説明

スイッチ装置

【課題】傾動式の操作ノブにおける回転操作を検出可能とするものであって、スイッチ素子の操作子が斜め方向から押圧操作されてもスムーズなスイッチ動作を可能とし、複数のスイッチ素子が同時にオン動作されてしまうことを抑制する。
【解決手段】スイッチケース3の円形開口部3a内に、円板状の操作ノブ4を押圧操作(傾動)可能に設ける。操作ノブ4の裏面に、タクトスイッチ9〜12をオン動作させるための押圧部7を設ける。押圧部7の先端部に、軟質材料からな弾性部材13を設け、操作ノブ4の傾動操作時に、弾性部材13が一定量だけ潰れる方向に弾性変形した後に、タクトスイッチ9〜12の操作子9a〜12aが押圧操作されてオン動作する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、押圧操作により傾動する操作ノブを有するスイッチ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば自動車に設けられる電動ドアミラーの角度調整用の操作装置として、上下左右の4方向に操作ノブを傾動させて4個のスイッチ要素を操作する構成の4方向の傾動式のスイッチ装置が知られている(例えば特許文献1参照)。このスイッチ装置は、スイッチケースの開口部の内側に、操作ノブを、中央部を支点にして上下左右の4方向に傾動可能に備えて構成されている。操作ノブは、通常時(操作されていない状態)には中立位置に位置される。操作ノブの表面には、外周部の上下左右の4箇所に操作部が設けられ、各操作部の裏面側には、半球状をなす合計4個の凸部が一体的に設けられている。
【0003】
そして、スイッチケース内には、4個のスイッチ要素が設けられ、各スイッチ要素のロッドが、凸部の先端に夫々当接している。これにて、例えば、ユーザが、操作ノブのうち右の操作部を押圧して操作ノブを右側に傾動させれば、右側の凸部が右側のスイッチ要素のロッドを押圧して該スイッチ要素をオン動作させるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−340010号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、この種のスイッチ装置においては、操作ノブの操作部を押圧操作して単純に4方向を指示する(4個のいずれかのスイッチ要素をオン・オフする)といった使い方だけでなく、ユーザが、操作ノブの外周を押しながら押圧位置(傾動位置)を回転方向に順にずらせていくような回転操作を行い、その際の複数のスイッチ要素のオン・オフの状態の変動から回転検出(回転方向の検出も含む)ができる構成とすれば、1つのスイッチ装置で、できる操作の種類(数)が増えることになる。
【0006】
具体例をあげると、例えば自動車の分野では、カーナビゲーション装置の画面表示の指示操作に、この種の傾動式のスイッチ装置を採用することができ、このとき、操作ノブの4方向の傾動操作を地図のスクロール方向の指示に用い、操作ノブの回転操作を、表示態様の変更(縮尺の変更)等の指示に用いるといった使い方をすることが可能となる。
【0007】
しかしながら、従来構成の傾動式のスイッチ装置にあっては、上記のように操作ノブを回転操作すると、スイッチ要素の操作子(ロッド)が、真直ぐに押されるのではなく、斜め方向から押される状態が生じ、スムーズなスイッチ操作(操作子の押圧操作)が行えなくなったり、ユーザにとっての回転操作の操作感が悪く、操作しにくいものとなったりする欠点がある。また。操作ノブの回転操作中に、2つのスイッチ素子が同時にオン動作されてしまうことがあるなど、意図しないスイッチがオンして、回転検出に支障を来す虞もある。
【0008】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、傾動式の操作ノブにおける回転操作を検出可能とするものであって、スイッチ素子の操作子が斜め方向から押圧操作されてもスムーズなスイッチ動作が可能であり、また、複数のスイッチ素子が同時にオン動作されてしまうことを抑制することができるスイッチ装置を提供するにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明のスイッチ装置は、スイッチケースと、表面側外周部に沿って複数の操作部を有する円板状をなし、前記スイッチケースに傾動可能に支持され、非操作状態では中立位置に位置し、表面側外周部が押圧操作されることにより当該押圧操作部分が該スイッチケースの内方に押込まれるように傾動する操作ノブと、前記操作ノブの裏面側の前記各操作部に対応した部分に突起状に設けられた複数個の押圧部と、前記スイッチケース内に前記操作ノブの各押圧部に対向して設けられ、該操作ノブの傾動操作に応じて該押圧部によって押圧操作される操作子を有する複数個のスイッチ素子とを備えたものであって、前記各押圧部は、基端部側と先端部側とで材質が相違する2層状に構成され、そのうち先端側の層が、基端側よりも軟質な材料からなり前記スイッチ素子の操作子に接触する弾性部材とされており、前記操作ノブの傾動操作時に、前記弾性部材が一定量だけ潰れる方向に弾性変形した後に、前記操作子が押圧操作されて該スイッチ素子が動作するように構成されているところに特徴を有する。
【発明の効果】
【0010】
本発明のスイッチ装置によれば、操作ノブの表面外周部のいずれかの操作部が押圧操作されると、操作ノブがスイッチケースに対して傾動し、操作ノブの裏面の前記操作部に対応した押圧部が、スイッチ素子の操作子を押圧して当該スイッチ素子をオン動作させる。このとき、押圧部が2層状に構成されてその先端側に軟質な弾性部材が設けられ、この弾性部材を介して操作子を押圧するので、操作ノブの押圧操作直後にスイッチ素子がオン動作することはなく、弾性部材の一定量の弾性変形後にオン動作することになる。
【0011】
そして、本発明のスイッチ装置は、ユーザが、操作ノブの外周を押しながら押圧位置(傾動位置)を回転方向に順にずらせていくような回転操作を行った場合には、その際のオン動作状態のスイッチ素子が、順に変動していくことを検出することに基づいて、操作ノブが回転操作されていること、及びその回転方向を検出することができる。この場合、操作ノブのうち、各スイッチ素子の操作子と接触する部分が、軟質な弾性部材なので、どの方向からでも操作子をスムーズに押圧することができ、ユーザの操作感も良好となる。また、操作ノブと操作子との間に弾性部材が介在されていることにより、その分のスペースができるので、意図せずに2つのスイッチ素子が同時にオン動作されてしまうことを防止することができる。
【0012】
従って、傾動式の操作ノブにおける回転操作を検出可能とするスイッチ装置にあって、スイッチ素子の操作子が斜め方向から押圧操作されてもスムーズなスイッチ動作が可能であり、また、複数のスイッチ素子が同時にオン動作されてしまうことを抑制することができる。尚、前記弾性部材を構成する軟質材料としては、スポンジ状の軟質樹脂、ゴムなどの弾性変形可能な各種の材料を採用することができ、前記スイッチ素子の前記操作子を付勢しているばね力よりも小さい力で潰れる方向に変形するような弾性を有するものとすれば良い。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の一実施例を示すもので、操作ノブが中立位置にある状態(a)及び傾動操作された状態(b)を示すスイッチ装置の縦断正面図
【図2】スイッチ装置の平面図
【図3】操作ノブを上下反転した状態で示す斜視図
【図4】1個のスイッチ素子がオン動作する様子を説明するための縦断正面図
【図5】電気的構成を概略的に示す図
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明を具体化した一実施例について、図面を参照しながら説明する。本実施例では、スイッチ装置1は、例えば、自動車のステアリングホイール部分に組込まれ、カーナビゲーション装置やカーオーディオ装置、車載電話機等の車載機器2(図5参照)の操作用として設けられている。以下、本実施例に係るスイッチ装置1の構成について述べる。尚、図面においては、便宜上、スイッチ装置1を、操作ノブの表面側を上方に向けた状態で示しており、以下の説明で、上下、左右、前後といった方向をいう場合には、図1等の状態を基準とする。
【0015】
スイッチ装置1は、図1、図2に示すように、合成樹脂製のスイッチケース(カバー)3の上面部に、合成樹脂製の操作ノブ4を有して構成される。このとき、スイッチケース3には、円形開口部3aが形成されており、操作ノブ4は、円形開口部3aに対応したやや径小な円板状に構成されている。このとき、操作ノブ4は、図で上下(表面側及び裏面側)に2分割された分割体4a,4bを、ねじ止めや接着等により結合して構成されるようになっており、図3にも示すように、その結合時に、分割体4a,4b間にゴムシート5が挟まれている。このゴムシート5は、操作ノブ4の外周側にはみ出る大きさに構成されている。
【0016】
そして、図1に示すように、スイッチケース3は、前記円形開口部3aの周囲部において、基板部3bと、その基板部3bの上面に重なって配置される上面板3cとを、例えばねじ止めにより結合して構成されており、前記ゴムシート5は、その外周部分がピンと張られた状態で、それら基板部3bと上面板3cとの間に挟まれた状態とされる。これにて、操作ノブ4は、円形開口部3a内に位置して、スイッチケース3に傾動操作可能に支持されている。
【0017】
この場合、通常時、つまり操作ノブ4に対しユーザによる操作力が作用していない非操作状態では、図1(a)に示すように、操作ノブ4は、スイッチケース3の外面に平行な中立位置に位置される。これに対し、ユーザにより操作ノブ4の表面側外周部がゴムシート5の保持力に抗して図で下方に押圧操作されると、図1(b)に示すように、操作ノブ4は、その押圧操作された部分が下降する(スイッチケース3の内方に押込まれる)ように傾動する。ユーザによる押圧操作力が解除されると、ゴムシート5の弾性により、操作ノブ4は中立位置に戻される。
【0018】
また、図2に示すように、操作ノブ4の表面(上面)には、押圧すべき位置を示す三角形のマーク6が、外周部に沿って円環状をなすように複数個、この場合前後左右に4個が印刷等により設けられており、これら4個のマーク6部分が操作部として機能する。さらに、図3にも示すように、操作ノブ4の裏面(下面)側には、前記各マーク6部分に対応して前後左右の4箇所に位置して、突起状(円柱状)の押圧部7が設けられる。これら押圧部7は、スイッチ素子を動作させるもので、詳細については後述する。
【0019】
一方、図1に示すように、スイッチケース3内には、操作ノブ4の下方に位置して、配線基板8が設けられ、この配線基板8上には、複数個この場合4個のスイッチ素子としての周知構成のタクトスイッチ9,10,11,12が組込まれている。図2にも示すように、これらタクトスイッチ9〜12は、前記4個の押圧部7の真下に位置して、つまり、前、左、後、右に順に位置して設けられている。
【0020】
図4では右側のタクトスイッチ12を代表して示しているが、これらタクトスイッチ9〜12は、本体部の上面に突出する操作子9a〜12aを夫々有して構成されており、この操作子9a〜12aが下方に押圧操作されることにより、本体部内の接点がオン動作するように構成されている。この場合、操作子9a〜12aはばね力により本体部から上方に突出する方向に付勢されており、押圧力が解除されると、操作子9a〜12aが元の突出位置に戻り、オフ動作する。
【0021】
さて、前記操作ノブ4の裏面側に設けられる押圧部7について述べる。図1、図3、図4に示すように、本実施例では、前記各押圧部7は、全体として円柱状(丸棒状)に構成されているのであるが、基端側(上半部)と、先端側(下半部)とで材質が相違する2層状に構成される。即ち、押圧部7は、前記操作ノブ4(分割体4b)の裏面部に一体成型により設けられた比較的硬質なプラスチック製の凸部7aと、その凸部7aの先端に例えば接着により設けられた軟質な材料からなる弾性部材13とから構成されている。
【0022】
より具体的には、弾性部材13は、例えばゴム材料からなり、前記タクトスイッチ9〜12の操作子9a〜12aを付勢しているばね力よりも小さい力で潰れる方向に変形するような弾性(硬度)を有している。このとき、押圧部7は、弾性部材13の下面がタクトスイッチ9〜12の操作子9a〜12aの先端に接触するように設けられ、図4に示すように、操作ノブ4の傾動操作時に、弾性部材13が一定量だけ潰れる方向に弾性変形した後に、操作子9a〜12aが押圧操作されてタクトスイッチ9〜12が動作するように構成されている。
【0023】
図5は、上記スイッチ装置1部分の電気的構成を概略的に示している。ここで、スイッチ装置1の4個のタクトスイッチ9〜12の信号が、CPU(コンピュータ)を主体として構成される制御回路14の4個の入力端子に夫々入力されるようになっている。そして、制御回路14は、それらタクトスイッチ9〜12からの入力信号に応じて、車載機器2(例えば、カーナビゲーションシステムの表示装置の表示画面)を制御するようになっている。
【0024】
このとき、本実施例では、スイッチ装置1に対し、ユーザは、操作ノブ4のいずれかのマーク6部分を下方に押圧して傾動させる押圧操作を行うことができる。また、それに加えて、ユーザは、操作ノブ4の回転操作を行うことができる。この回転操作とは、操作ノブ4の表面の外周部の任意の位置を押圧して、その押圧操作力を加えたままで、操作ノブ4の表面の外周に沿って円を描くように指を滑らせていく(押圧操作位置を回転方向に順にずらせていく)操作である。
【0025】
前記制御回路14は、各タクトスイッチ9〜12からの入力信号を常に監視し、いずれか1つのタクトスイッチ9〜12からのオン信号が入力された場合には、押圧操作がなされたと判断し、例えば当該タクトスイッチ9〜12からオン信号が入力されている時間に応じた移動量だけ、表示装置に表示されている地図をスクロールさせる。このとき、操作ノブ4が押圧操作された方向(前後左右のいずれか)と、スクロール方向(上下左右)とが対応されることは勿論であり、例えば右側のタクトスイッチ12がオン動作されると、右方向にスクロールされる。
【0026】
さらに、制御回路14は、複数のタクトスイッチ9〜12から順次オン信号が入力された場合には、操作ノブ4が回転操作されたと判断し、表示装置の画面の地図表示の態様の変更(例えば縮尺の変更)を行う。この場合、ユーザは、図2に矢印Bで示すような、右回り(上から見て時計回り方向)の回転操作、或いは、それとは逆の左回り(反時計回り方向)の回転操作を行うことができる。制御回路14は、タクトスイッチ9、タクトスイッチ10、タクトスイッチ11、タクトスイッチ12、タクトスイッチ9の順にオン動作した場合には、右回りと判断する。それとは逆に、タクトスイッチ12、タクトスイッチ11、タクトスイッチ10、タクトスイッチ9、タクトスイッチ12の順にオン動作した場合には、左回りと判断する。
【0027】
上記構成のスイッチ装置1においては、ユーザにより操作ノブ4のいずれかの操作部6が押圧操作されると、操作ノブ4が中立位置からスイッチケース3に対して傾動し、操作ノブ4の裏面の押圧部7が、タクトスイッチ9〜12の操作子9a〜12aを押圧してオン動作させる。この結果、タクトスイッチ9〜12のオン動作信号が制御回路14に入力され、車載機器2(例えばカーナビゲーションシステムの表示装置)が制御される。ユーザが操作ノブ4に対する操作力を解除すると、操作ノブ4が中立位置に戻り、タクトスイッチ9〜12がオフされる。
【0028】
図1に示す例では、操作ノブ4の右側部分が矢印A方向に押圧操作されると、右側のタクトスイッチ12がオン動作し、タクトスイッチ12のオン動作信号が制御回路14に入力される。このとき、操作ノブ4の押圧部7の先端には、弾性部材13が設けられており、この弾性部材13を介してタクトスイッチ12の操作子12aを押圧するので、操作ノブ4の押圧操作直後にタクトスイッチ12がオン動作することはなく、弾性部材13の一定量の弾性変形後にオン動作することになる。
【0029】
また、上記したように、本実施例のスイッチ装置1では、ユーザが、操作ノブ4の外周を押しながら押圧位置(傾動位置)を回転方向に順にずらせていくような回転操作を行うことができる。この場合には、制御回路14に、タクトスイッチ9〜12のオン動作信号が、回転方向に応じて順次入力されるので、制御回路14は、操作ノブ4が回転操作されていること、及びその回転方向を検出することができ、それに応じて車載機器2を制御することができる。
【0030】
ここで、図4にタクトスイッチ12を代表させて例示するように、操作ノブ4の回転操作が行われた場合には、タクトスイッチ12の操作子12aが、真直ぐに押されるのではなく、斜め方向から押される状態が生じる事情がある。このため、スムーズなスイッチ動作(操作子12aの押圧操作)が行えなくなったり、ユーザにとっての操作ノブ4の回転操作の操作感が悪く、操作しにくいものとなったりする虞がある。
【0031】
ところが、本実施例では、操作ノブ4のうち、操作子12aと接触する部分が軟質な弾性部材13とされているので、図4に示すように、まず、弾性部材13が斜めに偏って潰れ変形し(図4(b)参照)、その後、偏った潰れ状態を保った状態で、操作子12aを押すようになる(図4(c)参照)。これにより、斜め方向から力が作用した場合でも、操作子12aを真上からスムーズに押圧することができ、また、ユーザにおける操作感も良好とすることができる。
【0032】
しかも、操作ノブ4(凸部7a)と操作子9a〜12aとの間に弾性部材13が介在され、弾性部材13が所定量(所定の高さ寸法)だけ潰れた後に初めて操作子9a〜12aが押圧変位されるように構成されていることにより、その分のスペースができるので、意図せずに2つのタクトスイッチ9〜12が同時にオン動作されてしまうことを抑えることができる。
【0033】
従って、本実施例によれば、傾動式の操作ノブ4を備えるスイッチ装置1にあって、操作ノブ4の回転操作をも検出可能とすることができて、1つのスイッチ装置1における、検出可能な操作の種類(数)を増やすという要望に応えることができる。そして、操作ノブ4の回転操作時に、タクトスイッチ9〜12の操作子9a〜12aが斜め方向から押圧されても、スムーズなスイッチ動作が可能であり、また、複数のタクトスイッチ9〜12が同時にオン動作されてしまうことを抑制することができるという優れた効果を得ることができる。
【0034】
尚、上記一実施例では、押圧部7の先端に設けられる弾性部材13の材質としてゴムを採用したが、弾性部材を構成する軟質材料としては、スポンジ状の軟質樹脂などの弾性変形可能な各種の材料を採用することができ、スイッチ素子の操作子を付勢しているばね力よりも小さい力で潰れる方向に変形するような弾性を有するものとすれば良い。また、スイッチ装置に組込まれるスイッチ素子(並びに突起部)の数としても、4個に限らず、3個或いは5個以上(6個、8個)としても良い。
【0035】
その他、スイッチケースや操作ノブの形状、操作ノブの支持構造、スイッチ素子の形状や構造などの具体的構造についても、様々な変形が可能である。また、上記実施例では、本発明のスイッチ装置を自動車のナビゲーションシステムの表示装置の表示制御に適用したが、それ以外にも各種の用途に適用することが可能である等、本発明は要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施し得るものである。
【符号の説明】
【0036】
図面中、1はスイッチ装置、3はスイッチケース、4は操作ノブ、5はゴムシート、6はマーク(操作部)、7は押圧部、7aは凸部、9〜12はタクトスイッチ(スイッチ素子)、13は弾性部材、14は制御回路を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
スイッチケースと、
表面側外周部に沿って複数の操作部を有する円板状をなし、前記スイッチケースに傾動可能に支持され、非操作状態では中立位置に位置し、表面側外周部が押圧操作されることにより当該押圧操作部分が該スイッチケースの内方に押込まれるように傾動する操作ノブと、
前記操作ノブの裏面側の前記各操作部に対応した部分に突起状に設けられた複数個の押圧部と、
前記スイッチケース内に前記操作ノブの各押圧部に対向して設けられ、該操作ノブの傾動操作に応じて該押圧部によって押圧操作される操作子を有する複数個のスイッチ素子とを備えたスイッチ装置であって、
前記各押圧部は、基端部側と先端部側とで材質が相違する2層状に構成され、そのうち先端側の層が、基端側よりも軟質な材料からなり前記スイッチ素子の操作子に接触する弾性部材とされており、前記操作ノブの傾動操作時に、前記弾性部材が一定量だけ潰れる方向に弾性変形した後に、前記操作子が押圧操作されて該スイッチ素子が動作するように構成されていることを特徴とするスイッチ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−9162(P2012−9162A)
【公開日】平成24年1月12日(2012.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−141531(P2010−141531)
【出願日】平成22年6月22日(2010.6.22)
【出願人】(000003551)株式会社東海理化電機製作所 (3,198)
【Fターム(参考)】