ジョブ管理装置、方法およびプログラム
【課題】オフィス用の複合機のFAX機能を、課金を伴うコンビニエンスストア等の店舗に導入しても使い勝手が良いジョブ管理装置、方法およびプログラムを提供する。
【解決手段】ジョブ生成部で生成したジョブのジョブ属性をジョブ属性保存手段に保存し、関連ジョブ判断部は複合機に送信するジョブが関連ジョブであるか否かをジョブ属性に基づいて判断し、関連ジョブであると判断した場合、そのジョブに対応する表示制御および課金処理を許可し、関連ジョブではないと判断した場合、そのジョブに対応する表示制御および課金処理を禁止する。
【解決手段】ジョブ生成部で生成したジョブのジョブ属性をジョブ属性保存手段に保存し、関連ジョブ判断部は複合機に送信するジョブが関連ジョブであるか否かをジョブ属性に基づいて判断し、関連ジョブであると判断した場合、そのジョブに対応する表示制御および課金処理を許可し、関連ジョブではないと判断した場合、そのジョブに対応する表示制御および課金処理を禁止する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ジョブ管理装置、方法およびプログラムに関し、特に、店舗に導入されたオフィス用の複合機のフロントエンドとなるジョブ管理装置、方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
コピー機能、FAX機能、プリンタ機能およびスキャナ機能を一体に構成した複合機が広く用いられている。このような複合機においては、これらの機能が1つの印刷装置を共用しているため、複数のジョブが発生した場合には、発生した複数のジョブは1つずつ順番に処理される。
【0003】
例えば、FAX送信が完了するまでに、FAX送信パラメータの設定のジョブ、原稿の読み取りのジョブ、FAX送信のジョブ、送信結果レポートの出力のジョブ、FAX送信終了のジョブを生成し、複合機はこれらの複数のジョブを1つずつ順番に処理するとともに、処理中のジョブに対応する画面を随時モニターディスプレイ等に表示している。
【0004】
しかし、これらの複数のジョブはFAX送信のために生成されるものの、ジョブ同士では何も関連性が無いため、送信結果レポートを出力したとしても、後にジョブ履歴を確認してもFAX送信と送信結果レポートとを直接対応付けることができなかった。なお、複合機で手動送信を行うことによりこれらの処理を連続して行うことになるが、ジョブ開始時点から回線を繋ぎっぱなしにすることになるため、公衆FAXには馴染みにくい。
【0005】
例えば、送信管理テーブルによってFAX送信結果を該当するユーザIDおよびFAX番号とともに記憶し、送信管理テーブルからユーザIDに対応するFAX送信結果およびFAX番号を抽出してレポートを出力する通信端末装置がある(例えば、特許文献1参照。)。
【0006】
特許文献1に記載の技術では、FAX送信を実施してからある程度の時間が経過した後に送信結果レポートを出力することを想定したものであり、この技術はオフィス等で利用するスタイルには有効である。
【0007】
近年では、コンビニエンスストア、コピーセンター等の店舗にオフィス等で用いられるオフィス用複合機を設置し、顧客はその複合機でコピー、FAX送信等を行い、利用する分の料金を払うという形態が普及している。
【0008】
図7は、店舗に設置されたオフィス用複合機におけるFAX送信のジョブの流れ、およびジョブの流れに対応してモニターディスプレイ等に表示される画面の遷移を説明する図である。
【0009】
図7に示すように、オフィス用複合機は、原稿の読み取りのジョブを処理する際に(ステップS701)、原稿読取Run画面を表示し(ステップS702)、FAX送信のジョブを処理する際に(ステップS703)、FAX送信Run画面を表示し(ステップS704)、送信結果レポートを出力するジョブを処理する際に(ステップS705)、送信結果レポート出力画面を表示する(ステップS706)。
【0010】
図7のようにジョブが順番通りに処理される場合は、モニターディスプレイ等には処理中のジョブに対応する画面が順番通りに表示されるので、顧客は違和感を感じることはない。
【0011】
図8は、店舗に設置されたオフィス用複合機におけるFAX送信のジョブの流れにおける課金処理を説明する図である。
【0012】
図に示すように、原稿の読み取りのジョブを処理し(ステップS801)、顧客がFAX送信するのに必要な金額を投入すると(ステップS802)、オフィス用複合機はFAX送信のジョブの処理を開始し(ステップS803)、1ページ送信する度に課金処理を実施し(ステップS804)、全ページ送信が終了すると、送信結果レポートを出力するジョブを処理する(ステップS805)。
【0013】
図8のようにジョブが順番通りに処理される場合は正確に課金処理を実施することができる。
【特許文献1】特開平6−291923号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
しかし、店舗に設置されたオフィス用複合機で顧客のFAX送信を処理している最中に、バックグラウンドで動作するジョブ(このジョブは顧客が行っているFAX送信に関するジョブとは無関係)が発生することが考えられる。
【0015】
図9は、FAX送信処理中にバックグラウンドで動作するジョブが発生した際の店舗に設置されたオフィス用複合機におけるFAX送信のジョブの流れ、およびジョブの流れに対応してモニターディスプレイ等に表示される画面の遷移を説明する図である。
【0016】
図9に示すように、オフィス用複合機が原稿の読み取りのジョブを処理している最中に(ステップS901)、バックグラウンドで自動レポート(ログ収集を目的として、プリントを伴わない自動的なレポート)のジョブが発生すると、オフィス用複合機はバックグラウンドで自動レポートのジョブの処理を行い(ステップS902)、その際に自動レポートRun画面を表示してしまう(ステップS903)。従って、モニターディスプレイ等でFAX送信の処理を確認していた顧客は、FAX送信とは無関係な画面が表示されるため、違和感を感じてしまう。
【0017】
図10は、FAX送信処理中にバックグラウンドで動作するジョブが発生した際の店舗に設置されたオフィス用複合機におけるFAX送信のジョブの流れにおける課金処理を説明する図である。
【0018】
図10に示すように、オフィス用複合機が原稿の読み取りのジョブを処理し(ステップS1001)、顧客が読み取った原稿をFAX送信するのに必要な金額を投入している最中に(ステップS1002)、バックグラウンドでリモート(例えば、PC等のFAXソフトウェア)からのFAX送信(店舗等での業務用のFAX送信)のジョブが発生すると、オフィス用複合機は顧客のFAX送信の処理に先駆けて、リモートからのFAX送信のジョブの処理を開始し(ステップS1003)、リモートからのFAX送信に対して課金処理を実施し(ステップS1004)、その後の顧客のFAX送信の処理(ステップS1005)を金額不足により行うことができなくなる。
【0019】
従って、オフィス内で問題無く運用している複合機を店舗に設置しても、顧客に違和感を感じさせたり、正確な課金処理を行うことができないという問題が発生してしまう。
【0020】
そこで、本発明は、オフィス用の複合機のFAX機能を、課金を伴うコンビニエンスストア等の店舗に導入しても使い勝手が良いジョブ管理装置、方法およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0021】
上記目的を達成するため、請求項1の発明は、ジョブに従って動作するデバイスと接続し、該ジョブを管理するジョブ管理装置において、前記デバイスに対するジョブを生成するジョブ生成手段と、複数のジョブのジョブ属性に基づき、該ジョブ属性が一致するジョブを関連ジョブと判断する関連ジョブ判断手段と、前記関連ジョブ判断手段で前記関連ジョブであると判断したジョブに従って前記デバイスが動作している間、該ジョブに関する制御処理を許可する制御処理許可手段と、前記関連ジョブ判断手段で前記ジョブ属性が一致しない非関連ジョブと判断したジョブに従って前記デバイスが動作している間、該ジョブに関する制御処理を禁止する制御処理禁止手段とを具備することを特徴とする。
【0022】
また、請求項2の発明は、請求項1の発明において、接続する表示装置に前記ジョブに対応する画面を表示する表示制御手段を更に具備し、前記制御処理禁止手段は、前記表示制御手段に対して、前記表示装置に前記非関連ジョブであると判断したジョブに対応する画面を表示することを禁止することを特徴とする。
【0023】
また、請求項3の発明は、請求項1の発明において、接続する料金投入装置に投入された料金から、前記デバイスの動作に応じた料金を徴収する課金処理手段を更に具備し、前記制御処理手段は、前記課金処理手段に対して、前記非関連ジョブであると判断したジョブに従った前記デバイスの動作に応じた料金を徴収することを禁止することを特徴とする。
【0024】
また、請求項4の発明は、請求項1の発明において、前記ジョブ属性を保存するジョブ属性保存手段を更に具備し、前記ジョブ生成手段は、前記デバイスが提供するサービスを利用する際に、該サービスにおける最初のジョブのジョブ属性を前記ジョブ属性保存手段に保存し、前記関連ジョブ判断手段は、前記ジョブ属性保存手段に保存したジョブ属性と、前記サービスにおける前記最初のジョブ以降に生成したジョブのジョブ属性とを比較することを特徴とする。
【0025】
また、請求項5の発明は、デバイスを動作させるジョブを管理するジョブ管理装置において、前記デバイスに対するジョブを生成し、複数のジョブのジョブ属性に基づき、該ジョブ属性が一致するジョブを関連ジョブと判断し、該判断により前記関連ジョブであると判断したジョブに従って前記デバイスが動作している間、該ジョブに関する制御処理を許可し、該判断により前記ジョブ属性が一致しない非関連ジョブと判断したジョブに従って前記デバイスが動作している間、該ジョブに関する制御処理を禁止することを特徴とする。
【0026】
また、請求項6の発明は、請求項5の発明において、前記非関連ジョブであると判断したジョブに対応する画面を表示装置に表示することを禁止することを特徴とする。
【0027】
また、請求項7の発明は、請求項5の発明において、前記非関連ジョブであると判断したジョブに従った前記デバイスの動作に応じた料金を、料金投入装置に投入された料金から徴収することを禁止することを特徴とする。
【0028】
また、請求項8の発明は、請求項5の発明において、前記デバイスが提供するサービスを利用する際に、該サービスにおける最初のジョブのジョブ属性を保存し、該保存したジョブ属性と、前記サービスにおける前記最初のジョブ以降に生成したジョブのジョブ属性とを比較し、該比較に基づき、前記関連ジョブを判断することを特徴とする。
【0029】
また、請求項9の発明は、デバイスを動作させるジョブを管理するジョブ管理プログラムにおいて、前記デバイスに対するジョブを生成する処理と、複数のジョブのジョブ属性に基づき、該ジョブ属性が一致するジョブを関連ジョブと判断する処理と、該判断により前記関連ジョブであると判断したジョブに従って前記デバイスが動作している間、該ジョブに関する制御処理を許可する処理と、該判断により前記ジョブ属性が一致しない非関連ジョブと判断したジョブに従って前記デバイスが動作している間、該ジョブに関する制御処理を禁止する処理とをコンピュータに動作させるすることを特徴とする。
【0030】
また、請求項10の発明は、請求項9の発明において、前記非関連ジョブであると判断したジョブに対応する画面を表示装置に表示することを禁止する処理をコンピュータに動作させることを特徴とする。
【0031】
また、請求項11の発明は、請求項9の発明において、前記非関連ジョブであると判断したジョブに従った前記デバイスの動作に応じた料金を、料金投入装置に投入された料金から徴収することを禁止する処理をコンピュータに動作させることを特徴とする。
【0032】
また、請求項12の発明は、請求項9の発明において、前記デバイスが提供するサービスを利用する際に、該サービスにおける最初のジョブのジョブ属性を保存する処理と、該保存したジョブ属性と、前記サービスにおける前記最初のジョブ以降に生成したジョブのジョブ属性とを比較する処理と、該比較に基づき、前記関連ジョブを判断する処理とをコンピュータに動作させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0033】
本発明によれば、オフィス用の複合機を店舗に設置しても、原稿読み取りジョブ、FAX送信ジョブ、送信結果レポート出力ジョブの処理の途中で無関係のジョブが発生しても、顧客に無関係のジョブを意識させること無く、一連の流れとして画面表示することが可能になるとともに、正確な課金処理を行うことが可能になるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0034】
以下、本発明に係るジョブ管理装置、方法およびプログラムの実施の形態について添付図面を参照して詳細に説明する。
【0035】
図1は、本発明を適用したジョブ管理装置1を含む消費者サービス市場向けシステム2のシステム構成の一例を示す図である。
【0036】
図1に示すように、複合機3は、本発明を適用したジョブ管理装置1と接続され、ジョブ管理装置1は表示装置4およびコインキット5と接続されている。
【0037】
複合機3は、コピー機能、FAX機能、プリンタ機能およびスキャナ機能を一体に構成し、FAX通信を行うためにPSTN(公衆交換電話網)6と接続されている。
【0038】
ジョブ管理装置1は、複合機3のフロントエンドとして、複合機3が有する各機能を顧客に提供する。
【0039】
表示装置4は、タッチパネル付き大型ディスプレイであり、ジョブ管理装置1によって表示制御され、タッチパネルにより受け付けた顧客からの指示等をジョブ管理装置1に送信する。
【0040】
コインキット5は、顧客が複合機3の各機能を使用するために必要な料金が投入され、投入された料金情報をジョブ管理装置1に送信する。
【0041】
図2は、ジョブ管理装置1の機能的な構成を示すブロック図である。
【0042】
図2に示すように、ジョブ管理装置1は、主制御部7、ジョブ生成部8、ジョブ一時保存部9、ジョブ送信部10、ジョブ属性保存部11、関連ジョブ判断部12、表示制御部13、課金処理部14、I/F15を具備して構成される。
【0043】
ここで、各構成部について説明する。
【0044】
主制御部7は、ジョブ管理装置1全体の制御処理を行う。
【0045】
ジョブ生成部8は、複合機3の各機能に対するジョブを生成する処理を行う。例えば、複合機3のFAX機能に対するジョブとしては、原稿の読み取りを指示する原稿読み取りジョブ、FAX送信を指示するFAX送信ジョブ、送信結果レポートの出力を指示する送信結果レポート出力ジョブ、FAX送信の終了を指示するFAX送信終了ジョブ等がある。
【0046】
ジョブ一時保存部9は、ジョブ生成部8で生成したジョブを一時保存する。
【0047】
ジョブ送信部10は、ジョブ一時保存部9からジョブを読み出し、読み出したジョブを複合機3に送信する処理を行う。
【0048】
ジョブ属性保存部11は、ジョブ生成部8で生成したジョブのジョブ属性(例えば、宛先、送信開始時間、原稿枚数、送信指示画質、原稿サイズ、原稿タイプ、原稿カラー等)を保存する。なお、顧客が複合機3の各機能のサービスを利用する際にそのサービスにおいて最初に生成したジョブのジョブ属性をジョブ属性保存部11に保存し、そのサービスにおいて最後に生成したジョブが終了した時にジョブ属性保存部11で保存しているジョブ属性を削除する。
【0049】
関連ジョブ判断部12は、ジョブ送信部10が複合機3に送信したジョブのジョブ属性と、ジョブ属性保存部11で保存しているジョブ属性とを比較し、そのジョブが関連ジョブであるか否か判断する処理を行う。なお、関連ジョブとは、上述したサービスにおいて最初に生成したジョブに関連するジョブのことである。
【0050】
表示制御部13は、主制御部7の指示に基づいて表示装置4の表示制御処理を行う。
【0051】
課金処理部14は、顧客が複合機3の各機能のサービスを利用する際の課金処理を行う。
【0052】
I/F15は、ジョブ管理装置1−複合機3間、ジョブ管理装置1−表示装置4間、ジョブ管理装置1−コインキット5を接続するインターフェースである。
【0053】
次に、顧客が複合機3でFAX送信を行う際にジョブ管理装置が行う機能的な動作について図2を参照して説明する。
【0054】
表示装置4において顧客がFAX送信のサービスを選択した場合、表示装置4はFAX送信のサービスが選択された旨をジョブ管理装置1に通知し、ジョブ管理装置1の主制御部7はI/F15を介してFAX送信のサービスが選択された通知を受け付けると、FAXサービスを開始し、表示装置4において顧客がFAX送信に関するパラメータ(宛先電話番号、読み取りサイズ、送信結果レポートの有無、解像度等)を選択すると、表示装置4は選択されたパラメータをジョブ管理装置1に送信し、ジョブ管理装置1の主制御部7はI/F15を介してパラメータを受信すると、受信したパラメータを記憶する。
【0055】
そして、顧客が原稿をプラテン上に配置し、表示装置4上の読み取り開始ボタンを押下等すると、表示装置4は読み取り開始ボタンが押下等された旨をジョブ管理装置1に通知し、ジョブ管理装置1の主制御部7はI/F15を介して読み取り開始ボタンが押下等された通知を受け付けると、ジョブ生成部8に対して原稿読み取りジョブの生成を指示するとともに、記憶したパラメータをジョブ生成部8に渡し、ジョブ生成部8は原稿読み取りジョブの生成の指示を受け付けるとともに、パラメータを受け取ると、受け取ったパラメータに基づいて原稿読み取りジョブを生成し、生成した原稿読み取りジョブをジョブ一時保存部9に保存し、生成した原稿読み取りジョブのジョブ属性をジョブ属性保存部11に保存し、原稿読み取りジョブをジョブ一時保存部9に保存した旨をジョブ送信部10に通知し、ジョブ送信部10は原稿読み取りジョブをジョブ一時保存部9に保存した通知を受け付けると、ジョブ一時保存部9から原稿読み取りジョブを読み出し、読み出した原稿読み取りジョブをI/F15を介して複合機3に送信し、複合機3は原稿読み取りジョブを受信すると、受信した原稿読み取りジョブに従ってプラテン上に配置された原稿の読み取りを開始するとともに、原稿の読み取りを開始した旨をジョブ管理装置1に通知し、ジョブ管理装置1の主制御部7はI/F15を介して原稿の読み取りを開始した通知を受け付けると、表示制御部13に対して原稿読み取りRun画面の表示を指示し、表示制御部13は原稿読み取りRun画面の表示の指示を受け付けると、原稿読み取りRun画面を表示装置4に表示する。
【0056】
そして、複合機3がプラテン上に配置された原稿の読み取りを終了すると、読み取った原稿の枚数と、原稿の読み取りが終了した旨とをジョブ管理装置1に通知し、ジョブ管理装置1の主制御部7はI/F15を介して原稿の読み取りが終了した通知と、読み取った原稿の枚数の通知とを受け付けると、表示制御部13に対して全ての原稿をFAX送信するのに必要な料金の表示を指示し、表示制御部13は全ての原稿をFAX送信するのに必要な料金の表示の指示を受け付けると、必要な料金を表示装置4に表示する。
【0057】
そして、顧客が料金をコインキット5に投入すると、コインキット5は料金が投入される度に料金情報をジョブ管理装置1に送信し、ジョブ管理装置1の主制御部7はI/F15を介して料金情報を受信すると、受信した料金情報を課金処理部14に渡し、課金処理部14は料金情報を受け取ると、受け取った課金情報を保存する。
【0058】
そして、顧客が表示装置4上のFAX送信開始ボタンを押下等すると、表示装置4はFAX送信開始ボタンが押下等された旨をジョブ管理装置1に通知し、ジョブ管理装置1の主制御部7はI/F15を介してFAX送信開始ボタンが押下等された通知を受け付けると、課金処理部14で保存している料金情報を読み出し、読み出した料金情報がFAX送信に必要な料金を満たしているか確認し、FAX送信に必要な料金を満たしていると確認すると、ジョブ生成部8に対してFAX送信ジョブの生成を指示するとともに、記憶したパラメータをジョブ生成部8に渡し、ジョブ生成部8はFAX送信ジョブの生成の指示を受け付けるとともに、パラメータを受け取ると、受け取ったパラメータに基づいてFAX送信ジョブを生成し、生成したFAX送信をジョブ一時保存部9に保存するとともに、FAX送信ジョブをジョブ一時保存部9に保存した旨をジョブ送信部10に通知し、ジョブ送信部10はFAX送信ジョブをジョブ一時保存部9に保存した通知を受け付けると、ジョブ一時保存部9からFAX送信ジョブを読み出し、読み出したFAX送信ジョブをI/F15を介して複合機3に送信するとともに、FAX送信ジョブのジョブ属性を関連ジョブ判断部12に渡し、関連ジョブ判断部12はFAX送信ジョブのジョブ属性を受け取ると、受け取ったFAX送信ジョブのジョブ属性と、ジョブ属性保存部11で保存しているジョブ属性とを比較し、ジョブ属性が一致することを確認すると、ジョブ属性が一致する旨を主制御部7に通知し、主制御部7はジョブ属性が一致する通知を受け付けると、FAX送信ジョブに関する表示制御および課金処理に対して許可を設定する。
【0059】
そして、複合機3はFAX送信ジョブを受信すると、受信したFAX送信ジョブに従って原稿のFAX送信を開始するとともに、FAX送信を開始した旨をジョブ管理装置1に通知し、ジョブ管理装置1の主制御部7はI/F15を介してFAX送信を開始した通知を受け付けると、表示制御部13に対してFAX送信Run画面の表示を指示し、表示制御部13はFAX送信Run画面の表示の指示を受け付けると、FAX送信Run画面を表示装置4に表示する。
【0060】
そして、複合機3は1ページをFAX送信する度に1ページをFAX送信した旨をジョブ管理装置1に通知し、ジョブ管理装置1の主制御部7はI/F15を介して1ページをFAX送信した通知を受け付けると、課金処理部14に対してページ単価に応じた料金の徴収を指示するとともに、表示制御部13に対してFAX送信Run画面上の送信ページ数カウンタのインクリメントを指示する。
【0061】
そして、課金処理部14はページ単価に応じた料金の徴収の指示を受け付けると、保存している料金情報からページ単位に応じた料金を減算するとともに、コインキット5に対してI/F15を介してページ単位に応じた料金の徴収を指示し、コインキット5はページ単位に応じた料金の聴衆の指示を受け付けると、投入された料金からページ単位に応じた料金を徴収する。
【0062】
そして、表示制御部13はFAX送信Run画面上の送信ページ数カウンタのインクリメントの指示を受け付けると、表示装置4に表示されているFAX送信Run画面上の送信ページ数カウンタをインクリメントする。
【0063】
そして、複合機3がFAX送信を終了すると、FAX送信が終了した旨をジョブ管理装置1に通知し、ジョブ管理装置1の主制御部7はI/F15を介してFAX送信が終了した通知を受け付けると、ジョブ生成部8に対して送信結果レポート出力ジョブの生成を指示するとともに、記憶したパラメータをジョブ生成部8に渡し、ジョブ生成部8は送信結果レポート出力ジョブの生成の指示を受け付けるとともに、パラメータを受け取ると、受け取ったパラメータに基づいて送信結果レポート出力ジョブを生成し、生成した送信結果レポート出力ジョブをジョブ一時保存部9に保存するとともに、送信結果レポート出力ジョブをジョブ一時保存部9に保存した旨をジョブ送信部10に通知し、ジョブ送信部10は送信結果レポート出力ジョブをジョブ一時保存部9に保存した通知を受け付けると、ジョブ一時保存部9から送信結果レポート出力ジョブを読み出し、読み出した送信結果レポート出力ジョブをI/F15を介して複合機3に送信するとともに、送信結果レポート出力ジョブのジョブ属性を関連ジョブ判断部12に渡し、関連ジョブ判断部12は送信結果レポート出力ジョブのジョブ属性を受け取ると、受け取った送信結果レポート出力ジョブのジョブ属性と、ジョブ属性保存部11で保存しているジョブ属性とを比較し、ジョブ属性が一致することを確認すると、ジョブ属性が一致する旨を主制御部7に通知し、主制御部7はジョブ属性が一致する通知を受け付けると、送信結果レポート出力ジョブに関する表示制御および課金処理に対して許可を設定する。
【0064】
そして、複合機3は送信結果レポート出力ジョブを受信すると、受信した送信結果レポート出力ジョブに従って送信結果レポート出力を開始するとともに、送信結果レポート出力を開始した旨をジョブ管理装置1に通知し、ジョブ管理装置1の主制御部7はI/F15を介して送信結果レポート出力を開始した通知を受け付けると、表示制御部13に対して送信結果レポート出力画面の表示を指示し、表示制御部13は送信結果レポート出力画面の表示の指示を受け付けると、送信結果レポート出力画面を表示装置4に表示する。
【0065】
そして、複合機3が送信結果レポートを出力すると、送信結果レポートを出力した旨をジョブ管理装置1に通知し、ジョブ管理装置1の主制御部7はI/F15を介して送信結果レポートを出力した通知を受け付けると、表示制御部13に対して送信結果確認画面の表示を指示し、表示制御部13は送信結果確認画面の表示の指示を受け付けると、送信結果確認画面を表示装置4に表示する。
【0066】
そして、顧客が表示装置4上の終了ボタンを押下等すると、表示装置4は終了ボタンが押下等された旨をジョブ管理装置1に通知し、ジョブ管理装置1の主制御部7はI/F15を介して終了ボタンが押下等された通知を受け付けると、ジョブ属性保存部で保存しているジョブ属性を削除し、FAXサービスを終了する。
【0067】
また、関連ジョブ判断部12がジョブ送信部10から受け取ったジョブのジョブ属性と、ジョブ属性保存部11で保存しているジョブ属性とが一致しないことを確認すると、ジョブ属性が一致しない旨を主制御部1に通知し、主制御部1はジョブ属性が一致しない通知を受け付けると、そのジョブに関する表示制御および課金処理に対して禁止を設定する。
【0068】
次に、ジョブ管理装置1が行うジョブ生成の処理手順について図3に示すフローチャートを参照して説明する。
【0069】
表示装置から顧客の指示を受け付け(ステップS301)、受け付けた指示に基づいてジョブを生成し(ステップS302)、既にジョブ属性が保存しているか否か確認する(ステップS303)。既にジョブ属性が保存していることを確認した場合(ステップS303でYES)、ステップS305に進み、ジョブ属性が保存していないことを確認した場合(ステップS303でNO)、ステップS304に進む。
【0070】
ジョブ属性が保存していないことを確認した場合(ステップS303でNO)、生成したジョブのジョブ属性を保存し(ステップS304)、ステップS305に進む。
【0071】
ジョブを一時保存し(ステップS305)、ジョブ生成の処理手順を終了する。
【0072】
次に、ジョブ管理装置が行う関連ジョブの判断の処理手順について図4に示すフローチャートを参照して詳細に説明する。
【0073】
複合機に送信するジョブのジョブ属性と、保存しているジョブ属性とを比較する(ステップS401)。ここで、ジョブ属性が一致している場合、送信ジョブは関連ジョブである判断し(ステップS402でYES)、ステップS403に進み、ジョブ属性が一致していない場合、送信ジョブは関連ジョブではないと判断し(ステップS402でNO)、ステップS404に進む。
【0074】
ジョブ属性が一致している場合、送信ジョブは関連ジョブである判断し(ステップS402でYES)、表示処理および課金処理を許可し(ステップS403)、ステップS405に進む。
【0075】
ジョブ属性が一致していない場合、送信ジョブは関連ジョブではないと判断し(ステップS402でNO)、表示処理および課金処理を禁止し(ステップS404)、ステップS405に進む。
【0076】
ジョブを送信し(ステップS405)、関連ジョブの判断処理手順を終了する。
【0077】
上述のように、本来は別ジョブである原稿読み取りジョブ、FAX送信ジョブ、送信結果レポート出力ジョブを、ジョブ属性を利用することで、同一ジョブとして関連付けることができる。
【0078】
従って、図5に示すように、FAX送信処理中にバックグラウンドで動作する自動レポートのジョブが発生しても(ステップS501)、この自動レポートのジョブはFAX送信処理中のジョブと関連がないため、この自動レポートのジョブに対応する自動レポートRun画面は表示されず、FAX送信処理が終了するまでを一連の操作として画面表示することができる。
【0079】
更に、図6に示すように、FAX送信処理中にバックグラウンドでリモートからのFAX送信のジョブが発生しても(ステップS601)、このリモートからのFAX送信のジョブはFAX送信処理中のジョブと関連がないため、このリモートからのFAX送信に対する誤った課金処理が回避することができる。
【0080】
なお、、上記実施例で説明したジョブ管理装置1と同様の処理を行うことが可能なジョブ管理プログラムを、一般的なPC(Personal Computer)等の汎用電子計算機にインストールする構成も適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0081】
【図1】本発明を適用したジョブ管理装置1を含む消費者サービス市場向けシステム2のシステム構成の一例を示す図である。
【図2】ジョブ管理装置1の機能的な構成を示すブロック図である。
【図3】ジョブ管理装置1が行うジョブ生成の処理手順を示すフローチャートである。
【図4】ジョブ管理装置が行う関連ジョブの判断の処理手順を示すフローチャートである。
【図5】FAX送信処理中にバックグラウンドで動作するジョブが発生した際の複合機におけるFAX送信のジョブの流れ、およびジョブの流れに対応して表示装置に表示される画面の遷移を説明する図である。
【図6】FAX送信処理中にバックグラウンドで動作するジョブが発生した際の複合機におけるFAX送信のジョブの流れにおける課金処理を説明する図である。
【図7】店舗に設置されたオフィス用複合機におけるFAX送信のジョブの流れ、およびジョブの流れに対応してモニターディスプレイ等に表示される画面の遷移を説明する図である。
【図8】店舗に設置されたオフィス用複合機におけるFAX送信のジョブの流れにおける課金処理を説明する図である。
【図9】FAX送信処理中にバックグラウンドで動作するジョブが発生した際の店舗に設置されたオフィス用複合機におけるFAX送信のジョブの流れ、およびジョブの流れに対応してモニターディスプレイ等に表示される画面の遷移を説明する図である。
【図10】FAX送信処理中にバックグラウンドで動作するジョブが発生した際の店舗に設置されたオフィス用複合機におけるFAX送信のジョブの流れにおける課金処理を説明する図である。
【符号の説明】
【0082】
1 ジョブ管理装置
2 消費者サービス市場向けシステム
3 複合機
4 表示装置
5 コインキット
6 PSTN
7 主制御部
8 ジョブ生成部
9 ジョブ一時保存部
10 ジョブ送信部
11 ジョブ属性保存部
12 関連ジョブ判断部
13 表示制御部
14 課金処理部
15 I/F
【技術分野】
【0001】
本発明は、ジョブ管理装置、方法およびプログラムに関し、特に、店舗に導入されたオフィス用の複合機のフロントエンドとなるジョブ管理装置、方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
コピー機能、FAX機能、プリンタ機能およびスキャナ機能を一体に構成した複合機が広く用いられている。このような複合機においては、これらの機能が1つの印刷装置を共用しているため、複数のジョブが発生した場合には、発生した複数のジョブは1つずつ順番に処理される。
【0003】
例えば、FAX送信が完了するまでに、FAX送信パラメータの設定のジョブ、原稿の読み取りのジョブ、FAX送信のジョブ、送信結果レポートの出力のジョブ、FAX送信終了のジョブを生成し、複合機はこれらの複数のジョブを1つずつ順番に処理するとともに、処理中のジョブに対応する画面を随時モニターディスプレイ等に表示している。
【0004】
しかし、これらの複数のジョブはFAX送信のために生成されるものの、ジョブ同士では何も関連性が無いため、送信結果レポートを出力したとしても、後にジョブ履歴を確認してもFAX送信と送信結果レポートとを直接対応付けることができなかった。なお、複合機で手動送信を行うことによりこれらの処理を連続して行うことになるが、ジョブ開始時点から回線を繋ぎっぱなしにすることになるため、公衆FAXには馴染みにくい。
【0005】
例えば、送信管理テーブルによってFAX送信結果を該当するユーザIDおよびFAX番号とともに記憶し、送信管理テーブルからユーザIDに対応するFAX送信結果およびFAX番号を抽出してレポートを出力する通信端末装置がある(例えば、特許文献1参照。)。
【0006】
特許文献1に記載の技術では、FAX送信を実施してからある程度の時間が経過した後に送信結果レポートを出力することを想定したものであり、この技術はオフィス等で利用するスタイルには有効である。
【0007】
近年では、コンビニエンスストア、コピーセンター等の店舗にオフィス等で用いられるオフィス用複合機を設置し、顧客はその複合機でコピー、FAX送信等を行い、利用する分の料金を払うという形態が普及している。
【0008】
図7は、店舗に設置されたオフィス用複合機におけるFAX送信のジョブの流れ、およびジョブの流れに対応してモニターディスプレイ等に表示される画面の遷移を説明する図である。
【0009】
図7に示すように、オフィス用複合機は、原稿の読み取りのジョブを処理する際に(ステップS701)、原稿読取Run画面を表示し(ステップS702)、FAX送信のジョブを処理する際に(ステップS703)、FAX送信Run画面を表示し(ステップS704)、送信結果レポートを出力するジョブを処理する際に(ステップS705)、送信結果レポート出力画面を表示する(ステップS706)。
【0010】
図7のようにジョブが順番通りに処理される場合は、モニターディスプレイ等には処理中のジョブに対応する画面が順番通りに表示されるので、顧客は違和感を感じることはない。
【0011】
図8は、店舗に設置されたオフィス用複合機におけるFAX送信のジョブの流れにおける課金処理を説明する図である。
【0012】
図に示すように、原稿の読み取りのジョブを処理し(ステップS801)、顧客がFAX送信するのに必要な金額を投入すると(ステップS802)、オフィス用複合機はFAX送信のジョブの処理を開始し(ステップS803)、1ページ送信する度に課金処理を実施し(ステップS804)、全ページ送信が終了すると、送信結果レポートを出力するジョブを処理する(ステップS805)。
【0013】
図8のようにジョブが順番通りに処理される場合は正確に課金処理を実施することができる。
【特許文献1】特開平6−291923号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
しかし、店舗に設置されたオフィス用複合機で顧客のFAX送信を処理している最中に、バックグラウンドで動作するジョブ(このジョブは顧客が行っているFAX送信に関するジョブとは無関係)が発生することが考えられる。
【0015】
図9は、FAX送信処理中にバックグラウンドで動作するジョブが発生した際の店舗に設置されたオフィス用複合機におけるFAX送信のジョブの流れ、およびジョブの流れに対応してモニターディスプレイ等に表示される画面の遷移を説明する図である。
【0016】
図9に示すように、オフィス用複合機が原稿の読み取りのジョブを処理している最中に(ステップS901)、バックグラウンドで自動レポート(ログ収集を目的として、プリントを伴わない自動的なレポート)のジョブが発生すると、オフィス用複合機はバックグラウンドで自動レポートのジョブの処理を行い(ステップS902)、その際に自動レポートRun画面を表示してしまう(ステップS903)。従って、モニターディスプレイ等でFAX送信の処理を確認していた顧客は、FAX送信とは無関係な画面が表示されるため、違和感を感じてしまう。
【0017】
図10は、FAX送信処理中にバックグラウンドで動作するジョブが発生した際の店舗に設置されたオフィス用複合機におけるFAX送信のジョブの流れにおける課金処理を説明する図である。
【0018】
図10に示すように、オフィス用複合機が原稿の読み取りのジョブを処理し(ステップS1001)、顧客が読み取った原稿をFAX送信するのに必要な金額を投入している最中に(ステップS1002)、バックグラウンドでリモート(例えば、PC等のFAXソフトウェア)からのFAX送信(店舗等での業務用のFAX送信)のジョブが発生すると、オフィス用複合機は顧客のFAX送信の処理に先駆けて、リモートからのFAX送信のジョブの処理を開始し(ステップS1003)、リモートからのFAX送信に対して課金処理を実施し(ステップS1004)、その後の顧客のFAX送信の処理(ステップS1005)を金額不足により行うことができなくなる。
【0019】
従って、オフィス内で問題無く運用している複合機を店舗に設置しても、顧客に違和感を感じさせたり、正確な課金処理を行うことができないという問題が発生してしまう。
【0020】
そこで、本発明は、オフィス用の複合機のFAX機能を、課金を伴うコンビニエンスストア等の店舗に導入しても使い勝手が良いジョブ管理装置、方法およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0021】
上記目的を達成するため、請求項1の発明は、ジョブに従って動作するデバイスと接続し、該ジョブを管理するジョブ管理装置において、前記デバイスに対するジョブを生成するジョブ生成手段と、複数のジョブのジョブ属性に基づき、該ジョブ属性が一致するジョブを関連ジョブと判断する関連ジョブ判断手段と、前記関連ジョブ判断手段で前記関連ジョブであると判断したジョブに従って前記デバイスが動作している間、該ジョブに関する制御処理を許可する制御処理許可手段と、前記関連ジョブ判断手段で前記ジョブ属性が一致しない非関連ジョブと判断したジョブに従って前記デバイスが動作している間、該ジョブに関する制御処理を禁止する制御処理禁止手段とを具備することを特徴とする。
【0022】
また、請求項2の発明は、請求項1の発明において、接続する表示装置に前記ジョブに対応する画面を表示する表示制御手段を更に具備し、前記制御処理禁止手段は、前記表示制御手段に対して、前記表示装置に前記非関連ジョブであると判断したジョブに対応する画面を表示することを禁止することを特徴とする。
【0023】
また、請求項3の発明は、請求項1の発明において、接続する料金投入装置に投入された料金から、前記デバイスの動作に応じた料金を徴収する課金処理手段を更に具備し、前記制御処理手段は、前記課金処理手段に対して、前記非関連ジョブであると判断したジョブに従った前記デバイスの動作に応じた料金を徴収することを禁止することを特徴とする。
【0024】
また、請求項4の発明は、請求項1の発明において、前記ジョブ属性を保存するジョブ属性保存手段を更に具備し、前記ジョブ生成手段は、前記デバイスが提供するサービスを利用する際に、該サービスにおける最初のジョブのジョブ属性を前記ジョブ属性保存手段に保存し、前記関連ジョブ判断手段は、前記ジョブ属性保存手段に保存したジョブ属性と、前記サービスにおける前記最初のジョブ以降に生成したジョブのジョブ属性とを比較することを特徴とする。
【0025】
また、請求項5の発明は、デバイスを動作させるジョブを管理するジョブ管理装置において、前記デバイスに対するジョブを生成し、複数のジョブのジョブ属性に基づき、該ジョブ属性が一致するジョブを関連ジョブと判断し、該判断により前記関連ジョブであると判断したジョブに従って前記デバイスが動作している間、該ジョブに関する制御処理を許可し、該判断により前記ジョブ属性が一致しない非関連ジョブと判断したジョブに従って前記デバイスが動作している間、該ジョブに関する制御処理を禁止することを特徴とする。
【0026】
また、請求項6の発明は、請求項5の発明において、前記非関連ジョブであると判断したジョブに対応する画面を表示装置に表示することを禁止することを特徴とする。
【0027】
また、請求項7の発明は、請求項5の発明において、前記非関連ジョブであると判断したジョブに従った前記デバイスの動作に応じた料金を、料金投入装置に投入された料金から徴収することを禁止することを特徴とする。
【0028】
また、請求項8の発明は、請求項5の発明において、前記デバイスが提供するサービスを利用する際に、該サービスにおける最初のジョブのジョブ属性を保存し、該保存したジョブ属性と、前記サービスにおける前記最初のジョブ以降に生成したジョブのジョブ属性とを比較し、該比較に基づき、前記関連ジョブを判断することを特徴とする。
【0029】
また、請求項9の発明は、デバイスを動作させるジョブを管理するジョブ管理プログラムにおいて、前記デバイスに対するジョブを生成する処理と、複数のジョブのジョブ属性に基づき、該ジョブ属性が一致するジョブを関連ジョブと判断する処理と、該判断により前記関連ジョブであると判断したジョブに従って前記デバイスが動作している間、該ジョブに関する制御処理を許可する処理と、該判断により前記ジョブ属性が一致しない非関連ジョブと判断したジョブに従って前記デバイスが動作している間、該ジョブに関する制御処理を禁止する処理とをコンピュータに動作させるすることを特徴とする。
【0030】
また、請求項10の発明は、請求項9の発明において、前記非関連ジョブであると判断したジョブに対応する画面を表示装置に表示することを禁止する処理をコンピュータに動作させることを特徴とする。
【0031】
また、請求項11の発明は、請求項9の発明において、前記非関連ジョブであると判断したジョブに従った前記デバイスの動作に応じた料金を、料金投入装置に投入された料金から徴収することを禁止する処理をコンピュータに動作させることを特徴とする。
【0032】
また、請求項12の発明は、請求項9の発明において、前記デバイスが提供するサービスを利用する際に、該サービスにおける最初のジョブのジョブ属性を保存する処理と、該保存したジョブ属性と、前記サービスにおける前記最初のジョブ以降に生成したジョブのジョブ属性とを比較する処理と、該比較に基づき、前記関連ジョブを判断する処理とをコンピュータに動作させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0033】
本発明によれば、オフィス用の複合機を店舗に設置しても、原稿読み取りジョブ、FAX送信ジョブ、送信結果レポート出力ジョブの処理の途中で無関係のジョブが発生しても、顧客に無関係のジョブを意識させること無く、一連の流れとして画面表示することが可能になるとともに、正確な課金処理を行うことが可能になるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0034】
以下、本発明に係るジョブ管理装置、方法およびプログラムの実施の形態について添付図面を参照して詳細に説明する。
【0035】
図1は、本発明を適用したジョブ管理装置1を含む消費者サービス市場向けシステム2のシステム構成の一例を示す図である。
【0036】
図1に示すように、複合機3は、本発明を適用したジョブ管理装置1と接続され、ジョブ管理装置1は表示装置4およびコインキット5と接続されている。
【0037】
複合機3は、コピー機能、FAX機能、プリンタ機能およびスキャナ機能を一体に構成し、FAX通信を行うためにPSTN(公衆交換電話網)6と接続されている。
【0038】
ジョブ管理装置1は、複合機3のフロントエンドとして、複合機3が有する各機能を顧客に提供する。
【0039】
表示装置4は、タッチパネル付き大型ディスプレイであり、ジョブ管理装置1によって表示制御され、タッチパネルにより受け付けた顧客からの指示等をジョブ管理装置1に送信する。
【0040】
コインキット5は、顧客が複合機3の各機能を使用するために必要な料金が投入され、投入された料金情報をジョブ管理装置1に送信する。
【0041】
図2は、ジョブ管理装置1の機能的な構成を示すブロック図である。
【0042】
図2に示すように、ジョブ管理装置1は、主制御部7、ジョブ生成部8、ジョブ一時保存部9、ジョブ送信部10、ジョブ属性保存部11、関連ジョブ判断部12、表示制御部13、課金処理部14、I/F15を具備して構成される。
【0043】
ここで、各構成部について説明する。
【0044】
主制御部7は、ジョブ管理装置1全体の制御処理を行う。
【0045】
ジョブ生成部8は、複合機3の各機能に対するジョブを生成する処理を行う。例えば、複合機3のFAX機能に対するジョブとしては、原稿の読み取りを指示する原稿読み取りジョブ、FAX送信を指示するFAX送信ジョブ、送信結果レポートの出力を指示する送信結果レポート出力ジョブ、FAX送信の終了を指示するFAX送信終了ジョブ等がある。
【0046】
ジョブ一時保存部9は、ジョブ生成部8で生成したジョブを一時保存する。
【0047】
ジョブ送信部10は、ジョブ一時保存部9からジョブを読み出し、読み出したジョブを複合機3に送信する処理を行う。
【0048】
ジョブ属性保存部11は、ジョブ生成部8で生成したジョブのジョブ属性(例えば、宛先、送信開始時間、原稿枚数、送信指示画質、原稿サイズ、原稿タイプ、原稿カラー等)を保存する。なお、顧客が複合機3の各機能のサービスを利用する際にそのサービスにおいて最初に生成したジョブのジョブ属性をジョブ属性保存部11に保存し、そのサービスにおいて最後に生成したジョブが終了した時にジョブ属性保存部11で保存しているジョブ属性を削除する。
【0049】
関連ジョブ判断部12は、ジョブ送信部10が複合機3に送信したジョブのジョブ属性と、ジョブ属性保存部11で保存しているジョブ属性とを比較し、そのジョブが関連ジョブであるか否か判断する処理を行う。なお、関連ジョブとは、上述したサービスにおいて最初に生成したジョブに関連するジョブのことである。
【0050】
表示制御部13は、主制御部7の指示に基づいて表示装置4の表示制御処理を行う。
【0051】
課金処理部14は、顧客が複合機3の各機能のサービスを利用する際の課金処理を行う。
【0052】
I/F15は、ジョブ管理装置1−複合機3間、ジョブ管理装置1−表示装置4間、ジョブ管理装置1−コインキット5を接続するインターフェースである。
【0053】
次に、顧客が複合機3でFAX送信を行う際にジョブ管理装置が行う機能的な動作について図2を参照して説明する。
【0054】
表示装置4において顧客がFAX送信のサービスを選択した場合、表示装置4はFAX送信のサービスが選択された旨をジョブ管理装置1に通知し、ジョブ管理装置1の主制御部7はI/F15を介してFAX送信のサービスが選択された通知を受け付けると、FAXサービスを開始し、表示装置4において顧客がFAX送信に関するパラメータ(宛先電話番号、読み取りサイズ、送信結果レポートの有無、解像度等)を選択すると、表示装置4は選択されたパラメータをジョブ管理装置1に送信し、ジョブ管理装置1の主制御部7はI/F15を介してパラメータを受信すると、受信したパラメータを記憶する。
【0055】
そして、顧客が原稿をプラテン上に配置し、表示装置4上の読み取り開始ボタンを押下等すると、表示装置4は読み取り開始ボタンが押下等された旨をジョブ管理装置1に通知し、ジョブ管理装置1の主制御部7はI/F15を介して読み取り開始ボタンが押下等された通知を受け付けると、ジョブ生成部8に対して原稿読み取りジョブの生成を指示するとともに、記憶したパラメータをジョブ生成部8に渡し、ジョブ生成部8は原稿読み取りジョブの生成の指示を受け付けるとともに、パラメータを受け取ると、受け取ったパラメータに基づいて原稿読み取りジョブを生成し、生成した原稿読み取りジョブをジョブ一時保存部9に保存し、生成した原稿読み取りジョブのジョブ属性をジョブ属性保存部11に保存し、原稿読み取りジョブをジョブ一時保存部9に保存した旨をジョブ送信部10に通知し、ジョブ送信部10は原稿読み取りジョブをジョブ一時保存部9に保存した通知を受け付けると、ジョブ一時保存部9から原稿読み取りジョブを読み出し、読み出した原稿読み取りジョブをI/F15を介して複合機3に送信し、複合機3は原稿読み取りジョブを受信すると、受信した原稿読み取りジョブに従ってプラテン上に配置された原稿の読み取りを開始するとともに、原稿の読み取りを開始した旨をジョブ管理装置1に通知し、ジョブ管理装置1の主制御部7はI/F15を介して原稿の読み取りを開始した通知を受け付けると、表示制御部13に対して原稿読み取りRun画面の表示を指示し、表示制御部13は原稿読み取りRun画面の表示の指示を受け付けると、原稿読み取りRun画面を表示装置4に表示する。
【0056】
そして、複合機3がプラテン上に配置された原稿の読み取りを終了すると、読み取った原稿の枚数と、原稿の読み取りが終了した旨とをジョブ管理装置1に通知し、ジョブ管理装置1の主制御部7はI/F15を介して原稿の読み取りが終了した通知と、読み取った原稿の枚数の通知とを受け付けると、表示制御部13に対して全ての原稿をFAX送信するのに必要な料金の表示を指示し、表示制御部13は全ての原稿をFAX送信するのに必要な料金の表示の指示を受け付けると、必要な料金を表示装置4に表示する。
【0057】
そして、顧客が料金をコインキット5に投入すると、コインキット5は料金が投入される度に料金情報をジョブ管理装置1に送信し、ジョブ管理装置1の主制御部7はI/F15を介して料金情報を受信すると、受信した料金情報を課金処理部14に渡し、課金処理部14は料金情報を受け取ると、受け取った課金情報を保存する。
【0058】
そして、顧客が表示装置4上のFAX送信開始ボタンを押下等すると、表示装置4はFAX送信開始ボタンが押下等された旨をジョブ管理装置1に通知し、ジョブ管理装置1の主制御部7はI/F15を介してFAX送信開始ボタンが押下等された通知を受け付けると、課金処理部14で保存している料金情報を読み出し、読み出した料金情報がFAX送信に必要な料金を満たしているか確認し、FAX送信に必要な料金を満たしていると確認すると、ジョブ生成部8に対してFAX送信ジョブの生成を指示するとともに、記憶したパラメータをジョブ生成部8に渡し、ジョブ生成部8はFAX送信ジョブの生成の指示を受け付けるとともに、パラメータを受け取ると、受け取ったパラメータに基づいてFAX送信ジョブを生成し、生成したFAX送信をジョブ一時保存部9に保存するとともに、FAX送信ジョブをジョブ一時保存部9に保存した旨をジョブ送信部10に通知し、ジョブ送信部10はFAX送信ジョブをジョブ一時保存部9に保存した通知を受け付けると、ジョブ一時保存部9からFAX送信ジョブを読み出し、読み出したFAX送信ジョブをI/F15を介して複合機3に送信するとともに、FAX送信ジョブのジョブ属性を関連ジョブ判断部12に渡し、関連ジョブ判断部12はFAX送信ジョブのジョブ属性を受け取ると、受け取ったFAX送信ジョブのジョブ属性と、ジョブ属性保存部11で保存しているジョブ属性とを比較し、ジョブ属性が一致することを確認すると、ジョブ属性が一致する旨を主制御部7に通知し、主制御部7はジョブ属性が一致する通知を受け付けると、FAX送信ジョブに関する表示制御および課金処理に対して許可を設定する。
【0059】
そして、複合機3はFAX送信ジョブを受信すると、受信したFAX送信ジョブに従って原稿のFAX送信を開始するとともに、FAX送信を開始した旨をジョブ管理装置1に通知し、ジョブ管理装置1の主制御部7はI/F15を介してFAX送信を開始した通知を受け付けると、表示制御部13に対してFAX送信Run画面の表示を指示し、表示制御部13はFAX送信Run画面の表示の指示を受け付けると、FAX送信Run画面を表示装置4に表示する。
【0060】
そして、複合機3は1ページをFAX送信する度に1ページをFAX送信した旨をジョブ管理装置1に通知し、ジョブ管理装置1の主制御部7はI/F15を介して1ページをFAX送信した通知を受け付けると、課金処理部14に対してページ単価に応じた料金の徴収を指示するとともに、表示制御部13に対してFAX送信Run画面上の送信ページ数カウンタのインクリメントを指示する。
【0061】
そして、課金処理部14はページ単価に応じた料金の徴収の指示を受け付けると、保存している料金情報からページ単位に応じた料金を減算するとともに、コインキット5に対してI/F15を介してページ単位に応じた料金の徴収を指示し、コインキット5はページ単位に応じた料金の聴衆の指示を受け付けると、投入された料金からページ単位に応じた料金を徴収する。
【0062】
そして、表示制御部13はFAX送信Run画面上の送信ページ数カウンタのインクリメントの指示を受け付けると、表示装置4に表示されているFAX送信Run画面上の送信ページ数カウンタをインクリメントする。
【0063】
そして、複合機3がFAX送信を終了すると、FAX送信が終了した旨をジョブ管理装置1に通知し、ジョブ管理装置1の主制御部7はI/F15を介してFAX送信が終了した通知を受け付けると、ジョブ生成部8に対して送信結果レポート出力ジョブの生成を指示するとともに、記憶したパラメータをジョブ生成部8に渡し、ジョブ生成部8は送信結果レポート出力ジョブの生成の指示を受け付けるとともに、パラメータを受け取ると、受け取ったパラメータに基づいて送信結果レポート出力ジョブを生成し、生成した送信結果レポート出力ジョブをジョブ一時保存部9に保存するとともに、送信結果レポート出力ジョブをジョブ一時保存部9に保存した旨をジョブ送信部10に通知し、ジョブ送信部10は送信結果レポート出力ジョブをジョブ一時保存部9に保存した通知を受け付けると、ジョブ一時保存部9から送信結果レポート出力ジョブを読み出し、読み出した送信結果レポート出力ジョブをI/F15を介して複合機3に送信するとともに、送信結果レポート出力ジョブのジョブ属性を関連ジョブ判断部12に渡し、関連ジョブ判断部12は送信結果レポート出力ジョブのジョブ属性を受け取ると、受け取った送信結果レポート出力ジョブのジョブ属性と、ジョブ属性保存部11で保存しているジョブ属性とを比較し、ジョブ属性が一致することを確認すると、ジョブ属性が一致する旨を主制御部7に通知し、主制御部7はジョブ属性が一致する通知を受け付けると、送信結果レポート出力ジョブに関する表示制御および課金処理に対して許可を設定する。
【0064】
そして、複合機3は送信結果レポート出力ジョブを受信すると、受信した送信結果レポート出力ジョブに従って送信結果レポート出力を開始するとともに、送信結果レポート出力を開始した旨をジョブ管理装置1に通知し、ジョブ管理装置1の主制御部7はI/F15を介して送信結果レポート出力を開始した通知を受け付けると、表示制御部13に対して送信結果レポート出力画面の表示を指示し、表示制御部13は送信結果レポート出力画面の表示の指示を受け付けると、送信結果レポート出力画面を表示装置4に表示する。
【0065】
そして、複合機3が送信結果レポートを出力すると、送信結果レポートを出力した旨をジョブ管理装置1に通知し、ジョブ管理装置1の主制御部7はI/F15を介して送信結果レポートを出力した通知を受け付けると、表示制御部13に対して送信結果確認画面の表示を指示し、表示制御部13は送信結果確認画面の表示の指示を受け付けると、送信結果確認画面を表示装置4に表示する。
【0066】
そして、顧客が表示装置4上の終了ボタンを押下等すると、表示装置4は終了ボタンが押下等された旨をジョブ管理装置1に通知し、ジョブ管理装置1の主制御部7はI/F15を介して終了ボタンが押下等された通知を受け付けると、ジョブ属性保存部で保存しているジョブ属性を削除し、FAXサービスを終了する。
【0067】
また、関連ジョブ判断部12がジョブ送信部10から受け取ったジョブのジョブ属性と、ジョブ属性保存部11で保存しているジョブ属性とが一致しないことを確認すると、ジョブ属性が一致しない旨を主制御部1に通知し、主制御部1はジョブ属性が一致しない通知を受け付けると、そのジョブに関する表示制御および課金処理に対して禁止を設定する。
【0068】
次に、ジョブ管理装置1が行うジョブ生成の処理手順について図3に示すフローチャートを参照して説明する。
【0069】
表示装置から顧客の指示を受け付け(ステップS301)、受け付けた指示に基づいてジョブを生成し(ステップS302)、既にジョブ属性が保存しているか否か確認する(ステップS303)。既にジョブ属性が保存していることを確認した場合(ステップS303でYES)、ステップS305に進み、ジョブ属性が保存していないことを確認した場合(ステップS303でNO)、ステップS304に進む。
【0070】
ジョブ属性が保存していないことを確認した場合(ステップS303でNO)、生成したジョブのジョブ属性を保存し(ステップS304)、ステップS305に進む。
【0071】
ジョブを一時保存し(ステップS305)、ジョブ生成の処理手順を終了する。
【0072】
次に、ジョブ管理装置が行う関連ジョブの判断の処理手順について図4に示すフローチャートを参照して詳細に説明する。
【0073】
複合機に送信するジョブのジョブ属性と、保存しているジョブ属性とを比較する(ステップS401)。ここで、ジョブ属性が一致している場合、送信ジョブは関連ジョブである判断し(ステップS402でYES)、ステップS403に進み、ジョブ属性が一致していない場合、送信ジョブは関連ジョブではないと判断し(ステップS402でNO)、ステップS404に進む。
【0074】
ジョブ属性が一致している場合、送信ジョブは関連ジョブである判断し(ステップS402でYES)、表示処理および課金処理を許可し(ステップS403)、ステップS405に進む。
【0075】
ジョブ属性が一致していない場合、送信ジョブは関連ジョブではないと判断し(ステップS402でNO)、表示処理および課金処理を禁止し(ステップS404)、ステップS405に進む。
【0076】
ジョブを送信し(ステップS405)、関連ジョブの判断処理手順を終了する。
【0077】
上述のように、本来は別ジョブである原稿読み取りジョブ、FAX送信ジョブ、送信結果レポート出力ジョブを、ジョブ属性を利用することで、同一ジョブとして関連付けることができる。
【0078】
従って、図5に示すように、FAX送信処理中にバックグラウンドで動作する自動レポートのジョブが発生しても(ステップS501)、この自動レポートのジョブはFAX送信処理中のジョブと関連がないため、この自動レポートのジョブに対応する自動レポートRun画面は表示されず、FAX送信処理が終了するまでを一連の操作として画面表示することができる。
【0079】
更に、図6に示すように、FAX送信処理中にバックグラウンドでリモートからのFAX送信のジョブが発生しても(ステップS601)、このリモートからのFAX送信のジョブはFAX送信処理中のジョブと関連がないため、このリモートからのFAX送信に対する誤った課金処理が回避することができる。
【0080】
なお、、上記実施例で説明したジョブ管理装置1と同様の処理を行うことが可能なジョブ管理プログラムを、一般的なPC(Personal Computer)等の汎用電子計算機にインストールする構成も適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0081】
【図1】本発明を適用したジョブ管理装置1を含む消費者サービス市場向けシステム2のシステム構成の一例を示す図である。
【図2】ジョブ管理装置1の機能的な構成を示すブロック図である。
【図3】ジョブ管理装置1が行うジョブ生成の処理手順を示すフローチャートである。
【図4】ジョブ管理装置が行う関連ジョブの判断の処理手順を示すフローチャートである。
【図5】FAX送信処理中にバックグラウンドで動作するジョブが発生した際の複合機におけるFAX送信のジョブの流れ、およびジョブの流れに対応して表示装置に表示される画面の遷移を説明する図である。
【図6】FAX送信処理中にバックグラウンドで動作するジョブが発生した際の複合機におけるFAX送信のジョブの流れにおける課金処理を説明する図である。
【図7】店舗に設置されたオフィス用複合機におけるFAX送信のジョブの流れ、およびジョブの流れに対応してモニターディスプレイ等に表示される画面の遷移を説明する図である。
【図8】店舗に設置されたオフィス用複合機におけるFAX送信のジョブの流れにおける課金処理を説明する図である。
【図9】FAX送信処理中にバックグラウンドで動作するジョブが発生した際の店舗に設置されたオフィス用複合機におけるFAX送信のジョブの流れ、およびジョブの流れに対応してモニターディスプレイ等に表示される画面の遷移を説明する図である。
【図10】FAX送信処理中にバックグラウンドで動作するジョブが発生した際の店舗に設置されたオフィス用複合機におけるFAX送信のジョブの流れにおける課金処理を説明する図である。
【符号の説明】
【0082】
1 ジョブ管理装置
2 消費者サービス市場向けシステム
3 複合機
4 表示装置
5 コインキット
6 PSTN
7 主制御部
8 ジョブ生成部
9 ジョブ一時保存部
10 ジョブ送信部
11 ジョブ属性保存部
12 関連ジョブ判断部
13 表示制御部
14 課金処理部
15 I/F
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ジョブに従って動作するデバイスと接続し、該ジョブを管理するジョブ管理装置において、
前記デバイスに対するジョブを生成するジョブ生成手段と、
複数のジョブのジョブ属性に基づき、該ジョブ属性が一致するジョブを関連ジョブと判断する関連ジョブ判断手段と、
前記関連ジョブ判断手段で前記関連ジョブであると判断したジョブに従って前記デバイスが動作している間、該ジョブに関する制御処理を許可する制御処理許可手段と、
前記関連ジョブ判断手段で前記ジョブ属性が一致しない非関連ジョブと判断したジョブに従って前記デバイスが動作している間、該ジョブに関する制御処理を禁止する制御処理禁止手段と
を具備することを特徴とするジョブ管理装置。
【請求項2】
接続する表示装置に前記ジョブに対応する画面を表示する表示制御手段
を更に具備し、
前記制御処理禁止手段は、
前記表示制御手段に対して、前記表示装置に前記非関連ジョブであると判断したジョブに対応する画面を表示することを禁止する
ことを特徴とする請求項1記載のジョブ管理装置。
【請求項3】
接続する料金投入装置に投入された料金から、前記デバイスの動作に応じた料金を徴収する課金処理手段
を更に具備し、
前記制御処理手段は、
前記課金処理手段に対して、前記非関連ジョブであると判断したジョブに従った前記デバイスの動作に応じた料金を徴収することを禁止する
ことを特徴とする請求項1記載のジョブ管理装置。
【請求項4】
前記ジョブ属性を保存するジョブ属性保存手段
を更に具備し、
前記ジョブ生成手段は、
前記デバイスが提供するサービスを利用する際に、該サービスにおける最初のジョブのジョブ属性を前記ジョブ属性保存手段に保存し、
前記関連ジョブ判断手段は、
前記ジョブ属性保存手段に保存したジョブ属性と、前記サービスにおける前記最初のジョブ以降に生成したジョブのジョブ属性とを比較する
ことを特徴とする請求項1記載のジョブ管理装置。
【請求項5】
デバイスを動作させるジョブを管理するジョブ管理装置において、
前記デバイスに対するジョブを生成し、
複数のジョブのジョブ属性に基づき、該ジョブ属性が一致するジョブを関連ジョブと判断し、
該判断により前記関連ジョブであると判断したジョブに従って前記デバイスが動作している間、該ジョブに関する制御処理を許可し、
該判断により前記ジョブ属性が一致しない非関連ジョブと判断したジョブに従って前記デバイスが動作している間、該ジョブに関する制御処理を禁止する
ことを特徴とするジョブ管理方法。
【請求項6】
前記非関連ジョブであると判断したジョブに対応する画面を表示装置に表示することを禁止する
ことを特徴とする請求項5記載のジョブ管理方法。
【請求項7】
前記非関連ジョブであると判断したジョブに従った前記デバイスの動作に応じた料金を、料金投入装置に投入された料金から徴収することを禁止する
ことを特徴とする請求項5記載のジョブ管理方法。
【請求項8】
前記デバイスが提供するサービスを利用する際に、該サービスにおける最初のジョブのジョブ属性を保存し、
該保存したジョブ属性と、前記サービスにおける前記最初のジョブ以降に生成したジョブのジョブ属性とを比較し、
該比較に基づき、前記関連ジョブを判断する
ことを特徴とする請求項5記載のジョブ管理方法。
【請求項9】
デバイスを動作させるジョブを管理するジョブ管理プログラムにおいて、
前記デバイスに対するジョブを生成する処理と、
複数のジョブのジョブ属性に基づき、該ジョブ属性が一致するジョブを関連ジョブと判断する処理と、
該判断により前記関連ジョブであると判断したジョブに従って前記デバイスが動作している間、該ジョブに関する制御処理を許可する処理と、
該判断により前記ジョブ属性が一致しない非関連ジョブと判断したジョブに従って前記デバイスが動作している間、該ジョブに関する制御処理を禁止する処理と
をコンピュータに動作させるすることを特徴とするジョブ管理プログラム。
【請求項10】
前記非関連ジョブであると判断したジョブに対応する画面を表示装置に表示することを禁止する処理
をコンピュータに動作させることを特徴とする請求項9記載のジョブ管理プログラム。
【請求項11】
前記非関連ジョブであると判断したジョブに従った前記デバイスの動作に応じた料金を、料金投入装置に投入された料金から徴収することを禁止する処理
をコンピュータに動作させることを特徴とする請求項9記載のジョブ管理プログラム。
【請求項12】
前記デバイスが提供するサービスを利用する際に、該サービスにおける最初のジョブのジョブ属性を保存する処理と、
該保存したジョブ属性と、前記サービスにおける前記最初のジョブ以降に生成したジョブのジョブ属性とを比較する処理と、
該比較に基づき、前記関連ジョブを判断する処理と
をコンピュータに動作させることを特徴とする請求項9記載のジョブ管理プログラム。
【請求項1】
ジョブに従って動作するデバイスと接続し、該ジョブを管理するジョブ管理装置において、
前記デバイスに対するジョブを生成するジョブ生成手段と、
複数のジョブのジョブ属性に基づき、該ジョブ属性が一致するジョブを関連ジョブと判断する関連ジョブ判断手段と、
前記関連ジョブ判断手段で前記関連ジョブであると判断したジョブに従って前記デバイスが動作している間、該ジョブに関する制御処理を許可する制御処理許可手段と、
前記関連ジョブ判断手段で前記ジョブ属性が一致しない非関連ジョブと判断したジョブに従って前記デバイスが動作している間、該ジョブに関する制御処理を禁止する制御処理禁止手段と
を具備することを特徴とするジョブ管理装置。
【請求項2】
接続する表示装置に前記ジョブに対応する画面を表示する表示制御手段
を更に具備し、
前記制御処理禁止手段は、
前記表示制御手段に対して、前記表示装置に前記非関連ジョブであると判断したジョブに対応する画面を表示することを禁止する
ことを特徴とする請求項1記載のジョブ管理装置。
【請求項3】
接続する料金投入装置に投入された料金から、前記デバイスの動作に応じた料金を徴収する課金処理手段
を更に具備し、
前記制御処理手段は、
前記課金処理手段に対して、前記非関連ジョブであると判断したジョブに従った前記デバイスの動作に応じた料金を徴収することを禁止する
ことを特徴とする請求項1記載のジョブ管理装置。
【請求項4】
前記ジョブ属性を保存するジョブ属性保存手段
を更に具備し、
前記ジョブ生成手段は、
前記デバイスが提供するサービスを利用する際に、該サービスにおける最初のジョブのジョブ属性を前記ジョブ属性保存手段に保存し、
前記関連ジョブ判断手段は、
前記ジョブ属性保存手段に保存したジョブ属性と、前記サービスにおける前記最初のジョブ以降に生成したジョブのジョブ属性とを比較する
ことを特徴とする請求項1記載のジョブ管理装置。
【請求項5】
デバイスを動作させるジョブを管理するジョブ管理装置において、
前記デバイスに対するジョブを生成し、
複数のジョブのジョブ属性に基づき、該ジョブ属性が一致するジョブを関連ジョブと判断し、
該判断により前記関連ジョブであると判断したジョブに従って前記デバイスが動作している間、該ジョブに関する制御処理を許可し、
該判断により前記ジョブ属性が一致しない非関連ジョブと判断したジョブに従って前記デバイスが動作している間、該ジョブに関する制御処理を禁止する
ことを特徴とするジョブ管理方法。
【請求項6】
前記非関連ジョブであると判断したジョブに対応する画面を表示装置に表示することを禁止する
ことを特徴とする請求項5記載のジョブ管理方法。
【請求項7】
前記非関連ジョブであると判断したジョブに従った前記デバイスの動作に応じた料金を、料金投入装置に投入された料金から徴収することを禁止する
ことを特徴とする請求項5記載のジョブ管理方法。
【請求項8】
前記デバイスが提供するサービスを利用する際に、該サービスにおける最初のジョブのジョブ属性を保存し、
該保存したジョブ属性と、前記サービスにおける前記最初のジョブ以降に生成したジョブのジョブ属性とを比較し、
該比較に基づき、前記関連ジョブを判断する
ことを特徴とする請求項5記載のジョブ管理方法。
【請求項9】
デバイスを動作させるジョブを管理するジョブ管理プログラムにおいて、
前記デバイスに対するジョブを生成する処理と、
複数のジョブのジョブ属性に基づき、該ジョブ属性が一致するジョブを関連ジョブと判断する処理と、
該判断により前記関連ジョブであると判断したジョブに従って前記デバイスが動作している間、該ジョブに関する制御処理を許可する処理と、
該判断により前記ジョブ属性が一致しない非関連ジョブと判断したジョブに従って前記デバイスが動作している間、該ジョブに関する制御処理を禁止する処理と
をコンピュータに動作させるすることを特徴とするジョブ管理プログラム。
【請求項10】
前記非関連ジョブであると判断したジョブに対応する画面を表示装置に表示することを禁止する処理
をコンピュータに動作させることを特徴とする請求項9記載のジョブ管理プログラム。
【請求項11】
前記非関連ジョブであると判断したジョブに従った前記デバイスの動作に応じた料金を、料金投入装置に投入された料金から徴収することを禁止する処理
をコンピュータに動作させることを特徴とする請求項9記載のジョブ管理プログラム。
【請求項12】
前記デバイスが提供するサービスを利用する際に、該サービスにおける最初のジョブのジョブ属性を保存する処理と、
該保存したジョブ属性と、前記サービスにおける前記最初のジョブ以降に生成したジョブのジョブ属性とを比較する処理と、
該比較に基づき、前記関連ジョブを判断する処理と
をコンピュータに動作させることを特徴とする請求項9記載のジョブ管理プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【公開番号】特開2006−67476(P2006−67476A)
【公開日】平成18年3月9日(2006.3.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−250540(P2004−250540)
【出願日】平成16年8月30日(2004.8.30)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年3月9日(2006.3.9)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年8月30日(2004.8.30)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】
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