説明

スライディングノズル制御装置及びそれを用いたスライディングノズル装置

【課題】簡単な制御方式にて電動シリンダによる面圧負荷時の停止位置と所定の停止位置との誤差を補償し、且つ停止精度を向上させることにより、電動シリンダによってスライド金枠を移動させ面圧の負荷及び解除を行うことを可能とするスライディングノズル制御装置及びそれを用いたスライディングノズル装置を提供する。
【解決手段】モータ25(電動シリンダ)を制御する制御装置(スライディングノズル制御装置)45は、動力回路である主回路42と電動シリンダ22の操作を行うための操作回路41とを有する制御部40と、電動シリンダが停止する時点を遅延させる遅延装置43とを備えている。主回路42には、モータ25の一次回路に直流電流を流してモータ25を停止させるダイナミックブレーキユニット44が組み込まれている。また、操作回路41には、遅延装置43を介してリミットスイッチ26が接続されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電動シリンダを備えたスライディングノズル装置の制御装置及び当該スライディングノズル装置に関し、特に、電動シリンダによって移動するスライド金枠を利用して面圧の負荷及び解除を行うスライディングノズル装置のスライディングノズル制御装置及びそれを用いたスライディングノズル装置に関する。
【背景技術】
【0002】
溶融金属容器内の溶融金属の流出量を制御するスライディングノズル装置では、摺動プレートを保持するスライド金枠を移動させる駆動方式として油圧シリンダと電動シリンダが一般的に用いられている。特に、電動シリンダの場合、消防法等による規制を受けないことに加えて、油を使用しないので油汚れが無くクリーンであるという利点がある。例えば特許文献1には、モータの回転速度を減速機を介して低下させた後、ボールネジによって回転運動を直線運動に変換してロッドを駆動する電動シリンダを備えたスライディングノズル装置が開示されている。
【0003】
しかし、電動シリンダの場合、モータへの電力供給を停止したからといってモータが直ちに停止するわけではなく、モータが有する慣性力によって惰走する。このため、特許文献2に記載されているようなスライド金枠の移動を利用して面圧の負荷及び解除を行うスライディングノズル装置では、その停止精度が要求されるため、従来より駆動方式は油圧シリンダに限定されていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開昭51−26632号公報
【特許文献2】特許第4160830号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
スライディングノズル装置の駆動手段として電動シリンダを使用した場合、高温下で使用されるため、機械式ブレーキ機構を組み込むことができない。このため、駆動方式として電動シリンダを採用しているスライディングノズル装置では、スライド金枠の停止位置(前進限位置及び後退限位置)を検知するリミットスイッチを電動シリンダに設置し、リミットスイッチが作動すると、発電制動を行うダイナミックブレーキ(発電ブレーキ)によりモータを停止させて惰走距離の短縮を図っている。この際、本来、定められた停止位置でスライド金枠が停止するように、リミットスイッチ作動後のモータの惰走距離を織り込んだ位置にリミットスイッチを設置している。
【0006】
しかしながら、特許文献2に記載されているようなスライド金枠の移動を利用して面圧の負荷及び解除を行うスライディングノズル装置に電動シリンダを適用した場合、面圧負荷時にモータに掛かる負荷が増大するため、リミットスイッチが作動すると、所定の停止位置の手前でスライド金枠が停止する。その結果、面圧負荷用の圧縮バネを押圧する押圧部材が十分に上方にシフトせず、押圧部材にフックが掛けられなくなり面圧が負荷できないという事態が発生する。面圧負荷時のリミットスイッチを別途、電動シリンダに設置するという方策も考えられるが、リミットスイッチを増設するスペースがないという問題がある。
【0007】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、簡単な制御方式にて電動シリンダによる面圧負荷時の停止位置と所定の停止位置との誤差を補償し、且つ停止精度を向上させることにより、電動シリンダによってスライド金枠を移動させ面圧の負荷及び解除を行うことを可能とするスライディングノズル制御装置及びそれを用いたスライディングノズル装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明は、スライド金枠を移動させる電動シリンダと、前記スライド金枠の停止位置を検知するリミットスイッチとを備え、前記スライド金枠の移動を利用して面圧の負荷及び解除を行うスライディングノズル装置の制御装置であって、前記電動シリンダを制御し、前記リミットスイッチが発する検知信号に基づいて前記電動シリンダを停止する制御部と、面圧負荷時に作動し、前記電動シリンダが停止する時点を遅延させる遅延装置とを備えることを特徴としている。
【0009】
スライド金枠の移動を利用して面圧の負荷及び解除を行うスライディングノズル装置に電動シリンダを適用した場合、面圧負荷時にモータに掛かる負荷が増大するため、リミットスイッチが作動すると、所定の停止位置(前進限位置又は後退限位置)の手前でスライド金枠が停止する。そこで、本発明では、電動シリンダが停止する時点を遅延させる遅延装置を設け、面圧負荷時に遅延装置を作動させることとした。これにより、リミットスイッチ作動時からスライド金枠が停止するまでの距離が、遅延装置を作動させない溶融金属の流出量制御時に比べて面圧負荷時のほうが長くなる。その結果、面圧負荷時に、所定の停止位置の手前でスライド金枠が停止することがなくなり、容易に面圧負荷作業を行うことができる。
【0010】
また、本発明に係るスライディングノズル制御装置では、前記遅延装置が作動しない溶融金属流出量制御モードと前記遅延装置が作動する面圧負荷モードとを切り替える切替スイッチを備えるようにしてもよい。
溶融金属の流出量を制御する場合と面圧を負荷する場合とで遅延装置の遅延時間を変えるのは作業性が悪い。そこで、当該構成では、遅延装置が作動しない溶融金属流出量制御モードと遅延装置が作動する面圧負荷モードとを設け、切替スイッチでモードの切替を行うことにより作業性の改善を図っている。
【0011】
また、本発明に係るスライディングノズル制御装置では、前記電動シリンダの駆動速度を低下させるためのインバータを備えていてもよい。
当該構成では、インバータで電動シリンダの駆動速度を低下させてモータの慣性力を減少させることにより、所定の停止位置に、より高い精度で停止させることができる。
【0012】
また、本発明は、スライド金枠の移動を利用して面圧の負荷及び解除を行うスライディングノズル装置において、前記スライド金枠を移動させる電動シリンダと、前記スライド金枠の停止位置を検知するリミットスイッチと、前記電動シリンダを制御し、前記リミットスイッチが発する検知信号に基づいて前記電動シリンダを停止する制御部と、面圧負荷時に作動し、前記電動シリンダが停止する時点を遅延させる遅延装置とを備えることを特徴としている。
【発明の効果】
【0013】
本発明では、電動シリンダが停止する時点を遅延させる遅延装置を設け、面圧負荷時に遅延装置を作動させることとしたので、面圧負荷時における電動シリンダの停止精度が向上する。その結果、電動シリンダによってスライド金枠を移動させ面圧の負荷及び解除を行うことを可能とするスライディングノズル制御装置及びそれを用いたスライディングノズル装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の一実施の形態に係るスライディングノズル装置の縦断面図である。
【図2】同スライディングノズル装置の側断面図である。
【図3】同スライディングノズル装置に設置された電動シリンダの模式図である。
【図4】リミットスイッチの機構を説明するための模式図である。
【図5】本発明の一実施の形態に係るスライディングノズル装置の制御機構を構成する装置のブロック図である。
【図6】スライド金枠の前進操作に関する操作回路の一例を示す模式図であり、(A)は溶融金属流出量制御モード、(B)は面圧負荷モードにそれぞれ対応する。
【図7】面圧負荷時におけるスライド金枠の停止試験結果を示し、(A)は面圧力80kNの場合、(B)は面圧力100kNの場合のグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発明の理解に供する。なお、以下の説明では、電動シリンダが設置されている側をスライディングノズル装置の「後」側、ノズル孔を挟んでその反対側をスライディングノズル装置の「前」側と便宜上、呼ぶことにする。ただし、コッターについては、差し込む方向を「前」方向、引き抜く方向を「後」方向とする。また、固定金枠側を「上」側、開閉金枠側を「下」側とする。
【0016】
図1に示すように、本発明の一実施の形態に係るスライディングノズル装置10は、固定プレート31及び摺動プレート32と、固定プレート31を保持する固定金枠11及び摺動プレート32を保持するスライド金枠13と、スライド金枠13を移動させる電動シリンダ22(図3参照)と、固定プレート31と摺動プレート32との間に面圧を負荷する面圧負荷解除機構とを備えている。
【0017】
固定プレート31及び摺動プレート32には、それぞれノズル孔31a、32aが形成されている。固定プレート31は、固定金枠11を介して溶融金属容器29の底面に固定され、ノズル孔31aの位置には上ノズル33が接続されている。一方、摺動プレート32は、固定金枠11に対して開閉可能に設けられた開閉金枠12の内側に移動可能に配置されたスライド金枠13上に固定され、固定プレート31の下面に沿って摺動する。また、摺動プレート32のノズル孔32aの位置には下ノズル34が接続されている。
【0018】
固定金枠11は、スライド金枠13の移動方向に延在し、延在方向の後端には電動シリンダ22が設置されている。そして、スライド金枠13の後端部に電動シリンダ22のロッド23の先端部が接続されている(図3参照)。
【0019】
次に、スライディングノズル装置10の面圧負荷解除機構について説明する。
図1及び図2に示すように、面圧負荷解除機構は、開閉金枠12の両側部に設けられたスプリングチャンバ20内に収納された圧縮バネ19と、圧縮バネ19を押圧する押圧部材14と、押圧部材14をロックするフック15と、押圧部材14を貫通し、スライド金枠13に形成された鍔部21と係合するコッター16とを備えている。
【0020】
下方に開口するスプリングチャンバ20内には、開閉金枠12を上方へ押圧する複数の圧縮バネ19が、スライド金枠13の移動方向に沿って配置されている。また、連結ロッド14bがスプリングチャンバ20を上下に貫通し、連結ロッド14bの下端には、圧縮バネ19に当接する押圧ブロック14aが連結され、連結ロッド14bの上端には、スライド金枠13の移動方向と直交する方向に延在する貫通孔17が形成された保持ブロック14cが連結されている。押圧ブロック14aと、連結ロッド14bと、保持ブロック14cとは一体化され、圧縮バネ19を押圧する押圧部材14を構成している。連結ロッド14bはスプリングチャンバ20に対して固定されていないため、押圧部材14は上下方向に自由に動くことができる。
【0021】
押圧ブロック14aの前端面及び後端面には、スライド金枠13の移動方向に延出する円柱状のピン14dがそれぞれ形成されている。各ピン14dには、固定金枠11の側面部に基端部が軸支されてスライド金枠13の移動方向と直交する面内で回動するフック15が掛止される。フック15は、スライド金枠13の移動方向に並設されており、フック15間に架設された連結部材24によって連結されている。
【0022】
保持ブロック14cに形成された貫通孔17には、コッター16が挿入されており、コッター16の後端部に取り付けられた回動式のコッターレバー16aにより抜き差し可能とされている。一方、図2に示すように、スライド金枠13の側面部には、コッター16の下面と係合し、前方に向けて下方に傾斜する傾斜面を有する鍔部21が形成されている。
【0023】
続いて、スライディングノズル装置10における面圧負荷時の動作について説明する。
(1)先ず、スライド金枠13の鍔部21と接触可能な位置までコッター16を貫通孔17に差し込む。この操作により、コッターレバー16aは起立状態となり、押圧部材14から外方に突出する(図1参照)。
(2)電動シリンダ22を駆動してスライド金枠13を前方(図2では右方向)に移動させ、鍔部21をコッター16に係合させる。コッター16が鍔部21の傾斜面に沿って移動することで、コッター16を保持している保持ブロック14cが上方にシフトする。これに伴い、押圧部材14が上方にシフトし、押圧ブロック14aが圧縮バネ19を押圧する。なお、この状況下では、圧縮バネ19は過圧縮状態にある。
【0024】
(3)フック15を回動させ、押圧ブロック14aから延出するピン14dをフック15で掛止した後(図1参照)、電動シリンダ22を駆動してスライド金枠13を後方(図2では左方向)に移動させ、鍔部21とコッター16との係合を解除する。これにより、圧縮バネ19は過圧縮状態を脱し、適正に圧縮された状態となる。
(4)起立状態にあるコッターレバー16aを引張り、鍔部21と接触しない位置までコッター16を引き抜く。これら一連の操作により、開閉金枠12が圧縮バネ19の弾発力によって固定金枠11側に押圧され、固定プレート31と摺動プレート32との間に面圧力が負荷される。
【0025】
次に、スライディングノズル装置10の駆動機構について説明する。
図3に示すように、電動シリンダ22は、正転及び逆転が可能なモータ25と、モータ25の回転速度を減速する減速機27と、円筒状の筐体28内に内蔵され、減速機27によって減速された回転運動を直線運動に変換するボールネジ(図示省略)と、ボールネジに連結されたロッド23とを備えている。
【0026】
筐体28上には、スライド金枠13の前進限を検知する前進限リミットスイッチ26aと、スライド金枠13の後退限を検知する後退限リミットスイッチ26bとが、リミットスイッチ26作動後のモータ25の惰走距離を織り込んだ位置に設置されている。各リミットスイッチ26a、26bには、図4に示すように、ロッド23に形成された拡径部23aと当接するレバー部26cが設けられている。ロッド23が前進して拡径部23aが前進限リミットスイッチ26aのレバー部26cに当接すると、スライド金枠13の前進限が検知され、ロッド23が後退して拡径部23aが後退限リミットスイッチ26bのレバー部26cに当接すると、スライド金枠13の後退限が検知される。
なお、本実施の形態では、スライド金枠13の前進限が固定プレート31と摺動プレート32からなるプレートれんがの全閉位置、スライド金枠13の後退限がプレートれんがの全開位置にそれぞれ対応している(図4参照)。
【0027】
図5は、スライディングノズル装置10の制御機構を構成する装置のブロック図を示したものである。モータ25(電動シリンダ22)を制御する制御装置(スライディングノズル制御装置)45は、動力回路である主回路42と電動シリンダ22の操作を行うための操作回路41とを有する制御部40と、電動シリンダ22が停止する時点を遅延させる遅延装置43とを備えている。
主回路42には、モータ25の一次回路に直流電流を流してモータ25を停止させるダイナミックブレーキユニット44が組み込まれている。また、操作回路41には、遅延装置43を介してリミットスイッチ26が接続されている。
【0028】
なお、制御装置45にインバータを組み込み、モータ25の回転速度を低下させてモータ25の慣性力を減少させることにより、スライド金枠13を所定の停止位置に、より高い精度で停止させるようにしてもよい。
【0029】
図6は、スライド金枠13の前進操作に関する操作回路41の一例を示した模式図である。図6(A)は溶融金属の流出量を制御する溶融金属流出量制御モード、図6(B)はスライディングノズル装置10に面圧を負荷する面圧負荷モードにそれぞれ対応しており、モードの切り替えは、図示しない切替スイッチによって行われる。
溶融金属流出量制御モード時は、前進押ボタン46を押すと、補助リレーコイル47が励磁され、a接点48が閉じる。これにより、電磁開閉器コイル49が励磁され、主回路42に設けられた図示しないa接点が閉じることによりモータ25が正転し、電動シリンダ22は前進する。ロッド23の拡径部23aが前進限リミットスイッチ26aのレバー部26cに当接すると、リミットスイッチ26が作動して回路が遮断される。これにより、電磁開閉器コイル49の励磁が解除され、図示しないa接点が開くことによりモータ25が停止する。
【0030】
一方、面圧負荷モード時は、前進押ボタン46を押すと、補助リレーコイル47が励磁され、a接点48が閉じる。これにより、電磁開閉器コイル49が励磁され、主回路42に設けられた図示しないa接点が閉じることによりモータ25が正転し、電動シリンダ22は前進する。ロッド23の拡径部23aが前進限リミットスイッチ26aのレバー部26cに当接すると、リミットスイッチ26が作動する。リミットスイッチ26が作動すると、補助リレーコイル50の励磁が解除され、b接点51が閉じる。これにより、遅延タイマ52が作動開始し、予め設定された遅延時間経過後に限時動作接点53が開き、回路が遮断される。これにより、電磁開閉器コイル49の励磁が解除され、図示しないa接点が開くことによりモータ25が停止する。
【0031】
なお、面圧解除時、即ち後退時の操作回路も前進時の操作回路41と基本的に同様であるが、スライド金枠13の停止位置が多少ずれても人力でフック15を取り外すことが可能なため、必ずしも遅延装置43を設ける必要はない。
【0032】
図7は、面圧負荷時におけるスライド金枠の停止試験結果を示したものである。図7(A)が面圧力80kNの場合、図7(B)が面圧力100kNの場合のグラフである。同図において、実施例は遅延装置を使用した場合、比較例は遅延装置が無い場合の結果である。また、試験時の条件は、電動シリンダの標準ストローク:200mm、駆動速度:60mm/sec、遅延タイマの設定時間:0.4secとした。
同グラフより、停止位置(リミットスイッチ作動時からスライド金枠が停止するまでの距離)が、実施例のほうが比較例に比べて12〜15mm程度長くなり、バラツキも小さいことがわかる。また、面圧の違いによる影響も殆どない。
【0033】
以上、本発明の一実施の形態について説明してきたが、本発明は何ら上記した実施の形態に記載の構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載されている事項の範囲内で考えられるその他の実施の形態や変形例も含むものである。例えば、面圧負荷解除機構は上記実施の形態に限定されるものではなく、電動シリンダによって移動するスライド金枠を利用して面圧の負荷及び解除を行うスライディングノズル装置であればよいし、また前進時ではなく後退時に面圧が負荷される機構としてもよい。さらにまた、上記実施の形態では、遅延装置に遅延タイマを使用しているが、プログラマブルコントローラ(PLC)等の内部タイマなどを使用してもよいし、ダイナミックブレーキユニット即ち発電ブレーキに換えて、電気エネルギーの回収が可能な回生ブレーキを使用してもよい。
【符号の説明】
【0034】
10:スライディングノズル装置、11:固定金枠、12:開閉金枠、13:スライド金枠、14:押圧部材、14a:押圧ブロック、14b:連結ロッド、14c:保持ブロック、14d:ピン、15:フック、16:コッター、16a:コッターレバー、17:貫通孔、19:圧縮バネ、20:スプリングチャンバ、21:鍔部、22:電動シリンダ、23:ロッド、23a:拡径部、24:連結部材、25:モータ、26:リミットスイッチ、26a:前進限リミットスイッチ、26b:後退限リミットスイッチ、26c:レバー部、27:減速機、28:筐体、29:溶融金属容器、31:固定プレート、31a:ノズル孔、32:摺動プレート、32a:ノズル孔、33:上ノズル、34:下ノズル、40:制御部、41:操作回路、42:主回路、43:遅延装置、44:ダイナミックブレーキユニット、45:制御装置(スライディングノズル制御装置)、46:前進押ボタン、47:補助リレーコイル、48:a接点、49:電磁開閉器コイル、50:補助リレーコイル、51:b接点、52:遅延タイマ、53:限時動作接点

【特許請求の範囲】
【請求項1】
スライド金枠を移動させる電動シリンダと、前記スライド金枠の停止位置を検知するリミットスイッチとを備え、前記スライド金枠の移動を利用して面圧の負荷及び解除を行うスライディングノズル装置の制御装置であって、
前記電動シリンダを制御し、前記リミットスイッチが発する検知信号に基づいて前記電動シリンダを停止する制御部と、面圧負荷時に作動し、前記電動シリンダが停止する時点を遅延させる遅延装置とを備えることを特徴とするスライディングノズル制御装置。
【請求項2】
請求項1記載のスライディングノズル制御装置において、前記遅延装置が作動しない溶融金属流出量制御モードと前記遅延装置が作動する面圧負荷モードとを切り替える切替スイッチを備えるスライディングノズル制御装置。
【請求項3】
請求項1及び2のいずれか1項に記載のスライディングノズル制御装置において、前記電動シリンダの駆動速度を低下させるためのインバータを備えるスライディングノズル制御装置。
【請求項4】
スライド金枠の移動を利用して面圧の負荷及び解除を行うスライディングノズル装置において、
前記スライド金枠を移動させる電動シリンダと、前記スライド金枠の停止位置を検知するリミットスイッチと、前記電動シリンダを制御し、前記リミットスイッチが発する検知信号に基づいて前記電動シリンダを停止する制御部と、面圧負荷時に作動し、前記電動シリンダが停止する時点を遅延させる遅延装置とを備えることを特徴とするスライディングノズル装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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