説明

シール構造

【課題】
本発明は、オイルパンやミッションケース等のフランジ同士のシールに適するものであり、初期シール性に優れ、振動衝撃に強いシール構造に関するものである。
【解決手段】
互いに対面するシール面間にシール材を介在させて前記シール面間をシールするシール構造において、少なくとも一方のシール面の縁部を、シール面間の間隔が広くなるように切り欠いて空隙部を形成し、シール面間および空隙部には紫外線硬化性のシール材を介在させ、前記空隙部に紫外線を照射して前記シール材を硬化させたことを特徴とするシール構造。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、オイルパンやミッションケース等のフランジ同士をシールするような、互いに対面するシール面間にシール材を介在させて前記シール面間をシールするシール構造に関するものであり、さらに詳しくは、少なくとも一方のシール面の縁部に空隙部を形成し、紫外線硬化性のシール材を介在させてなる、初期シール性に優れたシール構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
自動車部品や電機部品において、内部の液体、気体などを外部に漏洩させないため、または外部の液体や湿気、汚れなどを内部に進入させないためなど、内部と外部とを密封する、すなわちシールをすることが必要なことがある。シールは例えば液体、気体などを内部に保持するための容器と蓋などにシール面を形成し、シール材を介してこれらシール面同士を密着させることにより可能である。
【0003】
シール面は一般的にフランジとよばれ、前述のようにフランジ同士を密着させることによりシール性を得ている。通常、フランジは金属やプラスチックなどからなるが、特に加工をしない限り、フランジの接合面はこまかな凹凸が存在するため、確実なシール性能が必要な場合にはフランジ面を研磨して鏡面仕上げ程度の平滑性が必要となる。このような研磨処理は多大なコストがかかるため、柔軟性の高い固形パッキンまたはガスケットを挟み込むことによりシール性能を向上させることが一般的である。パッキンやガスケットはゴムシートやコルクシート、アルミニウムシートなどを略フランジ形状に打ち抜き、パッキンやガスケットをフランジの面圧で押しつぶすことにより密着度を高めシール性を向上させるというものである。
【0004】
しかし、固形であるパッキンやガスケットを面圧で押しつぶしてもシール性能は不十分である。それに置き換わる方法として硬化性の液状物をフランジに塗布してフランジ同士を接合した後、液状物を硬化させる方法によりフランジ表面の微細な凹凸をふさぎシールするシール方法も公知である。この方法は現場成型ガスケット(FIPG)とよばれるものである。現場成型ガスケットの材料は液状ガスケットともよばれ、古くはゴムのような弾性体を溶剤に溶解させた溶剤揮散型のもの、化学反応で硬化する樹脂、例えばシリコーン樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂などが使用されている。化学反応としては、湿気硬化型、加熱硬化型、嫌気硬化型、二液混合硬化型など様々なものが使用されている。その中でも特に湿気硬化型シリコーン樹脂は、耐熱性、ゴム弾性、耐薬品性に優れ、高いシール性能を得ることができ、かつ、加熱炉や混合塗布機などの特殊な装置を用いることなく製造できることから、現場成型ガスケット材料として最も好ましく使用されている。
【0005】
上記方法は現場成型ガスケットすなわち、硬化性の液状シール材によりフランジ間の隙間を埋め密着することができるので、フランジを貼り合わせる締結力を低減することができる。フランジを貼り合わせる方法としてはボルトやネジなどにより締結する方法が一般的であるが、上記方法を採用することによりボルトやネジの間隔を大きくして部品点数、加工数を削減したり、締め込みトルクを低減させることができるというメリットがある。
【0006】
しかし、硬化性の液状シール材は前述のとおり湿気硬化性のシリコーン樹脂が多く用いられており、これは空気中の湿気と反応して表面から徐々に内部まで硬化するタイプである。シール面間はシール面をメタルタッチ構造で微小な隙間で接合するため、空気中の湿気と接する部分はシール面間の縁部しかなく、この縁部から空気中の湿分が徐々に浸入して硬化するものである。そのため、硬化時間が長く、例えば、シール面の縁部から10mmを硬化させるのに約7〜10日間、20mm硬化させるのには約1ヶ月間を必要とする。また、当該シール材は、作業環境に影響を受けやすく、特に低温・低湿の冬場は硬化に長い時間を要するものであった。
【0007】
短時間で硬化しない場合以下のような欠点を生じる。例えば自動車のエンジンのオイルパン用FIPGシール材を形成する場合、シール材を塗布し、エンジン組み付け後約1時間以内でエンジンの試運転(ファイヤリングテスト)を行うため、1時間以内に試運転に耐えられるだけの初期シール性が必要であった。しかし、前述のとおり1時間程度では、ほとんど縁部表面しか硬化しておらず、試運転においてオイル漏出などのトラブルを発生する恐れがあった。また、電気・電子部品の接着固定に用いられる場合、ほとんどオンラインで使用されるため、シール後数時間で出荷する必要があるが、硬化養生のため一昼夜放置しなければならないなどの不都合があった。
【0008】
このような問題を解決するため、従来の組成物を主剤と硬化剤に分けて二液型とする手法や、特許文献1に開示されるように、硬化促進剤を2液に分けて配合した二液混合硬化型を使用することができる。二液混合硬化型は混合すると反応が開始され組成物全体が硬化するためシール面間内部を均一に硬化させることができる。しかし、二液硬化型は吐出ノズルの直前で混合する必要があり、塗布装置が大がかりになるばかりでなく、吐出ノズルが詰まりやすいという欠点があった。
【0009】
また、嫌気硬化性の組成物を使用することにより、シール面間内部を硬化させることができるが、嫌気硬化性組成物は被着体が金属でなければ充分な硬化性が発現されにくく、プラスチック部品や塗装された金属の部品では、未硬化となったり、接着性が発現されないなどの欠点があった。また、湿気硬化性シリコーン樹脂とは逆に空気に触れている部分が硬化しないため、シール面縁部が未硬化となり、密封する液体や気体と未硬化の樹脂が接触することによりお互いが劣化してしまうという欠点もあった。
【0010】
【特許文献1】特開2001−40329号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
よって、簡便な方法により、初期シール性を発現できるシール構造が望まれてきたが、従来の技術では上記の欠点が存在し容易には達成されなかった。本発明は上記問題を解決したものである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は互いに対面するシール面間にシール材を介在させて前記シール面間をシールするシール構造において、少なくとも一方のシール面の縁部を、シール面間の間隔が広くなるように切り欠いて空隙部を形成し、シール面間および空隙部には紫外線硬化性のシール材を介在させ、前記空隙部に紫外線を照射して前記シール材を硬化させたことを特徴とするシール構造である。また、好ましい形態として前記空隙部がシール面のインナー側に形成される、また前記紫外線硬化性のシール材が、紫外線硬化性かつ湿気硬化性のシール材、または紫外線硬化性かつ嫌気硬化性のシール材であるとさらに好ましいシール構造とすることができるものである。
【0013】
以下、本発明のシール構造について詳細に説明する。第1図は本体10の開口部をカバー20によって、密閉する場合のシール構造を示すものである。本体10、カバー20はそれぞれフランジ部11、21を有しており、フランジ部にはシール面12、22が形成されている。シール面が接合される部分すなわちシール面間にはシール材33が介在され、ボルト35により締結される。カバーに形成されたシール面22のインナー側縁部にはシール面12と22の相互の間隔が広くなるように切り欠かれ、空隙部30が形成されている。切り欠き部の角度、幅は使用する硬化性液状シール材の粘度、硬化性により決定すればよいが、一例として角度45°、幅1〜2mm程度にすればよい。
【0014】
ここで、シール材としては硬化性の液状シール材であり、紫外線を照射することにより硬化をする樹脂を使用する。具体的には分子中に(メタ)アクリロイル基を有する化合物に光開始剤を配合した組成物が好ましい。分子中に(メタ)アクリロイル基を有する化合物としては、オルガノポリシロキサン、アクリル共重合体、ポリウレタン、ポリオレフィンなどがの主鎖中に(メタ)アクリロイル基を1つ以上、好ましくは2つ以上有するものがさらに好ましい。
【0015】
光開始剤としては従来公知のものが使用でき、例えば、ジメトキシアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ジエトキシアセトフェノン、アセトフェノン、プロピオフェノン、ベンゾフェノン、キサントール、フルオレイン、ベンズアルデヒド、アンスラキノン、カンファーキノン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド・トリフェニルアミン、カルバゾール、3−メチルアセトフェノン、4−メチルアセトフェノン、3−ベンチルアセトフェノン、4−メトキシアセトフェノン、3−ブロモアセトフェノン、p−ジアセチルベンゼン、3−メトキシベンゾフェノン、4−アリルアセトフェノン、4−メチルベンゾフェノン、4−クロロ−4−ベンジルベンゾフェノン、3−クロロキサントーン、3,9−ジクロロキサントーン、3−クロロ−8−ノニルキサントーン、ベンゾイル、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインブチルエーテル、ビス(4 −ジメチルアミノフェニル)ケトン、ベンジルメトキシケタール、2−クロロチオキサトーンなどがあげられる。なお、本発明で紫外線硬化性とは厳密な紫外線波長に限定されたものでなく、赤外領域や可視光領域を含んでも良い。
【0016】
本発明に用いられるシール材は紫外線硬化性を必須とするが、紫外線硬化に加えさらにその他の要因により硬化する樹脂を使用することがさらに好ましい。その他の要因とは、湿気硬化性、嫌気硬化性、加熱硬化性である。湿気硬化性とは空気中の湿分と反応して硬化する性質であり、空気中に放置することにより硬化させることができる。嫌気硬化性とは酸素が存在する状況では液状を保ちながら、酸素を遮断すると急激に化学反応が起き、硬化するものである。また、加熱硬化性とは加熱することにより硬化させることができるものである。
【0017】
シール材が紫外線硬化性かつ湿気硬化性を有するものの場合、前述の(メタ)アクリロイル基以外に、加水分解性ケイ素基を有する必要がある。すなわち、分子中に(メタ)アクリロイル基および加水分解性ケイ素基の両方を有する化合物を使用するか、(メタ)アクリロイル基を有する化合物と加水分解性ケイ素を持つ化合物を混合するかにより達成することができる。なお、紫外線硬化性および湿気硬化性を有する化合物は公知であり、特開平5−295271号公報、特開昭60−215009号公報に記載されている化合物を使用することも可能である。
【0018】
シール材が紫外線硬化性かつ嫌気硬化性を有するものの場合、前述の紫外線硬化性シール材組成物にさらに嫌気硬化性触媒を添加することで達成可能である。嫌気硬化性触媒とは有機過酸化物と還元剤の混合であり、有機過酸化物とはクメンハイドロパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、p−ペンタンハイドロパーオキサイド、メチルエチルケトンパーオキサイド等のハイドロパーオキサイド類、ジクミルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド等のジアリルパーオキサイド類、メチルエチルケトンパーオキサイド、シクロヘキサンパーオキサイド、メチルシクロヘキサンパーオキサイド等のケトンパーオキサイド類、ベンゾイルパーオキシド、ラウロイルパーオキシドアセチルパーオキシド等のジアシルパーオキシド、t−ブチルパーオキシベンゾエート、t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシマレエート等のパーオキシエステル類等の有機過酸化物等が挙げられる。また、還元剤は有機スルホンイミド、アミン類が挙げられる。
【0019】
シール材が紫外線硬化性かつ加熱硬化性を有するものの場合、前述の紫外線硬化性シール材組成物にさらに有機過酸化物を添加することで達成可能である。有機過酸化物は前述と同じものが使用できる。ただし、加熱硬化性は硬化させるのに加熱をしなければならず、別途加熱装置が必要であるため、湿気硬化性、嫌気硬化性に比べ、工程が煩雑になってしまう。ただし、例えば、自動車製造工程で試運転(ファイアリングテスト)により発生した熱で硬化させる場合や、塗装の焼き付け工程、電子記録媒体用電気部品におけるアウトガス除去のためのベーキング工程など、別の工程で加熱が必要な場合はこの工程の熱を利用して硬化させることができる。
【0020】
本発明のシール構造を達成するための工程についての一例を説明すると、本体10のシール面12の略中央部にシール材を図示しない塗布機により塗布する。塗布の方法は特に限定されないが、ティーチングされた塗布ロボットによりビード状に塗布することが好ましい。その後、カバー20のシール面22が前記本体10のシール面12と接合するようにカバー20を設置する。シール材はシール面12およびシール面22に押しつぶされ、塗り広げられる。その際、シール面間および空隙部30に充填される。塗布量は予めシール面間と空隙部に充填され、過剰にあふれない量を試行により決定することが好ましい。
【0021】
次いで、空隙部30に紫外線を照射する。紫外線照射はビームヘッドから紫外線が照射されるスポット照射器を用いることが好ましい。スポット照射器としてはスリーボンド社製SPOT UV IRRADIATTO(EX250T)、キーエンス社製ハイパワーUV−LED照射器(UV−400)、アメリカンウルトラバイオレット社製UV−LEDミニスポット、グリーンスポット、マイティスポット、ポルタキュア1000/1500F、松下電工マシンアンドビジョン社製LED方式SPOT型紫外線硬化装置(Aicure ANUJ5010シリーズ V2)、オムロン社製UV−LED照射器(ZUVシリーズ)などが挙げられる。
【0022】
前記照射器のビームヘッドから照射される紫外線を空隙部に充填されたシール材に照射すると、シール材は表面から硬化をする。紫外線はシール材の深部まで浸透することはできないためシール材の表面から1〜5mm程度硬化するのみであるが、初期シール性を発揮するためには充分な硬化膜厚である。紫外線が到達されないシール面間奥部のシール材は前述の湿気硬化性、嫌気硬化性、加熱硬化性により、徐々に硬化することができる。
【0023】
上述は紫外線硬化性に加え、湿気硬化性、嫌気硬化性、加熱硬化性を併せもつシール材の例であるが、紫外線硬化性のみを持つシール材をシール面にビード状に塗布し、その隣に例えば湿気硬化性のシール材をビード状に塗布し、シール面を接合する方法も挙げられる。この場合、シール面間の空隙部に紫外線硬化性のシール材を充填されるように塗布することが好ましい。
【0024】
本発明のシール構造の切り下記部の位置は上述した例に限定されるものではなく、その他にも次のような構造が例示できる。すなわち、第2図に示すものものも例示できる。第2図はシール面12、22を拡大した断面図である。第2図aはシール面22のインナー側縁部に切り欠きを設けたものであり、第2図bはシール面12とシール面22の両方のインナー側縁部に切り欠きを設けたものである。また、第2図cはシール面12のインナー側とアウター側の両方に切り欠きを設けたものである。また、第3図aに示すとおり、切り欠きを矩形状にしたものも可能である。さらに、第3図bに示すように、切り欠きをいわゆるR加工を施してその縁部が凸曲面となるように設けても良い。
【発明の効果】
【0025】
本発明ではシール面間の縁部に空隙部を形成し、空隙部に紫外線硬化性のシール材を充填し、これに紫外線を照射することによりシール材を瞬時に硬化させたものであるため、製造してすぐにシール性能を発揮することができ、製造終了後直ちに動作テストや耐圧テストなどを行う場合であっても上記のシール構造によればシール材が破壊されず、テストに耐えうる充分なシール性能を維持することができる。さらに、空隙部に充填されたシール材が無い従来のシール構造であれば、本体10とカバー20が振動や衝撃を受ける部位に使用される場合、その変動に追従することができず、シール材が破壊されてしまうが、本発明では空隙部に充填された厚膜のシール材が存在するため、前記変動に追従して弾性変形するため、シール材が破壊されず充分なシール性能を発揮することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
実施例
以下、実施例により本発明を説明する。試験装置としてJIS K 6820に規定されている耐圧試験用フランジ圧力容器に類似する、第4図a,bに示される圧力容器100を用い、耐圧試験を行った。

。該圧力容器は、内径58mm、外径80mm、高さ10mmの上側フランジ121を有する上側容器120と、上側フランジと同寸法の下側フランジ111を有する下側容器110からなり、下側フランジ111のシール面112のインナー側縁部には、幅3mm、深さ3mmの環状の切り欠き113が円周に沿って設けられている。この下側のフランジ111のシール面112をトルエンにより洗浄した。その後、紫外線硬化性および湿気硬化性のシリコーン樹脂であるスリーボンド3164を塗布機の吐出ノズルから吐出させ、下側のシール面112の中央部にビード状に塗布した。
塗布後直ちに、上側容器120を、上側フランジ121と下側フランジ111のシール面とが当接するように、下側容器110に載せ、20.50mmの鉄製スペーサーを設置して4本の締め付けボルト135を組み付けた。当該スペーサー140によりシール面間は0.5mmの間隔が生じているが、耐圧試験をより過酷にするいわゆる促進試験である。なお、図中、130はシール材、138は加圧口である。
【0027】
組み付け後、シール材を硬化させるため、加圧口138から紫外線照射器のビームヘッドを挿入し、容器内部に紫外線を照射した。照射は365nmに主波長をもつ紫外線を2500mW/cm2の出力で30秒行った。
【0028】
次いで、加圧口からエンジンイルを注入し、加圧口に圧縮空気注入用チューブを接続して、5秒毎に0.01MPa づつ上昇させて空気またはオイルが漏洩するかどうかを観察した。その結果、0.4MPaでも漏洩は発生しなかった。
【0029】
比較例1
上記実施例と同様に塗布したものを紫外線を照射せず、同様に測定したところ0.01MPaで漏洩が発生した。
【0030】
比較例2
上記実施例と同様の耐圧試験用フランジに湿気硬化性のシリコーン樹脂であるスリーボンド製の12Z114を塗布し、塗布後直ちに、上側容器を下側容器に載せ、同サイズのスペーサーを用いて4本の締め付けボルトを組み付けた。この状態で1時間放置して、湿気硬化型シリコーン樹脂を硬化養生させた。次いで、実施例と同様に加圧口からエンジンオイルを注入し、加圧口に圧縮空気注入用チューブを接続して、同様に測定したところ、0.15MPaで漏洩が発生した。
【産業上の利用可能性】
【0031】
本発明のシール構造の適用分野は例えば、オイルパン、デファレンシャルカバー、ミッションケース、チェンケースカバー、ウォーターポンプ、サーモスタットハウジング、フライホイルカバー、ウォーターアウトレットカバー、ディストリビューター等の自動車部品、モーターケース、アイロンのウォータータンク等の電気部品、その他、ガスメータ、ストーブ等一般機器にも広く適用される。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明の実施の形態を示す断面図
【図2】本発明の実施の形態を示すシール面間の各種態様を示す断面図
【図3】本発明の実施の形態を示すシール面間の各種態様を示す断面図
【図4】本発明の実施例において使用される試験装置の断面図、平面視図
【符号の説明】
【0033】
11、111 下側フランジ
21、121 上側フランジ
12、112 下側のシール面
22、122 上側のシール面
30 空隙部
33 シール材
35、135 ボルト
138 加圧口
140 スペーサー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに対面するシール面間にシール材を介在させて前記シール面間をシールするシール構造において、少なくとも一方のシール面の縁部を、シール面間の間隔が広くなるように切り欠いて空隙部を形成し、シール面間および空隙部には紫外線硬化性のシール材を介在させ、前記空隙部に紫外線を照射して前記シール材を硬化させたことを特徴とするシール構造。
【請求項2】
前記空隙部がシール面のインナー側に形成される請求項1に記載のシール構造。
【請求項3】
前記紫外線硬化性のシール材が、紫外線硬化性かつ湿気硬化性のシール材、または紫外線硬化性かつ嫌気硬化性のシール材である請求項1〜2に記載のシール構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2008−144911(P2008−144911A)
【公開日】平成20年6月26日(2008.6.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−334746(P2006−334746)
【出願日】平成18年12月12日(2006.12.12)
【出願人】(000132404)株式会社スリーボンド (140)
【Fターム(参考)】