スキャナ装置
【課題】 読み取り時間の短縮や装置の小型化を図ることができるスキャナ装置を提供する。
【解決手段】 被写体Xが載置される載置部21と、被写体Xに向けて光を放つ光源3と、被写体Xを読み取るべく、被写体Xの所定方向Mに沿う部位で反射した光を受ける読取手段4とを備えるスキャナ装置において、読取手段4は、被写体Xの所定領域を読み取るべく、前記所定方向Mを中心に回転することを特徴とする。
【解決手段】 被写体Xが載置される載置部21と、被写体Xに向けて光を放つ光源3と、被写体Xを読み取るべく、被写体Xの所定方向Mに沿う部位で反射した光を受ける読取手段4とを備えるスキャナ装置において、読取手段4は、被写体Xの所定領域を読み取るべく、前記所定方向Mを中心に回転することを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、載置部に載置される被写体を読み取る読取手段を備えるスキャナ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、載置部に載置される被写体を読み取るスキャナ装置として、被写体が載置される載置部と、被写体に向けて光を放つ光源と、被写体を読み取る読取手段とを備えるスキャナ装置が知られている。そして、斯かるスキャナ装置によれば、読取手段が被写体で反射する光を受光するライン状の受光部を備え、読取手段が水平方向に移動することで、被写体の所定領域、例えば、基板の全域を読み取ることができる(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−296200号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、斯かるスキャナ装置においては、読取手段が被写体の読み取り領域と略同じ長さの距離を水平方向に移動するため、読み取り時間の短縮にも限界が生じている。さらには、読取手段が被写体の読み取り領域と略同じ長さの距離を水平方向に移動するため、スキャナ装置の小型化にも限界が生じている。
【0005】
よって、本発明は、斯かる事情に鑑み、読み取り時間の短縮や装置の小型化を図ることができるスキャナ装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係るスキャナ装置は、被写体が載置される載置部と、被写体に向けて光を放つ光源と、被写体を読み取るべく、被写体の所定方向に沿う部位で反射した光を受ける読取手段とを備えるスキャナ装置において、読取手段は、被写体の所定領域を読み取るべく、前記所定方向を中心に回転することを特徴とする。
【0007】
本発明に係るスキャナ装置によれば、載置部に載置される被写体に向けて光源が光を放ち、被写体の所定方向に沿う部位で反射した光を受けることで、読取手段が被写体の所定方向に沿う部位を読み取る。そして、読取手段が前記所定方向を中心に回転することにより、被写体の所定領域を読み取ることができる。
【0008】
また、本発明に係るスキャナ装置においては、前記所定方向と直交する方向に沿うライン光が互いに平行となるように、被写体に向けて複数のライン光を照射する第1のライン光照射手段と、ライン光を照射させた状態で読み取ったデータにおけるライン光のデータに基づき、ライン光の照射を停止させた状態で読み取った被写体のデータを補正する補正手段とを備えてもよい。
【0009】
斯かる構成のスキャナ装置によれば、第1のライン光照射手段により、前記所定方向と直交する方向に沿う複数のライン光が、互いに平行となって被写体に向けて照射される。そして、読取手段が前記所定方向を中心に回転することにより、ライン光を照射させた状態で被写体を読み取ることができる。
【0010】
また、ライン光の照射を停止させた状態で、読取手段が前記所定方向を中心に回転することにより、ライン光の照射を停止させた状態で被写体を読み取ることができる。その後、ライン光を照射させた状態で読み取ったデータにおけるライン光のデータ(例えば変形量や変形方向)に基づき、ライン光の照射を停止させた状態で読み取った被写体のデータを、補正手段が補正することで、正確な寸法で表された被写体のデータを取得できる。
【0011】
また、本発明に係るスキャナ装置においては、第1のライン光照射手段が照射するライン光と直交するライン光を、被写体に向けて照射する第2のライン光照射手段を備えてもよい。
【0012】
斯かる構成のスキャナ装置によれば、第2のライン光照射手段により、第1のライン光照射手段が照射するライン光と直交するライン光が、被写体に向けて照射される。そして、読取手段が前記所定方向を中心に回転することにより、第1及び第2のライン光照射手段がライン光を照射させた状態で、被写体を読み取ることができる。
【0013】
これにより、第1のライン光照射手段のライン光のデータと、さらに、第2のライン光照射手段のライン光のデータ(例えば変形量や変形方向)とに基づき、ライン光の照射を停止させた状態で読み取った被写体のデータを、補正手段が補正する。したがって、さらに正確な寸法で表された被写体のデータを取得できる。
【0014】
また、本発明に係るスキャナ装置においては、読取手段が被写体の同一の読み取り位置を異なる角度から読み取るべく、被写体で反射される光を読取手段に向けて反射する反射手段を備えてもよい。
【0015】
斯かる構成のスキャナ装置によれば、被写体で反射される光を、反射手段が読取手段に向けて反射する。したがって、読取手段が反射手段を介さずに直接的に被写体で反射された光を受ける状態と、読取手段が反射手段を介して被写体で反射された光を受ける状態とにより、読取手段が被写体の同一の読み取り位置を異なる角度からそれぞれ読み取れる。
【発明の効果】
【0016】
以上の如く、本発明に係るスキャナ装置によれば、読取手段が所定方向を中心に回転することにより、被写体の所定領域を読み取ることができるため、読み取り時間の短縮や装置の小型化を図ることができるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の一実施形態に係るスキャナ装置の全体概要図を示す。
【図2】同実施形態に係る読取装置のカバーが取り外された状態における全体斜視図を示す。
【図3】同実施形態に係る読取装置のカバーが取り外された状態における全体正面図を示す。
【図4】同実施形態に係る読取装置のカバーが取り外された状態における全体側面図を示す。
【図5】同実施形態に係る読取装置の図であって、(a)はカバーが取り外された状態における全体平面図、(b)は読取手段のA−A線における要部断面図を示す。
【図6】本発明の他の実施形態に係るスキャナ装置の全体概要図を示す。
【図7】同実施形態に係る照射ユニットの全体斜視図を示す。
【図8】同実施形態に係る読取装置の要部斜視図を示す。
【図9】同実施形態に係るスキャナ装置のデータ処理方法を説明する図であって、(a)は被写体を読み取った補正情報データ、(b)は補正後の被写体データを示す。
【図10】本発明のさらに他の実施形態に係る読取装置の要部図であって、(a)は正面図、(b)は側面図を示す。
【図11】同実施形態に係る読取装置の要部図であって、(a)及び(b)はそれぞれ図10(b)におけるB領域の拡大図を示す。
【図12】本発明のさらに他の実施形態に係る読取装置の要部斜視図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明に係るスキャナ装置における第1の実施形態について、図1〜図5を参酌して説明する。
【0019】
本実施形態に係るスキャナ装置は、図1〜図5に示すように、被写体Xを読み取るための読取装置1と、読取装置1で読み取った(取得した)データを処理する処理装置6とを備える。なお、本実施形態においては、シート状体、例えば、プリントされた用紙を、被写体Xとしている。
【0020】
読取装置1は、被写体Xを下方側から支持するステージ2と、被写体Xに向けて光を放つ光源3と、被写体Xを読み取るべく、被写体Xの所定方向(以下「主走査方向」という)Mに沿う部位で反射した光を受ける読取手段4とを備える。また、読取装置1は、ステージ2及び光源3並びに読取手段4を固定する装置本体5を備える。
【0021】
ステージ2は、光源3及び読取手段4の下方側に配置され、被写体Xが載置される平板状の載置部21と、載置部21を保持する保持手段22とを備える。そして、保持手段22は、装置本体5に固定され且つ矩形状の載置部21の両側を保持する一対の保持部221,221を備える。
【0022】
一対の保持部221,221は、それぞれ長尺な板状に形成されて装置本体5に立設されると共に、互いに対面するようにして平行に配置されている。そして、各保持部221は、水平方向(横方向)に沿って配置され且つ鉛直方向(上下方向)に並べられる複数の溝を備える。これにより、載置部21を各保持部221の所望の溝に挿入することで、載置部21と読取手段4との距離を変更できる。
【0023】
光源3は、載置部21と読取手段4とが対面する方向(上下方向)において、載置部21と読取手段4との間に配置されている。そして、光源3は、複数の直管状の発光部材31,…で角環状に形成され、載置部21を囲うように配置されていると共に、載置部21と平行となるように配置されている。
【0024】
なお、各発光部材31は、長手方向が主走査方向Mと平行となるように、又は、長手方向が主走査方向Mと直交する方向(以下「副走査方向」という)Sと平行となるようにそれぞれ配置されている。そして、各発光部材31は、個別に、点灯(光を放射する)状態と消灯(光を放射しない)状態とに切り替え可能に構成されていると共に、放射する光の量も個別に変更可能に構成されている。
【0025】
読取手段4は、被写体Xで反射した光を集中させる光学系41と、集中された光を受ける受光部42と、光学系41及び受光部42を固定する本体部43と備える。また、読取手段4は、被写体Xの所定領域を読み取るべく(副走査方向Sへ走査すべく)、主走査方向Mを中心に回転可能に構成されている。
【0026】
光学系41は、光路を変更させる複数のミラー(本実施形態においては四つ設けられ、「第1〜第4ミラー」という)411〜414と、光を集中させるレンズ415とを備える。そして、光学系41は、読取手段4の主走査方向Mの読取範囲が載置部21よりも外側の位置を含むような画角(写角)に設定されている。
【0027】
各ミラー411〜414は、長尺な板状に形成されると共に、長手方向が主走査方向Mと平行となるように配置されている。そして、各ミラー411〜414は、筐体の本体部43内に配置されていると共に、第1ミラー411は、本体部43に設けられる開口部(或いは透光部)431を介して本体部43内に入る光を受けるように配置されている。
【0028】
したがって、ミラー411〜414が複数設けられているため、被写体X及び受光部42間の光路上の距離が長くなり、その結果、読取手段4の被写界深度を深くできる(焦点が合う範囲を広くできる)。なお、図3〜図5において、各二点鎖線AXは、読取手段4の受光系(被写体Xで反射した以降からの範囲)の光軸であって、図3においては、面状の光軸AXの端縁のみを図示している。
【0029】
受光部42は、長尺に形成され、長手方向が主走査方向Mと平行となるように配置されている。即ち、受光部42は、長手方向が各ミラー411〜414の長手方向と平行となるように配置されている。そして、受光部42は、筐体の本体部43内に配置されている。なお、本実施形態において、受光部42は、撮像素子、具体的には、CCDラインセンサとしている。
【0030】
装置本体5は、主走査方向Mを中心に読取手段4を回転させる回転手段51と、読取手段4を上方側から覆うカバー52とを備える。そして、回転手段51は、本体部43を回転可能に支持する一対の支軸部511,511と、一方の支軸部511を介して、本体部43を回転させる駆動手段512とを備える。
【0031】
そして、回転手段51は、第1ミラー411の反射面の所定位置O(図5(b)参照)を中心に、光学系41及び受光部42並びに本体部43を一体的に回転させる。なお、回転手段51は、読取手段4の副走査方向Sの読取範囲が載置部21よりも外側の位置を含むように、本体部43が回転する角度(範囲)を設定している。
【0032】
処理装置6は、所望の処理を行うために操作されるキーボードやマウス等からなる入力手段61と、データを他の装置に向けて外部に出力するための外部出力端子や、データを表示するモニタ等からなる出力手段62とを備える。また、処理手段6は、装置を制御し且つデータを記憶・補正・演算する制御手段63を備える。
【0033】
制御手段63は、光源3及び読取手段4並びに回転手段51を制御することにより、読取手段4で被写体Xを読み取らせる読取制御手段631を備える。また、制御手段63は、読取手段4で読み取った(取得した)データを記憶する記憶手段632と、取得したデータを補正(演算)する補正手段633とを備える。
【0034】
読取制御手段631は、被写体Xに所望の光(輝度、光量分布等)を照射すべく、各発光部材31の点灯と消灯との切り替えを制御したり、各発光部材31の発光量を制御したりする光源制御手段631aを備える。また、読取制御手段631は、本体部43を所定角度の範囲で回転させることにより、読取手段4で所望の領域(副走査方向Sの範囲)を読み取るべく、回転手段51を制御する回転制御手段631bを備える。
【0035】
補正手段633は、読取手段4で取得したデータを、予め設定された補正方法により補正する。具体的には、読取手段4で取得したデータが、主走査方向Mにおいて、両端に行くほど曲率が大きくなるように湾曲すると共に、副走査方向Sにおいて、両端に行くほど伸びるようになっているため、補正手段633は、当該データを正確な状態に補正する。
【0036】
以上より、本実施形態に係るスキャナ装置によれば、載置部21に載置される被写体Xに向けて光源3が光を放ち、被写体Xの主走査方向Mに沿う部位で反射した光を受けることで、読取手段4が被写体Xの主走査方向Mに沿う部位を読み取る。そして、読取手段4が主走査方向Mを中心に回転することにより、被写体Xの副走査方向S(所定領域)を読み取ることができるため、読み取り時間の短縮や装置の小型化を図ることができる。
【0037】
また、本実施形態に係るスキャナ装置によれば、読取手段4の主走査方向Mの読取範囲が、光学系41により、載置部21よりも外側の位置を含むように設定されていると共に、読取手段4の副走査方向Sの読取範囲が、回転手段51により、載置部21よりも外側の位置を含むように設定されている。したがって、載置部21上に載置されている被写体Xの全体を読み取ることができる。
【0038】
次に、本発明に係るスキャナ装置における第2の実施形態について、図6〜図9を参酌して説明する。なお、図6〜図9において、図1〜図5の符号と同一の符号を付した部分は、第1実施形態と略同一の構成又は要素を表す。
【0039】
本実施形態に係るスキャナ装置は、図6〜図8に示すように、被写体Yを読み取るための読取装置10と、読取装置10で読み取った(取得した)データを処理する処理装置60とを備える。なお、本実施形態においては、表面が滑らかな凹凸状に形成されている立体、例えば、開かれた状態の冊子(本、原稿)を、被写体Yとしている。
【0040】
読取装置10は、被写体Yを下方側から支持するステージ2と、被写体Yに向けて光を放つ光源3と、被写体Yの主走査方向Mに沿う部位で反射した光を受ける読取手段4と、ステージ2及び光源3並びに読取手段4を固定する装置本体5とを備える。そして、読取装置10は、副走査方向Sに沿うライン光L1,…を照射する第1のライン光照射手段7と、主走査方向Mに沿うライン光L2,…を照射する第2のライン光照射手段8とを備える。
【0041】
第1のライン光照射手段7は、副走査方向Sに沿うライン光L1,…が互いに平行となるように、被写体Yに向けて複数のライン光L1,…を照射する一対の第1照射ユニット71,71を備える。そして、一対の第1照射ユニット71,71は、上下方向において、載置部21と読取手段4との間に配置されると共に、主走査方向Mにおいて、離間して、被写体Yの両側にそれぞれ配置される。
【0042】
また、第2のライン光照射手段8は、第1のライン光照射手段7が照射するライン光L1,…と直交するライン光L2,…、換言すれば、主走査方向Mに沿うライン光L2,…が互いに平行となるように、被写体Yに向けて複数のライン光L2,…を照射する一対の第2照射ユニット81,81を備える。そして、一対の第2照射ユニット81,81は、上下方向において、載置部21と読取手段4との間に配置されると共に、副走査方向Sにおいて、離間して、被写体Yの両側にそれぞれ配置される。
【0043】
各照射ユニット71(81)は、ライン光L1(L2)を照射する複数のライン光源711(811),…と、各ライン光源711(811)を長手方向で等間隔となるように保持する長尺な保持体712(812)とを備える。
【0044】
そして、各照射ユニット71(81)は、各ライン光源711(811)から照射される複数のライン光L1(L2),…が互いに平行となるように、被写体Yに向けてライン光L1(L2),…を照射する。なお、図8においては、各照射ユニット71,81から照射されるライン光L1,L2を一つのみ図示している。
【0045】
処理装置60は、処理の内容や実行を入力するための入力手段61と、外部にデータを出力する出力手段62と、装置を制御し且つデータを記憶・補正・演算する制御手段630とを備える。そして、制御手段630は、光源3や読取手段4や各ライン光照射手段7,8を制御することにより、読取手段4で被写体Yを読み取らせる読取制御手段631’と、データを記憶する記憶手段632と、データを補正する補正手段633’とを備える。
【0046】
読取制御手段631’は、光源3(各発光部材31)を制御する光源制御手段631aと、回転手段51を制御する回転制御手段631bとを備える。そして、読取制御手段631’は、ライン光源711,811,…の点灯と消灯とを切り替えるべく、各ライン光照射手段7,8を制御するライン光制御手段631cを備える。
【0047】
補正手段633’は、ライン光L1,L2を照射させた状態で読み取ったデータ(以下「補正情報データ」という)D1におけるライン光L1,L2のデータに基づき、ライン光L1,L2の照射を停止させた状態で読み取った被写体Yのデータ(以下「被写体データ」という)D2を補正する。
【0048】
具体的には、補正手段633’は、補正情報データD1の副走査方向Sに沿う第1ライン光L1に基づき、被写体データD2を補正する第1補正部633aと、補正情報データD1の主走査方向Mに沿う第2のライン光L2に基づき、被写体データD2を補正する第2補正部633bとを備える。
【0049】
本実施形態に係るスキャナ装置の構成については以上の通りであり、次に、本実施形態に係るスキャナ装置のデータ処理方法について、説明する。
【0050】
まず、光源制御手段631aにより、光源3を消灯させると共に、ライン光制御手段631cにより、各ライン光源711,811を点灯させる。そして、回転制御手段631bにより、主走査方向Mを中心に読取手段4を回転させる。これにより、図9(a)に示すように、補正情報データD1を取得できるため、記憶手段632に記憶させる。
【0051】
ところで、補正情報データD1は、主走査方向Mにおいて、両端に行くほど曲率が大きくなるように湾曲するため、第1ライン光L1が両端へ行くほど外方に向けて大きな凸状となるように変形していると共に、副走査方向Sにおいて、両端に行くほど伸びるため、第2ライン光L2,L2間の間隔が広がるように変形している。
【0052】
なお、図9(a)においては、表面が平坦な被写体を読み取った場合における補正情報データD1を示している。したがって、表面に凹凸を有する被写体Yを読み取った場合における補正情報データでは、当該凹凸が局所的に変形して各ライン光L1,L2に表れている。
【0053】
次に、光源制御手段631aにより、光源3を点灯させると共に、ライン光制御手段631cにより、各ライン光源711,811を消灯させる。そして、回転制御手段631bにより、主走査方向Mを中心に読取手段4を回転させる。これにより、被写体データD2を取得できるため、記憶手段632に記憶させる。
【0054】
そして、第1補正部633aにより、補正情報データD1における第1ライン光L1のデータの変形量や変形方向に基づき、被写体データD2を補正する。具体的には、補正情報データD1と被写体データD2との関係から、補正情報データD1の第1ライン光L1が直線となるように、被写体データD2を補正する。
【0055】
続けて、第2補正部633bにより、補正情報データD1における第2ライン光L2のデータの変形量や変形方向に基づき、被写体データD2を補正する。具体的には、補正情報データD1と被写体データD2との関係から、補正情報データD1の第2ライン光L2,L2間が等間隔となるように、被写体データD2を補正する。
【0056】
したがって、歪んだ状態で取得した被写体データD2を、図9(b)に示すように、適正に補正できる。なお、図9(b)の補正された被写体データD2には、各ライン光L1,L2が表示されているが、実際の補正された被写体データD2には、各ライン光L1,L2は表示されていない。そして、補正された被写体データD2を画像化して出力手段62に出力する。
【0057】
以上より、本実施形態に係るスキャナ装置によれば、第1のライン光照射手段7により、副走査方向Sに沿う複数のライン光L1,…が、互いに平行となって被写体Yに向けて照射されると共に、第2のライン光照射手段8により、主走査方向Mに沿う複数のライン光L2,…が、互いに平行となって被写体Yに向けて照射される。そして、読取手段4が主走査方向Mを中心に回転することにより、ライン光L1,L2,…を照射させた状態で被写体Yを読み取ることができる。
【0058】
また、ライン光L1,L2,…の照射を停止させた状態で、読取手段4が主走査方向Mを中心に回転することにより、ライン光L1,L2,…の照射を停止させた状態で被写体Yを読み取ることができる。その後、ライン光L1,L2,…を照射させた状態で読み取った補正情報データD1に基づき、ライン光L1,L2,…の照射を停止させた状態で読み取った被写体データD2を、補正手段633’が補正することで、正確な寸法で表された被写体データD2を取得できる。
【0059】
次に、本発明に係るスキャナ装置における第3の実施形態について、図10及び図11を参酌して説明する。なお、図10及び図11において、図1〜図5の符号と同一の符号を付した部分は、第1実施形態と略同一の構成又は要素を表す。
【0060】
本実施形態に係るスキャナ装置は、図10に示すように、第1実施形態のスキャナ装置と比較して、読取装置100が相違している。したがって、以下、読取装置100について説明し、他の構成については省略する。
【0061】
本実施形態に係る読取装置100は、ステージ2、光源3、読取手段4、装置本体5(図10においては、読取手段4のみ図示している)の他に、読取手段4が被写体Zの同一の読み取り位置を異なる角度から読み取るべく、被写体Zで反射される光を読取手段4に向けて反射する反射手段9をさらに備える。なお、本実施形態においては、表面が凹凸状に形成されている立体、例えば、表面に電子部品が搭載された基板を、被写体Zとしている。
【0062】
反射手段9は、主走査方向Mにおいて、被写体Z(載置部21)の両外側に第1反射部材91,91を一対備えると共に、副走査方向Sにおいて、被写体Z(載置部21)の両外側に第2反射部材92,92を一対備える。
【0063】
そして、各第1反射部材91は、長尺な板状に形成されると共に、長手方向が副走査方向Sに沿うように配置されている。また、各第2反射部材92は、長尺な板状に形成されると共に、長手方向が主走査方向Mに沿うように配置されている。なお、図10(a)においては、面状の光軸AXの端縁や一部を図示している。
【0064】
斯かる本実施形態係るスキャナ装置によれば、被写体Zで反射される光を、反射手段9が読取手段4に向けて反射する。したがって、読取手段4が反射手段9を介さずに直接的に被写体Zで反射された光を受ける状態と、読取手段4が反射手段9を介して被写体Zで反射された光を受ける状態とにより、読取手段4が被写体Zの同一の読み取り位置を異なる角度からそれぞれ読み取れる。
【0065】
これにより、例えば、表面に凹凸を有する被写体Zに対して、凹凸を明確にするような被写体Zのデータを取得することもできたり、読取手段4に死角が生じないようにすることもできたりする。ここで、読取手段4に死角が生じるのを防止できる作用について、図11を参酌して説明する。
【0066】
図11(a)に示すように、読取手段4が直接的に被写体Zで反射された光を受ける状態においては、被写体Zの所定位置Z1で反射した光は、凸部(電子部品)Z2により、読取手段4で読み取る(受光する)ことができない。
【0067】
それに対して、図11(b)に示すように、読取手段4が第2反射部材92を介して被写体Zで反射された光を受ける状態においては、被写体Zの所定位置Z1で反射した光は、第2反射部材92を介して、読取手段4で読み取る(受光する)ことができる。よって、読取手段4に死角が生じるのを防止できる。
【0068】
なお、本発明に係るスキャナ装置は、上記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。また、上記した複数の実施形態の各構成や各方法等を任意に採用して組み合わせてもよく(1つの実施形態に係る各構成や各方法等を他の実施形態に係る構成や方法等に適用してもよく)、さらに、下記する各種の変更例に係る構成や方法等を任意に選択して、上記した実施形態に係る構成や方法等に採用してもよいことは勿論である。
【0069】
例えば、上記第1実施形態に係るスキャナ装置においては、第2のライン光照射手段8が、複数のライン光源811,…を有する第2照射ユニット81,81を一対備える場合を説明したが、斯かる場合に限られない。具体的には、図12に示すように、第2のライン光照射手段80は、一つのライン光源811を有する第2照射ユニット810,810を一対備え、設定された時間にライン光源811を断続的に発光させる場合でもよい。
【0070】
そして、図12に示す第2のライン光照射手段80において、各第2照射ユニット810は、読取手段4と一体的になって回転する場合でもよく、又は、読取手段4とは分離して個別に回転する、例えば、読取手段4と異なる速度(早い速度)で回転したり、断続的に停止したり(回転と停止とを繰り返したり)する場合でもよい。なお、図12においては、各第1照射ユニット71から照射されるライン光L1を一つのみ図示している。
【0071】
また、上記第3実施形態に係るスキャナ装置においては、読取装置100が反射手段9を備えることにより、読取手段4が被写体Zの同一の読み取り位置Z1を異なる角度から読み取る場合を説明したが、斯かる場合に限られず、例えば、読取装置は、読取手段4,…を複数備えることにより、被写体Zの同一の読み取り位置Z1を異なる角度から読み取る場合でもよい。
【0072】
また、上記実施形態に係るスキャナ装置においては、光源3が装置本体5に固定されている場合を説明したが、斯かる場合に限られず、例えば、光源3は、読取手段4と一体的になって回転する場合でもよい。
【0073】
また、上記実施形態に係るスキャナ装置においては、読取装置1,10,100が主走査方向M及び副走査方向Sで被写体X,Y,Zの全域を読み取る場合を説明したが、斯かる場合に限られず、読取装置1,10,100は、被写体X,Y,Zの一部を読み取る場合でもよい。
【0074】
また、上記実施形態に係るスキャナ装置においては、被写体は、用紙Xや、冊子Yや、基板Zである場合を説明したが、斯かる場合に限られず、載置部21に載置できるものであれば限定されることはない。
【0075】
また、本発明に係るスキャナ装置は、読取手段4で読み取ったデータと、記憶手段632に記憶されている基準データとを比較する比較手段を備え、適合品か、不適合品かを判定する検査装置として採用してもよい。
【符号の説明】
【0076】
1,10,100…読取装置、2…ステージ、3…光源、4…読取手段、5…装置本体、6…処理装置、7…第1のライン光照射手段、8…第2のライン光照射手段、9…反射手段、21…載置部、22…保持手段、31…発光部材、41…光学系、42…受光部、43…本体部、51…回転手段、52…カバー、61…入力手段、62…出力手段、63,630…制御手段、91…第1反射部材、92…第2反射部材、633,633’…補正手段、L1,L2…ライン光、M…主走査方向、S…副走査方向、X,Y,Z…被写体
【技術分野】
【0001】
本発明は、載置部に載置される被写体を読み取る読取手段を備えるスキャナ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、載置部に載置される被写体を読み取るスキャナ装置として、被写体が載置される載置部と、被写体に向けて光を放つ光源と、被写体を読み取る読取手段とを備えるスキャナ装置が知られている。そして、斯かるスキャナ装置によれば、読取手段が被写体で反射する光を受光するライン状の受光部を備え、読取手段が水平方向に移動することで、被写体の所定領域、例えば、基板の全域を読み取ることができる(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−296200号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、斯かるスキャナ装置においては、読取手段が被写体の読み取り領域と略同じ長さの距離を水平方向に移動するため、読み取り時間の短縮にも限界が生じている。さらには、読取手段が被写体の読み取り領域と略同じ長さの距離を水平方向に移動するため、スキャナ装置の小型化にも限界が生じている。
【0005】
よって、本発明は、斯かる事情に鑑み、読み取り時間の短縮や装置の小型化を図ることができるスキャナ装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係るスキャナ装置は、被写体が載置される載置部と、被写体に向けて光を放つ光源と、被写体を読み取るべく、被写体の所定方向に沿う部位で反射した光を受ける読取手段とを備えるスキャナ装置において、読取手段は、被写体の所定領域を読み取るべく、前記所定方向を中心に回転することを特徴とする。
【0007】
本発明に係るスキャナ装置によれば、載置部に載置される被写体に向けて光源が光を放ち、被写体の所定方向に沿う部位で反射した光を受けることで、読取手段が被写体の所定方向に沿う部位を読み取る。そして、読取手段が前記所定方向を中心に回転することにより、被写体の所定領域を読み取ることができる。
【0008】
また、本発明に係るスキャナ装置においては、前記所定方向と直交する方向に沿うライン光が互いに平行となるように、被写体に向けて複数のライン光を照射する第1のライン光照射手段と、ライン光を照射させた状態で読み取ったデータにおけるライン光のデータに基づき、ライン光の照射を停止させた状態で読み取った被写体のデータを補正する補正手段とを備えてもよい。
【0009】
斯かる構成のスキャナ装置によれば、第1のライン光照射手段により、前記所定方向と直交する方向に沿う複数のライン光が、互いに平行となって被写体に向けて照射される。そして、読取手段が前記所定方向を中心に回転することにより、ライン光を照射させた状態で被写体を読み取ることができる。
【0010】
また、ライン光の照射を停止させた状態で、読取手段が前記所定方向を中心に回転することにより、ライン光の照射を停止させた状態で被写体を読み取ることができる。その後、ライン光を照射させた状態で読み取ったデータにおけるライン光のデータ(例えば変形量や変形方向)に基づき、ライン光の照射を停止させた状態で読み取った被写体のデータを、補正手段が補正することで、正確な寸法で表された被写体のデータを取得できる。
【0011】
また、本発明に係るスキャナ装置においては、第1のライン光照射手段が照射するライン光と直交するライン光を、被写体に向けて照射する第2のライン光照射手段を備えてもよい。
【0012】
斯かる構成のスキャナ装置によれば、第2のライン光照射手段により、第1のライン光照射手段が照射するライン光と直交するライン光が、被写体に向けて照射される。そして、読取手段が前記所定方向を中心に回転することにより、第1及び第2のライン光照射手段がライン光を照射させた状態で、被写体を読み取ることができる。
【0013】
これにより、第1のライン光照射手段のライン光のデータと、さらに、第2のライン光照射手段のライン光のデータ(例えば変形量や変形方向)とに基づき、ライン光の照射を停止させた状態で読み取った被写体のデータを、補正手段が補正する。したがって、さらに正確な寸法で表された被写体のデータを取得できる。
【0014】
また、本発明に係るスキャナ装置においては、読取手段が被写体の同一の読み取り位置を異なる角度から読み取るべく、被写体で反射される光を読取手段に向けて反射する反射手段を備えてもよい。
【0015】
斯かる構成のスキャナ装置によれば、被写体で反射される光を、反射手段が読取手段に向けて反射する。したがって、読取手段が反射手段を介さずに直接的に被写体で反射された光を受ける状態と、読取手段が反射手段を介して被写体で反射された光を受ける状態とにより、読取手段が被写体の同一の読み取り位置を異なる角度からそれぞれ読み取れる。
【発明の効果】
【0016】
以上の如く、本発明に係るスキャナ装置によれば、読取手段が所定方向を中心に回転することにより、被写体の所定領域を読み取ることができるため、読み取り時間の短縮や装置の小型化を図ることができるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の一実施形態に係るスキャナ装置の全体概要図を示す。
【図2】同実施形態に係る読取装置のカバーが取り外された状態における全体斜視図を示す。
【図3】同実施形態に係る読取装置のカバーが取り外された状態における全体正面図を示す。
【図4】同実施形態に係る読取装置のカバーが取り外された状態における全体側面図を示す。
【図5】同実施形態に係る読取装置の図であって、(a)はカバーが取り外された状態における全体平面図、(b)は読取手段のA−A線における要部断面図を示す。
【図6】本発明の他の実施形態に係るスキャナ装置の全体概要図を示す。
【図7】同実施形態に係る照射ユニットの全体斜視図を示す。
【図8】同実施形態に係る読取装置の要部斜視図を示す。
【図9】同実施形態に係るスキャナ装置のデータ処理方法を説明する図であって、(a)は被写体を読み取った補正情報データ、(b)は補正後の被写体データを示す。
【図10】本発明のさらに他の実施形態に係る読取装置の要部図であって、(a)は正面図、(b)は側面図を示す。
【図11】同実施形態に係る読取装置の要部図であって、(a)及び(b)はそれぞれ図10(b)におけるB領域の拡大図を示す。
【図12】本発明のさらに他の実施形態に係る読取装置の要部斜視図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明に係るスキャナ装置における第1の実施形態について、図1〜図5を参酌して説明する。
【0019】
本実施形態に係るスキャナ装置は、図1〜図5に示すように、被写体Xを読み取るための読取装置1と、読取装置1で読み取った(取得した)データを処理する処理装置6とを備える。なお、本実施形態においては、シート状体、例えば、プリントされた用紙を、被写体Xとしている。
【0020】
読取装置1は、被写体Xを下方側から支持するステージ2と、被写体Xに向けて光を放つ光源3と、被写体Xを読み取るべく、被写体Xの所定方向(以下「主走査方向」という)Mに沿う部位で反射した光を受ける読取手段4とを備える。また、読取装置1は、ステージ2及び光源3並びに読取手段4を固定する装置本体5を備える。
【0021】
ステージ2は、光源3及び読取手段4の下方側に配置され、被写体Xが載置される平板状の載置部21と、載置部21を保持する保持手段22とを備える。そして、保持手段22は、装置本体5に固定され且つ矩形状の載置部21の両側を保持する一対の保持部221,221を備える。
【0022】
一対の保持部221,221は、それぞれ長尺な板状に形成されて装置本体5に立設されると共に、互いに対面するようにして平行に配置されている。そして、各保持部221は、水平方向(横方向)に沿って配置され且つ鉛直方向(上下方向)に並べられる複数の溝を備える。これにより、載置部21を各保持部221の所望の溝に挿入することで、載置部21と読取手段4との距離を変更できる。
【0023】
光源3は、載置部21と読取手段4とが対面する方向(上下方向)において、載置部21と読取手段4との間に配置されている。そして、光源3は、複数の直管状の発光部材31,…で角環状に形成され、載置部21を囲うように配置されていると共に、載置部21と平行となるように配置されている。
【0024】
なお、各発光部材31は、長手方向が主走査方向Mと平行となるように、又は、長手方向が主走査方向Mと直交する方向(以下「副走査方向」という)Sと平行となるようにそれぞれ配置されている。そして、各発光部材31は、個別に、点灯(光を放射する)状態と消灯(光を放射しない)状態とに切り替え可能に構成されていると共に、放射する光の量も個別に変更可能に構成されている。
【0025】
読取手段4は、被写体Xで反射した光を集中させる光学系41と、集中された光を受ける受光部42と、光学系41及び受光部42を固定する本体部43と備える。また、読取手段4は、被写体Xの所定領域を読み取るべく(副走査方向Sへ走査すべく)、主走査方向Mを中心に回転可能に構成されている。
【0026】
光学系41は、光路を変更させる複数のミラー(本実施形態においては四つ設けられ、「第1〜第4ミラー」という)411〜414と、光を集中させるレンズ415とを備える。そして、光学系41は、読取手段4の主走査方向Mの読取範囲が載置部21よりも外側の位置を含むような画角(写角)に設定されている。
【0027】
各ミラー411〜414は、長尺な板状に形成されると共に、長手方向が主走査方向Mと平行となるように配置されている。そして、各ミラー411〜414は、筐体の本体部43内に配置されていると共に、第1ミラー411は、本体部43に設けられる開口部(或いは透光部)431を介して本体部43内に入る光を受けるように配置されている。
【0028】
したがって、ミラー411〜414が複数設けられているため、被写体X及び受光部42間の光路上の距離が長くなり、その結果、読取手段4の被写界深度を深くできる(焦点が合う範囲を広くできる)。なお、図3〜図5において、各二点鎖線AXは、読取手段4の受光系(被写体Xで反射した以降からの範囲)の光軸であって、図3においては、面状の光軸AXの端縁のみを図示している。
【0029】
受光部42は、長尺に形成され、長手方向が主走査方向Mと平行となるように配置されている。即ち、受光部42は、長手方向が各ミラー411〜414の長手方向と平行となるように配置されている。そして、受光部42は、筐体の本体部43内に配置されている。なお、本実施形態において、受光部42は、撮像素子、具体的には、CCDラインセンサとしている。
【0030】
装置本体5は、主走査方向Mを中心に読取手段4を回転させる回転手段51と、読取手段4を上方側から覆うカバー52とを備える。そして、回転手段51は、本体部43を回転可能に支持する一対の支軸部511,511と、一方の支軸部511を介して、本体部43を回転させる駆動手段512とを備える。
【0031】
そして、回転手段51は、第1ミラー411の反射面の所定位置O(図5(b)参照)を中心に、光学系41及び受光部42並びに本体部43を一体的に回転させる。なお、回転手段51は、読取手段4の副走査方向Sの読取範囲が載置部21よりも外側の位置を含むように、本体部43が回転する角度(範囲)を設定している。
【0032】
処理装置6は、所望の処理を行うために操作されるキーボードやマウス等からなる入力手段61と、データを他の装置に向けて外部に出力するための外部出力端子や、データを表示するモニタ等からなる出力手段62とを備える。また、処理手段6は、装置を制御し且つデータを記憶・補正・演算する制御手段63を備える。
【0033】
制御手段63は、光源3及び読取手段4並びに回転手段51を制御することにより、読取手段4で被写体Xを読み取らせる読取制御手段631を備える。また、制御手段63は、読取手段4で読み取った(取得した)データを記憶する記憶手段632と、取得したデータを補正(演算)する補正手段633とを備える。
【0034】
読取制御手段631は、被写体Xに所望の光(輝度、光量分布等)を照射すべく、各発光部材31の点灯と消灯との切り替えを制御したり、各発光部材31の発光量を制御したりする光源制御手段631aを備える。また、読取制御手段631は、本体部43を所定角度の範囲で回転させることにより、読取手段4で所望の領域(副走査方向Sの範囲)を読み取るべく、回転手段51を制御する回転制御手段631bを備える。
【0035】
補正手段633は、読取手段4で取得したデータを、予め設定された補正方法により補正する。具体的には、読取手段4で取得したデータが、主走査方向Mにおいて、両端に行くほど曲率が大きくなるように湾曲すると共に、副走査方向Sにおいて、両端に行くほど伸びるようになっているため、補正手段633は、当該データを正確な状態に補正する。
【0036】
以上より、本実施形態に係るスキャナ装置によれば、載置部21に載置される被写体Xに向けて光源3が光を放ち、被写体Xの主走査方向Mに沿う部位で反射した光を受けることで、読取手段4が被写体Xの主走査方向Mに沿う部位を読み取る。そして、読取手段4が主走査方向Mを中心に回転することにより、被写体Xの副走査方向S(所定領域)を読み取ることができるため、読み取り時間の短縮や装置の小型化を図ることができる。
【0037】
また、本実施形態に係るスキャナ装置によれば、読取手段4の主走査方向Mの読取範囲が、光学系41により、載置部21よりも外側の位置を含むように設定されていると共に、読取手段4の副走査方向Sの読取範囲が、回転手段51により、載置部21よりも外側の位置を含むように設定されている。したがって、載置部21上に載置されている被写体Xの全体を読み取ることができる。
【0038】
次に、本発明に係るスキャナ装置における第2の実施形態について、図6〜図9を参酌して説明する。なお、図6〜図9において、図1〜図5の符号と同一の符号を付した部分は、第1実施形態と略同一の構成又は要素を表す。
【0039】
本実施形態に係るスキャナ装置は、図6〜図8に示すように、被写体Yを読み取るための読取装置10と、読取装置10で読み取った(取得した)データを処理する処理装置60とを備える。なお、本実施形態においては、表面が滑らかな凹凸状に形成されている立体、例えば、開かれた状態の冊子(本、原稿)を、被写体Yとしている。
【0040】
読取装置10は、被写体Yを下方側から支持するステージ2と、被写体Yに向けて光を放つ光源3と、被写体Yの主走査方向Mに沿う部位で反射した光を受ける読取手段4と、ステージ2及び光源3並びに読取手段4を固定する装置本体5とを備える。そして、読取装置10は、副走査方向Sに沿うライン光L1,…を照射する第1のライン光照射手段7と、主走査方向Mに沿うライン光L2,…を照射する第2のライン光照射手段8とを備える。
【0041】
第1のライン光照射手段7は、副走査方向Sに沿うライン光L1,…が互いに平行となるように、被写体Yに向けて複数のライン光L1,…を照射する一対の第1照射ユニット71,71を備える。そして、一対の第1照射ユニット71,71は、上下方向において、載置部21と読取手段4との間に配置されると共に、主走査方向Mにおいて、離間して、被写体Yの両側にそれぞれ配置される。
【0042】
また、第2のライン光照射手段8は、第1のライン光照射手段7が照射するライン光L1,…と直交するライン光L2,…、換言すれば、主走査方向Mに沿うライン光L2,…が互いに平行となるように、被写体Yに向けて複数のライン光L2,…を照射する一対の第2照射ユニット81,81を備える。そして、一対の第2照射ユニット81,81は、上下方向において、載置部21と読取手段4との間に配置されると共に、副走査方向Sにおいて、離間して、被写体Yの両側にそれぞれ配置される。
【0043】
各照射ユニット71(81)は、ライン光L1(L2)を照射する複数のライン光源711(811),…と、各ライン光源711(811)を長手方向で等間隔となるように保持する長尺な保持体712(812)とを備える。
【0044】
そして、各照射ユニット71(81)は、各ライン光源711(811)から照射される複数のライン光L1(L2),…が互いに平行となるように、被写体Yに向けてライン光L1(L2),…を照射する。なお、図8においては、各照射ユニット71,81から照射されるライン光L1,L2を一つのみ図示している。
【0045】
処理装置60は、処理の内容や実行を入力するための入力手段61と、外部にデータを出力する出力手段62と、装置を制御し且つデータを記憶・補正・演算する制御手段630とを備える。そして、制御手段630は、光源3や読取手段4や各ライン光照射手段7,8を制御することにより、読取手段4で被写体Yを読み取らせる読取制御手段631’と、データを記憶する記憶手段632と、データを補正する補正手段633’とを備える。
【0046】
読取制御手段631’は、光源3(各発光部材31)を制御する光源制御手段631aと、回転手段51を制御する回転制御手段631bとを備える。そして、読取制御手段631’は、ライン光源711,811,…の点灯と消灯とを切り替えるべく、各ライン光照射手段7,8を制御するライン光制御手段631cを備える。
【0047】
補正手段633’は、ライン光L1,L2を照射させた状態で読み取ったデータ(以下「補正情報データ」という)D1におけるライン光L1,L2のデータに基づき、ライン光L1,L2の照射を停止させた状態で読み取った被写体Yのデータ(以下「被写体データ」という)D2を補正する。
【0048】
具体的には、補正手段633’は、補正情報データD1の副走査方向Sに沿う第1ライン光L1に基づき、被写体データD2を補正する第1補正部633aと、補正情報データD1の主走査方向Mに沿う第2のライン光L2に基づき、被写体データD2を補正する第2補正部633bとを備える。
【0049】
本実施形態に係るスキャナ装置の構成については以上の通りであり、次に、本実施形態に係るスキャナ装置のデータ処理方法について、説明する。
【0050】
まず、光源制御手段631aにより、光源3を消灯させると共に、ライン光制御手段631cにより、各ライン光源711,811を点灯させる。そして、回転制御手段631bにより、主走査方向Mを中心に読取手段4を回転させる。これにより、図9(a)に示すように、補正情報データD1を取得できるため、記憶手段632に記憶させる。
【0051】
ところで、補正情報データD1は、主走査方向Mにおいて、両端に行くほど曲率が大きくなるように湾曲するため、第1ライン光L1が両端へ行くほど外方に向けて大きな凸状となるように変形していると共に、副走査方向Sにおいて、両端に行くほど伸びるため、第2ライン光L2,L2間の間隔が広がるように変形している。
【0052】
なお、図9(a)においては、表面が平坦な被写体を読み取った場合における補正情報データD1を示している。したがって、表面に凹凸を有する被写体Yを読み取った場合における補正情報データでは、当該凹凸が局所的に変形して各ライン光L1,L2に表れている。
【0053】
次に、光源制御手段631aにより、光源3を点灯させると共に、ライン光制御手段631cにより、各ライン光源711,811を消灯させる。そして、回転制御手段631bにより、主走査方向Mを中心に読取手段4を回転させる。これにより、被写体データD2を取得できるため、記憶手段632に記憶させる。
【0054】
そして、第1補正部633aにより、補正情報データD1における第1ライン光L1のデータの変形量や変形方向に基づき、被写体データD2を補正する。具体的には、補正情報データD1と被写体データD2との関係から、補正情報データD1の第1ライン光L1が直線となるように、被写体データD2を補正する。
【0055】
続けて、第2補正部633bにより、補正情報データD1における第2ライン光L2のデータの変形量や変形方向に基づき、被写体データD2を補正する。具体的には、補正情報データD1と被写体データD2との関係から、補正情報データD1の第2ライン光L2,L2間が等間隔となるように、被写体データD2を補正する。
【0056】
したがって、歪んだ状態で取得した被写体データD2を、図9(b)に示すように、適正に補正できる。なお、図9(b)の補正された被写体データD2には、各ライン光L1,L2が表示されているが、実際の補正された被写体データD2には、各ライン光L1,L2は表示されていない。そして、補正された被写体データD2を画像化して出力手段62に出力する。
【0057】
以上より、本実施形態に係るスキャナ装置によれば、第1のライン光照射手段7により、副走査方向Sに沿う複数のライン光L1,…が、互いに平行となって被写体Yに向けて照射されると共に、第2のライン光照射手段8により、主走査方向Mに沿う複数のライン光L2,…が、互いに平行となって被写体Yに向けて照射される。そして、読取手段4が主走査方向Mを中心に回転することにより、ライン光L1,L2,…を照射させた状態で被写体Yを読み取ることができる。
【0058】
また、ライン光L1,L2,…の照射を停止させた状態で、読取手段4が主走査方向Mを中心に回転することにより、ライン光L1,L2,…の照射を停止させた状態で被写体Yを読み取ることができる。その後、ライン光L1,L2,…を照射させた状態で読み取った補正情報データD1に基づき、ライン光L1,L2,…の照射を停止させた状態で読み取った被写体データD2を、補正手段633’が補正することで、正確な寸法で表された被写体データD2を取得できる。
【0059】
次に、本発明に係るスキャナ装置における第3の実施形態について、図10及び図11を参酌して説明する。なお、図10及び図11において、図1〜図5の符号と同一の符号を付した部分は、第1実施形態と略同一の構成又は要素を表す。
【0060】
本実施形態に係るスキャナ装置は、図10に示すように、第1実施形態のスキャナ装置と比較して、読取装置100が相違している。したがって、以下、読取装置100について説明し、他の構成については省略する。
【0061】
本実施形態に係る読取装置100は、ステージ2、光源3、読取手段4、装置本体5(図10においては、読取手段4のみ図示している)の他に、読取手段4が被写体Zの同一の読み取り位置を異なる角度から読み取るべく、被写体Zで反射される光を読取手段4に向けて反射する反射手段9をさらに備える。なお、本実施形態においては、表面が凹凸状に形成されている立体、例えば、表面に電子部品が搭載された基板を、被写体Zとしている。
【0062】
反射手段9は、主走査方向Mにおいて、被写体Z(載置部21)の両外側に第1反射部材91,91を一対備えると共に、副走査方向Sにおいて、被写体Z(載置部21)の両外側に第2反射部材92,92を一対備える。
【0063】
そして、各第1反射部材91は、長尺な板状に形成されると共に、長手方向が副走査方向Sに沿うように配置されている。また、各第2反射部材92は、長尺な板状に形成されると共に、長手方向が主走査方向Mに沿うように配置されている。なお、図10(a)においては、面状の光軸AXの端縁や一部を図示している。
【0064】
斯かる本実施形態係るスキャナ装置によれば、被写体Zで反射される光を、反射手段9が読取手段4に向けて反射する。したがって、読取手段4が反射手段9を介さずに直接的に被写体Zで反射された光を受ける状態と、読取手段4が反射手段9を介して被写体Zで反射された光を受ける状態とにより、読取手段4が被写体Zの同一の読み取り位置を異なる角度からそれぞれ読み取れる。
【0065】
これにより、例えば、表面に凹凸を有する被写体Zに対して、凹凸を明確にするような被写体Zのデータを取得することもできたり、読取手段4に死角が生じないようにすることもできたりする。ここで、読取手段4に死角が生じるのを防止できる作用について、図11を参酌して説明する。
【0066】
図11(a)に示すように、読取手段4が直接的に被写体Zで反射された光を受ける状態においては、被写体Zの所定位置Z1で反射した光は、凸部(電子部品)Z2により、読取手段4で読み取る(受光する)ことができない。
【0067】
それに対して、図11(b)に示すように、読取手段4が第2反射部材92を介して被写体Zで反射された光を受ける状態においては、被写体Zの所定位置Z1で反射した光は、第2反射部材92を介して、読取手段4で読み取る(受光する)ことができる。よって、読取手段4に死角が生じるのを防止できる。
【0068】
なお、本発明に係るスキャナ装置は、上記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。また、上記した複数の実施形態の各構成や各方法等を任意に採用して組み合わせてもよく(1つの実施形態に係る各構成や各方法等を他の実施形態に係る構成や方法等に適用してもよく)、さらに、下記する各種の変更例に係る構成や方法等を任意に選択して、上記した実施形態に係る構成や方法等に採用してもよいことは勿論である。
【0069】
例えば、上記第1実施形態に係るスキャナ装置においては、第2のライン光照射手段8が、複数のライン光源811,…を有する第2照射ユニット81,81を一対備える場合を説明したが、斯かる場合に限られない。具体的には、図12に示すように、第2のライン光照射手段80は、一つのライン光源811を有する第2照射ユニット810,810を一対備え、設定された時間にライン光源811を断続的に発光させる場合でもよい。
【0070】
そして、図12に示す第2のライン光照射手段80において、各第2照射ユニット810は、読取手段4と一体的になって回転する場合でもよく、又は、読取手段4とは分離して個別に回転する、例えば、読取手段4と異なる速度(早い速度)で回転したり、断続的に停止したり(回転と停止とを繰り返したり)する場合でもよい。なお、図12においては、各第1照射ユニット71から照射されるライン光L1を一つのみ図示している。
【0071】
また、上記第3実施形態に係るスキャナ装置においては、読取装置100が反射手段9を備えることにより、読取手段4が被写体Zの同一の読み取り位置Z1を異なる角度から読み取る場合を説明したが、斯かる場合に限られず、例えば、読取装置は、読取手段4,…を複数備えることにより、被写体Zの同一の読み取り位置Z1を異なる角度から読み取る場合でもよい。
【0072】
また、上記実施形態に係るスキャナ装置においては、光源3が装置本体5に固定されている場合を説明したが、斯かる場合に限られず、例えば、光源3は、読取手段4と一体的になって回転する場合でもよい。
【0073】
また、上記実施形態に係るスキャナ装置においては、読取装置1,10,100が主走査方向M及び副走査方向Sで被写体X,Y,Zの全域を読み取る場合を説明したが、斯かる場合に限られず、読取装置1,10,100は、被写体X,Y,Zの一部を読み取る場合でもよい。
【0074】
また、上記実施形態に係るスキャナ装置においては、被写体は、用紙Xや、冊子Yや、基板Zである場合を説明したが、斯かる場合に限られず、載置部21に載置できるものであれば限定されることはない。
【0075】
また、本発明に係るスキャナ装置は、読取手段4で読み取ったデータと、記憶手段632に記憶されている基準データとを比較する比較手段を備え、適合品か、不適合品かを判定する検査装置として採用してもよい。
【符号の説明】
【0076】
1,10,100…読取装置、2…ステージ、3…光源、4…読取手段、5…装置本体、6…処理装置、7…第1のライン光照射手段、8…第2のライン光照射手段、9…反射手段、21…載置部、22…保持手段、31…発光部材、41…光学系、42…受光部、43…本体部、51…回転手段、52…カバー、61…入力手段、62…出力手段、63,630…制御手段、91…第1反射部材、92…第2反射部材、633,633’…補正手段、L1,L2…ライン光、M…主走査方向、S…副走査方向、X,Y,Z…被写体
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被写体が載置される載置部と、被写体に向けて光を放つ光源と、被写体を読み取るべく、被写体の所定方向に沿う部位で反射した光を受ける読取手段とを備えるスキャナ装置において、
読取手段は、被写体の所定領域を読み取るべく、前記所定方向を中心に回転することを特徴とするスキャナ装置。
【請求項2】
前記所定方向と直交する方向に沿うライン光が互いに平行となるように、被写体に向けて複数のライン光を照射する第1のライン光照射手段と、ライン光を照射させた状態で読み取ったデータにおけるライン光のデータに基づき、ライン光の照射を停止させた状態で読み取った被写体のデータを補正する補正手段とを備える請求項1に記載のスキャナ装置。
【請求項3】
第1のライン光照射手段が照射するライン光と直交するライン光を、被写体に向けて照射する第2のライン光照射手段を備える請求項2に記載のスキャナ装置。
【請求項4】
読取手段が被写体の同一の読み取り位置を異なる角度から読み取るべく、被写体で反射される光を読取手段に向けて反射する反射手段を備える請求項1〜3の何れか1項に記載のスキャナ装置。
【請求項1】
被写体が載置される載置部と、被写体に向けて光を放つ光源と、被写体を読み取るべく、被写体の所定方向に沿う部位で反射した光を受ける読取手段とを備えるスキャナ装置において、
読取手段は、被写体の所定領域を読み取るべく、前記所定方向を中心に回転することを特徴とするスキャナ装置。
【請求項2】
前記所定方向と直交する方向に沿うライン光が互いに平行となるように、被写体に向けて複数のライン光を照射する第1のライン光照射手段と、ライン光を照射させた状態で読み取ったデータにおけるライン光のデータに基づき、ライン光の照射を停止させた状態で読み取った被写体のデータを補正する補正手段とを備える請求項1に記載のスキャナ装置。
【請求項3】
第1のライン光照射手段が照射するライン光と直交するライン光を、被写体に向けて照射する第2のライン光照射手段を備える請求項2に記載のスキャナ装置。
【請求項4】
読取手段が被写体の同一の読み取り位置を異なる角度から読み取るべく、被写体で反射される光を読取手段に向けて反射する反射手段を備える請求項1〜3の何れか1項に記載のスキャナ装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2011−257841(P2011−257841A)
【公開日】平成23年12月22日(2011.12.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−129963(P2010−129963)
【出願日】平成22年6月7日(2010.6.7)
【出願人】(000111247)ニューリー株式会社 (29)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年12月22日(2011.12.22)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年6月7日(2010.6.7)
【出願人】(000111247)ニューリー株式会社 (29)
【Fターム(参考)】
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