スプレイガン
【課題】主本体と、スプレイヘッドと噴霧すべき液体用の流入口と、圧縮空気の供給用の流入口とを備えるスプレイガンを提供する。
【解決手段】スプレイヘッドはエアキャップ４０と液体を分配するノズル先端４６を有する中空ノズル部材３６と、エアキャップと中空ノズル部材とを主本体に固定する手段とを備えている。エアキャップ４０は噴霧空気が案内される中央開口５２とファンエアが案内される１つ以上の側部開口５６とを有する。また、中空ノズル部材３６は、圧縮空気を受容し且つ分配するための空気分配チャンバ５３を形成する放射状に延びる堰４８とを備えている。
【解決手段】スプレイヘッドはエアキャップ４０と液体を分配するノズル先端４６を有する中空ノズル部材３６と、エアキャップと中空ノズル部材とを主本体に固定する手段とを備えている。エアキャップ４０は噴霧空気が案内される中央開口５２とファンエアが案内される１つ以上の側部開口５６とを有する。また、中空ノズル部材３６は、圧縮空気を受容し且つ分配するための空気分配チャンバ５３を形成する放射状に延びる堰４８とを備えている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、噴霧を形成するように塗料を噴霧しスプレイガンのノズルから生じる噴霧パターンの形状を制御するために圧縮空気が使用される塗料等のコーティングに使用するスプレイガンに関する。
【背景技術】
【０００２】
塗料を噴霧し且つ結果スプレイパターンの形状を制御するために圧縮空気を使用する塗料等のコーティングを噴霧するスプレイガンが知られている。例えば、このようなスプレイガンは米国特許第５，８０３，３６７号、同第５，２０９，４０５号等で開示されている。
【０００３】
このタイプのスプレイガンは典型的にはノズル組立体とエアキャップとを備えるスプレイヘッドを有する。エアキャップは、ノズルの塗料分配用先端を囲む中央開口を有し、中央開口、ノズル先端部を通過する空気は、噴霧を形成するように塗料を噴霧させる。また、エアキャップは、圧縮空気を中央開口から発生する噴霧塗料のプルームに方向内部に案内するホーンとして通常知られた前方に延びる形態を供給し、その結果噴霧塗料のプルームを楕円パターン等の所望のパターンに形成させる。通常は一対のホーンが提供され、これらは中央開口に対して概ね対称に配列される。スプレイパターンの形成に使用される空気は、しばしばファンエアと称されるのに対して、塗料の噴霧に使用される空気は、しばしば噴霧化エア又は噴霧エアと称される。
【０００４】
【特許文献１】米国特許第５８０３３６７号明細書
【特許文献２】米国特許第５２０９４０５号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
中央開口及びホーン共に圧縮空気を供給するために、入射空気は分割されなければならず、公知のタイプのスプレイガンでは、一定制御される状態で入射空気流を分割し且つ噴霧化エア及びファンエアの要求圧力をそれぞれ中央開口とホーンとに伝えるために、複雑なバッフル（じゃま板）配列がしばしば使用される。バッフル配列が複雑であり要求される部品数が多いことによりスプレイガンの製造は非常に複雑化する。
【０００６】
本発明の目的は、ファンエアと噴霧化エアの間で圧縮空気の分割を制御することが容易な手段を提供し、スプレイヘッドに要求される部品の数を減らし複雑さを回避することによってスプレイガンの製造を容易にすることである。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
請求項１に記載の本発明は、主本体と、スプレイヘッドと、噴霧されるべき材料用の流入口と、圧縮ガスの供給用の流入口とを備えたスプレイガンであって、前記スプレイヘッドは、前記噴霧されるべき材料を分配するためのノズル先端を有する中空ノズル部材を有し、該ノズル部材は前記本体に固定されており、前記中空ノズル部材は、前記主本体の表面と共に、前記供給用の流入口から圧縮ガスを受容し且つ分配するための圧縮ガス分配チャンバを形成し、前記スプレイガンは、更に、前記ノズル部材と前記主本体との間に配置された環状封止部材であって、圧縮ガスの第１の部分が、第１の開口部を通って前記環状封止部材の一方の側部へ前記チャンバ内に流入し、圧縮ガスの第２の部分が、第２の開口部を通って前記環状封止部材の他方の側部へチャンバ内に流入するように、前記圧縮ガス分配チャンバを分割する環状封止部材を具備し、前記環状封止部材が、前記スプレイヘッドの主軸に対して偏心して配置されているスプレイガンを要旨とする。
【０００８】
本発明は、また、単純な環状封止部材が噴霧化エアとファンエアとの間の入射空気を分割するために使用される改良されたスプレイガンを提供する。スプレイガンの主本体の内部は、（通常空気制御弁を介して）圧縮空気源からスプレイヘッド内の空気分配チャンバに案内する複数（例えば二以上）の空気流入路を付与するように形成され、空気路はホーンと中央開口とに空気を噴射するためスプレイヘッドの内部に付与される。環状封止部材は、空気分配チャンバを分割するために付与され、その結果チャンバ内を通過し封止部材の一方側に至る空気はホーンに案内される一方、チャンバ内を通過し封止部材の他方側に至る空気は中央開口に案内される。
【０００９】
従って、請求項１５に記載の本発明は、主本体と、スプレイヘッドと、噴霧されるべき液体用の流入口と、圧縮空気の供給用の流入口とを備えたスプレイガンであって、前記スプレイヘッドは、エアキャップと、前記液体を分配するためのノズル先端を有する中空ノズル部材と、前記エアキャップとノズル部材とを前記主本体に固定するための手段とを備え、前記エアキャップは、噴霧エアが噴霧を形成するように前記ノズル先端を通って分配される液体を噴霧するために案内される中央開口と、ファンエアが前記噴霧を所望のパターンに形成するように案内される１または複数の側部開口とを有し、前記中空ノズル部材は、前記主本体の表面と共に、前記供給用の流入口から圧縮空気を受容し且つ分配するための前記空気分配チャンバを形成する放射状に延びた堰を有し、前記スプレイガンが、更に、前記空気分配チャンバを分割するように前記放射状に延びた堰と前記主本体の表面との間に配置された環状壁を有する環状封止部材を具備しており、前記チャンバ内で開口を介して前記環状壁の一方側に通過する空気は、前記エアキャップの中央開口に案内され、前記チャンバ内で開口を介して前記環状壁の他方側に通過する空気は、前記エアキャップの側部開口に案内されるスプレイガンを要旨とする。
【００１０】
環状壁は円形が好ましいが、他に例えば卵形や八角形等の多角形等の非円形の場合もある。環状壁は、前記主本体の表面の凹部分内に設置されることが好ましい。これにより封止部材を位置決めし、該封止部材を追加の固定手段を付与する必要なく定位置に保持させることが容易となる。凹部分は、スプレイガンの主本体の先端エッジ内に簡易な加工作業により形成されることが好ましい。あるいは、凹部分はスプレイガン本体の鋳造中に表面に形成される場合もある。
【００１１】
製造を容易にするためにスプレイガンの主本体は、空気分配チャンバ内に開放する複数（２個等）の空気通路を設けるように形成（機械加工等）され、開口はスプレイガンの軸線に対して対称に配列される。このような場合において、封止部材の環状壁は主軸線に対して偏心して有利に配列され、主本体を貫通する空気通路の１つは環状壁により画定される領域内の空気分配チャンバ内に開放されるが、他の対称に配列された空気通路は封止部材の環状壁により画定される領域の外部の空気分配チャンバ内に開放される。従って、封止部材の環状壁により画定される領域内からの空気は中央開口の前方に案内されるが封止部材の環状壁により画定される領域の外部の空気はホーンの前方に案内されることができる、又はこの逆も成立する。
【００１２】
典型的には、空気分配チャンバからの空気は堰に亙って延びる流路を介して中央開口に案内される一方、空気は堰のエッジ周りに延びる流路を介して側部開口（ホーン）に案内される。従って、堰は空気チャンバとエアキャップの中央開口との間を移動できるように１つ以上の開口を備えても良い。
【００１３】
エアキャップは後方に延びる筒形状を有し、該筒形状は放射状に延びる堰の前方表面と共に、空気分配チャンバから噴霧ガスを受容するための中空ノズルを囲む環状チャンバを形成することが好ましい。中央開口は典型的には環状チャンバの前方壁内の開口により形成され、ノズル先端は通常、噴霧ガス用にノズル先端周りに環状流路を形成するように中央開口内に突出する。ノズル先端を通過する環状流路に沿って通過する空気は、塗料又は他のコーティング液をノズル先端から送出するように噴霧させるであろう。
【００１４】
封止部材は典型的にはプラスティック材料から形成され、プラスティック材料は少なくとも環状壁のエッジがシールを主本体のスプレイガンとノズル組立体との間に創造させるために押しつぶし可能又は変形可能であるようなものである。しかしながら同時に、封止部材は空気分配チャンバに流入する空気の圧力下で形状を崩壊又は変形させずに保持できるように十分に堅いものであるべきである。従って、好ましいプラスティック材料は、ポリエステル、ポリアミド、又はポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィンのような比較的堅いプラスティックである。一般に最も好ましいプラスティック材料は高密度のポリエチレンである。
【００１５】
封止部材の主たる利点は、空気分配チャンバを分割し且つ噴霧とファンエアとの間の圧縮空気の流れを分割する手段を提供するだけでなく、スプレイガンの主本体とノズル組立体との間のシールを提供し、別個の封止部材を必要としないことである。従って、スプレイヘッドに必要な部品の数は減少され、製造が大幅に簡素化される。
【００１６】
以上、本発明はスプレイヘッド内の空気（「エア」と同義）の分配について記載され定義づけられてきた。しかしながら、誤解を避けるために本明細書において空気又はエアという語は、いわゆる空気だけでなくスプレイガン内において噴霧及びスプレイパターンの制御に使用できると考えられる他のガスをも含むものとする。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１７】
図１に示すように、本発明の１つの実施形態のスプレイガンは主本体２と、主本体の前方端部から延びたスプレイヘッド６とを備えている。主本体２に回転可能に取り付けられたトリガ８は、始動時における制御と標準状態での塗料噴霧作業の停止とをさせるために設けられている。
【００１８】
ハンドル４の下方端部では圧縮空気供給部に接続するための入口１０を形成する。ガンの本体２の上部表面において、入口構造１２は、ペンキや下塗り塗料等のコーティング材料を含有する重力供給キャップに接続するために設けられている。
【００１９】
スプレイガンの本体の後方端部において、空気流と塗料流との割合をそれぞれ制御する制御ノブ１４、１６が付与される。
【００２０】
スプレイガンの主本体２は、圧縮空気と塗料とをノズルに運搬するために必要な通路を付与するように加工され穴が空けられた、鍛造アルミニウムから形成される。図４参照すれば、入口（図１）を通過しハンドルに至る空気は、本体２の後方表面にボアを加工することにより形成されたエアチャンバ２０内に案内される。ねじ山付きグランド（パッキン抑）２２は、チャンバ２０の口に配置され、制御バルブ２４は、ねじ山付きグランド２２を貫通して延びており、ガス密閉シールは、圧縮空気の漏洩させないように制御バルブ２４とグランド２２との間に付与される。チャンバ２０の遠位端部は、ノズル組立体６（図１、４）方向に圧縮空気（ファンエア）を案内するガス通路（図示せず）の内部に案内する開口を含むカウンターボア（対向ボア）２６を有する。さらにノズル組立体方向に圧縮空気（噴霧化エア）を案内する他の開口（図示せず）が、チャンバ２０の壁に位置される。制御バルブ２４の遠位端部２８は、カウンターボア２６内に配置され、ノズル組立体方向の空気の流れを制御するようにされる。
【００２１】
塗料口形状１２（図１）は、主本体２の頂部表面に設置されるボア３０とカウンターボア３２との形を有する。領域３２におけるカウンターボアは、塗料貯蔵部を含む重量供給キャップ（図示せず）のねじ山付き端部をそれぞれ受容するようにねじ溝を付けられる。ボア３０は、塗料分配チャンバ３４と連絡する。
【００２２】
ノズル組立体６（図１）は、ノズル本体３６と、筒状封止部材３８と、エアキャップ４０とを備える。ノズル本体３６は、主本体２内にねじ結合４２されることにより定位置に把持される。ノズル本体３６は、前方端部でノズル先端部４６の噴霧口に案内する筒状中空内部４４を有する。ノズル本体３６は、以下述べるように圧縮空気が通過する開口５０を有する放射状に延びるフランジ又は堰４９を備える。放射状に延びる堰４８と対向する表面５１とは空気をチャンバ２０とカウンターボア領域２６とから案内するエア分配チャンバ５３を形成する。
【００２３】
放射状のフランジ又は堰４８と主本体２の表面との間の締結は、主本体２の表面５１内に加工処理された凹部分５１ａ内に設置された筒状封止部材３８によりなされる。重要には、凹部分５１ａは、図３に明白に示すようにスプレイヘッドの軸線に対してずれて配列される。この配列により筒状封止部材３８が空気分配チャンバを封止部材の環状壁により拘束される領域５５と環状壁の外部の領域５７との中に分割させることが理解されるであろう。
【００２４】
ノズル本体３６の前方に配列されるものはノズル本体３６を用いた環状通路を形成する中央開口５２と図４に１つ示されるホーン５４とを有するエアキャップ４０である。ホーン５４はそれぞれ、ノズル先端４６からの塗料と開口５２かの空気とを混合するときに空気が塗料噴霧パターンを形成するように案内される一対の小開口５６を有する。中央開口５２の側部の一方には小開口５９が配列され、空気がこれらの開口を通過し、ホーンを塗料による汚濁から回避させる。
【００２５】
保持リング５８は主本体２の端部上にねじ結合され、これによりエアキャップ４０を固定し且つノズル本体３６上に位置される。
【００２６】
ハンドルの直上に主本体２の後部に塗料供給調節ねじ６が付与される。塗料供給ねじは主本体部分を貫通するボア内に設置される支持スリーブ６０内のねじ山を用いて固定される。ねじ６は戻りばね６２とニードル弁６６とを受容するように外部に開放された中空である。ニードル弁のシャフトは封止用パッキン押え６８を貫通し、そこからノズル本体の内部４４を貫通し、ニードル弁の先端はノズル先端４６の噴霧口内に設置される。
【００２７】
ニードル弁６６は、トリガ７８の後部表面を係合する伸長された中間部分７４を有する。一般にトリガの移動は戻りばね６４の力と反対にニードル弁６６のシャフトを後方に押出し、これにより塗料をノズルを通って流すように塗料噴霧ノズル先端３６の開口４６を開放する。ノズル先端を流れる塗料の量は、制御ねじ６を調節することにより制御可能である。
【００２８】
ガンの主本体２を貫通するエアチャンバ２０とカウンターボア領域２６とからスプレイヘッドに空気を運搬する通路（図示せず）は、主本体２の前方表面５１内のそれぞれ開口９４（図３）、９２（図３）を終端とする。一方の開口（９４）は、主本体２の前方表面５１に偏心して加工する凹部分５１ａ内に設置され、筒状封止部材３８の環状壁により囲まれる空気分配チャンバの領域５５内部に位置される。他の開口９２は、筒状封止部材３８の環状壁の外部に静置される空気分配チャンバの領域５７に位置される。
【００２９】
一般にエアチャンバ２０とカウンターボア２６とからノズル内に通過する空気の流れの方向は、筒状封止部材３８により制御され、空気分配チャンバ５３の領域５５内部の開口９４から創出する空気は、堰４８内の開口５０を通って案内され、ノズル３６の外部表面とエアキャップ４０の内部表面とにより形成される環状チャンバ９６内に案内される。この経路に沿って通過する空気は噴霧化エアとして供給され、ノズル先端を通過して噴出する空気流は、塗料をノズル先端から排出させると同時に塗料を従来の方法で噴霧を形成させる。
【００３０】
空気分配チャンバ５３の領域５７内に開口９２を介して送り出す空気は、放射状に延びるフランジ又は堰４８のエッジ周りを流れ、流路（図示せず）を通過してホーン５２の開口５６に流れる経路を辿る。ホーンから生じる空気は、中央ノズルから生じる噴霧塗料のパターンを形成するように供給される。
【００３１】
偏心して配列された筒状封止部材の利点は、種々の従来装置において見られるタイプの複雑に入り組んだバッフル（じゃま板）を必要とせずに、圧縮空気流をホーン又は中央開口のいずれかに位置させ且つ案内させることである。筒状封止部材は、例えばポリエステル等のプラスティックの材料から形成され、該部材のエッジは、堰又は放射状のフランジ４８と主本体２の表面とのそれぞれに対するガス密閉シールを形成するために押しつぶされることができる。空気分配チャンバとして機能することのみならずシールとして機能する環状部材を付与することにより、スプレイヘッドに必要な部分の数が公知のスプレイガン形状と比して実質的に減少され、且つ製造が非常に容易である。
【００３２】
ファンエアの量及び／又は圧力の制御、すなわちホーンに送出する空気の量及び／圧力は、開口９２を空気分配チャンバ５３内に案内する通路に沿ったチャンバ２０のカウンターボア領域２６からの空気の流れを調節する制御弁２４を使用することによりなされる。従って、制御弁２４を使用することにより、ファンエアの圧力を正確に制御する、従って塗料噴霧パターンの形状を正確に制御する。しかしながら、噴霧化エアの圧力及び量は、スプレイガンへの圧力入力と、ガン及びスプレイヘッド内部の空気流に対する固有の制限とにより決定される。
【００３３】
以上、本発明のスプレイヘッドについて説明してきたが本発明はこれに限定されるものではなく本発明の原理を逸脱しない範囲内で添付図面に示すスプレイヘッドに関する多数の変形例と改良例とが存在することが理解されよう。例えば、封止部材として平面図では円形のものが示されているが、これは製造の便宜上好ましいものであって、他に例えば卵形又は六角形等の多角形等の異なる形状でも良い。
【００３４】
このような変形例と改良例との総てが本出願には含有されることを意味するものである。
【図面の簡単な説明】
【００３５】
【図１】本発明の１つの実施形態のスプレイガンの側面図である。
【図２】図１のスプレイガンをＤ方向から見た図である。
【図３】図１のラインI-Iに沿った部分断面図である。
【図４】図２のラインII-IIに沿った断面図である。
【図５】図１〜４に示すスプレイガンのスプレイヘッドの拡大側断面図である。
【符号の説明】
【００３６】
２ 主本体
６ スプレイヘッド
１０ 流入口
１２ 流入口
３６ ノズル本体
４０ エアキャップ
４６ ノズル先端
４８ 堰
５２ 開口
５３ 空気分配チャンバ
【技術分野】
【０００１】
本発明は、噴霧を形成するように塗料を噴霧しスプレイガンのノズルから生じる噴霧パターンの形状を制御するために圧縮空気が使用される塗料等のコーティングに使用するスプレイガンに関する。
【背景技術】
【０００２】
塗料を噴霧し且つ結果スプレイパターンの形状を制御するために圧縮空気を使用する塗料等のコーティングを噴霧するスプレイガンが知られている。例えば、このようなスプレイガンは米国特許第５，８０３，３６７号、同第５，２０９，４０５号等で開示されている。
【０００３】
このタイプのスプレイガンは典型的にはノズル組立体とエアキャップとを備えるスプレイヘッドを有する。エアキャップは、ノズルの塗料分配用先端を囲む中央開口を有し、中央開口、ノズル先端部を通過する空気は、噴霧を形成するように塗料を噴霧させる。また、エアキャップは、圧縮空気を中央開口から発生する噴霧塗料のプルームに方向内部に案内するホーンとして通常知られた前方に延びる形態を供給し、その結果噴霧塗料のプルームを楕円パターン等の所望のパターンに形成させる。通常は一対のホーンが提供され、これらは中央開口に対して概ね対称に配列される。スプレイパターンの形成に使用される空気は、しばしばファンエアと称されるのに対して、塗料の噴霧に使用される空気は、しばしば噴霧化エア又は噴霧エアと称される。
【０００４】
【特許文献１】米国特許第５８０３３６７号明細書
【特許文献２】米国特許第５２０９４０５号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
中央開口及びホーン共に圧縮空気を供給するために、入射空気は分割されなければならず、公知のタイプのスプレイガンでは、一定制御される状態で入射空気流を分割し且つ噴霧化エア及びファンエアの要求圧力をそれぞれ中央開口とホーンとに伝えるために、複雑なバッフル（じゃま板）配列がしばしば使用される。バッフル配列が複雑であり要求される部品数が多いことによりスプレイガンの製造は非常に複雑化する。
【０００６】
本発明の目的は、ファンエアと噴霧化エアの間で圧縮空気の分割を制御することが容易な手段を提供し、スプレイヘッドに要求される部品の数を減らし複雑さを回避することによってスプレイガンの製造を容易にすることである。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
請求項１に記載の本発明は、主本体と、スプレイヘッドと、噴霧されるべき材料用の流入口と、圧縮ガスの供給用の流入口とを備えたスプレイガンであって、前記スプレイヘッドは、前記噴霧されるべき材料を分配するためのノズル先端を有する中空ノズル部材を有し、該ノズル部材は前記本体に固定されており、前記中空ノズル部材は、前記主本体の表面と共に、前記供給用の流入口から圧縮ガスを受容し且つ分配するための圧縮ガス分配チャンバを形成し、前記スプレイガンは、更に、前記ノズル部材と前記主本体との間に配置された環状封止部材であって、圧縮ガスの第１の部分が、第１の開口部を通って前記環状封止部材の一方の側部へ前記チャンバ内に流入し、圧縮ガスの第２の部分が、第２の開口部を通って前記環状封止部材の他方の側部へチャンバ内に流入するように、前記圧縮ガス分配チャンバを分割する環状封止部材を具備し、前記環状封止部材が、前記スプレイヘッドの主軸に対して偏心して配置されているスプレイガンを要旨とする。
【０００８】
本発明は、また、単純な環状封止部材が噴霧化エアとファンエアとの間の入射空気を分割するために使用される改良されたスプレイガンを提供する。スプレイガンの主本体の内部は、（通常空気制御弁を介して）圧縮空気源からスプレイヘッド内の空気分配チャンバに案内する複数（例えば二以上）の空気流入路を付与するように形成され、空気路はホーンと中央開口とに空気を噴射するためスプレイヘッドの内部に付与される。環状封止部材は、空気分配チャンバを分割するために付与され、その結果チャンバ内を通過し封止部材の一方側に至る空気はホーンに案内される一方、チャンバ内を通過し封止部材の他方側に至る空気は中央開口に案内される。
【０００９】
従って、請求項１５に記載の本発明は、主本体と、スプレイヘッドと、噴霧されるべき液体用の流入口と、圧縮空気の供給用の流入口とを備えたスプレイガンであって、前記スプレイヘッドは、エアキャップと、前記液体を分配するためのノズル先端を有する中空ノズル部材と、前記エアキャップとノズル部材とを前記主本体に固定するための手段とを備え、前記エアキャップは、噴霧エアが噴霧を形成するように前記ノズル先端を通って分配される液体を噴霧するために案内される中央開口と、ファンエアが前記噴霧を所望のパターンに形成するように案内される１または複数の側部開口とを有し、前記中空ノズル部材は、前記主本体の表面と共に、前記供給用の流入口から圧縮空気を受容し且つ分配するための前記空気分配チャンバを形成する放射状に延びた堰を有し、前記スプレイガンが、更に、前記空気分配チャンバを分割するように前記放射状に延びた堰と前記主本体の表面との間に配置された環状壁を有する環状封止部材を具備しており、前記チャンバ内で開口を介して前記環状壁の一方側に通過する空気は、前記エアキャップの中央開口に案内され、前記チャンバ内で開口を介して前記環状壁の他方側に通過する空気は、前記エアキャップの側部開口に案内されるスプレイガンを要旨とする。
【００１０】
環状壁は円形が好ましいが、他に例えば卵形や八角形等の多角形等の非円形の場合もある。環状壁は、前記主本体の表面の凹部分内に設置されることが好ましい。これにより封止部材を位置決めし、該封止部材を追加の固定手段を付与する必要なく定位置に保持させることが容易となる。凹部分は、スプレイガンの主本体の先端エッジ内に簡易な加工作業により形成されることが好ましい。あるいは、凹部分はスプレイガン本体の鋳造中に表面に形成される場合もある。
【００１１】
製造を容易にするためにスプレイガンの主本体は、空気分配チャンバ内に開放する複数（２個等）の空気通路を設けるように形成（機械加工等）され、開口はスプレイガンの軸線に対して対称に配列される。このような場合において、封止部材の環状壁は主軸線に対して偏心して有利に配列され、主本体を貫通する空気通路の１つは環状壁により画定される領域内の空気分配チャンバ内に開放されるが、他の対称に配列された空気通路は封止部材の環状壁により画定される領域の外部の空気分配チャンバ内に開放される。従って、封止部材の環状壁により画定される領域内からの空気は中央開口の前方に案内されるが封止部材の環状壁により画定される領域の外部の空気はホーンの前方に案内されることができる、又はこの逆も成立する。
【００１２】
典型的には、空気分配チャンバからの空気は堰に亙って延びる流路を介して中央開口に案内される一方、空気は堰のエッジ周りに延びる流路を介して側部開口（ホーン）に案内される。従って、堰は空気チャンバとエアキャップの中央開口との間を移動できるように１つ以上の開口を備えても良い。
【００１３】
エアキャップは後方に延びる筒形状を有し、該筒形状は放射状に延びる堰の前方表面と共に、空気分配チャンバから噴霧ガスを受容するための中空ノズルを囲む環状チャンバを形成することが好ましい。中央開口は典型的には環状チャンバの前方壁内の開口により形成され、ノズル先端は通常、噴霧ガス用にノズル先端周りに環状流路を形成するように中央開口内に突出する。ノズル先端を通過する環状流路に沿って通過する空気は、塗料又は他のコーティング液をノズル先端から送出するように噴霧させるであろう。
【００１４】
封止部材は典型的にはプラスティック材料から形成され、プラスティック材料は少なくとも環状壁のエッジがシールを主本体のスプレイガンとノズル組立体との間に創造させるために押しつぶし可能又は変形可能であるようなものである。しかしながら同時に、封止部材は空気分配チャンバに流入する空気の圧力下で形状を崩壊又は変形させずに保持できるように十分に堅いものであるべきである。従って、好ましいプラスティック材料は、ポリエステル、ポリアミド、又はポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィンのような比較的堅いプラスティックである。一般に最も好ましいプラスティック材料は高密度のポリエチレンである。
【００１５】
封止部材の主たる利点は、空気分配チャンバを分割し且つ噴霧とファンエアとの間の圧縮空気の流れを分割する手段を提供するだけでなく、スプレイガンの主本体とノズル組立体との間のシールを提供し、別個の封止部材を必要としないことである。従って、スプレイヘッドに必要な部品の数は減少され、製造が大幅に簡素化される。
【００１６】
以上、本発明はスプレイヘッド内の空気（「エア」と同義）の分配について記載され定義づけられてきた。しかしながら、誤解を避けるために本明細書において空気又はエアという語は、いわゆる空気だけでなくスプレイガン内において噴霧及びスプレイパターンの制御に使用できると考えられる他のガスをも含むものとする。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１７】
図１に示すように、本発明の１つの実施形態のスプレイガンは主本体２と、主本体の前方端部から延びたスプレイヘッド６とを備えている。主本体２に回転可能に取り付けられたトリガ８は、始動時における制御と標準状態での塗料噴霧作業の停止とをさせるために設けられている。
【００１８】
ハンドル４の下方端部では圧縮空気供給部に接続するための入口１０を形成する。ガンの本体２の上部表面において、入口構造１２は、ペンキや下塗り塗料等のコーティング材料を含有する重力供給キャップに接続するために設けられている。
【００１９】
スプレイガンの本体の後方端部において、空気流と塗料流との割合をそれぞれ制御する制御ノブ１４、１６が付与される。
【００２０】
スプレイガンの主本体２は、圧縮空気と塗料とをノズルに運搬するために必要な通路を付与するように加工され穴が空けられた、鍛造アルミニウムから形成される。図４参照すれば、入口（図１）を通過しハンドルに至る空気は、本体２の後方表面にボアを加工することにより形成されたエアチャンバ２０内に案内される。ねじ山付きグランド（パッキン抑）２２は、チャンバ２０の口に配置され、制御バルブ２４は、ねじ山付きグランド２２を貫通して延びており、ガス密閉シールは、圧縮空気の漏洩させないように制御バルブ２４とグランド２２との間に付与される。チャンバ２０の遠位端部は、ノズル組立体６（図１、４）方向に圧縮空気（ファンエア）を案内するガス通路（図示せず）の内部に案内する開口を含むカウンターボア（対向ボア）２６を有する。さらにノズル組立体方向に圧縮空気（噴霧化エア）を案内する他の開口（図示せず）が、チャンバ２０の壁に位置される。制御バルブ２４の遠位端部２８は、カウンターボア２６内に配置され、ノズル組立体方向の空気の流れを制御するようにされる。
【００２１】
塗料口形状１２（図１）は、主本体２の頂部表面に設置されるボア３０とカウンターボア３２との形を有する。領域３２におけるカウンターボアは、塗料貯蔵部を含む重量供給キャップ（図示せず）のねじ山付き端部をそれぞれ受容するようにねじ溝を付けられる。ボア３０は、塗料分配チャンバ３４と連絡する。
【００２２】
ノズル組立体６（図１）は、ノズル本体３６と、筒状封止部材３８と、エアキャップ４０とを備える。ノズル本体３６は、主本体２内にねじ結合４２されることにより定位置に把持される。ノズル本体３６は、前方端部でノズル先端部４６の噴霧口に案内する筒状中空内部４４を有する。ノズル本体３６は、以下述べるように圧縮空気が通過する開口５０を有する放射状に延びるフランジ又は堰４９を備える。放射状に延びる堰４８と対向する表面５１とは空気をチャンバ２０とカウンターボア領域２６とから案内するエア分配チャンバ５３を形成する。
【００２３】
放射状のフランジ又は堰４８と主本体２の表面との間の締結は、主本体２の表面５１内に加工処理された凹部分５１ａ内に設置された筒状封止部材３８によりなされる。重要には、凹部分５１ａは、図３に明白に示すようにスプレイヘッドの軸線に対してずれて配列される。この配列により筒状封止部材３８が空気分配チャンバを封止部材の環状壁により拘束される領域５５と環状壁の外部の領域５７との中に分割させることが理解されるであろう。
【００２４】
ノズル本体３６の前方に配列されるものはノズル本体３６を用いた環状通路を形成する中央開口５２と図４に１つ示されるホーン５４とを有するエアキャップ４０である。ホーン５４はそれぞれ、ノズル先端４６からの塗料と開口５２かの空気とを混合するときに空気が塗料噴霧パターンを形成するように案内される一対の小開口５６を有する。中央開口５２の側部の一方には小開口５９が配列され、空気がこれらの開口を通過し、ホーンを塗料による汚濁から回避させる。
【００２５】
保持リング５８は主本体２の端部上にねじ結合され、これによりエアキャップ４０を固定し且つノズル本体３６上に位置される。
【００２６】
ハンドルの直上に主本体２の後部に塗料供給調節ねじ６が付与される。塗料供給ねじは主本体部分を貫通するボア内に設置される支持スリーブ６０内のねじ山を用いて固定される。ねじ６は戻りばね６２とニードル弁６６とを受容するように外部に開放された中空である。ニードル弁のシャフトは封止用パッキン押え６８を貫通し、そこからノズル本体の内部４４を貫通し、ニードル弁の先端はノズル先端４６の噴霧口内に設置される。
【００２７】
ニードル弁６６は、トリガ７８の後部表面を係合する伸長された中間部分７４を有する。一般にトリガの移動は戻りばね６４の力と反対にニードル弁６６のシャフトを後方に押出し、これにより塗料をノズルを通って流すように塗料噴霧ノズル先端３６の開口４６を開放する。ノズル先端を流れる塗料の量は、制御ねじ６を調節することにより制御可能である。
【００２８】
ガンの主本体２を貫通するエアチャンバ２０とカウンターボア領域２６とからスプレイヘッドに空気を運搬する通路（図示せず）は、主本体２の前方表面５１内のそれぞれ開口９４（図３）、９２（図３）を終端とする。一方の開口（９４）は、主本体２の前方表面５１に偏心して加工する凹部分５１ａ内に設置され、筒状封止部材３８の環状壁により囲まれる空気分配チャンバの領域５５内部に位置される。他の開口９２は、筒状封止部材３８の環状壁の外部に静置される空気分配チャンバの領域５７に位置される。
【００２９】
一般にエアチャンバ２０とカウンターボア２６とからノズル内に通過する空気の流れの方向は、筒状封止部材３８により制御され、空気分配チャンバ５３の領域５５内部の開口９４から創出する空気は、堰４８内の開口５０を通って案内され、ノズル３６の外部表面とエアキャップ４０の内部表面とにより形成される環状チャンバ９６内に案内される。この経路に沿って通過する空気は噴霧化エアとして供給され、ノズル先端を通過して噴出する空気流は、塗料をノズル先端から排出させると同時に塗料を従来の方法で噴霧を形成させる。
【００３０】
空気分配チャンバ５３の領域５７内に開口９２を介して送り出す空気は、放射状に延びるフランジ又は堰４８のエッジ周りを流れ、流路（図示せず）を通過してホーン５２の開口５６に流れる経路を辿る。ホーンから生じる空気は、中央ノズルから生じる噴霧塗料のパターンを形成するように供給される。
【００３１】
偏心して配列された筒状封止部材の利点は、種々の従来装置において見られるタイプの複雑に入り組んだバッフル（じゃま板）を必要とせずに、圧縮空気流をホーン又は中央開口のいずれかに位置させ且つ案内させることである。筒状封止部材は、例えばポリエステル等のプラスティックの材料から形成され、該部材のエッジは、堰又は放射状のフランジ４８と主本体２の表面とのそれぞれに対するガス密閉シールを形成するために押しつぶされることができる。空気分配チャンバとして機能することのみならずシールとして機能する環状部材を付与することにより、スプレイヘッドに必要な部分の数が公知のスプレイガン形状と比して実質的に減少され、且つ製造が非常に容易である。
【００３２】
ファンエアの量及び／又は圧力の制御、すなわちホーンに送出する空気の量及び／圧力は、開口９２を空気分配チャンバ５３内に案内する通路に沿ったチャンバ２０のカウンターボア領域２６からの空気の流れを調節する制御弁２４を使用することによりなされる。従って、制御弁２４を使用することにより、ファンエアの圧力を正確に制御する、従って塗料噴霧パターンの形状を正確に制御する。しかしながら、噴霧化エアの圧力及び量は、スプレイガンへの圧力入力と、ガン及びスプレイヘッド内部の空気流に対する固有の制限とにより決定される。
【００３３】
以上、本発明のスプレイヘッドについて説明してきたが本発明はこれに限定されるものではなく本発明の原理を逸脱しない範囲内で添付図面に示すスプレイヘッドに関する多数の変形例と改良例とが存在することが理解されよう。例えば、封止部材として平面図では円形のものが示されているが、これは製造の便宜上好ましいものであって、他に例えば卵形又は六角形等の多角形等の異なる形状でも良い。
【００３４】
このような変形例と改良例との総てが本出願には含有されることを意味するものである。
【図面の簡単な説明】
【００３５】
【図１】本発明の１つの実施形態のスプレイガンの側面図である。
【図２】図１のスプレイガンをＤ方向から見た図である。
【図３】図１のラインI-Iに沿った部分断面図である。
【図４】図２のラインII-IIに沿った断面図である。
【図５】図１〜４に示すスプレイガンのスプレイヘッドの拡大側断面図である。
【符号の説明】
【００３６】
２ 主本体
６ スプレイヘッド
１０ 流入口
１２ 流入口
３６ ノズル本体
４０ エアキャップ
４６ ノズル先端
４８ 堰
５２ 開口
５３ 空気分配チャンバ
【特許請求の範囲】
【請求項１】
主本体と、スプレイヘッドと、噴霧されるべき材料用の流入口と、圧縮ガスの供給用の流入口とを備えたスプレイガンであって、
前記スプレイヘッドは、前記噴霧されるべき材料を分配するためのノズル先端を有する中空ノズル部材を有し、該ノズル部材は前記本体に固定されており、
前記中空ノズル部材は、前記主本体の表面と共に、前記供給用の流入口から圧縮ガスを受容し且つ分配するための圧縮ガス分配チャンバを形成し、
前記スプレイガンは、更に、前記ノズル部材と前記主本体との間に配置された環状封止部材であって、圧縮ガスの第１の部分が、第１の開口部を通って前記環状封止部材の一方の側部へ前記チャンバ内に流入し、圧縮ガスの第２の部分が、第２の開口部を通って前記環状封止部材の他方の側部へチャンバ内に流入するように、前記圧縮ガス分配チャンバを分割する環状封止部材を具備し、
前記環状封止部材が、前記スプレイヘッドの主軸に対して偏心して配置されているスプレイガン。
【請求項２】
前記環状壁は円形である請求項１に記載のスプレイガン。
【請求項３】
前記環状壁は前記主本体の表面の凹部分内に設置される請求項１に記載のスプレイガン。
【請求項４】
前記凹部分が、前記主本体の前記表面に形成されている請求項３に記載のスプレイガン。
【請求項５】
前記スプレイヘッドが、更に、
前記スプレイヘッドは、エアキャップと、前記噴霧されるべき材料を分配するためのノズル先端を有する中空ノズル部材と、前記エアキャップとノズル部材とを前記主本体に固定するための手段とを備え、
前記圧縮ガスの第１の部分が、噴霧を形成するように前記ノズル先端を通って分配される前記噴霧されるべき材料を噴霧するために案内される中央開口と、
前記圧縮ガスの第２の部分が、前記噴霧を所望のパターンに形成するように案内される１つ以上の側部開口とを具備する請求項１に記載のスプレイガン。
【請求項６】
前記圧縮ガスの第１の部分が、前記ノズル部材を貫通する通路にを介して前記スプレイヘッドの前記中央開口部へ案内される請求項５に記載のスプレイガン。
【請求項７】
前記圧縮ガスの第２の部分が前記ノズル部材のエッジ周りに延びる通路を介して前記側部開口に案内される請求項５に記載のスプレイガン。
【請求項８】
前記ノズル部材は、更に、後方に延びる筒形状を有し、該筒形状は、前記放射状に延びる堰の前方表面と共に、前記ガス分割チャンバから噴霧ガスを受容するための前記中空ノズル部材を囲む環状チャンバを形成する請求項５に記載のスプレイガン。
【請求項９】
前記中央開口は、前記環状チャンバの前方壁の開口により形成される請求項８に記載のスプレイガン。
【請求項１０】
前記ノズル先端は、前記噴霧ガス用の前記ノズル先端周りに環状流路を形成するように前記中央開口内に突出する請求項５に記載のスプレイガン。
【請求項１１】
前記スプレイヘッドは、更に、一対のホーンを備えており、該ホーンは、前記側部開口の少なくとも数個を含有する請求項５に記載のスプレイガン。
【請求項１２】
前記封止部材はプラスチック材料から形成される請求項１に記載のスプレイガン。
【請求項１３】
前記プラスチック材料は、ポリエステル、ポリアミド、ポリプロピレン及びポリエチレンから成る群から選択される請求項１２に記載のスプレイガン。
【請求項１４】
前記スプレイガンが、噴霧塗料、又は他の保護用若しくは装飾用コーティングに適した請求項１に記載のスプレイガン。
【請求項１５】
主本体と、スプレイヘッドと、噴霧されるべき液体用の流入口と、圧縮空気の供給用の流入口とを備えたスプレイガンであって、
前記スプレイヘッドは、エアキャップと、前記液体を分配するためのノズル先端を有する中空ノズル部材と、前記エアキャップとノズル部材とを前記主本体に固定するための手段とを備え、
前記エアキャップは、噴霧エアが噴霧を形成するように前記ノズル先端を通って分配される液体を噴霧するために案内される中央開口と、ファンエアが前記噴霧を所望のパターンに形成するように案内される１または複数の側部開口とを有し、
前記中空ノズル部材は、前記主本体の表面と共に、前記供給用の流入口から圧縮空気を受容し且つ分配するための前記空気分配チャンバを形成する放射状に延びた堰を有し、
前記スプレイガンが、更に、前記空気分配チャンバを分割するように前記放射状に延びた堰と前記主本体の表面との間に配置された環状壁を有する環状封止部材を具備しており、前記チャンバ内で開口を介して前記環状壁の一方側に通過する空気は、前記エアキャップの中央開口に案内され、前記チャンバ内で開口を介して前記環状壁の他方側に通過する空気は、前記エアキャップの側部開口に案内されるスプレイガン。
【請求項１】
主本体と、スプレイヘッドと、噴霧されるべき材料用の流入口と、圧縮ガスの供給用の流入口とを備えたスプレイガンであって、
前記スプレイヘッドは、前記噴霧されるべき材料を分配するためのノズル先端を有する中空ノズル部材を有し、該ノズル部材は前記本体に固定されており、
前記中空ノズル部材は、前記主本体の表面と共に、前記供給用の流入口から圧縮ガスを受容し且つ分配するための圧縮ガス分配チャンバを形成し、
前記スプレイガンは、更に、前記ノズル部材と前記主本体との間に配置された環状封止部材であって、圧縮ガスの第１の部分が、第１の開口部を通って前記環状封止部材の一方の側部へ前記チャンバ内に流入し、圧縮ガスの第２の部分が、第２の開口部を通って前記環状封止部材の他方の側部へチャンバ内に流入するように、前記圧縮ガス分配チャンバを分割する環状封止部材を具備し、
前記環状封止部材が、前記スプレイヘッドの主軸に対して偏心して配置されているスプレイガン。
【請求項２】
前記環状壁は円形である請求項１に記載のスプレイガン。
【請求項３】
前記環状壁は前記主本体の表面の凹部分内に設置される請求項１に記載のスプレイガン。
【請求項４】
前記凹部分が、前記主本体の前記表面に形成されている請求項３に記載のスプレイガン。
【請求項５】
前記スプレイヘッドが、更に、
前記スプレイヘッドは、エアキャップと、前記噴霧されるべき材料を分配するためのノズル先端を有する中空ノズル部材と、前記エアキャップとノズル部材とを前記主本体に固定するための手段とを備え、
前記圧縮ガスの第１の部分が、噴霧を形成するように前記ノズル先端を通って分配される前記噴霧されるべき材料を噴霧するために案内される中央開口と、
前記圧縮ガスの第２の部分が、前記噴霧を所望のパターンに形成するように案内される１つ以上の側部開口とを具備する請求項１に記載のスプレイガン。
【請求項６】
前記圧縮ガスの第１の部分が、前記ノズル部材を貫通する通路にを介して前記スプレイヘッドの前記中央開口部へ案内される請求項５に記載のスプレイガン。
【請求項７】
前記圧縮ガスの第２の部分が前記ノズル部材のエッジ周りに延びる通路を介して前記側部開口に案内される請求項５に記載のスプレイガン。
【請求項８】
前記ノズル部材は、更に、後方に延びる筒形状を有し、該筒形状は、前記放射状に延びる堰の前方表面と共に、前記ガス分割チャンバから噴霧ガスを受容するための前記中空ノズル部材を囲む環状チャンバを形成する請求項５に記載のスプレイガン。
【請求項９】
前記中央開口は、前記環状チャンバの前方壁の開口により形成される請求項８に記載のスプレイガン。
【請求項１０】
前記ノズル先端は、前記噴霧ガス用の前記ノズル先端周りに環状流路を形成するように前記中央開口内に突出する請求項５に記載のスプレイガン。
【請求項１１】
前記スプレイヘッドは、更に、一対のホーンを備えており、該ホーンは、前記側部開口の少なくとも数個を含有する請求項５に記載のスプレイガン。
【請求項１２】
前記封止部材はプラスチック材料から形成される請求項１に記載のスプレイガン。
【請求項１３】
前記プラスチック材料は、ポリエステル、ポリアミド、ポリプロピレン及びポリエチレンから成る群から選択される請求項１２に記載のスプレイガン。
【請求項１４】
前記スプレイガンが、噴霧塗料、又は他の保護用若しくは装飾用コーティングに適した請求項１に記載のスプレイガン。
【請求項１５】
主本体と、スプレイヘッドと、噴霧されるべき液体用の流入口と、圧縮空気の供給用の流入口とを備えたスプレイガンであって、
前記スプレイヘッドは、エアキャップと、前記液体を分配するためのノズル先端を有する中空ノズル部材と、前記エアキャップとノズル部材とを前記主本体に固定するための手段とを備え、
前記エアキャップは、噴霧エアが噴霧を形成するように前記ノズル先端を通って分配される液体を噴霧するために案内される中央開口と、ファンエアが前記噴霧を所望のパターンに形成するように案内される１または複数の側部開口とを有し、
前記中空ノズル部材は、前記主本体の表面と共に、前記供給用の流入口から圧縮空気を受容し且つ分配するための前記空気分配チャンバを形成する放射状に延びた堰を有し、
前記スプレイガンが、更に、前記空気分配チャンバを分割するように前記放射状に延びた堰と前記主本体の表面との間に配置された環状壁を有する環状封止部材を具備しており、前記チャンバ内で開口を介して前記環状壁の一方側に通過する空気は、前記エアキャップの中央開口に案内され、前記チャンバ内で開口を介して前記環状壁の他方側に通過する空気は、前記エアキャップの側部開口に案内されるスプレイガン。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【公開番号】特開２００８−１９４６９６（Ｐ２００８−１９４６９６Ａ）
【公開日】平成２０年８月２８日（２００８．８．２８）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００８−１３３５３１（Ｐ２００８−１３３５３１）
【出願日】平成２０年５月２１日（２００８．５．２１）
【分割の表示】特願２００２−４９６７２（Ｐ２００２−４９６７２）の分割
【原出願日】平成１４年２月２６日（２００２．２．２６）
【出願人】（５９４０１７２８２）アイティーダブリュ リミティド (4)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２０年８月２８日（２００８．８．２８）
【国際特許分類】
【出願日】平成２０年５月２１日（２００８．５．２１）
【分割の表示】特願２００２−４９６７２（Ｐ２００２−４９６７２）の分割
【原出願日】平成１４年２月２６日（２００２．２．２６）
【出願人】（５９４０１７２８２）アイティーダブリュ リミティド (4)
【Ｆターム（参考）】
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