説明

ストロンチウムオキシオルトシリケート型の蛍光体を有する発光装置

発明の各実施例は、ストロンチウムオキシオルトシリケート型の蛍光体を含む発光装置に関する。本発明の発光装置は、紫外線又は可視光線領域の光を放射する発光ダイオードと、発光ダイオードの周囲に配置され、発光ダイオードから放射された光を吸収し、吸収光と異なる波長を有する光を放射する蛍光体とを含む。この蛍光体は、0<x≦0.05の範囲内のカルシウムのモル分率を備えており、一般式Sr3―x―y―zCaIISiO:Euを有するオキシオルトシリケート蛍光体を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の各実施例は、シリケート化合物に基づく無機蛍光体を有する発光装置に関する。
【背景技術】
【0002】
蛍光体は、有色の、又は白色の光を放出する発光ダイオード(LED)などの光源として使用される。LEDにおいて、蛍光体は、他の発光体と組み合わせて使用されてもよく、LEDから発せられる紫外線又は青色1次放射線をより長い波長の2次放射線、特に白色光に変換させるために使用される。
【0003】
このような用途において、セリウム―ドープされたイットリウム・アルミニウム・ガーネット、ユーロピウム―活性アルカリ土類金属オルトシリケート及び類似の形でドープされた他の組成の窒化物などの高い発光出力を有する多様な蛍光体が既に開示されているが、LEDに用いるために改良された物質を開発するためにさらなる努力がなされている。開発の動向は、改善された温度特性を有し、最終放射線負荷、大気湿度の影響及びその他の環境的要因下においてより高い安定性を有する蛍光体を開発することにある。このような発光体は、相対的に高い消費電力及び向上した寿命を有するLEDランプの製造において必要とされる。
【0004】
一般式SrSiO:Euを有するユーロピウム―活性アルカリ土類金属オキシオルトシリケートは、有色の、又は白色の光を放射するLEDに使用されてきた。このような蛍光体は、例えば、特許文献1及び特許文献2、そして、「Application of Strontium Silicate Yellow Phosphor for White Light―emitting Diodes」(非特許文献1)、及び「Photoluminescence properties of Eu2+―activated SrSiO phosphors」(非特許文献2)などの多様な科学的刊行物に開示されており、これらの全ては、本明細書で完全に説明されているように、参考文献として包含される。
【0005】
公知の発光体は、黄色からオレンジ色の範囲の可視スペクトルで光を放射し、最大250℃の温度以下での高い発光効率及び極めて低い熱的クエンチング(quenching)によって区別される。この点で、それらは、温白色LEDの蛍光体混合物内のオレンジ色成分であって、同様に、580〜610nmで放射するオルトシリケートに比べて実質的に優れており、それらの有利な性質及び実質的に低い製造コストのため、これらの用途においてますます好まれる赤色発光窒化物蛍光体と競合している。
【0006】
しかし、特定の使用条件下において、このような蛍光体を含むLEDは相対的に短い寿命を有する。この有害な性質が生じる原因は、ユーロピウム―ドープされたアルカリ土類金属オキシオルトシリケートの相対的に高い湿度敏感性にあり得る。このような不安定性に起因して、これら発光体の産業的用途が特定領域に制限されることがあり得る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】国際公開第2004/085570号
【特許文献2】国際公開第2006/081803号
【非特許文献】
【0008】
【非特許文献1】Park,Joung―Kyu,et al.,in Appl.,Phys.Lett.84(2004),1647―49
【非特許文献2】Lee,Soon―Duc,et al.,in J.Mater.Sci.41(2006),3139―41
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の各実施例は、大気湿度への露出下で向上した安定性を有し、多様な技術的用途に用いるための効率的な放射線変換器に適した、化学的に変形されたオキシオルトシリケート蛍光体を含む発光装置を開示する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一実施例は、発光ダイオードと、発光ダイオードの周囲に配置され、発光ダイオードから放射される光の少なくとも一部を吸収し、吸収された光と異なる波長を有する光を放射する蛍光体とを含む発光装置を開示する。ここで蛍光体は一般式Sr3―x―y―zCaIISiO:Euを有するオキシオルトシリケート蛍光体であり、MIIは、Mg、Ba、Cu、Zn及びMnのうち少なくとも一つを含む2価金属イオンであり、0<x≦0.05、0≦y≦0.5、及び0<z≦0.25である。
【0011】
上述した一般的な説明及び以下の詳細な説明は例示的かつ説明のためのものであって、請求項に記載された本発明に対するさらなる説明を提供するためのものである。本発明のさらなる特徴は、以下の詳細な説明に記載されており、その一部は詳細な説明から明らかになり、又は、その一部は本発明の実施を通して知ることができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明の各実施例によると、蛍光体は、最終放射線負荷の下で改善された安定性及び大気湿度に対する向上した耐性を有する。したがって、前記蛍光体を含む発光装置は向上した寿命を有する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の一実施例に係る発光装置100の断面図である。
【図2】本発明の他の実施例に係る発光装置200の断面図である。
【図3】本発明のさらに他の実施例に係る発光装置300の断面図である。
【図4】本発明のさらに他の実施例に係る発光装置400の断面図である。
【図5】本発明のさらに他の実施例に係る発光装置500の断面図である。
【図6】異なる組成を有するSrSiO:Eu蛍光体のX線回折ダイヤグラムである。
【図7】非常に低いCaモル分率を有する発光体と比較発光体の放射スペクトルを示す図である。
【図8】回折ダイヤグラムから計算された異なる結晶相の格子定数及び分率を示す図である。
【図9】低いCa分率を有する典型的な蛍光体と各比較材料の光学及び性能パラメータを示す図である。
【図10】本発明の一実施例に係る低いCa分率を有するオキシオルトシリケート蛍光体とシリケート混合相との湿気安定性の調査結果を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、添付の図面を参照して本発明をより詳細に説明し、各図面における同一の参照番号は、同一の構成要素を示す。しかし、本発明は、多様な形態で実現されてもよく、ここで説明した各実施例に限定されるものと理解されてはならない。反対に、これらの実施例は完全に説明されるために提供されるものであり、当該技術分野の当業者に本発明の思想を完全に伝達するものである。各図面において、各層及び各領域の形状及び相対的な大きさは、明確性のために誇張される場合がある。
【0015】
層、膜、領域又は基板などの所定の構成要素が他の構成要素の「上に」あると言及されるとき、それは、他の構成要素の直上にあるか、又は介在要素が存在し得るものと理解される。これとは対照的に、所定の構成要素が他の構成要素の「直上に」あると言及されるとき、介在要素は存在しない。
【0016】
本明細書の各実施例によると、発光装置は、UV又は可視範囲内の光を放射する発光ダイオードと、発光ダイオードの周囲に配置され、発光ダイオードから放射される光の少なくとも一部を吸収し、吸収された光と異なる波長を有する光を放射する蛍光体とを含む。一実施例によると、少量のストロンチウム(Sr)は、母(parent)蛍光体SrSiO格子において化合物の化学量論及びその結晶構造を変化させずにカルシウム(Ca)に選択的に置換される。このような置換は、大気湿度及びその他の環境的要因への露出下で、結果物であるユーロピウム―活性オキシオルトシリケート発光体の向上した安定性をもたらし、また、それを含むLEDの実質的な寿命向上を提供する。
【0017】
カルシウム置換の効果は、概して特定のカルシウム濃度範囲で発生する。この範囲を超えると、カルシウムのSrSiO基質(matrix)への連続する含有の結果、好ましいアルカリ土類金属オキシオルトシリケートが基本的な蛍光体合成物としてそれ以上形成されない。その代わりに、非常に増加したカルシウム濃度を有する対応するオルトシリケート組成物(Sr,Ca)SiOがほぼ排他的に形成される。
【0018】
上述した特許文献2に開示されている一般式(Sr1―x―yCaBaSiO:Euを有する混合シリケートの場合、xは、最大0.3の値とみなすことができるが、x線構造検査によると、好ましいアルカリ土類金属オキシオルトシリケート蛍光体は、従来の製造条件下ではx>0.05のカルシウムのモル分率においてはこれ以上合成され得ない。その代わりに、アルカリ土類金属オルトシリケートが優勢に形成される。しかし、x<0.05のカルシウムの少量の含有は、SrSiO格子の形成に干渉せず、対応するユーロピウム―ドープされた発光体の湿度耐性の実質的な改善及びそれから製造されたLED寿命の相当な増加をもたらす。
【0019】
最終放射線負荷に対する向上した安定性及び大気湿度の影響に対する改善された耐性を有する本発明の例示的な実施例に係るストロンチウムオキシオルトシリケート蛍光体は、一般式Sr3―x―y―zCaIISiO:Euによって表現されてもよく、カルシウムのモル分率xは0<x≦0.05の範囲内であり、ユーロピウムのモル分率zは典型的には0.25以下の値を有する。最適な活性体の濃度は、一般に蛍光体が適用される特定の用途に依存し、実験的に決定されてもよい。
【0020】
前記一般式において、MIIは、マグネシウム(Mg)、バリウム(Ba)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)及びマンガン(Mn)元素からなる群より選ばれる2価金属イオンを示す。2価金属イオンは、選択的に母蛍光体格子内に含有されてもよい。しかし、バリウムの場合、ストロンチウムを完全に置換することが可能であり、ストロンチウムをさらに置換する他の2価金属イオンの分率はy=0.5以下であってもよい。ユーロピウム(Eu)の代わりに及び/又はユーロピウムに加えて、サマリウム(Sm)又はイットリウム(Yb)などの2価稀土類イオン、又は、例えば、セリウムイオン(Ce3+)などの特定の3価稀土類イオンが適切な活性体として作用してもよい。
【0021】
発光性質及び安定性を改善する目的で、これら蛍光体の組成は追加的に変形可能である。例えば、シリコン(Si)は、ゲルマニウム(Ge)及び/又はアルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)、ホウ素(B)又はリン(P)に置換されてもよい。しかし、上述した特定の場合に電荷均衡を維持するための適切な措置が必要とされてもよい。例えば、リチウム(Li)、ナトリウム(Na)及びカリウム(K)などの1価陽イオン、又は、フルオリン(F)、塩素(Cl)、ブロム(Br)又はヨード(I)などの陰イオンを母格子内に追加的に含有させてもよい。本開示の一実施例において、最終放射線負荷の下での向上した安定性及び大気湿度の影響に対する耐性を有する蛍光体は、一般式Sr3―x―y―zCaBaSiO:Euを有し、ここで、モル分率は0<x≦0.05、0≦y≦0.5、及びz≦0.25である。
【0022】
高いエネルギ放射で励起すると、蛍光体は、それらの特定の化学的組成によってスペクトルの可視部分、好ましくは560〜620nmの範囲内で放射する。Eu2+発光の励起は、220nmの紫外線から550nmの可視光線範囲であり、これは、各実施例に係る発光体が緑色光に励起されて黄色、オレンジ色又は赤色光を発生させ得ることを意味する。また、強度が高く、技術的に使用可能な発光過程は、本発明の実施例に係る非常に低いCaモル分率を有する蛍光体が電子ビーム、X線又はガンマ線によって照射されるときにも発生する。
【0023】
各実施例に係る非常に低いCa分率を有する蛍光体は、イオン化ガンマ線、X線、電子ビーム、そして、紫外線、青色及び/又は緑色光を黄色、オレンジ色及び赤色のスペクトル範囲内のより長い波長の可視光に変換させる放射線変換器として使用されてもよい。したがって、前記蛍光体は、多様な技術装置、例えば、陰極線管及び他の映像生成システム(スキャニングレーザビームシステム)、X線映像変換器、蛍光ランプ、及び有色の、又は白色の光を放射するLED、太陽電池又は温室シート及びガラスであって、単独で又は他の青色、緑色、黄色及び/又は赤色の放射蛍光体と組み合わせ、放射線変換器として多様に使用することができる。
【0024】
各実施例に係る発光装置は、発光ダイオードと蛍光体との組み合わせを通して白色光又は所望の色相の光を実現することができる。例えば、発光ダイオードから放射された光と蛍光体から放射された光との混合により、白色光又は所望の色相の光を実現することができる。また、他の蛍光体が発光装置に追加され、他の所望の色相の光を実現することができる。蛍光体は、発光ダイオードの側面、上面及び下面のうち少なくとも一つの上に配置されてもよい。さらに、蛍光体は、接着剤又はモールディング材に混合されて発光ダイオードの周囲に配置されてもよい。
【0025】
前記発光ダイオード及び前記蛍光体は、一つのパッケージ内に結合されてもよい。一実施例によると、発光装置は、パッケージ内に他の発光ダイオードをさらに含んでもよい。他の発光ダイオードは、発光ダイオードから放射される光と同一又は異なる波長の光を放射してもよい。例えば、他の発光ダイオードは、蛍光体の発光ピーク波長より長い波長の光を放射してもよい。
【0026】
パッケージは、印刷回路ボード又はリードフレームのように発光ダイオードが実装される基板を含む。一実施例によると、パッケージは、発光ダイオードから放射された光を反射させるリフレクタをさらに含んでもよい。この場合、発光ダイオードはリフレクタ内に実装される。
【0027】
発光装置は、基板上で発光ダイオードを封止するモールディング部をさらに含んでもよい。蛍光体は、モールディング部内に分布されてもよいが、これに限定されない。パッケージは、ヒートシンクをさらに含んでもよく、発光ダイオードはヒートシンクの上に実装されてもよい。
【0028】
各実施例において、発光ダイオードは、(Al,Ga,In)N系の化合物半導体で形成されてもよい。発光ダイオードは、n型半導体層とp型半導体層との間に単一の活性領域を有する、例えば、ダブルヘテロ構造、単一量子井戸構造、多重量子井戸構造の発光ダイオードであってもよい。
【0029】
発光ダイオードは、単一基板上に配置され、互いに離隔された複数の発光セルを備えてもよい。各発光セルは、それぞれ活性領域を有してもよい。各発光セルは、配線を介して直列及び/又は並列に互いに電気的に接続されてもよい。これら発光セルを用いて、交流電源下で直接駆動可能な交流(AC)発光ダイオードが提供されてもよい。このような交流発光ダイオードは、単一基板上にブリッジ整流器及びブリッジ整流器に連結された各発光セルの直列アレイを形成することによって、又は、単一基板上に互いに逆並列に連結された各発光セルの直列アレイを形成することによって外部の追加的な交流/直流(AC/DC)変換器なしで駆動することができる。
【0030】
本発明の各実施例によると、蛍光体は、最終放射線負荷の下で改善された安定性及び大気湿度に対する向上した耐性を有する。したがって、前記蛍光体を含む発光装置は、向上した寿命を有する。
【0031】
図1は、本発明の一実施例に係る発光装置100の断面図である。発光装置100はチップ型パッケージと呼ばれることもある。図1を参照すると、電極5を基板1の両側に形成してもよく、1次光を放射する発光ダイオード6を基板1の一側の電極5の上に実装してもよい。発光ダイオード6は、銀(Ag)エポキシなどの導電性接着剤9を介して電極5上に実装されてもよく、導電性ワイヤ2を介して他側の電極5に電気的に接続されてもよい。発光ダイオード6は、紫外線領域又は可視光線領域の光を放射する、窒化ガリウム系の化合物半導体で形成されてもよい。特に、発光ダイオード6は、紫外線又は青色光を放射してもよい。
【0032】
蛍光体3は、発光ダイオード6の上面及び側面にドッティングされてもよい。モールディング部10、例えば、硬化性樹脂は発光ダイオード6を封止する。蛍光体3は発光ダイオード6の周囲にドッティングされるが、特定の構成に限定されない。例えば、蛍光体3は、モールディング部10内に均一に分散させてもよい。蛍光体3は、発光ダイオード6から放射された光の少なくとも一部を吸収し、吸収光と異なる波長の光を放射する。
【0033】
発光ダイオード6は、電極5を介して外部電源に電気的に接続されることによって、1次光を放射する。蛍光体3は、1次光の少なくとも一部を吸収し、1次光の波長より長い波長を有する2次光を放射する。その結果、1次光と2次光とが混合され、発光装置100から放射される混合光を形成する。このような方式で、所望の色相の光、例えば、白色光を実現することができる。
【0034】
発光装置100は、1個又は複数の発光ダイオードを含んでもよい。これら発光ダイオードは、互いに同一の発光ピーク又は互いに異なる発光ピークを有する光を放射してもよい。例えば、発光装置100は、紫外線又は青色光を放射できる互いに同一又は互いに異なる類型の発光ダイオードを含んでもよい。また、発光装置100は、蛍光体の発光ピーク波長より長い波長の光を放射できる発光ダイオードを含んでもよい。このような長い波長の発光ダイオードは、発光装置100の演色性を向上させるために採用されてもよい。また、発光装置100は、蛍光体3に加えて、他の蛍光体をさらに含んでもよい。他の蛍光体の例は、特に限定されないが、オルトシリケート蛍光体、イットリウム・アルミニウム・ガーネット(YAG)系の蛍光体及びチオガレート蛍光体を含む。これによって、所望の色相の光を発光ダイオード6及び蛍光体の適切な選択によって実現することができる。
【0035】
図2は、本発明のさらに他の実施例に係る発光装置200の断面図である。発光装置200は、トップ型パッケージと呼ばれることがある。図2を参照すると、発光装置200は、発光装置100と類似する構造を有し、基板1の上にリフレクタ21をさらに含む。発光ダイオード6は、リフレクタ21内に実装される。リフレクタ21は、発光ダイオード6から放射された光を反射させ、特定の指向角内の輝度を増加させる。
【0036】
蛍光体3は、発光ダイオード6の周囲に配置され、発光ダイオード6から放射された光の少なくとも一部を吸収し、吸収光と異なる波長の光を放射する。蛍光体3は、発光ダイオード6の上にドッティングされたり、硬化性樹脂モールディング部10内に均一に分布されてもよい。
【0037】
また、発光装置200は、一つ又は複数の発光ダイオードを含んでもよく、各発光ダイオードは、互いに同一の発光ピーク又は互いに異なる発光ピークを有する光を放射してもよく、蛍光体3に加えて他の蛍光体をさらに含んでもよい。
【0038】
各発光装置100、200は、熱伝導性に優れた金属性材料で形成された基板1、例えば、メタル印刷回路ボード(PCB)を含んでもよい。このような基板は、発光ダイオード6で生成された熱を容易に放出する。また、各リード端子を含むリードフレームを基板1として使用してもよい。このようなリードフレームは、発光ダイオード6を封止するモールディング部10によって取り囲んで支持されてもよい。
【0039】
発光装置200において、リフレクタ21は、基板1と異なる材質で形成されてもよいが、これに限定されない。例えば、リフレクタ21は、基板1と同一の類型の材料で形成されてもよい。各リード端子を有するリードフレームは、ポリフタルアミド(PPA)などのプラスチックを挿入・モールディングし、基板1及びリフレクタ21と一体に形成されてもよい。その後、各リード端子を折り曲げることによって電極5を形成してもよい。
【0040】
図3は、本発明の更に他の実施例に係る発光装置300の断面図である。発光装置300は、発光ダイオードランプと呼ばれることもある。図3を参照すると、発光装置300は、一対のリード電極31、32及びリード電極の一端31の上端部にカップ状のカップ部33を含む。少なくとも一つの発光ダイオード6が導電性接着剤9を介してカップ部33内に実装され、導電性ワイヤ2を介して他側リード電極32に電気的に接続される。複数の発光ダイオードがカップ部33内に実装されるとき、これら発光ダイオードは、互いに同一又は互いに異なる波長を有する光を放射してもよい。
【0041】
蛍光体3は、発光ダイオード6の周囲に配置される。蛍光体3は、発光ダイオード6から放射された光の少なくとも一部を吸収し、吸収光の波長と異なる波長を有する光を放射する。蛍光体3は、カップ部33内で発光ダイオード6の上にドッティングされたり、カップ部33内に形成された硬化性樹脂モールディング部34内に均一に分布されたりしてもよい。
【0042】
モールディング部10は、発光ダイオード6、蛍光体3、及びリード電極31、32の一部を封止する。モールディング部10は、例えば、エポキシ又はシリコンで形成されてもよい。本実施例において、発光装置300は、一対のリード電極31、32を含む。しかし、発光装置300は、一対のリード電極31、32より多くのリード電極を含んでもよい。
【0043】
図4は、本発明のさらに他の実施例に係る発光装置400の断面図である。図4は、高出力発光ダイオードパッケージと呼ばれることがある。図4を参照すると、発光装置400は、ハウジング43内に収容されたヒートシンク41を含む。ヒートシンク41は、外部に露出した底面を有する。各リード電極44は、ハウジング43内に露出し、ハウジングを介して外部に延長する。少なくとも一つの発光ダイオード6は、導電性接着剤9を介してヒートシンク41の上面に実装されてもよい。発光ダイオード6は、導電性ワイヤを介して各リード電極44のうちの一つに電気的に接続される。また、更に他の導電性ワイヤが他のリード電極44をヒートシンク41に接続し、その結果、発光ダイオード6は二つのリード電極44にそれぞれ電気的に接続される。
【0044】
蛍光体3は、ヒートシンク41の上の発光ダイオード6の周囲に配置される。蛍光体3は、発光ダイオード6から放射された光の少なくとも一部を吸収し、吸収光の波長と異なる波長を有する光を放射する。蛍光体3は、発光ダイオード6の上にドッティングされたり、発光ダイオードを覆うモールディング部(図示せず)内に均一に分布されたりしてもよい。
【0045】
図5は、本発明のさらに他の実施例に係る発光装置500の断面図である。図5を参照すると、発光装置500は、ハウジング5と、ハウジングに結合され、互いに絶縁された複数のヒートシンク51、52とを含む。各発光ダイオード6、7は、導電性接着剤9を介して各ヒートシンク51、52の上に実装される。各発光ダイオード6、7は、それぞれの導電性ワイヤ(図示せず)を介して各リード電極54に電気的に接続される。各リード電極54は、ハウジング内で外部に延長される。各発光ダイオード6、7はそれぞれ二つのリード電極54に接続されているが、より多くのリード電極が設けられてもよい。蛍光体3は、図4を参照して説明したように、各発光ダイオード6、7のうち少なくとも一つの周囲に配置されてもよい。
【0046】
上述した各実施例において、発光ダイオード6が導電性接着剤9を介して基板1又はヒートシンク41の上に実装され、導電性ワイヤ2を介して電極又はリード電極に電気的に接続されてもよいと説明した。当該分野における通常の技術者であれば、上述した各実施例は、発光ダイオード6がその上部側及び下部側にそれぞれ電極を有する「1ボンドダイ」である場合に限定されることを理解する。発光ダイオード6が上部側に二つの電極を有する「2ボンドダイ」である場合、発光ダイオード6は、二つの導電性ワイヤによってそれぞれ各電極又は各リード電極に電気的に接続されてもよい。この場合、接着剤は導電性である必要がない。
【0047】
いくつかの実施例において、発光ダイオード6は、(Al,Ga,In)N系の化合物半導体で形成されてもよい。発光ダイオード6は、n型半導体層とp型半導体層との間に単一の活性領域を有し、例えば、ダブルヘテロ構造、単一量子井戸構造、多重量子井戸構造を有してもよい。
【0048】
また、発光ダイオード6は、単一基板上に互いに離隔された複数の発光セルを備えてもよい。各発光セルは、それぞれ活性領域を備えており、これら発光セルは、配線を介して互いに直列及び/又は並列に電気的に接続されてもよい。特に、これら発光セルを用いて、交流電源下で直接駆動可能な交流(AC)発光ダイオードを提供することができる。このようなAC―発光ダイオードは、単一基板上にブリッジ整流器及びブリッジ整流器に接続された各発光セルの直列アレイを形成することによって、又は、単一基板上に互いに逆並列に連結された各発光セルの直列アレイを形成することによって追加的な交流/直流変換器なしで駆動することができる。複数の発光セルを配線を介して直列に連結するので、AC―発光ダイオードの動作電圧は、標準的な家庭用出力電圧、例えば、110V又は220Vであってもよい。したがって、家庭用電源によって動作可能な発光装置を提供することができる。
【0049】
いくつかの実施例において、蛍光体3は、発光ダイオード6と発光ダイオードが実装される基板1又はヒートシンクとの間に配置されてもよく、又は、接着剤9内に分布されてもよい。蛍光体3は、発光ダイオード6から下側に放射された光の少なくとも一部を吸収し、吸収光の波長と異なる波長を有する光を放射してもよい。
【0050】
本発明は、上述した構造に限定されない。本発光装置の構造は、発光ダイオードの種類、電気的結合方式、所望の光の指向角及び発光装置の使用目的によって多様な方式で変形されてもよい。
【0051】
蛍光体3は、改善された放射線負荷安定性及び大気湿度耐性を有する本発明の各実施例に係るストロンチウムオキシオルトシリケート蛍光体であってもよい。蛍光体3は、一般式Sr3―x―y―zCaIISiO:Euによって表現することができ、ここで、カルシウムのモル分率xは0≦x≦0.05の範囲内の値であり、ユーロピウムのモル分率zは、典型的には0.25以下の値としてもよい。活性体の濃度は、蛍光体の特定の使用条件に応じて設定されてもよく、実験を通して決定されてもよい。
【0052】
前記一般式において、MIIは、マグネシウム(Mg)、バリウム(Ba)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)及びマンガン(Mn)の群より選ばれる更なる2価金属イオンを示し、2価金属イオンは、選択的に母蛍光体格子内に含有されてもよい。バリウムの場合、ストロンチウムを完全に置換することが可能である。ストロンチウムをさらに置換する他の2価金属イオンの分率yは、y=0.5以下であってもよい。ユーロピウム(Eu)の代わりに及び/又はユーロピウムに加えて、サマリウム(Sm)又はイットリウム(Yb)などの2価稀土類イオン、又は、例えば、セリウムイオン(Ce3+)などの特定の3価稀土類イオンが活性体として適している。
【0053】
発光性及び安定性を改善する目的で、これら蛍光体3の組成は追加的に変形されてもよい。例えば、シリコン(Si)は、ゲルマニウム(Ge)及び/又はアルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)、ホウ素(B)又はリン(P)に置換されてもよい。この場合、電荷均衡を維持するための適切な措置が必要であってもよい。例えば、リチウム(Li)、ナトリウム(Na)及びカリウム(K)などの1価陽イオン、又は、フルオリン(F)、塩素(Cl)、ブロム(Br)又はヨード(I)などの陰イオンを母格子内に追加的に含有させてもよい。本開示の一実施例において、蛍光体3は、一般式Sr3―x―y―zCaBaSiO:Euを有するが、ここで、モル分率は0<x≦0.05、0≦y≦0.5、及びz≦0.25である。
【0054】
蛍光体3は、高いエネルギ放射で励起すると、それらの特定の化学的組成によってスペクトルの可視部分、好ましくは560〜620nmの範囲内で放射する。Eu2+発光の励起は、220nmの紫外線から550nmの可視光線の範囲であり、これは、本開示の各実施例に係る発光体が緑色光に励起されて黄色、オレンジ色又は赤色光を発生させ得ることを意味する。また、強度が高く、技術的に使用可能な発光過程は、非常に低いCaモル分率を有する蛍光体3が電子ビーム、X線又はガンマ線によって照射されるときにも発生する。
【0055】
非常に低いCa分率を有する蛍光体3は、イオン化ガンマ線、X線、電子ビーム、そして、紫外線、青色又は緑色光を黄色、オレンジ色及び赤色のスペクトル範囲内のより長い波長の可視光に変換させる放射変換器として使用されてもよい。したがって、蛍光体は、単独で又は他の青色、緑色、黄色及び/又は赤色の放射蛍光体と組み合わせて使用されてもよい。
【0056】
蛍光体3は、出発物質として使用されるアルカリ土類金属炭酸塩又は対応する酸化物と微細に分割されたSiOとの間の選択的な多段階高温固相反応に基づいて製造されてもよい。反応を促進し、生成された各発光体の粒子サイズ分布を調節するために、例えば、NHCl及び/又はNHF、又は特定のアルカリ金属又はアルカリ土類金属フッ化物などの一定量のフラックス又はミネラル化添加剤を反応混合物に添加してもよい。これら出発物質は、徹底的に混合された後、不活性又は還元雰囲気で1300〜1700℃の温度で1〜48時間加熱される。この主たる加熱段階は、蛍光体の性質を最適化させるために異なる温度範囲で複数の加熱段階を有してもよい。加熱工程が終了した後、サンプルは常温に冷却され、例えば、フラックス残留物の除去、表面欠陥の最小化又は粒子サイズ分布の精密な調整を目的とする適切な後処理工程を行う。微細に分割されたシリカの代わりに、窒化ケイ素(Si)を前記アルカリ土類金属化合物と反応するための反応体として使用してもよい。
【0057】
この観点から、本蛍光体の製造が上述した各製造過程に限定されることはないと理解されなければならない。低いCa分率を有する蛍光体の製造については、以下の各実施例において詳細に説明する。
【0058】
実施例1
【0059】
組成Sr2.9285Ca0.03Cu0.0015SiO:Eu0.04を有する蛍光体を製造するために、432.4gのSrCO、3.0gのCaCO、0.12gのCuO、7.04gのEu及び60.94gのSiOが出発物質として使用され、これに1.5gのNHFがフラックスとして添加された。完全に均質化した後、バッチ混合物は高温炉に配置されるコランダムるつぼに移される。前記炉で、固体混合物は、1200℃で3時間保持される第1の段階と、1550℃で5時間保持される第2の段階とにより加熱された。加熱段階は、前記工程が1550℃に到逹するまでは純粋な酸素中で行われ、1550℃段階の間は20%の水素を含むN/H混合ガス中で行われた。加熱工程後、反応結果材料が冷却され、最終生成物を生成するために、ミリング、洗浄、乾燥及びスクリーニングを含む後処理が行われた。
【0060】
実施例2
【0061】
組成Sr2.91Ca0.04Ba0.01SiO:Eu0.04のアルカリ土類金属オキシオルトシリケート蛍光体を製造するために、429.6gのSrCO、1.97gのBaCO、4.01gのCaCO、7.04gのEu、60.9gのSiO及び0.54gのNHClが完全に混合された後、20%の水素を含むN/H雰囲気で1380℃で6時間加熱された。加熱過程が終了した後、反応生成物はミリングによって均質化され、その後、少なくとも5%の水素濃度を有する還元N/H雰囲気で1350℃で2時間熱処理された。合成された蛍光体サンプルの最終の後処理は、実施例1に記載された方式で行われた。
【0062】
図6は、互いに異なるカルシウムの分率を有するユーロピウム―活性ストロンチウムオキシオルトシリケート蛍光体のX線回折ダイヤグラムを示す。回折ダイヤグラム1は、比較物質Sr2.95Ba0.01Eu0.04SiOに関するものである。回折ダイヤグラム2は、Sr2.95Ba0.01Ca0.02Eu0.04SiOと表現されるSrSiO系の蛍光体に関するものである。回折ダイヤグラム3は、Sr2.8Ba0.01Ca0.15Eu0.04SiOと表現される他のSrSiO系の蛍光体に関するものである。ダイヤグラムにおける各矢印は、SrSiOの外部相構造の反射特性を示す。
【0063】
図7は、選択的に非常に低いカルシウム分率を有する発光体及び比較物質の放射スペクトルを示す。Sr2.95Ba0.01Eu0.04SiOと表現される基準物質はスペクトル1を生成する。Sr2.95Ba0.01Ca0.02Eu0.04SiOと表現されるSrSiO系の蛍光体はスペクトル2を生成し、Sr2.8Ba0.01Ca0.15Eu0.04SiOと表現されるSrSiO系の蛍光体はスペクトル3を生成する。
【0064】
純粋なSrSiOの相、及びx=0.05のカルシウムのモル分率を有するSr3―x―y―zCaBa0.01SiO母格子に対して、各文献から公知となったSrSiO構造類型の特徴的な反射のみが回折図に示され、カルシウム置換された物質の回折角度は、予想どおりに純粋なSrSiO相の回折角度に対して相対的にやや移動した。対照的に、x=0.1のカルシウムのモル分率を有するSr3―x―y―zCaBa0.01SiO:Eu蛍光体に対して、SrSiO類型のオルトシリケート化合物の特徴的な反射がSrSiO相の特徴的な反射に加えて高強度で得られた。
【0065】
図8は、実施例1に記述した方法と類似する方法で製造され、SrSiO基質内のカルシウム量を増加させた一連の化合物の、分率ダイヤグラムから計算された異なる結晶相の分率及び格子定数を列挙する。図8に示したように、追加されるカルシウム量の増加は、最初は原則的にSrSiO相の格子定数の減少につながり、x<0.05のカルシウムのモル分率を有する発光体に対して対応する値は互いにやや異なっている。公知となった文献の値及び基準材料の格子定数から、より大きな偏差はx>0.05のカルシウムのモル分率である場合のみに発生する。
【0066】
しかし、増加したカルシウム濃度の効力は、格子定数のさらなる減少に限定されない。増加したカルシウム添加の場合に結果として生じる各材料のパーセンテージ相組成において図8に列挙されたデータが示すように、SrSiO及びSrSiO相の混合物がカルシウム分率増加に伴って増加するように形成される。SrSiO構造類型のオキシオルトシリケートの代わりに、オルトシリケート相の部分は、カルシウムのモル分率xが0.1である場合において全体の混合物に対して既に42%存在する。
【0067】
図8から、カルシウムを含まない基準材料のみならず、各実施例に係るオキシオルトシリケート蛍光体が微量の対応するオルトシリケート外部相を有することも明らかである。この現象は、当該分野において公知となっており、前記の対応する加熱された各生成物の冷却時の部分的な相変化に起因し得るが、これは、非常に大きな努力を払えば蛍光体の高温合成によって排除することができる。しかし、オキシオルトシリケート発光体の効率は、この外部相の極端に小さな分率によって影響を受けないことが証明されたものと見なすことができる。
【0068】
各実施例に係る蛍光体の発光効率及び温度依存性は、いずれも商業的に入手可能なSrSiO:Eu蛍光体に比べて劣っていない。対応する測定値に対して図9に列挙された結果によって立証されるように、同等な又はより高い発光出力を有する蛍光体を実施例1及び2に説明された製造方法に基づいて製造することができる。
【0069】
蛍光体の場合、カルシウム含有量の増加によって最大発光ピーク波長からより長い波長への少量の移動が初期に発見された。これは、格子定数の減少に起因して増加する結晶フィールド(crystal field)のためであり得る。結晶学的な発見とともに、このような発光体の光学的パラメータの移動も、各実施例で添加されたカルシウムの量が、説明された濃度範囲内で実際にSrSiO格子に含有されたことを示す信頼できる指標である。
【0070】
一方、x=0.05を超えるカルシウムの添加は、シリケート混合相をもたらすが、その発光性質は、効率が減少し、放射スペクトルが広くなり、及び温度安定性が減少することを特徴とする。これは、典型的な蛍光体の放射スペクトルを、基準材料及びカルシウムが多く混合された相と比較している図7からも明らかである。
【0071】
各材料の湿度安定性を評価するために、該当する蛍光体サンプルがコンディショニングされたチャンバで温度85℃及び相対湿度85%で7日間貯蔵された。その後、各発光体が150℃で乾燥され、その後、発光の比較測定が行われた。そのような検査の結果が図10に列挙されている。図10のデータは、商業的に入手可能なSrSiO:Eu及び参考目的で製造された(Sr2.95Ba0.01Eu0.04)SiO蛍光体が、いずれも湿度雰囲気での貯蔵を含む前記の説明された過程の後に、元の発光効率の約70%だけを有することを示す。
【0072】
しかし、各実施例に係るストロンチウムの選択的に小さな分率がカルシウムに置換されたSrSiO:Eu類型のユーロピウム―ドープされたオキシオルトシリケート蛍光体は、SrSiO構造の形成に悪影響を及ぼさないとともに、非常に向上した湿度耐性を有する。85℃/85%相対湿度雰囲気で7日間貯蔵された後、90%以上の発光収率、及び95%以上の発光効率を示した。
【0073】
当業者にとって、本発明の思想及び範囲を逸脱しない限り、本実施例に多様な変形及び修正がなされてもよいことは明らかであろう。したがって、このような変形及び変化が特許請求の範囲に記載された範囲又はその均等物の範囲内にある場合、本発明は、その変形例及び修正例を包含する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
発光ダイオードと、
前記発光ダイオードから放射された光を吸収し、前記吸収光と異なる波長を有する光を放射する蛍光体と、を含み、
前記蛍光体は、一般式Sr3―x―y―zCaIISiO:Euを有し、
ここで、MIIは、マグネシウム(Mg)、バリウム(Ba)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)及びマンガン(Mn)より選ばれる少なくとも一つの2価金属イオンであり、
0<x≦0.05、
0≦y≦0.5、及び
0<z≦0.25であることを特徴とする発光装置。
【請求項2】
前記一般式Sr3―x―y―zCaIISiO:Euにおいて、SrがBaに完全に置換されることを特徴とする、請求項1に記載の発光装置。
【請求項3】
IIは、少なくとも2つの前記2価金属イオンを含むことを特徴とする、請求項2に記載の発光装置。
【請求項4】
IIは、前記蛍光体内のSrを完全に置換するバリウム(Ba)であることを特徴とする、請求項1に記載の発光装置。
【請求項5】
前記蛍光体は、活性体として2価稀土類金属イオン又は3価稀土類金属イオンをさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の発光装置。
【請求項6】
前記2価稀土類金属イオンは、サマリウム(Sm)又はイットリウム(Yb)イオンであることを特徴とする、請求項5に記載の発光装置。
【請求項7】
前記3価稀土類金属イオンは、セリウムイオン(Ce3+)であることを特徴とする、請求項5に記載の発光装置。
【請求項8】
前記発光ダイオードから放射された光が前記蛍光体から放射された光と混合され、所定の色相の光を出力する、請求項1に記載の発光装置。
【請求項9】
前記蛍光体は、560〜620nm範囲内の発光ピーク波長を有する光を放射することを特徴とする、請求項1に記載の発光装置。
【請求項10】
前記発光ダイオード及び前記蛍光体は、一つのパッケージ内に結合されていることを特徴とする、請求項1に記載の発光装置。
【請求項11】
前記パッケージ内に他の発光ダイオードをさらに含み、前記他の発光ダイオードは、前記蛍光体の発光ピーク波長より長い発光ピーク波長を有する光を放射することを特徴とする、請求項10に記載の発光装置。
【請求項12】
前記パッケージは基板をさらに含み、
前記発光ダイオードは、前記基板の上に実装されることを特徴とする、請求項10に記載の発光装置。
【請求項13】
前記基板は、印刷回路ボード又はリードフレームを含むことを特徴とする、請求項12に記載の発光装置。
【請求項14】
前記発光ダイオードを封止するモールディング部をさらに含み、
前記蛍光体は、前記モールディング部内に分布されていることを特徴とする、請求項13に記載の発光装置。
【請求項15】
前記パッケージはヒートシンクを含み、
前記発光ダイオードは前記ヒートシンク上に実装されることを特徴とする、請求項10に記載の発光装置。
【請求項16】
前記発光ダイオードは複数の発光セルを含むことを特徴とする、請求項1に記載の発光装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公表番号】特表2013−515130(P2013−515130A)
【公表日】平成25年5月2日(2013.5.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−545843(P2012−545843)
【出願日】平成22年12月14日(2010.12.14)
【国際出願番号】PCT/KR2010/008922
【国際公開番号】WO2011/078509
【国際公開日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【出願人】(507194969)ソウル セミコンダクター カンパニー リミテッド (66)
【住所又は居所原語表記】148−29,Gasan−dong,Geumcheon−gu,Seoul,Republic of Korea
【Fターム(参考)】