説明

スフィンゴシンキナーゼ活性剤及びこれを含む皮膚疾患治療薬

スフィンゴシンキナーゼ活性剤として効果があり、皮膚疾患治療薬として有效な非天然セラミド化合物を開示する。スフィンゴシンキナーゼ活性剤は、スフィンゴシン−1−ホスファートの合成を促進し、スフィンゴシン−1−ホスファートが保有する多様な生理活性を示す。この生理活性は、角化細胞を増殖及び分化し、繊維芽細胞を増殖し、コラーゲン合成を高め、これにより傷の治療し、アトピー皮膚炎や乾癬により損傷された皮膚機能を回復し、紫外線による皺や皮膚掻痒を抑制し、さらに皺を改善、皮膚の老化を抑え、局所ステロイドの代表的な副作用である皮膚萎縮を減少させる効果を有している。それ故、スフィンゴシンキナーゼ活性剤は、皮膚傷、皺、アトピー皮膚炎、湿疹、乾癬、局所ステロイド副作用による皮膚萎縮などの皮膚疾患の治療薬として有用に使用することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は皮膚疾患治療薬として有效な非天然セラミド化合物に関するものであり、より詳細には、スフィンゴシンキナーゼによるスフィンゴシン−1−ホスファートの生合成を促進し、スフィンゴシン−1−ホスファートが保有する多様な生理活性、すなわち細胞内のカルシウム移動を誘導して、皮膚細胞における角化細胞の増殖及び分化する効果、繊維芽細胞の増殖及びコラーゲン合成を促進する効果、傷の治療效果、アトピー皮膚炎や乾癬により損傷された皮膚機能を回復する效果、紫外線による皺や皮膚掻痒を抑制して皺を改善し皮膚の老化を抑える效果、局所ステロイドの代表的な副作用である皮膚萎縮を減少させる效果などを得ることができる特定のスフィンゴシンキナーゼ活性剤に関するものであり、皮膚傷、皺、アトピー皮膚炎、湿疹、乾癬、局所ステロイド副作用による皮膚萎縮などの皮膚疾患の治療薬として有用に使用することができる。
【背景技術】
【0002】
一般的に、スフィンゴシン−1−ホスフェート(S1P,Sphingosine−1−phosphate)は、スピングゴ脂質の代謝産物の中の一つとして知られており、最近の研究では、前記化合物は生理活性能力を持っていて、多様な生物学的段階を調節する機能を有していることを報告している。特に、この化合物は、細胞内的には細胞の増殖及び生存を調節する2次信号伝達子として機能し、細胞外的にはG−タンパク質結合受容体(G−Protein coupled receptor)の一種であるEDG(内皮細胞分化遺伝子:Endothelial differentiation gene)受容体(EDG−1、3,5,6,8)のリガンドとして作用すると報告されている〔Spiegel S et al.,Biochem.Biophys.Acta,1484,107−116(2000)参照〕。
【0003】
特に、細胞内的にみて、スフィンゴシン−1−ホスファートは、1,4,5−トリポスフェートによるカルシウム信号伝逹システムとは独立に、カルシウムを内部貯蔵から細胞質内に移動させて細胞の増殖、細胞死の抑制をする種々の信号伝達経路を形成する。また、スフィンゴシンキナーゼ阻害剤は、スフィンゴシン−1−ホスファートの生成を防止し、カルシウムの選択的な移動を阻害し、細胞種類によって種々の炎症による細胞の増殖、分化及び生存に影響を与えると報告されている〔Spiegel S et al.,J.Leukoc.Biol.,65,341−344(1999)参照〕。
【0004】
スフィンゴシン−1−ホスファートは、通常人体血小板に保存されて、皮膚の損傷部位に放出されて傷の治療に重要な役目をすると報告されている〔Lee et al,Am.J.Physiol Cell Physiol,278,C612−C618(2000)参照〕。さらに、スフィンゴシンキナーゼ活性剤で知られている1α,25−ジヒドロキシビタミンDは、角化細胞の細胞死を抑制すると報告され〔Manggau et al.,J.Invest.Dermatol,117,1241−1249,(2001)参照〕、また、皮膚細胞に対するスフィンゴシン−1−ホスファートは、角化細胞に対して細胞死を抑制し、細胞の移動を促進し、繊維芽細胞の増殖を促進し、細胞外の基質タンパク質形成を促進することによって皮膚の傷を治療するのに非常に重要な役目をすると報告されている〔Vogler et al.,J.Invest.Dermatol,120,693−700(2003)参照〕。
【0005】
しかし、スフィンゴシンキナーゼを活性化し、スフィンゴシン−1−ホスファートの生合成を促進する物質としては、1α,25−ジヒドロキシビタミンD、フルボルミルステートアセテート(PMS:Phorbol myristate acetate)、N−ホルミル−メチオニル−ロイシルフェニルアラニン(N−Formyl−methionyl−leucylphenylalane)、血小板由来成長因子、神経成長因子などが知られているが、1α,25−ジヒドロキシビタミンD3だけが商業的に入手可能な乾癬治療薬であり、その以外の化合物は、癌を誘発する強い毒性物質であるか、合成が難しいなどの問題がある。スフィンゴシン−1−ホスファートは化学的に合成できるが、その合成が容易でなく、合成プロセスは経済的でない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
それ故、本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、スフィンゴシン−1−ホスファートの生成を促進することによって、スフィンゴシン−1−ホスファートが持つ生理活性效果を效果的に利用し、皮膚傷、アトピー皮膚炎、湿疹、乾癬、局所ステロイド副作用による皮膚萎縮を含む皮膚疾患の治療し、皺を改善し、皮膚老化を抑えることができるスフィンゴシンキナーゼの活性剤を提供することにある。
【0007】
本発明のまた別の目的は、前記スフィンゴシンキナーゼ活性剤を含んで、皮膚疾患の治療に使用されることを特徴とする皮膚疾患治療薬組成物を提供することにある。
本発明のまた別の目的は、前記スフィンゴシンキナーゼ活性剤を有効成分として含む皮膚疾患治療薬を提供することにある。
本発明のまた別の目的は、前記皮膚疾患治療薬を製造するにスフィンゴシンキナーゼ活性剤を使用することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、下記の式1〜8〔式中で、R、Rはそれぞれ炭素数4−22の直鎖または分枝型アルキルグループである。〕に表わされる群から選択される1種以上の化合物でなり、皮膚傷、アトピー皮膚炎、湿疹、乾癬、局所ステロイド副作用による皮膚萎縮を含む皮膚疾患の治療し、皺を改善し、皮膚老化を抑えることができるスフィンゴシンキナーゼの活性剤である。
【0009】
【化2】

【0010】
また、本発明は、式1ないし8に表わされる化合物から選ばれたスフィンゴシンキナーゼ活性剤を、組成物の総重量に対して0.001〜50重量%で含む皮膚疾患治療薬組成物である。
また、本発明は、式1ないし8に表わされる化合物から選ばれたスフィンゴシンキナーゼ活性剤を含み、皮膚傷、アトピー皮膚炎、湿疹、乾癬、局所ステロイド副作用による皮膚萎縮を含む皮膚疾患の治療し、皺を改善し、皮膚老化を抑える皮膚疾患治療薬である。
また、本発明は、皮膚傷、アトピー皮膚炎、湿疹、乾癬、局所ステロイド副作用による皮膚萎縮を含む皮膚疾患の治療し、皺を改善し、皮膚老化を抑える皮膚疾患治療薬の製造に、式1ないし8に表わされる化合物から選ばれたスフィンゴシンキナーゼ活性剤を使用する皮膚疾患治療薬の製造方法である。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、スフィンゴシンキナーゼ活性剤を有效成分として含む皮膚疾患治療薬は、皮膚傷を治療し、アトピー皮膚炎、湿疹、乾癬症状などの症状を緩和、軽減、治療し、皺を改善し、皮膚の老化を抑え、局所ステロイド使用による副作用を抑えるに效果がある。
本発明におけるスフィンゴシンキナーゼの活性剤を含む治療薬は、スフィンゴシンキナーゼを活性化して、スフィンゴシン−1−ホスファートの生合成を増加させ、スフィンゴシン−1−ホスファートの各種生理活性效果を高める。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明者らは、先に、上記のスフィンゴシンキナーゼ活性剤は、角化細胞の増殖を抑制し、角化細胞の分化を促進し、繊維芽細胞の増殖を促進し、コラーゲン合成を促進して、傷の治療に非常に效果が高く、皮膚の角化細胞の増殖を抑制し、分化を促進することを見出した。これにより、上記スフィンゴシンキナーゼ活性剤は、アトピー皮膚炎、湿疹、乾癬における損傷された皮膚機能を回復させる效果、紫外線による皺や皮膚掻痒を抑制し、皺を改善し、皮膚の老化を抑える効果、局部的なステロイド塗布による皮膚萎縮を抑制し、ステロイドの副作用の減少させる效果があることが示した。
【0013】
本発明による皮膚疾患治療薬においてスフィンゴシンキナーゼ活性剤の含量は特別に限定されないが、好ましくは治療薬総重量に対して0.001〜50.0重量%、より好ましくは0.01〜30.0重量%である。この範囲を超えて使用すると、皮膚疾患治療薬は所期の効果を充分発揮できないことがあり、またコスト上でも不利である。
【0014】
スフィンゴシンキナーゼ活性剤を有效成分として含む治療薬は、如何なる処方で皮膚に適用されてもよい。特に、治療薬は、トナー、ローション、クリーム、エッセンス、パック、パウダー、軟膏、懸濁液、乳化液、スプレー、美容液、石鹸、シャンプー、皮膚接着パッチ、ゲルなどに処方される。さらに、スフィンゴシンキナーゼ活性剤は、化粧品、洗剤、纎維など皮膚に接触する形体に処方することもできる。
【0015】
本発明の好ましい実施の形態を詳細に説明する。次の実施例は、本発明を説明するためのものであり、これにより本発明を制限するものではない。
【0016】
以下の実施例で使ったスフィンゴシンキナーゼ活性剤は、式1〜8で表され、R=R=炭素数6の化合物であり、N−(2,3−ジヒドロキシプロピル)−2−ヘキシル−3−オキソ−デカンアミド(以下、[K6PC−4]と略称する)、N−(1、3−ジヒドロキシイソプロピル)−2−ヘキシル−3−オキソ−デカンアミド(以下、「K6PC−5」と略称する)、N−(2−メチル−1、3−ジヒドロキシイソプロピル)−2−ヘキシル−3−オキソ−デカンアミド(以下、「K6PC−7」と略称する)、N−(2−ヒドロキシエチル)−2−ヘキシル−3−オキソ−デカンアミド(以下、「K6PC−9」に略称する)である。
【0017】
実施例1−4では、K6PC−4、K6PC−5、K6PC−7、K6PC−9をインビトロ(in vitro)で試験した。これらの実施例でそれぞれの化合物は、細胞内のカルシウム移動、スフィンゴシンキナーゼ活性化能、繊維芽細胞におけるコラーゲン合成能、角化細胞(ケラチノサイト)分化能を評価している。この評価により、それぞれの化合物が、皮膚傷を治療する効果、アトピー皮膚炎、湿疹、乾癬の治療における皮膚バリアの回復を助ける効果、皺を改善する効果、皮膚の老化を抑制する効果、局所ステロイド副作用による皮膚萎縮を治療する効果を有していることを確認している。
【実施例】
【0018】
実施例1:細胞内のカルシウム移動に及ぼすスフィンゴシンキナーゼ活性剤の效果
上記スフィンゴシンキナーゼ活性剤が、スフィンゴシン−1−ホスファートを活性化して、スフィンゴシン−1−ホスファートに固有な代表的作用である細胞内のカルシウム移動を誘導することを確認する実験を行った。
【0019】
細胞内のカルシウム移動を見る代表的な細胞株の一つであるRBL−2H3細胞株を用いて、スフィンゴシンキナーゼ活性剤の細胞内カルシウム移動化能をみた。細胞は、RPMI 1640培地を用いて培養した後、培地の除去と同時に洗浄した。次いで、フラ−2/AM(fura−2/AM)10μMとスルフィンピラゾン(Sulfinpyrazone)250μMを加えて30分間培養した。遠心分離して細胞片(Cell pellets)を分け、これをCa2+を含まないロック溶液(Locke’s solution)に分散させた。分散液を、1×10細胞単位に分けて試料とした。
【0020】
細胞を、蛍光顕微鏡のキュベット(Cuvet)に入れ、スフィンゴシンキナーゼ活性剤のそれぞれを加え、細胞内カルシウムの移動を蛍光顕微鏡〔(株)島津製作所製、「RF−5310PC」(型番)〕で観察した。細胞内カルシウムイオンがあると、フラ−2と結合して蛍光を発する。それ故、試料によるカルシウム移動の程度は、カルシウムと結合したフラ−2(380nm)の値と、カルシウムと結合しないフラ−2(340nm)の値の差を計算することにより評価できる。
【0021】
この評価により、図1〜4に示すように、K6PC−4、K6PC−5、K6PC−7、K6PC−9のいずれも細胞内のカルシウム移動を誘導している。このようなカルシウム信号伝達が、細胞の生理活性を活発にする機構の一つの機能であることが分かる。
【0022】
実施例2:スフィンゴシンキナーゼの活性化效果
実施例1に述べた細胞内カルシウム信号伝達に及ぼす上記化合物の效果が、スフィンゴシンキナーゼの活性によるものかどうかをみるために、スフィンゴシンカナゼの活性化試験を行った。
【0023】
F9−12細胞を、ポジティブな比較対照としてPMA(フォルボルミクロステートアセテート(phorbol myristate acetate))300nM、およびK6PC−4とK6PC−5のそれぞれ50μMと24時間処理した後集めた。スフィンゴシンキナーゼの活性度を、タンパク質50μgあたりのC17−スフィンゴシン−1−ホスファート生成量で測定した。スフィンゴシン−1−ホスファートは、集めた細胞から、1)トリプシン(Trypsin)−EDTAでの処理、2)1,500rpm、10分の遠心分離、3)PBSでの洗浄および凍結乾燥、のステップを経て抽出した。次いで、凍結乾燥物にPBSを加え、超音波で細胞を破壊した。HPLCによってスフィンゴシン−1−ホスファートの量を測定し、抽出試料にOPA(o−フタルアルデヒド(o−Phthalaldehyde))試薬とホウ酸バッファーを加えて室温で20分間反応させた。HPLCの定量分析は、90%アセトニトリル溶液を用い、340nmと455nmの波長における蛍光強度を測定し、内部標準との比から計算した。
【0024】
スフィンゴシンキナーゼ活性度の評価によると、表1に示すように、スフィンゴシン−1−ホスファートの生成が、K6PC−4とK6PC−9では略30%、K6PC−5とK6PC−7では略46%増えている。一方、ポジティブな比較対照であるPMAでは、略48%の増加であった。従って、本発明による本発明の上記化合物は、スフィンゴシンキナーゼ活性剤として作用することが分かる。
【0025】
【表1】

【0026】
実施例3:繊維芽細胞におけるコラーゲン合成效果
この実施例は、スフィンゴシンキナーゼ活性剤がコラーゲン合成に及ぼす效果を評価するために、繊維芽細胞を用いて行った。
【0027】
人体に適用してコラーゲンの合成が増えると、傷の治療、皮膚の老化による皺の改善、ステロイドの異常副作用として起こる皮膚萎縮を抑制に効果を示す。
K6PC−4、K5PC−5、K6PC−7、K6PC−9それぞれを0.3μg/mLと1.0μg/mL濃度でDMSOに溶解し、試料とし、72時間培養した後コラーゲン合成量を分析した。試料の処理72時間後に、培養液を捨て、細胞を血清を含まないDMEMで3回洗浄した後、新しい血清を含まないDMEMで再度培養した。培養後、各ウェル(Well)の上澄み液を集め、コラーゲン測定キットを使用してPICP(プロコラーゲン・タイプ・IC−ペプチド(Procollagen type IC−peptide))の量を測定した。コラーゲン測定キットにある標準溶液を試料で希釈し、450nmでの吸光度を測定して標準濃度曲線を作成した(以下の表2参照)。
【0028】
【表2】

【0029】
1次コラーゲン抗体(Primary collagen antibody)が均一に塗布された抗体コートマイクロプレート(Antibody−coated microtiter plate)に、抗体−POD結合溶液(Antibody−POD conjugate solution)100μLと上記の細胞上澄み液を加えて37℃で3時間培養して、抗原−抗体反応を行わせた。反応混合物を洗浄し、顕色させた。反応終了後、反応混合物は黄色であり、この黄色度は反応の進行度に依存している。黄色になった96個のウェルプレートを、マイクロプレートリーダー(Microtiter plate reader)を利用して450nmで測定した。
【0030】
繊維芽細胞におけるコラーゲン合成量の評価によると、コラーゲン合成量は、無処理の対照に比べてK6PC−4では略1.7倍、K6PC−5では略2.4倍、K6PC−7では略1.9倍、K6PC−9では略2.0倍位増加している。結果を表3に示す。
従って、上記の化合物を人体に適用すると、コラーゲンの合成が増え、これにより傷を治療し、皺を改善し、ステロイドによる副作用を減少することができることがわかる。
【0031】
【表3】

【0032】
実施例4:角化細胞の分化誘導效果
角化細胞を用いて、本発明におけるスフィンゴシンキナーゼ活性剤の細胞増殖および分化の抑制效果を評価した。
【0033】
角化細胞は、皮膚の最外層を形成して皮膚の保湿及び保護機能に非常に重要な役目を果たしている。角化細胞の過度な増殖や細胞死を抑制し、角化細胞の分化を高めることは好ましいことである。角化細胞の過度な増殖は、皮膚角質層の異常な肥大となり、皮膚の荒れや厚くなる原因になる。さらに、角化細胞の異常分化は、正常な皮膚バリア機能を阻害し、皮膚の乾燥、アトピー皮膚炎、乾癬などさまざまな問題を起こすことになる。
【0034】
本発明による上記化合物の角化細胞の分化に及ぼす影響を評価するために、K6PC−4、K5PC−5、K6PC−7、K6PC−9のそれぞれを10μMの濃度でDMSOに溶解させて試料とした。評価は、ウェスタンブロッティング(Western blotting)法で行った。分化マーカとして、角化細胞の分化マーカであるインボルクリン(Involucrin)とケラチン−1(Keratin−1)を測定した。試料を処理して48時間後、培養液を捨て、細胞をPBSで洗浄し、ろ過して細胞を集めた。集めた細胞を、再度洗浄し、遠心分離して上澄み液を除いた。細胞を溶剤に溶解させ、12,000rpmで10分間遠心分離して細胞膜などをとり除いた。タンパク質濃度は、ブラッドフォード(Bradford)法により決定した。タンパク質は、ミニゲルタイプSDS−PAGE(ポリアクリルアミドゲル電気泳動)で分離し、PVDF(Polyvinylidene fluoride membrane)膜に100V、1時間でトランスファーして、ゲル状タンパク質をトランスファー膜(transfer membrane)でブルロッティング(blotting)した。次いで、その膜を、ポンソーS(Ponceau S)溶液で染色して、トランスファーがなされたかどうかを決めた。5%の脱脂乾燥ミルク(nonfat dried milk)を含むTTBS(TBS+0.1%Tween20)溶液を利用して膜をブロッキング(blocking)した。角化細胞の分化マーカであるインボルクリンの量を決めるには、1次抗体インボルクリン(Primary antibody Involucrin:Neomarkers Co.)を略1/200から1/1400に希釈し、ケラチン−1(Keratin−1:Covance Co.)を略1/1000に希釈して使用し、反応を4℃で一晩行った。2次抗体(Secondary antibody)として、西洋ワサビペルオキシダーゼ(Horseradish Peroxidase:HRP)を加えた抗−マウス(anti−mouse)IgGと抗−兎(anti−rabbit)IgGを1:2000の割合に希釈し、常温で1時間反応させて1次抗体に結合させた。膜をTTBSで3回洗浄し、ECL基質(Amersham Co.)と1〜3分間反応させた後、X線フィルムに感光させた。
【0035】
角化細胞の分化效果を評価によると、図5に示すように、K6PC−4、K6PC−5、K6PC−7、K6PC−9のいずれも分化マーカが発現した。特に、インボルクリンでより良い效果が得られた。よって、上記の化合物は、角化細胞の分化を促進していることがわかる。分化マーカーが、対照に比べて高く発現されることから、本発明による化合物は、角化細胞の分化を促進し、皮膚バリア機能の迅速に回復させることになる。
【0036】
以下、本発明(すなわち、K6PC−4、K6PC−5、K6PC−7、K6PC−9)の代表としてK6PC−5についてインビボ(in vivo)試験を、実施例5〜7で行った。インビボ試験で、K6PC−5は、表皮でのカルシウム勾配を回復し、表皮での角化細胞の分化を促進し、紫外線による皺を抑制し、ステロイドの副作用を少なくするという優れた效果が示された。
【0037】
実施例5:皮膚表皮でのカルシウム勾配の回復效果
本発明の化合物による皮膚バリアの回復效果を確認するために、この化合物について表皮内のカルシウムイオン勾配を回復する效果を評価した。
表皮内カルシウム勾配は、皮膚バリア機能の恒常性維持に非常に重要な役目を果たす。例えば、無毛マウスの背にテープストリピング(tape stripping)によって急性バリア損傷を与えると、表皮内のカルシウムイオン勾配がなくなる。それ故、急性バリア損傷モデルでのカルシウム勾配の回復を観察することによって、損傷した皮膚バリアの回復に与える影響を評価することができる。
以下の試験では、急性バリア損傷モデルのカルシウム勾配の変化に与える影響を、本発明によるK6PC−5で評価した。
【0038】
対照として処理してない組織を用い、テープストリピングの直後、3時間、6時間、24時間後の組織を採取した。組織を、K6PC−5(PEG:EtOH=7:3混合溶液中、1.0%)で処理して、カルシウムイオン捕獲(capture)細胞を化学染色した対照と比較した。より具体的には、それぞれの組織を採取して直ちに、2%グルタルアルデヒド、2%ホルムアルデヒド、90mMの蓚酸カリウム、1.4%ショ糖でなる定着液で固定し、4℃に冷蔵した。カルシウムイオンを観察するためにカルシウムイオン捕獲細胞を化学染色した。
冷蔵した定着液の一滴を、三次元顕微鏡に点滴し、0.5mmの薄切3枚を作成し、氷片の上で一夜置いて固定した。定着液を捨て、試料に4%OSO1mL、2%ピロアンチモン酸カリウムストック溶液(potassium pyroantimonate stock solution)3mLを混合し、氷上に2時間置いて定着液でさらに固定した。定着した組織の全てを冷蒸留水(pH:10)で10分間洗浄し、脱水、フォーマットし、通常の方法で乾燥した。この試料を透過電子顕微鏡下で全表皮層を観察した。
【0039】
急性バリア損傷モデルにおいてカルシウムイオン捕獲細胞化学染色した結果によると、K6PC−5を処理した試料のテープストリピングした直後のカルシウム消失は、処理した3時間から回復し始め、対照と比べてより早く正常なカルシウム勾配になっている。図6は、ストリピング直後の表皮でのカルシウム消失を説明する写真であり、図7は対照として6時間経過後の写真、図8はK6PC−5を処理した6時間経過後に得た結果を現わす写真である。
【0040】
このような結果から、本発明によるスフィンゴシンキナーゼ活性剤は、カルシウムが損傷皮膚バリアにおける重要な信号伝達物質として機能して、皮膚バリア機能の早い回復效果を促していることを示している。それ故、上記のインビボ試験から、本発明のスフィンゴシンキナーゼ活性剤は、傷を治療し、アトピー皮膚炎、湿疹、乾癬を治療し、皮膚の老化を抑える效果があることがわかる。
【0041】
実施例6:皺(wrinkle)及び皮膚の老化を抑える效果に対する評価
本発明によるスフィンゴシンキナーゼ活性剤が皺の抑制や皮膚の老化に及ぼす効果を評価するために、紫外線の照射によって皺を誘発したラットを用いて、皺抑制效果及び紫外線に対する副作用の抑制效果を確認した。一般的に、紫外線に長時間晒されると、皺が出来、日焼けや掻痒などの副作用を起こして皮膚の老化を促進する。
【0042】
本実験のために、ラットの後足に130mJ/cmの強度でUVBを6週間に3回照射して3つの皺のあるSDラットとした。次いで、6週間に亘り週に5回の紫外線照射を行い、各回の紫外線照射直後に後足皮膚にK6PC−5のEtOH溶液(80%EtOH中に1%を溶解)10μLを塗布した。処理して9週目にラットをアルブチン(albutin)で痲酔させて皺の写真を撮った。さらに、皺の部位を、エクザファイン(exafine)親水性ビニールポリシロキサン印象剤でレプリカを作り、イメージ分析装置で陰影画像(shadow image)を定量的分析した。
【0043】
図9に皺の抑制を評価した結果を示すが、皺や皮膚の老化抑制效果の評価によれば、紫外線照射した対照(VC)では、紫外線非照射に比べてかなりの皺ができている。K6PC−5を塗布した試料は、VC(対照)に比べて略63%の皺が抑えられている。また、図10の皮膚写真に示すように、K6PC−5を塗布した試料は、紫外線照射による代表的な副作用である紅斑がVCに比べて少なくなっている。これから、本発明のスフィンゴシンキナーゼ活性剤は、皺の生成を抑え、紫外線による代表的副作用である紅斑を抑制しており、皺を改善し、皮膚の老化を抑えるに效果があることがわかる。
【0044】
実施例7:ステロイドの副作用を抑える效果
スフィンゴシンキナーゼ活性剤がステロイド副作用を抑制する效果を評価するために、無毛マウスにステロイドを塗布した。ステロイドを長期間あるいは過度に服用したときの副作用には、皮膚が薄くなり、皮膚機能の弱化による皮膚萎縮(skin atrophy)現象と、ステロイド使用の中断したときに症状が再発する反動現象がある。このような副作用の主要原因は、ステロイドによる繊維芽細胞の活性を阻害し、コラーゲン生成を低下させることにあると報告されている(S.Hammer et al.,J.Cell.Biochem,91,840−851(2004))。それ故、本発明による化合物はコラーゲン合成や角化細胞の分化を促進し、ステロイドによる副作用を抑制すると期待される。
【0045】
本試験のために、無毛マウスにステロイドである0.05%クロベタソン−17−プロピオネート(Chlobetason−17−propionate)と本発明によるK6PC−5(PEG:EtOH=7:3混合溶液中に1.0%)を塗布し、皮膚の変化を観察した。処理剤は、無毛マウスの背に一日に9回間塗布し、組織を採取した。そして、公知のH&E染色(Hematoxylin and eosin staining)によって皮膚の表皮及び真皮を観察した。その結果によると、図11に示たように、ステロイドのない対照では表皮と真皮に変化がほとんどなかったが、クロベタソン−17−プロピオネートだけを塗った場合には、表皮が顕著に薄くなり、真皮に異常な変化がみられた。しかしながら、クロベタソン−17−プロピオネートをK6PC−5と組み合わせて塗った場合には、対照と同じようにステロイドによる副作用が顕著に抑制されていた。それ故、本発明による化合物は、ステロイドの代表的な副作用である皮膚萎縮現象を抑制していることがわかる。
【0046】
実施例8:皮膚掻痒に対する安全性評価
本発明におけるスフィンゴシンキナーゼ活性剤を皮膚外用剤として用いたときの安全性を確認するために、動物を利用した毒性試験と人体に対する塗布実験を行った。
この試験を行うために、動物に対するK6PC−5の毒性試験として、ラットを用いた一回経口投与毒性試験(Singl dose oral toxicity test)、兎を用いた皮膚掻痒試験、モルモット(Guinea pig)を用いた皮膚増感性試験、兎を利用した眼粘膜掻痒試験を行った。これらの試験は、韓国食品医薬品安全庁で開示されている「医薬品などの毒性試験基準」に準じて実施した。また、人体に対するK6PC−5の塗布試験は、30人の被験者(平均年齢:25.8歳)で行った。試験の結果を表4に示したが、兎を用いた皮膚掻痒試験で弱い掻痒が観察されたが、他の毒性試験および人体塗布試験の結果を踏まえて全体的にみれば、この発明の化合物には、安全性に問題がないと判断される。
【0047】
【表4】

【0048】
次の実施例9では、K6PC−4、K6PC−5、K6PC−7、K6PC−9の代表としてK6PC−5を選び、皺の改善効果を臨床試験した。さらに、実施例9の試験は、インビボおよびインビトロ試験で得られた結果が人に対して臨床的に有効であることを示すことにある。
【0049】
実施例9:人体における目の皺(eye wrinkle)改善の評価
この実施例では、32人の被験者(平均年齢:46.7歳)を対象にして皺の改善效果を評価した。8週間にわたり、1%のK6PC−5含有クリームとK6PC−5を含まないクリーム(対照)を両目の縁に塗布した後、機器を用いて評価した。被験者の目尻部のシリコンレプリカを作成し、そのレプリカに一定の角度で光を照射してレプリカの皺によりできる陰影度をCCDカメラで撮り、イメージをコンピューター映像分析システムにより解析して皺の程度を決めた。より詳細には、C+K社(ドイツ)から入手できるスキンビジオメーターSV600(Skin Visiometer SV 600)プログラムを用いて、皺パラメーターの値をR1からR5で表記した。R1、R2、R3は深い皺、R4,R5は浅い皺を表わしている。結果を図12と図13に示す。図12は、K6PC−5を含むクリームを8週間使った後の結果を対照と比較して、K6PC−5が統計的に顕著な皺改善效果があることを示している(P<0.05、t−test)。図13は、シリコンレプリカの写真であり、皺の状態が改善されていることが肉眼で観察できる。加えて、K6PC−5含有クリームを4週間および8週間使用した後での皮膚科専門医の問診及び視診によれば、皮膚掻痒症や過敏反応は観察されなかった。
それ故、本発明におけるスフィンゴシンキナーゼ活性剤は、インビトロ試験、インビボ試験および臨床試験と一致した結果である。
【0050】
処方例1:皮膚軟化クリーム
精製水に保湿剤を加えて70℃に加熱した。K6PC−5と油成分を加熱して溶解し、乳化剤、防腐剤などを加えて70℃に加熱した。この油成分を上記の水成分に加え、ホモミキサーで均一な乳化粒子とし、脱気、ろ過、冷却した。
【0051】
【表5】

【0052】
処方例2:外用軟膏
K6PC−5と油成分を加熱して溶解し、乳化剤、防腐剤などを加え、70℃に調整した。この混合物をホモミキサーで均質化し、脱気、ろ過、冷却した。
【0053】
【表6】

【0054】
処方例3:保湿ローション
精製水に保湿剤を加えて70℃に加熱した。K6PC−5と油成分を加熱して溶解し、乳化剤、防腐剤などを加えて70℃にした。この油成分を上記水成分に加えてホモミキサーで均質に混合し、脱気、ろ過、冷却した。
【0055】
【表7】

【産業上の利用可能性】
【0056】
上記したように、本発明におけるスフィンゴシンキナーゼ活性剤は、スフィンゴシン−1−ホスファートの生成を促進し、スフィンゴシン−1−ホスファートの持つ多様な生理活性效果を效果的に利用することができる。特に、本発明によるスフィンゴシンキナーゼ活性剤を有效成分として含む皮膚疾患治療薬は、繊維芽細胞のコラーゲン合成を促進し、角化細胞の分化を促進し、皮膚表皮層におけるカルシウム勾配の異常を早く正常なカルシウム勾配に回復させ、皮膚バリア機能を回復する。それ故、この皮膚治療薬は、皮膚の傷を治療し、アトピー皮膚炎及び湿疹、乾癬で損傷された皮膚機能を回復させ、紫外線による皺の生成を抑制し、目の皺を改善し、皮膚の老化を抑制する效果を与える。さらにこの皮膚治療薬は、ステロイドの副作用による皮膚萎縮を抑える效果を与えるので、ステロイド副作用の軽減剤に使うことができる。
【0057】
この発明は、最も実用的でかつ好ましいと考えられる実施例で記載したが、本発明はこの実施例と図に限定されるものではないことが理解されよう。これに対して、請求の範囲に挙げたその精神と範囲内で種々の修正、変形も含むことを意図している。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】本発明におけるスフィンゴシンキナーゼ活性剤(K6PC−4)によって細胞内のカルシウム移動を誘導していることを示すグラフであり、信号伝達システムにおいて細胞の生理活性を与えている。
【図2】本発明におけるスフィンゴシンキナーゼ活性剤(K6PC−5)によって細胞内のカルシウム移動を誘導していることを示すグラフである。
【図3】本発明におけるスフィンゴシンキナーゼ活性剤(K6PC−7)によって細胞内のカルシウム移動を誘導していることを示すグラフである。
【図4】本発明におけるスフィンゴシンキナーゼ活性剤(K6PC−9)によって細胞内のカルシウム移動を誘導していることを示すグラフである。
【0059】
【図5】アクリルアミドゲル電気泳動の結果の写真であり、スフィンゴシンキナーゼ活性剤が角化細胞の分化に及ぼす影響を示している。
【図6】背にテープストリピングした無毛マウスを急性バリア損傷モデルとして評価したとき、スフィンゴシンキナーゼ活性剤が皮膚角質層内のカルシウム勾配に及ぶ影響を示す写真であり、ストリッピング直後のものである。
【図7】図6と同様の写真で、対照として6時間経過後のものである。
【図8】図6と同様の写真で、K6PC−5処理して6時間経過後のものである。
【0060】
【図9】スフィンゴシンキナーゼ活性剤が紫外線による皺に対して抑制效果を示すグラフである。
【図10】図9におけるラットの実際の皮膚写真である。
【図11】マウス皮膚組織の写真であり、スフィンゴシンキナーゼ活性剤がステロイド副作用である皮膚萎縮現象に対して抑制效果を示している。
【図12】スフィンゴシンキナーゼ活性剤が人に対する臨床試験で目の周囲の皺を改善する效果を、統計的に解析した結果である。
【図13】シリコンレプリカの写真であり、スフィンゴシンキナーゼ活性剤が人に対する臨床試験で目の周囲の皺を改善する效果を示している。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記の式1〜8〔式中で、R、Rはそれぞれ炭素数4〜22の直鎖または分枝型アルキルグループである。〕に表わされる群から選択される1種以上の化合物でなり、皮膚傷、皺、アトピー皮膚炎、湿疹、乾癬、局所ステロイド副作用による皮膚萎縮を含む皮膚疾患の治療に使用されることを特徴とするスフィンゴシンキナーゼ活性剤。
【化1】

【請求項2】
前記式1ないし8に表わされる化合物におけるRとRのそれぞれが、炭素数6であることを特徴とする請求項1に記載のスフィンゴシンキナーゼ活性剤。
【請求項3】
前記化合物が、少なくともN−(2、3−ジヒドロキシプロピル)−2−ヘキシル−3−オキソ−デカンアミド、N−(2、3−ジヒドロキシイソプロピル)−2−ヘキシル−3−オキソ−デカンアミド、N−(2−メチル−1、3−ジヒドロキシイソプロピル)−2−ヘキシル−3−オキソ−デカンアミド、及びN−(2−ヒドロキシエチル)−2−ヘキシル−3−オキソ−デカンアミドでなる群から選択されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のスフィンゴシンキナーゼ活性剤。
【請求項4】
前記請求項1項ないし請求項3のいずれか1項記載の化合物を、組成物の総重量に対して0.001〜50重量%で含み、皮膚傷、皺、アトピー皮膚炎、湿疹、乾癬、局所ステロイド副作用による皮膚萎縮を含む皮膚疾患の治療に使用されることを特徴とする皮膚疾患治療薬組成物。
【請求項5】
前記請求項1ないし請求項3のいずれか1項記載の化合物からなり、皮膚傷、皺、アトピー皮膚炎、湿疹、乾癬、局所ステロイド副作用による皮膚萎縮を含む皮膚疾患を治療することを特徴とする皮膚疾患治療薬。
【請求項6】
前記式1ないし8に表わされる化合物におけるRとRのそれぞれが、炭素数6であることを特徴とする請求項5に記載の皮膚疾患治療薬。
【請求項7】
前記化合物が、少なくともN−(2、3−ジヒドロキシプロピル)−2−ヘキシル−3−オキソ−デカンアミド、N−(2、3−ジヒドロキシイソプロピル)−2−ヘキシル−3−オキソ−デカンアミド、N−(2−メチル−1、3−ジヒドロキシイソプロピル)−2−ヘキシル−3−オキソ−デカンアミド、及びN−(2−ヒドロキシエチル)−2−ヘキシル−3−オキソ−デカンアミドでなる群から選択されることを特徴とする請求項5または請求項6に記載の皮膚疾患治療薬。
【請求項8】
皮膚傷、皺、アトピー皮膚炎、湿疹、乾癬、局所ステロイド副作用による皮膚萎縮を含む皮膚疾患を治療する皮膚疾患治療薬の製造において、前記第1項ないし第3項のいずれか一項記載の化合物を用いることを特徴とする皮膚疾患治療薬の製造方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate


【公表番号】特表2008−518908(P2008−518908A)
【公表日】平成20年6月5日(2008.6.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−538828(P2007−538828)
【出願日】平成17年10月27日(2005.10.27)
【国際出願番号】PCT/KR2005/003586
【国際公開番号】WO2006/049404
【国際公開日】平成18年5月11日(2006.5.11)
【出願人】(507144610)ネオファーム カンパニー リミテッド (1)
【Fターム(参考)】