事が煩雑となる。
【解決手段】 本発明のシールドトンネルの構築方法は、セグメント2にはセグメント2の内面12と端面11とに連続する曲がり孔13を形成しておき、2つのセグメントの端面同士を突合わせて連続させた2つのセグメント2の曲がり孔18に曲がりボルト15を挿入して、曲がりボルト15の両端(端部23;23)をそれぞれのセグメント2の内面12より突出させた状態のまま曲がりボルト15を曲がり孔18より抜けないように締結部材(ナット17)により固定することでセグメント2:2同士を接合し、後に当該接合部分の曲がりボルトの締結部材による締結を解除して曲がりボルト15を曲がり孔18より引抜いて取外した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、曲がりボルトによりセグメント同士を接合してシールドトンネルを構築する方法などに関する。
【背景技術】
【0002】
シールド工事において、セグメント同士を曲がりボルトで接合したままとする場合、曲がりボルトをセグメントの内面より内側に突出させておくようにすれば、突出した部分をコンクリート等で覆う後作業を行わなくてはならず大変である。このため、セグメントの内面よりセグメントの外面の方向に窪ませたボルトボックスを形成し、曲がりボルトの両端をセグメントの内面より内側に突出させない構造が知られている(特許文献1等参照)。
【特許文献1】特開平7−150893号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、曲がりボルトが曲がり孔より抜けないように曲がりボルトの両端に設けるナットをボルトの両端に締結するためには、スパナなどの締結工具が必要であり、上記ボルトボックスを形成する凹部としては、締結工具を使用するための作業スペースを確保するために大きな凹部を形成する必要がある。よって、曲がりボルトの両端にナットを締結してセグメント同士を接合した後に上記大きな凹部により形成されたボルトボックスを埋める後作業が必要となるので、工事が煩雑となる。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明によれば、シールドマシンの後方にセグメントを組立てていってトンネルを構築するシールドトンネルの構築方法において、セグメントにはセグメントの内面と端面とに連続する曲がり孔を形成しておき、2つのセグメントの端面同士を突合わせて連続させた2つのセグメントの曲がり孔に曲がりボルトを挿入して、曲がりボルトの両端をそれぞれのセグメントの内面より突出させた状態のまま曲がりボルトを曲がり孔より抜けないように締結部材により固定することでセグメント同士を接合し、後に当該接合部分の曲がりボルトの締結部材による締結を解除して曲がりボルトを曲がり孔より引抜いて取外したことを特徴とする。
本発明のシールドトンネルの構築方法に使用する曲がりボルト継手によれば、2つのセグメントの端面同士を突合わせた場合に両端の開口がそれぞれのセグメントの内面に連続する曲がり孔と、この曲がり孔内に挿入されて2つのセグメントの内面の開口より両端を突出させた曲がりボルトと、曲がりボルトの端部を貫通してセグメントの内面に着座する座金と、曲がりボルトの端部のねじ部に締結されて座金をセグメントの内面に押付けることで、曲がりボルトを曲がり孔より抜けないように固定してセグメント同士を接合する締結部材とで形成され、上記座金は、セグメントの内面の曲面に対応する形状に形成された曲面部と、締結部材からの圧力を受ける受圧面と、曲面部と受圧面との間を繋ぐよう貫通させた曲がりボルト通し孔とを備えた。上記座金の代わりに、柱筒状に形成されて、柱筒の一端面の一部または全部と柱筒の周面の一部とがセグメントの内面における曲がり孔の開口付近に形成された凹部に収納される座金を用いた。また、他の曲がりボルト継手は、2つのセグメントの端面同士を突合わせた場合に両端の開口がそれぞれのセグメントの内面に連続する曲がり孔と、この曲がり孔内に挿入されて2つのセグメントの内面の開口より両端を突出させた曲がりボルトと、曲がりボルトの一端部を貫通してセグメントの内面に着座する座金と、曲がりボルトの一端部に形成されたねじ部に締結される締結部材とで形成され、曲がりボルトの他端部には、セグメントの内面に形成された曲がり孔の開口の径より大きくてセグメントの内面に係止する係止部と摘み部とを備え、曲がりボルトの一端部のねじ部に締結部材を締結して座金をセグメントの内面に押付けて固定するとともに、係止部を内面に係止させることで、曲がりボルトが曲がり孔より抜けないように固定されてセグメント同士を接合した。
【発明の効果】
【0005】
本発明におけるシールドトンネルの構築方法によれば、セグメント同士の接合を曲がりボルト継手により接合した後に、曲がりボルトを曲がり孔より取り外すので、接合の際には曲がりボルトの両端部をセグメントの内面より突出させておくことができて、従来のような大きな凹部のボルトボックスを不要でき、曲がり孔の開口の穴埋めに要する後処理を容易にできる。セグメントの内面の曲面に対応する形状に形成された曲面部を備えた座金を用いることで、セグメントの内面における凹部の形成を不要とでき、曲がり孔の開口の穴埋めに要する後処理を容易にできる。柱筒状の座金を用いれば、座金の製造コストを削減でき、経済的に有利となるとともに、柱筒状の座金を収納するためにセグメントの内面に形成された凹部は締結工具の作業スペースを確保する必要がないために小さくできるので、凹部を埋めるための後作業を少なくできる。他端部に係止部と摘み部とを備えた曲がりボルトを用いたことで、締結部材の締結作業を少なくできるとともに、人が摘み部をつかんで曲がりボルトを曲がり孔より容易に引き抜くことができることから、作業の容易化を促進できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
図1〜図3は本形態を示し、図1はシールドトンネルの構築方法におけるセグメント同士の接合方法を示し、図2は曲がりボルトによるセグメント同士の接合部の断面を示し、図3はシールド工法によるシールドトンネルの構築方法の概要を示す。
【0007】
図3に示すように、シールド工事は、シールドマシン1の後方に複数のセグメント2を接合していって円筒壁体3を組立て、組立てた円筒壁体3の前面4でシールドマシン1の推進ジャッキ5の反力をとってシールドマシン1を推進させて地山100を掘進してから上記円筒壁体3の前面4に新しい円筒壁体3を組立て、以後、シールドマシン1の推進と円筒壁体3の組立てとを繰り返してトンネル壁体を構築する。1つ1つのセグメント2は、上記円筒壁体3の中心線を基準として所定の角度間隔で分割した円筒周面の一部に相当する形状に形成された板状のコンクリート製品である。すなわち、シールドトンネルを構成するパーツである。
【0008】
セグメント2同士は、構築するトンネルの周方向に沿ってセグメント2同士を接合していくセグメント間接合とトンネルの進行方向に沿ってセグメント2同士を接合していくリング間接合とにより接合される。本形態では、図1(b)に示すように、セグメント2同士のセグメント間接合に仮設継手としての曲がりボルト継手6を用い、セグメント2同士のリング間接合に周知の例えばピン継手7を用いる。
【0009】
以下、セグメント2において、トンネルの進行方向に沿った方向に対応する方向を幅方向、トンネルの周面を1周する方向を周方向として説明する。図1に示すように、セグメント2の幅方向における両側の端面8;9のうち、一方の端面8にはピン継手7が当該端面8より突出した状態に設けられ、他方の端面9には当該セグメント2と接合されるセグメント2に設けられた上記ピン継手7が嵌合されるピン継手受孔10が形成される。セグメント2の幅方向における両側の端面のうちの1つの端面9に近い側で、かつ、セグメント2の周方向における両側の端面11;11側には、セグメント2の周方向における端面11とセグメントの内面12とに貫通する曲がり孔13が形成される。図4に示すように、曲がり孔13内には金属や塩化ビニルにより形成された管14が挿入される。
【0010】
曲がりボルト継手6は、曲がりボルト15と座金16と締結部材としてのナット17と曲がり孔18とにより構成される。曲がりボルト15の長さは、2つのセグメント2;2の周方向における端面11;11同士を突き合わせて互いに連通する2つの曲がり孔13;13とにより形成された曲がり孔18の長さより長い。座金16は、セグメント2の内面12の曲面に対応する形状に形成された曲面部19と、ナット17の締結による圧力を受ける受圧面20と、曲面部19と受圧面20との間を繋ぐよう貫通させた曲がりボルト通し孔21とを備える。すなわち、座金16は、筒柱状の座金の一端がセグメント2の内面12の曲面に対応する形状に加工されて曲面部19として形成されたものである。曲がりボルト15を曲がり孔18内の管14内をスライドさせて曲がり孔18内に挿入し、セグメント2の内面12に延長する曲がり孔18の両端の開口22より曲がりボルト15の両方の端部23を同じ長さだけ突出させる。開口22より突出する端部23の周面にはねじ部24が形成される。座金16のボルト通し孔21に端部23を通した座金16の曲面部19をセグメント2の内面12に接触させた状態において、ねじ部24は座金16の受圧面20を超えて開口22付近まで形成されていることから、ねじ部24にナット17を挿入して締結した場合に、ナット17を締め付けることで座金16をセグメント2の内面12に押し付けることができ、曲がりボルト15が曲がり孔18より外れないよう強固に固定される。このような構成の曲がりボルト継手6により、セグメント2同士が接合される。
【0011】
図1に基づいてシールドトンネルの構築方法を説明する。既に組立てた円筒壁体3(図3参照)の前面4で推進ジャッキ5の反力をとってシールドマシン1を推進させて地山100を掘進し、そして、シールドマシン1の後方に新たな円筒壁体3を組み立てて行く。この際、図1(a)のように、2つのセグメント2の周方向における端面11;11同士を突き合わせて曲がり孔13;13を互いに連通させた状態とした後に、図1(b)のように、予め型枠による成型の際に曲がり孔13内に設けられた管14内に開口22から曲がりボルト15を挿入して、曲がりボルト15の両端部23;23を2つのセグメント2;2の内面12より突出させ、セグメント2の内面12より突出させた曲がりボルト15の両端部23;23に座金16;16を挿入して、両端部23;23のねじ部24;24にナット17;17を締結する。以上により、セグメント2同士のセグメント間が曲がりボルト継手6により接合される。その後、曲がりボルト継手6で接合されたセグメント2と新たなセグメント2とのリング間接合をピン継手7により行い、さらに、曲がりボルト継手6によりセグメント2同士のセグメント間を接合していく。以上を繰り返し、シールドトンネルを構築していく。この構築作業において、曲がりボルト継手6による接合部分は、この接合部分を有するセグメント2が施工時荷重(シールドマシン1の掘進推力)を受ける期間は、そのままとしておくことで、施工時荷重により発生するセグメント2;2間の目違い(内面12;12の位置がずれることで段差を生じること)や目開き(端面11;11間に隙間を生じること)を防止できる。曲がりボルト15は、この曲がりボルト15で接合されているセグメント2に作用する施工時荷重の大きさが影響範囲外となった段階で取り外し、シールドマシン1側のこれから組み立てる新たなセグメント2;2同士の接合に使用する。施工時荷重の大きさが影響範囲外となるのは、例えば、推進ジャッキ5の圧力を受ける先端側のセグメント2の受圧面である前面4と曲がりボルト継手6による接合部分との間の距離X(図3参照)が20m〜30mとなった場合である。すなわち、曲がりボルト継手6による接合部分がシールドマシン1の推進力の影響を受けないぐらいにシールドマシン1より離れた場合に、当該接合部分の曲がりボルト15のナット17による締結を解除して曲がりボルト15を曲がり孔18より引抜いて取外す。曲がりボルト15を取り外した後の曲がり孔18の開口22は図外のキャップやモルタル等の塞ぎ材で穴埋めする。この場合、セグメント2の内面12において開口する開口22を塞げばよいので、開口22を塞ぐ後処理が簡単となり、従来技術のような大きな凹部により形成されたボルトボックスを埋める後作業に比べて作業が容易となる。すなわち、セグメント2の内面12の曲面に対応する形状に形成された曲面部19を備えた座金16を用いることで、接合の際には曲がりボルト15の両端部23;23をセグメント2の内面12より突出させておくことができ、また、セグメント2;2同士の接合を曲がりボルト継手6により接合した後に曲がりボルト15を曲がり孔18より取り外すので、ナット17の締結工具を使用するための作業スペースを確保するための凹部によるボルトボックスをセグメント2の内面12に形成する必要がなくなり、また、曲がり孔18の開口22;22の穴埋めに要する後処理も容易にできる。
【0012】
他の形態1.
図4に示すような柱筒状に形成された座金30を用いてもよい。柱筒状の座金30は、一端面31の全部(または一部)と周面32の一部とがセグメント2の内面12における曲がり孔18の開口22付近に形成された凹部33に収納されるとともに、ナット17からの圧力を受ける受圧面となる他端面34と、一端面31と他端面34との間を繋ぐよう貫通させた曲がりボルト通し孔35とを備える。この座金30が凹部33に収納されることで、曲がりボルト15の両端部23;23のねじ部24;24に締結されるナット17;17がセグメント2;2の内面12;12より突出する位置に設定される。このような柱筒状の座金30は、上述したような下面を曲面に形成した特殊な座金16を用いる場合と比べて製造コストを削減でき、経済的に有利となる。また、従来技術のように、スパナなどの締結工具を使用するための作業スペースを確保するための大きな凹部を形成する必要がなくなり、曲がりボルト15を曲がり孔18より引き抜いて取り外した後凹部33を埋める後作業を少なくできる。
【0013】
他の形態2.
図5に示すような曲がりボルト40を用いてもよい。曲がりボルト40は、一端部41にはねじ部24が形成され、他端部42にはセグメント2の内面12に形成された曲がり孔18の開口22の径より大きくて内面12に係止する係止部43及び摘み部44とを備える。すなわち、他端部42に係止部43及び摘み部44とが一体に形成された曲がりボルト40を備える。そして、曲がりボルト40の一端部41側から曲がり孔18内に曲がりボルト40を挿入していって、曲がりボルト40の他端部42に設けられた係止部43の下面であり、セグメント2の内面12の面形状に対応して形成された係止面45を、セグメント2の内面12に係止させた後に、曲がり孔18を通過して内面12より突出する曲がりボルト40の他端部42のねじ部24に座金16とナット17を順番に挿入してからナット17を締結して座金16をセグメント2の内面12に押付けて固定する。これにより、曲がりボルト40が曲がり孔18より抜けないように固定されてセグメント2;2同士が接合される。摘み部44は、指を引っ掛けるためのくびれ部46を備える。よって、曲がりボルト40を曲がり孔18より引き抜いて取り外す際には、ナット17をねじ部24より取り外してから、人が摘み部44をつかんで曲がりボルト40を曲がり孔18より容易に引き抜くことができ、作業の容易化を促進できる。また、曲がりボルト40の一端部41のねじ部24にのみナット17を締結すればよく、ナット17の締結作業を少なくできる。図5では、図2の座金16を用いる場合の曲がりボルト40を例示しているが、図4の座金30を用いてもよく、この場合、係止部43を座金30の形状と同じ形状に形成すればよい。
【0014】
他の形態3.
図6に示すように、図2のような曲がりボルト15を用い、曲がりボルト15の一方の端部23側のねじ部24(図2の曲がりボルト15よりねじ部24の長さが長い方が好ましい)に着脱自在なねじ締結キャップ50を取付けることで、当該取付けられたねじ締結キャップ50で摘み部44を形成しても良い。このようにすれば、曲がりボルト15の2つの端部23;23のいずれからでも曲がりボルト15を曲がり孔18に挿入でき、曲がり孔18を通過して曲がりボルト15の両方の端部23;23を内面12より突出させてから座金16、ナット17及びねじ締結キャップ50を取付ければよいので、作業性を向上できる。この場合、ねじ締結キャップ50の取付けられる側においてナット17で内面12の方向に押し付けられる座金16が係止部を形成する。尚、一方の端部23側にねじ締結キャップ50及びナット17に相当する形状物を一体に形成した曲がりボルトを用いても良い。
【産業上の利用可能性】
【0015】
上記では、曲がりボルト継手6をセグメント2;2同士のセグメント間接合に用いたが、曲がりボルト継手6をセグメント2;2同士のリング間接合に用いても良い。また、曲がり孔18内に管14を設けた場合は、曲がりボルト15;40が管14内を滑りやすくなり、曲がりボルト15;40の着脱作業の容易化を図れるが、曲がり孔18内に管14を設けないようすればコストを削減できる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】セグメント同士の接合方法を示す図(最良の形態)。
【図2】曲がりボルト継手によるセグメント同士の接合部の断面図(最良の形態)。
【図3】シールドトンネルの構築方法を示す断面図(最良の形態)。
【図4】曲がりボルト継手によるセグメント同士の接合部の断面図(他の形態1)。
【図5】曲がりボルト継手によるセグメント同士の接合部の断面図(他の形態2)。
【図6】曲がりボルト継手によるセグメント同士の接合部の断面図(他の形態3)。
【符号の説明】
【0017】
1 シールドマシン、2 セグメント、11 セグメントの端面、
12 セグメントの内面、13;18 曲がり孔、15;40 曲がりボルト、
16 座金、17 ナット(締結部材)、19 曲面部、20 座金の受圧面、
21 曲がりボルト通し孔、22 開口、23 端部、24 ねじ部、
43 係止部、44 摘み部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シールドマシンの後方にセグメントを組立てていってトンネルを構築するシールドトンネルの構築方法において、セグメントにはセグメントの内面と端面とに連続する曲がり孔を形成しておき、2つのセグメントの端面同士を突合わせて連続させた2つのセグメントの曲がり孔に曲がりボルトを挿入して、曲がりボルトの両端をそれぞれのセグメントの内面より突出させた状態のまま曲がりボルトを曲がり孔より抜けないように締結部材により固定することでセグメント同士を接合し、後に当該接合部分の曲がりボルトの締結部材による締結を解除して曲がりボルトを曲がり孔より引抜いて取外したことを特徴とするシールドトンネルの構築方法。
【請求項2】
2つのセグメントの端面同士を突合わせた場合に両端の開口がそれぞれのセグメントの内面に連続する曲がり孔と、この曲がり孔内に挿入されて2つのセグメントの内面の開口より両端を突出させた曲がりボルトと、曲がりボルトの端部を貫通してセグメントの内面に着座する座金と、曲がりボルトの端部のねじ部に締結されて座金をセグメントの内面に押付けることで、曲がりボルトを曲がり孔より抜けないように固定してセグメント同士を接合する締結部材とで形成され、上記座金は、セグメントの内面の曲面に対応する形状に形成された曲面部と、締結部材からの圧力を受ける受圧面と、曲面部と受圧面との間を繋ぐよう貫通させた曲がりボルト通し孔とを備えたことを特徴とする請求項1に記載のシールドトンネルの構築方法に使用する曲がりボルト継手。
【請求項3】
2つのセグメントの端面同士を突合わせた場合に両端の開口がそれぞれのセグメントの内面に連続する曲がり孔と、この曲がり孔内に挿入されて2つのセグメントの内面の開口より両端を突出させた曲がりボルトと、曲がりボルトの端部を貫通してセグメントの内面に着座する座金と、曲がりボルトの端部のねじ部に締結されて座金をセグメントの内面に押付けることで、曲がりボルトを曲がり孔より抜けないように固定してセグメント同士を接合する締結部材とで形成され、上記座金は、柱筒状に形成され、柱筒の一端面の一部または全部と柱筒の周面の一部とがセグメントの内面における曲がり孔の開口付近に形成された凹部に収納されるとともに、締結部材からの圧力を受ける受圧面となる柱筒の他端面と、柱筒の一端面と他端面との間を繋ぐよう貫通させた曲がりボルト通し孔とを備えたことを特徴とする請求項1に記載のシールドトンネルの構築方法に使用する曲がりボルト継手。
【請求項4】
2つのセグメントの端面同士を突合わせた場合に両端の開口がそれぞれのセグメントの内面に連続する曲がり孔と、この曲がり孔内に挿入されて2つのセグメントの内面の開口より両端を突出させた曲がりボルトと、曲がりボルトの一端部を貫通してセグメントの内面に着座する座金と、曲がりボルトの一端部に形成されたねじ部に締結される締結部材とで形成され、曲がりボルトの他端部には、セグメントの内面に形成された曲がり孔の開口の径より大きくてセグメントの内面に係止する係止部と摘み部とを備え、曲がりボルトの一端部のねじ部に締結部材を締結して座金をセグメントの内面に押付けて固定するとともに、係止部を内面に係止させることで、曲がりボルトが曲がり孔より抜けないように固定されてセグメント同士を接合したことを特徴とする請求項1に記載のシールドトンネルの構築方法に使用する曲がりボルト継手。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2006−118306(P2006−118306A)
【公開日】平成18年5月11日(2006.5.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−309634(P2004−309634)
【出願日】平成16年10月25日(2004.10.25)
【出願人】(000001317)株式会社熊谷組 (551)
【出願人】(000230010)ジオスター株式会社 (77)
【Fターム(参考)】