説明

スクラッチ隠蔽箔付印刷物及びその製造方法

【課題】 隠蔽層に熱転写箔からなる隠蔽箔を用いるものにあって、秘匿情報層の凹凸が隠蔽箔の表面に表れることを防止し、かつ、隠蔽箔の適正な接着力が得られ、さらに生産コストを低減し得るスクラッチ隠蔽箔付印刷物及びその製造方法を提供する。
【解決手段】 基材2上に、有色インキを印刷することにより秘匿情報層3を形成し、該秘匿情報層3を覆うようにして、シリコンを0.5〜1.5重量%添加した透明インキを印刷することによりアンダーコート層4を形成した後、該アンダーコート層4上に前記秘匿情報層3を覆うようにして隠蔽箔5を箔押しにより接着するようにしたので、アンダーコート層4内に秘匿情報層3の凹凸が埋没して隠蔽箔5の表面に表れることがない、さらに秘匿情報層3とアンダーコート層4のインライン印刷が可能であるため、コストを低減することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表面に形成された隠蔽箔を削り取ることにより、下面に形成されている秘匿情報層が視認可能となるスクラッチ隠蔽箔付印刷物とその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
表面の隠蔽層をコイン等で削り取ることにより、該隠蔽層で隠蔽されている数字,文字,図柄等を示す秘匿情報層を視認可能に表出させるスクラッチタイプの印刷物が知られている。
【0003】
かかるスクラッチタイプの印刷物にあって、ダイレクトメール用葉書,広告用チラシ,インスタント抽選券等のように、秘匿情報層を構成する文字,数字,図柄等が、当り,外れや特別提供価格等を表す固定データである場合、該秘匿情報層の形成には高速・大量印刷に有利なオフセット印刷または凸版印刷が用いられている。また、該秘匿情報層を覆う隠蔽層は、例えば凝集破壊性のあるSBR,NBR等のゴム系樹脂と、アルミニウム粉末とを主成分とするスクリーンインキを用いて4〜10μmの厚みでスクリーン印刷して形成するのが一般的である。
【0004】
しかし、上記の従来構成にあっては、オフセット印刷(または凸版印刷)とスクリーン印刷という異なる印刷方式が適用されるため、一台の印刷機によるインライン印刷ができず、しかも隠蔽層を形成するスクリーン印刷用のインキが遅乾性であるため、大量生産する上で能率が悪く、コスト高になる欠点があった。この問題を解決するために隠蔽層を箔押しで形成される熱転写箔とすることにより、隠蔽層の印刷工程をなくし、製造コストの低減化を図ったものが提案されている(特許文献1参照)。
【0005】
ところで、このように隠蔽層として熱転写箔からなる隠蔽箔を用いる場合、該隠蔽箔は厚みが4〜5μm程度と非常に薄いものであり、箔押し版で加熱しながら押圧することによって秘匿情報層上に接着されるために、該秘匿情報層の凹凸が隠蔽箔の表面に表れ易く、隠蔽箔を削り取らなくても秘匿情報層の情報内容が視認できることがあった。この問題を解決するために、秘匿情報層と、熱可塑性樹脂からなるアンダーコート層とを一体層とし、隠蔽箔の箔押し時に、該隠蔽箔との境界面である一体層の上面を、その加熱押圧作用を介して平滑面に形成することで隠蔽箔の表面に凹凸が生じないようにしたものが提案されている(特許文献2参照)。
【0006】
一方、上述した隠蔽層をスクリーン印刷で形成するものにあっては、該隠蔽層を構成するインキの定着力が比較的強いため、秘匿情報層上に、隠蔽層を削り取り易くし、かつ秘匿情報層の保護を兼ねた透明な易剥離層を形成することが一般的である。この易剥離層は、ポリウレタン樹脂,アクリル樹脂,ポリアミド樹脂,ニトロセルロース樹脂に添加剤としてシリコンやワックス(ポリエチレンワックス等)を5%程度添加したものをスクリーン印刷,グラビア印刷によって塗布することによって形成されている(特許文献3参照)。尚、この文献は、易剥離層と隠蔽層との界面に、濃黒色系のインキによって迷彩パターンを施すことにより、隠蔽層の表面に表れる秘匿情報層の凹凸を迷彩パターンの凸状段差で惑わして、正規の秘匿情報層の情報内容を視認困難とすることを要旨とするものである。
【特許文献1】特開昭63−21082号公報
【特許文献2】特開2003−266978号公報
【特許文献3】特開2003−127574号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
隠蔽層として熱転写箔からなる隠蔽箔を用いる場合にあって、秘匿情報層の凹凸が隠蔽箔の表面に表れることを防止するためには、秘匿情報層と隠蔽箔との間に所定厚さのアンダーコート層を設けることが有効である。しかしながら、上述したように、熱可塑性樹脂からなるアンダーコート層を設けるようにしたものにあっては、該熱可塑性樹脂をロール成形,射出成形等により層形成しなければならないため、秘匿情報層の印刷工程とは異なるアンダーコート層の形成工程が必要であり、一台の印刷機によるインライン印刷ができないため、この場合にあっても、大量生産する上で能率が悪く、コスト高になるという問題点があった。
【0008】
また、隠蔽層として熱転写箔からなる隠蔽箔をアンダーコート層上に接着する場合、該隠蔽箔は、下面に設けられている接着層によってアンダーコート層上に接着されるが、該接着層の接着力が過剰であると、隠蔽箔の削り取りが困難となる。ここで、アンダーコート層内にシリコン等の滑剤を含有させることにより、該アンダーコート層上に接着された隠蔽箔を削り取り易くする手段の適用が考えられる。そこで、隠蔽層をスクリーン印刷で形成する場合のように、ポリウレタン樹脂等に添加剤としてシリコン等を5%程度添加したものをスクリーン印刷,グラビア印刷によって塗布して易剥離層を形成する手段をそのまま適用すると、隠蔽層を構成するインキに比して定着力が弱い熱転写箔からなる隠蔽箔にあっては、上記のようにシリコン等を5%程度添加したアンダーコート層としての易剥離層では、その滑性作用が過剰なため、箔押し時に隠蔽箔の転写不良が生じたり、通常の取扱い時に隠蔽箔が不要に剥離したりするという問題点が生ずることとなる。また、アンダーコート層としての易剥離層の形成にスクリーン印刷,グラビア印刷が用いられるため、秘匿情報層を形成するオフセット印刷(または凸版印刷)の印刷工程とは異なる印刷工程が必要であり、この場合にあっても、一台の印刷機によるインライン印刷ができないため、大量生産する上で能率が悪く、コスト高になるという問題点があった。
【0009】
本発明は、隠蔽層に熱転写箔からなる隠蔽箔を用いるものにあって、秘匿情報層の凹凸が隠蔽箔の表面に表れることを防止し、かつ、隠蔽箔の適正な接着力が得られ、さらに生産コストを低減し得るスクラッチ隠蔽箔付印刷物及びその製造方法を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、基材上に、オフセット印刷または凸版印刷によって有色インキを印刷してなる秘匿情報層が形成され、該秘匿情報層を覆うようにして、オフセット印刷または凸版印刷によって、シリコンを0.5〜1.5重量%添加した透明インキを印刷してなるアンダーコート層が形成され、さらに該アンダーコート層上に前記秘匿情報層を覆うようにして隠蔽箔が接着されていることを特徴とするスクラッチ隠蔽箔付印刷物である。
【0011】
ここで、秘匿情報層を厚み0.2〜3.0μmで形成し、該秘匿情報層の厚み以上でアンダーコート層を厚み0.5〜5.0μmに形成する構成が好適であり、これによって、秘匿情報層とアンダーコート層とをオフセット印刷または凸版印刷で印刷することが可能となる。また、前記隠蔽箔には、下面に接着層を備えた熱転写箔が用いられ得る。
【0012】
また、本発明は、基材上に、オフセット印刷または凸版印刷によって有色インキを印刷することにより秘匿情報層を形成し、該秘匿情報層を覆うようにして、オフセット印刷または凸版印刷によって、シリコンを0.5〜1.5重量%添加した透明インキを印刷することによりアンダーコート層を形成した後、該アンダーコート層上に前記秘匿情報層を覆うようにして隠蔽箔を箔押しにより接着することを特徴とするスクラッチ隠蔽箔付印刷物の製造方法である。
【発明の効果】
【0013】
本発明は、上述したように、基材上に、オフセット印刷または凸版印刷によって有色インキを印刷してなる秘匿情報層が形成され、該秘匿情報層を覆うようにして、オフセット印刷または凸版印刷によって、シリコンを0.5〜1.5重量%添加した透明インキを印刷してなるアンダーコート層が形成され、さらに該アンダーコート層上に前記秘匿情報層を覆うようにして隠蔽箔が接着されていることを特徴とするスクラッチ隠蔽箔付印刷物であるから、秘匿情報層を覆うようにしてアンダーコート層が形成されていることにより、該アンダーコート層内に秘匿情報層の凹凸が埋没し、該凹凸がアンダーコート層上に接着されている隠蔽箔の表面に表れることがない。これにより、従来のように隠蔽箔の表面に表れる秘匿情報層の凹凸によって該秘匿情報層の情報内容が視認可能となる不具合を防止することができる。また、アンダーコート層を構成する透明インキにシリコンが0.5〜1.5重量%添加されていることにより、隠蔽箔の接着力に対するアンダーコート層の滑性作用が適正化され、箔押し時における隠蔽箔の熱転写を良好に行うことができるとともに、通常の取扱い時に隠蔽箔が不要に剥離せず、かつ削り取り時にはきれいに除去可能な隠蔽箔の接着加工ができる。さらに、秘匿情報層とアンダーコート層とが、一台の印刷機によるインライン印刷が可能なオフセット印刷または凸版印刷で形成されているので、従来構成に比して生産能率がよく、コストを低減することができる。
【0014】
また、本発明は、基材上に、オフセット印刷または凸版印刷によって有色インキを印刷することにより秘匿情報層を形成し、該秘匿情報層を覆うようにして、オフセット印刷または凸版印刷によって、シリコンを0.5〜1.5重量%添加した透明インキを印刷することによりアンダーコート層を形成した後、該アンダーコート層上に前記秘匿情報層を覆うようにして隠蔽箔を箔押しにより接着することを特徴とするスクラッチ隠蔽箔付印刷物の製造方法であるから、秘匿情報層とアンダーコート層とをオフセット印刷または凸版印刷で形成することにより、一台の印刷機でのインライン印刷が可能であるため、従来構成に比して生産能率がよく、コストを低減することができる。また、秘匿情報層を覆うようにしてアンダーコート層を形成することにより、該アンダーコート層内に秘匿情報層の凹凸が埋没し、該凹凸がアンダーコート層上に接着された隠蔽箔の表面に表れることがない。これにより、従来のように隠蔽箔の表面に表れる秘匿情報層の凹凸によって該秘匿情報層の情報内容が視認される不具合を防止することができる。また、アンダーコート層を構成する透明インキにシリコンが0.5〜1.5重量%添加されていることにより、隠蔽箔の接着力に対するアンダーコート層の滑性作用が適正化され、箔押し時における隠蔽箔の熱転写を良好に行うことができるとともに、通常の取扱い時に隠蔽箔が不要に剥離せず、かつ削り取り時にはきれいに除去可能な隠蔽箔の接着加工ができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下に、本発明にかかるスクラッチ隠蔽箔付印刷物1の一実施例を添付図面に基づいて説明する。スクラッチ隠蔽箔付印刷物1は、図1に示すように、紙,合成紙,樹脂シート等からなる基材2上の所定位置に、有色インキを印刷してなる秘匿情報層3が形成され、該秘匿情報層3を覆うようにして、シリコンを0.5〜1.5重量%添加した透明インキを印刷してなるアンダーコート層4が形成され、さらに該アンダーコート層4上に前記秘匿情報層3を覆うようにして隠蔽箔5が接着されている。
【0016】
前記秘匿情報層3を構成する有色インキは、オフセット印刷または凸版印刷に適した通常のオフセットインキまたは凸版インキであり、明瞭に目視可能な色に着色されたものが好適に用いられ得る。かかるインキには紫外線硬化型,酸化重合型があるが、その何れであってもよい。そして、オフセットインキを用いる場合にはオフセット印刷により、凸版インキを用いる場合には凸版印刷によって、図2(イ)に示すように、基材2上に文字,数字,図柄等からなる秘匿情報を印刷することにより、秘匿情報層3が形成されている。この秘匿情報層3の厚みは0.2〜3.0μmに設定されており、また、文字,数字,図柄等の秘匿情報は、例えば当り,外れや特別提供価格等を表す固定データとなっている。
【0017】
前記アンダーコート層4を構成する透明インキには、着色顔料を含有しないオフセットインキまたは凸版インキが好適に用いられ得る。この透明インキは、オフセットインキ用または凸版インキ用として生成されたビヒクルに体質顔料と添加剤とが含有されたものであり、紫外線硬化型,酸化重合型があるが、その何れでも用いることができる。この透明インキには、滑剤としてシリコンが0.5〜1.5重量%添加されている。ここで、シリコンの添加量が0.3重量%未満であると滑性作用が殆ど得られず、隠蔽箔5の削り取りが困難となり、また、3.0重量%を超えると滑性作用が過剰となり、隠蔽箔5の箔押し時に転写不良が生じたり、通常の取扱い時に隠蔽箔5が不要に剥離したりする。従って、シリコンの添加量を0.3〜3.0重量%とすることが好ましく、中でも0.5〜1.5重量%とすることが隠蔽箔5の接着力に対するアンダーコート層4の滑性作用を適正化する上で最も好ましい。そして、このようにシリコンを0.5〜1.5重量%添加した透明インキをオフセット印刷または凸版印刷によって、図2(ロ)に示すように、秘匿情報層3を覆うようにして印刷することにより、アンダーコート層4が形成されている。このアンダーコート層4の厚みは、前記秘匿情報層の厚み以上とし、かつ、その厚みが0.5〜5.0μmに設定される。ここで、印刷方式の違いによる形成可能な印刷層の厚みとしては、オフセット印刷が0.2〜3.0μm,ドライオフセット印刷が0.2〜5.0μm,凸版印刷が0.2〜10μmとなっており、アンダーコート層4を3.0μmを超える厚みで形成する場合には、ドライオフセット印刷または凸版印刷が適用されることとなる。尚、ドライオフセット印刷は、オフセット印刷の版式を凸版としたものであってオフセット印刷に含まれる印刷方式である。
【0018】
また、隠蔽箔5は、遮蔽作用を有するアルミニウム等の金属蒸着箔からなり、図3に示すように、裏面に接着層6を備え、ベースフィルム7に仮着された熱転写箔8が用いられる。この熱転写箔8を、前記アンダーコート層4上に載置し、秘匿情報層3を覆い得る矩形,円形等の所定形状の押圧面9を備えた箔押し版10を用いて加熱しながら押圧する箔押し(ホットスタンピング)を行うことにより、図2(ハ)に示すように、秘匿情報層3を覆うようにして厚み4〜5μm程度の隠蔽箔5をアンダーコート層4上に転写するようにしている。これにより、熱転写箔8からなる隠蔽箔5が裏面の接着層6の接着力を介してアンダーコート層4上に接着されている。
【0019】
次に、本発明にかかるスクラッチ隠蔽箔付印刷物1の製造方法について説明する。
図4に、オフセット輪転5色印刷機11を用いて秘匿情報層3とアンダーコート層4を含む印刷をインライン印刷する状態を示す。このオフセット輪転5色印刷機11は、5つの印刷ユニット12〜16を備えており、第1印刷ユニット12から第4印刷ユニット15までの4つの印刷ユニットで、基材2上に4色の有色インキを用いてデザイン図柄,文字等が印刷されるととも、その内の一つまたは複数の印刷ユニットで基材2上の所定領域に秘匿情報が印刷されて秘匿情報層3(図2(イ)参照)が形成される。そして、第5印刷ユニット16で、シリコンを0.5〜1.5重量%添加した透明インキが秘匿情報層3を覆うようにして印刷されてアンダーコート層4(図2(ロ)参照)が形成される。ここで、各印刷ユニット12〜16は、版台を替えることによりその印刷方式を自由に変更することが可能であり、オフセット印刷,ドライオフセット印刷,凸版印刷を組み合わせることができる。従って、第1印刷ユニット12から第5印刷ユニット16までの各印刷ユニットで、オフセット印刷,ドライオフセット印刷,凸版印刷を適用することが可能であり、第5印刷ユニット16でアンダーコート層4を3.0μmを超える厚みで形成する場合には、ドライオフセット印刷または凸版印刷を適用することが可能である。また、前記有色インキ及び透明インキに紫外線硬化型インキを用いる場合には、第5印刷ユニット16に付設されている紫外線照射装置17で紫外線を照射することにより、即座にインキを乾燥(硬化)させることができる。
【0020】
然る後、アンダーコート層4上に秘匿情報層3を覆うようにして上述した箔押し加工を施すことにより隠蔽箔5(図3参照)を接着する。そして、基材2を仮想線18(図2参照)部分で所定形状に裁断することにより、図1に示すスクラッチ隠蔽箔付印刷物1が完成する。
【0021】
かかる構成にあって、秘匿情報層3を覆うようにしてアンダーコート層4が形成されていることにより、該アンダーコート層4内に秘匿情報層3の凹凸が埋没し、該凹凸がアンダーコート層4上に接着されている隠蔽箔5の表面に表れることがない。これにより、隠蔽層として熱転写箔からなる隠蔽箔5を用いるものにおいて、従来のように隠蔽箔5の表面に表れる秘匿情報層3の凹凸によって該秘匿情報層3の情報内容が視認可能となる不具合を防止することができる。また、アンダーコート層4を構成する透明インキにシリコンが0.5〜1.5重量%添加されていることにより、隠蔽箔5の接着力に対するアンダーコート層4の滑性作用が適正化され、箔押し時における隠蔽箔5の熱転写を良好に行うことができるとともに、通常の取扱い時に隠蔽箔5が不要に剥離せず、かつ削り取り時にはきれいに除去可能な隠蔽箔5の接着加工ができる。さらに、秘匿情報層3とアンダーコート層4とをオフセット印刷または凸版印刷で形成することにより、一台の印刷機でのインライン印刷が可能であるため、従来構成に比して生産能率がよく、コストを低減することができる。
【産業上の利用可能性】
【0022】
本発明にかかるスクラッチ隠蔽箔付印刷物1及びその製造方法は、秘匿情報層3を構成する文字,数字,図柄等が、当り,外れや特別提供価格等を表す固定データであるダイレクトメール用葉書,広告用チラシ,インスタント抽選券等に好適であり、さらにその他の印刷物にも利用が期待される。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明にかかるスクラッチ隠蔽箔付印刷物1の縦断面図である。
【図2】同上のスクラッチ隠蔽箔付印刷物1の製造工程を示す説明図である。
【図3】箔押し工程を示す縦断面図である。
【図4】本発明にかかるスクラッチ隠蔽箔付印刷物1の製造方法における秘匿情報層3とアンダーコート層4のインライン印刷工程を示す概略図である。
【符号の説明】
【0024】
1 スクラッチ隠蔽箔付印刷物
2 基材
3 秘匿情報層
4 アンダーコート層
5 隠蔽箔

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基材上に、オフセット印刷または凸版印刷によって有色インキを印刷してなる秘匿情報層が形成され、該秘匿情報層を覆うようにして、オフセット印刷または凸版印刷によって、シリコンを0.5〜1.5重量%添加した透明インキを印刷してなるアンダーコート層が形成され、さらに該アンダーコート層上に前記秘匿情報層を覆うようにして隠蔽箔が接着されていることを特徴とするスクラッチ隠蔽箔付印刷物。
【請求項2】
基材上に、オフセット印刷または凸版印刷によって有色インキを印刷することにより秘匿情報層を形成し、該秘匿情報層を覆うようにして、オフセット印刷または凸版印刷によって、シリコンを0.5〜1.5重量%添加した透明インキを印刷することによりアンダーコート層を形成した後、該アンダーコート層上に前記秘匿情報層を覆うようにして隠蔽箔を箔押しにより接着することを特徴とするスクラッチ隠蔽箔付印刷物の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2006−103121(P2006−103121A)
【公開日】平成18年4月20日(2006.4.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−292279(P2004−292279)
【出願日】平成16年10月5日(2004.10.5)
【出願人】(000186566)小林記録紙株式会社 (169)
【Fターム(参考)】