説明

ストラット付PC箱桁

【課題】本発明は、床版構造をストラットによって支持するストラット付PC箱桁に関し、耐久性が確保されたストラット付PC箱桁を提供する。
【解決手段】波形鋼板140と上下床版110,120のコンクリートとを埋め込み接合してなる、波形鋼板140からなるウエブと、下床版120のコンクリートに下端を埋め込まれ床版構造を支持するストラット130とを備えたストラット付PC箱桁100において、ストラット130の埋め込み位置に波形鋼板140の谷部を対向させて配置し、下床版120のコンクリートに埋め込まれている波形鋼板140のストラット130側の面のうちの、ストラット130に対向する波形鋼板140の谷部の面およびこの谷部両側の山部の面に、溶植され下床版120のコンクリート中に埋設されたスタッド150を備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、床版構造をストラットによって支持するストラット付PC箱桁に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、ストラットと称される斜めの支柱を橋軸方向に等間隔に配して、長い張出し床版構造を支持する、いわゆるストラット付PC箱桁が知られている(例えば、非特許文献1参照。)。このようなストラット付PC箱桁によれば、リブ付床版構造のPC箱桁よりも張出し床版長を大きくできることから箱桁断面の縮小化が可能である。箱桁断面が縮小化されると、上部構造物自重の軽減化や下部構造物幅の縮小を図ることができる。従って、ストラット付PC箱桁は、一般に広幅員の橋梁において構造性および経済性の面から有効性があるとされている。
【0003】
また、近年、波形鋼板とコンクリートを複合した新たな構造形式の橋梁が開発され、実用化されている。この複合構造の橋梁は単に鋼板とコンクリートを複合した従来形の鋼桁橋と相違し、橋軸方向に波形が繰り返されるように折り曲げた波形鋼板を腹板(ウエブ)として使用し、上下床版をコンクリートで形成し箱形断面桁としたものである。この波形鋼板からなる腹板(ウエブ)を波形鋼板ウエブという。この波形鋼板ウエブは波形のアコーデオン効果によってコンクリートの軸方向力を拘束しないので、コンクリートに効果的にプレストレスを導入することができ、プレストレストコンクリートとの親和性に優れている。また、波形鋼板ウエブ桁では、上部構造物自重の25%程度を占めるウエブにコンクリートよりも軽量な鋼板を用いることによって上部構造物自重の大幅な軽減化を図ることができる。従って、下部構造物の小型化が可能であり、工費が縮減される。また、コンクリートウエブが不要であることから、型枠や鉄筋の組み立て解体作業が軽減され、施工の省力化および工期短縮が可能となる。
【0004】
また、波形鋼板の上下床版コンクリート中に埋設される部分の鋼板側面に接着剤を塗布し、この接着剤に珪砂や細砂などといった粉粒体を添着した後上下床版のコンクリート型枠を組立ててコンクリートを打設する、波形鋼板ウエブを埋め込み接合方式で上下床版コンクリート中に埋設して波形鋼板ウエブ桁を製造する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】「PC道路橋計画マニュアル」、改訂版、社団法人プレストレスト・コンクリート建設業協会、平成19年10月、p.188
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2006−307560号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
背景技術の欄で説明したような利点を有する波形鋼板をストラット付PC箱桁の腹板(ウエブ)として使用すれば、箱桁断面の縮小化に加えて上部構造物自重の更なる軽減化を図ることができるため、下部構造物の更なる小型化が可能であり、工費を大幅に縮減することが可能である。
【0008】
しかしながら、波形鋼板をストラット付PC箱桁の腹板(ウエブ)として使用した場合、長い張出し床版構造を支持するストラットの角度によっては、長い張出し床版(上床版)からストラットを介して下床版に伝達される力によって、波形鋼板のストラット側の面と下床版コンクリートとの接合部に大きな引張力が作用することとなる。そして、その接合部に大きな引張力が作用するその接合部において付着切れが引き起こされて肌隙が発生するおそれがある。その接合部に肌隙が発生すると、例えば結露によって波形鋼板に付着する水滴や雨水などといった水がその接合部に流れ込んで浸透するおそれもあり、その結果、ストラット付PC箱桁の耐久性に問題を生ずるおそれがある。
【0009】
また、上述した特許文献1に提案された技術によれば、波形鋼板の上下床版コンクリート中に埋設される部分の鋼板側面と上下床版コンクリートとの接合部分において、鋼板側面とコンクリートとの間の付着力が確保されて付着切れが防止される。しかしながら、ここでいう付着切れの防止は、その接合部分に大きな引張力が作用することによる付着切れの防止ではなく、上下床版コンクリートに埋設された波形鋼板を引き抜く方向に作用する剪断力がその接合部分に作用することによる付着切れの防止である。
【0010】
本発明は、上記事情に鑑み、耐久性が確保されたストラット付PC箱桁を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成する本発明のストラット付PC箱桁は、波形鋼板からなるウエブと、下床版コンクリートに下端を埋め込まれ床版構造を支持するストラットとを備えたストラット付PC箱桁において、上記ストラットの埋め込み位置に上記波形鋼板の谷部を対向させて配置し、下床版コンクリートに埋め込まれている上記波形鋼板のストラット側の面のうちの、上記ストラットに対向する波形鋼板の谷部の面およびこの谷部両側の山部の面に肌隙防止構造を備えたことを特徴とする。
【0012】
本発明のストラット付PC箱桁は、長い張出し床版(上床版)からストラットを介して下床版に伝達される力によって、波形鋼板のストラット側の面と下床版コンクリートとの接合部に大きな引張力が作用しても、上記肌隙防止構造によってその接合部に肌隙が発生することが防止され、ストラット付PC箱桁の耐久性が確保される。
【0013】
ここで、ストラットの埋め込み位置に波形鋼板の山部を対向させて配置したストラット付PC箱桁では、長い張出し床版(上床版)からストラットを介して下床版に伝達される力によって波形鋼板のストラット側の面と下床版のコンクリートとの接合部に作用する引張力が、その山部に集中する。これに対し、ストラットの埋め込み位置に波形鋼板の谷部を対向させて配置した、本発明のストラット付PC箱桁によれば、長い張出し床版(上床版)からストラットを介して下床版に伝達される力によって波形鋼板のストラット側の面と下床版のコンクリートとの接合部に作用する引張力が、その谷部両側の山部に分散されるため好ましい。
【0014】
ここで、本発明のストラット付PC箱桁は、上記肌隙防止構造が、上記波形鋼板のストラット側の面のうちの、上記ストラットに対向する波形鋼板の谷部の面およびこの谷部両側の山部の面に溶植され下床版コンクリート中に埋設されたスタッドであることが好ましい。
【0015】
このような好ましい形態によれば、上記スタッドによって、上記谷部の面およびこの谷部両側の山部の面における接着表面積が増大すると共に、スタッドと下床版コンクリートとの噛み合いにより付着力が増大する。このため、それらの面と下床版コンクリートとの接合部において、コンクリートにおける引張強度と同等もしくはその引張強度以上の付着力が確保される。その結果、その接合部において波形鋼板と下床版コンクリートとの付着切れが防止され、その接合部に肌隙が発生することが防止される。また、このような付着力が確保されることによって、その接合部における遮水効果が得られるため、上述した要因によってその接合部に水が浸透することが阻止され、防食性が向上する。
【0016】
また、本発明のストラット付PC箱桁は、上記肌隙防止構造が、上記波形鋼板のストラット側の面のうちの、上記ストラットに対向する波形鋼板の谷部の面およびこの谷部両側の山部の面に接着された粉粒体であることも好ましい形態である。
【0017】
このような好ましい形態によれば、上記粉粒体によって、上記谷部の面およびこの谷部両側の山部の面における接着表面積が増大すると共に、粉粒体と下床版コンクリートとの噛み合いにより付着力が増大する。このため、それらの面と下床版コンクリートとの接合部において、コンクリートにおける引張強度と同等もしくはその引張強度以上の付着力が確保される。その結果、その接合部において波形鋼板と下床版コンクリートとの付着切れが防止され、その接合部に肌隙が発生することが防止される。また、このような付着力が確保されることによって、その接合部における遮水効果が得られるため、上述した要因によってその接合部に水が浸透することが阻止され、防食性が向上する。
【0018】
また、本発明のストラット付PC箱桁は、上記粉粒体が、強度が高く、噛み込み性に優れた珪砂あるいは細砂であると、さらに好ましい。
【発明の効果】
【0019】
本発明のストラット付PC箱桁によれば、波形鋼板のストラット側の面と下床版コンクリートとの接合部に肌隙が発生することが防止され、ストラット付PC箱桁の耐久性が確保される。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の第1実施例であるストラット付PC箱桁の縦断面図である。
【図2】図1に示すA部の拡大図である。
【図3】図1に示すストラット付PC箱桁における下方部分の側面図である。
【図4】図3に示す線B−Bに沿った横断面図である。
【図5】溶植前のスタッドの側面図である。
【図6】溶植後のスタッドの側面図である。
【図7】本発明の第2実施例であるストラット付PC箱桁における、図1に示すA部に相当する部分の拡大図である。
【図8】本発明の第2実施例であるストラット付PC箱桁における下方部分の側面図である。
【図9】図8に示す線C−Cに沿った横断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
【0022】
図1は、本発明の第1実施例であるストラット付PC箱桁100の縦断面図である。また、図2は、図1に示すA部の拡大図である。
【0023】
図1に示すストラット付PC箱桁100は、長い張出し上床版110を、下床版120のコンクリートに下端を埋め込まれた斜めの支柱を橋軸方向に等間隔に配してなるストラット130によって支持するものである。また、このストラット付PC箱桁100は、橋軸方向に波形が繰り返されるように折り曲げた波形鋼板140を腹板(ウエブ)として使用し、上下床版110,120をコンクリートで形成し1室箱形断面桁としたものである。
【0024】
図3は、図1に示すストラット付PC箱桁100における下方部分の側面図であり、図4は、図3に示す線B−Bに沿った横断面図である。尚、図3にはストラット130の図示が省略されている。
【0025】
図1〜図4に示す波形鋼板140からなるウエブは、例えば、波形鋼板140の上下端部近傍に複数の貫通孔141をあけ、それら複数の貫通孔141それぞれに図示しない鉄筋を挿通し、複数の貫通孔141それぞれに鉄筋が挿通された波形鋼板140を上下床版110,120のコンクリート中に埋設することによって波形鋼板140と上下床版110,120のコンクリートとを埋め込み接合してなるものである。従って、波形鋼板140の上下床版110,120のコンクリート中に埋設される部分の鋼板側面と上下床版110,120のコンクリートとの接合部分に、波形鋼板140を引き抜く方向に作用する剪断力が作用しても、複数の貫通孔141それぞれに挿通された鉄筋によって、接合部分における付着切れが防止される。
【0026】
ここで、ストラットの埋め込み位置に波形鋼板の山部を対向させて配置したストラット付PC箱桁では、長い張出し床版(上床版)からストラットを介して下床版に伝達される力により、波形鋼板のストラット側の面と下床版のコンクリートとの接合部に作用する引張力が、その山部に集中する。これに対し、本実施形態のストラット付PC箱桁100では、図4に示すように、ストラット130の埋め込み位置に波形鋼板140の谷部143を対向させて配置している。このストラット付PC箱桁100によれば、長い張出し床版(上床版)110からストラット130を介して下床版120に伝達される力により、波形鋼板140のストラット130側の面と下床版120のコンクリートとの接合部に作用する引張力が、その谷部143両側の山部142に分散される。
【0027】
しかしながら、長い張出し床版(上床版)110からストラット130を介して下床版120に伝達される力によって、波形鋼板140のストラット130側の面と下床版120のコンクリートとの接合部により大きな引張力が作用すると、その接合部において付着切れが引き起こされて肌隙が発生するおそれがある。そして、その接合部に肌隙が発生すると、ストラット付PC箱桁100の耐久性に問題を生ずるおそれがある。
【0028】
このような問題に対処するために、このストラット付PC箱桁100には、図4に示すように、下床版120のコンクリートに埋め込まれている波形鋼板140のストラット130側の面のうちの、ストラット130に対向する波形鋼板140の谷部143の面およびその谷部143両側の山部142の面に、溶植され下床版120のコンクリート中に埋設されたスタッド150が備えられている。このスタッド150は、本発明にいう肌隙防止構造の実施例である。
【0029】
図5は、溶植前のスタッド150の側面図であり、図6は、溶植後のスタッド150の側面図である。
【0030】
このスタッド150としては、下床版120のコンクリートとの噛合効果等を考慮して各種のものを用いることができるが、ここでは、例えば、「降伏点または0.2%耐力が235N/mm、引張強さが400〜500Nmm、伸びが20%以上」といった機械的性質を有するスタッドを用いる。また、このスタッド150は、図5,図6に示すように、例えば軸151と頭部152とを有するものであって、「軸経が13mm、頭部直径が22mm、頭部厚が10mm、波形鋼板140への溶植後の長さが80mm」といった寸法を有するものである。
【0031】
このように、第1実施例のストラット付PC箱桁100には、複数の貫通孔141それぞれに挿通された鉄筋に加えて、上述したようなスタッド150が備えられており、そのスタッド150によって、下床版120のコンクリートに埋め込まれている波形鋼板140のストラット130側の面における接着表面積が増大すると共に、スタッド150と下床版120のコンクリートとの噛み合いにより付着力が増大する。このため、その面と下床版120のコンクリートとの接合部において、コンクリートにおける引張強度と同等もしくはその引張強度以上の付着力が確保される。
【0032】
その結果、長い張出し床版(上床版)110からストラット130を介して下床版120に伝達される力によって、波形鋼板140のストラット130側の面と下床版120のコンクリートとの接合部に大きな引張力が作用しても、その接合部において波形鋼板140と下床版120のコンクリートとの付着切れが防止され、その接合部に肌隙が発生することが防止される。また、このような付着力が確保されることによって、その接合部における遮水効果が得られるため、例えば結露によって波形鋼板140に付着する水滴や雨水などといった水がその接合部に流れ込んで浸透することが阻止され、防食性が向上する。従って、ストラット付PC箱桁100の耐久性が確保される。
【0033】
以上で、本発明の第1実施例の説明を終了し、本発明の第2実施例について説明する。
【0034】
尚、以下説明する第2実施例のストラット付PC箱桁には、上述した第1実施例のストラット付PC箱桁100に備えられたスタッド150に代えて珪砂160が備えられている。
【0035】
以下、第1実施例における要素と同じ要素については同じ符号を付して説明を省略し、第1実施例との相違点についてのみ説明する。
【0036】
図7は、本発明の第2実施例であるストラット付PC箱桁における、図1に示すA部に相当する部分の拡大図である。また、図8は、本発明の第2実施例であるストラット付PC箱桁における下方部分の側面図であり、図9は、図8に示す線C−Cに沿った横断面図である。尚、図8にはストラット130の図示が省略されている。
【0037】
第2実施例のストラット付PC箱桁に備えられた珪砂160は、図7〜図9に示すように、下床版120のコンクリートに埋め込まれている波形鋼板140のストラット130側の面のうちの、ストラット130に対向する波形鋼板140の谷部143の面およびその谷部143両側の山部142の面にかけて接着されている。この珪砂160は、本発明にいう粉粒体の実施例であり、本発明にいう肌隙防止構造の実施例でもある。尚、ここでは、本発明にいう粉粒体が珪砂である例について説明したが、本発明にいう粉粒体は、これに限られるものではなく、例えば、強度が高く、噛み込み性に優れた細砂などであってもよく、コンクリートと粉粒体との接着表面積が増大しかつ施工時に落下するおそれのない粒径を有する粉粒体であればいかなる粉粒体であってもよい。
【0038】
この珪砂160としては、波形鋼板140との接着性や下床版120のコンクリートとの噛合効果等を考慮して各種の粒径を有するものを用いることができるが、例えば、0.3mm〜0.6mm程度の粒径を有する、いわゆる5号珪砂が好ましい。また、珪砂160の塗布量は、例えば0.5kg/m〜1.0kg/m程度とする。また、一般に、珪砂は強度が高く、粒度が一定しており、コンクリートへの噛み込み性や再現性に優れているため好ましい。
【0039】
また、珪砂160を接着する接着剤としては、鋼板および珪砂160の双方に対して強い接着性を有する各種のものを用いることができるが、特にエポキシ樹脂系接着剤が好ましい。また、エポキシ樹脂系接着剤の塗布量や塗布方法は、使用するエポキシ樹脂系接着剤の規定による。
【0040】
第2実施例のストラット付PC箱桁には、複数の貫通孔141それぞれに挿通された鉄筋に加えて、上述したような珪砂160が備えられており、その珪砂160によって、下床版120のコンクリートに埋め込まれている波形鋼板140のストラット130側の面における接着表面積が増大すると共に、珪砂160と下床版120のコンクリートとの噛み合いにより付着力が増大する。このため、第1実施例と同様に、その面と下床版120のコンクリートとの接合部において、コンクリートにおける引張強度と同等もしくはその引張強度以上の付着力が確保される。
【0041】
その結果、長い張出し床版(上床版)110からストラット130を介して下床版120に伝達される力によって、波形鋼板140のストラット130側の面と下床版120のコンクリートとの接合部に大きな引張力が作用しても、第1実施例と同様に、その接合部において波形鋼板140と下床版120のコンクリートとの付着切れが防止され、その接合部に肌隙が発生することが防止される。また、このような付着力が確保されることによって、その接合部における遮水効果が得られるため、上述した要因によってその接合部に水が浸透することが阻止され、防食性が向上する。従って、ストラット付PC箱桁の耐久性が確保される。
【符号の説明】
【0042】
100 ストラット付PC箱桁
110 上床版
120 下床版
130 ストラット
140 波形鋼板
141 貫通孔
142 山部
143 谷部
150 スタッド
151 軸
152 頭部
160 珪砂

【特許請求の範囲】
【請求項1】
波形鋼板からなるウエブと、下床版コンクリートに下端を埋め込まれ床版構造を支持するストラットとを備えたストラット付PC箱桁において、前記ストラットの埋め込み位置に前記波形鋼板の谷部を対向させて配置し、下床版コンクリートに埋め込まれている前記波形鋼板のストラット側の面のうちの、前記ストラットに対向する波形鋼板の谷部の面および該谷部両側の山部の面に肌隙防止構造を備えたことを特徴とするストラット付PC箱桁。
【請求項2】
前記肌隙防止構造が、前記波形鋼板のストラット側の面のうちの、前記ストラットに対向する波形鋼板の谷部の面および該谷部両側の山部の面に溶植され下床版コンクリート中に埋設されたスタッドであることを特徴とする請求項1記載のストラット付PC箱桁。
【請求項3】
前記肌隙防止構造が、前記波形鋼板のストラット側の面のうちの、前記ストラットに対向する波形鋼板の谷部の面および該谷部両側の山部の面に接着された粉粒体であることを特徴とする請求項1記載のストラット付PC箱桁。
【請求項4】
前記粉粒体が珪砂あるいは細砂であることを特徴とする請求項3記載のストラット付PC箱桁。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−163790(P2010−163790A)
【公開日】平成22年7月29日(2010.7.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−6560(P2009−6560)
【出願日】平成21年1月15日(2009.1.15)
【出願人】(000112196)株式会社ピーエス三菱 (181)
【Fターム(参考)】