説明

ストレージシステム、ストレージシステムのデータ移行方法、データ移行装置

【課題】 データ移行装置により移行元ストレージ装置のデータを消去し、データ移行後に行うデータ消去のための作業、データ消去に必要となるコンピュータシステムや専用ハードウェアを不要とするストレージシステム、ストレージシステムのデータ移行方法、データ移行装置を提供する。
【解決手段】 データ移行装置1は、書き込み、読み出し命令に応じて第1ストレージ装置3から第2ストレージ装置4へデータの移行を行い、データ移行後に第1ストレージ装置3のデータの消去を行い、全データ移行完了時には第1ストレージ装置3のデータを全て消去した状態とするデータ移行手段12を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ストレージシステム、ストレージシステムのデータ移行方法、データ移行装置に関し、特に、データ移行後にデータ移行元のストレージ装置のデータを消去するために別のシステムや特別なハードウェアを使用すること無く、データ移行作業と並行してデータの消去を行うことができるストレージシステム、ストレージシステムのデータ移行方法、データ移行装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、コンピュータシステムは、データの蓄積量や、扱うデータサイズの増大などに伴い、データを記憶するストレージ装置をより大容量のストレージ装置へと置き換えを行う機会が増えてきている。
【0003】
また、コンピュータシステムは、ホストコンピュータから磁気テープ装置へのデータのI/O命令を受け付け、ディスクアレイ装置にデータを格納する仮想テープ装置も利用されるようになってきている。現用の磁気テープライブラリ装置を新規の仮想テープライブラリ装置へと置き換えるというケースもある。
【0004】
このような現用ストレージ装置から新規ストレージ装置へのデータ移行に際し、コンピュータシステムは、ホストコンピュータから現用ストレージ装置に格納されたデータへのアクセスが行える状態、すなわち、システム運用中にデータを移行するものがある(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
特許文献1は、ホストコンピュータからのデータの書き込み命令に対して、移行先ストレージ装置にデータの書き込み行う。また、データの読み込み命令に対しては、対象データが移行先ストレージ装置にある場合には移行先ストレージ装置から読み込みを行い、ホストコンピュータに送信する。対象データが移行先ストレージ装置にない場合には移行元ストレージ装置から読み込みを行いホストコンピュータに送信すると共に、移行先ストレージ装置へのデータの書き込みを行う。さらに、ホストI/Oにかかわらずバックグラウンドで移行元ストレージ装置から移行先ストレージ装置へのデータ移行を行う。
【0006】
ところで、データ移行完了後の移行元ストレージ装置は、情報セキュリティの観点から廃棄や転用を行う前にデータの完全消去を行う必要がある。
【0007】
しかし、特許文献1の技術は、ホストコンピュータからの書き込みは全て移行先ストレージに対して行い、移行元ストレージに対してのデータの書き込みを行わないため、移行元ストレージのデータを消去する手段が無い。
【0008】
従って、上記技術は、データ移行完了後に移行元ストレージを別のコンピュータシステムに接続してデータを消去するか、専用のハードウェアを用いて記憶データが読めない状態にする必要があり、非効率的である。
【0009】
【特許文献1】米国特許第6108748号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
上記特許文献1の技術は、データ移行後に移行元ストレージ装置に旧データが残っている。従って、移行元ストレージ装置の廃棄や、他のコンピュータシステムへの転用を行う際には、移行元ストレージ装置を別のコンピュータシステムに接続しデータの消去を行うか、専用のハードウェアを用いて元のデータが読めない状態にする必要があるという課題がある。
【0011】
本発明の目的は、データ移行装置により移行元ストレージ装置のデータを消去し、データ移行後に行うデータ消去のための作業、データ消去に必要となるコンピュータシステムや専用ハードウェアを不要とするストレージシステム、ストレージシステムのデータ移行方法、データ移行装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明のストレージシステムは、ホストコンピュータと、ホストコンピュータからの命令によりデータの書き込み・読み出しを行う第1ストレージ装置および第2ストレージ装置と、第1ストレージ装置から第2ストレージ装置へデータ移行を行うデータ移行装置とを有するストレージシステムにおいて、データ移行装置は、ホストコンピュータからの書き込み・読み出し命令のデータを第1ストレージ装置と第2ストレージ装置との何れに格納しているかを管理する手段と、第1ストレージ装置のデータ移行を完了したデータが消去済みであるか否かを管理する手段と、データ移行を完了した第1ストレージ装置のデータの消去を行う手段とを有することを特徴とする。
【0013】
データ移行装置は、全てのデータ移行と、第1ストレージ装置の全てのデータ消去とを完了したとき、ホストコンピュータへデータ移行の完了を通知するデータ移行完了通知手段を有することを特徴とする。
【0014】
本発明のストレージシステムは、ホストコンピュータと、ホストコンピュータからの命令によりデータの書き込み・読み出しを行う第1ストレージ装置および第2ストレージ装置と、第1ストレージ装置から第2ストレージ装置へデータ移行を行うデータ移行装置とを有するストレージシステムにおいて、データ移行装置は、ホストコンピュータとの間で命令およびデータの送受信を行うホストI/O処理手段と、ホストコンピュータからの書き込み・読み出し命令のデータを第1ストレージ装置と第2ストレージ装置との何れに格納しているかを管理するデータ管理部と、データ管理部の情報を元にデータ移行処理を行うデータ移行手段と、データ移行を完了した第1ストレージ装置のデータの消去を行う手段と、全てのデータ移行と第1ストレージ装置の全てのデータ消去とが完了したことをホストコンピュータまたは自装置へ通知するデータ移行完了通知手段とを有し、データ管理部は、第1ストレージ装置のデータ移行が済みであるか否かを管理するデータ管理テーブルを有することを特徴とする。
【0015】
データ管理テーブルは、ブロック番号と、ブロック番号のデータが第2ストレージ装置へ移行済みか否かを示す移行済みフラグとを有することを特徴とする。
【0016】
データ移行完了通知手段は、表示手段、または、アラーム鳴動手段を有することを特徴とする。
【0017】
データ移行装置は、第1ストレージ装置へI/Oを発行する第1ストレージI/O発行手段と、第2ストレージ装置へI/Oを発行する第2ストレージI/O発行手段とを有し、データ移行手段は、第1ストレージI/O発行手段と第2ストレージI/O発行手段とを制御する手段を有することを特徴とする。
【0018】
第1ストレージ装置と第2ストレージ装置とは、共に、ブロック単位で書き込み・読み出しを行うランダムアクセスタイプのドライブを有することを特徴とする。
【0019】
ホストコンピュータからデータの読み出し命令を受けたとき、データ移行装置は、読み出し命令のデータ移行が未実行の場合、第1ストレージ装置から読み出し命令のデータを読み出す手段と、読み出したデータを第2ストレージ装置へ書き込む手段と、第1ストレージ装置の読み出したブロックのデータを消去する手段とを有することを特徴とする。
【0020】
ホストコンピュータからデータの書き込み命令を受けたとき、データ移行装置は、書き込み命令のデータ移行が未実行の場合、書き込み命令のデータを第2ストレージ装置へ書き込む手段と、第2ストレージ装置へ書き込んだブロックに対応する第1ストレージ装置のブロックのデータを消去する手段とを有することを特徴とする。
【0021】
本発明のストレージシステムは、ホストコンピュータと、ホストコンピュータからの命令によりデータの書き込み・読み出しを行う第1ストレージ装置および第2ストレージ装置と、第1ストレージ装置から第2ストレージ装置へデータ移行を行うデータ移行装置とを有するストレージシステムにおいて、データ移行装置は、ホストコンピュータとの間で命令およびデータの送受信を行うホストI/O処理手段と、ホストコンピュータからの書き込み・読み出し命令のデータを第1ストレージ装置と第2ストレージ装置との何れに格納しているかを管理するデータ管理部と、データ管理部の情報を元にデータ移行処理を行うデータ移行手段と、データ移行を完了した第1ストレージ装置のデータの消去を行う手段と、第2ストレージ装置を仮想化し第1ストレージ装置にエミュレートする制御を行う仮想化手段と、全てのデータ移行と第1ストレージ装置の全てのデータ消去とが完了したことをホストコンピュータまたは自装置へ通知するデータ移行完了通知手段とを有し、データ管理部は、第1ストレージ装置のデータ移行が済みであるか否かを管理するデータ管理テーブルを有することを特徴とする。
【0022】
第1ストレージ装置は、磁気テープライブラリ装置を有し、第2ストレージ装置は、ディスクアレイ装置を有することを特徴とする。
【0023】
データ管理テーブルは、第1ストレージ装置に格納している全てのボリュームに対するボリューム番号と、ボリュームのデータが第2ストレージ装置へ移行済みか否かを示す移行済みフラグと、データ移行済の最後のブロック位置を示す移行済みブロック位置とを有することを特徴とする。
【0024】
データ移行完了通知手段は、表示手段、または、アラーム鳴動手段を有することを特徴とする。
【0025】
データ移行装置は、第1ストレージ装置へI/Oを発行する第1ストレージI/O発行手段と、第2ストレージ装置へ仮想化手段を介してI/Oを発行する第2ストレージI/O発行手段とを有し、データ移行手段は、第1ストレージI/O発行手段と第2ストレージI/O発行手段とを制御する手段を有することを特徴とする。
【0026】
ホストコンピュータからデータの読み出し命令を受けたとき、データ移行装置は、読み出し命令のデータ移行が未実行の場合、第1ストレージ装置のボリュームからデータを読み出し、ホストコンピュータへ転送する手段と、第2ストレージ装置のボリュームへ読み出したデータを書き込む手段と、データ管理テーブルのボリューム番号に対応する移行済みブロック位置を更新する手段と、第1ストレージ装置のボリュームから読み出したデータが終端であるか否かからボリュームのデータ移行が完了か否かを判断する手段と、データ移行が完了のとき、ボリューム番号に対応する移行済みフラグを移行済みとする手段と、データ管理テーブルから全てのボリュームのデータ移行が完了か否かを判断する手段と、データ移行が完了のとき、第1ストレージ装置内の全てのボリュームのデータを消去する手段とを有することを特徴とする。
【0027】
ホストコンピュータからデータの書き込み命令を受けたとき、データ移行装置は、書き込み命令のデータを第2ストレージ装置内のボリュームへ書き込む手段と、データ管理テーブルのボリューム番号に対応する移行済みフラグからデータ移行が完了か否かを判断する手段と、書き込み命令のデータ移行が未完了のとき、ボリューム番号に対応する移行済みフラグを移行済みとする手段と、データ管理テーブルから全てのボリュームのデータ移行が完了か否かを判断する手段と、データ移行が完了のとき、第1ストレージ装置内の全てのボリュームのデータを消去する手段とを有することを特徴とする。
【0028】
データ管理部は、データ管理テーブルに加え第1ストレージ装置内のドライブの状態を管理するドライブ状態テーブルを有し、データ管理テーブルは、第1ストレージ装置に格納している全てのボリュームに対するボリューム番号と、ボリュームのデータが第2ストレージ装置へ移行済みか否かを示す移行済みフラグと、データ移行済の最後のブロック位置を示す移行済みブロック位置と、第1ストレージ装置内のボリュームのデータ消去が完了したか否かを示す消去済みフラグとを有することを特徴とする。
【0029】
ドライブ状態テーブルは、ユニークなドライブ番号と、ドライブ番号に対応するドライブの使用状態を示すドライブ状態とを有することを特徴とする。
【0030】
データ管理部は、データ管理テーブルに加え第1ストレージ装置内のドライブの状態を管理するドライブ状態テーブルを有し、データ管理テーブルは、第1ストレージ装置に格納している全てのボリュームに対するボリューム番号と、ボリュームのデータが第2ストレージ装置へ移行済みか否かを示す移行済みフラグと、データ移行済の最後のブロック位置を示す移行済みブロック位置と、第1ストレージ装置内のボリュームのデータ消去が完了したか否かを示す消去済みフラグと、ボリュームのデータ消去が完了したセクタ位置を示す消去済みセクタ位置とを有することを特徴とする。
【0031】
ドライブ状態テーブルは、ユニークなドライブ番号と、ドライブ番号に対応するドライブの使用状態を示すドライブ状態とを有することを特徴とする。
【0032】
本発明のストレージシステムのデータ移行方法は、ホストコンピュータと、ホストコンピュータからの命令によりデータの書き込み・読み出しを行う第1ストレージ装置および第2ストレージ装置と、第1ストレージ装置から第2ストレージ装置へデータ移行を行うデータ移行装置とを有するストレージシステムのデータ移行方法において、データ移行装置は、ホストI/O処理手段によりホストコンピュータとの間で命令およびデータの送受信を行うステップと、ホストコンピュータからの書き込み・読み出し命令のデータを第1ストレージ装置と第2ストレージ装置との何れに格納しているかをデータ管理部により管理するステップと、データ移行手段によりデータ管理部の情報を元にデータ移行処理を行うステップと、データ移行を完了した第1ストレージ装置のデータの消去を行うステップと、全てのデータ移行と第1ストレージ装置の全てのデータ消去とが完了したことをホストコンピュータまたは自装置へデータ移行完了通知手段により通知するステップとを有し、データ管理部は、第1ストレージ装置のデータ移行が済みであるか否かをデータ管理テーブルにより管理するステップを有することを特徴とする。
【0033】
第1ストレージ装置と第2ストレージ装置とは、共に、ブロック単位で書き込み・読み出しを行うランダムアクセスタイプのドライブを有することを特徴とする。
【0034】
データ管理テーブルは、ブロック番号と、ブロック番号のデータが第2ストレージ装置へ移行済みか否かを示す移行済みフラグとを有することを特徴とする。
【0035】
ホストコンピュータからデータの読み出し命令を受けたとき、データ移行装置は、読み出し命令のデータ移行が未実行の場合、第1ストレージ装置から読み出し命令のデータを読み出すステップと、読み出したデータを第2ストレージ装置へ書き込むステップと、第1ストレージ装置の読み出したブロックのデータを消去するステップとを有することを特徴とする。
【0036】
ホストコンピュータからデータの書き込み命令を受けたとき、データ移行装置は、書き込み命令のデータ移行が未実行の場合、書き込み命令のデータを第2ストレージ装置へ書き込むステップと、第2ストレージ装置へ書き込んだブロックに対応する第1ストレージ装置のブロックのデータを消去するステップとを有することを特徴とする。
【0037】
本発明のストレージシステムのデータ移行方法は、ホストコンピュータと、ホストコンピュータからの命令によりデータの書き込み・読み出しを行う第1ストレージ装置および第2ストレージ装置と、第1ストレージ装置から第2ストレージ装置へデータ移行を行うデータ移行装置とを有するストレージシステムのデータ移行方法において、データ移行装置は、ホストI/O処理手段によりホストコンピュータとの間で命令およびデータの送受信を行うステップと、ホストコンピュータからの書き込み・読み出し命令のデータを第1ストレージ装置と第2ストレージ装置との何れに格納しているかをデータ管理部により管理するステップと、データ移行手段によりデータ管理部の情報を元にデータ移行処理を行うステップと、データ移行を完了した第1ストレージ装置のデータの消去を行うステップと、仮想化手段により第2ストレージ装置を仮想化し第1ストレージ装置にエミュレートする制御を行うステップと、データ移行完了通知手段により全てのデータ移行と第1ストレージ装置の全てのデータ消去とが完了したことをホストコンピュータまたは自装置へ通知するステップとを有し、データ管理部は、データ管理テーブルにより第1ストレージ装置のデータ移行が済みであるか否かを管理するステップを有することを特徴とする。
【0038】
第1ストレージ装置は、磁気テープライブラリ装置を有し、第2ストレージ装置は、ディスクアレイ装置を有することを特徴とする。
【0039】
データ管理テーブルは、第1ストレージ装置に格納している全てのボリュームに対するボリューム番号と、ボリュームのデータが第2ストレージ装置へ移行済みか否かを示す移行済みフラグと、データ移行済の最後のブロック位置を示す移行済みブロック位置とを有することを特徴とする。
【0040】
ホストコンピュータからデータの読み出し命令を受けたとき、データ移行装置は、読み出し命令のデータ移行が未実行の場合、第1ストレージ装置のボリュームからデータを読み出し、ホストコンピュータへ転送するステップと、第2ストレージ装置のボリュームへ読み出したデータを書き込むステップと、データ管理テーブルのボリューム番号に対応する移行済みブロック位置を更新するステップと、第1ストレージ装置のボリュームから読み出したデータが終端であるか否かからボリュームのデータ移行が完了か否かを判断するステップと、データ移行が完了のとき、ボリューム番号に対応する移行済みフラグを移行済みとするステップと、データ管理テーブルから全てのボリュームのデータ移行が完了か否かを判断するステップと、データ移行が完了のとき、第1ストレージ装置内の全てのボリュームのデータを消去するステップとを有することを特徴とする。
【0041】
ホストコンピュータからデータの書き込み命令を受けたとき、データ移行装置は、書き込み命令のデータを第2ストレージ装置内のボリュームへ書き込むステップと、第2データ管理テーブルのボリューム番号に対応する移行済みフラグからデータ移行が完了か否かを判断するステップと、書き込み命令のデータ移行が未完了のとき、ボリューム番号に対応する移行済みフラグを移行済みとするステップと、データ管理テーブルから全てのボリュームのデータ移行が完了か否かを判断するステップと、データ移行が完了のとき、第1ストレージ装置内の全てのボリュームのデータを消去するステップとを有することを特徴とする。
【0042】
本発明のデータ移行装置は、ホストコンピュータからの命令によりデータの書き込み・読み出しを行う第1ストレージ装置および第2ストレージ装置に対し、第1ストレージ装置から第2ストレージ装置へデータ移行を行うデータ移行装置であって、ホストコンピュータとの間で命令およびデータの送受信を行うホストI/O処理手段と、ホストコンピュータからの書き込み・読み出し命令のデータを第1ストレージ装置と第2ストレージ装置との何れに格納しているかを管理するデータ管理部と、データ管理部の情報を元にデータ移行処理を行うデータ移行手段と、データ移行を完了した第1ストレージ装置のデータの消去を行う手段と、第2ストレージ装置を仮想化し第1ストレージ装置にエミュレートする制御を行う仮想化手段と、全てのデータ移行と第1ストレージ装置の全てのデータ消去とが完了したことをホストコンピュータまたは自装置へ通知するデータ移行完了通知手段とを有し、データ管理部は、第1ストレージ装置のデータ移行が済みであるか否かを管理するデータ管理テーブルを有することを特徴とする。
【0043】
第1ストレージ装置は、磁気テープライブラリ装置を有し、第2ストレージ装置は、ディスクアレイ装置を有することを特徴とする。
【0044】
データ管理テーブルは、第1ストレージ装置に格納している全てのボリュームに対するボリューム番号と、ボリュームのデータが第2ストレージ装置へ移行済みか否かを示す移行済みフラグと、データ移行済の最後のブロック位置を示す移行済みブロック位置とを有することを特徴とする。
【0045】
第1ストレージ装置へI/Oを発行する第1ストレージI/O発行手段と、第2ストレージ装置へ仮想化手段を介してI/Oを発行する第2ストレージI/O発行手段とを有し、データ移行手段は、第1ストレージI/O発行手段と第2ストレージI/O発行手段とを制御する手段を有することを特徴とする。
【0046】
データ管理部は、データ管理テーブルに加え第1ストレージ装置内のドライブの状態を管理するドライブ状態テーブルを有し、データ管理テーブルは、第1ストレージ装置に格納している全てのボリュームに対するボリューム番号と、ボリュームのデータが第2ストレージ装置へ移行済みか否かを示す移行済みフラグと、データ移行済の最後のブロック位置を示す移行済みブロック位置と、第1ストレージ装置内のボリュームのデータ消去が完了したか否かを示す消去済みフラグとを有することを特徴とする。
【0047】
データ管理部は、データ管理テーブルに加え第1ストレージ装置内のドライブの状態を管理するドライブ状態テーブルを有し、データ管理テーブルは、第1ストレージ装置に格納している全てのボリュームに対するボリューム番号と、ボリュームのデータが第2ストレージ装置へ移行済みか否かを示す移行済みフラグと、データ移行済の最後のブロック位置を示す移行済みブロック位置と、第1ストレージ装置内のボリュームのデータ消去が完了したか否かを示す消去済みフラグと、ボリュームのデータ消去が完了したセクタ位置を示す消去済みセクタ位置とを有することを特徴とする。
【0048】
ドライブ状態テーブルは、ユニークなドライブ番号と、ドライブ番号に対応するドライブの使用状態を示すドライブ状態とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0049】
本発明の、ストレージシステム、ストレージシステムのデータ移行方法、データ移行装置は、特別なコンピュータシステムやハードウェアを用いずにデータを消去し、全データ移行完了後のデータの消去を行う手間を省くことができるという効果がある。
【0050】
その理由は、データ移行装置が書き込み、読み出し命令に応じて移行元ストレージ装置から移行先ストレージ装置へデータの移行を行い、データ移行後に移行元ストレージ装置のデータの消去を行うため、全データ移行完了時には移行元ストレージ装置のデータを全て消去した状態となるからである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0051】
次に、本発明を実施するための最良の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【実施例1】
【0052】
本発明の第1実施例について、図面を参照して説明する。
【0053】
図1は、ストレージシステム50の第1実施例を示す概略構成ブロック図、図2は、図1中のデータ管理テーブル130を示す図である。
【0054】
図1を参照すると、ストレージシステム50は、ホストコンピュータ2と、ホストコンピュータ2からの命令によりデータの書き込み・読み出し処理を行う第1ストレージ装置3および第2ストレージ装置4と、第1ストレージ装置3から第2ストレージ装置4へデータ移行を行うデータ移行装置1とで構成する。ここでは、第1ストレージ装置3は、現用のデータ移行元とし、第2ストレージ装置4は、データの移行先とする。なお、第1ストレージ装置3および第2ストレージ装置4は、共に、ブロック単位で書き込み・読み出し処理を行うランダムアクセスタイプのドライブ(例えば、磁気ディスクドライブ)を備えている。
【0055】
データ移行装置1は、ホストコンピュータ2との間で命令およびデータの送受信を行うホストI/O処理手段11と、ホストコンピュータ2からの書き込み・読み出し命令のデータを第1ストレージ装置3と第2ストレージ装置4との何れに格納しているかを管理するデータ管理部13と、データ管理部13の情報を元にデータ移行処理を行うデータ移行手段12と、全てのデータ移行と第1ストレージ装置3の全てのデータ消去とが完了したことをホストコンピュータ2または自装置へ通知するデータ移行完了通知手段17とを備える。データ管理部13は、第1ストレージ装置3のデータ移行が済みであるか否かを管理するデータ管理テーブル130を備える。
【0056】
また、データ移行装置1は、データ移行手段12の制御のもとで第1ストレージ装置3へI/Oを発行する第1ストレージI/O発行手段14と、第2ストレージ装置4へI/Oを発行する第2ストレージI/O発行手段15とを備える。
【0057】
図2を参照すると、データ管理テーブル130は、ブロック番号1301と、ブロック番号1301のデータが第2ストレージ装置4へ移行済みか否かを示す移行済みフラグ1302とを備える。データ管理テーブル130は、移行済みフラグ1302が真のとき、対象となるブロック番号1301のデータが第2ストレージ装置4へ移行済みであることを示している。
【0058】
なお、データ移行装置1は、データを第2ストレージ装置4へ書き込むのと同時に第1ストレージ装置3のデータを消去するため、データ移行済みであることはデータの消去を行っていることを意味する。従って、消去済みフラグは設けずに移行済みフラグ1302のみで管理を行う。
【0059】
データ移行完了通知手段17は、発光ダイオード(LED)表示、アラーム鳴動、ネットワークを介したメッセージ送信などによって、データの移行・消去が完了したことを、データ移行装置1、ホストコンピュータ2、あるいは図示しない他のホストコンピュータ2に通知を行う。
【0060】
次に、上述のように構成したストレージシステム50の動作について、図面を参照して説明する。
【0061】
図3は、ホストコンピュータ2から読み出しコマンド(以降、READコマンドと表示)をホストI/O処理手段11で受信したときの動作を説明するためのフローチャートである。
【0062】
図3を参照すると、データ移行装置1は、読み出し処理(以降、READ処理と表示)を開始すると、データ移行手段12がデータ管理テーブル130を参照し、読み出しブロック番号1301に対応する移行済みフラグ1302からデータ移行済みかどうかの判断を行う(S101)。
【0063】
データ移行済みであれば、データ移行手段12は、第2ストレージ装置4からホストコンピュータ2へデータを転送し、READ処理を終了する(S107)。データ移行が行われていない場合には、第1ストレージ装置3からデータを読み出し、第2ストレージ装置4へデータの書き込みを行う(S102)。
【0064】
続いて、データ移行手段12は、第1ストレージ装置3の読み出したブロックのデータの消去を行う(S103)。
【0065】
データの消去が完了すると、データ移行手段12は、データ管理テーブル130の対応するブロック番号1301の移行済みフラグ1302をデータ移行済みへと更新する(S104)。
【0066】
続いてデータ移行手段12は、データ管理テーブル130を参照し、全データの移行が完了したかどうかかの判断を行う(S105)。移行が完了していない場合には、第2ストレージ装置4からホストコンピュータ2へデータを転送し、READ処理を終了する(S107)。
【0067】
移行が完了している場合には、データ移行手段12は、全データの移行が完了したことをデータ移行完了通知手段17を通じて通知する(S106)。
【0068】
データ移行手段12は、第2ストレージ装置4からホストコンピュータ2へデータの送信を行い、READ処理を終了する(S107)。
【0069】
次に、ホストコンピュータ2から書き込みコマンド(以降、WRITEコマンドと表示)を受信したときの動作について、図面を参照して説明する。
【0070】
図4は、ホストコンピュータ2からWRITEコマンドをホストI/O処理手段11で受信したときの動作を説明するためのフローチャートである。
【0071】
図4を参照すると、データ移行装置1は、書き込み処理(以降、WRITE処理と表示)を開始すると、データ移行手段12が第2ストレージ装置4に対してデータの書き込みを行う(S201)。
【0072】
データ移行手段12は、データ管理テーブル130を参照し、書き込んだブロック番号1301に対応する移行済みフラグ1302が既にデータ移行済みかどうかの判断を行う(S202)。既にデータ移行済みであった場合、WRITE処理を終了する。
【0073】
データを移行していない場合には、データ移行手段12は、第2ストレージ装置4に書き込んだブロック番号1301に対応する第1ストレージ装置3上のブロック番号1301のデータを消去する(S203)。
【0074】
データの消去が完了すると、データ移行手段12は、消去したブロック番号1301に対応する移行済みフラグ1302をデータ移行済みへとデータ管理テーブル130を更新する(S204)。
【0075】
続いてデータ移行手段12は、データ管理テーブル130を参照し、全データの移行が完了したかどうかの判断を行う(S205)。完了していない場合には、WRITE処理を終了する。
【0076】
全データの移行が完了している場合には、データ移行手段12は、移行が完了したことをデータ移行完了通知手段17を通じて通知し、WRITE処理を終了する(S206)。
【0077】
なお、ホストコンピュータ2からのコマンド(命令)によらない、バックグラウンドでのデータ移行・消去操作は、以下のようにして行う。
【0078】
データ移行手段12は、データ管理テーブル130を参照し、未移行データのブロック番号1301に対して上述のREAD処理(S102)〜(S106)を行うことで、データの移行・消去が可能となる。
【0079】
以上説明したように、ストレージシステム50は、データ移行装置1が書き込み、読み出し命令に応じて第1ストレージ装置3から第2ストレージ装置4へデータの移行を行い、データ移行後に第1ストレージ装置3のデータの消去を行う。全データ移行完了時には第1ストレージ装置3のデータを全て消去した状態となる。
【0080】
従って、特別なコンピュータシステムやハードウェアを用いずにデータを消去し、全データ移行完了後のデータの消去を行う手間を省くことができるという効果がある。
【実施例2】
【0081】
次に、本発明の第2実施例について、図面を参照して説明する。
【0082】
図5は、第2実施例のストレージシステム60を示す概略構成ブロック図、図6は、図5中の第2データ管理テーブル131を示す図である。
【0083】
図5を参照すると、ストレージシステム60は、ホストコンピュータ2と、ホストコンピュータ2からの命令によりデータの書き込み・読み出し処理を行う磁気テープライブラリ装置7およびディスクアレイ装置8と、磁気テープライブラリ装置7からディスクアレイ装置8へデータ移行を行う第2データ移行装置5とで構成する。ここでは、磁気テープライブラリ装置7は、現用のデータ移行元とし、ディスクアレイ装置8は、データの移行先とする。
【0084】
ホストコンピュータ2は、第2データ移行装置5へデータのWRITEコマンド、READコマンドなどを発行する。
【0085】
磁気テープライブラリ装置7は、シーケンシャルアクセス媒体である磁気テープ媒体(図示せず)へのデータの書き込み、読み出しを行う磁気テープドライブ74と、磁気テープ媒体を格納するためのセル71と、磁気テープ媒体を出し入れする際に使用する投入排出セル72と、セル71間で磁気テープ媒体を搬送するアクセッサ73とで構成する。なお、以降、磁気テープ媒体をボリュームと記述し、ボリュームは、セル71に格納しているものとして説明する。
【0086】
シーケンシャルアクセス媒体は、書き込みを行うと書き込みを行ったブロック以降のデータは無効なデータとなる特徴がある。
【0087】
第2データ移行装置5は、磁気テープライブラリ装置7を構成するセル71、投入排出セル72、アクセッサ73、磁気テープドライブ74、およびボリュームをディスクアレイ装置8上に仮想ライブラリ装置としてエミュレートする。
【0088】
また、第2データ移行装置5は、ホストコンピュータ2からのI/O処理を行いながら磁気テープライブラリ装置7から仮想ライブラリ装置へデータ移行、および、データ移行が完了した磁気テープライブラリ装置7内のボリュームに対するデータの消去を行う。
【0089】
ディスクアレイ装置8は、複数の磁気ディスクドライブ84を使用して信頼性を高めたRAID(Redundant Arrays of Inexpensive Disks)で構成し、第2データ移行装置5にて仮想ライブラリ装置をエミュレートしたデータを格納している。
【0090】
次に、第2データ移行装置5の構成について詳細に説明する。
【0091】
ホストI/O処理手段11は、ホストコンピュータ2から受信したI/O命令に対する処理を行う。ホストI/O処理手段11は、READコマンドを受信すると、データ移行手段12に対してデータの転送を要求し、受信した要求データをホストコンピュータ2に転送する。また、ホストコンピュータ2からWRITEコマンドを受信すると、データ移行手段12に対してデータを転送する。また、位置づけコマンドを受信すると、データ移行手段12に対してREADコマンドと同様の処理を行い、ブロックを進め、目的の位置に到達するまで1ブロックずつのシーケンシャルREADを繰り返す。このとき、ホストコンピュータ2へデータ転送は行わない。
【0092】
データ管理部51は、磁気テープライブラリ装置7内のボリュームのデータを仮想ライブラリ装置内のボリュームにデータ移行済みか否かを管理する第2データ管理テーブル131を備える。
【0093】
図6を参照すると、第2データ管理テーブル131は、磁気テープライブラリ装置7に格納している全てのボリュームに対して、ボリューム番号1311、移行済みフラグ1312、移行済みブロック位置1313の項目で構成する。
【0094】
ボリューム番号1311は、磁気テープライブラリ装置7に格納している各ボリュームに対応付けており、格納している全てのボリューム間でユニークな番号となっている。
【0095】
移行済みフラグ1312は、ボリューム内の全てのデータ移行が済んだか否かを真理値で表現しており、「真」であればデータ移行済み、「偽」であればデータ移行未とする。
【0096】
移行済みブロック位置1313は、データ移行が済んでいる最後のブロック位置を示す。
【0097】
なお、データ消去は、データ移行完了したことを契機に即座に行うので、データが消去済みであるか否かを管理するフラグを個別には設けず、移行済みフラグ1312がデータ消去済みであることを表している。
【0098】
第1ストレージI/O発行手段14は、磁気テープライブラリ装置7に対してI/O処理を行う。
【0099】
第2ストレージI/O発行手段15は、仮想化手段16に対してI/O処理を行う。
【0100】
仮想化手段16は、ディスクアレイ装置8を仮想ライブラリ装置にエミュレートする制御を行う。なお、図5中のディスクアレイ装置8は、アクセッサ83、セル81、投入排出セル82を図示しているが、これらの要素は、実在しない。磁気テープライブラリ装置7を仮想化して、表示している。
【0101】
なお、仮想ライブラリ装置にエミュレートする手法は本発明とは直接関係しないので、その詳細な構成は省略する。
【0102】
データ移行完了通知手段17は、データ移行の完了を第2データ移行装置5の外部に通知する。磁気テープライブラリ装置7内の全てのボリュームのデータを削除した後に、データ移行完了通知手段17は、データ移行完了を示すLED(図示せず)を点灯させることにより外部に通知している。
【0103】
データ移行手段12は、ホストI/O処理手段11からREADコマンドを受信すると、データ管理部51を参照し、データ移行が済んでいない状態であれば、第1ストレージI/O発行手段14を介して磁気テープライブラリ装置7からデータを読み出す。データ移行手段12は、読み出したデータをホストI/O処理手段11に転送すると共に、第2ストレージI/O発行手段15を介して仮想化手段16にデータを転送し、データ移行を行う。この際、データ管理部51に対してデータ移行状態を更新する。
【0104】
また、データ移行手段12は、ホストI/O処理手段11からWRITEコマンドを受信すると、受信したデータを第2ストレージI/O発行手段15を介して仮想化手段16にデータを転送し、データ管理部51に対してデータ移行済みとして状態の更新を行う。なお、シーケンシャルアクセス媒体では、データの書き込みを行ったブロック以降のデータは無効なデータとなるため、WRITEコマンド処理を行った時点でデータ移行済として扱うことができる。
【0105】
また、データ移行手段12は、ボリューム全体のデータ移行が完了したことを契機に第1ストレージI/O発行手段14を介して磁気テープライブラリ装置7内のボリューム内の全データを消去する。
【0106】
さらに、データ移行手段12は、全てのボリュームのデータ移行が完了したことを契機にデータ移行完了通知手段17に対して完了通知要求を行う。
【0107】
以上詳細にストレージシステム60の構成について述べたが、ホストコンピュータ2、磁気テープライブラリ装置7、ディスクアレイ装置8は、当業者にとってよく知られており、その詳細な構成の説明を省略する。
【0108】
次に、上述のように構成したストレージシステム60の動作について、図面を参照して説明する。
【0109】
図7は、ストレージシステム60のREAD/WRITE処理の動作を説明するためのフローチャートである。
【0110】
図7を参照し、先ず、ホストコンピュータ2からREADコマンドをホストI/O処理手段11で受け付けたときのデータ移行手段12の処理について説明する。
【0111】
データ移行手段12は、データ管理部51内の第2データ管理テーブル131の当該ボリューム番号1311に対応する移行済みフラグ1312、および、移行済みブロック位置1313を参照してデータ移行が既に済んでいるか否かの判断を行う(S701)。
【0112】
データ移行が済みのとき、データ移行手段12は、仮想ライブラリ装置(ディスクアレイ装置8)のボリュームからデータを読み出してホストコンピュータ2へ転送し(S703)、READコマンド処理を終了する。
【0113】
データ移行が済んでいないとき、データ移行手段12は、磁気テープライブラリ装置7内の当該ボリュームからデータを読み出してホストに転送する(S702)。さらに、仮想ライブラリ装置内のボリュームにデータを書き込み、第2データ管理テーブル131の当該ボリューム番号1311に対応する移行済みブロック位置1313を当該ブロック位置へ更新する(S704)。
【0114】
磁気テープライブラリ装置7内のボリュームからデータを読み出した結果、データの終端に達しているならば、データ移行手段12は、当該ボリュームのデータ移行は完了したと判断する(S705)。
【0115】
データ移行が完了したならば、データ移行手段12は、第2データ管理テーブル131の当該ボリューム番号1311に対応するデータの移行済みフラグ1312を移行済みとする(S706)。
【0116】
次に、データ移行手段12は、第2データ管理テーブル131を用いて、全てのボリュームのデータ移行が完了したかどうかを判断する(S707)。データ移行が完了していないボリュームが残っているならば、処理は終了となる。
【0117】
全てのボリュームのデータ移行が完了したならば、データ移行手段12は、磁気テープライブラリ装置7内の全てのボリュームに書き込んでいるデータを全て消去する(S708)。なお、データ消去完了後、磁気テープライブラリ装置7は、投入排出セル72にボリュームを排出することもできる。
【0118】
その後、データ移行手段12は、データ移行完了通知手段17からデータ移行完了を示す、例えば、第2データ移行装置5の表示部に設けたLEDを点灯する。データ移行手段12は、磁気テープライブラリ装置7を第2データ移行装置5から切り離して処理が終了する(S709)。なお、データ移行完了を外部に示す方法として、LEDを点灯しているが、ホストコンピュータ2へ通知する、アラームを鳴動するなどの通知を行ってもよい。
【0119】
次に、ホストコンピュータ2からWRITEコマンドをホストI/O処理手段11で受け付けたときのデータ移行手段12の処理について、図7を参照して説明する。
【0120】
データ移行手段12は、データをホストコンピュータ2から受信し、仮想ライブラリ装置内のボリュームにデータを書き込む(S710)。
【0121】
第2データ管理テーブル131の当該ボリューム番号1311に対応する移行済みフラグ1312からデータ移行が既に済んでいるか否かの判断を行う(S711)。
【0122】
当該ボリュームのデータ移行が既に済んでいるならば、WRITEコマンド処理が終了する。当該ボリュームのデータ移行が済んでいない場合は、上述の(S706)以降の処理へと進む。
【0123】
データ移行手段12は、第2データ管理テーブル131の当該ボリューム番号1311に対応するデータ移行済みフラグ1312を強制的に移行済みとする(S706)。これは、シーケンシャルアクセス媒体では、データの書き込みを行ったブロック以降のデータは、無効なデータとなり、この時点でデータ移行済みとみなすことができるためである。
【0124】
(S707)以降の手順は、既述のREADコマンド処理と同様であるため、説明を省略する。
【0125】
以上説明したように、ストレージシステム60は、移行元の磁気テープライブラリ装置7からのデータ移行をホストコンピュータ2からオンライン上で行うことが可能である。また、データ移行完了後、移行元のボリュームに書き込まれているデータを自動で消去することにより、ボリュームを廃棄時のデータ消去の手間を省くことができる。さらに、データ消去後、ボリュームを自動で排出すれば、排出する手間も省くことができる。
【実施例3】
【0126】
次に、本発明のストレージシステム60の第3実施例について、図面を参照して説明する。
【0127】
第3実施例は、基本的構成が図5に示す第2実施例と同一であり、磁気テープライブラリ装置7内のボリュームに書き込んでいるデータを消去するタイミングが第2実施例と異なっている。
【0128】
第3実施例のストレージシステム60の動作について、図面を参照して説明する。
【0129】
図8は、ストレージシステム60のREAD/WRITE処理の動作を説明するためのフローチャートである。
【0130】
図8を参照すると、データ移行手段12は、ホストコンピュータ2からのREADコマンドをホストI/O処理手段11から受信したとき、第2データ管理テーブル131を用いてデータ移行が既に済んでいるか否かの判断を行う(S801)。
【0131】
データ移行が済みのとき、データ移行手段12は、仮想ライブラリ装置(ディスクアレイ装置8)のボリュームからデータを読み出してホストコンピュータ2へ転送し(S803)、READコマンド処理を終了する。
【0132】
データ移行が済んでいなければ、データ移行手段12は、磁気テープライブラリ装置7内の当該ボリュームからデータを読み出してホストコンピュータ2へ転送する(S802)。
【0133】
データ移行手段12は、仮想ライブラリ装置(ディスクアレイ装置8)内のボリュームにデータを書き込み、第2データ管理テーブル131の当該ボリューム番号1311に対応する移行済みブロック位置1313を当該ブロック位置へ更新する(S804)。
【0134】
データ移行手段12は、当該ボリュームのデータ移行が完了したか否かを判断する(S805)。磁気テープライブラリ装置7内のボリュームからデータを読み出した結果、データの終端に達しているならば、データ移行手段12は、当該ボリュームのデータ移行は完了したと判断する。
【0135】
データ移行が完了したならば、データの移行済みフラグ1312を移行済みとする(S806)。以上の(S801)〜(S806)は、第2実施例の(S701)〜(S706)と同じである。
【0136】
移行済みフラグ1312を移行済みとした後、データ移行手段12は、個々のボリュームのデータ移行が完了する毎に、磁気テープライブラリ装置7内の当該ボリュームに書き込んでいるデータを全て消去する(S807)。ここが第2実施例と異なる点である。
【0137】
その後、データ移行手段12は、第2データ管理テーブル131を用いて全てのボリュームのデータ移行が完了したか否かを判断する(S808)。
【0138】
データ移行が完了したならば、データ移行手段12は、データ移行完了通知手段17からデータ移行完了を示すLEDを点灯し、磁気テープライブラリ装置7を第2データ移行装置5から切り離して処理が終了する(S809)。
【0139】
また、ホストコンピュータ2からのWRITEコマンドをホストI/O処理手段11から受信した場合の(S810)〜(S811)の処理は、上述の第2実施例の(S710)〜(S711)の処理と同一であり、説明を省略する。
【0140】
また、(S811)において、データ移行済みではない場合には、上述のREAD処理の(S806)以降の処理に進む。
【0141】
このように、第3実施例のストレージシステム60は、全てのボリュームの移行完了を待たずにデータの移行が完了したボリュームからデータの消去を行う。従って、第2実施例に比べ、全てのボリュームのデータ移行完了から移行元の磁気テープライブラリ装置7を切り離すまでの時間を短縮することができる。
【0142】
磁気テープライブラリ装置7は、ボリュームのデータ消去が完了した後、投入排出セル72にボリュームを排出しておいてもよいし、全てのボリュームのデータ消去が完了した後にボリュームを投入排出セル72に排出することもできる。
【実施例4】
【0143】
次に、本発明のストレージシステム60の第4実施例について、図面を参照して説明する。
【0144】
第4実施例の基本的構成が図2に示す第2実施例と異なる点は、データ管理部51が第2データ管理テーブル131(図6)に代え、第3データ管理テーブル132(図9)を備え、且つ、ドライブ状態テーブル134(図10)をも備える点である。
【0145】
図9を参照すると、第3データ管理テーブル132は、ボリューム番号1321と、移行済みフラグ1322と、移行済みブロック位置1323と、消去済みフラグ1324とを備える。
【0146】
消去済みフラグ1324は、磁気テープライブラリ装置7内のボリュームのデータ消去が全て完了したか否かを示しており、消去が完了していなければ「偽」、消去が完了していれば「真」とする。
【0147】
ボリューム番号1321と、移行済みフラグ1322と、移行済みブロック位置1323とは、図6に示す第2データ管理テーブル131で説明のボリューム番号1311と、移行済みフラグ1312と、移行済みブロック位置1313と同一であるので説明を省略する。
【0148】
図10を参照すると、ドライブ状態テーブル134は、磁気テープライブラリ装置7内の全ての磁気テープドライブ74に対して、ドライブ番号1325と、ドライブ状態1326との項目を備える。
【0149】
ドライブ番号1325は、磁気テープライブラリ装置7内の磁気テープドライブ74にユニークに対応している。
【0150】
ドライブ状態1326は、ドライブ番号1325に対応する磁気テープドライブ74の状態を示している。磁気テープドライブ74を使用していないときは、「FREE」、磁気テープドライブ74を移行元データ読み出しで使用しているときは、「USE」、磁気テープドライブ74をボリュームのデータ消去のために使用しているときは、「ERASING」をそれぞれセットする。
【0151】
第4実施例では、データ移行手段12は、READ/WRITE処理の中でボリュームのデータ消去を行わず、バックグラウンドで実行するボリューム消去処理で消去を行うことを特徴としている。また、データ移行手段12は、READ/WRITE処理とボリューム消去処理で効率的に磁気テープドライブ74を使用するためにマウント/デマウント処理(以降、MOUNT/DEMOUNT処理と表示)にも工夫を行っている。
【0152】
ここで、MOUNT処理とは、データ移行元であるボリュームからのデータ読み出し、およびボリュームのデータ消去を行う前に、データ移行手段12がアクセッサ73を用いてボリュームをセル71から磁気テープドライブ74へと移動させ、磁気テープドライブ74を介してボリュームからのデータ読み出し/消去できる状態にする処理である。
【0153】
DEMOUNT処理とは、読み出し/消去処理が終了したボリュームを、データ移行手段12がアクセッサ73を用いて磁気テープドライブ74からセル71へと戻す処理である。
【0154】
次に、第4実施例のストレージシステム60の動作について、図面を参照して説明する。
【0155】
図11は、ストレージシステム60のREAD/WRITE処理の動作を説明するためのフローチャートである。
【0156】
図11を参照すると、READコマンドを受信したならば、データ移行手段12は、第3データ管理テーブル132を用いて、データ移行が既に済んでいるか否かの判断を行う(S1101)。
【0157】
データ移行が済んでいなければ、データ移行手段12は、磁気テープライブラリ装置7内の当該ボリュームからデータを読み出してホストコンピュータ2へ転送する(S1102)。
【0158】
データ移行手段12は、仮想ライブラリ装置(ディスクアレイ装置8)内のボリュームにデータを書き込み、第3データ管理テーブル132の当該ボリューム番号1321に対応する移行済みブロック位置1323を当該ブロック位置へ更新する(S1104)。
【0159】
データ移行手段12は、当該ボリュームのデータ移行が完了したか否かを判断する(S1105)。磁気テープライブラリ装置7内のボリュームからデータを読み出した結果、データの終端に達しているならば当該ボリュームのデータ移行は完了したと判断する。
【0160】
なお、(S1101)〜(S1105)の処理は、第3実施例の(S801)〜(S805)と同じである。
【0161】
第4実施例では、データ移行が完了してもボリュームの消去を行わず、データの移行済みフラグ1322のみをセットしてREAD処理を終了する点が第3実施例と異なる。
【0162】
すなわち、データ移行が完了したならば、データ移行手段12は、データ移行済みフラグ1322を移行済みにセットし(S1106)、READ処理を終了する。データ移行が完了していないならば、何もせず終了する。
【0163】
また、ホストコンピュータ2からのWRITEコマンドをホストI/O処理手段11から受信した場合の(S1110)〜(S1111)の処理は、上述の第3実施例の(S810)〜(S811)の処理と同一であり、説明を省略する。
【0164】
上記(S1111)において、データ移行済みではない場合には、上述のREAD処理の(S1106)以降の処理に進む。
【0165】
なお、第3実施例と同様に、データ移行手段12は、データ移行済みかどうかの判断を行い(S1111)、データ移行済みではない場合には、データの移行済みフラグ1322を強制的に移行済みとして処理する(S1106)。
【0166】
次に、データ移行手段12におけるボリューム消去処理について、図12のフローチャート、および図2、図9、図10とを参照して、説明する。
【0167】
ボリューム消去処理は、バックグラウンドで常に実行している処理であり、データ移行手段12は、まず消去可能なボリュームがあるか否かを判断する。データ移行手段12は、第3データ管理テーブル132を検索して消去可能なボリュームの有無の判断を行う(S1201)。移行済みフラグ1322が真であり、且つ、消去済みフラグ1324が偽であれば、データ移行手段12は、消去可能なボリュームと判断する。
【0168】
データ移行手段12は、消去可能ボリュームが無ければ、いずれかのボリュームが消去可能になるまで上記(S1201)で待つ。消去可能ボリュームが見つかったら、当該ボリュームのMOUNT処理を行う(S1202)。
【0169】
続いて、データ移行手段12は、ボリュームのデータ消去を実施し、データ消去が完了した後、第3データ管理テーブル132の当該ボリュームの消去済みフラグ1324を真とする(S1203)。
【0170】
当該ボリュームのDEMOUNT処理を行う(S1204)。MOUNT処理およびDEMOUNT処理の詳細は後述する。
【0171】
データ移行手段12は、全てのボリュームのデータ消去が完了したか否かを判断する。データ移行手段12は、第3データ管理テーブル132の消去済みフラグ1324に1つ以上の偽があれば未完了と判断し上記(S1201)へと戻る。全て真であれば、全てのボリュームのデータ消去が完了したので、データ移行手段12は、データ移行完了通知手段17からデータ移行完了を示すLEDを点灯し、磁気テープライブラリ装置7を第2データ移行装置5から切り離す(S1206)。
【0172】
次に、データ移行手段12におけるMOUNT/DEMOUNT処理について、図13に示すフローチャート、および、図2、図10とを参照して、説明する。
【0173】
図13を参照すると、ボリューム読み出し、またはボリューム消去のためのMOUNT処理を開始すると、データ移行手段12は、ドライブ状態テーブル134からドライブ状態1326がFREEの磁気テープドライブ74を検索する(S1301)。FREEの磁気テープドライブ74が無ければいずれかの磁気テープドライブ74がFREE状態になるまで(S1301)で待つ。
【0174】
FREEの磁気テープドライブ74が見つかったら、データ移行手段12は、ドライブ状態テーブル134の当該ドライブ状態1326を、ボリューム読み出しのためのMOUNTであればUSEに、ボリューム消去のためのMOUNTであればERASINGにする(S1302)。データ移行手段12は、アクセッサ73を利用してボリュームをセル71から当該磁気テープドライブ74へ移動させる(S1303)。以上でMOUNT処理は、終了する。
【0175】
次に、DEMOUNT処理を開始すると、データ移行手段12は、磁気テープドライブ74からセル71への移動を実行し(S1311)、ドライブ状態テーブル134のドライブ状態1326をFREEとする(S1312)。以上でDEMOUNT処理は、終了する。
【0176】
上述のように、第4実施例では、ボリュームのデータ消去処理をREAD/WRITE処理のバックグラウンドで行い、かつ、ボリュームをデータ読み出し/消去するときに空いている磁気テープドライブ74を検索する。従って、効率的に磁気テープドライブ74を使用することができ、第3実施例に比べ、READ処理にかかる時間を短縮することができる。
【実施例5】
【0177】
次に、本発明のストレージシステム60の第5実施例について、図面を参照して説明する。
【0178】
第5実施例の基本的構成が、図2に示すストレージシステム60において、磁気テープドライブ74は、全て、セクタ位置の読み取り、セクタ指定の消去を行うことができる構成である。また、データ管理部51は、図14に示す第4データ管理テーブル133と、図10に示すドライブ状態テーブル134とを備える構成である。
【0179】
磁気テープドライブ74は、部分的なボリューム消去方法として、ボリュームをセクタと呼ばれる単位で消去できる。セクタとは、ボリュームの物理的位置を示す番号であり、JISX6135附属Fで規定している。
【0180】
図14を参照すると、第4データ管理テーブル133は、ボリューム番号1331と、移行済みフラグ1332と、移行済みブロック位置1333と、消去済みフラグ1334と、消去済みセクタ位置1335とを備える。
【0181】
ボリューム番号1331〜消去済みフラグ1334は、第4実施例のボリューム番号1321〜消去済みフラグ1324と同一であり、説明を省略する。
【0182】
消去済みセクタ位置1335は、ボリュームのデータ消去が完了したセクタ位置を示し、全て消去が完了していれば「ALL」、全く消去がされていなければ「−」、途中まで消去がされていれば消去済みの最後のセクタ番号で管理する。
【0183】
次に、ストレージシステム60の第5実施例の動作について、図面を参照して説明する。
【0184】
図15は、ボリューム消去処理の動作を説明するためのフローチャート、図16は、第4実施例で説明のMOUNT処理をさらに改良した動作を説明するためのフローチャートである。
【0185】
先ず、図15、および、図2、図10、図14を参照して、ボリューム消去処理の動作について説明する。
【0186】
図15を参照すると、データ移行手段12は、まず消去可能なボリュームがあるか否かを判断する。データ移行手段12は、第4データ管理テーブル133を検索して消去可能なボリュームの有無の判断を行う(S1501)。移行済みフラグ1332が真であり、且つ、消去済みフラグ1334が偽であれば、データ移行手段12は、消去可能なボリュームが有ると判断する。
【0187】
消去可能ボリュームが見つかったら、当該ボリュームのMOUNT処理を行う(S1502)。
【0188】
続いて、データ移行手段12は、第4データ管理テーブル133の消去済みセクタ位置1335からセクタ位置を1つ進め(S1503)、1セクタ分の消去を行う(S1504)。
【0189】
データ移行手段12は、消去の中断要求の有無判定(S1505)で中断要求がなく、全セクタの消去完了か否かの判定(S1506)で、全セクタの消去が完了していなければ、上記(S1503)に戻り、再び1セクタ分の消去を行う。
【0190】
上記(S1505)において、消去の中断要求を受けた場合は、消去を中断して消去の完了したセクタ位置を第4データ管理テーブル133の消去済みセクタ位置1335に記録し(S1507)、DEMOUNT処理を行う(S1508)。
【0191】
上記(S1506)において、全セクタの消去が完了していれば、第4データ管理テーブル133の消去済みセクタ位置1335に「ALL」を記録し、且つ、当該ボリュームの消去済みフラグ1334を真とする(S1507)。
【0192】
1つのボリュームに対する消去処理が完了すると、データ移行手段12は、全てのボリュームのデータ消去が完了したか否かの判断を行う(S1509)。第4データ管理テーブル133の消去済みフラグ1334に1つ以上の偽があれば、上記(S1501)へと戻る。全て真であれば、全てのボリューム消去が完了したので、データ移行手段12は、データ移行完了通知手段17からデータ移行完了を示すLEDを点灯し、磁気テープライブラリ装置7を第2データ移行装置5から切り離す(S1510)。この処理は、第4実施例で既述の(S1205)〜(S1206)と同一である。
【0193】
次に、MOUNT処理の動作について、図16を参照して説明する。
【0194】
図16を参照すると、データ移行手段12は、ドライブ状態1326にFREEな磁気テープドライブ74が存在するか否かを検索する(S1601)。続いて、FREEな磁気テープドライブ74を検索できないとき、ボリュームからのデータ読み出し処理のためのMOUNTであるか否かを判断する(S1602)。
【0195】
ボリュームからのデータ読み出し処理のためのMOUNTであれば、データ移行手段12は、ドライブ状態1326がERASINGの磁気テープドライブ74に対して中断要求を行い、当該ドライブ状態1326がFREEになるまで待つ(S1603)。
【0196】
データ移行手段12は、以降、ドライブ状態テーブル134の当該ドライブ状態1326に、データ読み出しのためのMOUNTであればUSEをセットし、ボリューム消去のためのMOUNTであればERASINGをセットする(S1604)。その後、ボリュームをセル71から当該磁気テープドライブ74へ移動させる(S1605)。
【0197】
このように、ホストコンピュータ2からのREADコマンドに伴うデータ読み出し処理と、バックグラウンドで実行するボリュームのデータ消去処理とをあわせて全磁気テープドライブ74が占有される状況でも、データ消去処理を途中で中断して、データ読み出し処理を割り込ませることが可能になる。従って、データ移行元である磁気テープライブラリ装置7からの読み出し処理が必要なときの待ち時間を短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【0198】
【図1】第1実施例のストレージシステムを示す概略構成ブロック図である。
【図2】図1中のデータ管理テーブルを示す図である。
【図3】ホストコンピュータから読み出しコマンドを受信したときの動作を説明するためのフローチャートである。
【図4】ホストコンピュータから書き込みコマンドを受信したときの動作を説明するためのフローチャートである。
【図5】第2実施例のストレージシステムを示す概略構成ブロック図である。
【図6】図5中の第2データ管理テーブルを示す図である。
【図7】第2実施例のストレージシステムのREAD/WRITE処理の動作を説明するためのフローチャートである。
【図8】第3実施例のストレージシステムのREAD/WRITE処理の動作を説明するためのフローチャートである。
【図9】第3データ管理テーブルを示す図である。
【図10】ドライブ状態テーブルを示す図である。
【図11】第4実施例のストレージシステムのREAD/WRITE処理の動作を説明するためのフローチャートである。
【図12】ボリューム消去処理の動作を説明するためのフローチャートである。
【図13】MOUNT/DEMOUNT処理の動作を説明するためのフローチャートである。
【図14】第4データ管理テーブルを示す図である。
【図15】第5実施例のボリューム消去処理の動作を説明するためのフローチャートである。
【図16】第5実施例のMOUNT処理動作を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
【0199】
1 データ移行装置
11 ホストI/O処理手段
12 データ移行手段
13 データ管理部
14 第1ストレージI/O発行手段
15 第2ストレージI/O発行手段
16 仮想化手段
17 データ移行完了通知手段
2 ホストコンピュータ
3 第1ストレージ装置
4 第2ストレージ装置
5 第2データ移行装置
51 データ管理部
7 磁気テープライブラリ装置
71 セル
72 投入排出セル
73 アクセッサ
74 磁気テープドライブ
8 ディスクアレイ装置
81 セル
82 投入排出セル
83 アクセッサ
84 磁気ディスクドライブ
50 ストレージシステム
60 ストレージシステム
130 データ管理テーブル
131 第2データ管理テーブル
132 第3データ管理テーブル
133 第4データ管理テーブル
134 ドライブ状態テーブル
1301 ブロック番号
1302 移行済みフラグ
1311 ボリューム番号
1312 移行済みフラグ
1313 移行済みブロック位置
1321 ボリューム番号
1322 移行済みフラグ
1323 移行済みブロック位置
1324 消去済みフラグ
1325 ドライブ番号
1326 ドライブ状態
1331 ボリューム番号
1332 移行済みフラグ
1333 移行済みブロック位置
1334 消去済みフラグ
1335 消去済みセクタ位置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ホストコンピュータと、前記ホストコンピュータからの命令によりデータの書き込み・読み出しを行う第1ストレージ装置および第2ストレージ装置と、前記第1ストレージ装置から前記第2ストレージ装置へデータ移行を行うデータ移行装置とを有するストレージシステムにおいて、前記データ移行装置は、前記ホストコンピュータからの書き込み・読み出し命令のデータを前記第1ストレージ装置と前記第2ストレージ装置との何れに格納しているかを管理する手段と、前記第1ストレージ装置のデータ移行を完了したデータが消去済みであるか否かを管理する手段と、データ移行を完了した前記第1ストレージ装置のデータの消去を行う手段とを有することを特徴とするストレージシステム。
【請求項2】
前記データ移行装置は、全てのデータ移行と、前記第1ストレージ装置の全てのデータ消去とを完了したとき、前記ホストコンピュータへデータ移行の完了を通知するデータ移行完了通知手段を有することを特徴とする請求項1記載のストレージシステム。
【請求項3】
ホストコンピュータと、前記ホストコンピュータからの命令によりデータの書き込み・読み出しを行う第1ストレージ装置および第2ストレージ装置と、前記第1ストレージ装置から前記第2ストレージ装置へデータ移行を行うデータ移行装置とを有するストレージシステムにおいて、前記データ移行装置は、前記ホストコンピュータとの間で命令およびデータの送受信を行うホストI/O処理手段と、前記ホストコンピュータからの書き込み・読み出し命令のデータを前記第1ストレージ装置と前記第2ストレージ装置との何れに格納しているかを管理するデータ管理部と、前記データ管理部の情報を元にデータ移行処理を行うデータ移行手段と、データ移行を完了した前記第1ストレージ装置のデータの消去を行う手段と、全てのデータ移行と前記第1ストレージ装置の全てのデータ消去とが完了したことを前記ホストコンピュータまたは自装置へ通知するデータ移行完了通知手段とを有し、前記データ管理部は、前記第1ストレージ装置のデータ移行が済みであるか否かを管理するデータ管理テーブルを有することを特徴とするストレージシステム。
【請求項4】
前記データ管理テーブルは、ブロック番号と、前記ブロック番号のデータが前記第2ストレージ装置へ移行済みか否かを示す移行済みフラグとを有することを特徴とする請求項3記載のストレージシステム。
【請求項5】
前記データ移行完了通知手段は、表示手段、または、アラーム鳴動手段を有することを特徴とする請求項3記載のストレージシステム。
【請求項6】
前記データ移行装置は、前記第1ストレージ装置へI/Oを発行する第1ストレージI/O発行手段と、前記第2ストレージ装置へI/Oを発行する第2ストレージI/O発行手段とを有し、前記データ移行手段は、前記第1ストレージI/O発行手段と前記第2ストレージI/O発行手段とを制御する手段を有することを特徴とする請求項3記載のストレージシステム。
【請求項7】
前記第1ストレージ装置と前記第2ストレージ装置とは、共に、ブロック単位で書き込み・読み出しを行うランダムアクセスタイプのドライブを有することを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項記載のストレージシステム。
【請求項8】
前記ホストコンピュータからデータの読み出し命令を受けたとき、前記データ移行装置は、読み出し命令のデータ移行が未実行の場合、前記第1ストレージ装置から読み出し命令のデータを読み出す手段と、読み出したデータを前記第2ストレージ装置へ書き込む手段と、前記第1ストレージ装置の読み出したブロックのデータを消去する手段とを有することを特徴とする請求項1、2、3、4、6、7の何れか1項記載のストレージシステム。
【請求項9】
前記ホストコンピュータからデータの書き込み命令を受けたとき、前記データ移行装置は、書き込み命令のデータ移行が未実行の場合、書き込み命令のデータを前記第2ストレージ装置へ書き込む手段と、前記第2ストレージ装置へ書き込んだブロックに対応する前記第1ストレージ装置のブロックのデータを消去する手段とを有することを特徴とする請求項1、2、3、4、6、7の何れか1項記載のストレージシステム。
【請求項10】
ホストコンピュータと、前記ホストコンピュータからの命令によりデータの書き込み・読み出しを行う第1ストレージ装置および第2ストレージ装置と、前記第1ストレージ装置から前記第2ストレージ装置へデータ移行を行うデータ移行装置とを有するストレージシステムにおいて、前記データ移行装置は、前記ホストコンピュータとの間で命令およびデータの送受信を行うホストI/O処理手段と、前記ホストコンピュータからの書き込み・読み出し命令のデータを前記第1ストレージ装置と前記第2ストレージ装置との何れに格納しているかを管理するデータ管理部と、前記データ管理部の情報を元にデータ移行処理を行うデータ移行手段と、データ移行を完了した前記第1ストレージ装置のデータの消去を行う手段と、前記第2ストレージ装置を仮想化し前記第1ストレージ装置にエミュレートする制御を行う仮想化手段と、全てのデータ移行と前記第1ストレージ装置の全てのデータ消去とが完了したことを前記ホストコンピュータまたは自装置へ通知するデータ移行完了通知手段とを有し、前記データ管理部は、前記第1ストレージ装置のデータ移行が済みであるか否かを管理するデータ管理テーブルを有することを特徴とするストレージシステム。
【請求項11】
前記第1ストレージ装置は、磁気テープライブラリ装置を有し、前記第2ストレージ装置は、ディスクアレイ装置を有することを特徴とする請求項10記載のストレージシステム。
【請求項12】
前記データ管理テーブルは、前記第1ストレージ装置に格納している全てのボリュームに対するボリューム番号と、前記ボリュームのデータが前記第2ストレージ装置へ移行済みか否かを示す移行済みフラグと、データ移行済の最後のブロック位置を示す移行済みブロック位置とを有することを特徴とする請求項10または11記載のストレージシステム。
【請求項13】
前記データ移行完了通知手段は、表示手段、または、アラーム鳴動手段を有することを特徴とする請求項10記載のストレージシステム。
【請求項14】
前記データ移行装置は、前記第1ストレージ装置へI/Oを発行する第1ストレージI/O発行手段と、前記第2ストレージ装置へ前記仮想化手段を介してI/Oを発行する第2ストレージI/O発行手段とを有し、前記データ移行手段は、前記第1ストレージI/O発行手段と前記第2ストレージI/O発行手段とを制御する手段を有することを特徴とする請求項10乃至13の何れか1項記載のストレージシステム。
【請求項15】
前記ホストコンピュータからデータの読み出し命令を受けたとき、前記データ移行装置は、読み出し命令のデータ移行が未実行の場合、前記第1ストレージ装置のボリュームからデータを読み出し、前記ホストコンピュータへ転送する手段と、前記第2ストレージ装置のボリュームへ読み出したデータを書き込む手段と、前記データ管理テーブルのボリューム番号に対応する移行済みブロック位置を更新する手段と、前記第1ストレージ装置の前記ボリュームから読み出したデータが終端であるか否かから前記ボリュームのデータ移行が完了か否かを判断する手段と、データ移行が完了のとき、前記ボリューム番号に対応する移行済みフラグを移行済みとする手段と、前記データ管理テーブルから全ての前記ボリュームのデータ移行が完了か否かを判断する手段と、データ移行が完了のとき、前記第1ストレージ装置内の全ての前記ボリュームのデータを消去する手段とを有することを特徴とする請求項10乃至14の何れか1項記載のストレージシステム。
【請求項16】
前記ホストコンピュータからデータの書き込み命令を受けたとき、前記データ移行装置は、書き込み命令のデータを前記第2ストレージ装置内のボリュームへ書き込む手段と、前記データ管理テーブルのボリューム番号に対応する移行済みフラグからデータ移行が完了か否かを判断する手段と、書き込み命令のデータ移行が未完了のとき、前記ボリューム番号に対応する移行済みフラグを移行済みとする手段と、前記データ管理テーブルから全ての前記ボリュームのデータ移行が完了か否かを判断する手段と、データ移行が完了のとき、前記第1ストレージ装置内の全ての前記ボリュームのデータを消去する手段とを有することを特徴とする請求項10乃至14の何れか1項記載のストレージシステム。
【請求項17】
前記データ管理部は、前記データ管理テーブルに加え前記第1ストレージ装置内のドライブの状態を管理するドライブ状態テーブルを有し、前記データ管理テーブルは、前記第1ストレージ装置に格納している全てのボリュームに対するボリューム番号と、前記ボリュームのデータが前記第2ストレージ装置へ移行済みか否かを示す移行済みフラグと、データ移行済の最後のブロック位置を示す移行済みブロック位置と、前記第1ストレージ装置内の前記ボリュームのデータ消去が完了したか否かを示す消去済みフラグとを有することを特徴とする請求項10または11記載のストレージシステム。
【請求項18】
前記ドライブ状態テーブルは、ユニークなドライブ番号と、前記ドライブ番号に対応する前記ドライブの使用状態を示すドライブ状態とを有することを特徴とする請求項17記載のストレージシステム。
【請求項19】
前記データ管理部は、前記データ管理テーブルに加え前記第1ストレージ装置内のドライブの状態を管理するドライブ状態テーブルを有し、前記データ管理テーブルは、前記第1ストレージ装置に格納している全てのボリュームに対するボリューム番号と、前記ボリュームのデータが前記第2ストレージ装置へ移行済みか否かを示す移行済みフラグと、データ移行済の最後のブロック位置を示す移行済みブロック位置と、前記第1ストレージ装置内の前記ボリュームのデータ消去が完了したか否かを示す消去済みフラグと、前記ボリュームのデータ消去が完了したセクタ位置を示す消去済みセクタ位置とを有することを特徴とする請求項10または11記載のストレージシステム。
【請求項20】
前記ドライブ状態テーブルは、ユニークなドライブ番号と、前記ドライブ番号に対応する前記ドライブの使用状態を示すドライブ状態とを有することを特徴とする請求項19記載のストレージシステム。
【請求項21】
ホストコンピュータと、前記ホストコンピュータからの命令によりデータの書き込み・読み出しを行う第1ストレージ装置および第2ストレージ装置と、前記第1ストレージ装置から前記第2ストレージ装置へデータ移行を行うデータ移行装置とを有するストレージシステムのデータ移行方法において、前記データ移行装置は、ホストI/O処理手段により前記ホストコンピュータとの間で命令およびデータの送受信を行うステップと、前記ホストコンピュータからの書き込み・読み出し命令のデータを前記第1ストレージ装置と前記第2ストレージ装置との何れに格納しているかをデータ管理部により管理するステップと、データ移行手段により前記データ管理部の情報を元にデータ移行処理を行うステップと、データ移行を完了した前記第1ストレージ装置のデータの消去を行うステップと、全てのデータ移行と前記第1ストレージ装置の全てのデータ消去とが完了したことを前記ホストコンピュータまたは自装置へデータ移行完了通知手段により通知するステップとを有し、前記データ管理部は、前記第1ストレージ装置のデータ移行が済みであるか否かをデータ管理テーブルにより管理するステップを有することを特徴とするストレージシステムのデータ移行方法。
【請求項22】
前記第1ストレージ装置と前記第2ストレージ装置とは、共に、ブロック単位で書き込み・読み出しを行うランダムアクセスタイプのドライブを有することを特徴とする請求項21記載のストレージシステムのデータ移行方法。
【請求項23】
前記データ管理テーブルは、ブロック番号と、前記ブロック番号のデータが前記第2ストレージ装置へ移行済みか否かを示す移行済みフラグとを有することを特徴とする請求項21または22記載のストレージシステムのデータ移行方法。
【請求項24】
前記ホストコンピュータからデータの読み出し命令を受けたとき、前記データ移行装置は、読み出し命令のデータ移行が未実行の場合、前記第1ストレージ装置から読み出し命令のデータを読み出すステップと、読み出したデータを前記第2ストレージ装置へ書き込むステップと、前記第1ストレージ装置の読み出したブロックのデータを消去するステップとを有することを特徴とする請求項21乃至23の何れか1項記載のストレージシステムのデータ移行方法。
【請求項25】
前記ホストコンピュータからデータの書き込み命令を受けたとき、前記データ移行装置は、書き込み命令のデータ移行が未実行の場合、書き込み命令のデータを前記第2ストレージ装置へ書き込むステップと、前記第2ストレージ装置へ書き込んだブロックに対応する前記第1ストレージ装置のブロックのデータを消去するステップとを有することを特徴とする請求項21乃至23の何れか1項記載のストレージシステムのデータ移行方法。
【請求項26】
ホストコンピュータと、前記ホストコンピュータからの命令によりデータの書き込み・読み出しを行う第1ストレージ装置および第2ストレージ装置と、前記第1ストレージ装置から前記第2ストレージ装置へデータ移行を行うデータ移行装置とを有するストレージシステムのデータ移行方法において、前記データ移行装置は、ホストI/O処理手段により前記ホストコンピュータとの間で命令およびデータの送受信を行うステップと、前記ホストコンピュータからの書き込み・読み出し命令のデータを前記第1ストレージ装置と前記第2ストレージ装置との何れに格納しているかをデータ管理部により管理するステップと、データ移行手段により前記データ管理部の情報を元にデータ移行処理を行うステップと、データ移行を完了した前記第1ストレージ装置のデータの消去を行うステップと、仮想化手段により前記第2ストレージ装置を仮想化し前記第1ストレージ装置にエミュレートする制御を行うステップと、データ移行完了通知手段により全てのデータ移行と前記第1ストレージ装置の全てのデータ消去とが完了したことを前記ホストコンピュータまたは自装置へ通知するステップとを有し、前記データ管理部は、データ管理テーブルにより前記第1ストレージ装置のデータ移行が済みであるか否かを管理するステップを有することを特徴とするストレージシステムのデータ移行方法。
【請求項27】
前記第1ストレージ装置は、磁気テープライブラリ装置を有し、前記第2ストレージ装置は、ディスクアレイ装置を有することを特徴とする請求項26記載のストレージシステムのデータ移行方法。
【請求項28】
前記データ管理テーブルは、前記第1ストレージ装置に格納している全てのボリュームに対するボリューム番号と、前記ボリュームのデータが前記第2ストレージ装置へ移行済みか否かを示す移行済みフラグと、データ移行済の最後のブロック位置を示す移行済みブロック位置とを有することを特徴とする請求項26または27記載のストレージシステムのデータ移行方法。
【請求項29】
前記ホストコンピュータからデータの読み出し命令を受けたとき、前記データ移行装置は、読み出し命令のデータ移行が未実行の場合、前記第1ストレージ装置のボリュームからデータを読み出し、前記ホストコンピュータへ転送するステップと、前記第2ストレージ装置のボリュームへ読み出したデータを書き込むステップと、前記データ管理テーブルのボリューム番号に対応する移行済みブロック位置を更新するステップと、前記第1ストレージ装置の前記ボリュームから読み出したデータが終端であるか否かから前記ボリュームのデータ移行が完了か否かを判断するステップと、データ移行が完了のとき、前記ボリューム番号に対応する移行済みフラグを移行済みとするステップと、前記データ管理テーブルから全ての前記ボリュームのデータ移行が完了か否かを判断するステップと、データ移行が完了のとき、前記第1ストレージ装置内の全ての前記ボリュームのデータを消去するステップとを有することを特徴とする請求項26乃至28の何れか1項記載のストレージシステムのデータ移行方法。
【請求項30】
前記ホストコンピュータからデータの書き込み命令を受けたとき、前記データ移行装置は、書き込み命令のデータを前記第2ストレージ装置内のボリュームへ書き込むステップと、前記第2データ管理テーブルのボリューム番号に対応する移行済みフラグからデータ移行が完了か否かを判断するステップと、書き込み命令のデータ移行が未完了のとき、前記ボリューム番号に対応する移行済みフラグを移行済みとするステップと、前記データ管理テーブルから全ての前記ボリュームのデータ移行が完了か否かを判断するステップと、データ移行が完了のとき、前記第1ストレージ装置内の全ての前記ボリュームのデータを消去するステップとを有することを特徴とする請求項26乃至28の何れか1項記載のストレージシステムのデータ移行方法。
【請求項31】
ホストコンピュータからの命令によりデータの書き込み・読み出しを行う第1ストレージ装置および第2ストレージ装置に対し、前記第1ストレージ装置から前記第2ストレージ装置へデータ移行を行うデータ移行装置であって、前記ホストコンピュータとの間で命令およびデータの送受信を行うホストI/O処理手段と、前記ホストコンピュータからの書き込み・読み出し命令のデータを前記第1ストレージ装置と前記第2ストレージ装置との何れに格納しているかを管理するデータ管理部と、前記データ管理部の情報を元にデータ移行処理を行うデータ移行手段と、データ移行を完了した前記第1ストレージ装置のデータの消去を行う手段と、前記第2ストレージ装置を仮想化し前記第1ストレージ装置にエミュレートする制御を行う仮想化手段と、全てのデータ移行と前記第1ストレージ装置の全てのデータ消去とが完了したことを前記ホストコンピュータまたは自装置へ通知するデータ移行完了通知手段とを有し、前記データ管理部は、前記第1ストレージ装置のデータ移行が済みであるか否かを管理するデータ管理テーブルを有することを特徴とするデータ移行装置。
【請求項32】
前記第1ストレージ装置は、磁気テープライブラリ装置を有し、前記第2ストレージ装置は、ディスクアレイ装置を有することを特徴とする請求項31記載のデータ移行装置。
【請求項33】
前記データ管理テーブルは、前記第1ストレージ装置に格納している全てのボリュームに対するボリューム番号と、前記ボリュームのデータが前記第2ストレージ装置へ移行済みか否かを示す移行済みフラグと、データ移行済の最後のブロック位置を示す移行済みブロック位置とを有することを特徴とする請求項31または32記載のデータ移行装置。
【請求項34】
前記第1ストレージ装置へI/Oを発行する第1ストレージI/O発行手段と、前記第2ストレージ装置へ前記仮想化手段を介してI/Oを発行する第2ストレージI/O発行手段とを有し、前記データ移行手段は、前記第1ストレージI/O発行手段と前記第2ストレージI/O発行手段とを制御する手段を有することを特徴とする請求項31または32記載のデータ移行装置。
【請求項35】
前記データ管理部は、前記データ管理テーブルに加え前記第1ストレージ装置内のドライブの状態を管理するドライブ状態テーブルを有し、前記データ管理テーブルは、前記第1ストレージ装置に格納している全てのボリュームに対するボリューム番号と、前記ボリュームのデータが前記第2ストレージ装置へ移行済みか否かを示す移行済みフラグと、データ移行済の最後のブロック位置を示す移行済みブロック位置と、前記第1ストレージ装置内の前記ボリュームのデータ消去が完了したか否かを示す消去済みフラグとを有することを特徴とする請求項31または32記載のデータ移行装置。
【請求項36】
前記データ管理部は、前記データ管理テーブルに加え前記第1ストレージ装置内のドライブの状態を管理するドライブ状態テーブルを有し、前記データ管理テーブルは、前記第1ストレージ装置に格納している全てのボリュームに対するボリューム番号と、前記ボリュームのデータが前記第2ストレージ装置へ移行済みか否かを示す移行済みフラグと、データ移行済の最後のブロック位置を示す移行済みブロック位置と、前記第1ストレージ装置内の前記ボリュームのデータ消去が完了したか否かを示す消去済みフラグと、前記ボリュームのデータ消去が完了したセクタ位置を示す消去済みセクタ位置とを有することを特徴とする請求項31または32記載のデータ移行装置。
【請求項37】
前記ドライブ状態テーブルは、ユニークなドライブ番号と、前記ドライブ番号に対応する前記ドライブの使用状態を示すドライブ状態とを有することを特徴とする請求項35または36記載のデータ移行装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2008−27335(P2008−27335A)
【公開日】平成20年2月7日(2008.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−201757(P2006−201757)
【出願日】平成18年7月25日(2006.7.25)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】