説明

スイッチ装置

【課題】操作部材に内蔵されるコイルアンテナと基板とを繋ぐ接続線が、確実に適切な経路に配置されると共に、操作部材の動作に伴い断線することも防止することのできるスイッチ装置を提供する。
【解決手段】基板3と操作部材2のコイルアンテナ40との間は可撓性を有する接続線42で接続され、コイルアンテナ40は接続線42を取付けるアンテナ側取付部41を有し、基板3は接続線42を取付ける基板側取付部を有し、接続線42は、アンテナ側取付部41と基板側取付部の間の最短距離よりも長く形成され、操作部材2またはハウジング1は、接続線42がアンテナ側取付部41と基板側取付部31間の最短距離よりも長い所定経路を通るように案内するガイド部20cを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両のエンジンスタートスイッチなどに用いられるスイッチ装置に関し、特にプッシュ操作可能な操作部材にコイルアンテナを設けたスイッチ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車両において、メカニカルキーに替えてID情報を送受信する携帯機を運転者が携帯し、この携帯機と車両との間で無線通信を行って認証を行い、認証が成立したらエンジンを始動させることができるようにしたシステムが知られている。このシステムにおいては、車両の運転席に設けられるスイッチ装置としてのエンジンスタートスイッチを、プッシュ操作することにより、エンジンが始動する。
【0003】
エンジンスタートスイッチは、略円筒状のハウジングに、プッシュ動作可能な操作部材と、操作部材のプッシュ動作により駆動されるプッシュスイッチを実装した基板とを納めている。ここで、携帯機の電池が切れていたり、あるいは電圧が低下していた場合には、携帯機と車両の間で無線通信を行うことができないため、エンジンを始動させることができない。これを防ぐため、エンジンスタートスイッチには、非常用の通信手段として、操作前面側にコイルアンテナが内蔵されており、携帯機をエンジンスタートスイッチに近づけることで、コイルアンテナから携帯機に対し非接触で給電されると共に、通信を行うことができるようにされている。このようなエンジンスタートスイッチとしては、例えば特許文献1に挙げるようなものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−314806号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
操作部材は、運転者がプッシュ操作を行うために、ある程度の直径を有する必要がある。しかし、従来のコイルアンテナを内蔵したエンジンスタートスイッチは、ハウジングの内周面に沿うようにコイルアンテナを設け、その内側に操作部材を配置するようにしていたので、操作部材の直径を大きくしにくいという問題があった。
【0006】
これに対し、コイルアンテナを操作部材に内蔵させるようにすれば、操作部材の直径を確保できる。しかし、コイルアンテナは基板と結線する必要があり、その接続線の一方が、プッシュ動作される操作部材と接続されることとなるため、操作部材の動作に伴って接続線に過剰な荷重がかかり、断線する可能性がある。
【0007】
また、基板には、操作部材の前面を光らせるように照光するLEDなどの照光部材が設けられることがあるが、この場合において、操作部材に内蔵されるコイルアンテナから伸びる接続線の経路によっては影を生じる可能性がある。しかし、接続線の一方側が可動であるため、接続線を確実に適切な経路で通すことは困難であった。
【0008】
本発明は前記課題を鑑みてなされたものであり、操作部材に内蔵されるコイルアンテナと基板とを繋ぐ接続線が、確実に適切な経路に配置されて、操作部材の動作に伴う断線を防止することのできるスイッチ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記課題を解決するため、本発明に係るスイッチ装置は、筒状のハウジングにプッシュ動作可能な操作部材と、該操作部材のプッシュ動作により駆動されるスイッチ部を有する基板とを納め、前記操作部材の操作前面側外縁部にコイルアンテナを設けたスイッチ装置において、
前記基板と操作部材のコイルアンテナとの間は可撓性を有する接続線で接続され、前記コイルアンテナは前記接続線を取付けるアンテナ側取付部を有し、前記基板は前記接続線を取付ける基板側取付部を有し、
前記操作部材の非プッシュ状態において、前記接続線は、前記アンテナ側取付部と基板側取付部の間の最短距離よりも長く形成され、前記操作部材またはハウジングは、前記接続線が前記アンテナ側取付部と基板側取付部間の最短距離よりも長い所定経路を通るように案内するガイド部を有することを特徴として構成されている。
【0010】
また、本発明に係るスイッチ装置は、前記操作部材はそれぞれ略円筒状の内周面部と外周面部とを有し、該外周面部と内周面部の間は空間状とされ、
前記操作部材は、前記内周面部と外周面部に渡るリブ状の前記ガイド部を有し、前記接続線は前記ガイド部によって前記アンテナ側取付部と基板側取付部の間の最短距離よりも長い所定経路を通ることを特徴として構成されている。
【0011】
さらに、本発明に係るスイッチ装置は、前記アンテナ側取付部と基板側取付部は、周方向で異なる位置にそれぞれ設けられ、前記操作部材は、前記アンテナ側取付部と基板側取付部の周方向中間位置に前記ガイド部を有し、前記接続線は前記ガイド部によって前記アンテナ側取付部と基板側取付部の間で螺旋状の所定経路を通ることを特徴として構成されている。
【0012】
さらにまた、本発明に係るスイッチ装置は、前記基板には照光部材が配置され、前記操作部材の内周面部の内周側を介して操作前面を照光することを特徴として構成されている。
【0013】
そして、本発明に係るスイッチ装置は、前記操作部材は略円柱状の外周面を有し、該外周面は前記ハウジングの内周面に形成される保持部によって保持され、
前記ハウジングの保持部には、前記接続線を通す孔状の前記ガイド部が形成され、前記接続線は前記ガイド部によって前記アンテナ側取付部と基板側取付部の間で前記操作部材の外周面より外周側を経由する所定経路を通ることを特徴として構成されている。
【0014】
また、本発明に係るスイッチ装置は、前記アンテナ側取付部と基板側取付部は、周方向の同位置にそれぞれ設けられ、前記接続線は前記ガイド部によって前記操作部材の外周側に屈曲した所定経路を通ることを特徴として構成されている。
【0015】
さらに、本発明に係るスイッチ装置は、前記操作部材は光を発光する発光棒を保持し、該発光棒により前記操作部材の操作前面を照光することを特徴として構成されている。
【発明の効果】
【0016】
本発明に係るスイッチ装置によれば、操作部材の非プッシュ状態において、接続線は、アンテナ側取付部と基板側取付部の間の最短距離よりも長く形成され、操作部材またはハウジングは、接続線がアンテナ側取付部と基板側取付部間の最短距離よりも長い所定経路を通るように案内するガイド部を有することにより、接続線を確実に所定の経路で通すことができ、コイルアンテナを操作部材に設けた場合において、操作部材をプッシュ操作して接続線が変形しても、接続線は想定外の変形をすることがなく、コイルアンテナ側及び基板側の各取付部に対して過剰な力が加わることがないため、接続線の断線を防止することができる。
【0017】
また、本発明に係るスイッチ装置によれば、操作部材は、内周面部と外周面部に渡るリブ状のガイド部を有し、接続線はガイド部によってアンテナ側取付部と基板側取付部の間の最短距離よりも長い所定経路を通ることにより、簡易なリブを設けることで、簡単にガイド部を構成することができる。
【0018】
さらに、本発明に係るスイッチ装置によれば、アンテナ側取付部と基板側取付部は、周方向で異なる位置にそれぞれ設けられ、操作部材は、アンテナ側取付部と基板側取付部の周方向中間位置にガイド部を有し、接続線はガイド部によってアンテナ側取付部と基板側取付部の間で螺旋状の所定経路を通ることにより、接続線がより円滑に変形でき、断線につながる過重な負荷が接続線にかかることを確実に防止することができる。
【0019】
さらにまた、本発明に係るスイッチ装置によれば、基板には照光部材が配置され、操作部材の内周面部の内周側を介して操作前面を照光することにより、接続線の経路を適切に設定することにより、照光部材で操作部材の操作前面を照光した場合に、接続線による影の発生を防止することができる。
【0020】
そして、本発明に係るスイッチ装置によれば、ハウジングの保持部には、接続線を通す孔状のガイド部が形成され、接続線はガイド部によってアンテナ側取付部と基板側取付部の間で操作部材の外周面より外周側を経由する所定経路を通ることにより、簡易な孔を設けることで、簡単にガイド部を構成することができる。
【0021】
また、本発明に係るスイッチ装置によれば、アンテナ側取付部と基板側取付部は、周方向の同位置にそれぞれ設けられ、接続線はガイド部によって操作部材の外周側に屈曲した所定経路を通ることにより、接続線がより円滑に変形でき、断線につながる過重な負荷が接続線にかかることを確実に防止することができる。
【0022】
さらに、本発明に係るスイッチ装置によれば、操作部材は光を発光する発光棒を保持し、発光棒により操作部材の操作前面を照光することにより、発光棒で操作部材の操作前面を照光した場合に、接続線による影の発生を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】第1の実施形態におけるスイッチ装置の分解斜視図である。
【図2】スイッチ装置の断面図である。
【図3】コイルアンテナ及び操作部本体の正面図であって、操作部本体の外周面部を省略した図である。
【図4】操作部材の底面図である。
【図5】第2の実施形態におけるスイッチ装置の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本発明の実施形態について、図面に沿って詳細に説明する。図1には、第1の実施形態におけるスイッチ装置の分解斜視図を示している。この図に示すように、本実施形態のスイッチ装置は、3部材からなる略円筒状のハウジング1と、2部材からなる略円筒状の操作部材2と、操作部材2と対向するプッシュスイッチ30(スイッチ部)を配置した基板3とを有している。操作部材2と基板3は、ハウジング1内に納められる。
【0025】
このスイッチ装置は、車両のエンジンスタートスイッチとして用いられるものであり、ハウジング1を構成する表面側部材11から操作部材2を構成するカバー部材21の前面が露出し、露出したカバー部材21の前面を運転者が奥側に向かってプッシュ操作することで、基板3のプッシュスイッチ30が押圧され、エンジンが始動するように構成されている。
【0026】
ハウジング1は、表面側部材11の他に、基板3等を納める基部材10と、表面側部材11及び基部材10に略覆われる中間部材12との、3部材によって構成され、全体としては外形状が略円筒状となる。
【0027】
操作部材2は、前述のカバー部材21によって、基板3上のプッシュスイッチ30を押圧する操作部本体20の操作前面側を覆うようにして構成されている。操作部本体20は、操作前面側(図2の左側)が操作奥側(図2の右側)よりも大径状となるように形成されている。また、操作部本体20は、中心部が中空の筒状にとされており、さらに内周面部20aと外周面部20bとが対向する二重構造に形成されている。操作部本体20の内周面部20aと外周面部20bの間は、空間状となっており、ここに後述する接続線42を挿通する。
【0028】
操作部材2の操作前面側内部には、コイルアンテナ40が取付けられる。コイルアンテナ40は、ボビン状の部材に銅線が巻かれて構成されたものであり、携帯機に対する給電及び情報の受信を行うものである。コイルアンテナ40は、基板3と電気的に接続されて、電源の供給及び信号伝達を行うため、接続線42が接続される。
【0029】
コイルアンテナ40は、カバー部材21の内周面に略適合する外形状を有しており、操作部本体20とカバー部材21が一体化されることによって、操作部材2の操作前面側に配置される。接続線42は、操作部本体20の内周面部20aと外周面部20bの間の空間に挿通されて、所定の経路を通るように構成されている。
【0030】
基板3には、前述のようにプッシュスイッチ30及び操作部材2を照光する照光部材50が、内周面部20aの内側に配置されている。また、コイルアンテナ40に対する給電や信号伝達を行う部品も配置されるが、これらについては図示を省略している。プッシュスイッチ30は周知のものであり、ゴムラバー部を有して内部に可動接点と固定接点を有する。これに代えて磁気式、或いは光学式のスイッチを用いてもよい。さらには、ギヤ機構等により移動方向を変換し、回転式スイッチ、スライドスイッチなどを用いてもよい。
【0031】
図2には、スイッチ装置の断面図を示している。ハウジング1を構成する中間部材12は、外周面に鍔部12aを有し、この鍔部12aを挟んで基部材10と表面側部材11とが対向する。また、操作部材2の外周面は、中間部材12の内周面12bに略適合する径を有しており、操作方向に沿って中間部材12にガイドされる。
【0032】
操作部材2は、操作奥側面が、基板3に設けられるプッシュスイッチ30に当接しており、プッシュ操作されることでプッシュスイッチ30を押圧可能となるように配置されている。操作部材2に設けられるコイルアンテナ40は、カバー部材21の内周面に沿い、カバー部材21及び操作部本体20によって挟持されている。また、コイルアンテナ40には、接続線42を取付けるための取付部41が設けられている。
【0033】
コイルアンテナ40の取付部41から伸びる接続線42は、操作部本体20の内周面部20aと外周面部20bの間の空間を挿通される。また、接続線42は、操作部本体20の周方向に対して螺旋状となるように引き回される。なお、ここでの螺旋の意味は周方向に高さを変えて延在することを意味し、360度以上巻回されていることのみを意味しない。図3には、コイルアンテナ40及び操作部本体20の正面図であって、操作部本体20の外周面部20bを省略した図を、図4には、操作部材2の底面図を、それぞれ示している。
【0034】
図3に示すように、操作部本体20の内周面部20aからは、リブ状に突出するガイド部20cが形成されている。図4に示すように、ガイド部20cは、実際には内周面部20aと外周面部20bに渡るように形成されている。また、ガイド部20cは、コイルアンテナ40の取付部41とは周方向に異なる位置に形成されており、取付部41から伸びる接続線42は、ガイド部20cによって螺旋状に経路をガイドされ、周方向においてガイド部20cとは反対側の位置に設けられる基板3の取付部と接続される。
【0035】
操作部材2の非プッシュ状態において、接続線42は、コイルアンテナ40側の取付部41と基板3側の取付部の間の最短距離よりも長く形成されており、操作部材2のガイド部20cによってコイルアンテナ40側の取付部41と基板3側の取付部の間の最短距離よりも長い経路となる、操作部本体20の周方向に沿う螺旋状の所定経路を通ることとなる。このように、ガイド部20cによって、接続線42は決まった経路を通ることになる。
【0036】
操作部材2をプッシュ操作すると、コイルアンテナ40と基板3の間の距離も変化するため、可撓性を有する接続線42も変形するが、ガイド部20cによって定まった螺旋状の経路を有しているため、変形に対する裕度があり、コイルアンテナ40側及び基板3側の各取付部に対して過剰な力が加わることがない。したがって、接続線42の断線を防止することができる。なお、単に余裕を設けただけでは、接続線42の変形する姿勢を十分に制御できず、取り付け部、あるいは取り付け部の近傍で、半田付けされていない部分が大きく変位するよう加重が加わってしまうことがある。しかし、このようにガイドすることでこの課題を解決できる。
【0037】
また、前述のように、基板3には照光部材が設けられるが、接続線42の経路を適切に設定することにより、照光部材で操作部材2の操作前面を照光した場合に、接続線42による影の発生を防止することができる。
【0038】
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。第1の実施形態では、操作部材2にガイド部20cを設け、操作部材2の周方向に沿って螺旋状となるように接続線42の経路を設定したが、第2の実施形態では、ハウジング1にガイド部11aを設け、接続線42が操作部材2の外周側を通る経路を有するように構成される。
【0039】
図5には、本実施形態におけるスイッチ装置の断面図を示している。第2の実施形態においては、ハウジング1は基部材10と表面側部材11の2部材によって構成されている。表面側部材11には、内周側に突出する保持部11bが形成されており、この保持部11bの内周面に操作部材2の外周面が保持され、ガイドされるようになっている。
【0040】
操作部材2を構成する操作部本体20は、第1の実施形態と同様、内周面部20aと外周面部20bとで二重構造をなしており、内周面部20aと外周面部20bの間の空間には、発光棒22が設けられる。発光棒22は、基板3の照光部材の光を受けて操作前面側の先端部が発光し、操作部材2の操作前面を照光するためのものである。本実施形態においては、接続線42の経路が発光棒22と干渉せず、また光に対して影を生じないように設定される。
【0041】
ハウジング1を構成する表面側部材11には、保持部11bの操作前面に対向する面に、孔状のガイド部11aが形成されている。接続線42は、このガイド部11aを挿通する経路を通る。また、操作部本体20の操作前面と対向する面にも、挿通孔20dが形成されており、接続線42を挿通させる。
【0042】
本実施形態においては、コイルアンテナ40の取付部41と基板3の取付部31は、周方向において同位置に配置されている。これらの間を繋ぐ接続線42は、第1の実施形態と同様に、コイルアンテナ40側の取付部41と基板3側の取付部の間の最短距離よりも長く形成されており、またその経路は、ガイド部によって、操作部材2の外周面より外周側を経由することとなる。すなわち、本実施形態における接続線42の所定経路は、コイルアンテナ40の取付部41と基板3の取付部31の間において、操作部材2の外周側に屈曲したものとなる。このように、ガイド部20cによって、接続線42は決まった経路を通ることになる。
【0043】
本実施形態においても、操作部材2をプッシュ操作すると、コイルアンテナ40と基板3の間の距離も変化するため、可撓性を有する接続線42も変形するが、ガイド部20cによって定まった屈曲状の経路を有しているため、変形に対する裕度があり、コイルアンテナ40側及び基板3側の各取付部に対して過剰な力が加わることがない。したがって、接続線42の断線を防止することができる。また、発光棒22による照光と干渉しないように接続線42の経路を設定することで、影の発生も防止できる。
【0044】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の適用は本実施形態には限られず、その技術的思想の範囲内において様々に適用されうるものである。
【符号の説明】
【0045】
1 ハウジング
2 操作部材
3 基板
10 基部材
11 表面側部材
11a ガイド部
11b 保持部
12 中間部材
12a 鍔部
20 操作部本体
20a 内周面部
20b 外周面部
20c ガイド部
20d 挿通孔
21 カバー部材
22 発光棒
30 プッシュスイッチ
31 基板側取付部
40 コイルアンテナ
41 アンテナ側取付部
42 接続線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
筒状のハウジングにプッシュ動作可能な操作部材と、該操作部材のプッシュ動作により駆動されるスイッチ部を有する基板とを納め、前記操作部材の操作前面側外縁部にコイルアンテナを設けたスイッチ装置において、
前記基板と操作部材のコイルアンテナとの間は可撓性を有する接続線で接続され、前記コイルアンテナは前記接続線を取付けるアンテナ側取付部を有し、前記基板は前記接続線を取付ける基板側取付部を有し、
前記操作部材の非プッシュ状態において、前記接続線は、前記アンテナ側取付部と基板側取付部の間の最短距離よりも長く形成され、前記操作部材またはハウジングは、前記接続線が前記アンテナ側取付部と基板側取付部間の最短距離よりも長い所定経路を通るように案内するガイド部を有することを特徴とするスイッチ装置。
【請求項2】
前記操作部材はそれぞれ略円筒状の内周面部と外周面部とを有し、該外周面部と内周面部の間は空間状とされ、
前記操作部材は、前記内周面部と外周面部に渡るリブ状の前記ガイド部を有し、前記接続線は前記ガイド部によって前記アンテナ側取付部と基板側取付部の間の最短距離よりも長い所定経路を通ることを特徴とする請求項1記載のスイッチ装置。
【請求項3】
前記アンテナ側取付部と基板側取付部は、周方向で異なる位置にそれぞれ設けられ、前記操作部材は、前記アンテナ側取付部と基板側取付部の周方向中間位置に前記ガイド部を有し、前記接続線は前記ガイド部によって前記アンテナ側取付部と基板側取付部の間で螺旋状の所定経路を通ることを特徴とする請求項2記載のスイッチ装置。
【請求項4】
前記基板には照光部材が配置され、前記操作部材の内周面部の内周側を介して操作前面を照光することを特徴とする請求項2または3記載のスイッチ装置。
【請求項5】
前記操作部材は略円柱状の外周面を有し、該外周面は前記ハウジングの内周面に形成される保持部によって保持され、
前記ハウジングの保持部には、前記接続線を通す孔状の前記ガイド部が形成され、前記接続線は前記ガイド部によって前記アンテナ側取付部と基板側取付部の間で前記操作部材の外周面より外周側を経由する所定経路を通ることを特徴とする請求項1記載のスイッチ装置。
【請求項6】
前記アンテナ側取付部と基板側取付部は、周方向の同位置にそれぞれ設けられ、前記接続線は前記ガイド部によって前記操作部材の外周側に屈曲した所定経路を通ることを特徴とする請求項5記載のスイッチ装置。
【請求項7】
前記操作部材は光を発光する発光棒を保持し、該発光棒により前記操作部材の操作前面を照光することを特徴とする請求項5または6記載のスイッチ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−124030(P2011−124030A)
【公開日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−279135(P2009−279135)
【出願日】平成21年12月9日(2009.12.9)
【出願人】(000010098)アルプス電気株式会社 (4,263)
【Fターム(参考)】