スイッチ装置
【課題】1つの操作ノブの押し、回転、および揺動操作によりそれぞれ異なるスイッチング動作を実現し、操作性に優れた構造の簡単な小型のスイッチ装置を提供する。
【解決手段】ケース1と、操作軸3と、操作軸3が揺動および回転可能になるように、操作軸3を貫通させた状態で操作軸3の中央の鍔3aを上側から支える外ストライカ5と、外ストライカ5の内側に配置され、操作軸3を貫通させた状態で鍔3aを下側から支える内ストライカ6と、ケース内から突出する操作軸3の上端に取り付けた操作ノブ4と、内ストライカ6の下方の操作軸3近傍に近接させて配置され、操作ノブ4を押し操作して操作軸3を移動させることでストライカ6が移動して切り換えられる接点を内蔵したプッシュスイッチ11と、操作ノブ4を回転操作して操作軸3を回転させかつ操作ノブ4を揺動操作して操作軸3を揺動させることで切り換えられる基板7に形成された固定接点とを備える。
【解決手段】ケース1と、操作軸3と、操作軸3が揺動および回転可能になるように、操作軸3を貫通させた状態で操作軸3の中央の鍔3aを上側から支える外ストライカ5と、外ストライカ5の内側に配置され、操作軸3を貫通させた状態で鍔3aを下側から支える内ストライカ6と、ケース内から突出する操作軸3の上端に取り付けた操作ノブ4と、内ストライカ6の下方の操作軸3近傍に近接させて配置され、操作ノブ4を押し操作して操作軸3を移動させることでストライカ6が移動して切り換えられる接点を内蔵したプッシュスイッチ11と、操作ノブ4を回転操作して操作軸3を回転させかつ操作ノブ4を揺動操作して操作軸3を揺動させることで切り換えられる基板7に形成された固定接点とを備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、押し、回転、および揺動操作が可能な操作ノブを備えたスイッチ装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
自動車の運転席のアームレストや前面パネル等には、左右のサイドミラーの視角調節と起立・倒伏とを電動で行うパワーミラー装置に用いられるスイッチ装置が配設されている。このスイッチ装置には、サイドミラーを起立・倒伏させるためのスイッチング動作(接点の電気的接続状態の切り換え動作)、左右のサイドミラーのいずれかを選択するためのスイッチング動作、および選択したサイドミラーの視角調節をするためのスイッチング動作を行えることが要求されている。
【0003】
従来の上記スイッチ装置には、サイドミラー起立・倒伏用の接点を切り換えるために操作する操作ノブと、サイドミラー選択用の接点を切り換えるために操作する操作ノブと、サイドミラー視角調節用の接点を切り換えるために操作する操作ノブとがそれぞれ別個に設けられているものがある。
【0004】
また、例えば特許文献1、2に開示されているように、サイドミラー選択用の接点を切り換えるために回転操作し、サイドミラー視角調節用の接点を切り換えるために揺動操作する1つの操作ノブが設けられたものもある。特許文献1、2のスイッチ装置には、操作ノブの回転操作と揺動操作にクリック感(操作感触)を付与するための構造が備わっている。
【0005】
さらに、例えば特許文献3に開示されているように、サイドミラー起立・倒伏用の接点を切り換えるために押し操作し、サイドミラー選択用の接点を切り換えるために回転操作し、サイドミラー視角調節用の接点を切り換えるために揺動操作する1つの操作ノブが設けられたものもある。特許文献3のスイッチ装置には、操作ノブの回転操作と揺動操作にクリック感を付与するための構造が備わっている。
【0006】
一方、特許文献4に開示されているように、車載用オーディオセットに用いられるスイッチ装置(ジョイスティック装置)には、オーディオセットの複数の機能に対応する接点を切り換えるために押し、回転、および揺動操作する1つの操作杆が設けられたものもある。特許文献4のスイッチ装置には、操作桿の回転操作と揺動操作にクリック感を付与するための構造が備わっている。
【0007】
【特許文献1】特開2005−44582号公報
【特許文献2】特開2004−134239号公報
【特許文献3】特開2001−291456号公報
【特許文献4】特許第3033205号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上述した従来の操作ノブが複数設けられているスイッチ装置では、必要に応じて操作する操作ノブを持ち替えなければならないため、操作が面倒で、操作性が良くない。また、特許文献1、2のスイッチ装置では、操作ノブを押し操作することについて何ら考慮されておらず、操作ノブの押し操作により切り換わる接点等も設けられていない。さらに、特許文献3のスイッチ装置では、操作ノブと連結された操作軸を1つのホルダと2つのスライダと2つのばねにより支えているため、部品点数が多く、構造が複雑である。また、これらの支持部材の外側に、操作ノブの押し操作により切り換わる接点を設けているため、装置が小型化できない。なお、特許文献4のスイッチ装置では、操作杆の押しおよび回転操作によりスイッチング動作するスイッチユニットの内部構造が詳しく開示されていない。
【0009】
本発明は、上記の問題を解決するものであって、その課題とするところは、1つの操作ノブの押し、回転、および揺動操作によりそれぞれ異なるスイッチング動作を実現し、操作性に優れた構造の簡単な小型のスイッチ装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係るスイッチ装置は、ケースと、ケースの内部から外部へ向かって一端が突出し中央に鍔が設けられた操作軸と、操作軸が揺動可能でかつ回転可能になるように鍔を支える支持部材と、操作軸の一端に取り付けられた操作ノブと、操作ノブを押し操作して操作軸を移動させることにより切り換えられる第1の接点と、操作ノブを回転操作して操作軸を回転させることにより切り換えられる第2の接点と、操作ノブを揺動操作して操作軸を揺動させることにより切り換えられる第3の接点とを備え、支持部材は、操作軸を貫通させた状態で鍔を操作ノブ側から支える第1の支持部材と、該第1の支持部材の内側に配置され、操作軸を貫通させた状態で鍔を前記操作ノブと反対側から支える第2の支持部材とから構成され、第1の接点は、第2の支持部材の操作ノブと反対側の操作軸近傍に第2の支持部材に近接させて配置され、操作ノブの押し操作時に操作軸に追従して移動する第2の支持部材によって切り換えられる。
【0011】
このようにすると、操作ノブを押し操作することにより第1の接点が切り換わり、操作ノブを回転操作することにより第2の接点が切り換わり、操作ノブを揺動操作することにより第3の接点が切り換わるので、1つの操作ノブの押し、回転、および揺動操作によりそれぞれ異なるスイッチング動作を実現することができ、操作の異なる複数の操作ノブが設けられている従来のスイッチ装置よりも、操作性を著しく向上させることが可能となる。また、2つの支持部材で操作軸を支えるので、特許文献3のようなスイッチ装置よりも、部品点数が少なく、構造を簡単にすることができる。また、第1の支持部材の内側に第2の支持部材を配置し、第2の支持部材の操作ノブと反対側の操作軸近傍に第1の接点を設けて、第2の支持部材で第1の接点を切り換えるので、特許文献3のようなスイッチ装置よりも、ケース内の支持部材および第1の接点の占有スペースを小さくすることができ、スイッチ装置の小型化が可能となる。
【0012】
また、本発明の一実施形態では、第1の支持部材の操作ノブと反対側に切欠きを設け、該切欠き内に第1の接点を配置している。
【0013】
このようにすると、第1の支持部材を第1の接点に支障をきたすことなく、第2の支持部材および操作軸に近付けて配置することができ、スイッチ装置の小型化が一層可能となる。
【0014】
また、本発明の一実施形態では、第1の支持部材は、操作ノブの回転操作時に操作軸に追従して回転し、第1の支持部材の外側近傍に、第1の支持部材と所定の圧力で係合して第1の支持部材の回転を案内し、該回転方向に凹部と凸部が並設された案内部材を設けている。
【0015】
このようにすると、操作ノブの回転操作時に第1の支持部材が案内部材の凹部と凸部に係合することによりクリック感を出すことができ、操作性を一層向上させることが可能となる。また、回転操作にクリック感を出すための部品点数が少ないので、スイッチ装置100の構造を簡単にすることが可能となる。さらに、第1の支持部材の外側近傍に案内部材を配置しているので、ケース内の案内部材の占有スペースを小さくすることができるとともに、これら回転操作にクリック感を付与する部材に邪魔されることなく該部材より第1の接点を操作軸に近付けて配置することができ、スイッチ装置の小型化が一層可能となる。
【0016】
さらに、本発明の一実施形態では、第1の接点は、押し込み可能なアクチュエータを有するプッシュスイッチの内部に備わる内部接点であって、アクチュエータが第2の支持部材に押されることにより切り換えられる。
【0017】
このようにすると、操作ノブの押し操作により切り換わる接点として固定接点と可動接点を別々の部材にそれぞれ設けている特許文献3のようなスイッチ装置よりも、第1の接点の設置が容易になり、第1の接点を切り換えるための部品点数が少なく、スイッチ装置の構造を一層簡単にすることができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、操作ノブを押し、回転、および揺動操作することにより第1、第2、および第3の接点がそれぞれ切り換わるので、1つの操作ノブの押し、回転、および揺動操作によりそれぞれ異なるスイッチング動作を実現して操作性の向上を図ることができる。また、2つの支持部材で操作軸を支え、そのうち第1の支持部材の内側に第2の支持部材を配置し、第2の支持部材の操作ノブと反対側の操作軸近傍に第1の接点を設け、第2の支持部材で第1の接点を切り換えるので、構造が簡単で、小型化が可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
図1は、本発明の実施形態に係るスイッチ装置100の分解斜視図である。本スイッチ装置100は、自動車の左右のサイドミラーの視角調節と起立・倒伏とを電動で行うパワーミラー装置に用いられるスイッチ装置であって、図1に示すように、ケース1、カバー2、操作軸3、操作ノブ4、外ストライカ5、内ストライカ6、基板7、プランジャ8、およびスライダ9から主に構成されている。
【0020】
図2〜図10は、スイッチ装置100を組み立てた状態を示す図である。詳しくは、図2は、スイッチ装置100の外観図であって、(a)が上面図、(b)が左側面図、(c)が後側面図である。図3および図4は、スイッチ装置100の斜視図であって、図3ではケース1の一部の図示を省略し、図4ではケース1とカバー2の図示を省略している。図5は、スイッチ装置100の側面図であって、ケース1、カバー2、および第1ストライカ5の図示を省略している。図6は、基板7とスライダ9を示す図であって、基板7の下面側から見た状態を図示している。図7A〜図7Dは、スイッチ装置100の図2におけるZ―Z断面図である。図8は、スイッチ装置100の図2におけるY―Y断面図である。図9は、スイッチ装置100の図2におけるX―X断面図である。図10は、スライダ9の断面図であって、例えば図7Bの断面と直交する断面を左方から見た状態を図示している。
【0021】
図7A等に示すように、ケース1の下方は開口されていて、カバー2を嵌め込むことにより塞がれる。ケース1の上面には、上下に開口してケース1の内部と連通する筒1aがケース1と一体で設けられている。筒1aの内外径は、上方に向かって段階的に小さくなっている。ケース1および筒1aの内部には、操作軸3が設けられている。操作軸3の上端は、ケース1の内部から筒1aを貫通して外部へ向かって突出していて、該上端には、操作ノブ4が筒1aの上部開口を覆うように取り付けられている。この取り付け状態で操作ノブ4と筒1aの間には隙間が形成されるため、操作ノブ4は、図2に太矢印で示すように下方Dへ押し操作可能で、かつ時計回りPおよび反時計回りQへ回転操作可能で、かつ前方F、後方B、右方R、および左方Lへ揺動操作可能である。操作軸3は、操作ノブ4に追従して軸線(図1の一点鎖線)方向への移動、軸線周りの回転、および揺動が可能である。
【0022】
操作軸3の下端には、図7A等に示すように先端が半球状のプランジャ8が操作軸3の軸線方向へ移動可能に装着されている。操作軸3とプランジャ8の間にはコイルばね10が介在されている。コイルばね10は、操作軸3とプランジャ8に軸線方向へ反発するように作用する弾性力をそれぞれ加えている。プランジャ8の下方には、プランジャ8と係合して、操作軸3の揺動時にプランジャ8を介して操作軸3の下端の移動を案内する案内台2aがカバー2と一体で設けられている。案内台2aの上部の中央には、凹部2kが設けられている。凹部2kの周囲には、図7Aおよび図9等に示すように凹部2kから操作ノブ4および操作軸3が揺動可能な前後左右の四方F、B、L、Rへ向かいつつ上昇する傾斜面2f、2b、2l、2rが設けられている。各傾斜面2f、2b、2l、2rの途中には、鈍角の段差からなる凸部2dが設けられている。凹部2kと凸部2dは、プランジャ8および操作軸3の下端を案内する方向(操作軸3の揺動方向)へ並設されている。プランジャ8は、コイルばね10によって下方へ付勢されて案内台2aに押し付けられ、操作軸3は、コイルばね10によって上方へ付勢されて外ストライカ5に押し付けられている。
【0023】
操作軸3の中央には、図1に示すように多角形(8角形)の鍔3aが設けられている。操作軸3を外ストライカ5内に下方から挿入し、次いで内ストライカ6を外ストライカ5内に操作軸3を貫通させながら下方から挿入することで、図7A等に示すように操作軸3の鍔3aが外ストライカ5と内ストライカ6に挟み込まれて支えられる。つまり、外ストライカ5が、図7A〜図7Cおよび図9に示すように鍔3aの上面(操作ノブ4側の面)および側面を支え、内ストライカ6が、図7Dに示すように鍔3aの下面(操作ノブ4と反対側)を支える。この支持状態で操作軸3とストライカ5、6の間には隙間が形成されるため、操作軸3は操作ノブ4に追従して揺動可能でかつ回転可能である。鍔3aを収容している外ストライカ5の空間5hは、鍔3aと同形でかつ略同等の大きさの多角形(8角形)に形成されているため、外ストライカ5は操作軸3に追従して回転可能である。内ストライカ6の下端には、図1、図4、および図8に示すように外ストライカ5の下端(操作ノブ4と反対側)に設けられた切欠き5kを貫通して突出する押圧部6aが設けられていて、押圧部6a上には、外ストライカ5から所定の間隔で離間して上方へ延びる延出部6bが設けられている。延出部6bの上端は、図8に示すようにケース1と一体で設けられた2つのストッパ1b間に嵌め込まれて保持されているため、内ストライカ6は回転不可能である。外ストライカ5は、本発明における第1の支持部材の一実施形態を構成し、内ストライカ6は、本発明における第2の支持部材の一実施形態を構成する。
【0024】
外ストライカ5の中央から上端へかけて連続する階段状の外面(上端面と段差面と外周面)は、図7A等に示すように筒部1aの内側の中央から下端へかけて連続する階段状の内面(段差面と内周面)に係合されている。外ストライカ5は、下端を基板7に支持されている。基板7は、側面および下面をケース1およびカバー2に支持されている。このため、外ストライカ5は、操作軸3に追従して上下および側方へ移動不可能であり、基板7は、回転、上下、および側方への移動が不可能である。操作軸3は、基板7の中央に形成された孔7hへ貫通させられている。孔7hの径は操作軸3の径よりある程度大きいため、操作軸3は基板7と独立して軸線方向への移動、回転、および揺動が可能である。
【0025】
内ストライカ6の押圧部6aは、図3〜図5および図7Aに示すように基板7の上面に実装されているプッシュスイッチ(面実装型のタクトスイッチ)11のアクチュエータ11a上に載置されて支持されている。プッシュスイッチ11は、内ストライカ6の下方(操作ノブ4と反対側)の操作軸3近傍でかつ外ストライカ5の切欠き5k内に内ストライカ6に近接させて配置されている。アクチュエータ11aはプッシュスイッチ11の内部へ押し込み可能であるため、内ストライカ6は上下移動が可能である。プッシュスイッチ11の内部には、アクチュエータ11aを内部から突出するように上方へ付勢しつつアクチュエータ11aの押し込み時にクリック感(操作感)を出すばね等から成る公知の機構や、アクチュエータ11aが押し込まれることによりOFF状態(開放・非導通状態)からON状態(接続・導通状態)に切り換わる接点等が備わっている。内ストライカ6が操作軸3に追従して下方へ移動することにより、プッシュスイッチ11のアクチュエータ11aが内ストライカ6の押圧部6aで押されて、プッシュスイッチ11の内部接点がOFF状態からON状態に切り換わる。プッシュスイッチ11の上記内部接点は、サイドミラーを起立・倒伏させる指示信号をサイドミラーの駆動を制御する図示しないコントロールユニットへ出力するためのものであって、本発明における第1の接点の一実施形態を構成する。
【0026】
基板7の上面には、プッシュスイッチ11の他にも発光ダイオード12等の電子部品が実装されていて、これら電子部品と図示しない配線パターンから成る電気回路が形成されている。発光ダイオード12は、操作ノブ4を下方から照らすものである。
【0027】
外ストライカ5の上方の外周面には、図7Bおよび図8に示すように突起5eが設けられている。外ストライカ5には、外ストライカ5が操作軸3に追従して時計回りPまたは反時計回りQに所定角度(45°)回転したときに、突起5eが当接する2つのストッパ1eがケース1と一体で設けられている。突起5eがストッパ1eに当接することにより、外ストライカ5、操作軸3、および操作ノブ4の所定角度以上の過度な回転が規制される。これ以外に、上記突起5eおよびストッパ1eに代えて、例えば、外ストライカ5の内周面または操作軸3の外周面に突起を設け、基板7上に外ストライカ5および操作軸3が所定角度回転したときに該突起と当接する別の突起を設けて、操作軸3等の過度な回転を規制するようにしてもよい。
【0028】
外ストライカ5の下方の外周面には、図3、図4、および図8に示すように先端が円弧状の突起からなる係合部5aが設けられている。係合部5aの両側方近傍には、係合部5aと係合して、操作軸3の回転時に外ストライカ5の回転および係合部5aの移動を案内する案内壁1cがケース1と一体で設けられている。各案内壁1cを外ストライカ5と反対向きに反らせて、係合部5aの両側方の案内壁1cを略V字形に配置することにより、案内壁1cには凸部1dと凹部1kが係合部5aを案内する方向(外ストライカ5の回転方向)へ並設されている。外ストライカ5と案内壁1cは合成樹脂で形成されていて、図8(a)、(b)に示すように係合部5aが凸部1dに接していないときは、案内壁1cは殆ど弾性変形せず、係合部5aと案内壁1cは小さな圧力で係合し、係合部5aが凸部1dに接しているときは、案内壁1cは弾性変形し、係合部5aと案内壁1cは大きな圧力で係合する。これ以外に、外ストライカ5にばね等の弾性体を設けて係合部としたり、ケース1にばね等の弾性体を設けたりして、外ストライカ5とケース1とを信頼性の高い弾性力で係合させるようにしてもよい。案内壁1cは、本発明における案内部材の一実施形態を構成する。
【0029】
基板7の下方(操作ノブ4と反対側)には、図5、図10、および図7A等に示すようにスライダ9が設けられている。スライダ9の下面の四隅近傍には、下方へ突出する4つのボスからなる脚部9bが形成されていて、各脚部9bは、カバー2と一体で設けられた支持台2c上に支持されている。脚部9b間には、2つの端子13が取り付けられていて、各端子13は、図10に示すようにスライダ9に上下移動可能に装着されている。各端子13の上面には、上方へ突出する2つの突起状の可動接点13aが形成されている。各端子13とスライダ9の間には、コイルばね14が介在されている。コイルばね14は、端子13を上方へ付勢して、各可動接点13aを基板7の下面に所定の圧力で押し付けているとともに、スライダ9を下方へ付勢して、各脚部9bを支持台2c上に所定の圧力で押し付けている。つまり、スライダ9および端子13は基板7と支持台2cに挟まれていて、可動接点13aは基板7の下面に所定の圧力で常時接している。操作軸3は、スライダ9の中央に形成された孔9hへ貫通させられている。図1に示すように操作軸3の孔9hを貫通する貫通部3bは多角形(8角形)であり、孔9hは貫通部3bと同形でかつ略同等の大きさの多角形(8角形)に形成されているため、スライダ9および端子13の可動接点13aは、操作軸3に追従して回転可能でかつ基板7と平行に移動可能である。支持台2cは、該移動時に可動接点13aが支持台2c上から陥落しないような大きさに形成されている。
【0030】
基板7の下面には、図6に示すように複数の固定接点7pc、7pr、7pl、7pu、7pd、7qc、7qr、7ql、7qu、7qdが形成されている。固定接点7pc、7pr、7pl、7pu、7pdは、右のサイドミラーを上下左右へ傾動させる信号をコントロールユニットへ出力するためのものであり、固定接点7qc、7qr、7ql、7qu、7qdは、左のサイドミラーを上下左右へ傾動させる信号をコントロールユニットへ出力するためのものである。スライダ9が操作軸3に追従して回転することにより、端子13の可動接点13aが固定接点7pc、7pr、7pl、7pu、7pdの近傍位置または固定接点7qc、7qr、7ql、7qu、7qdの近傍位置へ移動する。そしてさらに、スライダ9が操作軸3に追従して基板7と平行に前後左右のいずれかへ移動することにより、可動接点13aがその移動方向にある固定接点7pc、7pr、7pl、7pu、7pd、7qc、7qr、7ql、7qu、7qdに接触して、該固定接点がOFF状態からON状態に切り換わる。固定接点7pc、7pr、7pl、7pu、7pd、7qc、7qr、7ql、7qu、7qdは、本発明における第2の接点および第3の接点の一実施形態を構成する。
【0031】
上記の他にも、基板7の下面には、図示しない電子部品が実装されていて、これら電子部品と図示しない配線パターンから成る電気回路が形成されている。また、スイッチ装置100には、前記コントロールユニットへ固定接点7pc、7pr、7pl、7pu、7pd、7qc、7qr、7ql、7qu、7qdやプッシュスイッチ11の内部接点の切り換わり信号を出力するための図示しないコネクタや電線等の接続部品も基板7に実装される等して設けられている。
【0032】
上記構造において、操作ノブ4を操作していないときは、各部は図2、図3、図4(a)、図5、図6(a)、図7A、図8(a)、図9に示すような初期状態にある。この初期状態から、操作ノブ4を例えば図2の下方Dへ一度押し操作すると、図7Dに示すように操作軸3が下方へ移動して、鍔3aで内ストライカ6を押し下げる。このため、プッシュスイッチ11のアクチュエータ11aが内ストライカ6の押圧部6aに押されて、プッシュスイッチ11の内部接点がOFF状態からON状態に切り換わる。このとき、前述したプッシュスイッチ11の内部機構により、アクチュエータ11aの押圧部6aに対する抗力が急激に変化し(一旦大きくなった後小さくなる)、内ストライカ6、操作軸3、および操作ノブ4を介してクリック感(節度感)が出る。このため、このクリック感を頼りに操作ノブ4を押し操作することで、操作軸3および内ストライカ6を適正な位置(内ストライカ6の押圧部6aがプッシュスイッチ11のアクチュエータ11aを内部接点の切り換えに要するストローク分下方へ移動させる位置)まで移動させることができる。上記のようにプッシュスイッチ11の内部接点が切り換わると、この切り換わり信号がサイドミラーを起立させる信号としてスイッチ装置100からコントロールユニットへ出力され、該信号を受けたコントロールユニットがモータ等の電動機を駆動して左右のサイドミラーを起立させる。
【0033】
操作ノブ4の押し操作を解除すると、操作軸3がコイルばね10によって上方へ付勢されて、鍔3aで内ストライカ6を押さなくなる。このため、プッシュスイッチ11のアクチュエータ11aが内部機構によって上方へ付勢されて、内ストライカ6の押圧部6aを押し上げ、プッシュスイッチ11の内部接点がON状態からOFF状態に切り換わる。また、図7Aおよび図9等に示すように操作軸3、操作ノブ4、内ストライカ6が元の位置に復帰する。この後、操作ノブ4をもう一度押し操作すると、上記と同様にプッシュスイッチ11の内部接点がOFF状態からON状態に切り換わり、この切り換わり信号が今度はサイドミラーを倒伏させる信号としてスイッチ装置100からコントロールユニットへ出力され、該信号を受けたコントロールユニットが電動機を駆動して左右のサイドミラーを倒伏させる。
【0034】
また、初期状態から操作ノブ4を例えば図2の反時計回りQに回転操作すると、操作軸3が回転して、鍔3aで外ストライカ5を図4(b)および図8(b)に示すように回転させる。このとき、外ストライカ5の係合部5aが案内壁1cの凹部1kから凸部1dを乗り越えることにより、係合部5aと案内壁1cとの係合力が急激に変化(一旦大きくなった後小さくなる)し、外ストライカ5、操作軸3、および操作ノブ4を介してクリック感が出る。このため、このクリック感を頼りに操作ノブ4を回転操作することで、操作軸3および外ストライカ5を適正な位置(外ストライカ5の係合部5aが45°回転して案内壁1cの凸部1dを乗り越える位置)まで回転させることができる。なお、外ストライカ5の適正位置を越える過度な回転は、前述したように突起5eがストッパ1eに当接することにより規制される。上記と同時に、操作軸3が貫通部3bでスライダ9を引っ掛けて、図6(b)および図7Bに示すようにスライダ9および端子13をQ方向へ45°回転させる。このため、端子13の可動接点13aが固定接点7qc、7qr、7ql、7qu、7qdの近傍位置まで移動し、左のサイドミラーの視角調節(上下左右への傾動)が可能となる。
【0035】
そして、上記の回転状態から操作ノブ4を例えば図2の前方Fへ揺動操作すると、図7Cに示すように操作軸3が揺動して、プランジャ8を操作ノブ4の操作方向Fと反対方向Bの案内台2aの傾斜面2bに沿って上方へ移動させる。このとき、プランジャ8が案内台2aの凹部2kから凸部2dを乗り越えることにより、プランジャ8と案内台2aとの係合力が急激に変化(大きくなった後小さくなる)し、プランジャ8、操作軸3、および操作ノブ4を介してクリック感が出る。このため、このクリック感を頼りに操作ノブ4を揺動操作することで、操作軸3を適正な位置(プランジャ8が案内台2aの凸部2dを乗り越える位置)まで揺動させることができる。なお、操作軸3の適正位置を越える過度な揺動は、外ストライカ5の空間5hの上面および側面に鍔3aが当接することにより規制される。上記と同時に、操作軸3が貫通部3bでスライダ9を引っ掛けて、図7Cおよび図6(c)に示すようにスライダ9および端子13を基板7と平行に操作ノブ4の操作方向Fと反対方向Bへ移動させる。このため、各端子13の2つの可動接点13aがその移動方向Bにある2つの固定接点7qc、7quにそれぞれ接触して、該固定接点7qc、7quが端子13を介して接続されてOFF状態からON状態に切り換わる。そして、この切り換わり信号が左のサイドミラーを上向き傾動させる信号としてスイッチ装置100からコントロールユニットへ出力され、該信号を受けたコントロールユニットが電動機を駆動して左のサイドミラーを上向きに所定角度傾動させる。
【0036】
操作ノブ4の揺動操作を解除すると、プランジャ8がコイルばね10によって下方へ付勢されて、案内台2aの傾斜面2bに沿って下方へ移動し、図7A等に示すようにプランジャ8が凹部2kに嵌まり込む揺動前の位置に復帰する。また、操作軸3がコイルばね10によって上方へ付勢されかつプランジャ8に引っ張られて基板7に対して垂直になるように揺動し、図7A等に示すように操作軸3および操作ノブ4が揺動前の位置に復帰する。上記と同時に、スライダ9が操作軸3の貫通部3bに引っ張られて基板7と平行に移動し、図7Aおよび図6(b)に示すようにスライダ9および端子13が揺動前の位置に復帰する。このため、端子13の可動接点13aが固定接点7qc、7qr、7ql、7qu、7qdの中間に位置して、固定接点7qc、7qr、7ql、7qu、7qdのいずれとも接触しなくなり、固定接点7qc、7quが開放されてON状態からOFF状態に切り換わる。
【0037】
上記に対して、図6(b)の状態から、操作ノブ4を図2の後方Bへ揺動操作すると、操作軸3が揺動して、プランジャ8を操作方向Bと反対方向Fの案内台2aの傾斜面2f(図7A等)に沿って移動させ、スライダ9を基板7と平行に反対方向Fへ移動させるため、各可動接点13aが移動先の固定接点7qd、7qcにそれぞれ接触して、該固定接点7qd、7qcがOFF状態からON状態に切り換わる。また、操作ノブ4を図2の左方Lへ揺動操作すると、操作軸3が揺動して、プランジャ8を反対方向Rの案内台2aの傾斜面2r(図9)に沿って移動させ、スライダ9を基板7と平行に反対方向Rへ移動させるため、各可動接点13aが移動先の固定接点7qlにそれぞれ接触して、該固定接点7qlがOFF状態からON状態に切り換わる。さらに、操作ノブ4を図2の右方Rへ揺動操作すると、操作軸3が揺動して、プランジャ8を反対方向Lの案内台2aの傾斜面2l(図9)に沿って移動させ、スライダ9を基板7と平行に反対方向Lへ移動させるため、各可動接点13aが移動先の固定接点7qrにそれぞれ接触して、該固定接点7qrがOFF状態からON状態に切り換わる。これらの切り換わり信号は左のサイドミラーを下向き、左向き、または右向きに傾動させる信号としてスイッチ装置100からコントロールユニットへ出力され、該信号を受けたコントロールユニットが電動機を駆動して左のサイドミラーを下向き、左向き、または右向きに所定角度傾動させる。
【0038】
逆に、初期状態から操作ノブ4を図2の時計回りPに回転操作した場合には、操作軸3、外ストライカ5、スライダ9等がP方向へ45°回転して、可動接点13aが固定接点7pc、7pr、7pl、7pu、7pdの近傍位置まで移動し、右のサイドミラーの視角調節が可能となる。そして、この回転状態から操作ノブ4を前方F、後方B、左方L、右方Rのいずれかへ揺動操作すると、上記と同様に操作軸3がその操作方向へ揺動して、プランジャ8、スライダ9、および端子13を反対方向へ移動させるため、可動接点13aが移動先の固定接点7pc、7pr、7pl、7pu、7pdに接触して、該固定接点がOFF状態からON状態に切り換わる。そして、これらのような切り換わり信号は右のサイドミラーを上向き、下向き、左向き、または右向きに傾動させる信号としてスイッチ装置100からコントロールユニットへ出力され、該信号を受けたコントロールユニットが電動機を駆動して右のサイドミラーを上向き、下向き、左向き、または右向きに所定角度傾動させる。
【0039】
以上によると、操作ノブ4を押し操作して操作軸3を下方へ移動させることにより、内ストライカ6が操作軸3に追従して下方へ移動してプッシュスイッチ11のアクチュエータ11aを押すので、プッシュスイッチ11の内部接点をOFF状態からON状態に切り換えることができる。また、操作ノブ4を回転操作して操作軸3を回転させることにより、スライダ9が操作軸3に追従して回転して、スライダ9上の可動接点13aが接触可能になる接点を基板7の固定接点7pc、7pr、7pl、7pu、7pdか固定接点7qc、7qr、7ql、7qu、7qdに切り換えることができる。さらに、操作ノブ4を揺動操作して操作軸3を揺動させることにより、スライダ9が操作軸3に追従して基板7と平行に移動して、可動接点13aが固定接点7pc、7pr、7pl、7pu、7pd、7qc、7qr、7ql、7qu、7qdのいずれかに接触するので、接触したその固定接点をOFF状態からON状態に切り換えることができる。よって、1つの操作ノブ4の押し、回転、および揺動操作によりそれぞれ異なるスイッチング動作を実現することができ、操作の異なる複数の操作ノブが設けられている従来のスイッチ装置よりも、操作性を著しく向上させることが可能となる。
【0040】
また、2つのストライカ5、6で操作軸3を支えているので、特許文献3のようなスイッチ装置よりも、部品点数が少なく、構造を簡単にすることができる。また、外ストライカ5の内側に内ストライカ6を配置し、内ストライカ6の下方の操作軸3近傍にプッシュスイッチ11を設けて、内ストライカ6でプッシュスイッチ11の内部接点を切り換えるので、特許文献3のようなスイッチ装置よりも、ケース1内のストライカ5、6およびプッシュスイッチ11の内部接点の占有スペースを小さくすることができ、スイッチ装置100の小型化が可能となる。特に、スイッチ装置100の幅方向(前後方向F、Bおよび左右方向L、R)が大幅に小型化可能となる。
【0041】
また、外ストライカ5の下端に切欠き5kを設け、該切欠き5k内にプッシュスイッチ11を配置しているので、外ストライカ5をプッシュスイッチ11に支障(オーバーラップや接触等)をきたすことなく、内ストライカ6および操作軸3に近付けて配置することができ、スイッチ装置100の小型化が一層可能となる。
【0042】
また、外ストライカ5の操作軸3に追従した回転を案内する案内壁1cを設けているので、操作ノブ4の回転操作時に外ストライカ5の係合部5aが案内壁1cの凹部1kと凸部1dに係合することによりクリック感を出すことができる。加えて、案内壁1cを外ストライカ5の外側近傍に配置しているので、ケース1内の案内壁1cの占有スペースを小さくすることができるとともに、これら回転操作にクリック感を付与する案内壁1cおよび外ストライカ5に邪魔されることなく、これらよりプッシュスイッチ11を操作軸3に近付けて配置することができ、スイッチ装置100の小型化が一層可能となる。
【0043】
また、操作ノブ4の押し操作により切り換わる接点としてプッシュスイッチ11の内部接点を採用して、プッシュスイッチ11を基板7の上面に実装しているので、操作ノブの押し操作により切り換わる接点として固定接点と可動接点を別々の部材にそれぞれ設けている特許文献3のようなスイッチ装置よりも、該接点の設置が容易になり、該接点を切り換えるための部品点数が少なく(操作軸3と内ストライカ6の2点)、スイッチ装置100の構造を一層簡単にすることができる。
【0044】
さらに、プッシュスイッチ11により、操作ノブ4の押し操作時にクリック感を出すことができ、外ストライカ5と案内壁1cにより、操作ノブ4の回転操作時にクリック感を出すことができ、プランジャ8とコイルばね10と案内台2aにより、操作ノブ4の揺動操作時にクリック感を出すことができるので、これらのクリック感を頼りに操作ノブ4を適正に押し、回転、および揺動操作して、プッシュスイッチ11の内部接点および基板7の固定接点7pc、7pr、7pl、7pu、7pd、7qc、7qr、7ql、7qu、7qdを正常に切り換えることができ、操作性を一層向上させることが可能となる。加えて、クリック感を出すための部品点数が少ないので、スイッチ装置100の構造を簡単にすることが可能となる。
【0045】
以上述べた実施形態では、本発明を、自動車のパワーミラー装置に用いられるスイッチ装置100に適用した例を挙げたが、本発明は、これ以外の用途に用いられる押し、回転、および揺動操作可能なスイッチ装置に適用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明の実施形態に係るスイッチ装置の分解斜視図である。
【図2】同スイッチ装置の外観図である。
【図3】同スイッチ装置の斜視図である。
【図4】同スイッチ装置の斜視図である。
【図5】同スイッチ装置の側面図である。
【図6】同スイッチ装置の基板とスライダを示す図である。
【図7A】同スイッチ装置の図2におけるZ―Z断面図である。
【図7B】同スイッチ装置の図2におけるZ―Z断面図である。
【図7C】同スイッチ装置の図2におけるZ―Z断面図である。
【図7D】同スイッチ装置の図2におけるZ―Z断面図である。
【図8】同スイッチ装置の図2におけるY―Y断面図である。
【図9】同スイッチ装置の図2におけるX―X断面図である。
【図10】同スイッチ装置のスライダの断面図である。
【符号の説明】
【0047】
1 ケース
1c 案内壁
1d 凸部
1k 凹部
3 操作軸
3a 鍔
4 操作ノブ
5 外ストライカ
5k 切欠き
6 内ストライカ
7pc、7pl、7pr、7pu、7pd 固定接点
7qc、7ql、7qr、7qu、7qd 固定接点
11 プッシュスイッチ
11a アクチュエータ
100 スイッチ装置
P、Q 回転方向
【技術分野】
【0001】
本発明は、押し、回転、および揺動操作が可能な操作ノブを備えたスイッチ装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
自動車の運転席のアームレストや前面パネル等には、左右のサイドミラーの視角調節と起立・倒伏とを電動で行うパワーミラー装置に用いられるスイッチ装置が配設されている。このスイッチ装置には、サイドミラーを起立・倒伏させるためのスイッチング動作(接点の電気的接続状態の切り換え動作)、左右のサイドミラーのいずれかを選択するためのスイッチング動作、および選択したサイドミラーの視角調節をするためのスイッチング動作を行えることが要求されている。
【0003】
従来の上記スイッチ装置には、サイドミラー起立・倒伏用の接点を切り換えるために操作する操作ノブと、サイドミラー選択用の接点を切り換えるために操作する操作ノブと、サイドミラー視角調節用の接点を切り換えるために操作する操作ノブとがそれぞれ別個に設けられているものがある。
【0004】
また、例えば特許文献1、2に開示されているように、サイドミラー選択用の接点を切り換えるために回転操作し、サイドミラー視角調節用の接点を切り換えるために揺動操作する1つの操作ノブが設けられたものもある。特許文献1、2のスイッチ装置には、操作ノブの回転操作と揺動操作にクリック感(操作感触)を付与するための構造が備わっている。
【0005】
さらに、例えば特許文献3に開示されているように、サイドミラー起立・倒伏用の接点を切り換えるために押し操作し、サイドミラー選択用の接点を切り換えるために回転操作し、サイドミラー視角調節用の接点を切り換えるために揺動操作する1つの操作ノブが設けられたものもある。特許文献3のスイッチ装置には、操作ノブの回転操作と揺動操作にクリック感を付与するための構造が備わっている。
【0006】
一方、特許文献4に開示されているように、車載用オーディオセットに用いられるスイッチ装置(ジョイスティック装置)には、オーディオセットの複数の機能に対応する接点を切り換えるために押し、回転、および揺動操作する1つの操作杆が設けられたものもある。特許文献4のスイッチ装置には、操作桿の回転操作と揺動操作にクリック感を付与するための構造が備わっている。
【0007】
【特許文献1】特開2005−44582号公報
【特許文献2】特開2004−134239号公報
【特許文献3】特開2001−291456号公報
【特許文献4】特許第3033205号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上述した従来の操作ノブが複数設けられているスイッチ装置では、必要に応じて操作する操作ノブを持ち替えなければならないため、操作が面倒で、操作性が良くない。また、特許文献1、2のスイッチ装置では、操作ノブを押し操作することについて何ら考慮されておらず、操作ノブの押し操作により切り換わる接点等も設けられていない。さらに、特許文献3のスイッチ装置では、操作ノブと連結された操作軸を1つのホルダと2つのスライダと2つのばねにより支えているため、部品点数が多く、構造が複雑である。また、これらの支持部材の外側に、操作ノブの押し操作により切り換わる接点を設けているため、装置が小型化できない。なお、特許文献4のスイッチ装置では、操作杆の押しおよび回転操作によりスイッチング動作するスイッチユニットの内部構造が詳しく開示されていない。
【0009】
本発明は、上記の問題を解決するものであって、その課題とするところは、1つの操作ノブの押し、回転、および揺動操作によりそれぞれ異なるスイッチング動作を実現し、操作性に優れた構造の簡単な小型のスイッチ装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係るスイッチ装置は、ケースと、ケースの内部から外部へ向かって一端が突出し中央に鍔が設けられた操作軸と、操作軸が揺動可能でかつ回転可能になるように鍔を支える支持部材と、操作軸の一端に取り付けられた操作ノブと、操作ノブを押し操作して操作軸を移動させることにより切り換えられる第1の接点と、操作ノブを回転操作して操作軸を回転させることにより切り換えられる第2の接点と、操作ノブを揺動操作して操作軸を揺動させることにより切り換えられる第3の接点とを備え、支持部材は、操作軸を貫通させた状態で鍔を操作ノブ側から支える第1の支持部材と、該第1の支持部材の内側に配置され、操作軸を貫通させた状態で鍔を前記操作ノブと反対側から支える第2の支持部材とから構成され、第1の接点は、第2の支持部材の操作ノブと反対側の操作軸近傍に第2の支持部材に近接させて配置され、操作ノブの押し操作時に操作軸に追従して移動する第2の支持部材によって切り換えられる。
【0011】
このようにすると、操作ノブを押し操作することにより第1の接点が切り換わり、操作ノブを回転操作することにより第2の接点が切り換わり、操作ノブを揺動操作することにより第3の接点が切り換わるので、1つの操作ノブの押し、回転、および揺動操作によりそれぞれ異なるスイッチング動作を実現することができ、操作の異なる複数の操作ノブが設けられている従来のスイッチ装置よりも、操作性を著しく向上させることが可能となる。また、2つの支持部材で操作軸を支えるので、特許文献3のようなスイッチ装置よりも、部品点数が少なく、構造を簡単にすることができる。また、第1の支持部材の内側に第2の支持部材を配置し、第2の支持部材の操作ノブと反対側の操作軸近傍に第1の接点を設けて、第2の支持部材で第1の接点を切り換えるので、特許文献3のようなスイッチ装置よりも、ケース内の支持部材および第1の接点の占有スペースを小さくすることができ、スイッチ装置の小型化が可能となる。
【0012】
また、本発明の一実施形態では、第1の支持部材の操作ノブと反対側に切欠きを設け、該切欠き内に第1の接点を配置している。
【0013】
このようにすると、第1の支持部材を第1の接点に支障をきたすことなく、第2の支持部材および操作軸に近付けて配置することができ、スイッチ装置の小型化が一層可能となる。
【0014】
また、本発明の一実施形態では、第1の支持部材は、操作ノブの回転操作時に操作軸に追従して回転し、第1の支持部材の外側近傍に、第1の支持部材と所定の圧力で係合して第1の支持部材の回転を案内し、該回転方向に凹部と凸部が並設された案内部材を設けている。
【0015】
このようにすると、操作ノブの回転操作時に第1の支持部材が案内部材の凹部と凸部に係合することによりクリック感を出すことができ、操作性を一層向上させることが可能となる。また、回転操作にクリック感を出すための部品点数が少ないので、スイッチ装置100の構造を簡単にすることが可能となる。さらに、第1の支持部材の外側近傍に案内部材を配置しているので、ケース内の案内部材の占有スペースを小さくすることができるとともに、これら回転操作にクリック感を付与する部材に邪魔されることなく該部材より第1の接点を操作軸に近付けて配置することができ、スイッチ装置の小型化が一層可能となる。
【0016】
さらに、本発明の一実施形態では、第1の接点は、押し込み可能なアクチュエータを有するプッシュスイッチの内部に備わる内部接点であって、アクチュエータが第2の支持部材に押されることにより切り換えられる。
【0017】
このようにすると、操作ノブの押し操作により切り換わる接点として固定接点と可動接点を別々の部材にそれぞれ設けている特許文献3のようなスイッチ装置よりも、第1の接点の設置が容易になり、第1の接点を切り換えるための部品点数が少なく、スイッチ装置の構造を一層簡単にすることができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、操作ノブを押し、回転、および揺動操作することにより第1、第2、および第3の接点がそれぞれ切り換わるので、1つの操作ノブの押し、回転、および揺動操作によりそれぞれ異なるスイッチング動作を実現して操作性の向上を図ることができる。また、2つの支持部材で操作軸を支え、そのうち第1の支持部材の内側に第2の支持部材を配置し、第2の支持部材の操作ノブと反対側の操作軸近傍に第1の接点を設け、第2の支持部材で第1の接点を切り換えるので、構造が簡単で、小型化が可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
図1は、本発明の実施形態に係るスイッチ装置100の分解斜視図である。本スイッチ装置100は、自動車の左右のサイドミラーの視角調節と起立・倒伏とを電動で行うパワーミラー装置に用いられるスイッチ装置であって、図1に示すように、ケース1、カバー2、操作軸3、操作ノブ4、外ストライカ5、内ストライカ6、基板7、プランジャ8、およびスライダ9から主に構成されている。
【0020】
図2〜図10は、スイッチ装置100を組み立てた状態を示す図である。詳しくは、図2は、スイッチ装置100の外観図であって、(a)が上面図、(b)が左側面図、(c)が後側面図である。図3および図4は、スイッチ装置100の斜視図であって、図3ではケース1の一部の図示を省略し、図4ではケース1とカバー2の図示を省略している。図5は、スイッチ装置100の側面図であって、ケース1、カバー2、および第1ストライカ5の図示を省略している。図6は、基板7とスライダ9を示す図であって、基板7の下面側から見た状態を図示している。図7A〜図7Dは、スイッチ装置100の図2におけるZ―Z断面図である。図8は、スイッチ装置100の図2におけるY―Y断面図である。図9は、スイッチ装置100の図2におけるX―X断面図である。図10は、スライダ9の断面図であって、例えば図7Bの断面と直交する断面を左方から見た状態を図示している。
【0021】
図7A等に示すように、ケース1の下方は開口されていて、カバー2を嵌め込むことにより塞がれる。ケース1の上面には、上下に開口してケース1の内部と連通する筒1aがケース1と一体で設けられている。筒1aの内外径は、上方に向かって段階的に小さくなっている。ケース1および筒1aの内部には、操作軸3が設けられている。操作軸3の上端は、ケース1の内部から筒1aを貫通して外部へ向かって突出していて、該上端には、操作ノブ4が筒1aの上部開口を覆うように取り付けられている。この取り付け状態で操作ノブ4と筒1aの間には隙間が形成されるため、操作ノブ4は、図2に太矢印で示すように下方Dへ押し操作可能で、かつ時計回りPおよび反時計回りQへ回転操作可能で、かつ前方F、後方B、右方R、および左方Lへ揺動操作可能である。操作軸3は、操作ノブ4に追従して軸線(図1の一点鎖線)方向への移動、軸線周りの回転、および揺動が可能である。
【0022】
操作軸3の下端には、図7A等に示すように先端が半球状のプランジャ8が操作軸3の軸線方向へ移動可能に装着されている。操作軸3とプランジャ8の間にはコイルばね10が介在されている。コイルばね10は、操作軸3とプランジャ8に軸線方向へ反発するように作用する弾性力をそれぞれ加えている。プランジャ8の下方には、プランジャ8と係合して、操作軸3の揺動時にプランジャ8を介して操作軸3の下端の移動を案内する案内台2aがカバー2と一体で設けられている。案内台2aの上部の中央には、凹部2kが設けられている。凹部2kの周囲には、図7Aおよび図9等に示すように凹部2kから操作ノブ4および操作軸3が揺動可能な前後左右の四方F、B、L、Rへ向かいつつ上昇する傾斜面2f、2b、2l、2rが設けられている。各傾斜面2f、2b、2l、2rの途中には、鈍角の段差からなる凸部2dが設けられている。凹部2kと凸部2dは、プランジャ8および操作軸3の下端を案内する方向(操作軸3の揺動方向)へ並設されている。プランジャ8は、コイルばね10によって下方へ付勢されて案内台2aに押し付けられ、操作軸3は、コイルばね10によって上方へ付勢されて外ストライカ5に押し付けられている。
【0023】
操作軸3の中央には、図1に示すように多角形(8角形)の鍔3aが設けられている。操作軸3を外ストライカ5内に下方から挿入し、次いで内ストライカ6を外ストライカ5内に操作軸3を貫通させながら下方から挿入することで、図7A等に示すように操作軸3の鍔3aが外ストライカ5と内ストライカ6に挟み込まれて支えられる。つまり、外ストライカ5が、図7A〜図7Cおよび図9に示すように鍔3aの上面(操作ノブ4側の面)および側面を支え、内ストライカ6が、図7Dに示すように鍔3aの下面(操作ノブ4と反対側)を支える。この支持状態で操作軸3とストライカ5、6の間には隙間が形成されるため、操作軸3は操作ノブ4に追従して揺動可能でかつ回転可能である。鍔3aを収容している外ストライカ5の空間5hは、鍔3aと同形でかつ略同等の大きさの多角形(8角形)に形成されているため、外ストライカ5は操作軸3に追従して回転可能である。内ストライカ6の下端には、図1、図4、および図8に示すように外ストライカ5の下端(操作ノブ4と反対側)に設けられた切欠き5kを貫通して突出する押圧部6aが設けられていて、押圧部6a上には、外ストライカ5から所定の間隔で離間して上方へ延びる延出部6bが設けられている。延出部6bの上端は、図8に示すようにケース1と一体で設けられた2つのストッパ1b間に嵌め込まれて保持されているため、内ストライカ6は回転不可能である。外ストライカ5は、本発明における第1の支持部材の一実施形態を構成し、内ストライカ6は、本発明における第2の支持部材の一実施形態を構成する。
【0024】
外ストライカ5の中央から上端へかけて連続する階段状の外面(上端面と段差面と外周面)は、図7A等に示すように筒部1aの内側の中央から下端へかけて連続する階段状の内面(段差面と内周面)に係合されている。外ストライカ5は、下端を基板7に支持されている。基板7は、側面および下面をケース1およびカバー2に支持されている。このため、外ストライカ5は、操作軸3に追従して上下および側方へ移動不可能であり、基板7は、回転、上下、および側方への移動が不可能である。操作軸3は、基板7の中央に形成された孔7hへ貫通させられている。孔7hの径は操作軸3の径よりある程度大きいため、操作軸3は基板7と独立して軸線方向への移動、回転、および揺動が可能である。
【0025】
内ストライカ6の押圧部6aは、図3〜図5および図7Aに示すように基板7の上面に実装されているプッシュスイッチ(面実装型のタクトスイッチ)11のアクチュエータ11a上に載置されて支持されている。プッシュスイッチ11は、内ストライカ6の下方(操作ノブ4と反対側)の操作軸3近傍でかつ外ストライカ5の切欠き5k内に内ストライカ6に近接させて配置されている。アクチュエータ11aはプッシュスイッチ11の内部へ押し込み可能であるため、内ストライカ6は上下移動が可能である。プッシュスイッチ11の内部には、アクチュエータ11aを内部から突出するように上方へ付勢しつつアクチュエータ11aの押し込み時にクリック感(操作感)を出すばね等から成る公知の機構や、アクチュエータ11aが押し込まれることによりOFF状態(開放・非導通状態)からON状態(接続・導通状態)に切り換わる接点等が備わっている。内ストライカ6が操作軸3に追従して下方へ移動することにより、プッシュスイッチ11のアクチュエータ11aが内ストライカ6の押圧部6aで押されて、プッシュスイッチ11の内部接点がOFF状態からON状態に切り換わる。プッシュスイッチ11の上記内部接点は、サイドミラーを起立・倒伏させる指示信号をサイドミラーの駆動を制御する図示しないコントロールユニットへ出力するためのものであって、本発明における第1の接点の一実施形態を構成する。
【0026】
基板7の上面には、プッシュスイッチ11の他にも発光ダイオード12等の電子部品が実装されていて、これら電子部品と図示しない配線パターンから成る電気回路が形成されている。発光ダイオード12は、操作ノブ4を下方から照らすものである。
【0027】
外ストライカ5の上方の外周面には、図7Bおよび図8に示すように突起5eが設けられている。外ストライカ5には、外ストライカ5が操作軸3に追従して時計回りPまたは反時計回りQに所定角度(45°)回転したときに、突起5eが当接する2つのストッパ1eがケース1と一体で設けられている。突起5eがストッパ1eに当接することにより、外ストライカ5、操作軸3、および操作ノブ4の所定角度以上の過度な回転が規制される。これ以外に、上記突起5eおよびストッパ1eに代えて、例えば、外ストライカ5の内周面または操作軸3の外周面に突起を設け、基板7上に外ストライカ5および操作軸3が所定角度回転したときに該突起と当接する別の突起を設けて、操作軸3等の過度な回転を規制するようにしてもよい。
【0028】
外ストライカ5の下方の外周面には、図3、図4、および図8に示すように先端が円弧状の突起からなる係合部5aが設けられている。係合部5aの両側方近傍には、係合部5aと係合して、操作軸3の回転時に外ストライカ5の回転および係合部5aの移動を案内する案内壁1cがケース1と一体で設けられている。各案内壁1cを外ストライカ5と反対向きに反らせて、係合部5aの両側方の案内壁1cを略V字形に配置することにより、案内壁1cには凸部1dと凹部1kが係合部5aを案内する方向(外ストライカ5の回転方向)へ並設されている。外ストライカ5と案内壁1cは合成樹脂で形成されていて、図8(a)、(b)に示すように係合部5aが凸部1dに接していないときは、案内壁1cは殆ど弾性変形せず、係合部5aと案内壁1cは小さな圧力で係合し、係合部5aが凸部1dに接しているときは、案内壁1cは弾性変形し、係合部5aと案内壁1cは大きな圧力で係合する。これ以外に、外ストライカ5にばね等の弾性体を設けて係合部としたり、ケース1にばね等の弾性体を設けたりして、外ストライカ5とケース1とを信頼性の高い弾性力で係合させるようにしてもよい。案内壁1cは、本発明における案内部材の一実施形態を構成する。
【0029】
基板7の下方(操作ノブ4と反対側)には、図5、図10、および図7A等に示すようにスライダ9が設けられている。スライダ9の下面の四隅近傍には、下方へ突出する4つのボスからなる脚部9bが形成されていて、各脚部9bは、カバー2と一体で設けられた支持台2c上に支持されている。脚部9b間には、2つの端子13が取り付けられていて、各端子13は、図10に示すようにスライダ9に上下移動可能に装着されている。各端子13の上面には、上方へ突出する2つの突起状の可動接点13aが形成されている。各端子13とスライダ9の間には、コイルばね14が介在されている。コイルばね14は、端子13を上方へ付勢して、各可動接点13aを基板7の下面に所定の圧力で押し付けているとともに、スライダ9を下方へ付勢して、各脚部9bを支持台2c上に所定の圧力で押し付けている。つまり、スライダ9および端子13は基板7と支持台2cに挟まれていて、可動接点13aは基板7の下面に所定の圧力で常時接している。操作軸3は、スライダ9の中央に形成された孔9hへ貫通させられている。図1に示すように操作軸3の孔9hを貫通する貫通部3bは多角形(8角形)であり、孔9hは貫通部3bと同形でかつ略同等の大きさの多角形(8角形)に形成されているため、スライダ9および端子13の可動接点13aは、操作軸3に追従して回転可能でかつ基板7と平行に移動可能である。支持台2cは、該移動時に可動接点13aが支持台2c上から陥落しないような大きさに形成されている。
【0030】
基板7の下面には、図6に示すように複数の固定接点7pc、7pr、7pl、7pu、7pd、7qc、7qr、7ql、7qu、7qdが形成されている。固定接点7pc、7pr、7pl、7pu、7pdは、右のサイドミラーを上下左右へ傾動させる信号をコントロールユニットへ出力するためのものであり、固定接点7qc、7qr、7ql、7qu、7qdは、左のサイドミラーを上下左右へ傾動させる信号をコントロールユニットへ出力するためのものである。スライダ9が操作軸3に追従して回転することにより、端子13の可動接点13aが固定接点7pc、7pr、7pl、7pu、7pdの近傍位置または固定接点7qc、7qr、7ql、7qu、7qdの近傍位置へ移動する。そしてさらに、スライダ9が操作軸3に追従して基板7と平行に前後左右のいずれかへ移動することにより、可動接点13aがその移動方向にある固定接点7pc、7pr、7pl、7pu、7pd、7qc、7qr、7ql、7qu、7qdに接触して、該固定接点がOFF状態からON状態に切り換わる。固定接点7pc、7pr、7pl、7pu、7pd、7qc、7qr、7ql、7qu、7qdは、本発明における第2の接点および第3の接点の一実施形態を構成する。
【0031】
上記の他にも、基板7の下面には、図示しない電子部品が実装されていて、これら電子部品と図示しない配線パターンから成る電気回路が形成されている。また、スイッチ装置100には、前記コントロールユニットへ固定接点7pc、7pr、7pl、7pu、7pd、7qc、7qr、7ql、7qu、7qdやプッシュスイッチ11の内部接点の切り換わり信号を出力するための図示しないコネクタや電線等の接続部品も基板7に実装される等して設けられている。
【0032】
上記構造において、操作ノブ4を操作していないときは、各部は図2、図3、図4(a)、図5、図6(a)、図7A、図8(a)、図9に示すような初期状態にある。この初期状態から、操作ノブ4を例えば図2の下方Dへ一度押し操作すると、図7Dに示すように操作軸3が下方へ移動して、鍔3aで内ストライカ6を押し下げる。このため、プッシュスイッチ11のアクチュエータ11aが内ストライカ6の押圧部6aに押されて、プッシュスイッチ11の内部接点がOFF状態からON状態に切り換わる。このとき、前述したプッシュスイッチ11の内部機構により、アクチュエータ11aの押圧部6aに対する抗力が急激に変化し(一旦大きくなった後小さくなる)、内ストライカ6、操作軸3、および操作ノブ4を介してクリック感(節度感)が出る。このため、このクリック感を頼りに操作ノブ4を押し操作することで、操作軸3および内ストライカ6を適正な位置(内ストライカ6の押圧部6aがプッシュスイッチ11のアクチュエータ11aを内部接点の切り換えに要するストローク分下方へ移動させる位置)まで移動させることができる。上記のようにプッシュスイッチ11の内部接点が切り換わると、この切り換わり信号がサイドミラーを起立させる信号としてスイッチ装置100からコントロールユニットへ出力され、該信号を受けたコントロールユニットがモータ等の電動機を駆動して左右のサイドミラーを起立させる。
【0033】
操作ノブ4の押し操作を解除すると、操作軸3がコイルばね10によって上方へ付勢されて、鍔3aで内ストライカ6を押さなくなる。このため、プッシュスイッチ11のアクチュエータ11aが内部機構によって上方へ付勢されて、内ストライカ6の押圧部6aを押し上げ、プッシュスイッチ11の内部接点がON状態からOFF状態に切り換わる。また、図7Aおよび図9等に示すように操作軸3、操作ノブ4、内ストライカ6が元の位置に復帰する。この後、操作ノブ4をもう一度押し操作すると、上記と同様にプッシュスイッチ11の内部接点がOFF状態からON状態に切り換わり、この切り換わり信号が今度はサイドミラーを倒伏させる信号としてスイッチ装置100からコントロールユニットへ出力され、該信号を受けたコントロールユニットが電動機を駆動して左右のサイドミラーを倒伏させる。
【0034】
また、初期状態から操作ノブ4を例えば図2の反時計回りQに回転操作すると、操作軸3が回転して、鍔3aで外ストライカ5を図4(b)および図8(b)に示すように回転させる。このとき、外ストライカ5の係合部5aが案内壁1cの凹部1kから凸部1dを乗り越えることにより、係合部5aと案内壁1cとの係合力が急激に変化(一旦大きくなった後小さくなる)し、外ストライカ5、操作軸3、および操作ノブ4を介してクリック感が出る。このため、このクリック感を頼りに操作ノブ4を回転操作することで、操作軸3および外ストライカ5を適正な位置(外ストライカ5の係合部5aが45°回転して案内壁1cの凸部1dを乗り越える位置)まで回転させることができる。なお、外ストライカ5の適正位置を越える過度な回転は、前述したように突起5eがストッパ1eに当接することにより規制される。上記と同時に、操作軸3が貫通部3bでスライダ9を引っ掛けて、図6(b)および図7Bに示すようにスライダ9および端子13をQ方向へ45°回転させる。このため、端子13の可動接点13aが固定接点7qc、7qr、7ql、7qu、7qdの近傍位置まで移動し、左のサイドミラーの視角調節(上下左右への傾動)が可能となる。
【0035】
そして、上記の回転状態から操作ノブ4を例えば図2の前方Fへ揺動操作すると、図7Cに示すように操作軸3が揺動して、プランジャ8を操作ノブ4の操作方向Fと反対方向Bの案内台2aの傾斜面2bに沿って上方へ移動させる。このとき、プランジャ8が案内台2aの凹部2kから凸部2dを乗り越えることにより、プランジャ8と案内台2aとの係合力が急激に変化(大きくなった後小さくなる)し、プランジャ8、操作軸3、および操作ノブ4を介してクリック感が出る。このため、このクリック感を頼りに操作ノブ4を揺動操作することで、操作軸3を適正な位置(プランジャ8が案内台2aの凸部2dを乗り越える位置)まで揺動させることができる。なお、操作軸3の適正位置を越える過度な揺動は、外ストライカ5の空間5hの上面および側面に鍔3aが当接することにより規制される。上記と同時に、操作軸3が貫通部3bでスライダ9を引っ掛けて、図7Cおよび図6(c)に示すようにスライダ9および端子13を基板7と平行に操作ノブ4の操作方向Fと反対方向Bへ移動させる。このため、各端子13の2つの可動接点13aがその移動方向Bにある2つの固定接点7qc、7quにそれぞれ接触して、該固定接点7qc、7quが端子13を介して接続されてOFF状態からON状態に切り換わる。そして、この切り換わり信号が左のサイドミラーを上向き傾動させる信号としてスイッチ装置100からコントロールユニットへ出力され、該信号を受けたコントロールユニットが電動機を駆動して左のサイドミラーを上向きに所定角度傾動させる。
【0036】
操作ノブ4の揺動操作を解除すると、プランジャ8がコイルばね10によって下方へ付勢されて、案内台2aの傾斜面2bに沿って下方へ移動し、図7A等に示すようにプランジャ8が凹部2kに嵌まり込む揺動前の位置に復帰する。また、操作軸3がコイルばね10によって上方へ付勢されかつプランジャ8に引っ張られて基板7に対して垂直になるように揺動し、図7A等に示すように操作軸3および操作ノブ4が揺動前の位置に復帰する。上記と同時に、スライダ9が操作軸3の貫通部3bに引っ張られて基板7と平行に移動し、図7Aおよび図6(b)に示すようにスライダ9および端子13が揺動前の位置に復帰する。このため、端子13の可動接点13aが固定接点7qc、7qr、7ql、7qu、7qdの中間に位置して、固定接点7qc、7qr、7ql、7qu、7qdのいずれとも接触しなくなり、固定接点7qc、7quが開放されてON状態からOFF状態に切り換わる。
【0037】
上記に対して、図6(b)の状態から、操作ノブ4を図2の後方Bへ揺動操作すると、操作軸3が揺動して、プランジャ8を操作方向Bと反対方向Fの案内台2aの傾斜面2f(図7A等)に沿って移動させ、スライダ9を基板7と平行に反対方向Fへ移動させるため、各可動接点13aが移動先の固定接点7qd、7qcにそれぞれ接触して、該固定接点7qd、7qcがOFF状態からON状態に切り換わる。また、操作ノブ4を図2の左方Lへ揺動操作すると、操作軸3が揺動して、プランジャ8を反対方向Rの案内台2aの傾斜面2r(図9)に沿って移動させ、スライダ9を基板7と平行に反対方向Rへ移動させるため、各可動接点13aが移動先の固定接点7qlにそれぞれ接触して、該固定接点7qlがOFF状態からON状態に切り換わる。さらに、操作ノブ4を図2の右方Rへ揺動操作すると、操作軸3が揺動して、プランジャ8を反対方向Lの案内台2aの傾斜面2l(図9)に沿って移動させ、スライダ9を基板7と平行に反対方向Lへ移動させるため、各可動接点13aが移動先の固定接点7qrにそれぞれ接触して、該固定接点7qrがOFF状態からON状態に切り換わる。これらの切り換わり信号は左のサイドミラーを下向き、左向き、または右向きに傾動させる信号としてスイッチ装置100からコントロールユニットへ出力され、該信号を受けたコントロールユニットが電動機を駆動して左のサイドミラーを下向き、左向き、または右向きに所定角度傾動させる。
【0038】
逆に、初期状態から操作ノブ4を図2の時計回りPに回転操作した場合には、操作軸3、外ストライカ5、スライダ9等がP方向へ45°回転して、可動接点13aが固定接点7pc、7pr、7pl、7pu、7pdの近傍位置まで移動し、右のサイドミラーの視角調節が可能となる。そして、この回転状態から操作ノブ4を前方F、後方B、左方L、右方Rのいずれかへ揺動操作すると、上記と同様に操作軸3がその操作方向へ揺動して、プランジャ8、スライダ9、および端子13を反対方向へ移動させるため、可動接点13aが移動先の固定接点7pc、7pr、7pl、7pu、7pdに接触して、該固定接点がOFF状態からON状態に切り換わる。そして、これらのような切り換わり信号は右のサイドミラーを上向き、下向き、左向き、または右向きに傾動させる信号としてスイッチ装置100からコントロールユニットへ出力され、該信号を受けたコントロールユニットが電動機を駆動して右のサイドミラーを上向き、下向き、左向き、または右向きに所定角度傾動させる。
【0039】
以上によると、操作ノブ4を押し操作して操作軸3を下方へ移動させることにより、内ストライカ6が操作軸3に追従して下方へ移動してプッシュスイッチ11のアクチュエータ11aを押すので、プッシュスイッチ11の内部接点をOFF状態からON状態に切り換えることができる。また、操作ノブ4を回転操作して操作軸3を回転させることにより、スライダ9が操作軸3に追従して回転して、スライダ9上の可動接点13aが接触可能になる接点を基板7の固定接点7pc、7pr、7pl、7pu、7pdか固定接点7qc、7qr、7ql、7qu、7qdに切り換えることができる。さらに、操作ノブ4を揺動操作して操作軸3を揺動させることにより、スライダ9が操作軸3に追従して基板7と平行に移動して、可動接点13aが固定接点7pc、7pr、7pl、7pu、7pd、7qc、7qr、7ql、7qu、7qdのいずれかに接触するので、接触したその固定接点をOFF状態からON状態に切り換えることができる。よって、1つの操作ノブ4の押し、回転、および揺動操作によりそれぞれ異なるスイッチング動作を実現することができ、操作の異なる複数の操作ノブが設けられている従来のスイッチ装置よりも、操作性を著しく向上させることが可能となる。
【0040】
また、2つのストライカ5、6で操作軸3を支えているので、特許文献3のようなスイッチ装置よりも、部品点数が少なく、構造を簡単にすることができる。また、外ストライカ5の内側に内ストライカ6を配置し、内ストライカ6の下方の操作軸3近傍にプッシュスイッチ11を設けて、内ストライカ6でプッシュスイッチ11の内部接点を切り換えるので、特許文献3のようなスイッチ装置よりも、ケース1内のストライカ5、6およびプッシュスイッチ11の内部接点の占有スペースを小さくすることができ、スイッチ装置100の小型化が可能となる。特に、スイッチ装置100の幅方向(前後方向F、Bおよび左右方向L、R)が大幅に小型化可能となる。
【0041】
また、外ストライカ5の下端に切欠き5kを設け、該切欠き5k内にプッシュスイッチ11を配置しているので、外ストライカ5をプッシュスイッチ11に支障(オーバーラップや接触等)をきたすことなく、内ストライカ6および操作軸3に近付けて配置することができ、スイッチ装置100の小型化が一層可能となる。
【0042】
また、外ストライカ5の操作軸3に追従した回転を案内する案内壁1cを設けているので、操作ノブ4の回転操作時に外ストライカ5の係合部5aが案内壁1cの凹部1kと凸部1dに係合することによりクリック感を出すことができる。加えて、案内壁1cを外ストライカ5の外側近傍に配置しているので、ケース1内の案内壁1cの占有スペースを小さくすることができるとともに、これら回転操作にクリック感を付与する案内壁1cおよび外ストライカ5に邪魔されることなく、これらよりプッシュスイッチ11を操作軸3に近付けて配置することができ、スイッチ装置100の小型化が一層可能となる。
【0043】
また、操作ノブ4の押し操作により切り換わる接点としてプッシュスイッチ11の内部接点を採用して、プッシュスイッチ11を基板7の上面に実装しているので、操作ノブの押し操作により切り換わる接点として固定接点と可動接点を別々の部材にそれぞれ設けている特許文献3のようなスイッチ装置よりも、該接点の設置が容易になり、該接点を切り換えるための部品点数が少なく(操作軸3と内ストライカ6の2点)、スイッチ装置100の構造を一層簡単にすることができる。
【0044】
さらに、プッシュスイッチ11により、操作ノブ4の押し操作時にクリック感を出すことができ、外ストライカ5と案内壁1cにより、操作ノブ4の回転操作時にクリック感を出すことができ、プランジャ8とコイルばね10と案内台2aにより、操作ノブ4の揺動操作時にクリック感を出すことができるので、これらのクリック感を頼りに操作ノブ4を適正に押し、回転、および揺動操作して、プッシュスイッチ11の内部接点および基板7の固定接点7pc、7pr、7pl、7pu、7pd、7qc、7qr、7ql、7qu、7qdを正常に切り換えることができ、操作性を一層向上させることが可能となる。加えて、クリック感を出すための部品点数が少ないので、スイッチ装置100の構造を簡単にすることが可能となる。
【0045】
以上述べた実施形態では、本発明を、自動車のパワーミラー装置に用いられるスイッチ装置100に適用した例を挙げたが、本発明は、これ以外の用途に用いられる押し、回転、および揺動操作可能なスイッチ装置に適用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明の実施形態に係るスイッチ装置の分解斜視図である。
【図2】同スイッチ装置の外観図である。
【図3】同スイッチ装置の斜視図である。
【図4】同スイッチ装置の斜視図である。
【図5】同スイッチ装置の側面図である。
【図6】同スイッチ装置の基板とスライダを示す図である。
【図7A】同スイッチ装置の図2におけるZ―Z断面図である。
【図7B】同スイッチ装置の図2におけるZ―Z断面図である。
【図7C】同スイッチ装置の図2におけるZ―Z断面図である。
【図7D】同スイッチ装置の図2におけるZ―Z断面図である。
【図8】同スイッチ装置の図2におけるY―Y断面図である。
【図9】同スイッチ装置の図2におけるX―X断面図である。
【図10】同スイッチ装置のスライダの断面図である。
【符号の説明】
【0047】
1 ケース
1c 案内壁
1d 凸部
1k 凹部
3 操作軸
3a 鍔
4 操作ノブ
5 外ストライカ
5k 切欠き
6 内ストライカ
7pc、7pl、7pr、7pu、7pd 固定接点
7qc、7ql、7qr、7qu、7qd 固定接点
11 プッシュスイッチ
11a アクチュエータ
100 スイッチ装置
P、Q 回転方向
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケースと、
前記ケースの内部から外部へ向かって一端が突出し中央に鍔が設けられた操作軸と、
前記操作軸が揺動可能でかつ回転可能になるように前記鍔を支える支持部材と、
前記操作軸の一端に取り付けられた操作ノブと、
前記操作ノブを押し操作して前記操作軸を移動させることにより切り換えられる第1の接点と、
前記操作ノブを回転操作して前記操作軸を回転させることにより切り換えられる第2の接点と、
前記操作ノブを揺動操作して前記操作軸を揺動させることにより切り換えられる第3の接点と、を備え、
前記支持部材は、前記操作軸を貫通させた状態で前記鍔を前記操作ノブ側から支える第1の支持部材と、該第1の支持部材の内側に配置され、前記操作軸を貫通させた状態で前記鍔を前記操作ノブと反対側から支える第2の支持部材とから構成され、
前記第1の接点は、前記第2の支持部材の前記操作ノブと反対側の前記操作軸近傍に第2の支持部材に近接させて配置され、前記操作ノブの押し操作時に前記操作軸に追従して移動する前記第2の支持部材によって切り換えられることを特徴とするスイッチ装置。
【請求項2】
請求項1に記載のスイッチ装置において、
前記第1の支持部材の前記操作ノブと反対側に切欠きを設け、該切欠き内に前記第1の接点を配置したことを特徴とするスイッチ装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載のスイッチ装置において、
前記第1の支持部材は、前記操作ノブの回転操作時に前記操作軸に追従して回転し、
前記第1の支持部材の外側近傍に、第1の支持部材と所定の圧力で係合して第1の支持部材の回転を案内し、該回転方向に凹部と凸部が並設された案内部材を設けたことを特徴とするスイッチ装置。
【請求項4】
請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のスイッチ装置において、
前記第1の接点は、押し込み可能なアクチュエータを有するプッシュスイッチの内部に備わる内部接点であって、前記アクチュエータが前記第2の支持部材に押されることにより切り換えられることを特徴とするスイッチ装置。
【請求項1】
ケースと、
前記ケースの内部から外部へ向かって一端が突出し中央に鍔が設けられた操作軸と、
前記操作軸が揺動可能でかつ回転可能になるように前記鍔を支える支持部材と、
前記操作軸の一端に取り付けられた操作ノブと、
前記操作ノブを押し操作して前記操作軸を移動させることにより切り換えられる第1の接点と、
前記操作ノブを回転操作して前記操作軸を回転させることにより切り換えられる第2の接点と、
前記操作ノブを揺動操作して前記操作軸を揺動させることにより切り換えられる第3の接点と、を備え、
前記支持部材は、前記操作軸を貫通させた状態で前記鍔を前記操作ノブ側から支える第1の支持部材と、該第1の支持部材の内側に配置され、前記操作軸を貫通させた状態で前記鍔を前記操作ノブと反対側から支える第2の支持部材とから構成され、
前記第1の接点は、前記第2の支持部材の前記操作ノブと反対側の前記操作軸近傍に第2の支持部材に近接させて配置され、前記操作ノブの押し操作時に前記操作軸に追従して移動する前記第2の支持部材によって切り換えられることを特徴とするスイッチ装置。
【請求項2】
請求項1に記載のスイッチ装置において、
前記第1の支持部材の前記操作ノブと反対側に切欠きを設け、該切欠き内に前記第1の接点を配置したことを特徴とするスイッチ装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載のスイッチ装置において、
前記第1の支持部材は、前記操作ノブの回転操作時に前記操作軸に追従して回転し、
前記第1の支持部材の外側近傍に、第1の支持部材と所定の圧力で係合して第1の支持部材の回転を案内し、該回転方向に凹部と凸部が並設された案内部材を設けたことを特徴とするスイッチ装置。
【請求項4】
請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のスイッチ装置において、
前記第1の接点は、押し込み可能なアクチュエータを有するプッシュスイッチの内部に備わる内部接点であって、前記アクチュエータが前記第2の支持部材に押されることにより切り換えられることを特徴とするスイッチ装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図7D】
【図8】
【図9】
【図10】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図7D】
【図8】
【図9】
【図10】
【公開番号】特開2007−87672(P2007−87672A)
【公開日】平成19年4月5日(2007.4.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−272896(P2005−272896)
【出願日】平成17年9月20日(2005.9.20)
【出願人】(000002945)オムロン株式会社 (3,542)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年4月5日(2007.4.5)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年9月20日(2005.9.20)
【出願人】(000002945)オムロン株式会社 (3,542)
【Fターム(参考)】
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