説明

ステータコアアセンブリー及びそれを含むモータ

【課題】本発明はステータコアアセンブリー及びそれを含むモータに関する。
【解決手段】本発明の一実施例によるステータコアは固定部材に挿入されて結合されるコアバックと、前記コアバックから突設しコイルが巻回される少なくとも1つのティース部と、を含み、前記コイルは一定の間隔をおいて前記ティース部に巻回され、前記コイルは次のティース部に巻回されるために、巻線された前記ティース部の軸方向下部面から引き出されることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ステータコアアセンブリー及びそれを含むモータに関し、より詳しくは、ステータコアに巻回されるコイルと回転部材の接触を防止することで不良を最小限に抑えるステータコアアセンブリー及びそれを含むモータに関する。
【背景技術】
【0002】
情報保存装置の一つであるハードディスクドライブ(HDD;Hard Disk Drive)は、記録再生ヘッド(read/write head)を使用してディスクに保存されたデータを再生、またはディスクにデータを記録する装置である。
【0003】
このようなハードディスクドライブは、ディスクを駆動させるためのディスク駆動装置が必要であり、上記ディスク駆動装置には小型のモータが使用される。
【0004】
このような小型のモータには流体動圧軸受アセンブリーが利用されており、上記流体動圧軸受アセンブリーの回転部材の一つであるシャフトと固定部材の一つであるスリーブの間にはオイルが介在し、上記オイルから発生する流体圧力によりシャフトを支持するようになる。
【0005】
また、このようなモータは回転駆動力を発生させるためにステータコアにコイルを複数回巻回し、巻回された上記コイルとマグネットとの相互作用によりモータの回転駆動力を得ている。
【0006】
ここで、ステータコアは、ケイ素鋼板を素材として一枚ずつプレスしたコアを複数枚積層して形成し、その上に絶縁被膜を形成してコイルを巻回するようになる。
【0007】
コイルが巻回されたステータコアは、モータの固定部材であるベース部材に挿入されて固定部材の一構成要素として作用し、マグネットを備える回転部材は上記ステータコアとの相互作用により回転する。
【0008】
このとき、回転部材が回転する場合、外部からの衝撃などの多様な要因により、ステータコアに巻回されるコイルと回転部材が接触して断線するという不良が発生する恐れがあり、これはモータの性能に直結する重要な問題と認識されている。
【0009】
従って、ステータコアへのコイルの巻回において、回転部材との接触を防止することで性能及び寿命を向上させる研究が強く求められている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の目的は、ステータコアにコイルを巻回するに当たり、巻回されるパターンを改善してハブを含む回転部材との接触を防止することで性能及び寿命を向上できるステータコアアセンブリー及びそれを含むモータを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の一実施例によるステータコアアセンブリーは、固定部材に挿入されて結合されるコアバックと、上記コアバックから突設しコイルが巻回される少なくとも1つのティース部と、を含み、上記コイルは上記ティース部に巻回され、上記コイルは次のティース部に巻回されるために、巻線された上記ティース部の軸方向下部から引き出されることができる。
【0012】
本発明の一実施例によるステータコアアセンブリーにおける上記ティース部の軸方向下部から引き出される上記コイルは、隣接するティース部の軸方向下部に延長した後、上記隣接するティース部の隣接するティース部の軸方向上部に延長形成されることができる。
【0013】
本発明の一実施例によるステータコアアセンブリーにおける上記ティース部の軸方向下部から引き出される上記コイルは、隣接するティース部の軸方向上部に延長した後、上記隣接するティース部の隣接するティース部の軸方向下部に延長形成されることができる。
【0014】
本発明の一実施例によるステータコアアセンブリーにおける上記ティース部の軸方向下部から引き出される上記コイルは、巻回される次のティース部の下部に流入して巻回されることができる。
【0015】
本発明の一実施例によるステータコアアセンブリーの上記コイルは巻回される上記ティース部及び次のティース部に反時計又は時計回りに巻回されることができる。
【0016】
本発明の一実施例によるステータコアアセンブリーの上記コイルは、上記コアバックの上側を基準に反時計又は時計回りに上記ティース部を移動しながら上記ティース部に巻回されることができる。
【0017】
本発明の一実施例によるステータコアアセンブリーの上記ティース部は、上記コアバックから等ピッチ間隔で3N(Nは自然数)個を備え、上記コイルは3相であり、3相の上記コイルの一端であるコモン部が同一のスロットから引き出されることができる。
【0018】
本発明の他の一実施例によるモータは、コイルが巻回されるステータコアアセンブリーと、上記固定部材と結合され、上記固定部材に対して回転が可能な回転部材と、を含むことができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によるステータコア及びそれを含むモータによると、ステータコアに巻回されるコイルとハブを含む回転部材との接触を防止することで断線の不良を最小限に抑えることができる。
【0020】
また、コイルと回転部材の接触を防止することで接触時に発生し得る騒音及び振動を防止し、モータの性能及び寿命を極大化させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の一実施例によるステータコアアセンブリーを含むモータを示した概略断面図である。
【図2】本発明の一実施例によるステータコアアセンブリーに提供されるステータコアを示した概略斜視図である。
【図3】本発明の一実施例によるステータコアアセンブリーを示した底面図である。
【図4】本発明の一実施例によるステータコアアセンブリーを示した側面図である。
【図5】本発明の一実施例によるステータコアの各ティース部を平面上に配列し、巻回されるコイルのパターンを示した概略図である。
【図6】本発明の他の一実施例によるステータコアの各ティース部を平面上に配列し、巻回されるコイルのパターンを示した概略図である。
【図7】本発明のさらに他の一実施例によるステータコアの各ティース部を平面上に配列し、巻回されるコイルのパターンを示した概略図である。
【図8】本発明のさらに他の一実施例によるステータコアの各ティース部を平面上に配列し、巻回されるコイルのパターンを示した概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下では図面を参照し本発明の具体的な実施例を詳細に説明する。但し、本発明の思想は提示される実施例に限らず、本発明の思想を理解する当業者は同一思想の範囲内で他の構成要素の追加、変更、削除などを通して退歩的な他の発明や本発明の思想の範囲内に含まれる他の実施例を容易に提案することができ、これも本願発明の思想の範囲内に含まれる。
【0023】
また、各実施例の図面に示す同一または類似する思想の範囲内で機能が同一の構成要素は同一または類似する参照符号を用いて説明する。
【0024】
図1は、本発明の一実施例によるステータコアアセンブリーを含むモータを示した概略断面図である。
【0025】
図1を参照すると、本発明の一実施例によるステータコアアセンブリー100を含むモータ500は、シャフト210を支持するスリーブ200と、ハブ310を含む回転部材300と、ステータコア110を含む固定部材400とを含むことができる。
【0026】
まず、方向に対する用語を定義すると、軸方向上側又は下側方向は、図1においてシャフト210又はステータコア110を基準に上側又は下側方向を意味することができる。本実施例においては、ステータコア110は、軸方向上側が回転部材300と対向している。
【0027】
スリーブ200は、回転するシャフト210の上端が軸方向上側に突出するように上記シャフト210を支持する固定部材400の一構成要素であることができ、Cu又はAlを鍛造したり、Cu−Fe系合金粉末又はSUS系粉末を焼結することで形成されることができる。
【0028】
ここで、上記シャフト210は、上記スリーブ200の軸孔と微細な隙間を有するように挿入されることができ、上記微細な隙間にはオイルが充填され、上記シャフト210の外径及び上記スリーブ200の内径のうち少なくとも一方に形成されるラジアル動圧溝202によってハブ310を含む回転部材300の回転をスムーズに支持できる。
【0029】
上記スリーブ200は、スリーブ200の上部と下部を連通するように形成される循環ホール204を備えることができ、上記循環ホール204は、本発明によるモータ500の内部のオイルの圧力を分散してバランスを保ち、且つ上記モータ500の内部に存在する気泡などが循環により排出されるようにすることができる。
【0030】
ここで、上記スリーブ200の軸方向下部は隙間を保った状態で上記スリーブ200と結合し、上記隙間ではオイルを収容するカバープレート220が結合されることができる。
【0031】
上記カバープレート220は、上記スリーブ210の間の隙間にオイルを収容し、それ自体で上記シャフト210の下面を支持する軸受としての機能を行うことができる。
【0032】
また、上記オイルは、上記シャフト210と上記スリーブ200の間の隙間、後述するハブ310と上記スリーブ200の間の隙間、及び上記カバープレート220と上記シャフト210及び上記スリーブ200の間の隙間に連続的に充填され、全体的にフルフィル(Full−fill)構造を形成することができる。
【0033】
ハブ310を含む回転部材300は、後述する固定部材400に対して回転できるように備えられる回転構造物であり、後述するステータコア110と一定の間隔をおいて交互対応する環状のマグネット320を外周面に備えることができる。
【0034】
また、上記ハブ310は、上記スリーブ200の上側外部面の間でオイルをシーリングでき、このために軸方向下側に延長形成される周壁部315を備えることができる。
【0035】
即ち、上記周壁部315は、回転部材であるハブ310の一面から突設して固定部材であるスリーブ200の間でオイルをシーリングでき、固定部材である上記スリーブ200の上側外部面の間で上記オイルの界面が形成されるよう、上記固定部材であるスリーブ200の外部面に沿って延長形成されることができる。
【0036】
ステータコア110を含む固定部材400は、ベース部材410を含む構成要素であることができ、上記ベース部材410に上記ステータコア110が結合されることができる。
【0037】
上記ステータコア110にはコイル120が巻回されてステータコアアセンブリー100を形成することができるが、巻回されるパターンの詳細については図2〜図6を参照して後述する。
【0038】
但し、図1の拡大図はステータコアアセンブリー100の底面を示したものであり、これを参照すると、コイル120の渡り線が、ステータコア110の底面、即ち、回転部材300と対向しない軸方向下側に配置されることが分かり、これにより、コイル120の渡り線とハブ310との接触を防止できる。
【0039】
上記コイル120の渡り線に対する詳細は図2〜図6を参照して後述する。
【0040】
上記ベース部材410は、上記スリーブ200の外周面が固定され、上記コイル120が巻回されるステータコア110が挿入されることができ、上記ベース部材410の内面あるいは上記スリーブ200の外面に接着剤を塗布して組み立てられることができる。
【0041】
上記ステータコアアセンブリー100は、パターン回路が印刷された印刷回路基板(図示せず)が備えられるベース部材410の上部に固定配置され、上記コイル120と対応するベース部材410の上面には上記コイル120の引き出し線を下部へ露出させるようにする一定の大きさのコイル孔が複数貫通して形成されることができる。
【0042】
ここで、上記コイル120は3相のコイルであり、便宜上、u相のコイル、v相のコイル及びw相のコイルと命名することができる。
【0043】
それぞれの上記u相、v相及びw相のコイルの一端はコモン部であることができ、各コモン部は同一のコイル孔を通り、それぞれの上記u相、v相及びw相のコイルの他端は互いに異なるコイル孔を通り、外部電源が供給されるよう、印刷回路基板(図示せず)に電気的に連結されることができる。
【0044】
図2は、本発明の一実施例によるステータコアアセンブリーに提供される ステータコアを示した概略斜視図であり、図3は、本発明の一実施例によるステータコアアセンブリーを示した底面図であり、図4は、本発明の一実施例によるステータコアアセンブリーを示した側面図である。
【0045】
図2を参照すると、本発明の一実施例によるステータコアアセンブリーに提供されるステータコア110はコアを一枚ずつ積層して形成することができる。
【0046】
コアはケイ素鋼板を素材としてプレスしたもので、上記コアを複数枚積層することで上記ステータコア110を形成することができる。
【0047】
上記ステータコア110は、固定部材400であるベース部材410に結合されるコアバック112と、上記コアバック112から突設する少なくとも1つのティース部114とを含むことができる。
【0048】
また、上記コアバック112は、固定部材400であるベース部材410に結合し固定できるようにする開口を形成でき、上記開口は、例えば、コアバック112の中央に配置されることができる。
【0049】
また、上記コアバック112は、環状を有するように形成できるが、上記コアバック112の形状と開口の位置はこれに限らず、多様に変更できる。
【0050】
即ち、上記コアバック112は、ベース部材410に突設する外周部415(図1を参照)の形状によって四角環状、六角環状、八角環状など、多様な形状に変更できる。
【0051】
ティース部114は、上記コアバック112から外径方向に突設することができ、コイル120が巻回されてマグネット320の磁束の流れが流入されることができる。
【0052】
即ち、巻回される3相のコイル120の特性上、上記ティース部114は上記コアバック112から等ピッチ間隔で3n(nは、自然数)個であることができる。
【0053】
ここで、スロットについて定義すると、スロットはティース部114の間の空間を意味し、ティース部114の個数と同様に形成されることができる。
【0054】
ここで、上記ティース部114は、上記ティース部114の外径方向の外側端を規定する先端部114bと、上記ティース部114の長さを規定するボディー部114aとを含むことができる。
【0055】
ここで、上記先端部114bは、上記ステータコア110の全体的な形状が円形をなすよう、丸められた外側面を備えることができる。
【0056】
上記ボディー部114aは、図2に示されたように一定の幅を備えることができるが、これに限らず、多様に変形できる。
【0057】
図3及び図4を参照すると、上記ティース部114のボディー部114aにはコイル120が巻回されることができ、上記コイル120は3相のコイルであることができる。
【0058】
即ち、本発明によるモータ500は3相駆動モータであることができ、各相は、前述したようにu相、v相及びw相であることができる。
【0059】
各相のコイル120は、一定の間隔をおいて上記ティース部114に巻回されることができ、次のティース部114に巻回されるために、巻線された上記ティース部114の軸方向下部から引き出されることができる。
【0060】
即ち、各相の上記コイル120は予め定められた1つのティース部114に巻回された後、2つのティース部114をとばしてその次に戻るティース部114に再び巻回されることができる。
【0061】
これは3相のコイル120の巻線によるもので、各相のコイル120が巻回されるティース部114は隣接して形成されることができる。
【0062】
まず、u相のコイル120aが巻回される方式について説明すると、u相のコイル120aは軸方向下部から1番のスロットを通ってa番のティース部に反時計回りにm(mは、2以上の自然数)回巻回するようになる。
【0063】
m回の巻線が終わると、u相のコイル120aの引き出し線は、9番のスロットを通ってa番のティース部の軸方向下部に引き出され、b番のティース部の軸方向下部を通ってc番のティース部の軸方向上部に延長されることができる。
【0064】
延長された上記u相のコイル120aは、軸方向の上側から下側に3番のスロットを通った後、次のティース部であるd番のティース部に反時計回りにk(kは、2以上の自然数)回巻回するようになる。
【0065】
また、上記u相のコイル120aは上記と同様の方式によりg番のティース部に巻回されることができ、最終的に9番のスロットの軸方向下側にu相のコイル120aの端部が引き出されることができる。
【0066】
即ち、u相のコイル120aの一端であるコモン部は9番のスロットの軸方向下側に引き出され、他端は、1番のスロットの軸方向下側に引き出されてベース部材410に形成されたそれぞれのコイル孔を通り、外部電源が供給されるように印刷回路基板(図示せず)と電気的に連結されることができる。
【0067】
v相のコイル120c及びw相のコイル120bも上記u相のコイル120aと同様にティース部114に巻回されることができ、v相のコイル120c及びw相のコイル120b一端であるコモン部はu相のコイル120aのコモン部と同様に9番のスロットの軸方向下側に引き出され、他端はそれぞれ3番及び2番のスロットの軸方向下側に引き出されることができる。
【0068】
ベース部材410には3相のコイル120の引き出し線が貫通されるように4個のコイル孔を形成でき、9番のスロットに引き出された3個のコモン部は1つのコイル孔を通り、コモン部の反対側端はそれぞれ3個のコイル孔に分けて貫通されることができる。
【0069】
ここで、図1を参照して説明したコイル120の渡り線とは、一定の間隔をおいてティース部114に巻回されるために、巻回されるティース部114とその間に位置するティース部114の軸方向上側又は下側を連続的に通る線を意味することができる。また、コイル120の渡り線とは、コアバック112に配置されるコイル120の部分である。
【0070】
よって、3相のコイル120の渡り線は、図2に示されたように、ステータコア110の軸方向下部面に上記コイル120の渡り線が形成されていることが分かる。つまり、3相のコイル120の渡り線は、ステータコア110の回転部材300と対向しない側に成される。
【0071】
即ち、u相のコイル120aを例に挙げると、a番のティース部に巻回された後の引き出し線はa番のティース部の軸方向下部を通り、b番のティース部の軸方向下部を連続的に通るようになり、これによって、u相のコイル120aの渡り線は本発明の一実施例によるステータコア110の軸方向下側に位置されることができる。
【0072】
v相のコイル120c及びw相のコイル120bの渡り線もu相のコイル120aと同様に軸方向下側に位置されることができる。したがって、ステータコア110の軸方向上部、すなわち、ステータコア110の回転部材300と対向する側には、3相のコイル120の渡り線が配置されない。
【0073】
このため、本発明の一実施例によるステータコアアセンブリー100において、巻回されるコイル120はコイルの渡り線が上記ステータコア110の軸方向下側に配置されることから、ステータコア110上側に位置するハブ310と接触する可能性を排除することができる。
【0074】
即ち、コイル120の渡り線は、外部からの衝撃といった多様な原因によりゆるくなることもあるが、本発明では上記コイル120の渡り線が軸方向下側に位置するため、ハブ310とは接触しない。
【0075】
図5は、本発明の一実施例によるステータコアの各ティース部を平面上に配列し、巻回されるコイルのパターンを示した概略図である。
【0076】
まず、図5(a)を参照し、u相のコイル120aの巻線パターンについて説明する。上記u相のコイル120aは、一定の間隔をおいて上記ティース部114のボディー部114aに巻回されることができ、具体的には、1番のスロットの軸方向下側から流入してa番のティース部に反時計回りに複数回巻回されることができる。
【0077】
上記a番のティース部に複数回巻回された後、上記a番のティース部の軸方向下部に引き出されて隣接するティース部であるb番のティース部の下部に延長した後、巻回される次のティース部であるd番のティース部に巻回されるためにc番のティース部の軸方向上部に延長形成されることができる。
【0078】
c番のティース部の上部に延長されたu相のコイル120aは、d番のティース部の軸方向下側に延長し、d番のティース部に反時計回りに複数回巻回されることができる。
【0079】
上記と同様の方法により、上記u相のコイル120aはg番のティース部にも巻回されることができ、上記g番のティース部の軸方向下側からさらに引き出され、隣接するh番のティース部の軸方向下側を通ってi番のティース部の軸方向上側に流入して時計回りに巻回された後、9番のスロットの軸方向下側に最終的に引き出されることができる。
【0080】
次に、図5(b)を参照し、v相のコイル120cの巻線パターンについて説明する。上記v相のコイル120cは、3番のスロットの軸方向下側から流入してc番のティース部に反時計回りに複数回巻回されることができる。
【0081】
上記c番のティース部に複数回巻回された後、上記c番のティース部の軸方向下部に引き出されて隣接するティース部であるd番のティース部の軸方向下部に延長した後、巻回される次のティース部であるf番のティース部に巻回されるためにe番のティース部の軸方向上部に延長形成されることができる。
【0082】
e番のティース部の上部に延長されたv相のコイル120cはf番のティース部の軸方向下側に延長し、f番のティース部に反時計回りに複数回巻回されることができる。
【0083】
上記と同様の方法により、上記v相のコイル120cはi番のティース部にも巻回されることができ、上記i番のティース部の軸方向下側からさらに引き出され、隣接するa番のティース部の軸方向下側に流入してa番のティース部に時計回りに巻回された後、9番のスロットの軸方向下側に最終的に引き出されることができる。
【0084】
最後に、図5(c)を参照し、w相のコイル120bの巻線パターンについて説明する。上記w相のコイル120bは、2番のスロットの軸方向下側から流入してb番のティース部に反時計回りに複数回巻回されることができる。
【0085】
上記b番のティース部に複数回巻回された後、上記b番のティース部の軸方向下部に引き出されて隣接するティース部であるc番のティース部の下部に延長した後、巻回される次のティース部であるe番のティース部に巻回されるためにd番のティース部の軸方向上部に延長形成されることができる。
【0086】
d番のティース部の上部に延長されたw相のコイル120bはe番のティース部の軸方向下側に延長し、e番のティース部に反時計回りに複数回巻回されることができる。
【0087】
上記と同様の方法により、上記w相のコイル120bはh番のティース部にも巻回されることができ、上記h番のティース部の軸方向下側からさらに引き出され、隣接するi番のティース部の軸方向上側に流入してi番のティース部に時計回りに巻回された後、9番のスロットの軸方向下側に最終的に引き出されることができる。
【0088】
ここで、上記u相、v相及びw相のコイル120a、120c、120bの一端であるコモン部は同一のスロットである9番のスロットの軸方向下側に引き出されることができ、それぞれの他端は1番、3番及び2番のスロットの軸方向下側に引き出されることができる。
【0089】
また、各相のコイル120の渡り線は、いずれもステータコア110の軸方向下側に形成できることが分かり、これによって、上記コイル120の渡り線と回転するハブ310との接触による断線を事前に防止することができる。
【0090】
図6は、本発明の他の一実施例によるステータコアの各ティース部を平面上に配列し、巻回されるコイルのパターンを示した概略図である。
【0091】
まず、図6(a)を参照し、u相のコイル120aの巻線パターンについて説明する。上記u相のコイル120aは、一定の間隔をおいて上記ティース部114のボディー部114aに巻回されることができ、具体的には、1番のスロットの軸方向下側から流入してa番のティース部に反時計回りに複数回巻回されることができる。
【0092】
上記a番のティース部に複数回巻回された後、上記a番のティース部の軸方向下部面から引き出されて隣接するティース部114であるb番のティース部の軸方向上側に延長した後、巻回される次のティース部であるd番のティース部に巻回されるためにc番のティース部の軸方向下側に延長形成されることができる。
【0093】
c番のティース部の下側に延長された上記u相のコイル120aはd番のティース部の軸方向下側に流入し、上記d番のティース部に反時計回りに複数回巻回されることができる。
【0094】
上記と同様の方法により、上記u相のコイル120aはg番のティース部にも巻回されることができ、上記g番のティース部の軸方向下側からさらに引き出され、隣接するh番のティース部の軸方向下側を通ってi番のティース部の軸方向上側に再流入してi番のティース部に時計回りに巻回された後、9番のスロットの軸方向下側に最終的に引き出されることができる。
【0095】
その次、図6(b)を参照し、v相のコイル120cの巻線パターンについて説明する。上記v相のコイル120cは、3番のスロットの軸方向下側から流入してc番のティース部に反時計回りに複数回巻回されることができる。
【0096】
上記c番のティース部に複数回巻回された後、上記c番のティース部の軸方向下側から引き出されて隣接するティース部であるd番のティース部の軸方向上側に延長した後、巻回される次のティース部であるf番のティース部に巻回されるためにe番のティース部の軸方向下側に延長形成されることができる。
【0097】
e番のティース部の軸方向下側に延長された上記v相のコイル120cはf番のティース部の軸方向下側に流入し、上記f番のティース部に反時計回りに複数回巻回されることができる。
【0098】
上記と同様の方法により、上記v相のコイル120cはi番のティース部にも巻回されることができ、上記i番のティース部の軸方向下側からさらに引き出され、隣接するa番のティース部の軸方向下側に流入してa番のティース部に反時計回りに巻回された後、9番のスロットの軸方向下側に最終的に引き出されることができる。
【0099】
最後に、図6(c)を参照し、w相のコイル120bの巻線パターンについて説明する。上記w相のコイル120bは、2番のスロットの軸方向下側から流入してb番のティース部に反時計回りに複数回巻回されることができる。
【0100】
上記b番のティース部に複数回巻回された後、上記b番のティース部の軸方向下側から引き出されて隣接するティース部であるc番のティース部の軸方向上側に延長した後、巻回される次のティース部であるe番のティース部に巻回されるためにdティース部の軸方向下側に延長形成されることができる。
【0101】
d番のティース部の軸方向下側に延長された上記w相のコイル120bはe番のティース部の軸方向下側に流入し、上記eティース部に反時計回りに複数回巻回されることができる。
【0102】
上記と同様の方法により、上記w相のコイル120bはh番のティース部にも巻回されることができ、上記h番のティース部の軸方向下側からさらに引き出され、隣接するi番のティース部の軸方向上側に流入して上記i番のティース部に時計回りに巻回された後、9番のスロットの軸方向下側に最終的に引き出されることができる。
【0103】
ここで、上記u相、v相及びw相のコイル120a、120c、120bの一端は、先行の実施例と同様にコモン部であり、同一のスロットである9番のスロットの軸方向下側に引き出されることができ、それぞれの他端は1番、3番及び2番のスロットの軸方向下側に引き出されることができる。
【0104】
また、各相のコイル120の渡り線は、いずれもステータコア110の軸方向下側に形成できることが分かり、これによって、上記コイル120の渡り線と回転するハブ310との接触による断線を事前に防止することができる。
【0105】
図7及び図8は、本発明のさらに他の一実施例によるステータコアの各ティース部を平面上に配列し、巻回されるコイルのパターンを示した概略図である。
【0106】
図7及び図8を参照すると、コイル120は上記ステータコア110の上側面を基準に時計回りにティース部114を移動しながら上記ステータコア110に巻回されることができる。
【0107】
巻回方式は、図5及び図6を参照して説明した方式と同様であり、巻回方向のみが異なる。
【0108】
ここで、上記ステータコア110の上側面を基準に時計回りに巻回される場合にも、u相、v相及びw相のコイルの一端であるコモン部は同一のスロットから引き出され、各相のコイル120の他端部は互いに異なるスロットから引き出されることができる。
【0109】
上述では本発明による実施例を基準に本発明の構成と特徴について説明したが、本発明はこれに限らず、本発明の思想と範囲内で多様な変更又は変形が可能であることは本発明が属する技術分野の当業者には自明であり、これも添付された特許請求の範囲に属する。
【符号の説明】
【0110】
100:ステータコアアセンブリー
110:ステータコア
112:コアバック
114:ティース部
120:コイル
120a:u相のコイル
120b:w相のコイル
120c:v相のコイル
200:スリーブ
210:シャフト
220:カバープレート
300:回転部材
310:ハブ
320:マグネット
400:固定部材
410:ベース部材
500:モータ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
固定部材に挿入されて結合されるコアバックと、
前記コアバックから前記挿入される方向と垂直な方向に突設した複数のティース部と
を含み、
前記複数のティース部のうちの第1のティース部にコイルが巻回され、当該コイルは、前記第1のティース部の次に巻回される第2のティース部に巻回されるために、巻線された前記第1のティース部の前記挿入される方向の下部から引き出されることを特徴とするステータコアアセンブリー。
【請求項2】
前記第1のティース部の前記挿入される方向の下部は、前記第1のティース部の、前記固定部材に対して回転が可能な回転部材と対向しない側であることを特徴とする請求項1に記載のステータコアアセンブリー。
【請求項3】
前記第1のティース部の前記挿入される方向の下部から引き出される前記コイルは、前記第1のティース部に隣接するティース部の前記挿入される方向の下部に延長した後、前記隣接するティース部に隣接するティース部の前記挿入される方向の上部に延長されることを特徴とする請求項1または2に記載のステータコアアセンブリー。
【請求項4】
前記第1のティース部の前記挿入される方向の下部から引き出される前記コイルは、前記第1のティース部に隣接するティース部の前記挿入される方向の上部に延長した後、前記隣接するティース部に隣接するティース部の前記挿入される方向の下部に延長されることを特徴とする請求項1または2に記載のステータコアアセンブリー。
【請求項5】
前記第1のティース部の前記挿入される方向の下部から引き出される前記コイルは、巻回される前記第2のティース部の下部に引き出されて巻回されることを特徴とする請求項1から4のうち何れか一項に記載のステータコアアセンブリー。
【請求項6】
前記コイルは、巻回される前記第1のティース部及び前記第2のティース部に反時計又は時計回りに巻回されることを特徴とする請求項1から5のうち何れか一項に記載のステータコアアセンブリー。
【請求項7】
前記コイルは、前記挿入される方向を軸として反時計又は時計回りに前記複数のティース部の各々に順次延長されて、前記複数のティース部の少なくとも1つに巻回されることを特徴とする請求項1から6のうち何れか一項に記載のステータコアアセンブリー。
【請求項8】
前記複数のティース部は前記コアバックから等ピッチ間隔で備えられた3N(Nは自然数)個のティース部を含み、前記コイルは3相であり、
前記3相のコイルの各々の一端であるコモン部は、同一の、2つのティース部の間の空間であるスロットから引き出されることを特徴とする請求項1から7のうち何れか一項に記載のステータコアアセンブリー。
【請求項9】
請求項1から8のうち何れか一項に記載のステータコアアセンブリーと、
前記固定部材と結合され、前記固定部材に対して回転が可能な回転部材と
を含むことを特徴とするモータ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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