説明

スピロ環状アミド誘導体

式(I)


〔式中、ArCHCHNH−はβ−アドレナリン受容体結合基を意味する。〕
のスピロ環状アミド誘導体、その製造方法、それを含む医薬組成物、かかる医薬組成物の製造方法、治療におけるその使用およびその製造に使用する中間体。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)
【化1】

〔式中、
ArCHCHNH−はβ−アドレナリン受容体結合基を意味し;
、R、R、R、R4’およびR5’の各々は独立して水素またはC1−6アルキルであり;
kは0または1であり;
は、場合によりハロゲン、C1−6アルキル(場合により3個までのハロゲン原子で置換されていてよい)、OR10、C1−6アルキルS(O)0−2、NRおよびOC(O)(C1−6アルキル)から、ならびに場合によりハロゲン、C1−6アルキル(場合により3個までのハロゲン原子で置換されていてよい)、OR10、C1−6アルキルS(O)0−2、NRおよびOC(O)(C1−6アルキル)から独立して選択される3個までの置換基で置換されていてよいC3−8シクロアルキル(ここで、炭素原子の1個または2個がO、SまたはNで置換されていてよい)から選択される3個までの置換基で置換されていてよいC1−8アルキル基であるか;または
は場合により置換されていてよいアリール基またはヘテロアリール基で置換されているC1−8アルキル基であるか;または
は、場合によりハロゲン、C1−6アルキル(場合により3個までのハロゲン原子で置換されていてよいおよび/またはここで、2個のアルキル基が9個までの環原子の環を形成し得る)、OR10、C1−6アルキルS(O)0−2、NR、OC(O)(C1−6アルキル)および場合により置換されていてよいアリールまたはヘテロアリールから独立して選択される3個までの置換基で置換されていてよいC3−9シクロアルキル基(ここで、環炭素原子の1個または2個がO、SまたはNで置換されていてよい)であるか;または
は、場合によりハロゲン、C1−6アルキル、OR10およびC1−6アルキルS(O)0−2から独立して選択される3個までの置換基で置換されていてよいC7−9ビシクロアルキル基であるか;または
はN、OおよびSから独立して選択される2個までのヘテロ原子を含む5員または6員芳香族性または非芳香族性ヘテロ環式環であり;
およびRは独立して水素またはC1−6アルキルであるかまたはRおよびRは、一体となって9個までの環原子を含むヘテロ環式環(場合によりO、NまたはSから選択されるさらなるヘテロ原子を含んでよい)を形成してよく、ここで、該環は場合によりハロゲン、ヒドロキシル、C1−6アルキルまたはC3−6シクロアルキルから独立して選択される3個までの置換基で置換されていてよく、ここで、アルキルおよびシクロアルキルは場合によりハロゲン、ヒドロキシルおよびC1−6アルコキシから独立して選択される3個までの置換基で置換されていてよく;
10は水素、C1−6アルキルまたはC3−6シクロアルキルであり、ここで、アルキルおよびシクロアルキルは場合によりハロゲン、ヒドロキシルおよびC1−6アルコキシから独立して選択される3個までの置換基で置換されていてよく;
AはC(O)またはS(O)であり;
Bは、場合により2個までのC1−3アルキル基で置換されていてよいC1−4アルキレンであり;
Qは酸素、硫黄またはNRであり;
は水素またはC1−6アルキルであり;
Lは9個までの炭素原子の直鎖状または分枝鎖状ヒドロカルビル鎖であり;ここで、該鎖中の3個までの炭素原子が場合によりハロゲン、S(O)0−210、NR、S(O)NR、C(O)NR、C(O)OR10、NR10S(O)11、NR10C(O)R10、NR10C(O)OR11、NR10C(O)NR、OR10、C1−6アルキルおよびC3−6シクロアルキルから独立して選択される基により1個所または2個所置換されていてよく、ここで、アルキルおよびシクロアルキルは場合によりハロゲン、ヒドロキシルおよびC1−6アルコキシから独立して選択される3個までの置換基で置換されていてよく;
ここで、該鎖中の3個までの炭素原子がO、NR10、S、S(O)、S(O)、C(O)O、OC(O)、NR10C(O)、C(O)NR10、NR10S(O)、S(O)NR10、NR10C(O)NR10、NR10S(O)NR10、OC(O)NR10、NR10C(O)Oから独立して選択される基に置き換わっていてよく;ただし、鎖中のこれらの基は少なくとも2個の鎖炭素原子により離されており;
そして、鎖中の6個までの炭素原子はアリール、ヘテロアリール、縮合二環、脂環式環またはN、OまたはSから独立して選択される4個までのヘテロ原子を有するヘテロ脂肪族環の一部を形成してよく、該環は10個までの環原子を有し、ここで、該環は場合によりハロゲン、S(O)0−210、NR、S(O)NR、C(O)NR、C(O)OR10、NR10S(O)11、NR10C(O)R10、NR10C(O)OR11、NR10C(O)NR、OR10、C1−6アルキルおよびC3−6シクロアルキルから独立して選択される3個までの置換基で置換されていてよく、ここで、アルキルおよびシクロアルキルは場合によりハロゲン、ヒドロキシルおよびC1−6アルコキシから独立して選択される3個までの置換基で置換されていてよく;
そして、該鎖は独立して選択されるかかる環を2個まで含んでよく;
11はC1−6アルキルまたはC3−6シクロアルキルであり、ここで、C1−6アルキルおよびC3−6シクロアルキルは場合によりハロゲン、ヒドロキシルまたはC1−6アルコキシから独立して選択される3個までの置換基で置換されていてよく;
そして、該鎖はさらに3個までの炭素−炭素二重結合を含んでよく;
そして、該鎖はさらに3個までの炭素−炭素三重結合を含んでよく;
およびLは独立して水素、C1−6アルキルまたはC3−6シクロアルキルであり;hは0または1であり;
およびLは独立して水素、C1−6アルキルまたはC3−6シクロアルキルであり;
は;
(i)芳香族性であるかまたは完全にもしくは一部飽和されており、環原子の4個までがN、OおよびSから独立して選択されるヘテロ原子で置換されていてよい、場合により置換されていてよい3〜8員環;
(ii)芳香族性であるかまたは完全にもしくは一部飽和されており、環原子の4個までがN、OおよびSから独立して選択されるヘテロ原子で置換されていてよい、10個までの原子の場合により置換されていてよい縮合二環式環系;
(iii)炭素原子の1個または2個がO、SまたはNで置換されていてよく、上の(i)および(ii)から独立して選択される環系で1個所または2個所置換されていてよく、ハロゲン、シアノ、S(O)0−210、NR、S(O)NR、C(O)NR、C(O)OR10、NR10S(O)11、NR10C(O)R10、NR10C(O)OR11、NR10C(O)NR、OR10、C1−6アルキルおよびC3−6シクロアルキル(ここで、2個のC1−3アルキル鎖は一体となって8個までの環原子の場合により置換されていてよいシクロアルキル環を形成し得る)から独立して選択される5個までの置換基で置換されていてよい、場合により置換されていてよいC1−6アルキル基から選択され;
ここで、(i)、(ii)および(iii)のいずれかの環において、“場合により置換されていてよい”は、場合によりハロゲン、シアノ、ニトロ、SH、S(O)0−210、NR、S(O)NR、C(O)NR、C(O)OR10、NR10S(O)11、NR10C(O)R10、NR10C(O)OR11、NR10C(O)NR、OR10、C1−6アルキルまたはC3−6シクロアルキル(ここで、アルキルまたはシクロアルキルの炭素原子は場合によりN、OまたはSで置き換えられていてよく、アルキルまたはシクロアルキルは場合によりC1−6アルキル、ハロゲン、シアノ、SH、S(O)0−210、NR、S(O)NR、C(O)NR、C(O)OR10、NR10S(O)11、NR10C(O)R10、NR10C(O)OR11、NR10C(O)NRおよびOR10から選択される5個までの置換基で置換されていてよい)から独立して選択される4個までの置換基で置換されていてよいことを意味し、
そして、(i)および(iii)における飽和環系はまた3個までのC1−6アルキル基で置換されていてよく、このアルキル基は一体となって、場合によりハロゲンまたはOR10で置換されていてよい架橋環構造を形成し;
XはO、S(O)0−2またはCR1213であり;
mは0、1、2または3であり;
nは1、2、3または4であり;ただし、m+nが2以上であり;
WはCR1213−CR1213またはCR1213−CR1213−CR1213であり;
VおよびZは独立して結合、CR1213またはCR1213−CR1213から選択され;ただし、XがOまたはS(O)0−2であるならば、m、VおよびZは環中の全てのヘテロ原子が少なくとも2個の炭素原子により離されているようにしなければならず;
YはC(O)、C(O)NR10、SOまたはSONR10であり;
12およびR13は各々独立して水素、フッ素、C1−6アルキルまたはC3−6シクロアルキルであるか;または
12およびR13は同じ炭素原子に結合しているとき、それらが結合している炭素原子と一体となって、さらに3〜6員脂肪族環を形成してよい。〕
の化合物、およびその薬学的に許容される塩。
【請求項2】
基−L−が式(II)
【化2】

〔式中、
はC(L)(L)に結合し、LはC(L)(L)に結合し;
環Dはフェニル、チオフェン、フランまたはチアゾール環であり;
100、R101およびR102は各々独立して水素、ハロゲン(例えばフッ素または塩素)、C1−4アルキル、C1−4アルコキシおよびCFから選択され;
は場合により2個までのメチル基で置換されていてよいC1−4アルキレン基であるか;または
は−(CH)(CH)−であり、ここで、Qは酸素または硫黄であり、tは0、1または2であり、qは1または2であり、Gは結合、酸素、CR1010またはSであり;
Gが酸素またはSであるならば、Lは場合により2個までのメチル基で置換されていてよいC1−2アルキレン基であり;
Gが結合またはCR1010であるならば、Lは結合または場合により2個までのメチル基で置換されていてよいC1−2アルキレン基である。〕
により示される、請求項1に記載の化合物およびその薬学的に許容される塩。
【請求項3】

(i)フェニル環または5員または6員ヘテロアリール環;
(ii)縮合二環式環;または
(iii)場合により置換されていてよいC1−6アルキル基であり、ここで、炭素原子の1個または2個がO、SまたはNで置換されていてよく、そして、該アルキル基は(i)および(ii)に記載した環系で置換されていてよく、
ここで、(i)、(ii)および(iii)における各環は、場合によりハロゲン、シアノ、OR10、C1−6アルキルまたはC3−8シクロアルキル(ここで、各アルキルおよびシクロアルキルは場合により3個までのハロゲン原子で置換されていてよい)、場合によりハロゲン、シアノ、OR10、C1−6アルキルまたはC3−6シクロアルキル(ここで、アルキルおよびシクロアルキルは場合によりハロゲン、ヒドロキシル、C1−6アルコキシ、シアノおよびNHから独立して選択される3個までの置換基で置換されていてよい)から独立して選択される3個までの置換基で置換されていてよいフェニル環から独立して選択される3個までの置換基で置換されていてよい、
請求項1に記載の化合物およびその薬学的に許容される塩。
【請求項4】
本明細書の実施例のいずれか一つに記載する、請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
【請求項5】
治療に使用するための、請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
【請求項6】
治療に使用するための医薬の製造における、請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩の使用。
【請求項7】
炎症性疾患または状態(可逆性閉塞性気道疾患または状態を含む)を処置するか、リスクを減らす方法であって、それを必要とする患者に治療有効量の請求項1に記載の式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩を投与することを含む、方法。
【請求項8】
請求項1に記載する式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩を薬学的に許容されるアジュバント、希釈剤または担体と共に含む、医薬組成物。
【請求項9】
請求項1に記載する式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩と薬学的に許容されるアジュバント、希釈剤または担体を混合ことを含む、医薬組成物の製造方法。
【請求項10】
上に定義する式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩の製造方法であって:
が水素であるとき、R、R、R、R4’、R5’、R、A、B、k、h、Q、L、L、L、L、L、R、m、n、V、W、X、YおよびZが請求項1に定義する通りである式(III)の化合物またはその適当な塩と、Arが請求項1に定義する通りである式(T)の化合物またはその塩を還元剤の存在下、溶媒中で反応させることを含む、方法。
【化3】


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公表番号】特表2013−500958(P2013−500958A)
【公表日】平成25年1月10日(2013.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−522254(P2012−522254)
【出願日】平成22年7月29日(2010.7.29)
【国際出願番号】PCT/GB2010/051242
【国際公開番号】WO2011/012896
【国際公開日】平成23年2月3日(2011.2.3)
【出願人】(391008951)アストラゼネカ・アクチエボラーグ (625)
【氏名又は名称原語表記】ASTRAZENECA AKTIEBOLAG
【出願人】(507259730)パルメイゲン・セラピューティクス・(シナジー)・リミテッド (23)
【氏名又は名称原語表記】PULMAGEN THERAPEUTICS (SYNERGY) LIMITED
【Fターム(参考)】