スピーカユニット
【課題】フレームと、中間部に可撓可能な折り曲げ部を有し、折り曲げ部を介して一方の側には固定部が形成され、前記折り曲げ部を介して他方の側には端子部が形成される一対のばね端子と、を有するスピーカユニットに関し、前記フレームの背部の広い範囲にわたって、穴が形成できるスピーカユニット及びその製造方法を提供することを課題とする。
【解決手段】一対のばね端子55は、スピーカの円周方向に沿って隣接して配置されるように構成する。
【解決手段】一対のばね端子55は、スピーカの円周方向に沿って隣接して配置されるように構成する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯電話等の情報機器に設けられるスピーカ及びその製造方法に関し、更に詳しくは、スピーカを収容するフレームと、導電性材料からなり、中間部にU字状に折り曲げられ、可撓可能な折り曲げ部を有し、該折り曲げ部を介して一方の側には前記スピーカに電気的に接続される接続部,前記フレームに取り付けられる取付部を有する固定部が形成され、前記折り曲げ部を介して他方の側には外部回路の接点に弾接可能な接点を有する端子部が形成される一対のばね端子と、を有するスピーカユニット及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の携帯電話に設けられるスピーカユニットの一例を示す図9−図12を用いて説明する。図9はスピーカユニットの背面側から見た斜視図、図10は図9の矢印A方向からみた矢視図(スピーカの正面図)、図11は図9に示すスピーカユニットの製造方法を説明する図、図12はフープ材から製造されるばね端子の板取りを示す図である。
【0003】
図10に示すように、円形のスピーカ1は、樹脂製のフレーム3に収容されている。図9,図10に示すように、フレーム3には、一対のばね端子5が設けられている。
【0004】
図9、図10、図12に示すように、ばね端子5は、導電性材料からなり、中間部はU字状に折り曲げられ、可撓可能な折り曲げ部7となっている。そして、折り曲げ部7を介して一方の側にはスピーカ1に電気的に接続される接続部6,フレーム3に取り付けられる取付部8を有する固定部9が形成され、折り曲げ部7を介して他方の側には外部回路の接点に弾接可能な接点12を有する端子部13が形成されている。
【0005】
一対のばね端子5は、円形のスピーカ1の接線方向と平行に配設される。
【0006】
また、フレーム3の背部には、フレーム3、スピーカ1とで形成される空間に生じる圧力を逃がす穴3aがスピーカ1の円周方向にそって形成されている。
【0007】
このような構成のスピーカユニットは、先ず、図11に示すように、フレーム3に折り曲げられていないばね端子5の固定部9の取付部8がインサート成形で取り付けられる。そして、フレーム3の外部に露出した部分をU字状に折り曲げ、図9に示すような折り曲げ部7、端子部13を形成する(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開平11−136795号公報(図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
スピーカ1の振動板のローリング発生を防止するために、また、スピーカ1の制動を調節できる範囲を広く確保するために、フレーム3の背面に設けられる穴3aは、スピーカ1の円周方向の全域にわたって形成可能なことが望ましい。
【0010】
一方、このようなスピーカユニットは、小型なので、穴3aが設けられる部分と、ばね端子が取り付けられる部分とは重複する。
【0011】
図9−図11に示す構成のスピーカユニットのフレーム3に設けられる一対のばね端子子5は、スピーカ1の円周方向に沿う部分(固定部9)と、円形のスピーカ1の接線方向と平行な部分(端子部13)を有し、どちらの部分も、穴3aが設けられる部分と干渉する。
【0012】
よって、フレーム3の穴3aは、ばね端子と干渉しない部分にしか形成できず、穴3aが形成可能な部分が狭くなる問題点がある。
【0013】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、その課題は、フレームの背部の広い範囲にわたって、穴が形成できるスピーカユニット及びその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
課題を解決する請求項1に係る発明は、スピーカを収容するフレームと、導電性材料からなり、中間部にU字状に折り曲げられ、可撓可能な折り曲げ部を有し、該折り曲げ部を介して一方の側には前記スピーカに電気的に接続される接続部,前記フレームに取り付けられる取付部を有する固定部が形成され、前記折り曲げ部を介して他方の側には外部回路の接点に弾接可能な接点を有する端子部が形成される一対のばね端子と、を有するスピーカユニットにおいて、前記一対のばね端子は前記スピーカの円周方向に沿って隣接して配置されることを特徴とするスピーカユニットである。
【0015】
請求項2に係る発明は、前記フレームは樹脂製であり、前記ばね端子の固定部の取付部は、前記フレームにインサート成形で取り付けられることを特徴とする請求項1記載のスピーカユニットである。
【0016】
請求項3に係る発明は、前記一対のばね端子のそれぞれの固定部の取付部は、隣接して配置され、一方のばね端子の固定部は、前記スピーカの円周方向の時計方向に沿って設けられ、他方のばね端子の固定部は、前記スピーカの円周方向の反時計方向に沿って設けられることを特徴とする請求項1または2記載のスピーカユニットである。
【0017】
請求項4に係る発明は、スピーカを収容するフレームと、導電性材料からなり、中間部にU字状に折り曲げられ、可撓可能な折り曲げ部を有し、該折り曲げ部を介して一方の側には前記スピーカに電気的に接続される接続部,前記フレームに取り付けられる取付部を有する固定部が形成され、前記折り曲げ部を介して他方の側には外部回路の接点に弾接可能な接点を有する端子部が形成される一対のばね端子と、を有するスピーカユニットの製造方法において、前記ばね端子の前記固定部、前記端子部は前記スピーカの円周方向に沿った形状で、前記ばね端子の展開形状は略V字形をなし、前記ばね端子の固定部を前記スピーカの円周方向に沿って取り付け、次に、前記固定部以外の部分を前記スピーカの円周方向に沿うように折り曲げることを特徴とするスピーカユニットの製造方法である。
【0018】
請求項5に係る発明は、前記フレームは樹脂製であり、前記ばね端子の固定部の取付部は、前記フレームにインサート成形で取り付けられることを特徴とする請求項4記載のスピーカユニットの製造方法である。
【0019】
請求項6に係る発明は、前記一対のばね端子のそれぞれの固定部の取付部は、隣接して配置され、一方のばね端子の固定部は、前記スピーカの円周方向の時計方向に沿って設けられ、他方のばね端子の固定部は、前記スピーカの円周方向の反時計方向に沿って設けられることを特徴とする請求項4または5記載のスピーカユニットである。
【発明の効果】
【0020】
請求項1、請求項4に係る発明によれば、 前記一対のばね端子は前記スピーカの円周方向に沿って隣接して配置されることにより、フレームに対してばね端子が占める面積が狭くなり、ばね端子のフレームの背部の広い範囲にわたって、穴が形成できる。
【0021】
請求項2、請求項5に係る発明によれば、前記フレームは樹脂製であり、前記ばね端子の固定部の取付部は、前記フレームにインサート成形で取り付けられることにより、製造が簡単となる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】実施の形態例のスピーカユニットの背面側から見た斜視図である。
【図2】図1の矢印B方向からみた矢視図(スピーカの背面図)である。
【図3】図1の矢印C方向からみた矢視図である。
【図4】図1の矢印D方向からみた矢視図(スピーカの正面図)である。
【図5】図1のE方向矢視図である。
【図6】図5の断面図である。
【図7】図1に示すスピーカユニットの製造方法を説明する図である。
【図8】フープ材から製造される図1のばね端子の板取りを示す図である。
【図9】スピーカユニットの背面側から見た斜視図である。
【図10】図9の矢印A方向からみた矢視図(スピーカの正面図)である。
【図11】図9に示すスピーカユニットの製造方法を説明する図である。
【図12】フープ材から製造される図9のばね端子の板取りを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
実施の形態のスピーカユニットを示す図9−図8を用いて説明する。図1は実施の形態例のスピーカユニットの背面側から見た斜視図、図2は図1の矢印B方向からみた矢視図(スピーカの背面図)、図3は図1の矢印C方向からみた矢視図、図4は図1の矢印D方向からみた矢視図(スピーカの正面図)、図5は図1のE方向矢視図、図6は図5の断面図、図7はフープ材から製造される図1のばね端子の板取りを示す図、図9は図1のスピーカユニットのばね端子を示す図である。
【0024】
図6に示すように、円形のスピーカ51は、円形の樹脂製のフレーム53に収容されている。フレーム53には、一対のばね端子55がスピーカ51の円周方向にそって隣接して設けられている。
【0025】
図1−図3、図5、図7−図8に示すように、ばね端子55は、導電性材料からなり、中間部はU字状に折り曲げられ、可撓可能な折り曲げ部57となっている。そして、折り曲げ部57を介して一方の側にはスピーカ51に電気的に接続される接続部56,フレーム53に取り付けられる取付部58を有する固定部59が形成され、折り曲げ部57を介して他方の側には外部回路の接点に弾接可能な接点62を有する端子部63が形成されている。
【0026】
更に、図8に示すように、ばね端子55の固定部59、端子部63はスピーカ51の円周方向に沿った円弧状の形状であり、ばね端子の展開形状は略V字形をなしている。
【0027】
また、フレーム53の背部には、フレーム53、スピーカ51とで形成される空間に生じる圧力を逃がす円弧状の穴53aが複数形成されている。
【0028】
ここで、上記構成のスピーカユニットの製造方法を説明する。
【0029】
先ず、図11に示すように、折り曲げられていないばね端子55の固定部59をスピーカ51の円周方向に沿ってフレーム53にインサート成形法で取り付ける。
【0030】
次に、固定部59以外の部分をスピーカ51の円周方向に沿うようにU字状折り曲げ、図1に示すような折り曲げ部57、端子部63を形成する。
【0031】
上記構成によれば、一対のばね端子55はスピーカ51の円周方向に沿って隣接して配置されることにより、フレーム53に対してばね端子55が占める面積が狭くなり、ばね端子55のフレーム53の背部の広い範囲にわたって、穴53aが形成できる。よって、スピーカ51の振動板のローリング発生を防止でき、また、スピーカ51の制動を調節できる範囲を広く確保できる。
【0032】
また、フレーム53は樹脂製であり、ばね端子55の固定部59の取付部58は、フレーム53にインサート成形で取り付けられることにより、製造が簡単となる。
【0033】
更に、フープ材(コイル材)から製造される実施形態例のばね端子55の板取りを示す図8と、従来のばね端子5の板取りを示す図12とから分かるように、本実施の形態例のばね端子55は、廃棄される無駄な部分が少なくなる。
【符号の説明】
【0034】
53 フレーム
53a 穴
55 ばね端子
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯電話等の情報機器に設けられるスピーカ及びその製造方法に関し、更に詳しくは、スピーカを収容するフレームと、導電性材料からなり、中間部にU字状に折り曲げられ、可撓可能な折り曲げ部を有し、該折り曲げ部を介して一方の側には前記スピーカに電気的に接続される接続部,前記フレームに取り付けられる取付部を有する固定部が形成され、前記折り曲げ部を介して他方の側には外部回路の接点に弾接可能な接点を有する端子部が形成される一対のばね端子と、を有するスピーカユニット及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の携帯電話に設けられるスピーカユニットの一例を示す図9−図12を用いて説明する。図9はスピーカユニットの背面側から見た斜視図、図10は図9の矢印A方向からみた矢視図(スピーカの正面図)、図11は図9に示すスピーカユニットの製造方法を説明する図、図12はフープ材から製造されるばね端子の板取りを示す図である。
【0003】
図10に示すように、円形のスピーカ1は、樹脂製のフレーム3に収容されている。図9,図10に示すように、フレーム3には、一対のばね端子5が設けられている。
【0004】
図9、図10、図12に示すように、ばね端子5は、導電性材料からなり、中間部はU字状に折り曲げられ、可撓可能な折り曲げ部7となっている。そして、折り曲げ部7を介して一方の側にはスピーカ1に電気的に接続される接続部6,フレーム3に取り付けられる取付部8を有する固定部9が形成され、折り曲げ部7を介して他方の側には外部回路の接点に弾接可能な接点12を有する端子部13が形成されている。
【0005】
一対のばね端子5は、円形のスピーカ1の接線方向と平行に配設される。
【0006】
また、フレーム3の背部には、フレーム3、スピーカ1とで形成される空間に生じる圧力を逃がす穴3aがスピーカ1の円周方向にそって形成されている。
【0007】
このような構成のスピーカユニットは、先ず、図11に示すように、フレーム3に折り曲げられていないばね端子5の固定部9の取付部8がインサート成形で取り付けられる。そして、フレーム3の外部に露出した部分をU字状に折り曲げ、図9に示すような折り曲げ部7、端子部13を形成する(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開平11−136795号公報(図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
スピーカ1の振動板のローリング発生を防止するために、また、スピーカ1の制動を調節できる範囲を広く確保するために、フレーム3の背面に設けられる穴3aは、スピーカ1の円周方向の全域にわたって形成可能なことが望ましい。
【0010】
一方、このようなスピーカユニットは、小型なので、穴3aが設けられる部分と、ばね端子が取り付けられる部分とは重複する。
【0011】
図9−図11に示す構成のスピーカユニットのフレーム3に設けられる一対のばね端子子5は、スピーカ1の円周方向に沿う部分(固定部9)と、円形のスピーカ1の接線方向と平行な部分(端子部13)を有し、どちらの部分も、穴3aが設けられる部分と干渉する。
【0012】
よって、フレーム3の穴3aは、ばね端子と干渉しない部分にしか形成できず、穴3aが形成可能な部分が狭くなる問題点がある。
【0013】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、その課題は、フレームの背部の広い範囲にわたって、穴が形成できるスピーカユニット及びその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
課題を解決する請求項1に係る発明は、スピーカを収容するフレームと、導電性材料からなり、中間部にU字状に折り曲げられ、可撓可能な折り曲げ部を有し、該折り曲げ部を介して一方の側には前記スピーカに電気的に接続される接続部,前記フレームに取り付けられる取付部を有する固定部が形成され、前記折り曲げ部を介して他方の側には外部回路の接点に弾接可能な接点を有する端子部が形成される一対のばね端子と、を有するスピーカユニットにおいて、前記一対のばね端子は前記スピーカの円周方向に沿って隣接して配置されることを特徴とするスピーカユニットである。
【0015】
請求項2に係る発明は、前記フレームは樹脂製であり、前記ばね端子の固定部の取付部は、前記フレームにインサート成形で取り付けられることを特徴とする請求項1記載のスピーカユニットである。
【0016】
請求項3に係る発明は、前記一対のばね端子のそれぞれの固定部の取付部は、隣接して配置され、一方のばね端子の固定部は、前記スピーカの円周方向の時計方向に沿って設けられ、他方のばね端子の固定部は、前記スピーカの円周方向の反時計方向に沿って設けられることを特徴とする請求項1または2記載のスピーカユニットである。
【0017】
請求項4に係る発明は、スピーカを収容するフレームと、導電性材料からなり、中間部にU字状に折り曲げられ、可撓可能な折り曲げ部を有し、該折り曲げ部を介して一方の側には前記スピーカに電気的に接続される接続部,前記フレームに取り付けられる取付部を有する固定部が形成され、前記折り曲げ部を介して他方の側には外部回路の接点に弾接可能な接点を有する端子部が形成される一対のばね端子と、を有するスピーカユニットの製造方法において、前記ばね端子の前記固定部、前記端子部は前記スピーカの円周方向に沿った形状で、前記ばね端子の展開形状は略V字形をなし、前記ばね端子の固定部を前記スピーカの円周方向に沿って取り付け、次に、前記固定部以外の部分を前記スピーカの円周方向に沿うように折り曲げることを特徴とするスピーカユニットの製造方法である。
【0018】
請求項5に係る発明は、前記フレームは樹脂製であり、前記ばね端子の固定部の取付部は、前記フレームにインサート成形で取り付けられることを特徴とする請求項4記載のスピーカユニットの製造方法である。
【0019】
請求項6に係る発明は、前記一対のばね端子のそれぞれの固定部の取付部は、隣接して配置され、一方のばね端子の固定部は、前記スピーカの円周方向の時計方向に沿って設けられ、他方のばね端子の固定部は、前記スピーカの円周方向の反時計方向に沿って設けられることを特徴とする請求項4または5記載のスピーカユニットである。
【発明の効果】
【0020】
請求項1、請求項4に係る発明によれば、 前記一対のばね端子は前記スピーカの円周方向に沿って隣接して配置されることにより、フレームに対してばね端子が占める面積が狭くなり、ばね端子のフレームの背部の広い範囲にわたって、穴が形成できる。
【0021】
請求項2、請求項5に係る発明によれば、前記フレームは樹脂製であり、前記ばね端子の固定部の取付部は、前記フレームにインサート成形で取り付けられることにより、製造が簡単となる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】実施の形態例のスピーカユニットの背面側から見た斜視図である。
【図2】図1の矢印B方向からみた矢視図(スピーカの背面図)である。
【図3】図1の矢印C方向からみた矢視図である。
【図4】図1の矢印D方向からみた矢視図(スピーカの正面図)である。
【図5】図1のE方向矢視図である。
【図6】図5の断面図である。
【図7】図1に示すスピーカユニットの製造方法を説明する図である。
【図8】フープ材から製造される図1のばね端子の板取りを示す図である。
【図9】スピーカユニットの背面側から見た斜視図である。
【図10】図9の矢印A方向からみた矢視図(スピーカの正面図)である。
【図11】図9に示すスピーカユニットの製造方法を説明する図である。
【図12】フープ材から製造される図9のばね端子の板取りを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
実施の形態のスピーカユニットを示す図9−図8を用いて説明する。図1は実施の形態例のスピーカユニットの背面側から見た斜視図、図2は図1の矢印B方向からみた矢視図(スピーカの背面図)、図3は図1の矢印C方向からみた矢視図、図4は図1の矢印D方向からみた矢視図(スピーカの正面図)、図5は図1のE方向矢視図、図6は図5の断面図、図7はフープ材から製造される図1のばね端子の板取りを示す図、図9は図1のスピーカユニットのばね端子を示す図である。
【0024】
図6に示すように、円形のスピーカ51は、円形の樹脂製のフレーム53に収容されている。フレーム53には、一対のばね端子55がスピーカ51の円周方向にそって隣接して設けられている。
【0025】
図1−図3、図5、図7−図8に示すように、ばね端子55は、導電性材料からなり、中間部はU字状に折り曲げられ、可撓可能な折り曲げ部57となっている。そして、折り曲げ部57を介して一方の側にはスピーカ51に電気的に接続される接続部56,フレーム53に取り付けられる取付部58を有する固定部59が形成され、折り曲げ部57を介して他方の側には外部回路の接点に弾接可能な接点62を有する端子部63が形成されている。
【0026】
更に、図8に示すように、ばね端子55の固定部59、端子部63はスピーカ51の円周方向に沿った円弧状の形状であり、ばね端子の展開形状は略V字形をなしている。
【0027】
また、フレーム53の背部には、フレーム53、スピーカ51とで形成される空間に生じる圧力を逃がす円弧状の穴53aが複数形成されている。
【0028】
ここで、上記構成のスピーカユニットの製造方法を説明する。
【0029】
先ず、図11に示すように、折り曲げられていないばね端子55の固定部59をスピーカ51の円周方向に沿ってフレーム53にインサート成形法で取り付ける。
【0030】
次に、固定部59以外の部分をスピーカ51の円周方向に沿うようにU字状折り曲げ、図1に示すような折り曲げ部57、端子部63を形成する。
【0031】
上記構成によれば、一対のばね端子55はスピーカ51の円周方向に沿って隣接して配置されることにより、フレーム53に対してばね端子55が占める面積が狭くなり、ばね端子55のフレーム53の背部の広い範囲にわたって、穴53aが形成できる。よって、スピーカ51の振動板のローリング発生を防止でき、また、スピーカ51の制動を調節できる範囲を広く確保できる。
【0032】
また、フレーム53は樹脂製であり、ばね端子55の固定部59の取付部58は、フレーム53にインサート成形で取り付けられることにより、製造が簡単となる。
【0033】
更に、フープ材(コイル材)から製造される実施形態例のばね端子55の板取りを示す図8と、従来のばね端子5の板取りを示す図12とから分かるように、本実施の形態例のばね端子55は、廃棄される無駄な部分が少なくなる。
【符号の説明】
【0034】
53 フレーム
53a 穴
55 ばね端子
【特許請求の範囲】
【請求項1】
スピーカを収容するフレームと、
導電性材料からなり、
中間部にU字状に折り曲げられ、可撓可能な折り曲げ部を有し、
該折り曲げ部を介して一方の側には前記スピーカに電気的に接続される接続部,前記フレームに取り付けられる取付部を有する固定部が形成され、
前記折り曲げ部を介して他方の側には外部回路の接点に弾接可能な接点を有する端子部が形成される一対のばね端子と、
を有するスピーカユニットにおいて、
前記一対のばね端子は前記スピーカの円周方向に沿って隣接して配置されることを特徴とするスピーカユニット。
【請求項2】
前記フレームは樹脂製であり、
前記ばね端子の固定部の取付部は、前記フレームにインサート成形で取り付けられることを特徴とする請求項1記載のスピーカユニット。
【請求項3】
前記一対のばね端子のそれぞれの固定部の取付部は、隣接して配置され、
一方のばね端子の固定部は、前記スピーカの円周方向の時計方向に沿って設けられ、
他方のばね端子の固定部は、前記スピーカの円周方向の反時計方向に沿って設けられることを特徴とする請求項1または2記載のスピーカユニット。
【請求項4】
スピーカを収容するフレームと、
導電性材料からなり、
中間部にU字状に折り曲げられ、可撓可能な折り曲げ部を有し、
該折り曲げ部を介して一方の側には前記スピーカに電気的に接続される接続部,前記フレームに取り付けられる取付部を有する固定部が形成され、
前記折り曲げ部を介して他方の側には外部回路の接点に弾接可能な接点を有する端子部が形成される一対のばね端子と、
を有するスピーカユニットの製造方法において、
前記ばね端子の前記固定部、前記端子部は前記スピーカの円周方向に沿った形状で、前記ばね端子の展開形状は略V字形をなし、
前記ばね端子の固定部を前記スピーカの円周方向に沿って取り付け、
次に、前記固定部以外の部分を前記スピーカの円周方向に沿うように折り曲げることを特徴とするスピーカユニットの製造方法。
【請求項5】
前記フレームは樹脂製であり、
前記ばね端子の固定部の取付部は、前記フレームにインサート成形で取り付けられることを特徴とする請求項4記載のスピーカユニットの製造方法。
【請求項6】
前記一対のばね端子のそれぞれの固定部の取付部は、隣接して配置され、
一方のばね端子の固定部は、前記スピーカの円周方向の時計方向に沿って設けられ、
他方のばね端子の固定部は、前記スピーカの円周方向の反時計方向に沿って設けられることを特徴とする請求項4または5記載のスピーカユニット。
【請求項1】
スピーカを収容するフレームと、
導電性材料からなり、
中間部にU字状に折り曲げられ、可撓可能な折り曲げ部を有し、
該折り曲げ部を介して一方の側には前記スピーカに電気的に接続される接続部,前記フレームに取り付けられる取付部を有する固定部が形成され、
前記折り曲げ部を介して他方の側には外部回路の接点に弾接可能な接点を有する端子部が形成される一対のばね端子と、
を有するスピーカユニットにおいて、
前記一対のばね端子は前記スピーカの円周方向に沿って隣接して配置されることを特徴とするスピーカユニット。
【請求項2】
前記フレームは樹脂製であり、
前記ばね端子の固定部の取付部は、前記フレームにインサート成形で取り付けられることを特徴とする請求項1記載のスピーカユニット。
【請求項3】
前記一対のばね端子のそれぞれの固定部の取付部は、隣接して配置され、
一方のばね端子の固定部は、前記スピーカの円周方向の時計方向に沿って設けられ、
他方のばね端子の固定部は、前記スピーカの円周方向の反時計方向に沿って設けられることを特徴とする請求項1または2記載のスピーカユニット。
【請求項4】
スピーカを収容するフレームと、
導電性材料からなり、
中間部にU字状に折り曲げられ、可撓可能な折り曲げ部を有し、
該折り曲げ部を介して一方の側には前記スピーカに電気的に接続される接続部,前記フレームに取り付けられる取付部を有する固定部が形成され、
前記折り曲げ部を介して他方の側には外部回路の接点に弾接可能な接点を有する端子部が形成される一対のばね端子と、
を有するスピーカユニットの製造方法において、
前記ばね端子の前記固定部、前記端子部は前記スピーカの円周方向に沿った形状で、前記ばね端子の展開形状は略V字形をなし、
前記ばね端子の固定部を前記スピーカの円周方向に沿って取り付け、
次に、前記固定部以外の部分を前記スピーカの円周方向に沿うように折り曲げることを特徴とするスピーカユニットの製造方法。
【請求項5】
前記フレームは樹脂製であり、
前記ばね端子の固定部の取付部は、前記フレームにインサート成形で取り付けられることを特徴とする請求項4記載のスピーカユニットの製造方法。
【請求項6】
前記一対のばね端子のそれぞれの固定部の取付部は、隣接して配置され、
一方のばね端子の固定部は、前記スピーカの円周方向の時計方向に沿って設けられ、
他方のばね端子の固定部は、前記スピーカの円周方向の反時計方向に沿って設けられることを特徴とする請求項4または5記載のスピーカユニット。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2012−114778(P2012−114778A)
【公開日】平成24年6月14日(2012.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−263430(P2010−263430)
【出願日】平成22年11月26日(2010.11.26)
【出願人】(000112565)フォスター電機株式会社 (113)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年6月14日(2012.6.14)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年11月26日(2010.11.26)
【出願人】(000112565)フォスター電機株式会社 (113)
【Fターム(参考)】
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