説明

スイッチの誤操作防止機構

【課題】操作者の衣服などがトグルレバーの頂部に触れて、スイッチが誤操作されるのを防止する。
【解決手段】業務用カメラ(電子機器)の筐体の外装部において、落とし込みの凹面5aを有するスイッチカバー5と、該スイッチカバー5の前記落とし込みの凹面5aから突出して、該落とし込みの凹面内でON/OFF操作される(主電源用スイッチの)トグルレバー4aとを備え、前記落とし込みの凹面5aは、電源ON時にトグルレバー4aが傾斜する一方の側の面が、電源OFF時にトグルレバー4aが傾斜する他方の側の面よりも隆起して、電源ON時のトグルレバー4aに不測の外力が作用するのを防止するON側隆起構造となっている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、スイッチの誤操作防止機構に係り、特に、業務用カメラや汎用の撮像装置などに付設されて頻繁に操作が繰り返されるトグルスイッチの誤操作を防止するための誤操作防止機構に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯用の業務用カメラなどは、主電源となるバッテリの無駄な消耗を避けるために、撮影状態に応じて頻繁に主電源用スイッチのON/OFFが繰り返されている。このような主電源スイッチとしては、操作性のよいトグルスイッチが好んで使用されている。図6は、一般に使用されている携帯型の業務用カメラの背面図である。図6に示すように、業務用カメラ11の側面には、保護用パッド12が設けられ、背面には主電源となるバッテリ13が設けられている。また、バッテリ13の電源回路をON/OFFするための主電源用スイッチ14は、スイッチカバー15の側面の後方に配置されている。
【0003】
この主電源用スイッチ14は、バッテリ13の無駄な電力消費を避けるために頻繁にON/OFFの操作ができるように要求されている。このため、主電源用スイッチ14としては、操作性のよいトグルスイッチが採用されている。また、主電源用スイッチ14の誤操作を防止するために、主電源用スイッチ14はスイッチカバー15の表面から一段落とし込んだ凹部(凹面)15aに配置され、凹部(凹面)15aには、主電源用スイッチ(トグルスイッチ)14のトグルレバーが、凹部15a内に納まる態様で、つまり、凹部15aからはみ出さない程度に、突設されている。このようにして、主電源用スイッチ14全体がスイッチカバー15の表面に露出しないようにして、主電源用スイッチ14が無意識のうちに誤操作されることを防止している。
【0004】
また、関連技術として、放送用テレビカメラにおいて、リセットスイッチの位置と運転モード操作スイッチやエリア変更スイッチの位置とを筐体の左右に振り分けてカメラマンの操作に最適な位置の設けることで、操作性の向上とスイッチの誤操作防止とを図った技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。また、電源スイッチとなる波型スイッチ(波型ロッカースイッチ)の上部に、回動自在かつ自重により波型スイッチを覆う操作ロックカバーを設けることにより、衣服などが波型スイッチに触れないようにして波型スイッチの誤操作を防止する技術も開示されている(例えば、特許文献2参照)。
【0005】
さらに、トグルスイッチの上部表面にスライド蓋を設け、このスライド蓋を開蓋してトグルスイッチの操作を行い、トグルスイッチを操作しないときはスライド蓋を閉じることにより、トグルスイッチの誤操作を防止する技術も開示されている(例えば、特許文献3参照)。また、ビデオカメラの表面パネルの凹部にトグルスイッチを設けると共に、この凹部の表面を回動自在に覆う蓋カバーを設け、この蓋カバーを開けてトグルスイッチの操作を行い、操作終了後は自動的に蓋カバーが閉まるように構成することにより、不必要なときにトグルスイッチが誤操作されるのを防止する技術も開示されている(例えば、特許文献4参照)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2006−078668号公報
【特許文献2】特開2006−216484号公報
【特許文献3】特開平10−208574号公報
【特許文献4】特開平11−134969号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、図6に示すように主電源用スイッチ14をスイッチカバー15の凹部15aに配置したとしても、操作者が指で操作する以外に、衣服や肘などが主電源用スイッチ14のトグルレバーに接触して誤操作が生じると、主電源回路を遮断させて業務用カメラ11の録画を停止させてしまうおそれがある。また、前述の特許文献2,3,4の技術は、いずれも、トグルスイッチ又は波型スイッチからなる電源スイッチの表面に蓋カバー又はスライド蓋を設けて電源スイッチを覆うことによって誤操作を防止している。
【0008】
したがって、このような構成では、操作に必要なスイッチ部品以外に、蓋カバーやスライド蓋及びそれらを回動又はスライドさせる機構等を追加しなければならないので、部品点数が増えて機器をコストアップさせる要因となる。さらに、スイッチを操作するときには、蓋カバー又はスライド蓋を開けるための蓋開放操作とスイッチをONにするスイッチ操作との2工程の操作が必要となる。さらに、蓋カバー又はスライド蓋が自動的に閉まらなければそれらを閉めるための蓋閉め操作が追加されるので3工程の操作が必要となり、頻繁に操作が行われるスイッチとしては操作上の使い勝手が極めてよくない。なお、前述の特許文献1の技術は、放送用テレビカメラの両側にそれぞれ異なる機能を有するスイッチを配置しているので、所望する機能とは異なるスイッチを誤操作させるミスを防ぐことはできるものの、操作者の衣服などがスイッチに触れて誤操作を引き起こす事態については何の対策もなされていない。
【0009】
この発明は、上述の事情に鑑みてなされたもので、一工程の操作でスイッチのON/OFF操作ができると共に、操作者の衣服の纏わり付などによるスイッチの誤操作を防止できるスイッチの誤操作防止機構を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、この発明の構成は、電子機器の筐体の外装部において、落とし込みの凹面を有するスイッチカバーと、該スイッチカバーの前記落とし込みの凹面から突出して、該落とし込みの凹面内でON/OFF操作されるトグルレバーとを備え、前記落とし込みの凹面は、電源ON時に前記トグルレバーが傾斜する一方の側の面が、電源OFF時に前記トグルレバーが傾斜する他方の側の面よりも隆起して、電源ON時のトグルレバーに不測の外力が作用するのを防止するON側隆起構造となっていることを特徴としている。
【発明の効果】
【0011】
この発明の構成によれば、操作者の衣服や肘などがトグルレバーに触れて、突然、スイッチをONからOFFに切り替えてしまうなどの誤操作を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】この発明に係る携帯型の業務用カメラの背面図である。
【図2】図1に示す主電源スイッチの近傍を拡大した斜視図である。
【図3】図2に示す主電源スイッチの近傍を側面から見た平面図である。
【図4】この発明に係るトグルスイッチの誤操作防止機構の一実施形態を説明するための概念図である。
【図5】この発明に係るトグルスイッチの誤操作防止機構の他の実施形態を説明するための概念図である。
【図6】一般に使用されている携帯型の業務用カメラの背面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
この発明のON側隆起構造は、スイッチカバーの落とし込みの凹面を、電源ON時にトグルレバーが傾斜する一方の側の上段面と、電源OFF時に前記トグルレバーが傾斜する他方の側の下段面との段差面で構成することで具現できる。
隆起面としての前記上断面は、電源ON時に前記トグルレバーが傾斜した状態でのレバー頭部の高さとほぼ同じ高さに設定されるのが好ましい。
前記上段面には、電源ON時に前記トグルレバーが傾斜して少なくとも部分的に収納される傾斜溝が設けられていることが好ましい。
【0014】
また、この発明のON側隆起構造は、スイッチカバーの落とし込みの凹面に、電源ON時にトグルレバーが傾斜する一方の側の面を、電源OFF時にトグルレバーが傾斜する他方の側の面よりも隆起させる隆起部材を付加することでも具現できる。
隆起部材の高さは、電源ON時に前記トグルレバーが傾斜した状態でのレバー頭部の高さとほぼ同じ高さに設定されるのが好ましい。
この発明は、表面にトグルレバーを有し、トグルレバーを相対的に反対方向へ倒すことでON/OFF操作を行うシーソー型のスイッチの誤操作を防止するためのスイッチの誤操作防止機構であって、トグルレバーが倒れている側に、トグルレバーの高さとほぼ同じ高さの隆起部を配置することによって、一工程の操作でスイッチのON/OFF操作ができると共に、操作者の衣服や肘などがトグルレバーに触れることで、電源ON時のトグルレバーに不測の外力が作用するのを防止できる。
【実施形態】
【0015】
以下、図面を参照して、この発明の一実施形態について詳細に説明する。
図1は、この発明に係る携帯型の業務用カメラの背面図である。また、図2は、図1に示す主電源スイッチの近傍を拡大した斜視図であり、この発明に係るトグルスイッチの誤操作防止機構を示している。さらに、図3は、図2に示す主電源スイッチの近傍を側面から見た平面図である。また、図4は、この発明に係るトグルスイッチの誤操作防止機構の一実施形態を説明するための概念図である。さらに、図5は、この発明に係るトグルスイッチの誤操作防止機構の他の実施形態を説明するための概念図である。
【0016】
図1に示すように、業務用カメラ1の側面には、保護用パッド2が設けられ、背面には主電源となるバッテリ3が設けられている。また、バッテリ3の電源回路をON/OFFするための主電源用スイッチ4は、スイッチカバー5の側面の後方に配置されている。この主電源用スイッチ4は、バッテリ3の無駄な電力消費を避けるために頻繁にON/OFFの操作ができるように要求されている。そのため、主電源用スイッチ4は操作性のよいトグルスイッチが採用されている。また、主電源用スイッチ4の誤操作を防止するために、主電源用スイッチ4はスイッチカバー5の表面から一段落とし込んだ凹部(凹面)5aに配置され、スイッチカバー5の表面には主電源用スイッチ(トグルスイッチ)4のトグルレバー4aのみが僅かに突出している。凹部(凹面)5aには、主電源用スイッチ4のトグルレバー4aが、凹部5a内に納まる態様で、つまり、凹部5aからはみ出さない程度に、突設されている。
【0017】
さらに、この発明の実施形態による主電源用スイッチ(トグルスイッチ)4の誤操作防止機構として、主電源をONしたときに主電源用スイッチ4のトグルレバー4aが傾斜する側に隆起部(隆起面、上段面)6が設けられている。このような隆起部6が設けられていることにより、主電源用スイッチ4を図の左側に倒してONするときには操作がしやすく、主電源用スイッチ4を図の右側に倒してOFFするときは簡単に操作することができないようになっている。そのため、操作者の衣服などが主電源用スイッチ4のトグルレバー4aの頂部(頭部)に触れても、主電源用スイッチ4がOFF側に倒れるおそれはないので、業務用カメラ1の主電源が遮断されて録画が停止するような放送事故を防ぐことができる。このようにして、主電源用スイッチ4全体がスイッチカバー15の表面に露出しないようにすると共に、ON側に隆起した隆起部6によってOFF側への操作を行い難くすることにより、主電源用スイッチ4が無意識のうちに誤操作されることを防止している。
【0018】
図2、図3、及び図4を用いて、この発明の一実施形態であるトグルスイッチの誤操作防止機構についてさらに詳しく説明する。図2及び図3に示すように、主電源スイッチ4をONさせるときにトグルレバー4aが傾斜する凹部5aの左側部分に隆起部6を設けて凹部5aを隆起させる。なお、隆起部6を隆起させる高さは、主電源スイッチ4におけるトグルレバー4aの高さと同じくらいとする。このようにして、スイッチカバー5の凹部5aにおいてトグルレバー4aがONする側に隆起部6を設けることにより、主電源スイッチ4を、図2または図3の左側に倒してONするときは操作がしやすくなっている。しかし、主電源スイッチ4を図2または図3の右側に倒してOFFするときは、隆起部6の高さと主電源スイッチ4のトグルレバー4aの高さとがほぼ同じになっているので簡単にOFFの操作ができないため、業務用カメラ1の電源が遮断されて録画停止を引き起こすような放送事故を防ぐことができる。
【0019】
さらに詳しく説明すると、図4に示すように、主電源スイッチ(トグルスイッチ)4の誤操作防止機構は、主電源スイッチ4と隆起部6aとによって実現することができる。隆起部6aは、主電源スイッチ(トグルスイッチ)4のトグルレバー4aがON側(図の左側)に倒れたときにそのトグルレバー4aを収納する収納領域7aが形成されている。また、隆起部6aの平坦部8の高さはトグルレバー4aの高さとほぼ同じになっている。なお、トグルレバー4aがON側に倒れたときの、トグルレバー4aと隆起部6aの収納領域7との間の隙間は、操作者の指先がトグルレバー4aの頂部曲面の隙間部分に辛うじて入り込める程度の狭い隙間である。これによって、トグルレバー4aをOFF側からON側へ倒すときには操作がしやすいが、そのトグルレバー4aをON側からOFF側へ倒すときには操作がし難くなっている。
【0020】
また、図5に示すように、主電源スイッチ4のトグルレバー4aがON側に倒れた収納領域7bの近傍における隆起部6bの高さはトグルレバー4aの高さとほぼ同じにして、隆起部6の後部側は高さが徐々に低くなるように傾斜面部9を形成してもよい。このような傾斜面部9が形成された隆起部6bをトグルレバー4aのON側に設けても、前述と同様に、トグルレバー4aをOFF側からON側へ倒すときには操作がしやすいが、そのトグルレバー4aをON側からOFF側へ倒すときには操作がし難くすることができる。
【0021】
さらに、図5のように、隆起部6bと主電源スイッチ4のON時のトグルレバー4aとの対向面で両者の高さをほぼ同じにすると共に、隆起部6bの後部に行くにしたがって隆起部6bの高さを低くするような傾斜面部6bを形成することにより、ON側からOFF側への誤操作を一層し難くすることができる。すなわち、操作者が指でトグルレバー4aに触れて主電源スイッチ4をOFFするときの操作はできるが、衣服などがトグルレバー4aの近傍に触れたときには、その衣服などは隆起部6bの傾斜面部9に沿って斜め上方へ移動するので、衣服などはトグルレバー4aの頂部をかすめて通過する。そのため、衣服がトグルレバー4aの頂部に引っかかりにくくなり、トグルレバー4aをOFF側に操作し難くすることができる。
【0022】
なお、図4、図5に示すような隆起部6a、6bは、追加部品としてスイッチカバー5の凹部5aに収納された主電源スイッチ4の所定の位置に設置してもよいが、あらかじめ、トグルスイッチカバー5又は業務用カメラ1の筐体と共に一体成形で設けてもよい。このようにして、筐体と一体成形で隆起部6a、6bを設けておけば、新たな部品を追加する必要がなくなるので、業務用カメラ1をコストアップさせる要因とはならない。
【0023】
以上述べたように、トグルスイッチの誤操作防止機構を上述のような構成にすることにより、主電源スイッチのON/OFF操作が必要なときには、業務用カメラ1の主電源用スイッチ4を容易に操作することができる。また、ON/OFF操作が不必要なときには、操作者の衣服や肘などによる突然の外力によって主電源用スイッチ4が誤操作されるのを防止することができる。
【0024】
すなわち、この発明の一実施形態によるスイッチの誤操作防止機構は、主電源スイッチ(トグルスイッチ)のON/OFF操作を一工程で行うことができると共に、誤操作によって主電源スイッチがOFFされることを防止することができる。しかも、新たな部品を追加することなく、筐体の部分的な形状を一部変更すだけで、簡単な構成によってスイッチの誤操作防止機構実現することができる。
【0025】
以上、この発明の実施形態を、図面を参照して詳述してきたが、この発明の具体的に構成は、これらの実施形態に限られるものではなく、この発明の趣旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があってもそれらはこの発明に含まれる。すなわち、前述の実施形態では、トグルスイッチを用いた場合を例に挙げて説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、波型スイッチにも適用できる。
【0026】
すなわち、波型スイッチを用いた場合は、その波型スイッチをONしたときに生じる、波型スイッチの山部とほぼ同じ高さの隆起部をOFF側に設ければよい。これによって、波型スイッチのON時において操作者の衣服などが波型スイッチに触れたときには、その衣服は波型スイッチの山部から隆起部をすべり抜けるので、衣服の外力が波型スイッチをOFF側へ倒す力として作用するおそれは少ない。これによって、不用意に波型スイッチが誤操作されるおそれはなくなる。
【0027】
また、上記の実施形態では、主電源スイッチ(トグルスイッチ)がON側に倒れているときに、OFF側へ倒れる誤操作を防ぐためにトグルレバーのON側に隆起部を設けたが、トグルスイッチが誤操作によってONされないようにすることもできる。この場合は、トグルスイッチがOFF側に倒れているときに、ON側へ倒れる誤操作を防ぐためにトグルレバーのOFF側に隆起部を設ければよい。また、主電源スイッチが波型スイッチである場合についても、前述とは逆に波型スイッチが誤操作によってONされないようにすることもできる。この場合は、波型スイッチがOFF側に倒れているときに、ON側へ倒れる誤操作を防ぐために波型スイッチのON側に隆起部を設ければよい。
【産業上の利用可能性】
【0028】
この発明によるスイッチの誤操作防止機構は、不要な外力によるスイッチの誤操作を防止することができので、スイッチ操作を行う全ての電気機器に利用することができる。特に、スイッチ操作を頻繁に行う携帯用の電気機器などにおいて有効に利用することができる。
【符号の説明】
【0029】
1 業務用カメラ
2 保護用パッド
3 バッテリ
4 主電源スイッチ
4a トグルレバー
5 スイッチカバー
5a 凹部
6、6a、6b 隆起部(隆起面)
7a、7b 収納領域(傾斜溝)
8 平坦部
9 傾斜面部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子機器の筐体の外装部において、落とし込みの凹面を有するスイッチカバーと、該スイッチカバーの前記落とし込みの凹面から突出して、該落とし込みの凹面内でON/OFF操作されるトグルレバーとを備え、
前記落とし込みの凹面は、電源ON時に前記トグルレバーが傾斜する一方の側の面が、電源OFF時に前記トグルレバーが傾斜する他方の側の面よりも隆起して、電源ON時のトグルレバーに不測の外力が作用するのを防止するON側隆起構造となっていることを特徴とするスイッチの誤操作防止機構。
【請求項2】
前記ON側隆起構造として、前記スイッチカバーの前記落とし込みの凹面は、電源ON時に前記トグルレバーが傾斜する前記一方の側の上段面と、電源OFF時に前記トグルレバーが傾斜する前記他方の側の下段面との段差面からなることを特徴とする請求項1記載のスイッチの誤操作防止機構。
【請求項3】
前記ON側隆起構造として、前記スイッチカバーの前記落とし込みの凹面には、電源ON時に前記トグルレバーが傾斜する前記一方の側の面を、電源OFF時に前記トグルレバーが傾斜する前記他方の側の面よりも隆起させる隆起部材が付加されていることを特徴とする請求項1記載のスイッチの誤操作防止機構。
【請求項4】
隆起面としての前記上断面は、電源ON時に前記トグルレバーが傾斜した状態でのレバー頭部の高さとほぼ同じ高さに設定されていることを特徴とする請求項2記載のスイッチの誤操作防止機構。
【請求項5】
前記隆起部材の高さは、電源ON時に前記トグルレバーが傾斜した状態でのレバー頭部の高さとほぼ同じ高さに設定されていることを特徴とする請求項3記載のスイッチの誤操作防止機構。
【請求項6】
前記電子機器が、業務用カメラであることを特徴とする請求項1記載のスイッチの誤操作防止機構。
【請求項7】
前記トグルスイッチは、主電源スイッチであることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1に記載のスイッチの誤操作防止機構。
【請求項8】
前記上段面には、電源ON時に前記トグルレバーが傾斜して少なくとも部分的に収納される傾斜溝が設けられていることを特徴とする請求項2記載のスイッチの誤操作防止機構。
【請求項9】
電子機器の筐体の外装部において、落とし込みの凹面を有するスイッチカバーと、該スイッチカバーの前記落とし込みの凹面から突出して、該落とし込みの凹面内でON/OFF操作される波型スイッチ部材とを備え、
前記落とし込みの凹面は、電源ON時に前記波型スイッチ部材の山部が形成される一方の側の面が、電源OFF時に前記波型スイッチ部材の山部が形成される他方の側の面よりも隆起して、電源ON時のスイッチ部材に不測の外力が作用するのを防止するON側隆起構造となっていることを特徴とするスイッチの誤操作防止機構。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公開番号】特開2011−150855(P2011−150855A)
【公開日】平成23年8月4日(2011.8.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−10427(P2010−10427)
【出願日】平成22年1月20日(2010.1.20)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】