説明

スプリンクラ消火設備

【課題】配管容積の大きさに関わらず、スプリンクラヘッドの動作の検知を遅くすることなく、真空ポンプの起動回数を増やさない信頼性の高い予作動式スプリンクラ消火設備を提供する。
【解決手段】予作動弁22と、スプリンクラヘッド2が接続された二次側配管12と、二次側配管12内を負圧にする真空ポンプ24と、基端側に給水ポンプ21が接続される一次側配管11とを有する。吸引用配管14には、前記スプリンクラヘッドの作動を検知する真空スイッチ41と、配管内の圧力を検知する真空スイッチ42と、配管内が所定の動作圧力以下となったときに流路を閉止するレギュレータ43と、真空スイッチ42の検知圧力が閾値よりも大きくなったときに真空ポンプ24を起動させる真空ポンプ制御盤6とが設ける。レギュレータ43の動作圧力及び真空スイッチ42の閾値は、二次側配管12の容積に基づいて設定される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スプリンクラ消火設備に関し、特に、予作動弁の二次側にある二次側配管を負圧状態にしたスプリンクラ消火設備に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、スプリンクラヘッドが接続された二次側配管内を圧縮空気で充填し、その二次側配管の基端側に予作動弁を設けた予作動式のスプリンクラ消火設備がある。この設備は、スプリンクラヘッドと同じ防護区画に設置された火災感知器が動作すると、予作動弁が開放し、二次側配管に充水するように構成されている。
このような予作動式のスプリンクラ消火設備では、火災感知器とスプリンクラヘッドの両方が動作したときに放水されるので水損が生じにくいが、スプリンクラヘッドが接続される立ち下がり管部分に溜まった水と圧縮空気との影響で、立ち下がり管部分で腐食を起こすことがある。
【0003】
そこで、二次側配管に真空ポンプを接続し、配管内を真空状態(負圧状態)にした真空式の予作動式スプリンクラ消火設備が提案されている(例えば特許文献1参照)。この設備では、二次側配管内は、圧縮空気の代わりに真空となるので、酸素分圧が低く、前述のような腐食が起こりにくい。
この負圧式のスプリンクラ消火設備では、火災時に、スプリンクラヘッドが動作すると二次側配管内の負圧状態にある圧力が上昇する。そこで、二次側配管には圧力スイッチが設けられ、この圧力スイッチにより圧力上昇を検出することで、スプリンクラヘッドの動作や配管内の漏れを検知できるように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実公平6−26292号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
スプリンクラ消火設備の二次側配管は、防護区画の大きさによって、その配管容積が異なる。このため、圧力上昇を検知する閾値が一つの値で固定される場合、配管容積が小さい二次側配管に合わせて、通常状態の真空圧から離れた値にその閾値を設定すると、配管容積が大きい二次側配管での圧力上昇の検知が遅れ、スプリンクラヘッドの動作の検知が遅れてしまう。
また、反対に配管容積が大きい二次側配管に合わせて、通常状態の真空圧から近い値にその閾値を設定すると、配管容積が小さい二次側配管では圧力上昇の検知が頻繁に行われ、真空ポンプの起動回数が増えるという問題点がある。
また、火災感知器は、たばこの煙等によって誤動作することがある。しかしながら、従来の真空式の予作動式スプリンクラ消火設備は火災感知器の動作と連動して予作動弁を開放してしまう。そのため、真空ポンプに水が流入してしまう機会が増加するという問題点があった。また、通常は、予作動弁の開放と連動させて火災放送を発するため、火災感知器の誤動作の度に火災放送を誤報してしまうという問題点があった。つまり、予作動式スプリンクラ消火設備の信頼性が低下してしまうという問題点があった。
【0006】
本発明は上述のような課題を解決するためになされたものであり、配管容積の大きさに関わらず、スプリンクラヘッドの動作の検知を遅くすることなく、真空ポンプの起動回数を増やさない信頼性の高い予作動式スプリンクラ消火設備を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係るスプリンクラ消火設備は、開閉弁と、該開閉弁の二次側に設けられ、スプリンクラヘッドが接続された二次側配管と、該二次側配管と吸引用配管を介して接続され、前記二次側配管内を負圧にする真空ポンプと、前記開閉弁の一次側に設けられ、基端側に給水手段が接続される一次側配管と、を有するスプリンクラ消火設備において、前記二次側配管又は前記吸引用配管に設けられ、前記スプリンクラヘッドの作動を検知する作動検知手段と、前記作動検知手段よりも前記真空ポンプ側となる前記吸引用配管に設けられ、配管内の圧力を検知する圧力検知手段と、前記作動検知手段と前記圧力検知手段との間に設けられ、配管内が所定の動作圧力以下となったときに流路を閉止するレギュレータと、前記圧力検知手段の検知圧力が閾値よりも大きくなったとき、前記真空ポンプを起動させる真空ポンプ制御手段と、を備えたものである。
【0008】
また、本発明に係るスプリンクラ消火設備は、前記レギュレータの前記動作圧力及び前記圧力検知手段の前記閾値は、前記二次側配管の容積に基づいて設定されるものである。
【0009】
また、本発明に係るスプリンクラ消火設備は、前記開閉弁及び前記二次側配管を複数備え、前記吸引用配管は、前記二次側配管と接続される複数の吸引用分岐配管を備え、前記レギュレータは、前記吸引用分岐配管に設けられ、容積の大きい側の前記二次側配管と接続された前記レギュレータの前記動作圧力は、容積の小さい側の前記二次側配管と接続された前記レギュレータの前記動作圧力よりも高く設定されるものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明においては、レギュレータの動作圧力及び圧力検知手段の閾値が、二次側配管の容積に基づいて設定される。このため、配管容積が小さい二次側配管では、通常時の真空ポンプの起動回数が増えるのを防止することができる。また、配管容積の大きい二次側配管では、スプリンクラヘッドの動作の検知が遅れることを防止できる。したがって、従来の予作動式スプリンクラ消火設備よりも信頼性の高い予作動式スプリンクラ消火設備を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】実施の形態1に係るスプリンクラ消火設備を示すシステム構成図である。
【図2】実施の形態1に係るスプリンクラ消火設備の通常監視状態における二次側配管内、吸引用分岐配管内及び吸引用配管内の圧力状態を示す特性図である。
【図3】実施の形態1に係るスプリンクラ消火設備の火災発生時における二次側配管内、吸引用分岐配管内及び吸引用配管内の圧力状態を示す特性図である。
【図4】実施の形態2に係るスプリンクラ消火設備のレギュレータの動作圧力及び真空スイッチをON−OFFさせる閾値の設定例である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係るスプリンクラ消火設備を示すシステム構成図である。このスプリンクラ消火設備は、スプリンクラヘッド2、予作動弁22、一次側配管11、二次側配管12、吸引用配管14、真空ポンプ24、定流量弁23、流水遮断弁31、真空スイッチ41、真空スイッチ42及びレギュレータ43等から構成されている。
なお、図1では、本発明の一例として、2つの防護区画(防護区画A,B)にスプリンクラヘッド2が設けられたスプリンクラ消火設備を示している。また、本実施の形態1では、防護区画Aのスプリンクラヘッド2に接続された二次側配管12の配管容積が、例えば500Lとなっている。また、防護区画Bのスプリンクラヘッド2に接続された二次側配管12の配管容積が、例えば2000Lとなっている。
【0013】
防護区画A,Bには、複数のスプリンクラヘッド2が設けられている。また、防護区画A,Bには、防護区画A,B内で発生した火災を感知する火災感知器3が設けられている。この火災感知器3は、火災受信機4を介して制御盤5と電気的に接続されている。また、制御盤5は、図示しないが後述の開閉弁22(以下、予作動弁という)、流水遮断弁31、真空スイッチ41等とも電気的に接続されている。
【0014】
各スプリンクラヘッド2は立ち下がり配管13に接続されている。また、立ち下がり配管13のそれぞれは、二次側配管12に接続されている。この二次側配管12の一方の端部は、電動のパイロット弁を有し、火災時に電気的に開放される(通常は閉止している)予作動弁22の一方の端部に接続されている。予作動弁22の他方の端部は、一次側配管11の一方の端部に接続されている。また、一次側配管11の他方の端部(基端側)は、給水ポンプ21の吐出口に接続されている。この一次側配管11には、流量制御手段となる定流量弁23が設けられている。例えば、定流量弁23は、予作動弁22の一次側近傍や、給水ポンプ21の二次側近傍に設けられている。
一方、二次側配管12の他方の端部は、末端試験弁25の一方の端部に接続されている。末端試験弁25の他方の端部には、排水配管16が接続されている。スプリンクラ消火設備の水漏れ試験等によって二次側配管12に充填された水は、末端試験弁25及び予作動弁22に備えた図示しない排水弁を開くことにより、外部に排出される。通常の監視状態においては、末端試験弁25は閉じられた状態となっている。
【0015】
また、二次側配管12は、予作動弁22の二次側において、吸引用分岐配管14aを介して吸引用配管14と接続されている。吸引用配管14の端部には、二次側配管12内を負圧状態にする真空ポンプ24が接続されている。
吸引用分岐配管14aには、二次側配管12との接続部側から吸引用配管14側に向けて、電動弁等である流水遮断弁31、スプリンクラヘッドの作動を検知する真空スイッチ41、及びレギュレータ43が順に設けられている。レギュレータ43は、二次側配管12内及び吸引用分岐配管14a内の圧力が所定圧力(以下、動作圧力という)以下となったとき、吸引用分岐配管14aの流路を閉止する。また、吸引用配管14には、真空スイッチ42が設けられている。この真空スイッチ42は、真空ポンプ24の動作を制御する真空ポンプ制御盤6と電気的に接続されている。ここで、真空スイッチ41が、本発明の作動検知手段に相当する。また、真空スイッチ42が本発明の圧力検知手段に相当する。
なお、流水遮断弁31と真空スイッチ41の位置は逆にしてもよく、その場合には真空スイッチ41は二次側配管12に設けるようにしてもよい。また、本実施の形態1では給水手段として給水ポンプ21を用いているが、例えば建物の屋上等に設けられる高架水槽や、加圧された水源等を給水手段として用いてもよい。
【0016】
<スプリンクラ消火設備の動作>
本実施の形態1に係るスプリンクラ消火設備は、通常の監視状態においては、真空ポンプ24を起動させて二次側配管12内、吸引用分岐配管14a内及び吸引用配管14内が真空状態となっている、真空式の予作動式スプリンクラ消火設備である。ここで真空状態とは、完全な真空状態である必要はなく、負圧状態であればよい。以下、このスプリンクラ消火設備の動作について説明する。まず、スプリンクラヘッド2の作動を検出する動作について説明する。続いて、スプリンクラ消火設備の消火動作について説明する。
【0017】
(スプリンクラヘッド作動検出動作)
スプリンクラヘッド2の作動を検出する動作について説明する。
図2は、本発明の実施の形態1に係るスプリンクラ消火設備の通常監視状態における二次側配管12内、吸引用分岐配管14a内及び吸引用配管14内の圧力状態を示す特性図である。また、図3は、このスプリンクラ消火設備の火災発生時における二次側配管12内、吸引用分岐配管14a内及び吸引用配管14内の圧力状態を示す特性図である。なお、図2及び図3の縦軸は、圧力の真空度合(真空圧)を示しており、上側程、真空度が高く、つまり圧力が低いことを示している。
【0018】
真空スイッチ41には、閾値41ONが設定されている。真空スイッチ41は、検知する圧力が閾値41ONよりも大きくなった場合(検知する真空圧が閾値41ONよりも小さくなった場合)、ON状態となって制御盤5にスプリンクラヘッド作動信号を送信する。
真空スイッチ42には、2つの閾値(閾値42ON、閾値42OFF)が設定されている。真空スイッチ42は、検知する圧力が閾値42ONよりも大きくなった場合(検知する真空圧が閾値42ONよりも小さくなった場合)、ON状態となって真空ポンプ制御盤6に真空ポンプ起動信号を送信する。また、真空スイッチ42は、検知する圧力が閾値42OFFよりも小さくなった場合(検知する真空圧が閾値42OFFよりも大きくなった場合)、OFF状態となって真空ポンプ制御盤6に真空ポンプ停止信号を送信する。なお、真空圧で考えた場合、閾値42ONは、閾値41ONよりも高目に設定される。そして、閾値42OFFは、閾値41ONよりも高い真空圧が設定される。
制御盤5は、真空スイッチ41から送信される信号に基づいて、以下のようにスプリンクラヘッド2の作動を検出する。
【0019】
なお、閾値42ON及び閾値42OFFや、レギュレータ43の動作圧力の具体的な設定方法については、実施の形態2で説明する。図2及び図3では、一例として、吸引用配管14内の圧力が閾値42OFFになるとき、吸引用分岐配管14a及び二次側配管12の圧力がレギュレータ43の動作圧力になる場合について説明する。
【0020】
通常の監視状態において、真空スイッチ42の検知圧力が閾値42OFFに達するまで真空ポンプ24を起動することで、二次側配管12内、吸引用分岐配管14a内及び吸引用配管14内は真空状態となっている。これらのうち、二次側配管12内及び吸引用分岐配管14a内は、立ち下がり配管13とスプリンクラヘッド2との接続部等から徐々に空気が流入し、真空圧が下がってくる(圧力が上がってくる)。そして、二次側配管12内及び吸引用分岐配管14a内の圧力が動作圧力以上になると、レギュレータ43が開状態となり、二次側配管12及び吸引用分岐配管14aと吸引用配管14とが連通する。二次側配管12及び吸引用分岐配管14aと吸引用配管14とが連通する。そして、吸引用配管14内にも徐々に空気が流入し、吸引用配管14内の圧力が上がってくる。二次側配管12内、吸引用分岐配管14a内及び吸引用配管14内の圧力が閾値42ONよりも大きくなったことを真空スイッチ42で検出した場合、真空スイッチ42がON状態となって、真空スイッチ42は真空ポンプ起動信号を真空ポンプ制御盤6へ送信する。真空ポンプ起動信号を受信した真空ポンプ制御盤6は、真空ポンプ24を起動させ、二次側配管12内及び吸引用配管14内の圧力を低下させる(真空圧を上昇させる)(図2のA点)。吸引用配管14内の圧力が閾値42OFFよりも小さくなったことを真空スイッチ42がOFF状態となって検出した場合、真空スイッチ42は真空ポンプ停止信号を真空ポンプ制御盤6へ送信する。真空ポンプ停止信号を受信した真空ポンプ制御盤6は、真空ポンプ24を停止させる(図2のB点)。また、このとき、二次側配管12内及び吸引用分岐配管14a内の圧力が動作圧力以下となり、レギュレータ43は閉状態となる。通常の監視状態においては、このようにして二次側配管12内、吸引用分岐配管14a内及び吸引用配管14内の真空圧を所定の監視圧力範囲内である一定以上の真空圧に保っている。
【0021】
防護区画A,Bで火災が発生し、スプリンクラヘッド2が作動すると(スプリンクラヘッド2の放水口が開放されると)、スプリンクラヘッド2の放水口から二次側配管12内及び吸引用分岐配管14a内に防護区画A,Bの空気が流入する。これにより、二次側配管12内及び吸引用分岐配管14a内の真空圧が低下する。そして、二次側配管12内及び吸引用分岐配管14a内の圧力が動作圧力以上になると、レギュレータ43が開状態となり、二次側配管12及び吸引用分岐配管14aと吸引用配管14とが連通する。二次側配管12及び吸引用分岐配管14aと吸引用配管14とが連通すると、吸引用配管14内にも防護区画A,Bの空気が流入し、吸引用配管14内の圧力が上がってくる。吸引用配管14内の圧力が閾値42ONよりも大きくなると、真空スイッチ42がON状態となって、真空スイッチ42は真空ポンプ起動信号を真空ポンプ制御盤6へ送信する。真空ポンプ起動信号を受信した真空ポンプ制御盤6は、真空ポンプ24を起動させ、二次側配管12内及び吸引用配管14内の圧力を低下させる(真空圧を上昇させる)(図3のC点)。
【0022】
しかしながら、スプリンクラヘッド2の放水口から二次側配管12内、吸引用分岐配管14a内及び吸引用配管14内に防護区画A,Bの空気が流入するため、真空ポンプ24を起動させても二次側配管12内、吸引用分岐配管14a内の圧力はさらに上昇する(真空圧がさらに低下する)。そして、二次側配管12内、吸引用分岐配管14a内の圧力が閾値41ONよりも大きくなると、真空スイッチ41がON状態となって、真空スイッチ41はスプリンクラヘッド作動信号を制御盤5へ送信する(図3のD点)。スプリンクラヘッド作動信号を受信した制御盤5は、スプリンクラヘッド2が作動したと判断する。つまり、本実施の形態1では、二次側配管12内及び吸引用分岐配管14a内の圧力が所定圧力△P上昇したときに、スプリンクラヘッド2が作動したと判断している。
【0023】
ここで、上述のように、本実施の形態1では、真空スイッチ41よりも下流側の吸引用分岐配管14aにレギュレータ43を設けている。レギュレータ43の流路は、その構造上、吸引用分岐配管14aよりも有効断面積が小さくなる。このため、レギュレータ43は、オリフィスとしても機能している。これにより、真空ポンプ24が起動したとき、レギュレータ43の一次側の圧力(真空スイッチ41の検出圧力)の低下速度が抑制される。このため、防護区画A,Bで火災が発生した際、真空ポンプ24が起動しても、スプリンクラヘッド2の作動を迅速に検出することができる。なお、スプリンクラヘッド2の動作を迅速に検出できるように、火災感知器3が火災信号を送出した際には、吸引用配管14の圧力が上昇しても、真空ポンプ24を起動させないようにしてもよい。
【0024】
(消火動作)
続いて、スプリンクラ消火設備の消火動作について説明する。なお、以下では、防護区画Aで火災が発生した場合について説明する。
通常の監視状態においては、一次側配管11の予作動弁22まで水が充填され、二次側配管12内、吸引用分岐配管14a内及び吸引用配管14内に水が充填されていない状態となっている。
【0025】
防護区画Aで火災が発生すると、火災感知器3は火災を感知して、火災受信機4に火災信号を送信する。そして、火災受信機4は制御盤5に火災信号を発信する。また、その後スプリンクラヘッド2が作動し、二次側配管12の圧力が上昇すると(真空圧が低下すると)、制御盤5は、真空スイッチ41から受信したスプリンクラヘッド作動信号に基づき、スプリンクラヘッド2の作動を検出する。火災信号とスプリンクラヘッド2の作動の両方を検知した場合、制御盤5は、予作動弁22を開放して二次側配管12に水を供給する(充填する)。これにより、立ち下がり配管13を介して作動したスプリンクラヘッド2から防護区画Aに放水し、防護区画Aで発生した火災を消火する。なお、予作動弁22が開放されると、予作動弁22に設けられた流水信号用スイッチ22aは、制御盤5及び火災受信機4に流水信号を発信する。
【0026】
このとき、一次側配管11に設けられた定流量弁23により、二次側配管12に流入する水の流量は一定の流量に制限される。このため、二次側配管12に流入する水の流量が過流量となることを防止できる。ウォーターハンマーは、配管内を流れる水の流量が大きいほど発生しやすい。したがって、一次側配管11に定流量弁23を設けることにより、二次側配管12に流入する水の流量が過流量となることを防止でき、二次側配管12等でのウォーターハンマーの発生を抑制することができる。
【0027】
なお、定流量弁23の設置位置は二次側配管12の予作動弁22近傍に設けてもよい。二次側配管12の予作動弁22近傍に定流量弁23を設けることで、過流量が二次側配管12に流れなくなり、ウォーターハンマーの発生を抑制することが可能である。また、定流量弁23に代えて、オリフィスを設けてもよい。二次側配管12に流入する水の流量を、一定の流量に制限することが可能だからである。
【0028】
また、本実施の形態1では、制御盤5は、予作動弁22の開放に連動して、吸引用配管14に設けた流水遮断弁31を閉止する。このため、予作動弁22が開放して二次側配管12に水が供給されても、流水遮断弁31より下流部の吸引用配管14に水が流入することを抑制できる。つまり、真空ポンプ24に水が流入することを抑制できる。したがって、真空ポンプ24が水を吸引して、過負荷で停止したり故障を起こすことを抑制できる。
【0029】
以上、このように構成されたスプリンクラ消火設備においては、火災感知器3が動作し、かつ作動検知手段としての真空スイッチ41によってスプリンクラヘッド2の作動による圧力上昇を検知したときに、予作動弁22を開放させる。これにより、火災感知器3が誤動作した際に、二次側配管12へ加圧水が給水されることを防止できる。このため、真空ポンプ24に水が流入する機会も従来の真空式の予作動式スプリンクラ消火設備より低減され、真空ポンプ24の故障等をより抑制できる。また、予作動弁22の開放と連動させて火災放送を発する従来の真空式の予作動式スプリンクラ消火設備と比べ、火災放送の誤報をより防止することができる。したがって、従来の真空式の予作動式スプリンクラ消火設備よりも信頼性の高いスプリンクラ消火設備を提供することができる。
【0030】
なお、真空スイッチ41,42をオンオフ式のものではなく、定期的にアナログ値を制御盤5に送信するものを用いてもよい。この場合は、閾値41ON、閾値42ON及び閾値42OFFを、制御盤5に設定してもよい。
また、予作動弁22を使用せずに、圧力変化によって開放する開閉弁を使用するようにしてもよい。この場合には、配管内が所定圧にまで圧力上昇したことを検知したら開閉弁を開放させるようにすればよい。また予作動弁22を火災信号と圧力上昇信号の2つの信号で開放させるようにしたが、火災信号のみで開放させるようにしてもよい。
【0031】
実施の形態2.
本実施の形態2では、閾値42ON、閾値42OFF、レギュレータ43の動作圧力及び閾値41ONの具体的な設定方法について説明する。
【0032】
スプリンクラ消火設備は、そのスプリンクラ消火設備が設置される環境(例えば防護区画A,Bの広さ等)によって、予作動弁22よりも二次側の配管容積が様々なものとなる。このため、スプリンクラ消火設備の設置環境に係わらずレギュレータ43の動作圧力及び閾値42ONを一定の値にすると、例えば以下のような問題点が懸念される。ここで予作動弁22の二次側配管とは、例えば図1に示すスプリンクラ消火設備では、末端試験弁25の一次側となる二次側配管12、立ち下がり配管13及び吸引用分岐配管14aに相当する。
【0033】
例えば、二次側配管12の容積が大きい場合、二次側配管12のリーク(空気の流入)によって生じる二次側配管12の圧力上昇は、その速度が遅いものとなる。このため、通常の監視状態において、二次側配管12の圧力が閾値42ONまで上昇する時間は長くなる。したがって、真空ポンプ24を一度所定時間起動した後、停止してから再度起動させるまでの真空ポンプ24の運転間隔が長くなる。しかしながら、防護区画Aで火災が発生した場合、予作動弁22の二次側配管12の圧力上昇速度が遅いため、予作動弁22の二次側配管12の圧力が閾値41ONまで上昇する時間も長くなる。このため、スプリンクラヘッド2の作動検出時間(つまり予作動弁22を開放するまでの時間)が長くなり、放水遅れが生じてしまうことが懸念される。
【0034】
一方、予作動弁22の二次側配管12の容積が小さい場合、予作動弁22の二次側配管12のリーク(空気の流入)によって生じる予作動弁22の二次側配管12の圧力上昇は、その速度が早いものとなる。このため、防護区画Bで火災が発生した場合、予作動弁22の二次側配管12の圧力が閾値41ONまで上昇する時間は短くなる。したがって、スプリンクラヘッド2の作動検出時間(つまり予作動弁22を開放するまでの時間)が短くなり、放水遅れは生じない。しかしながら、通常の監視状態の場合、予作動弁22の二次側配管12の圧力が閾値42ONまで上昇する時間も短くなる。このため、真空ポンプ24の運転間隔が短くなり(つまり真空ポンプ24の運転頻度が高くなり)、経済的にも騒音面でも好ましくない。
【0035】
そこで、本実施の形態2では、閾値42ON、閾値42OFF、レギュレータ43の動作圧力及び閾値41ONを次のように設定している。
なお、図4に、本発明の実施の形態2に係るスプリンクラ消火設備の閾値42ON、閾値42OFF、レギュレータ43の動作圧力及び閾値41ONの設定例を示す。図4では、容積が最も小さい二次側配管12の一例として、図1で示す二次側配管12の容積が500Lのものを示している。また、予作動弁22の二次側配管12の容積が大きい(容積が最も小さい二次側配管12以外の)二次側配管12の一例として、図1で示す二次側配管12の容積が2000Lのものを示している。
【0036】
まず、閾値42ON、閾値42OFF、レギュレータ43の動作圧力及び閾値41ONの中から基準とする閾値を選択し、この閾値の値を設定する。なお、選択される閾値は任意である。例えば、予作動弁22の二次側配管12のリーク量や真空ポンプ24の種類によって、予作動弁22の二次側配管12の最大真空圧が異なってくる。そこで、例えば、予作動弁22の二次側配管12の最大真空圧に基づいて、レギュレータ43の動作圧力を基準値としてもよい。また例えば、真空式の予作動式スプリンクラ消火設備の効果(配管の腐食防止効果、スプリンクラヘッド2が破損した際の水損防止効果等)を考慮して、閾値42ONを基準値としてもよい。また閾値41ONや閾値42OFFを基準値としてももちろんよい。
以下では、最も容積が小さい二次側配管12と接続されたレギュレータ43の動作圧力を基準値とした場合について説明する。
【0037】
まず、最も容積が小さい二次側配管12と接続されたレギュレータ43の動作圧力を設定する。図4では、容積500Lの二次側配管12と接続されたレギュレータ43の動作圧力を、−70kPaGと設定している。次に、真空スイッチ42の閾値42ONの値を決定する。この値は、最も容積が小さい二次側配管12において、この二次側配管12と接続されたレギュレータ43の動作圧力から閾値42ONまでの二次側配管12内の圧力上昇時間が所定時間以上となるように設定する。つまり、閾値42ONは、最も容積が小さい二次側配管12において真空ポンプ24の運転頻度が高くならないような値に設定する。図4では、閾値42ONを−40kPaGに設定している。
このように閾値42ONを設定することにより、予作動弁22の二次側配管12の容積が小さい場合でも、真空ポンプ24の運転頻度が高くなることを防止できる。
【0038】
次に、以下のように、閾値42ONから所定圧力だけ大きくなる範囲に、最も容積が小さい二次側配管12と接続された真空スイッチ41の閾値41ONを設定する。消防法では、スプリンクラヘッドが作動したとき、二次側の圧力低下により弁体が開放する流水検知装置(乾式流水検知装置)については、スプリンクラヘッド2の作動から予作動弁22の開放までの時間が、30秒以内と規定されている。本システムもスプリンクラヘッド2の作動をトリガーとして弁体が開放するものであることから、最も容積が小さい二次側配管12内の圧力がレギュレータ43の動作圧力の状態でスプリンクラヘッド2を作動させた際に、予作動弁22の二次側配管12の圧力が30秒以下の所定時間以内に到達可能な圧力範囲を求める。そして、この圧力範囲内に、最も容積が小さい二次側配管12と接続された真空スイッチ41がONになる閾値41ONを設定する。図4では、容積500Lの二次側配管12と接続された真空スイッチ41の閾値41ONを、−35kPaGに設定している。
【0039】
ここで、閾値41ONと閾値42ONとを極力近い値に設定することにより、スプリンクラヘッド2の作動の検出を早く行うことができる。このため、図4では、真空スイッチ41及び真空スイッチ42の検出誤差を考慮し、閾値42ONよりも5kPaGだけ大きくなるように、容積500Lの二次側配管12と接続された真空スイッチ41の閾値41ONを設定している。また、図4では、全ての真空スイッチ41の閾値41ONを同じ値に設定している。なお、真空スイッチ41毎に閾値41ONの値を異ならせても勿論よい。
【0040】
続いて、最も容積が小さい二次側配管12以外の二次側配管12と接続されたレギュレータ43の動作圧力を設定する。最も容積が小さい二次側配管12以外の二次側配管12と接続されたレギュレータ43の動作圧力は、各二次側配管12において、レギュレータ43の動作圧力の状態でスプリンクラヘッド2を作動させた際に、二次側配管12の圧力が30秒以下の所定時間以内に閾値41ONへ到達可能な圧力範囲に設定する。図4では、容積2000Lの二次側配管に接続されたレギュレータ43の動作圧力を−50kPaGに設定している。
このように、最も容積が小さい二次側配管12以外の二次側配管12と接続されたレギュレータ43の動作圧力を設定することにより、二次側配管12容積が大きい場合でも、スプリンクラヘッド2の作動検出時間が長くなって放水遅れが生じてしまうことを防止できる。
【0041】
最後に、閾値42OFFの値を設定する。各二次側配管12に接続されたレギュレータ43の動作圧力は、最も容積が小さい二次側配管12と接続されたレギュレータ43の動作圧力が一番小さな値となる。このため、閾値42OFFは、例えば、最も容積が小さい二次側配管12と接続されたレギュレータ43の動作圧力と同じ値に設定する。真空ポンプ24の駆動時間を極力短くするためである。図4では、容積500Lの二次側配管12に接続されたレギュレータ43の動作圧力と同じ値となるように、閾値42OFFを−70kPaGに設定している。なお、閾値42OFFは、最も容積が小さい二次側配管12と接続されたレギュレータ43の動作圧力よりも小さい値に設定しても勿論よい。この場合、真空ポンプ24は、全てのレギュレータ43が閉状態となった後もしばらく駆動し、吸引用配管14内の圧力が閾値42OFF以下となったところで停止する。
レギュレータの動作圧力は、最も容積が小さい二次側配管12と接続されたレギュレータ43の動作圧力が一番小さくなる。このため閾値42OFFは、真空ポンプ24を運転したときに、最も容積が小さい二次側配管12の圧力がレギュレータ43の動作圧力に到達できる圧力以下に設定する。なお、閾値42OFFの値を設定して真空ポンプを停止する以外の方法として、最も容積が小さい二次側配管12の圧力がレギュレータ動作圧力に到達できる所定の時間、タイマー運転して停止する方法もある。
【0042】
以上、このように構成されたスプリンクラ消火設備においては、上述の様に閾値42ON、閾値42OFF、レギュレータ43の動作圧力及び閾値41ONを設定している。つまり、このように構成されたスプリンクラ消火設備においては、二次側配管12の容積に基づいてレギュレータ43の動作圧力及び真空スイッチ42の閾値42ONを設定している。このため、予作動弁22の二次側配管12の容積にかかわらず、放水遅れが生じてしまうことを防止でき、真空ポンプ24の運転頻度が高くなることも防止できる。
【0043】
また、各二次側配管12に接続された吸引用分岐配管14aにレギュレータ43を設けることにより、以下のような効果を得ることもできる。
【0044】
例えば本実施の形態2と同様の効果を得ようとした場合、レギュレータ43に替えて、各レギュレータ43の位置に真空スイッチ42を設け、これら真空スイッチ42の下流側にオリフィスを設けてもよい。そして、各真空スイッチ42が接続された二次側配管12の容積に応じて、各真空スイッチ42の閾値42ON及び閾値42OFFを設定し、真空ポンプ制御盤6は、各真空スイッチ42からの真空ポンプ起動信号及び真空ポンプ停止信号に基づいて真空ポンプ24の起動及び停止を制御してもよい。このようにスプリンクラ消火設備を構成しても、予作動弁22の二次側配管12の容積にかかわらず、放水遅れが生じてしまうことを防止でき、真空ポンプ24の運転頻度が高くなることも防止できる。しかしながら、このように構成されたスプリンクラ消火設備は、各真空スイッチ42と真空ポンプ制御盤6とを結線する必要が生じ、配線が複雑となる。また、真空ポンプ制御盤6は各真空スイッチ42からの信号に基づいて真空ポンプ24の起動及び停止を制御することになるので、制御構成が複雑となる。このため、スプリンクラ消火設備を製作する際の製作コストや製作時間が嵩んでしまう。
【0045】
一方、各二次側配管12に接続された吸引用分岐配管14aにレギュレータ43を設けることにより、真空スイッチ42を共用することが可能となる。したがって、真空スイッチ42と真空ポンプ制御盤6との配線を簡素化でき、真空ポンプ24の起動及び停止の制御が容易となる。したがって、スプリンクラ消火設備を製作する際の製作コストや製作時間の増大を抑制することができる。
【0046】
なお、実施の形態1及び実施の形態2では、スプリンクラヘッド2の作動検知手段である真空スイッチ41の検知圧力が閾値41ONよりも大きくなると、制御盤5は、スプリンクラヘッド2が作動したと判断していた。しかしながら、このスプリンクラヘッド2の作動検出方法はあくまでも一例である。例えば、真空スイッチ41の検知圧力の所定時間あたりの変化量がある規定値よりも大きくなった場合、制御盤5は、スプリンクラヘッド2が作動したと判断してもよい。また例えば、真空スイッチ41に替えて流量センサーを設け、流量センサーの検知値の所定時間あたりの変化量がある規定値よりも大きくなった場合、制御盤5は、スプリンクラヘッド2が作動したと判断してもよい。つまり、スプリンクラヘッド2の作動検知手段は種々のものを使用することができ、作動検知手段の種類にかかわらず、本発明を実施することができる。
なお、レギュレータを使用しないで、レギュレータを設けた場合と同等な効果を備えるシステムについて説明する。
吸引用分岐配管の真空スイッチ41の二次側(真空ポンプ側)に、常時は閉じた閉止弁を設ける。そして、この閉止弁と真空スイッチ41との間に、別の真空スイッチを設ける。この別の真空スイッチは、閉止弁を開放させるためのスイッチであり、レギュレータの動作圧力と対応する圧力値が設定されるスイッチである。具体的には、この真空スイッチがONのとき(真空度がある程度高い状態)、閉止弁を閉止させ、圧力が上昇し、この真空スイッチがOFFすると、閉止弁を開放させるように制御盤等により制御する。この閉止弁の二次側には、オリフィス、逆止弁が設けられる。
【符号の説明】
【0047】
A,B 防護区画、2 スプリンクラヘッド、3 火災感知器、4 火災受信機、5 制御盤、6 真空ポンプ制御盤、10 消火水槽、11 一次側配管、12 二次側配管、13 立ち下がり配管、14 吸引用配管、14a 吸引用分岐配管、16 排水配管、21 給水ポンプ、22 予作動弁(開閉弁)、22a 流水信号用スイッチ、23 定流量弁、24 真空ポンプ、25 末端試験弁、31 流水遮断弁、41 真空スイッチ、42 真空スイッチ、43 レギュレータ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
開閉弁と、
該開閉弁の二次側に設けられ、スプリンクラヘッドが接続された二次側配管と、
該二次側配管と吸引用配管を介して接続され、前記二次側配管内を負圧にする真空ポンプと、
前記開閉弁の一次側に設けられ、基端側に給水手段が接続される一次側配管と、
を有するスプリンクラ消火設備において、
前記二次側配管又は前記吸引用配管に設けられ、前記スプリンクラヘッドの作動を検知する作動検知手段と、
前記作動検知手段よりも前記真空ポンプ側となる前記吸引用配管に設けられ、配管内の圧力を検知する圧力検知手段と、
前記作動検知手段と前記圧力検知手段との間に設けられ、配管内が所定の動作圧力以下となったときに流路を閉止するレギュレータと、
前記圧力検知手段の検知圧力が閾値よりも大きくなったとき、前記真空ポンプを起動させる真空ポンプ制御手段と、
を備えたことを特徴とするスプリンクラ消火設備。
【請求項2】
請求項1において、
前記レギュレータの前記動作圧力及び前記圧力検知手段の前記閾値は、前記二次側配管の容積に基づいて設定されることを特徴とするスプリンクラ消火設備。
【請求項3】
前記開閉弁及び前記二次側配管を複数備え、
前記吸引用配管は、前記二次側配管と接続される複数の吸引用分岐配管を備え、
前記レギュレータは、前記吸引用分岐配管に設けられ、
容積の大きい側の前記二次側配管と接続された前記レギュレータの前記動作圧力は、容積の小さい側の前記二次側配管と接続された前記レギュレータの前記動作圧力よりも高く設定されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のスプリンクラ消火設備。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2011−212181(P2011−212181A)
【公開日】平成23年10月27日(2011.10.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−82568(P2010−82568)
【出願日】平成22年3月31日(2010.3.31)
【出願人】(000233826)能美防災株式会社 (918)
【Fターム(参考)】