説明

ステップダウン電流モードスイッチングレギュレータのための改良された性能の制御装置

【課題】スイッチングレギュレータの使用可能な電力の要求を減らす。
【解決手段】出力電圧Voutを測定し、出力電圧が所望のレベルより低ければ負荷インダクタ116を介して負荷コンデンサ118へ電流を供給するようにハイ側のスイッチ114を作動させ、電圧が所望のレベルより高ければ負荷インダクタを介する負荷コンデンサからの電流を低くするようにアクティブダイオードを有するロー側のスイッチ10を作動させることと、ハイ側のスイッチに連結され、ハイ側のスイッチを正方向と負方向のいずれか一方に流れる電流を測定する電流測定回路32を利用することのステップを含み、ハイ側のスイッチとロー側のスイッチに連結された制御装置90は、電流測定回路を制御し、スイッチングレギュレータの作動中でアクティブな構成要素が利用されない時に、電流測定回路に含まれるアクティブな構成要素とアクティブダイオードを無効にする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、小さい負荷電流状態においても高性能動作を提供するステップダウン電流モードスイッチングレギュレータを制御する方法と同様に、改良されたステップダウン電流モードスイッチングレギュレータに関するものである。
【背景技術】
【0002】
変動する電圧源から変化する負荷へあらかじめ決められた実質的に不変の出力電圧を供給する手段としての電流モードスイッチングレギュレータの使用はよく知られている。このような電流モードスイッチングレギュレータの例は、EricksonとMaksimovicによる、“Fundamentals Of Power Electronics,”2d Edition,Kluwer Academic Publishers(2001)の439〜441頁に見つけられる。
【0003】
さらに知られているように、立ち下がりエッジの電流モードスイッチングレギュレータを利用して(例えば携帯電話等の携帯電池作動装置におけるような)厳しい性能要求を満たすために、十分な負荷電流への好ましいリップルを適度に得るために構成要素および変数値が選択される。このようなスイッチングレギュレータにおいて、性能を良くするために、再循環装置(すなわち、ロー側のスイッチ)は、きまってパッシブダイオードではなくて活性の低電圧降下スイッチである。周知のスイッチングレギュレータの設計は、たいてい、常に持続的なインダクタ電流に帰着し、それは0の負荷電流、および求められた場合はいくぶんマイナスの電流(すなわち、単に調達するのではなく低くする)までずっと、好ましい負荷電圧調整と一時的な応答を可能にする。しかしながら、小さい負荷電流において、このような持続的な電流の作動は、平均負荷電流が0に近い時でさえスイッチ、インダクタ、およびコンデンサにおける相対的に大きい量と継続期間の電流が原因で、性能を落とす。携帯装置のメーカー等による電池の寿命を延ばすという継続的な探求があるので、小さい負荷電流状態での作動時の性能の減少を防ぐ必要性がある。従って、前記問題を乗り越えて、小さい負荷電流状態においてでさえも費用効果の高い方法で改善された性能を提供するステップダウン電流モードスイッチングレギュレータを提供する必要性が存在する。
【発明の開示】
【0004】
[本発明の概要]
前記の観点において、発明の主要な目的は、小さい負荷電流で作動中の再循環装置に流れる持続的な電流を原因とした性能の減少に関する前記問題を取り除く目新しいステップダウン電流モードスイッチングレギュレータを提供することである。
【0005】
本発明のある実施形態によれば、スイッチングレギュレータは、ハイ側のスイッチ、アクティブダイオードを含むロー側のスイッチ、ハイ側のスイッチとロー側のスイッチに連結された制御装置、およびハイ側のスイッチに連結された電流測定回路を含み、上記制御装置は出力電圧の測定値に基づいてスイッチングレギュレータの作動中にハイ側のスイッチおよびロー側のスイッチの作動状態を制御し、上記電流測定回路は、ハイ側のスイッチを流れる正と負の両方向の電流を測定することができる。
【0006】
本発明はさらに、ハイ側のスイッチ、アクティブダイオードを有するロー側のスイッチ、ハイ側のスイッチとロー側のスイッチに連結された制御装置、およびハイ側のスイッチに連結された電流測定回路を含むスイッチングレギュレータを利用することによって出力電圧を調整する方法に関する。その方法は、出力電圧を測定し、出力電圧が所望のレベルより低ければ負荷インダクタを介して負荷に電流を供給するようにハイ側のスイッチを作動させ、電圧が所望のレベルより高ければ負荷インダクタを介する負荷コンデンサからの電流を低くするようにロー側のスイッチを作動させることと、ハイ側のスイッチを正方向と負方向のいずれかに流れる電流を測定する電流測定回路を利用することのステップを含み、制御装置は、電流測定回路を制御すること、およびスイッチレギュレータの使用可能な電力の要求を減らすために、スイッチングレギュレータの作動中でアクティブな構成要素が利用されない時に、電流測定回路に含まれるアクティブな構成要素とアクティブダイオードを無効にすることのために使用できる。
【0007】
本発明のスイッチングレギュレータは、先行技術よりも有利な多くの点を備える。本発明の1つの有利な点は、重大な効率の減少なしに小さい負荷電流での作動を可能にする費用効果のあるスイッチングレギュレータを提供することである。これは、典型的な先行技術の装置で見つけられる同期して駆動されるロー側のスイッチの代わりに、制御および検知の信号を含むアクティブダイオードの機能を利用することにより、いくぶん達成される。
【0008】
本発明のもう1つの有利な点は、そこに含まれるアクティブな構成要素の多くが作動周期中電源オフされ、それにより電力要求を減らし、さらに総合的な性能を改善することを可能とすることである。
【0009】
本発明のさらにもう1つの有利な点は、正負両方の電流に対応するハイ側の電流検知回路と性能を改善するために小さい負荷の安定状態の作動において持続的なインダクタ電流を要求しない制御装置だけを利用することによって、所望の出力電圧の値を変化させることによってもたらされる過渡的な負荷電流を調達することおよび低くすることの両方の機能である。
【0010】
追加の目的、有利な点、および発明の新規な特徴は、当業者にとって、以下の説明の検討から明らかになるであろうし、発明の実施により悟られるかもしれない。本発明の新規な特徴は以下に説明されるけれども、構成と内容の両方に関する発明は、図面と合わせて受け入れられる以下の詳細な説明から、その他の目的や特徴とともに、よりよく理解されて評価されるだろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
次に、本発明が、添付図面を参照して以下により十分に説明され、発明の好ましい実施形態が示される。しかし、この発明は、多くの異なる形態で具体化されることができ、以下に説明される実施形態に限定して解釈されるべきではない。むしろ、これらの実施形態はこの開示が完全で、当業者に十分に発明の範囲を伝えるものであるように備えられ、全体を通じて類似した構成要素には類似する番号が付される。
【0012】
本発明の第1の実施形態に従って、典型的な電流モードスイッチングレギュレータの同期して駆動されるロー側の装置は、“アクティブ”ダイオードに取り替えられる。本発明で利用されるアクティブダイオードは、2004年3月31日に“Active Diode Circuit”という表題で先立って出願された仮出願シリアル番号60/557,694に実質的に説明されている。ここで、しかしながら、以下で説明されるように、追加の制御端子が本発明のスイッチングレギュレータによって提供される性能増大をいくぶん促進することが可能になるように、本発明で利用されるアクティブダイオードは少し変更される。
【0013】
図1に示されるように、アクティブダイオード10は、典型的な電流モードスイッチングレギュレータ100のロー側の装置に取って代わる。ダイオード10のカソード端子はハイ側の装置として作動するPMOSトランジスタ114のドレイン端子に連結される。ダイオード10のアノード端子は接地に連結される。PMOSトランジスタ114のソース端子は電圧源113に連結され、PMOSトランジスタ114のゲート端子はPMOSトランジスタ114の活性化を制御する働きをする制御信号を受信する。スイッチングレギュレータ100は、図1に示されるように、アクティブダイオード10とPMOSトランジスタ114との間に連結されたインダクタ116とコンデンサ118、および電圧VOUTが加えられたコンデンサ118と並列に配置された負荷120をさらに含む。アクティブダイオード10は、FORCE LON、ENABLE ACTIVE DIODE、およびONとして参照される3つの追加制御端子をさらに含む。以下で説明されるように、これらの追加制御端子は、アクティブダイオード10の追加の制御を可能とし、本発明のスイッチングレギュレータの改善される性能を促進する。
【0014】
図2は、図1で説明されたアクティブダイオード10の典型的な設計を説明する。図2で示されるように、アクティブダイオード10は、先行技術のレギュレータのロー側のスイッチに対応するトランジスタ18、およびトランジスタ18の作動を制御する追加回路を含む。特に、アクティブダイオード10は、アクティブダイオード10のカソード端子に連結された反転入力端子14とオフセット電圧源VOに連結された非反転入力端子13とを有するアンプ12をさらに含む。オフセット電圧源VOの反対の端はアクティブダイオード10のアノード端子に連結する。加えて、アクティブダイオード10は、第1の入力として信号FORCE LON、および第2の入力としてアンプ12の出力を受信する加算器16を含む。加算器16の出力は、ドライバー17に連結され、ドライバー17の出力はトランジスタ18の作動を制御するように機能する。アクティブダイオード10は、アンプ12を作動させる、あるいは動作を停止させるように機能するENABLE ACTIVE DIODE入力信号19をさらに含む。ドライバー17の出力もまた、アクティブダイオード10の状態(すなわち、伝導状態、または非伝導状態)を示す出力状態信号“ON”として利用される。
【0015】
作動中、アクティブダイオード10は、アンプ12の最大電圧オフセットよりも少し大きくなるように選択されるVOと名目上等しい小さい電圧降下を有する。トランジスタ18は伝導性のある要素であるが、述べたように、先行技術の装置においてハイ側のスイッチが“オフ”であれば同時に “オン”と駆動されるのとは対照的に、アクティブダイオード10は、フィードバック制御出力(すなわち、アンプ12の出力)を監視する内部電圧に加えて、独立した制御入力(すなわち、FORCE LON)を有する。測定回路として作用するアンプ12の出力は、カソードとアノード端子間の電圧の増幅型に対応する。ここで、アンプ12は、アクティブダイオードがスイッチングレギュレータによって利用されていない時、電力を省くために、アンプ12に連結されたENABLE ACTIVE DIODE入力信号の不活性化によって、(図2には示されていない)レギュレータ制御装置によってゲートがオフされうる。
【0016】
ENABLE ACTIVE DIODE信号がレギュレータ制御装置によってアサートされている時、アンプ12はアクティブである。アンプ12がアクティブの時、トランジスタ18は伝導状態で、線形負帰還ループは、とても小さい順方向の電圧降下VOのパッシブダイオードの作動をエミュレートするように落ち着く。このとき、出力状態信号“ON”もまたアクティブダイオード10がアクティブである(すなわち、伝導状態である)ことを示す真(すなわち、論理ハイ)である。ここで、VOFFSETがアンプ12のオフセット電圧を表すとすると、帰還ループの安定を補償するために|VO|>|VOFFSET|が要求される。
【0017】
アンプ12が有効にされ、“FORCE LON”制御信号がイナクティブの時は、ループがダイオードの電流が反転する正帰還となり、アンプ12の出力はドライバー17の出力をローの論理に減らすように機能する低電圧とし、それにより、トランジスタ18をオフし、出力状態信号“ON”のアサートを停止する。アンプ12の出力にもかかわらず、Force LON信号をアクティブな状態にすることによって、トランジスタ18を強制的に伝導状態にすることも可能である。図2に示されるように、Force LON信号は加算器16を介してドライバー17に連結される。FORCE LONがアサートされている時、ドライバー17の出力は真の論理であり、トランジスタ18は(いずれかの電流方向に)伝導状態である。
【0018】
ここで、ロー側の装置として前記アクティブダイオードを利用することによって、本発明のスイッチングレギュレータは、小さい平均負荷電流の断続的な電流モードにおいて作動することができ、スイッチと出力フィルタ要素LおよびCにおける伝導電流のロスを削るだけでなく、ENABLE ACTIVE DIODE論理信号の使用によって、アンプ12が制御シーケンサによって使用されていない時に、アンプ12を無効にすることを許可し、さらに不動の電流を減らし、その上装置の総合的な性能を改善する。
【0019】
図3は、本発明に従って、図2で説明されたアクティブダイオード10を含む典型的なステップダウン電流モードスイッチングレギュレータ30の概要ブロック図を説明する。図3を参照すると、スイッチングレギュレータ30は、ハイ側の装置として作動するPMOSトランジスタ114、ロー側の装置として作動するアクティブダイオード10、インダクタ116、および負荷コンデンサ118を含む。これらの要素は、図1に関する上記説明で議論されたのと同じ方法で連結される。スイッチングレギュレータ30は、PMOSトランジスタ114のドレインおよびソース端子に連結され、ハイ側のスイッチ114の正と負両方の電流を検知することが可能な電流検知回路32をさらに含む。制御信号HONは、PMOSスイッチ114のゲートに反転ドライバー31を介して供給され、ハイ側のPMOSスイッチ114の開閉を制御する。スイッチングレギュレータ30は、ECOMPARATORとして参照される第1のコンパレータ34、ICOMPARATORとして参照される第2のコンパレータ36、エラーアンプ38、およびクロック40をさらに含む。ここで、示されていないが、PMOSスイッチ114のゲート端子は、例えばレプリカデバイスといった検知回路32内の制御素子への信号を供給するために、検知回路32に連結されるかもしれない。
【0020】
図3で示されるように、与えられた実施形態において、エラーアンプ38は、第1の入力としてVOUT、第2の入力として設定点電圧を受信し、設定点電圧とVOUTの差を示す2つの同一電流信号を出力する。ここで、エラーアンプの電流出力は互いに同じである必要はないが、互いに比例しなければならない。ここでまた、設定点電圧は所望の出力電圧レベルを表し、必要ならば、一定でなく、周期基準に対する周期に応じて調節可能であってもよい。例えば、携帯電話で利用される時、基地局へのユーザーの近さに従って、所望の出力電力レベルが頻繁に変化する。このような場合、設定点は変化する出力電力レベル要求に従って変化するかもしれない。
【0021】
続けて、エラーアンプ38の1出力は第1のコンパレータ34の1入力と抵抗39に連結され、第2の出力は第2のコンパレータ36の1入力とループフィルタ33に連結される。ループフィルタ33は、例えば互いに連続して連結されたコンデンサ35と抵抗37とを含む。以下にさらに説明されるように、エラーアンプ38は、作動時、スイッチングレギュレータのすべての状態でアクティブであるが、全体のDISABLE REGULATOR制御信号によって電源オフされて制御装置の論理は強制的に“不作動”の作動状態になる。
【0022】
図3を再び参照すると、第1のコンパレータ34の第2の入力は、オフセット電圧VTを介して基準電圧VREFに連結される。加えて、抵抗39は、図3に示されるように、VREFと第1のコンパレータ34の第1の入力端子の間に連結される。ここで、レギュレータが利用されている与えられた適用においてVREFは固定される。第2のコンパレータ36の第2の入力は、抵抗41を介して電流検知回路32の出力とVREFに連結される。第1のコンパレータ34と第2のコンパレータ36は、以下に説明するように作動中適切な時にそれぞれのコンパレータを有効/無効にするよう作動する制御装置90から制御信号EN ECOMPとEN ICOMPをそれぞれ受信する。電流検知回路32も、制御装置90から制御信号EN ISENSEとEN NEGISENSEを受信する。次に、図3のスイッチングレギュレータの作動が、スイッチングレギュレータ30の様々な作動状態を説明する図4の典型的な論理状態図/フローチャートを参照して詳細について議論される。
【0023】
制御装置90は、図3にも示されているが、スイッチングレギュレータ30の作動を制御するように機能する。図3に示されるように、制御装置90は、第1のコンパレータ34の出力ECOMPARE、第2のコンパレータ36の出力ICOMPARE、アクティブダイオード10からの信号出力“ON”、DISABLE REGULATOR信号、およびクロック40からのクロック信号を含む様々な入力信号をスイッチングレギュレータ30から受信し、スイッチングレギュレータ30に連結され、装置の作動を制御するように機能するFORCE LON、EN COMP、EN ICOMP、HON、EN NEGISENSE、EN ISENSE、およびENABLE ACTIVE DIODEを含む様々な出力信号を生成する。当業者にとって明らかかもしれないが、このような制御装置を実施する方法は様々あるが、例えば、マイクロプロセッサを利用する方法がある。代わりとして、専用の回路を利用する制御装置90を実施することも可能である。制御装置90は、制御信号を生成し、装置の作動を説明する状態図である図4と併せて以下で議論されるような様々な作動モードにスイッチングレギュレータを遷移させる働きをする。ここで、制御装置90のさらなる詳細は、その実施が図4の状態図を考慮して当業者によって難なく実行されうるものであるから省略される。
【0024】
図4を参照すると、IDLE状態において、スイッチングレギュレータ30は、待機状態または、無効モードである。IDLE、およびLOFFモードにおいて、アクティブダイオード10、第1のコンパレータ34、第2のコンパレータ36、電流検知回路32、およびハイ側のスイッチ114はすべて無効とされる(すなわちオフされる)。加えて、LENモードにおいて、アクティブダイオード10以外の前述のすべてが無効とされる。上述のように、スイッチングレギュレータ30の作動は周期的であり、与えられた周期またはクロック周期の継続期間は、クロック40、および各周期で様々な制御信号を生成するように作動する制御装置90によって決定される。これらの制御信号は、様々な作動状態間のスイッチングレギュレータ30の遷移を以下の方法で促進する。
【0025】
“Disable Regulator”制御信号のアサートが停止されたと仮定すると、スイッチングレギュレータ30は、制御信号HON、EN ECOMP、EN ICOMP、およびENISENが制御装置90によってアクティブ(真の論理)にされる“HON”状態に遷移する。HONのアクティブは、ハイ側のPMOSスイッチ114をオンにする。制御信号EN ECOMP、EN ICOMP、およびENISENは、第1のコンパレータ34,第2のコンパレータ36、および電流検知回路32をそれぞれ有効にする。ここで、レギュレータ全体が無効にされない限り、エラーアンプ38は常にオンである。HON状態において、ハイ側のPMOSスイッチ114は閉じられており、インダクタ116を通る電圧供給VSUPPLYからの電流は増加状態になる。電流測定回路32のISENSE部分はこの状態の間アクティブであり、ハイ側のPMOSスイッチ114を通ってVSUPPLYから流れる電流の量を測定する。
【0026】
OUTが設定点(上で示されるように、所望の出力電圧)に近いと仮定すると、VOUTと設定点の差を測定するエラーアンプ38の出力が、VOUTの通常の変動を無視するように選択されたノイズ除去閾値VTを超えないので、“E COMPARE”として参照される第1のコンパレータ34の出力は、偽の論理となるが、設定点における急速な減少においてはアサートする。そのようなものとして、図4でBLNK DLYで示され、ハイ側のPMOSスイッチ114がONになる間の過渡電流を阻止するために必要な制御装置90によって影響される前もって決められた遅延期間の後に、制御装置90は、HON状態が入力されている時、データ入力にE COMPARE信号を受信し、クロックが入力され、出力QがE COMPAREの値(この場合、偽)を保持するDフリップフロップの機能を実行する。結果として、信号EN NEGISENSEが図4で示されるように偽となる。ここで、信号HONとDフリップフロップの出力信号のいずれもが真の時、信号EN NEGISENSEは真となる。Dフリップフロップの出力が、設定点より大きいVOUTを減らすためにLENの間負のインダクタ電流が流れなければならないことを示すために真となる時、信号NEGIは真となる。
【0027】
上で言及したように、HON状態において、ハイ側のPMOSスイッチ114はONとなり、供給VCC(さらにVSUPPLYまたはVINとして参照される)からインダクタ116を通って負荷へ流れる電流が増加する。検知電流ISENSEをRS倍したものの拡縮割合がエラーアンプの積分された出力と本質的に等しいループフィルタ電圧よりも大きくなるまで、電流は増え続ける。すなわち、電流は設定点とVOUTの差に比例した値を超えるまで増える。この時、I COMPAREとして参照される第2のコンパレータ36の出力は、真となり、スイッチングレギュレータ30はロー側の有効状態となる“LEN”状態に進む。図4に示されるように、真であるHON状態信号とI COMPARE信号の結合は、スイッチングレギュレータ30をLEN状態に遷移させるように機能する。ここで、電流測定回路32によって生成されるISENSE電流信号は、ハイ側のスイッチ114を流れる電流の量を表し、正のインダクタ電流には正、負のインダクタ電流には負となる。
【0028】
EN状態に入ると、制御装置90は、EN ACTIVE DIODE信号を真にする働きをし、それによりアクティブダイオード10を有効にする。一度アクティブダイオード10が有効にされると、この場合、正のインダクタ電流がアクティブダイオード10を再循環し、0に向かって減少し始める。小さい負荷において、インダクタ電流は0に達し、アクティブダイオード10は非伝導状態になる。ここで、上で説明したように、一度再循環電流がほぼ0に近づくと、アクティブダイオード10はオフになるように(すなわち、トランジスタ18を非伝導状態にするように)機能する。アクティブダイオード10の状態にかかわらず、次のクロックパルスがLOFF状態への遷移前に受信されるまで、スイッチングレギュレータ30はLEN状態で待機するであろう。上で言及したように、本発明のスイッチングレギュレータ30は、クロック装置であり、装置の1作動周期の期間は、選択されたクロック周期によって決定され、そのクロック周期は回路設計者によってあらかじめ定められるものである。知られているように、利用されるクロック周期の長さは、スイッチングレギュレータが利用されている与えられた適用次第である。一度LOFF状態になると、EN ACTIVE DIODE信号は偽にされ、アンプ12は無効となり、アクティブダイオード10のトランジスタ18はオフされ、制御装置90はアクティブダイオードがオフ状態であることを確認する。一度、“ON”信号の論理レベルが、アクティブダイオードの状態がオフになったことを示すと、それがすでにオフでなくなっていてもスイッチングレギュレータ30はIDLE状態に戻り、DISABLE REGULATORが真でない限り、前記周期がHON状態への遷移と共に繰り返される。
【0029】
EN状態で作動するスイッチングレギュレータ30に再び戻ると、前記シナリオと反対に、負荷電流が次のクロックパルスの受信よりも前に0に達しない程十分大きい場合(持続的な電流モードの作動)は、スイッチングレギュレータ30は次のクロックパルスでLOFFに遷移し、アクティブダイオード10は、ENABLE ACTIVE DIODE信号を偽にすることによってオフにされる。一度“ON”信号が、アクティブダイオードがオフであることを示すと、スイッチングレギュレータ30はIDLE状態に戻り、前記周期が繰り返される。ここで、LOFF状態の機能は、持続的な電流モードにおける貫通を防ぐことである。
【0030】
したがって、“LOFF”状態でアクティブダイオード10は、再循環電流が正でない(不連続電流モード)のですでにオフであるか、信号EN ACTIVE DIODEがアサートされない(連続電流モード)のでオフになっているかのいずれかであり、アクティブダイオード10が非伝導状態の時、信号ONはアサートが停止され、状態は“IDLE”に進み、周期が繰り返される。
【0031】
さらに、負荷が突然減少する、または設定点が低下させられる場合(上で言及したように、負荷要求が与えられた適用によって変化するので、設定点はシステム制御装置によって変化させられてもよい)、VOUTは設定点よりも一時的に大きくなる。このような状況においては、負荷コンデンサ118に放電させるために電流を低くすることが必要である。スイッチングレギュレータ30は、この状況で電流を低くすることを可能にする。
【0032】
特に、再び図4を参照して、設定点が低くされたと仮定すると、スイッチングレギュレータ30は上で詳述されたようになお機能する。しかしながら、この状況では、“HON”状態に入るので、ブランキング遅延期間の最後でDフリップフロップの出力が真になりISENSE回路のEN NEGISENSE信号が真になるように、第1のコンパレータ34の出力、ECOMPAREが真となる。そのようなものとして、電流測定回路32は、PMOSトランジスタ114のドレインからソースに流れる電流を測定するように作動する。また、エラーアンプ38からの電流はループフィルタの電圧を正より小さくしているので、第2のコンパレータ36の出力、I COMPAREはすでに真となっていない場合すぐに真となり、スイッチングレギュレータ30は“LEN”状態に進む。
【0033】
“LEN”状態において、NEGI信号とENABLE ACTIVE DIODE信号のいずれもがアサートされる(すなわち真)ので、FORCE LON信号は真となる。FORCE LON信号がアクティブである(すなわち真)ことの結果として、アクティブダイオード10のトランジスタ18がオンになり、スイッチングレギュレータ30を“LOFF”状態に進ませる次のクロックパルス(すなわち、クロック(または周期タイマー)からのタイミング信号)をアクティブダイオード10が受信して再度無効になるまで、急速にインダクタ電流を減少させる。LOFF状態では、FORCE LON信号とENABLE ACTIVE DIODE信号が偽であり、アクティブダイオードのON信号が偽となりスイッチングレギュレータの状態は“IDLE”に進み、そしてその周期が繰り返される。ここで、VOUTが設定点よりも大きいままである限り、“HON”でE COMPAREは真のままであり続け、とても細いパルスだけの正のスイッチ電流で前の状態が繰り返される。しかしながら、インダクタ電流は大きくて負であり、ロー側のトランジスタ18がオフになる時、負のハイ側のスイッチ電流を流す。最後には、いくつかの周期後、VOUTは所望の設定点に達し、E COMPAREは偽となり、前に説明した最初のシーケンス(VOUTは設定点を超えない)が回復する。
【0034】
図5a〜5eは、上で議論される様々な負荷状態における連続する2制御周期での典型的なインダクタ電流を説明する。図5aで示されるように、大きい負荷においてインダクタ電流が、LとCの値の許容される選択によって小さい大きさのリップルでとぎれない(すなわち、インダクタ電流が0にならない)。図5bは、インダクタ電流がわずかに不連続であり、連続電流モードの性能よりも性能が改善され、リップルの最大値がより小さくなる適度な負荷状態を説明する。とても小さい負荷においては、図5cで示されるように、性能がさらに改善され、リップルがより小さくなるが、周期のスキップや低反復率バーストモードが起こらない。負の負荷の過渡現象、または負荷を調達する安定状態の間は、図5dおよび5eでそれぞれ示されるように、それぞれインダクタ電流は負となり、調整に求められるように十分連続的にまでもなる。
【0035】
上で言及したように、本発明のスイッチングレギュレータは先行技術よりも有利な多くの点を備える。このような本発明の1つの有利な点は、重大な効率の減少なしに小さい負荷電流状態における作動を可能にする費用効果のあるスイッチングレギュレータを提供することである。ここで説明したように、これは、典型的な先行技術の装置で見つけられる同期して駆動されるロー側のスイッチの代わりに、制御および検知の信号を含むアクティブダイオードの機能を利用すること、および正負両方の回路に対応するハイ側の電流検知回路を利用することにより、いくぶん達成される。
【0036】
本発明のもう1つの有利な点は、そこに含まれる活性の構成要素の多くが作動周期の一部の間電源オフされ、それにより電力要求を減らし、さらに総合的な性能を改善することを可能とすることである。
【0037】
加えて、小さい負荷電流においてでさえ、せいぜい一回のHONでのハイ側のスイッチの活性化しかなく、それは各クロック周期の始まりでしか起こり得ない。すべての機能が電源オフされる“スリープ”期間が次にある多数のハイ側のスイッチの活性化の速い連続がある作動の“バースト”モードとは対照的に、本発明の作動はスイッチングノイズのいちじるしくより密な周波数範囲と設定点からのVOUTのかなり小さい逸脱に帰着する。
【0038】
ここで、本発明の重要な恩恵の一つは、インダクタ電流の極性が負の時でさえ、この課題を達成するために多大な量の回路を必要としたり、負の供給電圧の必要性を必要としたりすることなく、インダクタ電流の最大値を調整できることである。前述のことが達成されるのを可能にする本発明の1側面は、0の負荷電流および電流検知出力限界におけるループフィルタでの電圧基準レベルを、周知の装置で典型的に0Vとされているのとは対照的に正の値(VREF)とすることである。本発明のシステムが、瞬間的なVOUTが0とVCCの間となるような抵抗(すなわち、ステップダウンコンバータ)であり続ける間は、VOUTが基準点より大きく、制御装置が出力負荷からの電流を低くする間、標準的な方法でなお作動する時、過渡状態の間、エラーアンプ38と電流検知回路32の出力電流は負となりうる。特にここで、電流検知回路32により生成されるISENSE電流信号は正のインダクタ電流には正、負のインダクタ電流には負となる。
【0039】
すなわち、本発明に従って、インダクタの電流の実際の最高値が負の方向であってもシステムは常にインダクタ電流の正の最高値を調整する。言及されたように、このことは、実際の電流が負の時に検知電流の負の方向を保つことによって部分的に達成される。これは、コンパレータの修正を少しも要求することなしに、ICOMPAREコンパレータの増加する値によって検知される負の電流の衰える大きさを可能にする(すなわち、ICOMPAREは、正の最大値が負の値である場合でさえ、ループフィルタ電圧とすべての場合の最大値とを直接比較することによってインダクタ電流の正の最大値を特定する)。上で説明されるように、前記作動を提供する構成要素は、電流検知回路32、電流検知回路の末端、およびエラーアンプ38を含む。これらの構成要素は0の負荷電流に対応して生成される信号が(典型的に利用される0ボルトとは対照的に)正の値となるように作動する。結果として、負荷電流が負となる時でもなお、基準に対して生成される信号が、他の正の信号と同じ方法で処理されうる接地より高い(すなわち正の)値となる。
【0040】
ここに、本発明の特定の実施形態および例を説明の目的で示しているが、当業者に理解されるように、本発明の範囲において同等の様々な変形が可能である。
【0041】
1つのこのような変形は、負荷がショートする事象における構成要素の損傷を防ぐ安全回路をさらに含むことである。
【0042】
もう1つの可能な変形は、VINが実質的にVOUTの設定点と等しく、HONが調整のために1クロック周期(すなわち、100%のデューティサイクル)以上続く時に出力リップル電圧を減らすように作動する回路を備えることである。
【0043】
もう1つの可能な変形は、50%より大きいデューティサイクルでの作動を可能とする傾き補償回路を、出力電圧に対する入力電圧の値と負荷の大きさによって求められる時に含むことである。
【0044】
さらにもう1つの変形は、とても小さい負荷における起動時の過渡電流のオーバーシュートを減らすループフィルタの非線形リミッターを含むことかもしれない。
【0045】
さらにもう1つの可能な変形は、上で議論された内部クロックを利用するのとは対照的に外部クロックと同調する手段を備えることかもしれない。
【0046】
ここで、上記の変形は単なる例である。さらに、以下の請求項で用いられる用語は明細書および請求項で開示される特定の実施形態に本発明を限定するように解釈されるべきではない。むしろ、本発明の範囲は、請求項解釈の確立された原則に従って解釈されるべき以下の請求項によって完全に決定されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0047】
明細書に盛り込まれ、その一部を形成する添付の図面は、本発明のいくつかの外観や実施例、および上記の概要説明と以下の詳細説明をともに説明するものであり、発明の原理を説明するのに役立つ。このような説明は添付の図面を参照している。図面は単に発明の好ましい実施態様を説明する目的だけのものであり、発明を限定するものとして扱われるべきではない。
【図1】図1は、本発明に従ってロー側の装置としてアクティブダイオードを利用するステップダウン電流モードスイッチングレギュレータを説明する。
【図2】図2は、本発明で用いられる典型的なアクティブダイオードの概要ブロック図を説明する。
【図3】図3は、本発明に従って、典型的なステップダウン電流モードスイッチングレギュレータの概要ブロック図を説明する。
【図4】図4は、本発明の目新しいスイッチングレギュレータと制御装置の作動を説明する典型的な状態図/フローチャートである。
【図5】図5a〜5eは、上で論議される様々な負荷状態における連続する2制御周期での典型的なインダクタ電流を説明する。
【0048】
上述の図を通じて、同一の参照数字が、同一または類似する構成部分を指定するのに用いられている。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
スイッチングレギュレータであって、
ハイ側のスイッチと、
アクティブダイオードを含むロー側のスイッチと、
上記ハイ側のスイッチと上記ロー側のスイッチとに連結され、上記スイッチングレギュレータの作動間に上記ハイ側のスイッチと上記ロー側のスイッチの作動状態を制御する制御装置と、
上記ハイ側のスイッチに連結され、上記ハイ側のスイッチを流れる正負両方向の電流を測定することができる電流測定回路と、
を備えたスイッチングレギュレータ。
【請求項2】
請求項1のスイッチングレギュレータであって、
上記スイッチングレギュレータの所望の出力電圧を示す信号を受信する第1の入力と上記スイッチングレギュレータの出力電圧レベルを示す信号を受信する第2の入力とを有し、上記スイッチングレギュレータの所望の出力電圧と出力電圧レベルとの差をそれぞれ示す第1の出力および第2の出力信号を生成するエラーアンプをさらに含むスイッチングレギュレータ。
【請求項3】
請求項2のスイッチングレギュレータであって、
上記エラーアンプの上記第1の出力信号を受信する第1の入力と基準電圧を受信する第2の入力とを有し、上記出力電圧が上記所望の出力電圧よりも大きい時に第1の論理出力信号をアサートするように動作可能な第1のコンパレータをさらに含むスイッチングレギュレータ。
【請求項4】
請求項3のスイッチングレギュレータであって、
上記エラーアンプの上記第2の出力信号を受信する第1の入力と上記電流測定回路の出力を受信する第2の入力とを有し、上記エラーアンプによって前に出力された信号の平均と結合された上記エラーアンプからの上記第2の出力信号が上記電流測定回路の上記出力よりも小さいレベルである時に第2の論理出力信号をアサートするように動作可能な第2のコンパレータをさらに含むスイッチングレギュレータ。
【請求項5】
請求項4のスイッチングレギュレータであって、
上記第1のコンパレータの上記第1の入力に入力される上記エラーアンプの上記第1の出力信号は上記スイッチングレギュレータの所望の出力電圧と出力電圧との差の瞬間の値を表すスイッチングレギュレータ。
【請求項6】
請求項2のスイッチングレギュレータであって、
上記エラーアンプの上記第1の出力信号と上記エラーアンプの上記第2の出力信号とは互いに比例する量を有するスイッチングレギュレータ。
【請求項7】
請求項2のスイッチングレギュレータであって、
上記エラーアンプの上記第1の出力信号と上記エラーアンプの上記第2の出力信号とは互いに等しいスイッチングレギュレータ。
【請求項8】
請求項4のスイッチングレギュレータであって、
上記第2のコンパレータの上記第1の入力に連結され、上記エラーアンプによって前に出力された信号の上記平均を生成するループフィルタをさらに含むスイッチングレギュレータ。
【請求項9】
請求項4のスイッチングレギュレータであって、
上記電流測定回路の出力と上記第2のコンパレータの上記第2の入力との間に配置された終端処理するインピーダンスおよび基準電圧をさらに含むスイッチングレギュレータ。
【請求項10】
請求項4のスイッチングレギュレータであって、
上記第1のコンパレータの上記第1の入力に連結された終端処理するインピーダンスおよび基準をさらに含むスイッチングレギュレータ。
【請求項11】
請求項2のスイッチングレギュレータであって、
上記エラーアンプの上記第1の出力信号と上記第2の出力信号は電流信号であるスイッチングレギュレータ。
【請求項12】
請求項1のスイッチングレギュレータであって、
上記アクティブダイオードは、
第1の端子、第2の端子、および制御端子を有するトランジスタと、
オフセットバイアスソースを介して上記トランジスタの上記第1の端子に接続される非反転入力端子、上記トランジスタの上記第2の端子に接続される反転入力端子、および出力端子を有するアンプと、
上記制御装置から制御信号を受信する第1の入力、および上記アンプから出力信号を受信する第2の入力を有する加算器と、
上記加算器回路の出力を受信する入力および上記トランジスタの上記制御端子に連結された出力を有し、上記加算器回路の出力に基づいて上記トランジスタの作動を制御するように動作可能なドライバー回路と、
を含むスイッチングレギュレータ。
【請求項13】
請求項12のスイッチングレギュレータであって、
上記トランジスタの上記第1の端子から上記トランジスタの上記第2の端子へ順方向の電流が流れる時、上記トランジスタの上記第1の端子と上記トランジスタの上記第2の端子の間の電圧が上記オフセットバイアス電圧ソースの電圧で維持されるスイッチングレギュレータ。
【請求項14】
請求項12のスイッチングレギュレータであって、
上記アンプは、上記トランジスタの上記第1の端子と上記トランジスタの上記第2の端子との間の電圧差を検知し、その電圧差に従って上記出力信号を生成するスイッチングレギュレータ。
【請求項15】
請求項12のスイッチングレギュレータであって、
上記制御装置は、上記制御信号を上記加算器回路に送ることによって上記トランジスタを作動させることが可能なスイッチングレギュレータ。
【請求項16】
請求項4のスイッチングレギュレータであって、
上記電流測定回路、上記エラーアンプ、上記アクティブダイオード、上記第1のコンパレータ、および上記第2のコンパレータのそれぞれは、必要な時に上記スイッチングレギュレータの作動中に上記制御装置によって作動させられ、
上記制御装置は、特定の装置にイネーブル制御信号を送ることによって特定の装置を作動させるスイッチングレギュレータ。
【請求項17】
請求項12のスイッチングレギュレータであって、
上記ドライバー回路は、上記トランジスタの状態を示す出力状態信号を生成し、
上記出力状態信号は、上記制御装置に連結されているスイッチングレギュレータ。
【請求項18】
請求項1のスイッチングレギュレータであって、
上記電流測定回路は、第1の制御イネーブル信号が上記制御装置から送られている時に上記ハイ側のスイッチを正の方向に流れる電流を計測し、第2の制御イネーブル信号が上記制御装置から送られている時に上記ハイ側のスイッチを負の方向に流れる電流を計測するスイッチングレギュレータ。
【請求項19】
請求項1のスイッチングレギュレータであって、
上記電流測定回路は、上記ハイ側のスイッチを流れる電流の量に比例した出力電流信号を生成するスイッチングレギュレータ。
【請求項20】
請求項19のスイッチングレギュレータであって、
電流が正の方向に上記ハイ側のスイッチを流れている時、上記出力電流信号は正の電流信号であり、電流が負の方向に上記ハイ側のスイッチを流れている時、上記出力電流信号は負の電流信号であるスイッチングレギュレータ。
【請求項21】
請求項1のスイッチングレギュレータであって、
上記ハイ側のスイッチと上記ロー側のスイッチとの間に連結されたインダクタ、およびコンデンサと、
上記コンデンサと並列に連結された負荷と、
をさらに含むスイッチングレギュレータ。
【請求項22】
請求項1のスイッチングレギュレータであって、
正の電圧レベルが0の負荷供給電流を表すために利用されるスイッチングレギュレータ。
【請求項23】
請求項9のスイッチングレギュレータであって、
正の電圧レベルが0の負荷供給電流を表すために用いられるスイッチングレギュレータ。
【請求項24】
出力電圧を調整するスイッチングレギュレータであって、
ハイ側のスイッチと、
アクティブダイオードを含むロー側のスイッチと、
上記ハイ側のスイッチと上記ロー側のスイッチとに連結された制御装置と、
上記ハイ側のスイッチに連結された電流測定回路とを含み、
上記スイッチングレギュレータは、上記出力電圧を測定し、上記出力電圧が所望のレベルより低い場合はインダクタを介して負荷へ電流を供給するように上記ハイ側のスイッチを作動させ、上記出力電圧が所望のレベルより高い場合はインダクタを介する上記負荷への電流を低くするようにハイ側のスイッチを作動させるように作動し、
上記電流測定回路は、上記ハイ側のスイッチを正と負のいずれかの方向に流れる電流を測定するように作動し、
上記制御装置は、上記スイッチングレギュレータの使用可能な電力要求を減らすように、上記電流測定回路に含まれるアクティブな構成要素と上記アクティブダイオードを、上記スイッチングレギュレータの作動中に上記アクティブな構成要素が利用されない時、無効にするスイッチングレギュレータ。
【請求項25】
請求項24のスイッチングレギュレータであって、
正の電圧レベルが0の負荷供給電流を表すために用いられるスイッチングレギュレータ。
【請求項26】
ハイ側のスイッチ、アクティブダイオードを含むロー側のスイッチ、上記ハイ側のスイッチと上記ロー側のスイッチに連結された制御装置、および上記ハイ側のスイッチに連結された電流測定回路を含むスイッチングレギュレータを利用することによって出力電圧を調整する方法であって、
上記出力電圧を測定し、上記出力電圧が所望のレベルより低ければインダクタを介して負荷に電流を供給するように上記ハイ側のスイッチを作動させ、上記出力電圧が上記所望のレベルより高ければ上記インダクタを介する上記負荷からの電流を低くするように上記ロー側のスイッチを作動させることと、
上記ハイ側のスイッチを正方向と負方向のいずれかに流れる電流を測定する上記電流測定回路を利用することのステップを含み、
上記制御装置は、上記電流測定回路を制御すること、および上記スイッチングレギュレータの使用可能な電力の要求を減らすために、上記電流測定回路に含まれるアクティブな構成要素と上記アクティブダイオードを、上記スイッチングレギュレータの作動中で上記アクティブな構成要素が利用されない時に、無効にすることのために使用できる方法。
【請求項27】
請求項26に従って出力電圧を調整する方法であって、
上記スイッチングレギュレータの所望の出力電圧と出力電圧レベルとの差を示し、エラーアンプによって生成される第1の出力信号を生成することと、
上記出力電圧が上記所望の出力電圧より大きい時に、第1のコンパレータによって生成される第2の出力信号を生成することと、
上記電流測定回路の出力がエラーアンプから出力される過去の平均と現在の値の結合よりも大きい時、第2のコンパレータによって生成される第3の出力信号を生成することのステップをさらに含み、
上記エラーアンプ、上記第1のコンパレータ、および第2のコンパレータは、上記スイッチングレギュレータの使用可能な電力の要求を減らすために、上記スイッチングレギュレータの作動中で利用されない時、無効にされる方法。
【請求項28】
請求項27に従って出力電圧を調整する方法であって、
上記制御装置は、特定の装置へイネーブル制御信号を送ることによって、特定の制御装置を有効にする方法。
【請求項29】
請求項27に従って出力電圧を調整する方法であって、
上記ロー側のスイッチの状態を示し、上記制御装置に連結される出力状態信号を生成するステップをさらに含む方法。
【請求項30】
請求項26に従って出力電圧を調整する方法であって、
正の電圧レベルが0の負荷供給電流を表すために利用される方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2006−67791(P2006−67791A)
【公開日】平成18年3月9日(2006.3.9)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2005−243655(P2005−243655)
【出願日】平成17年8月25日(2005.8.25)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】