説明

ジアミノフェノチアジニウム化合物の調製方法

誘導体(II)を精製するためのステップを含む、ジアミノフェノチアジニウム型の化合物を調製するための方法。この方法から得られる生成物は、高い純度を有する。薬剤を調製するための、これらの化合物の使用。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の主題は、ジアミノフェノチアジニウム型の化合物を調製するための新規な方法であり、特に、これらの化合物を精製するための方法である。詳細にはメチレンブルーに関し、またその主題は、この方法から得られる生成物、即ちその純度が従来技術で知られているものより高い生成物でもある。本発明の主題は、薬剤を調製するための、これらの化合物の使用でもある。
【背景技術】
【0002】
メチレンブルーまたは3,7−ビス(ジメチルアミノ)フェノチアジン−5−イリウムクロライドとしても知られている塩化メチルチオニニウムは、下式に相当する有機化合物である。
【0003】
【化1】

【0004】
この化合物は、長い間、酸化還元指示薬および染料として、生物物理学的な系における光学的顕色剤として、分離材としてのナノポーラス材料において、また、フォトエレクトロクロミックイメージングにおいて、使用されてきた。また、防腐剤、抗感染剤として、解毒剤として、および診断薬としての、その使用も知られている。特に、婦人科学、新生児学、癌腫学、腫瘍学、泌尿器学、眼科学、および胃腸病学での用途が見出されている。治療分野での新しい用途は、血液中の病原性汚染物の低減(GB2373787)や、過度の血行力学的反応の予防または阻害など、開発の途中である(WO03/082296)。
【0005】
この化合物に関する多くの合成方法について、最も古くは1877年以来記述されてきた(独国特許第1886号)。これらの方法全ては、一般に、少なくとも1つの合成段階で金属化合物を使用するという事実を有している。
【0006】
特許DE−1886は、N,N−ジメチル−1,4−ジアミノベンゼンの酸化カップリングをHSおよびFeClにより実施する方法について記述している。
【0007】
Fiez David他、「Fundamental Processes of Dye Chemistry」、1949、Interscience、308〜314は、二酸化マンガンまたは硫酸銅で処理することによってチアジン環を形成する方法について述べている。この方法は、塩化亜鉛、二クロム酸ナトリウム、およびチオ硫酸アルミニウムによる処理も含む。
【0008】
文献WO2005/054217は、メチレンブルー誘導体、およびその調製方法について述べている。これらの化合物を調製するための方法は、出発生成物としてフェノチアジンを使用する。現在、フェノチアジンを調製するための既知の方法は全て、金属原子が合成の終わりにフェノチアジンをキレート化する金属反応体を必要とする。したがって、この方法を用いて得られた生成物は、アズールBなどの通常の有機汚染物質に加え、金属基によって必然的に汚染される。
【0009】
文献WO2006/032879は、鉄による還元ステップ、二クロム酸ナトリウムによる酸化ステップ、および硫酸銅による酸化ステップを含む、メチレンブルーを調製するための方法について述べている。
【0010】
これらの方法は、不純物、特にメチレンブルーの金属不純物を減少させるために、退屈で費用のかかる精製を実施する必要がある。後続の精製ステップにも関わらず、これらの様々なプロセスは、多くの金属不純物、および有機不純物、特にアズールB、アズールC、およびアズールAも含むメチレンブルーを必然的に生成する。
【0011】
文献WO2006/032879は、ヨーロッパ薬局方によって確定された最大閾値の10%という金属不純物のレベルを達成することが可能であると主張しているが、実施例によれば、このレベルは全ての金属に関して同時に得られないこと、および精製ステップの結果は必ずしも再現可能とは限らないことに留意されたい。様々な市販のメチレンブルーの金属含量の詳細な分析が、この文献には例示されている。
【0012】
メチレンブルーを製造できる、ましてや工業的な量で以前の要求に適合する品質のメチレンブルーを製造できるメチレンブルーの製造業者がいなかったので、ヨーロッパ薬局方により最近(2006年4月)、金属不純物の許容閾値の増加に関して改正がなされた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】GB2373787
【特許文献2】WO03/082296
【特許文献3】独国特許第1886号
【特許文献4】WO2005/054217
【特許文献5】WO2006/032879
【非特許文献】
【0014】
【非特許文献1】Fiez David他、「Fundamental Processes of Dye Chemistry」、1949、Interscience、308〜314
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
したがって、本発明の第1の主題は、非常に純度の高いメチレンブルーとの接触をもたらし、特に非常に低いレベルの金属および有機不純物を含み、満足のいく経済条件下で工業的規模にまで外挿により推定することができ、さらに、品質のばらつきに影響を受けない、メチレンブルーの調製方法の開発であった。ある変形例によれば、本発明の方法は、メチレンブルーを精製するための方法である。
【0016】
開発された方法は、メチレンブルーに適用されるだけではなく、ジアミノフェノチアジニウム型のその他の誘導体にも適用される。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明の方法は、下式(I)に相当する化合物を調製するための方法である
【0018】
【化2】

【0019】
(式中、R、R、R、R、R、R、R、R、RおよびR10のそれぞれは、互いに独立に、
−水素原子、
−ハロゲン原子およびC〜Cアルコキシ、C〜Cアルキルオキシカルボニル、または−CONH官能基から選択された1個または複数の官能基で必要に応じて置換された、飽和または不飽和の直鎖状、分枝状、または環状C〜Cアルキル基、
−C〜Cアルキル、ハロゲン原子およびC〜Cアルコキシ、C〜Cアルキルオキシカルボニル、または−CONH官能基から選択された、1個または複数の官能基で必要に応じて置換されたアリール基
からなる群から選択することができ、
図1(I)中に続けて配置された2個のRi基(i=1、2、...、10)は、環が形成されるように一緒になってもよいことが理解され、例えばRとR、またはRとR、RとR、RとR、RとR、RとR、R10とR、またはRとRは、第4の環が形成されるように必要に応じて置換された単一のアルキル鎖からなるものでよく、
さらに、R、R、R、R、RおよびR10のそれぞれは、互いに独立に、ハロゲン原子:F、Cl、BrおよびIから選択することができ、
は、有機または無機陰イオンを表す)。
【0020】
例えば、使用することができる陰イオンには、例えば塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、または硝酸などの無機酸の陰イオン;例えば酢酸、トリフルオロ酢酸、シュウ酸、酒石酸、コハク酸、マレイン酸、フマル酸、グルコン酸、クエン酸、リンゴ酸、アスコルビン酸、または安息香酸などの有機酸の陰イオンが含まれ、これらにはOHも含まれる。
【0021】
この方法は、式(II)の化合物からの金属化合物の分離を可能にする条件下で、式(II)の化合物が精製ステップに供される、少なくとも1つのステップを含むことを特徴とする
【0022】
【化3】

【0023】
(式中、R、R、R、R、R、R、R、R、RおよびR10基は、式(I)の場合と同じ定義を有し、Rは、
−C〜Cアルキル、ハロゲン原子、C〜Cハロアルキル、およびニトロ基から選択された1個または複数の官能基で必要に応じて置換された、フェニルまたはベンジル基、
−直鎖状、分枝状、または環状C〜Cアルキル基、
−C〜Cアルキルアミノ基、
−C〜Cアルコキシ基、
−C〜Cアルキル、ハロゲン原子、C〜Cハロアルキル、およびニトロ基から選択された1個または複数の官能基で、芳香核上で必要に応じて置換された、フェニルオキシまたはベンジルオキシ基
から選択された基を表し、
Zは、OおよびSから選択された原子を表す)。
【0024】
式(II)の化合物の精製は、式(II)の化合物からの金属化合物の分離、即ち、金属化合物を保持することが可能な担体を通した濾過、適切な溶媒からの結晶化、または当業者に知られている任意のその他の方法を可能にする条件下で実施される。
【0025】
精製が、金属化合物を保持することが可能な担体を通した濾過によって実施される場合、そのような担体は、シリカゲル、アルミナゲル(中性、塩基性、または酸性)、必要に応じて変性させた珪藻土、セライト、微多孔膜、チオールやカルボン酸、第三級アミン官能基などの金属捕捉基によりグラフト化された樹脂および金属捕捉基によりグラフト化された繊維、または金属を保持する性質を有する任意のその他の担体から選択することができる。グラフト化繊維の中では、特に、Smopex(登録商標)という商標でJohnson Matthey社から販売されている製品を挙げることができる。珪藻土の中では、Clarcel(登録商標)という商標でCECA社から販売されている製品を挙げることができる。
【0026】
式(II)の化合物は、式(I)の化合物から開始して、式(I)の化合物を還元することによって、次いで必要に応じて、ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)型の活性化剤の存在下、フェノチアジニウム環のアミン官能基と適切な保護基R−CZ−Y(式中、RおよびZは上記にて定義されたものと同じ定義を有し、Yは、F、Cl、I、またはBrなどのハロゲン基、C〜Cアルコキシ基、−OCOR(無水物)基、およびヒドロキシル基から選択された脱離基を表す。)とを反応させることによって得ることができる。Rは、フェニル基およびトルイル基から選択することが有利である。
【0027】
式(II)の化合物が式(I)の化合物から開始して得られる場合、その全体的なプロセスは、式(I)の化合物の精製である。しかし、式(II)の化合物は、出発生成物として生成物(I)を使用しないその他の方法を用いて、得ることができる。
【0028】
ベンゾイルロイコメチレンブルーなど、式(II)のいくつかの化合物は、市販されている。
【0029】
式(I)によって表される化合物は、いくつかの等価な共鳴構造によって表すことができる。非限定的な例示として、式(I)の場合と等価なその他の構造を以下に示す。
【0030】
【化4】

【0031】
式(I)および式(II)では、同一でも異なっていてもよいR、R、R、R、R、R、R、R、RおよびR10は、好ましくは水素原子およびC〜Cアルキルから選択される。R、R、RおよびR10は、Hを表すことが有利である。
【0032】
下記の要件:
−XがClまたはOHを表すこと、
−同一でも異なっていてもよいR、R、RおよびRが、水素原子およびメチルから選択されること、
−Rが水素原子を表すこと、
−Rが水素原子を表すこと、
−ZがOを表すこと
の1つまたは複数を満たすことがより有利である。
【0033】
式(I)の化合物は、塩化テトラメチルチオニンまたはメチレンブルーであることが有利である。
【0034】
別の変形例によれば、式(I)の化合物は、塩化ジメチルチオニンもしくはアズールA、または塩化トリメチルチオニンもしくはアズールB、または塩化モノメチルチオニンもしくはアズールCである。
【0035】
本発明によれば、式(I)の化合物を調製するための方法は、式(II)の化合物を精製するための少なくとも1つのステップを含み;特にこの精製は、シリカゲルやアルミナゲル(中性、塩基性、または酸性)、必要に応じて変性させた珪藻土、金属捕捉剤により官能化された樹脂、金属捕捉剤により官能化された繊維、セライト、微多孔膜、または金属化合物を保持することが可能な任意のその他の担体など、金属化合物を保持することが可能な担体を通して式(II)の化合物を濾過するための、少なくとも1つのステップを含む。
【0036】
さらに詳細に、この変形例によれば、式(II)の化合物は適切な溶媒に可溶化され、フィルターは、ガラスカラムや焼結ガラスフィルター、工業用スピンドライヤーなど、適切な受け器に濾過担体を導入して調製される。選択された濾過担体が充填された受け器には、好ましくは式(II)の化合物が溶解するものと同じ溶媒によって、湿り気が与えられる。
【0037】
式(II)の化合物を含有する溶液はフィルター上に堆積し、フィルターを通った溶液は回収され、このフィルターは、式(II)の化合物を可溶化するのに役立てたものと同一でも異なっていてもよい溶媒で数回濯ぐ。溶出した画分を回収し、必要に応じて濃縮する。
【0038】
式(II)の化合物を可溶化するのに使用することができる溶媒の中で、好ましくは、塩素化溶媒、例えばジクロロメタンもしくはクロロホルム、イソプロパノールやエタノール、メタノールなどのアルコール、またはアセトニトリル、酢酸エチル、もしくはテトラヒドロフラン、またはこれらの溶媒の混合物を挙げることができる。
【0039】
式(I)の化合物の溶液は、1g/lから10g/lに及ぶ濃度のものが有利である。より低い濃度では、体積が大きすぎる溶媒を使用することになり、その結果、安全性および材料のサイズに関する問題が生ずる。より高い濃度は、生成物の溶解度から想定することが難しい。
【0040】
濾過される生成物1kg当たり、濾過支持体を約0.1から10kg使用することが考えられる。式(II)の生成物が完全に溶出するまで、式(II)の生成物1kg当たり0.1から50Lの溶媒で、フィルターを濯ぐことを考えることが有利である。本発明の方法には、式(II)の生成物からその金属不純物を除去するという利点がある。
【0041】
結晶化によって式(II)の化合物を精製するのに選択される場合、溶媒は、エタノールなどのアルコール、および塩化メチレンなどの塩素化溶媒から選択することが有利である。
【0042】
式(II)の化合物は、必要に応じてジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)型の活性化剤の存在下、保護基R−CZ−Y(式中、YはF、Cl、Br、I、C〜Cアルコキシ基、−OCOR(無水物)基、およびヒドロキシル基から有利に選択される。)と反応する式(I)の化合物から開始して生成することが有利である。
【0043】
反応は、水中、または水と別の溶媒、例えばアセトニトリル、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、または任意のその他の適切な有機溶媒との混合物中の、塩基性または中性の媒体中で、従来通り実施される。
【0044】
反応は発熱性であり、混合物の温度を周囲温度程度に維持することを可能にする冷却手段が、好ましく使用される。
【0045】
出発生成物(I)は、市販されており、またはWO2006/032879に記載されているような知られている方法によって調製される。
【0046】
一般に、式(I)の生成物は、生成物(I)中に不純物として見出される金属誘導体の使用を必要とする、合成方法を用いて調製される。これは、メチレンブルーの場合に言えることであるが、アズールA、アズールBおよびアズールCの場合にも言える。
【0047】
式(I)の化合物は、その金属および有機不純物を、直接、簡単に、かつ効率的に除去することができない。従来技術の方法は、収量が不十分で、残留不純物のレベルを制御することが難しい生成物が得られる、連続的な再結晶を必要とする。
【0048】
さらに、式(I)の生成物がキレート金属の性質を有するのに対し、生成物(II)はキレート化されていない。したがって、その精製は、式(I)の化合物の直接的な精製よりも非常に効率的である。
【0049】
本発明の方法の様々なステップでは、いかなる外部汚染も導入されないように、非金属材料と、金属基を含まない反応体および溶媒とを使用するのに注意が払われる。
【0050】
式(II)の生成物が、本発明の方法により精製された後、特に濾過にかけられた後、式(II)の化合物のフェノチアジン環のアミンを脱保護するステップが、有利に実施される。この脱保護は、金属汚染物質の導入を回避しながらかつ式(I)の化合物の分解を防止する条件下で、当業者に知られている任意の手段によって実施される。R−CZ−基の脱保護に使用することができる手段の中で、キノン、例えば2,3−ジクロロ−5,6−ジシアノ−1,4−ベンゾキノン(DDQ)、HNO、HClO、I、HCl、HSO、Hおよび紫外線による処理を挙げることができる。キノンがこのステップには好ましく使用され、2,3−ジクロロ−5,6−ジシアノ−1,4−ベンゾキノンが非常に好ましい。この脱保護反応は、酢酸エチル、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、およびアセトンから選択された溶媒中で実施されることが有利である。このステップに好ましい溶媒は、アセトニトリルである。
【0051】
有利な脱保護条件は、化合物(II)に対して0.80から1.1モル当量のDDQの使用に備え、さらにより有利には、化合物(II)に対して0.85から1.05モル当量のDDQであり、有利には0.90から1モル当量である。この脱保護は、−40℃から−5℃の間の温度で実施されることが好ましい。完全に除外するものではないが、より低い温度では反応時間が長くなるという欠点がもたらされる可能性があり、より高い温度では副生成物の形成をもたらす可能性がある。
【0052】
所望のX陰イオンを含む式(I)の化合物を得るために、使用される手段に応じて、イオン交換を実施することが必要と考えられる。好ましくはこのイオン交換は、有利には酢酸エチル中で、HClにより処理することによって実施される。その他の溶媒を使用してもよいが、副生成物の形成をもたらす可能性のあるものがある。
【0053】
上記にて開示された式(II)の化合物の脱保護に関する条件は、このステップ中に金属不純物を導入することなくまたは有機不純物を形成することなく、式(I)の化合物の実現を可能にするので、特に有利である。本発明の1つの変形例によれば、金属を保持することが可能な担体での濾過以外の手段、例えば適切な溶媒からの結晶化によって、式(II)の化合物を精製することを考えることができる。この変形例によれば、式(II)の化合物は、金属化合物の使用を含まない任意の脱保護手段を使用して、特にキノンを使用して、特にDDQを使用して、好ましくは上記にて開示された条件下で引き続き脱保護化される。
【0054】
したがって本発明の別の主題は、金属化合物の使用を含まない脱保護手段を使用して、式(II)の化合物のフェノチアジン環のアミンのR−CZ−基を脱保護するための、少なくとも1つのステップを含むことを特徴とする、上述の式(I)に相当する化合物を調製するための方法である。
【0055】
「金属化合物の使用を含まない脱保護手段」という表現は、いかなる金属部品も含まない反応器、例えばエナメル加工された反応器内での、非金属反応体、および金属基を含まない(<0.01ppm)溶媒の使用を意味するものとする。
【0056】
R−CZ−基を脱保護するために使用することができる手段の中で、キノン、例えば2,3−ジクロロ−5,6−ジシアノ−1,4−ベンゾキノン(DDQ)、HNO、HClO、I、HCl、HSO、Hおよび紫外線による処理を挙げることができる。キノンがこのステップでは好ましく使用され、2,3−ジクロロ−5,6−ジシアノ−1,4−ベンゾキノンが非常に好ましい。上述のDDQを使用するための条件を用いることが、有利である。
【0057】
化合物(I)が得られるような、化合物(II)の脱保護のための方法は、生成物(II)に比べていかなる追加の金属不純物も含まない化合物(I)を実現することを可能にする。さらに、これらの脱保護条件は、有機分解生成物の形成を防止する。実際に、式(I)の化合物は限られた安定性を有し、ある処理条件の使用の結果、例えばメチレンブルーから、後に分離することが困難になるアズールA、BおよびCへの分解が生じる。
【0058】
本発明の方法は、工業規模で、信頼性があり、再現性があり、かつ利用可能な手法により、金属汚染物質を含まずかつ高い化学的純度を有する式(I)の化合物を利用することを可能にする。これらの品質は、薬学的品質を有する式(I)の生成物を提供することができるようにするのに不可欠である。
【0059】
特に、本発明の調製または精製方法は、メチレンブルー1g当たりカドミウムを0.02μg/以下含むメチレンブルーまたは塩化テトラメチルチオニンを、工業的な量でかつ再現可能に得ることを可能にする唯一のものである。そのような生成物は、本発明の別の主題を構成する。
【0060】
本発明の別の主題は、ヨーロッパ薬局方5.4(2006年4月刊行)の条件下でHPLC(高速液体クロマトグラフィ)によって測定した場合に97%よりも高い純度、好ましくは98%よりも高く、さらにより好ましくは99%よりも高い純度を有し、かつメチレンブルー1g当たりアルミニウムを4.5μg/g未満、有利にはアルミニウムを3μg/g未満、さらにより有利にはアルミニウムを2.5μg/g未満含む、メチレンブルーまたは塩化テトラメチルチオニンである。
【0061】
本発明の方法は、ヨーロッパ薬局方5.4(2006年4月刊行)の条件下でHPLCによって測定した場合に97%よりも高い純度、好ましくは98%よりも高く、さらにより好ましくは99%よりもよりも高い純度を有し、かつメチレンブルー1g当たりスズを0.5μg/g未満含む、メチレンブルーまたは塩化テトラメチルチオニンを得るための唯一のものでもある。そのような生成物は、本発明の別の主題を構成する。
【0062】
本発明の方法は、ヨーロッパ薬局方5.4(2006年4月刊行)の条件下でHPLCによって測定した場合に97%よりも高い純度、好ましくは98%よりも高く、さらにより好ましくは99%よりもよりも高い純度を有し、かつメチレンブルー1g当たりクロムを0.95μg/g未満、有利には0.90μg/g未満、さらにより好ましくは0.80μg/g未満含む、メチレンブルーまたは塩化テトラメチルチオニンを得るための唯一のものでもある。
【0063】
本発明の方法は、ヨーロッパ薬局方5.4(2006年4月刊行)の条件下でHPLCによって測定した場合に不純物を3%未満、好ましくは2%未満、さらにより好ましくは1%未満含み、金属不純物のレベルが20μg/g未満、有利には15μg/g未満、さらにより有利には10μg/g未満である、メチレンブルーまたは塩化テトラメチルチオノンを工業的な量で得るための、唯一のものである。
【0064】
本発明の別の主題は、メチレンブルーまたは塩化テトラメチルチオニンを除き、金属不純物全体のレベルが100μg/g未満、有利には50μg/g未満、特に30μg/g未満である、式(I)の化合物である。この化合物は、下記の要件の1つまたは複数を満たすことが好ましい:
−ヨーロッパ薬局方5.4(2006年4月刊行)の条件下でHPLCによって測定した場合の純度が97%よりも高く、好ましくは98%よりも高く、さらにより好ましくは99%よりも高く、
−アルミニウムのレベルが5μg/g未満、有利には4μg/g未満、さらにより有利には3μg/g未満であり、
−カドミウムのレベルが0.1μg/g未満、有利には0.05μg/g未満、さらにより有利には0.02μg/g未満であり、
−スズのレベルが0.5μg/g未満、有利には0.4μg/g未満、さらにより有利には0.3μg/g未満である。
【0065】
メチレンブルーは、様々な感染症の治療において、何十年もの間使用されている。これは、防腐剤、抗感染症薬として、解毒剤として、また診断薬として使用される。最近、その抗ウイルス活性が実証され、感染などの病的状態、特に敗血性ショック、血液または血漿中の病原性汚染物の存在、過度の血行力学的反応、HIV、西ナイルウイルス、またはC型肝炎ウイルスによる感染、アルツハイマー病、マラリア、乳癌、または躁鬱病に有効な薬剤の調製に使用することができる。
【0066】
最後にメチレンブルーは、化粧品、または眼科で利用するための製品に、使用することもできる。
【0067】
これらの治療的用途の全てにおいて、また特にアルツハイマー病の予防および治療という意味において、高い純度を有しかつ特に金属不純物をほとんど含まないメチレンブルーを有することが必要である。
【0068】
薬学的に許容される担体内で、本発明のメチレンブルーを含む薬剤は、本発明の別の主題を構成する。
【0069】
担体と、投与されるメチレンブルーの量は、当業者に周知である。
【0070】
本発明の別の主題は、上述の少なくとも1つのプロセスステップ、特に、式(I)の化合物を精製するためのステップおよび/または(I)が得られるように化合物(II)の脱保護を行うためのステップを含むことを特徴とする、式(I)の化合物を含む薬剤を調製するための方法である。
【図面の簡単な説明】
【0071】
【図1】メチレンブルーの合成スキーム
【発明を実施するための形態】
【0072】
実験の項
市販のメチレンブルーを、図1のプロセスに従って精製する。
【0073】
1 − ベンゾイルロイコメチレンブルーの合成(ステップA)
下記の物質を、窒素下に、スターラを備えた120Lのジャケット付き反応器内に導入する:
−蒸留水80L、
−大量の金属不純物(Al、Fe、Cu、Cr)を含む、照会番号CI52015としてLeancare Ltd社から販売されているメチレンブルー4.2kg(10.7モル)。
【0074】
混合物を15分間撹拌したままにし、次いで85%のハイドロスルファイトナトリウムNaの水溶液6.9kgを添加する。色がブルーからベージュに変化する。混合物をさらに45分間撹拌したままにし、次いでペレットの形をした水酸化ナトリウム2.69kgを添加する。反応温度を18から20℃の間に維持する。添加の所要時間は30分であり、得られた混合物を、さらに30分間撹拌したままにする。塩化ベンゾイル7.90Lを、引き続き滴下する。反応混合物は、緑−ベージュ色に変化する。添加の所要時間は2時間であり、次いで得られた混合物を、20時間撹拌したままにする。
【0075】
処理:
撹拌を停止させた後、混合物を15分間沈殿させることによって分離し、上澄みを引き上げる。水80l(25体積)を添加し、撹拌および沈殿による分離の後、上澄みを再び引き上げる。EtOH24Lを添加し、約5分間撹拌した後、水16Lを添加する。15分間撹拌した後、混合物を受け器に通して濾過する。この操作を3回繰り返す。乾燥後、ベンゾイルロイコメチレンブルー2.9kg(収率:66%)が得られる。
【0076】
2 − 精製
CHCl30Lに可溶化した、第1のステップから得られたベンゾイルロイコメチレンブルー4.25kgを使用する。溶液を、CHCl30Lで濯ぎを行いながら、シリカ(Merck Gerudan Si60)(11.5kg)3部およびFontainebleauの砂0.5kgに通して濾過する。CHClは、真空蒸発させることによって除去する。エタノール6Lを添加する。混合物を冷気中で撹拌したままにし、次いで受け器に通して濾過する。得られた生成物を真空乾燥する。精製したベンゾイルロイコメチレンブルー3.4kgが得られる(収率:80%)。
純度:+99%HPLC
金属:金属の含量(単位:μg/g)を、3つの試験に関して表1に示す。
【0077】
【表1】

【0078】
3 − 脱ベンゾイル化
下記の物質:
−アセトニトリル(ACN)45L、
−第2のステップから得られたベンゾイルロイコメチレンブルー1.6kgを、周囲温度で100Lのジャケット付きエナメル加工反応器内に導入し、撹拌する。混合物を、周囲温度で30分間撹拌し、次いで温度を−18℃まで下げる。ACN4L中に可溶化したDDQ950gを、一度に添加する。混合物を、−18℃で2時間撹拌したままにする。濾過を行う。3,7−ビス(ジメチルアミノ)フェノチアジンとDDQとの複合体が得られ、これを後続のステップで直接使用する。
【0079】
4 − 塩化
第3のステップから得られたケークを、いくつかの小片に分けて、ジャケット付きエナメル加工反応器内に再導入する。EtOAc 4Lを添加する。混合物を周囲温度で30分間撹拌したままにし、温度を−18℃まで下げる。EtOAc 16LにHCl 2.5kgを溶かしたもの(4N溶液)を添加する。混合物を、−18℃で2時間撹拌する。混合物を濾過し、次いでケークを反応器内に再導入する。EtOAc 30Lを−18℃で添加し、混合物を再び濾過する。
【0080】
5 − 中和
アセトン30Lを添加し、その後、水500ml中にNaOH200gを可溶化した溶液を添加する。混合物を濾過する。第4のステップから得られた生成物を、アセトン30Lと共に反応器内に導入する。媒体を、周囲温度で1時間撹拌する。pHは4.0である。媒体を濾過する。これを受け器上で、真空中に放置する。
【0081】
6 − 精製および水和
第5のステップからの生成物1.9kg、およびCHCl/EtOHが50/50の混合物30Lを、周囲温度のN下で、40Lのエナメル加工した反応器内に導入する。得られた混合物を還流する(43℃)。これを、マイクロファイバーフィルター(Whatman GF/D)で、高温条件下で濾過する。この操作を2回実施する。反応器を、脱塩水で清浄化する。濾液を反応器内に再導入する。溶媒24リットルを、28℃で真空蒸留する(3時間)。媒体を反応器内に戻す。精密濾過した水1Lを添加する。混合物を−18℃まで冷却する。EtOAc 40Lを添加し、得られた混合物を、冷気中で一晩撹拌したままにする。これを濾過する。EtOAc 10Lを用いてペーストに作製する。三水和物の形をとる、精製されたメチレンブルー1.4kgが得られる。
【0082】
金属不純物を分析し、表2に報告する。
【0083】
【表2】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
下式(I)に相当する化合物を調製するための方法であって
【化1】

(式中、R、R、R、R、R、R、R、R、RおよびR10のそれぞれは、互いに独立に、
−水素原子、
−ハロゲン原子、およびC〜Cアルコキシ、C〜Cアルコキシカルボニル、または−CONH官能基から選択された1個または複数の官能基で必要に応じて置換された、飽和または不飽和の直鎖状、分枝状、または環状C〜Cアルキル基、
−C〜Cアルキル、ハロゲン原子、およびC〜Cアルコキシ、C〜Cアルキルオキシカルボニル、または−CONH官能基から選択された、1個または複数の官能基で必要に応じて置換されたアリール基
からなる群から選択することができ、
さらに、R、R、R、R、RおよびR10のそれぞれは、互いに独立に、ハロゲン原子:F、Cl、Br、およびIから選択することができ、
は、有機または無機陰イオンを表す。)、
式(II)の化合物からの金属化合物の分離を可能にする条件下で式(II)の化合物が精製ステップに供される、少なくとも1つのステップを含むことを特徴とする方法
【化2】

(式中、Rは、
−C〜Cアルキル、ハロゲン原子、C〜Cハロアルキル、およびニトロ基から選択された1個または複数の官能基で必要に応じて置換された、フェニルまたはベンジル基、
−直鎖状、分枝状、または環状C〜Cアルキル基、
−C〜Cアルキルアミノ基、
−C〜Cアルコキシ基、
−C〜Cアルキル、ハロゲン原子、C〜Cハロアルキル、およびニトロ基から選択された1個または複数の官能基で、芳香核上で必要に応じて置換された、フェニルオキシまたはベンジルオキシ基
から選択された基を表し、
Zは、OおよびSから選択された原子を表す。)。
【請求項2】
同一でも異なっていてもよいR、R、R、R、RおよびRが、水素原子およびC〜Cアルキルから選択されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
下記の要件、即ち:
−R、R、R、およびR10はHを表す、
−XはClまたはOHを表す、
−同一でも異なっていてもよいR、R、RおよびRは、水素原子およびメチルから選択される、
−Rは水素原子を表す、
−Rは水素原子を表す、
−ZはOを表す
の1つまたは複数が満たされることを特徴とする、前記請求項のいずれか一項に記載の方法。
【請求項4】
式(I)の化合物が、塩化テトラメチルチオニンまたはメチレンブルーであることを特徴とする、前記請求項のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
式(I)の化合物が、
塩化ジメチルチオニンまたはアズールA、
塩化トリメチルチオニンまたはアズールB、
塩化モノメチルチオニンまたはアズールC
から選択されることを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
精製ステップが、金属化合物の保持が可能な担体を通した少なくとも1回の濾過を含むことを特徴とする、前記請求項のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
濾過担体が、シリカゲル、中性、塩基性または酸性のアルミナゲル、必要に応じて変性させた珪藻土、セライト、微多孔膜、金属捕捉基でグラフト化された樹脂、および金属捕捉基でグラフト化された繊維から選択されることを特徴とする、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
濾過では、式(II)の化合物が、ジクロロメタン、クロロホルムなどの塩素化溶媒、エタノール、イソプロパノール、メタノールなどのアルコール、アセトニトリル、酢酸エチル、もしくはテトラヒドロフラン、またはこれらの溶媒の混合物から選択された溶媒中に可溶化されることを特徴とする、請求項6および7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
式(II)の化合物のフェノチアジン環のアミンを脱保護するためのステップも含むことを特徴とする、前記請求項のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
2,3−ジクロロ−5,6−ジシアノ−1,4−ベンゾキノンなどのキノン、HNO、HClO、I、HCl、HSO、H、および紫外線による処理から選択された手段によって、脱保護が実施されることを特徴とする、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
脱保護が、2,3−ジクロロ−5,6−ジシアノ−1,4−ベンゾキノンにより実施されることを特徴とする、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
HClで処理することによる、イオン交換のためのステップも含むことを特徴とする、請求項9から11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
下式(I)に相当する化合物を調製するための方法であって
【化3】

(式中、R、R、R、R、R、R、R、R、RおよびR10のそれぞれは、互いに独立に、
−水素原子、
−ハロゲン原子、およびC〜Cアルコキシ、C〜Cアルコキシカルボニル、または−CONH官能基から選択された1個または複数の官能基で必要に応じて置換された、飽和または不飽和の直鎖状、分枝状、または環状C〜Cアルキル基、
−C〜Cアルキル、ハロゲン原子、およびC〜Cアルコキシ、C〜Cアルキルオキシカルボニル、または−CONH官能基から選択された、1個または複数の官能基で必要に応じて置換されたアリール基
からなる群から選択することができ、
さらに、R、R、R、R、RおよびR10のそれぞれは、互いに独立に、ハロゲン原子:F、Cl、BrおよびIから選択することができ、
は、有機または無機陰イオンを表す。)、
式(II)の化合物が、金属化合物の使用を含まない脱保護手段を使用して環のアミンを脱保護するためのステップに供される、少なくとも1つのステップを含むことを特徴とする方法
【化4】

(式中、Rは、
−C〜Cアルキル、ハロゲン原子、C〜Cハロアルキル、およびニトロ基から選択された1個または複数の官能基で必要に応じて置換された、フェニルまたはベンジル基、
−直鎖状、分枝状、または環状C〜Cアルキル基、
−C〜Cアルキルアミノ基、
−C〜Cアルコキシ基、
−C〜Cアルキル、ハロゲン原子、C〜Cハロアルキル、およびニトロ基から選択された1個または複数の官能基で、芳香核上で必要に応じて置換された、フェニルオキシまたはベンジルオキシ基
から選択された基を表し、
Zは、OおよびSから選択された原子を表す。)。
【請求項14】
脱保護手段が、キノン、HNO、HClO、I、HCl、HSO、H、および紫外線による処理から選択されることを特徴とする、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
脱保護手段が2,3−ジクロロ−5,6−ジシアノ−1,4−ベンゾキノン(DDQ)であることを特徴とする、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
請求項1から15のいずれか一項に記載の、少なくとも1つのステップを含むことを特徴とする、請求項1によって定義された式(I)の化合物を含む薬剤を調製するための方法。
【請求項17】
請求項1から15のいずれか一項に記載の、少なくとも1つのステップを含むことを特徴とする、メチレンブルーを含む薬剤を調製するための方法。
【請求項18】
メチレンブルー1g当たり、0.02μg以下の量のカドミウムを含むことを特徴とする、メチレンブルー(3,7−ビス(ジメチルアミノ)−フェノチアジン−5−イリウムクロライド)。
【請求項19】
97%より高い純度を有し、アルミニウムを4.5μg/g未満、有利にはアルミニウムを3μg/g未満、さらにより有利にはアルミニウムを2.5μg/g未満含む、メチレンブルー(3,7−ビス(ジメチルアミノ)−フェノチアジン−5−イリウムクロライド)。
【請求項20】
97%より高い純度を有し、スズを0.5μg/g未満、有利にはスズを0.3μg/g未満含む、メチレンブルー(3,7−ビス(ジメチルアミノ)−フェノチアジン−5−イリウムクロライド)。
【請求項21】
メチレンブルー1g当たり、0.95μg以下の量のクロムを含むことを特徴とする、メチレンブルー(3,7−ビス(ジメチルアミノ)−フェノチアジン−5−イリウムクロライド)。
【請求項22】
不純物を3%未満含み、金属不純物のレベルが20μg/g未満、有利には15μg/g未満、さらにより有利には10μg/g未満である、メチレンブルー(3,7−ビス(ジメチルアミノ)−フェノチアジン−5−イリウムクロライド)。
【請求項23】
薬学的に許容される担体中に、請求項18から22のいずれか一項に記載のメチレンブルーを含む薬剤。
【請求項24】
感染症、敗血性ショック、血液または血漿中の病原性汚染物の存在、過度の血行力学的反応、HIV、西ナイルウイルスまたはC型肝炎ウイルスによる感染症、アルツハイマー病、マラリア、乳癌、および躁鬱病
から選択された病的状態を、予防または治療する薬剤を調製するための、請求項18から22のいずれか一項に記載のメチレンブルーの使用。

【図1】
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【公表番号】特表2009−542781(P2009−542781A)
【公表日】平成21年12月3日(2009.12.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−518928(P2009−518928)
【出願日】平成19年7月12日(2007.7.12)
【国際出願番号】PCT/FR2007/001193
【国際公開番号】WO2008/006979
【国際公開日】平成20年1月17日(2008.1.17)
【出願人】(509011385)プロヴァンス テクノロジーズ (2)
【Fターム(参考)】