説明

スケジューリング装置、及びスケジューリング方法

【課題】ユーティリティ使用量を考慮した生産計画・操業計画を策定するための判断材料を管理者に提供することができるスケジューリング装置及びスケジューリング方法を得る。
【解決手段】スケジューリング処理部6は、生産資源情報、オーダ情報及びレシピ情報を取得し、生産資源の能力に対して負荷の山積み・山崩しを行い、各生産資源に作業の割り付けを行う。また、スケジューリング処理部6は、生産資源情報に含まれるユーティリティ情報に基づいて、各作業のユーティリティ使用量を算出する。ガントチャート生成処理部8は、スケジューリング処理部6による演算結果から、スケジューリング結果とそのスケジューリング結果における各作業のユーティリティ使用量とを対応付けて表すためのガントチャートのデータを生成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、生産管理に用いられ、生産計画を策定するためのスケジューリング装置、及びスケジューリング方法に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば特許文献1に示すような従来の生産管理システムでは、フォワードもしくはバックワードスケジューリングによって、生産設備の過負荷の解消を図りつつ(山崩し)、生産能力が過剰にならないように負荷不足の解消を図り(山積み)、負荷を平準化させていた。
【0003】
また、例えば特許文献2に示すような従来の生産管理システムでは、生産設備で実施される工程毎の電力の需要予測を算出し、電力の需要が全時間帯で平準化するように生産スケジュールを自動的に生成していた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−92827号公報
【特許文献2】特開平6−119352号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来の生産管理システムでは、スケジューリング結果における個々の作業工程と、その作業工程に要するユーティリティ使用量との対応関係が視覚的に表れておらず、管理者側でユーティリティ使用量を考慮した操業計画・生産計画を策定することが困難になっていた。ここで、本願明細書において、ユーティリティとは、工場・プラント等の操業に必要な用益を指し、電力、水(純水、工業用水等)、冷媒、空気、燃料、熱媒(蒸気等)を含む概念である。
【0006】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、ユーティリティ使用量を考慮した生産計画・操業計画を策定するための判断材料を管理者に提供することができるスケジューリング装置、及びスケジューリング方法を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明のスケジューリング装置は、複数の生産資源のそれぞれに関連付けられ、前記複数の生産資源のそれぞれの稼働・非稼働の時間帯に関する情報であるカレンダ情報と、前記複数の生産資源のそれぞれに関連付けられ、前記複数の生産資源のそれぞれの処理時間及び能力に関する情報を含む生産資源情報と、前記複数の生産資源のそれぞれに関連付けられ、前記複数の生産資源のそれぞれの作業でのユーティリティの使用量に関する情報であるユーティリティ情報と、複数の作業間の量関連、及び前記複数の作業間の時間関連を表すレシピに関する情報であるレシピ情報と、生産品目・数量・納期を含む情報であるオーダ情報との各情報が事前に与えられ、前記カレンダ情報、前記生産資源情報、前記オーダ情報及び前記レシピ情報に基づいて、各生産資源の能力に対して負荷の山積み・山崩しを行って、各生産資源に作業を割り付けてスケジューリングを行い、前記ユーティリティ情報に基づいて、スケジューリング結果の各作業のユーティリティ使用量を算出するスケジューリング処理部と、前記スケジューリング処理部によるスケジューリング結果とユーティリティ使用量の算出結果とを用いて、スケジューリング結果とユーティリティ使用量の算出結果とを同一の時間軸上で表すための生産管理図のデータを生成する生産管理図生成部とを備える。
【発明の効果】
【0008】
この発明のスケジューリング装置によれば、生産管理図生成部が、スケジューリング処理部によるスケジューリング結果とユーティリティ使用量の算出結果とを用いて、スケジューリング結果とユーティリティ使用量の算出結果とを同一の時間軸上で表すための生産管理図のデータを生成するので、スケジューリング結果における個々の作業工程と、その作業工程に要するユーティリティ使用量の合計との対応関係を生産管理図によって視覚的に表すことができ、ユーティリティ使用量を考慮した生産計画・操業計画を策定するための判断材料を管理者に提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】この発明の実施の形態1によるスケジューリング装置を示す構成図である。
【図2】レシピ情報の登録項目の一例を説明するための説明図である。
【図3】図1のスケジューリング処理部によるスケジューリング動作を説明するための説明図である。
【図4】図1のガントチャート生成処理部によって生成されるガントチャートの一例を示す図である。
【図5】この発明の実施の形態2によるスケジューリング装置を示す構成図である。
【図6】図5のスケジューリング処理部によるスケジューリング動作を説明するための説明図である。
【図7】この発明の実施の形態3によるスケジューリング装置を示す構成図である。
【図8】図7のスケジューリング処理部によるスケジューリング動作を説明するための説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、この発明を実施するための形態について、図面を参照して説明する。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1によるスケジューリング装置を示す構成図である。
図1において、実施の形態1のスケジューリング装置1は、カレンダ情報記憶部(カレンダマスタ)2、生産資源情報記憶部(生産資源マスタ)3、オーダ情報記憶部4、レシピ情報記憶部5、スケジューリング処理部6、スケジューリング結果保持部7、及び生産管理図生成部としてのガントチャート生成処理部8を有している。
【0011】
カレンダ情報記憶部2は、カレンダ情報を事前に記憶している。このカレンダ情報は、複数の生産資源(製造設備、作業員等)のそれぞれに関連付けられ、複数の生産資源のそれぞれの稼働・非稼働の時間帯に関する情報である。生産資源情報記憶部3は、生産資源情報を事前に記憶している。この生産資源情報は、複数の生産資源のそれぞれに関連付けられ、複数の生産資源のそれぞれの処理時間情報、能力情報及びカレンダパターン(使用するカレンダの情報)に関する情報を含んでいる。
【0012】
また、生産資源情報には、ユーティリティ情報も含まれている。このユーティリティ情報は、複数の生産資源のそれぞれに関連付けられ、複数の生産資源のそれぞれの稼働に伴うユーティリティの使用量に関する情報である。ここで、実施の形態1では、カレンダ情報及び生産資源情報は、マスタ情報である。
【0013】
オーダ情報記憶部4は、オーダ情報を事前に記憶している。ここでオーダとは、工場等の生産施設に対する生産要求であり、生産品目・数量・納期等を含む情報である。また、オーダ情報には、指定されたスケジューリング方法(フォワード、バックワード:割り付け方向)の情報も含まれている。なお、このオーダ情報は、管理者によって、オーダ情報記憶部4に事前に入力されて登録される情報である。
【0014】
レシピ情報記憶部5は、レシピ情報を事前に記憶している。このレシピ情報は、複数の作業間の量関連、及び作業間の時間関連を表すレシピの情報を含んでおり、オーダを展開する際に使用されるオーダの雛形の情報である。つまり、レシピ情報は、オーダで指定された品目(製品)を生産するために、どのような手順(生産資源の繋がり)で生産するのかを紐付けした情報である。ここで、レシピ情報に登録される項目は、例えば図2に示すように、使用する生産資源と、その負荷率と、オーダ数量に関する量情報と、作業間の順序情報(FS、SS、SF、FF)である。
【0015】
スケジューリング処理部6は、生産資源情報、オーダ情報及びレシピ情報を取得し、生産資源の能力に対して負荷の山積み・山崩しを行い、各生産資源に作業の割り付けを行う。また、スケジューリング処理部6は、生産資源情報に含まれるユーティリティ情報に基づいて、各作業のユーティリティ使用量を算出する。
【0016】
スケジューリング結果保持部7は、スケジューリング処理部6による演算結果を保持する。ガントチャート生成処理部8は、スケジューリング処理部6による演算結果(スケジューリング結果、及びユーティリティ使用量の算出結果)をスケジューリング結果保持部7から取得し、これらの情報から、スケジューリング結果とユーティリティ使用量の合計とを同一時間軸上で対応付けて表すためのガントチャート(生産管理図)のデータを生成する。ガントチャート生成処理部8によって生成されたガントチャートは、例えばモニタや他のコンピュータや端末等に送られて表示される。
【0017】
ここで、スケジューリング装置1は、演算処理部(CPU)、記憶部(ROM、RAM、ハードディスク等)及び信号入出力部を有するコンピュータ(図示せず)により構成することができる。スケジューリング装置1のコンピュータの記憶部には、次の図3に示す動作を実現するためのプログラムが格納されている。なお、コンピュータの数については、単数でも複数でもよく、複数のコンピュータからなるシステムによって、次の図3に示す動作を実現してもよい。
【0018】
次に、動作について説明する。図3は、図1のスケジューリング処理部6によるスケジューリング動作を説明するための説明図である。図3において、まず、ステップS1では、スケジューリング処理部6は、オーダ情報記憶部4のオーダ情報に基づいて、使用するレシピの種類を決定し、レシピ情報記憶部5のレシピ情報から、オーダ情報の生産品目・数量の生産に必要な作業を抽出する。
【0019】
そして、ステップS2では、スケジューリング処理部6は、ステップS1で抽出した作業の処理時間を、生産資源情報記憶部3の生産資源情報に含まれる作業時間にから決定(算出)する。ステップS3では、スケジューリング処理部6は、オーダ情報に基づいて、作業の優先順及び割付の方向を決定する。これとともに、スケジューリング処理部6は、レシピ情報から生産資源手順の情報(生産資源の繋がり)を、生産資源情報から生産資源の作業時間となる量情報をそれぞれ取得し、これらの情報から、作業の割付順序を決定する。
【0020】
ステップS4では、スケジューリング処理部6は、ステップS3で決定した作業の割付順序に従って、作業を生産資源へ割り付ける。ここで、この割り付けの処理では、生産資源情報の生産資源能力と、カレンダ情報の生産資源のそれぞれの稼働・非稼働の時間帯の情報とに基づいて、生産資源負荷の超えない範囲で、かつ割り付け方向を考慮して、前詰めであれば基準時刻以降で最早の時刻に作業の割り付けを行い、後詰めであれば基準時刻以前で最遅の時刻に作業の割り付けを行う。
【0021】
ステップS5では、スケジューリング処理部6は、生産資源情報に含まれるユーティリティ情報を参照し、ステップS4で割り付けた作業及び生産資源に対して、作業の割り付け時間帯のユーティリティ使用量を算出する。ここで、ステップS5,S6の動作は、作業毎に行われ、全ての作業について、割り付けとユーティリティ使用量の算出とが終了するまで繰り返し行われる。また、スケジューリング処理部6によるスケジューリング結果及びユーティリティ使用量の算出結果は、スケジューリング結果保持部7に送られて保持される。
【0022】
そして、スケジューリング処理部6によるスケジューリングが終了すると、スケジューリング結果保持部7に保持されたスケジューリング結果及びユーティリティ使用量の算出結果を用いて、ガントチャート生成処理部8が、スケジューリング結果とそのスケジューリング結果における各作業のユーティリティ使用量の合計とを対応付けて同一の時間軸上で表すためのガントチャートのデータを生成し、モニタ等に送られる。
【0023】
そして、そのモニタ等に例えば図4に示すようなガントチャートが表示される。ここで、図4に示すガントチャートにおいては、スケジューリング結果の各作業のうちハッチングを施された時間帯が生産資源の使用時間帯であり、レシピ番号(M1〜M3)に対応したハッチングパターンで表している。なお、図4の下段の電力使用量において、生産資源によっては、負荷率が低い場合でも、作業可能な状態を維持するために電力を使用する場合があり、負荷率の変化と使用電力の合計値とは、必ずしも対応していない。
【0024】
上記のような実施の形態1によれば、ガントチャート生成処理部8が、スケジューリング処理部6によるスケジューリング結果、及びユーティリティ使用量の算出結果の情報を受けて、これらの情報から、スケジューリング結果とユーティリティ使用量の合計とを対応付けて同一の時間軸上で表すためのガントチャートのデータを生成する。この構成により、スケジューリング結果における個々の作業工程と、その作業工程に要するユーティリティ使用量の合計との対応関係をガントチャートによって視覚的に表すことができ、ユーティリティ使用量を考慮した生産計画・操業計画を策定するための判断材料を管理者に提供することができる。
【0025】
また、ユーティリティ使用量を推測できるため、例えば電力であれば夜間電力を利用して稼動させる、電力量を抑えてよりローコストな電力供給契約を検討するなどの工場運営情報として、ガントチャート生成処理部8によるガントチャートを活用することができる。
【0026】
さらに、ユーティリティの供給者によってユーティリティの供給量が制限される場合には、その制限されるユーティリティを平準化するように生産計画・操業計画を管理者側で策定することができる。さらに、ユーティリティの供給者によってユーティリティの供給停止時間帯(例えば計画停電等)が定められる場合には、そのユーティリティの供給停止時間帯を避けるように生産計画・操業計画を管理者側で策定することができる。
【0027】
実施の形態2.
実施の形態1では、生産資源に使用するユーティリティ情報が生産資源情報の一部として登録され、スケジューリングにて生産資源に作業を割り付ける際に、ユーティリティ使用量を算出する場合について説明した。これに対して、実施の形態2では、ユーティリティ情報が生産資源情報から独立してマスタ化されてユーティリティ情報記憶部23に登録された場合について説明する。
【0028】
図5は、この発明の実施の形態2によるスケジューリング装置を示す構成図である。図5において、実施の形態2のスケジューリング装置21は、実施の形態1の構成に加えて、ユーティリティ情報を事前に記憶するユーティリティ情報記憶部(ユーティリティマスタ)23をさらに有している。
【0029】
実施の形態2のユーティリティ情報は、ユーティリティ使用量がレシピ毎及び生産資源毎に設定された情報である。なお、実施の形態2では、生産資源情報記憶部3の生産資源情報から、ユーティリティ情報が省略されている。また、実施の形態2のマスタ情報は、カレンダ情報、生産資源情報及びユーティリティ情報である。他の構成は、実施の形態1と同様である。
【0030】
次に、動作について説明する。図6は、図5のスケジューリング処理部6によるスケジューリング動作を説明するための説明図である。ここで、実施の形態2におけるスケジューリング動作では、ユーティリティ使用量の算出する際の動作(ステップS25)が実施の形態1の動作(ステップS5)と異なっており、ここでは、実施の形態1との違いを中心に説明する。
【0031】
図6のステップS25において、スケジューリング処理部6は、資源への作業割付が終了すると(即ちステップS4までの処理が終了すると)、ユーティリティ情報記憶部23のユーティリティ情報を参照し、レシピ毎に設定されている生産資源のユーティリティ使用量を得て、作業の割り付け時間帯のユーティリティ使用量を算出する。他の動作は、実施の形態1と同様である。
【0032】
上記のような実施の形態2によれば、ユーティリティ使用量がレシピ毎及び生産資源毎に設定されてユーティリティ情報としてマスタ化されている。これにより、同じ生産資源でも、使用するレシピ毎にユーティリティ使用量を可変に考慮することが可能となる。
【0033】
実施の形態3.
実施の形態3では、生産資源としての主資源と、その主資源で使用されるユーティリティである副資源とについての情報が生産資源情報に含まれ、主資源に対応する主作業に関する情報と、副資源の負荷量に関する情報とがレシピ情報に含まれる構成について説明する。
【0034】
図7は、この発明の実施の形態3によるスケジューリング装置を示す構成図である。図7において、実施の形態3のスケジューリング装置31の構成の概要は、実施の形態1におけるスケジューリング装置1の構成と同様であり、生産資源情報記憶部3に代えて生産資源情報記憶部33が用いられる点と、レシピ情報記憶部5に代えてレシピ情報記憶部35が用いられる点とが異なる。
【0035】
生産資源情報記憶部33の生産資源情報には、生産資源としての主資源(製造設備や作業員等)の処理時間及び能力等に関する情報と、主資源で使用されるユーティリティである副資源の能力に関する情報とが含まれている。レシピ情報記憶部35のレシピ情報には、主資源に対応する主作業についての複数の主作業間の量関連、及び複数の主作業間の時間関連を表すレシピに関する情報と、副資源に対応する負荷量の情報とが含まれている。実施の形態3では、実施の形態1におけるユーティリティ情報がレシピ情報の一部として、レシピ情報記憶部35に記憶されている。
【0036】
次に、動作について説明する。図8は、図7のスケジューリング処理部6によるスケジューリング動作を説明するための説明図である。ここで、実施の形態3におけるスケジューリング動作では、実施の形態1におけるステップS1〜S4の動作が、主資源に対する作業割付に関する動作に相当し、実施の形態1におけるステップS5の動作が、副資源への作業割付に関する動作(ステップS35)として、実施の形態1とは異なっている。ここでは、実施の形態1との違いを中心に説明する。
【0037】
図8のステップS35において、スケジューリング処理部6は、主資源への主作業の割り付けが確定した後(ステップS4の後)、副資源(ユーティリティ等)への作業を割り付ける。具体的には、スケジューリング処理部6は、レシピ情報に設定されている副資源に対応する負荷量の情報(副作業の情報)を参照するとともに、副資源として設定されている生産資源(ユーティリティ)の能力情報を生産資源情報記憶部33を参照し、副資源の負荷量の積算を行う。つまり、スケジューリング処理部6は、レシピ情報に設定されている副資源の負荷量を作業として、副資源に割り付けることによって、主資源で使用するユーティリティ使用量を算出する。他の動作は、実施の形態1と同様である。
【0038】
上記のような実施の形態3によれば、ユーティリティも生産資源(副資源)として登録されるため、変更(追加、削除)が容易である。これに加えて、レシピ情報で副資源の負荷量が登録されるため、ユーティリティ以外にも例えば作業員を副作業として設定することもでき、ユーティリティと同じように、作業員の必要数を算出できる。
【0039】
また、副資源の能力情報等に副資源の負荷量に対する制約を設定することによって、ユーティリティ使用量の制約や人員制約を考慮した割り付けも可能となる。
【0040】
なお、実施の形態1〜3では、ユーティリティとして、電力を用いた場合について説明した。しかしながら、水、ガス、蒸気、燃料等の他の要素をユーティリティ使用量として算出し、その算出結果をガントチャート上に表示してもよい。
【0041】
また、実施の形態1〜3では、図4に示すようなガントチャートを生産管理図として用いたが、作業とユーティリティ使用量とを同一の時間軸上で表すことができれば、生産管理図は、ガントチャートに限らず他の図を用いてもよい。
【符号の説明】
【0042】
1,21,31 スケジューリング装置、2 カレンダ情報記憶部(カレンダマスタ)、3,33 生産資源情報記憶部(生産資源マスタ)、4 オーダ情報記憶部、5,35 レシピ情報記憶部、6 スケジューリング処理部、7 スケジューリング結果保持部、8 ガントチャート生成処理部、23 ユーティリティ情報記憶部(ユーティリティマスタ)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の生産資源のそれぞれに関連付けられ、前記複数の生産資源のそれぞれの稼働・非稼働の時間帯に関する情報であるカレンダ情報と、
前記複数の生産資源のそれぞれに関連付けられ、前記複数の生産資源のそれぞれの処理時間及び能力に関する情報を含む生産資源情報と、
前記複数の生産資源のそれぞれに関連付けられ、前記複数の生産資源のそれぞれの作業でのユーティリティの使用量に関する情報であるユーティリティ情報と、
複数の作業間の量関連、及び前記複数の作業間の時間関連を表すレシピに関する情報であるレシピ情報と、
生産品目・数量・納期を含む情報であるオーダ情報と
の各情報が事前に与えられ、前記カレンダ情報、前記生産資源情報、前記オーダ情報及び前記レシピ情報に基づいて、各生産資源の能力に対して負荷の山積み・山崩しを行って、各生産資源に作業を割り付けてスケジューリングを行い、前記ユーティリティ情報に基づいて、スケジューリング結果の各作業のユーティリティ使用量を算出するスケジューリング処理部と、
前記スケジューリング処理部によるスケジューリング結果とユーティリティ使用量の算出結果とを用いて、スケジューリング結果とユーティリティ使用量の算出結果とを同一の時間軸上で表すための生産管理図のデータを生成する生産管理図生成部と
を備えることを特徴とするスケジューリング装置。
【請求項2】
前記カレンダ情報を事前に記憶するカレンダマスタと、
前記ユーティリティ情報と前記生産資源情報とを事前に記憶する生産資源マスタと
をさらに備えることを特徴とする請求項1記載のスケジューリング装置。
【請求項3】
前記カレンダ情報を事前に記憶するカレンダマスタと、
前記生産資源情報を事前に記憶する生産資源マスタと、
前記ユーティリティ情報を事前に記憶するユーティリティマスタと
をさらに備え、
前記ユーティリティ情報は、ユーティリティ使用量がレシピ毎及び生産資源毎に設定された情報であり、
前記スケジューリング処理部は、使用するレシピ及び生産資源に対応するように、ユーティリティ使用量を算出する
ことを特徴とする請求項1記載のスケジューリング装置。
【請求項4】
前記カレンダ情報を事前に記憶するカレンダマスタと、
前記生産資源情報を事前に記憶する生産資源マスタと
をさらに備え、
前記生産資源情報には、前記生産資源としての主資源の処理時間及び能力に関する情報と、その主資源で使用されるユーティリティである副資源の情報とが含まれ、
前記レシピ情報には、前記主資源に対応する主作業についての複数の主作業間の量関連、及び前記複数の主作業間の時間関連を表すレシピに関する情報と、前記ユーティリティ情報としての情報であり前記副資源に対応する負荷量の情報とが含まれており、
前記スケジューリング処理部は、各主資源に主作業を割り付けてスケジューリングを行い、各主資源に対応する副資源の負荷量の情報に基づいて、各主資源のユーティリティ使用量を算出する
ことを特徴とする請求項1記載のスケジューリング装置。
【請求項5】
複数の生産資源のそれぞれに関連付けられ、前記複数の生産資源のそれぞれの稼働・非稼働の時間帯に関する情報であるカレンダ情報と、
前記複数の生産資源のそれぞれに関連付けられ、前記複数の生産資源のそれぞれの処理時間情報、能力情報及びカレンダパターンに関する情報である生産資源情報と、
前記複数の生産資源のそれぞれに関連付けられ、前記複数の生産資源のそれぞれの作業でのユーティリティの使用量に関する情報であるユーティリティ情報と、
複数の作業間の量関連の情報、及び前記複数の作業間の時間関連の情報を含むレシピ情報と、
生産品目・数量・納期を含む情報であるオーダ情報と
の各情報が事前に与えられ、前記生産資源情報、前記オーダ情報及び前記レシピ情報に基づいて、各生産資源の能力に対して負荷の山積み・山崩しを行って、各生産資源に作業を割り付けてスケジューリングを行い、前記ユーティリティ情報に基づいてスケジューリング結果の各作業のユーティリティ使用量を算出するステップと、
前記スケジューリング処理部によるスケジューリング結果、及びユーティリティ使用量の算出結果を受けて、これらの情報から、スケジューリング結果とそのスケジューリング結果における各作業のユーティリティ使用量とを対応付けて時間軸上に表すための生産管理図のデータを生成するステップと
を含むことを特徴とするスケジューリング方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−230461(P2012−230461A)
【公開日】平成24年11月22日(2012.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−96858(P2011−96858)
【出願日】平成23年4月25日(2011.4.25)
【出願人】(501137636)東芝三菱電機産業システム株式会社 (904)
【Fターム(参考)】