説明

スクリューキャップオープナー

【課題】 嵩張らず携帯に便利で、必要なときにすぐに取り出すことができ、しかも固く締まったキャップや表面が濡れたキャップであっても、その大きさや形状に関わりなく容易に開けることができるスクリューキャップオープナーを提供する。
【解決手段】 スクリューキャップオープナーは、弾性材からなるボード状又はループ化したベルト状のキャップオープナー部材と、該キャップオープナー部材を日常携帯物品と連結するための連結部材とで構成されている。前記弾性材としては発泡軟質素材が好ましく、前記発泡軟質素材は、例えば、樹脂成分として少なくともエチレン−酢酸ビニル共重合体を含む発泡樹脂であってもよい。キャップオープナー部材の表面に文字及び/又は装飾的デザインが施されていてもよい。前記スクリューキャップオープナーは携帯電話と連結して用いることもできる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ペットボトル、ボトル缶、ドリンク剤入りビンなどの蓋(スクリューキャップ)を容易に開けることができるスクリューキャップオープナーに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ペットボトル、金属製のボトル缶(アルミ缶等)、ドリンク剤入りビンなどの容器の蓋には、素手で開けられるように、スクリューキャップが用いられることが多くなっている。しかし、ペットボトルやボトル缶が自動販売機や冷蔵庫などで冷却されていると、キャップの表面に水滴が付いて、素手でキャップを開けようとしても滑って力が入りにくく、特に握力の弱い者には容易にはキャップを開けられないことがある。また、時折キャップが必要以上に固く締まっていることもある。このような場合にキャップを開ける道具として、キャップに係合する孔やキャップに適合する凹部を設けたキャップオープナーが知られている(特許文献1〜4)。しかし、これらのキャップオープナーは適用できるキャップの大きさが定まっており、大きさの異なるキャップには使用できない。また、携帯に必ずしも適しているとは言えない。
【0003】
実用新案登録第3050185号には、片面又は両面に全面的にパイルを形成している基布の各面に、一様の分布で軟質合成樹脂をゾル若しくは溶融状態で付着させ固化してなる多数の互いに独立した粒状小突起を形成したことを特徴とするキャップオープナーが開示されている。しかし、このキャップオープナーは構造が複雑であり、また持ち運びに適しているとは言えない。実用新案登録第3093816号には、一方の先端を斜めにしたパイプに、その斜めにしたパイプの先端部分の内側にベルトの一端をビスで固定し、同ベルトの他方をパイプの先端部分より入れ、ベルトを環状にしたキャップオープナーが開示されている。しかし、このキャップオープナーは、小さいキャップを開けるのには使いにくく、また長さのあるパイプを有しているため携帯に便利とは言えない。
【0004】
【特許文献1】特開2001−58696号公報
【特許文献2】特開2001−171702号公報
【特許文献3】特開2002−87496号公報
【特許文献4】特開2004−203478号公報
【特許文献5】実用新案登録第3050185号
【特許文献6】実用新案登録第3093816号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、嵩張らず携帯に便利で、必要なときにすぐに取り出すことができ、しかも表面が濡れているキャップや固く締まったキャップを、その大きさや形状に関わりなく容易に開けることができるスクリューキャップオープナーを提供することにある。
本発明の他の目的は、さらに極めて軽量で使いやすい特性を有するスクリューキャップオープナーを提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、さらに景品や企業の宣伝用物品としても有用なスクリューキャップオープナーを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結果、特定の材質及び特定の形状からなるキャップオープナー部材と、該キャップオープナー部材を日常携帯物品と連結するための連結部材とで構成すると、嵩張らず携帯に便利で、必要なときにすぐに取り出して使用できるだけでなく、表面が濡れていたり固く締まったスクリューキャップを、その大きさや形状に関わりなく容易に開けることができることを見出し、本発明を完成した。
【0007】
すなわち、本発明は、弾性材からなるボード状又はループ化したベルト状のキャップオープナー部材と、該キャップオープナー部材を日常携帯物品と連結するための連結部材とで構成されているスクリューキャップオープナーを提供する。
【0008】
前記弾性材としては発泡軟質素材が好ましく、前記発泡軟質素材は、例えば、樹脂成分として少なくともエチレン−酢酸ビニル共重合体を含む発泡樹脂であってもよい。キャップオープナー部材の表面に文字及び/又は装飾的デザインが施されていてもよい。前記スクリューキャップオープナーは携帯電話と連結して用いることもできる。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、キャップオープナー部材が弾性材からなり、しかも形状がボード状又はループ化したベルト状であるため、キャップ表面に対する密着性が非常に高く、コンパクトであり、大きさや形状に関わりなく種々のキャップに極めて適切にフィットする。そのため、取扱性に優れる上、キャップオープナー部材を介して手でキャップを回す際、キャップが濡れていたり必要以上に固く締まっていても滑らず、握力の弱い者でも容易にキャップを開けることができる。また、汎用性が高く、種々の容器のキャップを開けるのに用いることができる。さらに、日常携帯物品と連結するための連結部材を有しており、前記キャップオープナー部材を連結部材を介して携帯電話等の日常携帯物品に連結できるため、嵩張らず携帯に便利で、必要なときにすぐに取り出して使用することができる。
上記弾性材が発泡軟質素材である場合には、極めて軽量となるだけでなく、キャップ表面に対する密着性も向上するため、より一層有用となる。
キャップオープナー部材の表面に文字及び/又は装飾的デザインが施されたキャップオープナーは、広告的機能を付与できるため、景品、ノベルティグッズ、販売促進用物品、記念品等として利用でき、企業や商品の宣伝等にも役立つ。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態を、必要に応じて図面を参照しつつ説明する。図1は本発明のキャップオープナーの一例を示す斜視図であり、図2は図1のキャップオープナーにおけるキャップオープナー部材の展開図である。このキャップオープナーIは、弾性材からなるループ化したベルト状のキャップオープナー部材1と、該キャップオープナー部材1を日常携帯物品と連結するための連結部材であるリング状金具5及び紐部材6とで構成されている。キャップオープナー部材1の表面には文字及び/又は装飾的デザイン2が施されている。
【0011】
ベルト状のキャップオープナー部材1のループ化前の状態(図2参照)において、一方の端部の先端近傍に1つ、それよりやや中央部よりに1つ、他方の端部の先端近傍に1つ、合計3つの孔3が設けられている。このループ化前のベルト状のキャップオープナー部材1を、前記一方の端部が他方の端部の背面側(外側)に来るように、且つ前記一方の端部の先端近傍の孔3aと他方の端部の先端近傍の孔3cとが重なり合うように重ね合わせてループ化し、さらに前記一方の端部において2つの孔3aと3bの中間部が端にくるように折って、前記一方の端部の先端近傍の孔3aよりやや中央部よりに形成した孔3bが上記重ね合わせた2つの孔3a及び3cと重なり合うようにし、プラスチック製又は金属製等の適宜な材質の係止部材(鋲など)4を前記3つの孔を貫通するように差し込み係止することにより、ループ化されたベルト状のキャップオープナー部材1が作製される。このループ化されたベルト状のキャップオープナー部材1は、正面から見ると略楕円形状であり、係止部材4で係止された部位に近づくにつれて扁平状となっている。そして、前記ループ化前のベルト状のキャップオープナー部材の一方の端部における2つの孔3a及び3bの中間部(折り曲げ部)が、このループ化されたキャップオープナー部材1の端部を構成する。この端部と3つの孔3a、3c及び3bを貫通する係止部材4との間の隙間にリング状金具5を通して装着し、該リング状金具5に紐部材6を結わえることによりキャップオープナーIが得られる。
【0012】
キャップオープナー部材1は弾性材からなる。キャップオープナー部材1がキャップ表面に対する密着性に優れる弾性材からなるため、キャップの表面が水滴で濡れていたり、必要以上にキャップが固く締められていても、キャップへの食い付きが良く、握力の低い者でも容易にキャップを開閉できる。弾性材としては、弾性を示す素材であれば特に限定されず、例えば、発泡樹脂、ゴム若しくはエラストマー又はそれらの発泡体などが挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。なおキャップオープナー部材1の全部が弾性材で構成されていてもよいが、少なくともキャップに接触する部分のみが弾性材で構成されていればよい。
【0013】
発泡樹脂を構成する樹脂としては、例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン、塩化ビニル樹脂、ポリスチレン等のスチレン系樹脂、ABS樹脂等の耐衝撃性熱可塑性樹脂、ポリアミドなどの熱可塑性樹脂などが挙げられる。これらの中でも、柔軟性等の点で熱可塑性樹脂が好ましく、特に、コスト、機械的強度などの点で、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体とポリエチレン等のポリオレフィンとの混合物などの少なくともエチレン−酢酸ビニル共重合体を含む樹脂(特に、エチレン−酢酸ビニル共重合体を主成分とする樹脂)が好ましい。
【0014】
ゴム又はエラストマーとしては、例えば、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、クロロプレンゴム(CR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、ニトリルゴム(NBR)、ブチルゴム(IIR)、エチレン−プロピレンゴム(EPM)、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)、アクリルゴム、エピクロロヒドリンゴム、シリコーンゴム、ウレタンゴム(AU)、熱可塑性エラストマー(TPE)などが挙げられる。前記熱可塑性エラストマーには、例えば、スチレン系熱可塑性エラストマー(SBS、SIS等のスチレン系ブロックコポリマー)、ポリウレタン系熱可塑性エラストマー、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー、塩ビ系熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑性エラストマーなどが含まれる。発泡ゴム又はエラストマーとしては、これらのゴム又はエラストマーを発泡したものが挙げられる。発泡ゴム又はエラストマーの代表的な例として、発泡SBR、発泡NBR、発泡ウレタンゴムなどが挙げられる。
【0015】
発泡樹脂や発泡ゴム又はエラストマーを製造する際の発泡法としては、特に限定されず、化学発泡法、物理発泡法などの何れの方法も採用できる。気泡は独立気泡、連続気泡の何れであってもよい。発泡倍率は、素材の種類等によっても異なるが、例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体等の発泡樹脂などの場合は、一般に5〜30倍、好ましくは5〜15倍、さらに好ましくは6〜10倍程度である。発泡倍率が5倍未満の場合は柔軟性が低下し、硬くなって使いにくくなる。発泡倍率が30倍を超えると、強度が低下するとともに、力が入りにくく(頼りなく)なりやすい。
【0016】
本発明においては、弾性材としては、軽さ、弾力性、柔軟性、キャップに対する密着性等の点から、軟質発泡素材(軟質発泡樹脂、軟質の発泡ゴム又はエラストマー)がより好ましい。また、臭いが少ないことから軟質の発泡樹脂がより好ましく、なかでも、滑りにくく、弾力性や柔軟性に富み、低コストで、機械的強度、耐候性、耐薬品性などにも優れることから、樹脂成分として少なくともエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂を含む発泡樹脂(とりわけ、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂を主成分とする発泡樹脂)が特に好ましい。
【0017】
弾性材の物性としては、例えばエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂を主成分とする発泡樹脂等の場合、見かけ密度(JIS K 6767)は、例えば0.06〜0.2g/cm3、好ましくは0.1〜0.16g/cm3程度である。引張り強さ(JIS K 6767)は、例えば130N/cm2以上(130〜220N/cm2程度)、好ましくは150〜200N/cm2程度、伸び(JIS K 6767)は、例えば320〜430%、好ましくは350〜400%程度、引裂き強さ(JIS K 6767)は、例えば55N/cm以上(55〜150N/cm程度)、好ましくは70〜120N/cm程度であり、25%圧縮永久歪みは、例えば2.3〜3.0%程度であり、25%圧縮硬さは、例えば5.7N/cm2以上(5.7〜15N/cm2程度)、好ましくは8〜13N/cm2程度である。また、復元率(KDK S 0607)は、例えば70%以上(70〜100%)、好ましくは80%以上(80〜100%)であり、吸水率(JIS K 6767 B法)は、例えば0.0005g/cm3以上(0.0005〜0.1g/cm3程度)、好ましくは0.002〜0.02g/cm3程度である。
【0018】
ループ化前のベルト状のキャップオープナー部材1(図2参照)は、例えば、弾性材と必要に応じて添加した添加剤からなる組成物をシート状に成形し、適宜な大きさに切断、スライス等の加工を施した後、所望の形に打ち抜くことにより製造できる。添加剤としては、例えば、発泡剤、架橋剤、着色剤(顔料等)、安定剤、可塑剤、軟化剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、強化材、充填剤、加硫剤、加硫助剤などが挙げられる。成形法としては、素材の種類等に応じて適宜選択でき、例えば、射出成形、押出成形、圧縮成形、注型、流延、発泡成形などを使用できる。
【0019】
文字及び/又は装飾的デザイン2としては、例えば、企業名、電話番号、紋様、キャッチフレーズ、広告の対象となる商品(飲料等)の名称(商品名、商標)などが挙げられる。文字や装飾的デザイン2は印刷や刻印等の慣用の手段により施すことができる。このように、文字や装飾的デザインを付すことにより広告的機能を付与できるため、本発明のキャップオープナーは、景品、ノベルティグッズ、販売促進用物品、記念品等として利用し、企業や商品の宣伝に役立たせることもできる。孔3(3a、3b、3c)は、打ち抜き等の慣用の加工法により形成できる。
【0020】
キャップオープナー部材1の表面には(特に、弾性材が非発泡ゴム又はエラストマーである場合には)、キャップを開ける際に滑らないように、エンボス加工(波状の加工、突起の形成等)などの適宜な加工が施されていてもよい。また、キャップオープナー部材1は材料や色の異なる2以上の層からなる多層構造を有していてもよい。
【0021】
ループ化前のベルト状のキャップオープナー部材1(図2参照)において、長さは、ループ状にした際に該ループの中にボトル缶等の容器の蓋であるキャップを挿入できる程度の大きさであればよく、例えば140〜250mm、好ましくは160〜220mm、さらに好ましくは180〜210mmの範囲である。キャップオープナー部材1の幅(特に、キャップと接触する部位の幅)は、キャップを開ける際の作業性、持ち運び性(コンパクト性)等を考慮して適宜設定できるが、通常5〜40mm、好ましくは10〜30mm、さらに好ましくは13〜22mm程度である。キャップオープナー部材1の厚み(特に、キャップと接触する部位の厚み)も、キャップを開ける際の作業性及び持ち運び性(コンパクト性)等を考慮して適宜設定できるが、通常1〜10mm、好ましくは2〜8mm、さらに好ましくは3〜7mm程度である。孔3の大きさは、鋲などを差し込み係止できる程度であればよく、例えば1〜5mmφ程度の範囲である。3つの孔の形成位置は、キャップオープナー部材1をループ化したときに、リング状金具5を通すことのできる隙間(間隙)ができるような位置であるのが好ましい。例えば、ループ化前の状態(図2参照)において、前記一方の端部の先端近傍の孔3aの位置は、先端(末端)から、例えば3〜20mm、好ましくは5〜15mm程度であり、前記先端近傍の孔3aとそれよりやや中央部にある孔3bとの距離(中心間距離)は、例えば20〜45mm、好ましくは25〜38mm程度である。また、前記他方の端部の先端近傍の孔3cの位置は、先端(末端)から、例えば3〜15mm、好ましくは4〜10mm程度である。
【0022】
なお、上記の例では、ループ化前のベルト状のキャップオープナー部材1の一方の端部を他方の端部の背面側(外側)に来るように重ね合わせて、両端部を鋲(係止部材)により係止することによりループ化されているが、ループ化の方法はこれに限らず、例えば、ループ化前のベルト状のキャップオープナー部材1の一方の端部と他方の端部とを合掌させて(内側同士が接触するように重ね合わせて)、両端部を鋲等の係止部材により係止することによりループ化されていてもよい。この場合には、係止部材による係止部位より外方にさらに別の係止部位を設けることにより、2つの係止部位間の隙間にリング状金具5を装着させることができる。
【0023】
キャップオープナー部材1はベルト状であればよく、その幅は一定である必要はなく、取扱性を考慮して、部位によってその幅を大きくしたり小さくしたりできる。図1及び図2の例では、キャップオープナーIのループ内にキャップを挿入し、手でキャップを開ける際の作業性、取扱性を高めるため、手の指が当たる部位の幅をやや大きくしてある。また、キャップオープナー部材1の輪郭に複雑な変化をつけて意匠性に富んだものにすることも可能である。キャップオープナー部材1の色彩も特に限定されず、白、灰、黒、銀、金、赤、橙、黄、緑、青、紫等の何れであってもよく、各種の色彩が意匠性に富むように施されていてもよい。
【0024】
この例では、キャップオープナー部材1がループ化したベルト状の形状であるため、キャップに簡単にはめ込むことができると共に、指でループを絞ることにより容易にキャップに強く密着させることができる。また、ループを絞る度合いを指で調整できるため、大きさや形の異なった様々なキャップに適用可能である。さらに、コンパクトで嵩張らず、外観に優れるため、アクセサリーとしても利用できる。
【0025】
本発明では、キャップオープナー部材1を日常携帯物品と連結するための連結部材を有している。このような連結部材を有するため、キャップオープナー部材を連結部材を介して携帯電話等の日常携帯物品に連結できる。このため、本発明のキャップオープナーを取り付けた日常携帯物品を外出時に携帯することにより、必要なときにすぐに取り出して利用に供することができる。上記連結部材としては、上記の例のように紐部材6とリング状金具5とで構成してもよいが、これに限らず、紐部材、リング状金具、鎖材などの1又は2以上を適宜組み合わせて使用できる。また、紐止め部材や収束金具などを適宜用いてもよい。連結方法としては周知の方法を採用できる。日常携帯物品としては、特に限定されず、例えば、携帯電話、キーホルダー、バッグ、小物入れ、ベルト、衣服、帽子などが挙げられる。特に、このキャップオープナーは携帯電話用のストラップとして好適である。
【0026】
図3は本発明のキャップオープナーの他の例を示す斜視図である。このキャップオープナーIIは、弾性材からなるボード状のキャップオープナー部材11と、該キャップオープナー部材11を日常携帯物品と連結するための連結部材であるリング状金具5、紐部材6及び収束部材7で構成されている。キャップオープナー部材11の表面には文字及び/又は装飾的デザイン2が施されており、長手方向の一方の端部にはリング状金具5を通すための孔3dが形成されている。
【0027】
このボード状のキャップオープナー部材11は、上から見ると略楕円形状であるが、長手方向(長径方向)の一方の端部は弦をなしていて、全体としてサーフボード様の形状を呈している。長手方向(長径方向)の他方の端部には前記孔3dが形成され、連結部材の取り付け部位となっている。なお、キャップオープナー部材11の形状はこれに限らず、キャップを開けるときの取扱性、作業性を損なわない形状であればよく、例えば、長方形状、ひょうたん形状やこれらに近似した形状であってもよい。また、キャップオープナー部材11の周縁に複雑な変化をつけて意匠性に富んだものにすることも可能である。キャップオープナー部材11の色彩も特に限定されず、白、灰、黒、銀、金、赤、橙、黄、緑、青、紫等の何れであってもよく、各種の色彩が意匠性に富むように施されていてもよい。
【0028】
ボード状のキャップオープナー部材11は弾性材からなる。弾性材については前記と同様である。ボード状のキャップオープナー部材11は、例えば、弾性材と必要に応じて添加した添加剤からなる組成物をシート状に成形し、適宜な大きさに切断、スライス等の加工を施した後、所望の形に打ち抜くことにより製造できる。添加剤としては前記と同様のものを使用できる。成形法も前記と同様である。
【0029】
文字及び/又は装飾的デザイン2は前記と同様である。孔3dは打ち抜き等の慣用の加工法により形成できる。キャップオープナー部材11の表面には(特に、弾性材が非発泡ゴム又はエラストマーである場合には)、キャップを開ける際に滑らないように、エンボス加工(波状の加工、突起の形成等)などの適宜な加工が施されていてもよい。また、キャップオープナー部材11は材料や色の異なる2以上の層からなる多層構造を有していてもよい。
【0030】
ボード状のキャップオープナー部材11の長さ(長手方向の長さ)は、略中央で2つ折りにしながらボトル缶等の容器の蓋であるキャップにあてがい、手の指でキャップの側面の対向する2箇所をつまんで回すことのできる程度の大きさであればよく、例えば50〜140mm、好ましくは60〜130mm、さらに好ましくは80〜120mmの範囲である。キャップオープナー部材11の幅(特に、キャップと接触する部位の幅)は、キャップを開ける際の作業性、持ち運び性(コンパクト性)等を考慮して適宜設定できるが、通常5〜40mm、好ましくは10〜30mm、さらに好ましくは13〜22mm程度である。キャップオープナー部材11の厚み(特に、キャップと接触する部位の厚み)も、キャップを開ける際の作業性及び持ち運び性(コンパクト性)等を考慮して適宜設定できるが、通常1〜10mm、好ましくは2〜8mm、さらに好ましくは3〜7mm程度である。孔3dの大きさは、鋲などを差し込み係止できる程度であればよく、例えば1〜5mmφ程度の範囲である。孔3dの位置(孔の中心)は、長手方向の末端から、例えば3〜15mm、好ましくは4〜10mm程度である。
【0031】
この例では、キャップオープナー部材11がボード状の形状であるため、2つ折りにするだけで簡単にキャップに被せることができると共に、キャップオープナー部材11の上から指でキャップを押さえることにより容易にキャップに強く密着させることができる。また、キャップへの被覆を指でコントロールできるため、大きさや形の異なった様々なキャップに適用可能である。さらに、コンパクトで嵩張らず、外観に優れるため、アクセサリーとしても利用できる。
【0032】
この例においても、上記と同様、キャップオープナー部材11を日常携帯物品と連結するための連結部材を有している。このような連結部材を有するため、キャップオープナー部材を連結部材を介して携帯電話等の日常携帯物品に連結できる。このため、本発明のキャップオープナーを取り付けた日常携帯物品を外出時に携帯することにより、必要なときにすぐに取り出して利用に供することができる。上記連結部材としては、上記の例のように紐部材6とリング状金具5とで構成してもよいが、これに限らず、紐部材、リング状金具、鎖材などの1又は2以上を適宜組み合わせて使用できる。また、紐止め部材や収束金具などを適宜用いてもよい。連結方法としては周知の方法を採用できる。日常携帯物品としては、特に限定されず、例えば、携帯電話、キーホルダー、バッグ、小物入れ、ベルト、衣服、帽子などが挙げられる。特に、このキャップオープナーは携帯電話用のストラップとして好適である。
【0033】
本発明のキャップオープナーの使用方法の一例を図4に示す。この例は、図1及び図2に示したキャップオープナーIを用いて容器に装着されたキャップを開ける方法を示したものである。ペットボトル、金属製のボトル缶(アルミ缶等)、ドリンク剤入りビンなどの容器20の蓋として使用されているスクリューキャップ21をキャップオープナーIのループ内に挿入し、該スクリューキャップ21を親指と人差し指でキャップオープナーIの上から挟むようにして押さえ、力を加えて回転させることによりスクリューキャップ21を開けることができる。
【0034】
本発明のキャップオープナーの使用方法の他の例を図5に示す。この例は、図3に示したキャップオープナーIIを用いて容器に装着されたキャップを開ける方法を示したものである。ペットボトル、金属製のボトル缶(アルミ缶等)、ドリンク剤入りビンなどの容器20の蓋として使用されているスクリューキャップ21に、キャップオープナーIIを上から被せ、スクリューキャップ21の側面の対向する2箇所を、親指と人差し指(又は人差し指及び中指)とでキャップオープナーIIの上から挟むようにして押さえ、力を加えて回転させることによりスクリューキャップ21を開けることができる。なお、キャップオープナーIIをスクリューキャップ21の側方から被せ、スクリューキャップ21の対向する2つの側面を、親指と人差し指(又は、親指と人差し指及び中指)とでキャップオープナーIIの上から挟むようにして押さえ、力を加えて回転させることによりスクリューキャップ21を開けることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明のキャップオープナーの一例を示す斜視図である。
【図2】図1に示すキャップオープナーにおけるベルト状のキャップオープナー部材の展開図である。
【図3】本発明のキャップオープナーの他の例を示す斜視図である。
【図4】本発明のキャップオープナーの使用方法の一例を示す説明図である。
【図5】本発明のキャップオープナーの使用方法の他の例を示す説明図である。
【符号の説明】
【0036】
I キャップオープナー
II キャップオープナー
1 ベルト状のキャップオープナー部材
2 文字及び/又は装飾的デザイン
3a,3b,3c,3d 孔
4 係止部材
5 リング状金具
6 紐部材
7 収束部材
11 ボード状のキャップオープナー部材
20 容器
21 スクリューキャップ
30 指

【特許請求の範囲】
【請求項1】
弾性材からなるボード状又はループ化したベルト状のキャップオープナー部材と、該キャップオープナー部材を日常携帯物品と連結するための連結部材とで構成されているスクリューキャップオープナー。
【請求項2】
弾性材が発泡軟質素材である請求項1記載のスクリューキャップオープナー。
【請求項3】
発泡軟質素材が、樹脂成分として少なくともエチレン−酢酸ビニル共重合体を含む発泡樹脂である請求項2記載のスクリューキャップオープナー。
【請求項4】
キャップオープナー部材の表面に文字及び/又は装飾的デザインが施されている請求項1〜3の何れかの項に記載のスクリューキャップオープナー。
【請求項5】
携帯電話と連結して用いられる請求項1〜4の何れかの項に記載のスクリューキャップオープナー。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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