説明

スイッチング電源装置

【課題】コストを増大させることなく、高効率化を実現できるスイッチング電源装置を提供する。
【解決手段】直流電源2に直列接続された主トランス3およびスイッチング素子4と、スイッチング素子4を制御する制御回路5Aと、スイッチング素子4がターンオフした際に充電されてスイッチング素子4がターンオンした際に放電するコンデンサ10と、コンデンサ10の放電電流が流れる一次側巻線14aおよび放電電流に応じた二次電流を発生させる二次側巻線14bからなる補助トランス14とを備えたスイッチング電源装置1Aであって、主トランス3の一次側巻線3aとスイッチング素子4との間に設けられ、主トランス3の一次側巻線3aからスイッチング素子4に向かう方向に順方向接続された第1ダイオード11をさらに備え、放電電流は、第1ダイオード11とスイッチング素子4との接続部に流れ込んだ後、スイッチング素子4側に流れることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スイッチング電源装置に関し、特に、スイッチング動作に伴って発生する損失を低減するためのスナバ回路を備えたスイッチング電源装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のスイッチング電源装置としては、例えば、特許文献1に記載のものが知られている。図3に示すように、従来のスイッチング電源装置1Bは、直流電圧を供給する直流電源2の一端に一次側巻線3aの一端が接続されたトランス3(なおトランスについては、黒丸印が付された側を一端(巻き始め)、黒丸印が付された側と反対側を他端(巻き終わり)とする。以下同じ。)と、トランス3の一次側巻線3aの他端に直列接続されたスイッチング素子としてのトランジスタ4と、トランジスタ4のスイッチング動作を制御する制御回路5Bと、トランス3の二次側巻線3bに並列接続されたダイオード6およびコンデンサ7からなる整流平滑回路と、スナバ回路9Bとを備え、制御回路5Bの制御下でトランジスタ4がスイッチング動作することにより直流電圧を昇圧または降圧してなる出力電圧V0が、整流平滑回路の出力端に並列接続された負荷8に供給されるようになっている。
【0003】
また、スナバ回路9Bは、トランス3の一次側巻線3aとトランジスタ4との接続部にアノードが接続されたダイオード12と、ダイオード12のカソードに直列接続された共振用のコンデンサ10と、ダイオード12のカソードに一端が接続された一次側巻線14aおよび直流電源2の一端にダイオード13を介して一端が接続された二次側巻線14bからなる補助トランス14と、補助トランス14の一次側巻線14aの他端に接続された補助トランジスタ15とを有している。
【0004】
補助トランジスタ15は、基本的には、トランジスタ4と同時にオン(またはオフ)状態になるように、制御回路5Bから出力される制御信号に基づいてスイッチング動作を行っている。
【0005】
このスイッチング電源装置1Bによれば、トランジスタ4および補助トランジスタ15がターンオフした際に、トランス3の一次側巻線3aを流れる電流I0がダイオード12を経由してコンデンサ10に流れ込みコンデンサ10が充電されるので、トランジスタ4および補助トランジスタ15のコレクタ・エミッタ間電圧の立ち上がり速度を遅らせることができ、トランジスタ4および補助トランジスタ15のターンオフ損失を低減することができる。
【0006】
また、このスイッチング電源装置1Bによれば、トランジスタ4および補助トランジスタ15がターンオンした際に、コンデンサ10が放電して補助トランス14の一次側巻線14aに放電電流が流れるとともに、放電電流に応じて補助トランス14の二次側巻線14bに生じた二次電流がダイオード13を経由してトランス3の一次側巻線3aに向かって流れるので、コンデンサ10の放電エネルギーの回生が可能になり、高効率化を実現することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平11−318075号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、図3に示す従来のスイッチング電源装置1Bは、コンデンサ10の放電電流を補助トランス14の一次側巻線14aに流すのに補助トランジスタ15を必要とするため、装置全体として計2個のトランジスタと、これら2個のトランジスタを制御するための制御回路5Bとが必要となり、部品点数の増加によるコスト増大を招いていた。
【0009】
また、従来のスイッチング電源装置1Bは、補助トランジスタ15のコレクタ電流がトランジスタ4のコレクタ電流よりも小さいので、トランジスタ4よりも容量が小さくスイッチングスピードが速いトランジスタを補助トランジスタ15として使用することが多い。このため、従来のスイッチング電源装置1Bでは、補助トランジスタ15とトランジスタ4とを同時にオン(またはオフ)状態にさせるために、補助トランジスタ15と制御回路5Bとの間にCR回路等の遅延回路(不図示)を設け、制御回路5Bから出力される補助トランジスタ15の制御信号を遅延させる必要があった。
【0010】
本発明は上記事情を鑑みてなされたものであって、その課題とするところは、コストを増大させることなく、比較的容易に高効率化を実現できるスイッチング電源装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するために、本発明に係るスイッチング電源装置は、直流電圧を供給する直流電源に一次側巻線が直列接続された主トランスと、主トランスの一次側巻線に直列接続されたスイッチング素子と、スイッチング素子のスイッチング動作を制御する制御回路と、スイッチング素子がターンオフした際に主トランスの一次側巻線を介して充電されるとともにスイッチング素子がターンオンした際に放電するコンデンサと、コンデンサの放電電流が流れる一次側巻線および放電電流に応じた二次電流を発生させる二次側巻線からなる補助トランスとを備え、二次電流が主トランスの一次側巻線に流れる電流の一部として利用されるスイッチング電源装置であって、主トランスの一次側巻線とスイッチング素子との間に設けられ、主トランスの一次側巻線からスイッチング素子に向かう方向に順方向接続された第1ダイオードをさらに備え、放電電流は、補助トランジスタの一次側巻線を介して第1ダイオードとスイッチング素子との接続部に流れ込んだ後、スイッチング素子側に流れることを特徴とする。
【0012】
この構成によれば、1個のスイッチング素子(例えば、トランジスタ)で主トランスの一次側巻線を流れる電流の制御と、補助トランスの一次側巻線を流れる放電電流の制御とを行っている。すなわち、スイッチング素子がターンオンすると、コンデンサからの放電電流が補助トランスの一次側巻線を介して第1ダイオードとスイッチング素子との接続部に流れ込んだ後、スイッチング素子側に流れる。補助トランスの一次側巻線にコンデンサからの放電電流が流れると、補助トランスの二次側巻線に電圧が発生し、当該電圧に基づく二次電流が主トランスの一次側巻線に流れる電流の一部として利用される。このため、新たなトランジスタを追加することなく、従来と同様の損失低減効果を得ることができる。また、この構成によれば、制御回路をより簡易な構成にすることができ、CR回路等の遅延回路も不要になるので、コストを削減することができる。
【0013】
また、本発明に係るスイッチング電源装置は、第1ダイオードと主トランスの一次側巻線との接続部にアノードが接続され、かつコンデンサにカソードが接続された第2ダイオードをさらに備え、第1ダイオードは、主トランスの一次側巻線にアノードが接続され、かつスイッチング素子にカソードが接続されており、補助トランスの一次側巻線は、第2ダイオードとコンデンサとの接続部に一端が接続され、かつ第1ダイオードとスイッチング素子との接続部に他端が接続された構成とすることができる。
この構成によれば、コンデンサからの放電が終了して補助トランスの一次側巻線に発生していた電圧が反転したとしても、第1ダイオードの存在により、補助トランスの一次側巻線の両端が第2ダイオードで短絡して損失が発生するのを防ぐことができる。
【0014】
また、補助トランスの二次側巻線に発生した電圧に基づく二次電流を主トランスの一次側巻線に流れる電流の一部として利用するために、補助トランスの二次側巻線にアノードが接続され、カソードが主トランスの一次側巻線に導通接続された第3ダイオードをさらに備えることが好ましい。
【0015】
さらに、本発明に係るスイッチング電源装置は、直流電源に並列接続された平滑コンデンサをさらに備えていることが好ましい。
【0016】
この構成によれば、放電電流に応じて補助トランスの二次側巻線に生じた二次電流が、主トランスの一次側巻線に流れる電流として消費しきれない場合であっても、この二次電流を平滑コンデンサに回生させることができるので、さらなる高効率化を実現することができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、コストを増大させることなく、比較的容易に高効率化を実現できるスイッチング電源装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明に係るスイッチング電源装置の回路図である。
【図2】本発明に係るスイッチング電源装置の各部の電圧および電流波形図である。
【図3】従来のスイッチング電源装置の回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、添付図面を参照して、本発明に係るスイッチング電源装置の好ましい実施形態について説明する。なお、図1に示す構成要素のうち、図3の説明で使用した構成要素と同一の構成要素については同一の参照符号を用いるものとする。
【0020】
図1に、本実施形態に係るフォワード方式のスイッチング電源装置1Aを示す。同図に示すように、スイッチング電源装置1Aは、直流電圧を供給する直流電源2の一端に一次側巻線3aが直列接続されたトランス3(本発明の「主トランス」に相当)と、トランス3の一次側巻線3aに直列接続された本発明の「スイッチング素子」に相当するNPN型トランジスタ(以下、単に「トランジスタ」という。)4と、トランジスタ4のスイッチング動作を制御する制御回路5Aと、トランス3の二次側巻線3bに並列接続されたダイオード6およびコンデンサ7からなる整流平滑回路と、直流電源2とトランス3の一次側巻線3aとの間に設けられたスナバ回路9Aとを備えている。このスイッチング電源装置1Aは、制御回路5Aの制御下でトランジスタ4がスイッチング動作することにより直流電圧を昇圧または降圧してなる出力電圧V0を、整流平滑回路の出力端に並列接続された負荷8に供給している。
【0021】
スナバ回路9Aは、共振用のコンデンサ10と、第1ダイオード11と、第2ダイオード12と、第3ダイオード13と、一次側巻線14aおよび二次側巻線14bからなる補助トランス14とを有している。
【0022】
コンデンサ10は、トランジスタ4がターンオフした際に充電されるとともにトランジスタ4がターンオンした際に放電するものであり、第2ダイオード12を介してトランス3の一次側巻線3aの他端(図1中の黒丸印を一端としたとき)に一端が接続され、かつトランジスタ4のエミッタに他端が接続されている。
【0023】
第1ダイオード11は、トランス3の一次側巻線3aの他端にアノードが接続され、かつトランジスタ4のコレクタにカソードが接続されている。第2ダイオード12は、トランス3の一次側巻線3aの他端(第1ダイオード11とトランス3の一次側巻線3aとの接続部)にアノードが接続され、かつコンデンサ10の一端にカソードが接続されている。また、第3ダイオード13は、補助トランス14の二次側巻線14bの一端にアノードが接続され、かつトランス3の一次側巻線3aの一端にカソードが接続されている。なお、第1ダイオード11には、トランジスタ4のコレクタ電流とほぼ同じ大きさの電流が流れ、コンデンサ10の充電電圧とほぼ同じ大きさの電圧が印加されるので、これらの電流や電圧に耐えられる高速ダイオードが用いられている。
【0024】
補助トランス14の一次側巻線14aは、第2ダイオード12のカソードとコンデンサ10との接続部に一端が接続され、かつ第1ダイオード11のカソードとトランジスタ4のコレクタとの接続部に他端が接続されている。
【0025】
続いて、図2(A)〜(F)を参照して、制御回路5Aの制御下でトランジスタ4がスイッチング動作した場合の各部の動作について説明する。
【0026】
時刻t0では、制御回路5Aから高レベルの制御信号が出力されており、トランジスタ4は、ベース・エミッタ間電圧VBEが高レベル[H]に維持されてオン状態になっている(図2(A)参照)。また、トランジスタ4のコレクタ・エミッタ間には、トランス3の一次側巻線3aを流れる電流I0が第1ダイオード11を経由して流れており、トランジスタ4のコレクタ・エミッタ間電圧VCEは実質的にゼロになっている(図2(B)、(C)参照)。
【0027】
時刻t1において、制御回路5Aから出力されている制御信号が高レベルから低レベルに切り替わり、トランジスタ4のベース・エミッタ間電圧VBEが高レベル[H]から低レベル[L]に切り替わると、すなわち、トランジスタ4がターンオフすると、トランジスタ4のコレクタ電流ICEが急速に遮断され(図2(C)参照)、トランス3の一次側巻線3aを流れる電流I0が第2ダイオード12を経由してコンデンサ10に流れ込む(図2(D)、(F)参照)。このため、トランジスタ4のコレクタ・エミッタ間電圧VCEは、急速に立ち上がるのではなく、コンデンサ10の充電が進むにつれて緩やかに立ち上がる(図2(B)参照)。
【0028】
一方、時刻t2において、制御回路5Aから出力されている制御信号が低レベルから高レベルに切り替わりトランジスタ4がターンオンすると、コンデンサ10の放電電流ICは、補助トランス14の一次側巻線14aを経由して第1ダイオード11のカソードとトランジスタ4のコレクタとの接続部に流れ込んだ後、トランジスタ4のコレクタ・エミッタ間を流れる(図2(C)、(F)参照)。なお、第1ダイオード11があるため、コンデンサ10の放電電流ICがトランス3の一次側巻線3aに向かって流れることはない。
【0029】
また、補助トランス14の一次側巻線14aに放電電流ICが流れると、放電電流ICに応じた二次電圧が補助トランス14の二次側巻線14bに生じ、当該二次電圧に基づく二次電流が第3ダイオード13に向け流れ込む。この二次電流は、第3ダイオード13の順方向電流ID3となり(図2(E)参照)、トランス3の一次側巻線3aに流れる電流I0の一部として利用される。
【0030】
以上をまとめると、本実施形態に係るスイッチング電源装置1Aは、1個のトランジスタ4でトランス3の一次側巻線3aを流れる電流I0の制御と、補助トランス14の一次側巻線14aを流れる放電電流ICの制御とを行っている。このため、本実施形態に係るスイッチング電源装置1Aによれば、図3に示す従来のスイッチング電源装置1Bの補助トランジスタ15を削除して部品点数を減らし、制御回路5Bをより簡易な構成にしたにもかかわらず従来と同様の損失低減効果を得ることができる。
【0031】
さらに、本実施形態に係るスイッチング電源装置1Aによれば、トランス3の一次側巻線3aとトランジスタ4との間に、トランス3の一次側巻線3aからトランジスタ4に向かう一方向にのみ電流を流す第1ダイオード11が設けられているので、コンデンサ10の放電が終了して補助トランス14の一次側巻線14aに発生していた電圧が反転したとしても、補助トランス14の一次側巻線14aの両端が短絡して一次側巻線14aの他端から第2ダイオード12を経由して一次側巻線14aの一端に循環電流が流れてしまうのを防ぐことができ、この循環電流による損失を防ぐことができる。
【0032】
なお、本実施形態に係るスイッチング電源装置1Aでは、第1ダイオード11の順方向電流による損失と従来のスイッチング電源装置1Bの補助トランジスタ15を削除したことによるトランジスタ4の微増損失が、従来のスイッチング電源装置1Bの補助トランジスタ15に流れる電流による損失以下になるような第1ダイオード11を選択することで、従来のスイッチング電源装置1Bと同程度以上の高効率化を実現することができる。すなわち、本実施形態に係るスイッチング電源装置1Aでは、第1ダイオード11の順方向電流による損失(第1ダイオード11の順方向電流と第1ダイオード11の順方向電圧(VF)との積による電力損失)とトランジスタ4の微増損失(従来のスイッチング電源装置1Bの補助トランジスタ15に流れていた電流が、本実施形態に係るスイッチング電源装置1Aのトランジスタ4に流れ増加する分)との和が、補助トランジスタ15に流れる電流損失(補助トランジスタ15におけるコレクタ電流とコレクタ・エミッタ間のサチレーション電圧との積による電力損失と、補助トランジスタ15を駆動するためのベース電流よって消費されるドライブ電力損失との和)に対して同等以下になるように、第1ダイオード11を選択することが好ましい。
【0033】
以上、本発明に係るスイッチング電源装置の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態の構成に限定されるものではない。
【0034】
例えば、本発明に係るスイッチング電源装置は、直流電源2に並列接続された平滑コンデンサをさらに備えていてもよい。これにより、放電電流ICに応じて補助トランス14の二次側巻線14bに生じた二次電流が、トランス3の一次側巻線3aに流れる電流I0として消費しきれない場合であっても、この二次電流を平滑コンデンサに回生させることができるので、さらなる高効率化を実現することができる。
【0035】
また、スイッチング素子は、NPN型トランジスタ4に限定されず、オン状態(導通状態)とオフ状態(遮断状態)とに切り替え可能な他のスイッチを使用することができる。
【0036】
さらに、直流電源2は、直流電圧を出力する電源や電池に限定されず、直流電圧を出力する任意の回路、例えば、単相あるいは三相の交流電源とコンバータ等の整流回路とからなり、交流電圧を変換して直流電圧を出力する回路であってもよい。
【0037】
また、本発明に係るスイッチング電源装置の回路方式は、フォワード方式だけでなくフライバック方式も採用することができる。
【符号の説明】
【0038】
1A スイッチング電源装置
2 直流電源
3 トランス
4 トランジスタ(スイッチング素子)
5A 制御回路
6 ダイオード
7 コンデンサ
8 負荷
9A スナバ回路
10 コンデンサ
11 第1ダイオード
12 第2ダイオード
13 第3ダイオード
14 補助トランス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
直流電圧を供給する直流電源に一次側巻線が直列接続された主トランスと、前記主トランスの一次側巻線に直列接続されたスイッチング素子と、前記スイッチング素子のスイッチング動作を制御する制御回路と、前記スイッチング素子がターンオフした際に前記主トランスの一次側巻線を介して充電されるとともに前記スイッチング素子がターンオンした際に放電するコンデンサと、前記コンデンサの放電電流が流れる一次側巻線および前記放電電流に応じた二次電流を発生させる二次側巻線からなる補助トランスとを備え、前記二次電流が前記主トランスの一次側巻線に流れる電流の一部として利用されるスイッチング電源装置であって、
前記主トランスの一次側巻線と前記スイッチング素子との間に設けられ、前記主トランスの一次側巻線から前記スイッチング素子に向かう方向に順方向接続された第1ダイオードをさらに備え、
前記放電電流は、前記補助トランスの一次側巻線を介して前記第1ダイオードと前記スイッチング素子との接続部に流れ込んだ後、前記スイッチング素子側に流れることを特徴とするスイッチング電源装置。
【請求項2】
前記第1ダイオードと前記主トランスの一次側巻線との接続部にアノードが接続され、かつ前記コンデンサにカソードが接続された第2ダイオードをさらに備え、
前記第1ダイオードは、前記主トランスの一次側巻線にアノードが接続され、かつ前記スイッチング素子にカソードが接続されており、
前記補助トランスの一次側巻線は、前記第2ダイオードと前記コンデンサとの接続部に一端が接続され、かつ前記第1ダイオードと前記スイッチング素子との接続部に他端が接続されていることを特徴とする請求項1に記載のスイッチング電源装置。
【請求項3】
前記補助トランスの二次側巻線にアノードが接続され、カソードが前記主トランスの一次側巻線に導通接続された第3ダイオードをさらに備えたことを特徴とする請求項1または2に記載のスイッチング電源装置。
【請求項4】
前記直流電源に並列接続された平滑コンデンサをさらに備えたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のスイッチング電源装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−182932(P2012−182932A)
【公開日】平成24年9月20日(2012.9.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−45011(P2011−45011)
【出願日】平成23年3月2日(2011.3.2)
【出願人】(000004606)ニチコン株式会社 (656)
【Fターム(参考)】