説明

スライダ駆動装置

【課題】大径シリンダと小径シリンダとを並列に一体的に備えた流体圧機構によってスライダを往復動するとき、スムーズに往復動することのできるスライダ駆動装置を提供する。
【解決手段】フレームにピストンロッドを固定した大径のシリンダ17における大シリンダ本体17Aを前記スライダに一体的に備え、当該大シリンダ本体17Aと一体的に備えた小シリンダ本体内19Aに小ピストン19Pを相対的に往復動自在に備え、前記大シリンダ本体内17Aの第1室と前記小シリンダ本体内19Aの第1室とを連通して備えると共に、前記大シリンダ本体内17Aの第2室と前記小シリンダ本体内19Aの第2室とを連通して備え、前記大シリンダ本体17を往復動するための第1のアクチュエータ27を備えると共に、前記小シリンダ本体に対して前記小ピストン19Pを往復動するための第2のアクチュエータ29を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、大径シリンダと小径シリンダとを並列に一体的に備えた構成の流体圧機構によって、ラムなどの往復動自在なスライダを往復動するためのスライダ駆動装置に係り、さらに詳細には、小径シリンダによってスライダを高速移動し、大径シリンダによって低速で大加圧力でもって前記スライダを移動するとき、前記小径シリンダによる移動動作から大径シリンダによる移動動作に移行するときの動作を円滑に行うことのできるスライダ駆動装置に関する。
【背景技術】
【0002】
大径シリンダと小径シリンダとを並列に一体的に備えた構成の流体圧機構によってラムなどのスライダを往復動するための先行例として特許文献1がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−296561号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記特許文献1において、スライダの1例としてのラムを上下動する構成は、大径のシリンダを前記ラムに一体的に連結し、この大径のシリンダのピストンロッドをフレームに連結した構成である。そして、前記大径シリンダと並列に一体的に備えた小径シリンダに備えたピストンロッドを、ネジ機構によって上下動する構成である。前記大径シリンダと小径シリンダとを一体的に上下動し、その後に小径シリンダの前記ピストンロッドを上下動することによって前記ラムを上下動するとき、前記ラムの上下動速度を切換えるために、前記小径シリンダにおける上下の流体圧室を接続した接続路に開閉弁を備えている。また、前記大径シリンダの上下の流体圧室を接続した接続路に開閉弁を備えると共に、大径シリンダと小径シリンダの互いの上部室を接続した接続路に開閉弁を備えている。
【0005】
前記構成において、前記ラムの上下動速度を切換える場合には、前記各開閉弁の開閉を切換えることによって行っている。したがって、前記ラムの上下動を円滑に行うための前記各開閉弁の開閉動作のタイミング調整が中中難しい、という問題がある。また、前記ネジ機構を駆動するモータは1個であるものの、前記小径シリンダに対するピストンロッドの相対的な上下動位置を検出するための位置検出手段を格別に備える必要があり、さらなる改良が求められている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、前述のごとき従来の問題に鑑みてなされたもので、流体圧機構によって往復されるスライダを往復駆動するスライダ駆動装置であって、フレームにピストンロッドを固定した大径のシリンダにおける大シリンダ本体を前記スライダに一体的に備え、当該大シリンダ本体と一体的に備えた小シリンダ本体内に小ピストンを相対的に往復動自在に備え、前記大シリンダ本体内の第1室と前記小シリンダ本体内の第1室とを連通して備えると共に、前記大シリンダ本体内の第2室と前記小シリンダ本体内の第2室とを連通して備え、前記大シリンダ本体を往復動するための第1のアクチュエータを備えると共に、前記小シリンダ本体に対して前記小ピストンを往復動するための第2のアクチュエータを備えていることを特徴とするものである。
【0007】
また、前記スライダ駆動装置において、前記大シリンダ本体内の第1室と第2室とを接続した接続回路中に、当該接続回路を連通遮断自在なロジック弁を備えていることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、スライダと一体的な大径シリンダのシリンダ本体を往復動するための第1のアクチュエータと小径シリンダに対してピストンを往復動するための第2のアクチュエータとを備えているので、小径シリンダを作動して前記スライダを往復動する動作と、大径シリンダを作動してスライダを往復動する動作との切換えを円滑に行うことができ、スライダの移動をスムーズに行い得るものである。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の実施形態に係るスライダ駆動装置の斜視説明図である。
【図2】大径シリンダ、小径シリンダを作動する構成を示す説明図である。
【図3】大径シリンダ、小径シリンダ及びモータの配置位置関係を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1を参照するに、本発明の実施形態に係るスライダ駆動装置の1例としてのプレスブレーキ1は、左右の柱状のサイドフレーム3L,3Rを備えており、サイドフレーム3L,3Rの上部及び下部は上下の連結ビーム5U,5Lによって一体的に連結してある。前記サイドフレーム3L,3Rの下部には下部テーブル7が一体的に取付けてあり、サイドフレーム3L,3Rの上部には、スライダの1例としての上部テーブル9が上下動自在に備えられている。前記上部テーブル9は、左右方向に長い長方形状に形成してあり、左右の両側面11L,11Rは垂直面に形成してある。なお、板状のワーク(図示省略)の折曲げ加工時の反力によって上部テーブル9が上方向へ凸状に湾曲することを抑制するために、上部テーブル9の上部に上方向へ凸状に湾曲した湾曲突出部を備えることも可能である。
【0011】
なお、上下動自在な上部テーブル9はラムを構成するものであり、スライダもラムと同様に往復動する構成であるから、上部テーブル9,スライダを同義語として、以後、ラム9と称することとする。
【0012】
前記左右のサイドフレーム3L,3Rの左右方向の外側の側面には、前記ラム(スライダ)9を上下動するための上下作動装置13L,13Rが備えられている。前記左右の上下作動装置13L,13Rは同一構成であって左右対称に配置してある。したがって、右側の上下作動装置13Rの構成について詳細に説明し、左側の上下作動装置13Lについては、その構成において同一機能を奏する構成要素には同一符号を付することとして説明は省略する。
【0013】
図2に概念的、概略的に示すように、前記上下作動装置13R(13L)は、前記ラム9を上下動するための上下動用アクチュエータ15として、大径のシリンダ17と小径のシリンダ19とを備えた構成であって、上記大径のシリンダ17のシリンダ本体17Aと小径のシリンダ19のシリンダ本体19Aは並列にかつ一体的に備えられている。そして、前記大シリンダ本体17A内に相対的に上下動自在に内装したピストン17Pには、大シリンダ本体17Aを上下両方向に貫通したピストンロッド17Rが備えられており、このピストンロッド17Rの上端部が前記フレーム3Rの上部に一体的に連結してある。前記大径シリンダ17と一体的な前記小径シリンダ19における小シリンダ本体19A内にはピストン19Pが相対的に上下動自在に内装されており、このピストン19Pに備えたピストンロッド19Rは、小シリンダ本体19Aを上下両方向に貫通してある。
【0014】
そして、前記大径シリンダ17における第1室としての上部室21Uと小径シリンダ19における第1室としての上部室23Uは接続路25Uを介して連通した状態に接続してある。また、前記大径シリンダ17における第2室としての下部室21Lと小径のシリンダ19における第2室としての下部室23Lは接続路25Lを介して連通した状態に接続してある。
【0015】
前記上下動用アクチュエータ15における大径シリンダ17、小径シリンダ19の作動によってスライダとしての前記ラム9の上下動(往復動)を行うために、前記大径シリンダ17はラム9の側面11L,11Rに一体的に取付けてある。前記大径のシリンダ17を作動するための第1のアクチュエータとして第1モータ27が備えられており、また前記小径シリンダ19のピストンロッド19Rを作動するための第2のアクチュエータとして第2モータ29が備えられている。
【0016】
より詳細には、前記上下動用アクチュエータ15における大径シリンダ17を上下動するために、前記サイドフレーム3L,3Rの左右方向の外側面にはネジ機構31が備えられている。すなわち、前記サイドフレーム3L,3Rの外側面には、下端部をサイドフレーム3L,3Rに一体的に固定した螺子部材33が垂直に立設してある。なお、螺子部材33の上端部はサイドフレーム3L,3Rに一体的に固定してあっても、固定することのない自由端であってもよいものである。
【0017】
前記螺子部材33には、前記小径シリンダ19のシリンダ本体19Aに一体的に備えたブラケット35に回転のみ自在に支持されたナット部材37が上下動自在に螺合されている。また、上記ナット部材37は、前記サイドフレーム3L,3Rに備えた上下方向のガイド部(ガイドレール)39に上下動自在に案内支持されたモータブラケット41に回転自在に支持されている。
【0018】
そして、前記モータブラケット41には前記第1モータ27が装着してあり、この第1モータ27に備えた駆動プーリ43と前記ナット部材37に備えた従動プーリ45にはベルト47が掛回してある。すなわち、第1モータ27とナット部材37は連動連結してある。なお、前記第1モータ27には、検出手段の1例としてのロータリーエンコーダ49が備えられている。また、第1モータ27の回転を停止するためのブレーキ51が備えられている。
【0019】
したがって、第1モータ27によってナット部材37を正逆回転することにより、大径シリンダ17及び小径シリンダ19を一体的に上下動することができるものである。そして、前記ロータリーエンコーダ49によって、上下方向の基準位置からの大径シリンダ17の上下方向への移動速度及び移動位置を検出することができる。
【0020】
前記上下動用アクチュエータ15における前記小径シリンダ19を作動するために、前記ピストンロッド19Rの上端部又は下端部に一体的に連結したブラケット53が備えられており、このブラケット53には、前記螺子部材33に上下動自在に螺合したナット部材55が回転自在に支持されている。さらに、ナット部材55は、前記ガイド部39に上下動自在に案内支持されたモータブラケット57に回転自在に支持されている。そして、このモータブラケット57に支持された前記第2モータ29の駆動プーリ59と前記ナット部材37に備えた従動プーリ61にはベルト63が掛回してある。なお、前記第2モータ29には、検出手段の1例としてのロータリーエンコーダ65が備えられていると共にブレーキ67が備えられている。
【0021】
したがって、前記第2モータ29を正逆回転することにより、小径シリンダ19のシリンダ本体19Aに対してピストン19Pを上下動することができる。この際、ロータリーエンコーダ65によって、前記シリンダ本体19Aの基準位置に対するピストン19Pの上下動位置を検出することができる。よって、シリンダ本体19Aに対してピストン19Pを相対的に上下動したとき、接続路25U,25Lを介して大径シリンダ17を介して流出入する作動流体の体積を演算することができることになる。
【0022】
前記大径シリンダ17における上部室21Uと下部室21Lは、接続路69を介して接続してあり、この接続路69には、リリーフ弁71が配置してある。このリリーフ弁71には、接続路としてのバイパス路73が並列に接続してあり、このバイパス路73には、当該バイパス路73を接続遮断自在のロジック弁75が配置してある。このロジック弁75は、内装したスプール75Sの背圧が高圧のときにはバイパス路73の連通を遮断し、背圧が低圧のときには、前記大径シリンダ17における上部室21Uから下部室21Lへの作動流体の流れを許容する作用をなすものである。
【0023】
前記ロジック弁75におけるスプール75Sに対する背圧を制御するために、前記ロジック弁75の背圧室75Rには前記大径シリンダ17の下部室21Lに接続した接続路77が接続してあり、この接続路77には4ポート2位置の電磁切換弁79が配置してある。なお、前記ロジック弁75の前記背圧室75R内には、前記スプール75Sを、バイパス路73を遮断する方向へ押圧付勢するスプリングが内装されている。
【0024】
前記大径シリンダ17における上部室21Uには、ブースタ80に接続した接続路81が接続してあり、この接続路81には、前記上部室21U方向への作動流体の流れのみを許容するチェック弁83が配置してある。そして、このチェック弁83には、前記上部室21Uから前記ブースタ80方向への作動流体の流れを許容するリリーフ弁85が配置してある。さらに、前記リリーフ弁85には第1の蓄圧器87が並列に接続してあり、前記ブースタ80には第2の蓄圧器89が並列に接続してある。なお、前記ブースタ80及び第1、第2の蓄圧器87、89にはエアー源91が接続してある。なお、前記ブースタ80とエアー源91との間には、ブースタ80における大径室80Aと小径室80Bへのエアーの供給を切換え自在の切換弁82が配置してある。なお、ブースタ80及び第1,第2の蓄圧器87,89の作用は、前記特許文献1に記載されているように公知であるから、ブースタ80の作用については説明を省略する。
【0025】
以上のごとき構成において、図2に示すように、大径シリンダ17のシリンダ本体17Aがピストン17Pに対して最上昇した状態にあり、小径シリンダ19のシリンダ本体19Aに対してピストン19Pが最上昇した状態にあるときは、サイドフレーム3L,3Rに対してラム9は最上昇した状態にある。上述のように、ラム9が最上昇した状態にあるとき、ロジック弁75の背圧室75RをタンクTに接続するように切換弁79を切換えると共に、第1モータ27を正回転して、螺子部材33に対してナット部材37を下降すると、大径シリンダ17、小径シリンダ19が一体的に下降されて、ラム9が下降することになる。この際、大径シリンダ17における上部室21U内の作動流体はバイパス路73、ロジック弁75を経て下部室21Lへ流入することになり、ラム9の下降は高速で行われることになる。
【0026】
上述のように、大径シリンダ17及び小径シリンダ19が下降するとき、ブラケット53はピストンロッド19Rによって下降される。この際、第2モータ29はフリーであっても、ブラケット53の下降によって回転されるナット部材55の回転と同期して回転してもよいものである。
【0027】
その後、切換弁79を図2に示す状態に切換えると、ロジック弁75におけるスプール75Sの受圧面積の差及び背圧室75R内のスプリングの作用によってロジック弁75はバイパス路73の連通を遮断することになる。このように、ロジック弁75がバイパス路73を遮断した状態にあるときに、第2モータ29を正回転し螺子部材33に対してナット部材35を正回転して下降すると、小シリンダ19に対してピストン19Pが下降される。したがって、小シリンダ19における下部室23L内の作動流体が大シリンダ17の下部室21Lに流入する。また、大径シリンダ17の下部室21Uの作動流体は小シリンダ19の上部室23Uに流入する。
【0028】
よって、大シリンダ17と小シリンダ19との径の差異により、大シリンダ17におけるシリンダ本体17A、ラム9は低速で下降することになる。また、小シリンダ19に対して大シリンダ17が大径であることにより、ラム9の加圧力は増大するものである。
【0029】
既に理解されるように、第1モータ27の駆動によってラム9の上下動を高速で行うことができ、第2モータ29の駆動によってラム9の上下動を低速で行うことができるものである。そして、前記第1モータ27の駆動時と第2モータ29の駆動時とが重なること、すなわち、第1、第2のモータ27,29を共に駆動状態とすることも可能であり、ラム9の高速移動から低速移動への切換え、及びラム9の低速移動から高速移動への切換えを円滑に行うことができ、ラム9の移動を脈動等を生じることなくスムーズに行うことができるものである。
【0030】
ところで、前記構成においては、ラム9に備えた上金型(図示省略)が下部テーブル7に備えた下金型(図示省略)上に位置決めしたワークのプレス加工(折曲げ加工)を行うときの反力は、大径シリンダ17のピストンロッド17Rを介して左右のサイドフレーム3L,3Rが受けることになる。この際、サイドフレーム3L,3Rは、従来の一般的なプレスブレーキにおけるC形状のサイドフレームとは異なり柱状であるから、サイドフレーム3L,3Rは垂直上方向への変位を生じるが、ラム9の上部側が後側となるような傾斜を抑制することができ、高精度化を図ることができるものである。
【0031】
また、上下作動装置13L,13Rにおける垂直な螺子部材33の下端部はサイドフレーム3L,3Rの下端部が固定してあり、上端部は自由端に構成してあるので、サイドフレーム3L,3Rの上部側に、例えば湾曲などの変形を生じたような場合であっても、前記螺子部材33は前記変形等の影響を受けるようなことはないものである。したがって、前記第1、第2モータ27,29に備えたロータリーエンコーダ49,65によってラム9の上下動位置を検出することができるものである。
【0032】
よって、従来、ラムの上下動位置を検出するセンサを支持するために、サイドフレームの下部に下端部を固定した逆L字形状のセンサ支持部材を備えていたが、当該センサ支持部材を省略することができ、構成の簡素化を図ることができるものである。
【0033】
ところで、前記大径シリンダ17はラム9における左右の両側面に一体的に取付けてあり、小径シリンダ19は、前記大径シリンダ17の後方であってサイドフレーム3L,3Rの外側に配置してある。そして、大径シリンダ17を上下動するためのモータ27及び小径シリンダ19のピストンロッド19Rを作動するためのモータ29は、図3に概略的に示すように、前記小径シリンダ19の後方(後側)に配置してある。したがって、全体的構成の左右方向の幅寸法を抑制することができる。
【0034】
そして、前記ラム9が加圧作動を行うときに大径シリンダ17に作用する荷重と小径シリンダ19に作用する荷重との荷重中心93(図3参照)は、前記サイドフレーム3L,3Rの前後方向の領域と前記ラム9の左右方向への仮想の延伸部との交差領域95内に配置してある。したがって、大径シリンダ17によってラム9を下方向へ押圧し、ワークのプレス加工を行うときの反力は前記交差領域95内で受けることになる。よって、ワークのプレス加工時に、サイドフレーム3L,3Rを、図3において左右方向へ湾曲しようとする曲げモーメントが作用するようなことはないものであり、高精度化を図ることができるものである。
【0035】
なお、本発明は、前述のごとき構成のみに限るものではなく、適宜の変更を行うことにより、その他の形態で実施可能である。例えば、図2に概略的、概念的に示した構成においては、モータブラケット41の下側に第1モータ27を配置した構成にて例示してある。しかし、前記モータブラケット41の上側に第1モータ27を配置した構成とすることも可能である。
【0036】
また、前記小径シリンダ19におけるピストンロッド19Rを中空状のパイプに構成し、このパイプのピストンロッド19R内に前記螺子部材33を相対的に上下動自在に挿通した構成とすることも可能である。この構成の場合、前記小径シリンダ19におけるピストンロッド19Rから螺子部材43が上方に突出した部分及び下方に突出した部分に前記ナット部材37,55をそれぞれ上下動自在に螺合した構成となる。そして、第1モータ27は、小径シリンダ19に一体的に立設したモータ用立設ブラケット99(図1参照)に前記モータブラケット41が一体的に支持されることになる。
【0037】
上記構成によれば、小径シリンダ19におけるピストンロッド19R内に螺子部材33を挿通してあるので、全体的構成のよりコンパクト化を図ることができるものである。
【0038】
なお、図1には、上記構成とした場合のプレスブレーキが例示してある。
【符号の説明】
【0039】
1 プレスブレーキ
3L、3R サイドフレーム
7 下部テーブル
9 ラム(スライダ、上部テーブル)
11L、11R 左右の両側面
13L、13R 上下作動装置
15 上下動用アクチュエータ
17 大径シリンダ
17A シリンダ本体
19 小径シリンダ
19A シリンダ本体
27 第1モータ
29 第2モータ
31 ネジ機構
33 螺子部材
37 ナット部材
49 ロータリーエンコーダ(検出手段)
51 ブレーキ
55 ナット部材
65 ロータリーエンコーダ(検出手段)
67 ブレーキ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体圧機構によって往復されるスライダを往復駆動するスライダ駆動装置であって、フレームにピストンロッドを固定した大径のシリンダにおける大シリンダ本体を前記スライダに一体的に備え、当該大シリンダ本体と一体的に備えた小シリンダ本体内に小ピストンを相対的に往復動自在に備え、前記大シリンダ本体内の第1室と前記小シリンダ本体内の第1室とを連通して備えると共に、前記大シリンダ本体内の第2室と前記小シリンダ本体内の第2室とを連通して備え、前記大シリンダ本体を往復動するための第1のアクチュエータを備えると共に、前記小シリンダ本体に対して前記小ピストンを往復動するための第2のアクチュエータを備えていることを特徴とするスライダ駆動装置。
【請求項2】
請求項1に記載のスライダ駆動装置において、前記大シリンダ本体内の第1室と第2室とを接続した接続回路中に、当該接続回路を連通遮断自在なロジック弁を備えていることを特徴とするスライダ駆動装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate


【公開番号】特開2012−152783(P2012−152783A)
【公開日】平成24年8月16日(2012.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−14009(P2011−14009)
【出願日】平成23年1月26日(2011.1.26)
【出願人】(390014672)株式会社アマダ (548)
【Fターム(参考)】