説明

スリップリング装置及びスリップリング装置の製造方法

【課題】組立てが容易、かつ、安定した電力供給や制御信号の授受を行なえるスリップリング装置を提供する。
【解決手段】回転するスリップリング8と、該スリップリング8に摺動接触してスリップリング8と電気的な導通を行なうブラシ18とを備え、該ブラシ18は、その一端を固着したブラシ保持部15と、ブラシ18の他端を保持する支持部16との間にスリップリング8と電気的な導通を保つ接触部を形成され、該接触部はブラシ保持部15と支持部16とによって、スリップリング8との電気的接触の押圧力を付与されるようにした装置である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えば、ロボットやマニピュレータなどの可動関節や回転関節において、機体と可動体との間もしくは相対的に回転する2つの可動体間の機械的な自由度を保ちつつ、電気的な接続を可能にするスリップリング装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ロボットアームや複雑な動きを伴うマニピュレータは、固定部である機体とアームとなる可動体との間もしくは相対的に回転する2つの可動体間に関節部(以下単に関節部ともいう)を有して相互の回転を可能にしている。関節部には、可動体に設けられたモータや運動機構に、その動力源となる電力を供給したり、可動体の制御装置との間で制御信号や制御情報の授受をするための動力線や通信ケーブルからなるケーブル組立体が挿通されている。しかし、このケーブル組立体では、可動体の360度以上の自由な回転が制限される上に、可動体が動くたびにケーブルにねじれや撓みの力が繰返し加わるために、ケーブルの疲労による損傷や切断を生じやすい。
【0003】
この解決策として、機体と可動体との間もしくは相対的に回転する2つの可動体間をケーブルで直接に繋ぐのではなく、関節部にスリップリングとブラシとを組合せた導電装置を設け、機体と可動体との間、もしくは相対的に回転する2つの可動体間の自由な回転や複雑な動作を可能にするスリップリング装置が実用化されている。(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
しかしながら、従来のスリップリング装置は、安定した機能の装置の製造が難しく、また、伝導する信号にノイズが混入し易いなど、安定した電力供給や制御信号の授受を行い難いものであった。この原因の一つには、ブラシとスリップリングとの組立ての難しさがある。これは、スリップリングを覆っているリングハウジングの挿通孔からブラシを挿入しブラシの先端をスリップリングに接触させるようにして組立てるために、ブラシの挿入状態を目視しがたいからである(例えば、特許文献2参照)。
【0005】
また、従来のスリップリング装置は、スリップリングの回転方向が変わるとその回転方向に応じてブラシがスリップリングの周面に巻き込まれたり離反したりするような力を受けて、スリップリングとブラシとの接触力が変化するため、これによって電気信号にノイズを生じ、これがスリップリング装置を使用した機器の誤動作の原因となるおそれの高いものであった。
【特許文献1】特開 第2000−77150号公報 (段落0047乃至段落0051、第1乃至第7図)
【特許文献2】実開昭58−125385号公報 (第4頁乃至第6頁、第1図、第2図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
この問題を解決するために、本発明では、ブラシとスリップリングとの組立てを容易にし、かつ、従来のスリップリングよりもノイズの少ない電気導通機能を有するスリップリング装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1の発明は、スリップリングと、該スリップリングに摺り接触してスリップリング側と電気的な導通を行なうブラシを備えた装置において、該ブラシは、ブラシの中間部がスリップリングとの電気的接触部となるように、該接触部の両側で保持されていることを特徴とするスリップリング装置を提供する。
【0008】
このようなスリップリング装置は、ブラシの中間部を電気的な接触部とし、その両側を保持して接触部をスリップリングに押し付ける構造としたので、スリップリングが回転したときに、その回転方向に応じてブラシが巻込まれたり離反したりする力を受けてスリップリングとブラシとの接触状態が変化することはなくなる。換言すれば、本発明のスリップリング装置では、スリップリングの回転方向や回転速度の変化によって急激な摩擦の変化を生じることがなくなり、ブラシとスリップリングとが摺動して生じるノイズの発生を抑えることができる。
【0009】
第2の発明は、スリップリングと、該スリップリングに摺り接触してスリップリング側と電気的な導通を行なうブラシを備えた装置において、
該ブラシの一端が固着されたブラシ保持部と、
該ブラシがその中間で該スリップリングの周面に押圧接触するよう該ブラシの他端を保持する第2のブラシ保持部とを備えたことを特徴とするスリップリング装置を提供する。
【0010】
このようなスリップリング装置では、ブラシの一端をブラシ保持部に固着し、ブラシの他端は、該ブラシがその中間で該スリップリングの周面に押圧接触するよう該ブラシの他端を保持して、ブラシとスリップリング側との電気的接触部としているので、上述の第一の発明と同様に、スリップリングの回転方向や回転速度の変化によって急激な摩擦の変化を生じることがなくなり、安定した電力や信号の授受やブラシとスリップリングとが摺動して生じるノイズの発生を抑えることができる。また、ブラシの一方の端部は、ブラシのスリップリング周面との接触部に押圧力を付与するよう保持されれば良く、固定される必要がないので、ブラシやスリップリングの磨耗や外力によって、スリップリングの導電部に偏心を生じたときには、その磨耗や偏心の状態に応じて、ブラシの接触部が移動してブラシとスリップリングとの電気的接触を保ち、接触部における急激な摩擦の変化を生じさせることなく、導電状態をほぼ均等に保ち、従来技術においてブラシとスリップリングとが相対的に摺動して生じるノイズの発生を抑えつつ、可動体と機体との間もしくは、相対的に回転する二つの可動体間の制御情報やデータの授受をすることができる。また、制御信号と共に可動体に電力を供給する場合にも、本発明のスリップリング装置によるときは、ブラシとスリップリングとの間の摩擦の変化による電気的なスパークも生じ難くなり、スパークによる制御信号へのノイズの混入も防いで安定した性能のスリップリング装置を提供することができる。
【0011】
第3の発明は、スリップリングと、
該スリップリングを回転可能に支持する支持部材と、
該スリップリングに摺り接触してスリップリング側と電気的な導通を行なうブラシとを備えた装置において、
前記支持部材とは別体に形成され、前記ブラシを保持するブラシホルダを有し、該ブラシホルダは、
該ブラシの一端が固着されたブラシ保持部と、
該ブラシがその中間で該スリップリングの周面に押圧接触するよう該ブラシの他端を保持する第2のブラシ保持部とを備えていることを特徴とするスリップリング装置を提供する。
【0012】
このようなスリップリング装置によれば、ブラシホルダをスリップリングを支持する支持部材(リングハウジング)の開口に取付けることにより、上述の第一の発明や第二の発明のスリップリング装置を提供できる。また、ブラシホルダを取付けた後は、必要に応じて、ブラシとスリップリングとの接触具合を目視、確認することができるので、熟練者でなくても簡単にブラシとスリップリングとの正確な組立てを可能にするものである。また、組立てられた後の装置は、第一の発明や第二の発明と同様に安定した電力供給や制御信号送信の授受の機能を有したスリップリング装置となる。
【0013】
第4の発明は、スリップリングと、該スリップリングを回転可能に支持するリングハウジングと、該スリップリングの周面に摺り接触してスリップリング側と電気的な導通を行なうブラシとを備えたスリップリング装置を製造するために、
前記ブラシの一端を固着したブラシ保持部と、スリップリング装置組立後該ブラシがその中間で該スリップリングの周面に押圧接触するよう該ブラシの他端を保持する第2のブラシ保持部とを備え、前記リングハウジングとは別体に形成されたブラシホルダを準備し、該ブラシホルダを、予め該スリップリングを回転自在に支持したリングハウジングの開口部に取付けることを特徴とするスリップリング装置の製造方法を提供する。
【0014】
このようなスリップリング装置の製造方法によれば、ブラシは、予め接触部の両側でブラシホルダに保持させ、この状態で、ブラシの接触部が予め定められたスリップリングとの位置関係に取付けられることを確認することができ、この確認の後、該ブラシホルダをリングハウジングの開口部に取付けるので、簡単な作業でブラシとスリップリングとの電気的接触を確立することができる。特に、ブラシホルダとリングハウジングの開口部との位置決めの精度を正確に設定して加工をしておけば、ブラシとスリップリングとの電気的接触位置関係も予備加工の位置決めの制度に応じて正確に定まることになり、この製造方法によって、第一の発明ないし第三の発明について述べたスリップリング装置を提供できる。ブラシホルダをリングハウジングに取付けた後も、必要に応じて、ブラシとスリップリングとの接触具合を目視、確認することができるようにブラシホルダの枠体を構成すれば、熟練者でなくても簡単にブラシとスリップリングとの正確な組立てを可能にし、安定した性能のスリップリング装置を提供できるものである。
【発明の効果】
【0015】
本発明のスリップリング装置によれば、安定した性能のスリップリング装置を提供することができる。また、本発明のスリップリング装置の製造方法によれば、組立が簡単で性能の安定したスリップリング装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下に本発明の一実施の形態を説明する。
図1は、本発明の一実施の形態としてのスリップリング装置の外観を示す斜視図であり、スリップリング装置1は、上述した機体側と可動体側とをつなぐ関節部の機体側の機器に接続される複数本の電線2が取付けられ、スリップリング8を回転可能に支持する部材である筒状のリングハウジング3と、可動体側の機器に接続される複数本の電線4が取付けられる回転筒体5及び後述するブラシホルダ6を備えている。
【0017】
回転筒体5は、図2に示すように筒状のリングハウジング3に取付けられた軸受7a、7bで回転可能に支持され内部に複数本の電線4を収納した中空の筒体であり、その外周にスリップリング8を有し、スリップリング8、電線4及び回転筒体5は一体となって回転できるようになっている。
【0018】
スリップリング8は外周に導体を装着した摺動リング9、10、と隣合う摺動リング9、10、10、9、を電気的に分離する絶縁リング11aと、軸方向両端部の絶縁リング11bとから構成され、摺動リング9、10は、それぞれ、回転筒体5の内部に挿通されている対応する電線4にそれぞれ接続されて可動体の機器への電力や信号を送っている。
【0019】
図2の構造のスリップリング装置は、2本の電力線と2本の信号線がスリップリング装置によって機体と可動体とが接続されるときの例を示した図であり、複数本の電線4のうち電力線は摺動リング9、9に、信号線は摺動リング10、10に半田等で固着され、摺動リング9、10及び対応するブラシ18を介して電気的接触が確立され、機体側の電線2と可動体側の電線4とが電気的に対応して導通されるようにしている。
【0020】
各摺動リング9、10の外周には対応するブラシ18のガイド用の溝12a、12bが形成されている。溝12a、12bの大きさは、ブラシ18が嵌る大きさに形成され、摺動リング9、10に形成される溝の本数は、これと摺動するブラシ18との関係で適宜選択される。図4の例では、動力線用のブラシ18と信号線用のブラシ18に、六元合金や五元合金等の材料を使用した、同じ太さの線状のブラシが使用され、信号線用では、1つの信号線に1本のブラシ18と1本の溝が形成された摺動リング10が使用される。一方、信号線よりも大きな電流容量を必要とする動力線では、一つの動力線に3本のブラシ18を用い、動力線用の摺動リング9には、これらのブラシ18が嵌合される3本の溝が形成されている。
【0021】
図3は、図2のリングハウジング3の構造の外観を模式的に示した斜視図であり、図2と同じ図番は同じ部品を示している。電線4は、回転筒体5及びスリップリング8と一体になって回転し、スリップリング8を経て機体側の電線2から受けた信号や電力を可動体側に伝えることができる。13は、ブラシホルダ6をリングハウジング3に取付け固定するための開口である。
【0022】
ブラシホルダ6は、その構成の概要を図4の斜視図及び図5の平面図で示すように、ブラシ保持板15と、第2のブラシ保持部であるブラシ支持板16とこれらを一定の関係に保持する枠体(フレーム)17から構成されている。ブラシ保持板15には、機体側の機器に接続された動力線及び信号線等の複数本の電線2が保持され、これら電線2の先には対応するブラシ18の一端が固着され、ブラシの他端は、ブラシ支持板16でブラシ18の横方向(回転筒体の軸方向)の移動を規制するように、かつブラシホルダ6をリングハウジング3に組み込んだ状態で各ブラシ18が対応する摺動リング9,10の溝に嵌り該摺動リング9,10を押付ける方向に押圧しつつ滑り接触するように規制されて保持されている。
【0023】
各ブラシ18は、例えば、図6で示すような真鍮等の導体の端子19によってスリップリングとの位置決めをするような形で保持されている。端子19はそれぞれの電線2の先に、電気的、機械的に強固に固定され、電線2と端子19との接続部分はブラシ保持板15への取付用の絶縁ブッシュ20で覆われた独立した部品であるブラシ保持端子21としてブラシホルダ6に取付ける前に、組立製造される。
【0024】
図7は、3本のブラシ18をスリップリング8との位置決めをするような形で端子19によって保持したブラシ保持端子19の例を示す斜視図であり、電線2による電力の供給や通常の信号よりも大容量の信号をスリップリング8に伝えるとき等に使用される。
【0025】
なお、図6、図7では、信号線用のブラシ保持端子21と動力線用のブラシ保持端子21とを独立した別体のブラシ保持端子として示したが、両端子の絶縁ブッシュ20を一体にしてこれらのブラシ保持端子21を一つにしても良い。
【0026】
図8は、このようにして組立てられたスリップリング装置の構造を模式的に示した図1のVIII-VIII線横断側面図である。
【0027】
スリップリング装置におけるブラシ18の取付けは、上述のようにして予め加工されたブラシ保持端子21のブラシ18を、ブラシ保持板15のブラシ保持孔22に挿入し、ブラシ支持板16のブラシ支持ガイド23に形成された対応する孔23a内にブラシ18の先端を支持させるようにする第1工程と、このようにして、必要な数のブラシ18をブラシ保持板15とブラシ支持板16とで保持させたブラシホルダ6を、筒状のリングハウジング3の開口13に組込む第2工程によって行なわれる。
【0028】
即ち、予め必要本数のブラシ18が取付けられたブラシホルダ6を筒状のリングハウジングの開口13に嵌め込むとき、ブラシホルダ6によって保持されているブラシ18が、対応するスリップリングの溝12に嵌るようにブラシの取付け位置がブラシ保持端子19によって設定されてブラシホルダ6に固定されているので、ブラシ18とスリップリング8とは、単にブラシホルダ6を筒状のリングハウジングの開口13に嵌め込むだけの簡単な作業で機械的な位置関係の設定との電気的な導通を実現することができる。
【0029】
また、ブラシホルダ6が、図4に示すような枠体17でブラシ保持板15とブラシ支持板16とを保持した構造のときは、ブラシ18の取付け状態が枠体17と枠体17との間から確認できるので、ブラシホルダ6を筒状のリングハウジング3に組込む前のブラシ18の保持状態も、ブラシホルダ6を筒状のリングハウジング3に組込んだ後のブラシ18とスリップリング8との位置関係や導電状態も、共に枠体17の間から容易に確認できる。
【0030】
ブラシホルダ6を筒状のリングハウジング3に組立てた後の、ブラシ18とスリップリング8との位置関係や導電状態が確認された後、この開口13は、カバー24で封じられて、図1のようなスリップリング装置が完成する。
【0031】
このように、本発明のスリップリング装置によれば、従来のような、ブラシとスリップリングとの取付け状態が目視できない状況を無くすことができ、ブラシとスリップリングとの接触の不安定さも解消して安定した性能のスリップリング装置を提供することができる。
【0032】
また、ブラシホルダへブラシを組込む作業も、予め加工されたブラシ保持端子をブラシホルダのブラシ保持孔へ嵌め込み、ブラシの先端が、ブラシ支持ガイドの溝又は孔に嵌るように取付け、その後に、ブラシホルダを筒状のリングハウジングに組込むだけの作業で良く、組立が簡単で性能の安定したスリップリング装置を提供することができる。
【0033】
尚、ブラシ18は、ブラシ保持端子21とブラシ支持ガイド23とによって横方向の移動が規制され、ブラシ18のスリップリング8に対する押圧力は、ブラシ18が直線状の形状の時は、ブラシ保持端子21とブラシ支持ガイド23の高さ位置とスリップリング8の外周との関係で一義的に決まるので、ブラシ18とスリップリング8との押圧力の調整をスリップリング装置の組立時に調整する必要もなくなり、安定した性能のスリップリング装置を提供することができる。
【0034】
また、図4では、ブラシ18の先端が支持されるブラシ支持板16のブラシ支持ガイド23は、横方向及び上方向の動きを規制する溝で示しているが、ブラシ支持ガイド23は溝の代わりにブラシの先端を緩く嵌めることができる孔でも良いことは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明の一実施形態のスリップリング装置の外観斜視図である。
【図2】本発明の一実施形態に係るスリップリング装置のスリップリング部の構造を示す軸方向縦断面図である。
【図3】本発明に係るスリップリング装置の筒状のリングハウジングの構造の一例を示す斜視図である。
【図4】本発明の一実施形態に係るスリップリング装置のブラシホルダの構造の一例を示す斜視図である。
【図5】本発明に係るブラシホルダをリングハウジングに取付けた状態を示すスリップリング装置の軸方向縦断の平面図である。
【図6】本発明に係るブラシ保持端子の構成の一例を示す斜視図である。
【図7】本発明に係るブラシ保持端子の他の構成の例を示す斜視図である。
【図8】本発明に係るスリップリング装置の要部構成を示すVIII-VIII線横断側面図である。
【符号の説明】
【0036】
1 スリップリング装置
2 電線
3 リングハウジング
4 電線
5 回転筒体
6 ブラシホルダ
7 軸受
8 スリップリング
9 摺動リング
10 摺動リング
11 絶縁リング
12 溝
13 開口
15 ブラシ保持板
16 ブラシ支持板
17 枠体
18 ブラシ
19 端子
20 絶縁ブッシュ
21 ブラシ保持端子
22 ブラシ保持孔
23 ブラシ支持ガイド
24 カバー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
スリップリングと、該スリップリングに摺り接触してスリップリング側と電気的な導通を行なうブラシを備えた装置において、
該ブラシは、ブラシの中間部がスリップリングとの電気的接触部となるように、該接触部の両側で保持されていることを特徴とするスリップリング装置。
【請求項2】
スリップリングと、該スリップリングに摺り接触してスリップリング側と電気的な導通を行なうブラシを備えた装置において、
該ブラシの一端が固着されたブラシ保持部と、
該ブラシが中間で該スリップリングの周面に押圧接触するよう該ブラシの他端を保持する第2のブラシ保持部とを備えたことを特徴とするスリップリング装置。
【請求項3】
スリップリングと、
該スリップリングを回転可能に支持する支持部材と、
該スリップリングに摺り接触してスリップリング側と電気的な導通を行なうブラシとを備えた装置において、
前記支持部材とは別体に形成され、前記ブラシを保持するブラシホルダを有し、該ブラシホルダは、
該ブラシの一端が固着されたブラシ保持部と、
該ブラシがその中間で該スリップリングの周面に押圧接触するよう該ブラシの他端を保持する第2のブラシ保持部とを備えていることを特徴とするスリップリング装置。
【請求項4】
スリップリングと、該スリップリングを回転可能に支持するリングハウジングと、該スリップリングに摺り接触してスリップリング側と電気的な導通を行なうブラシとを備えたスリップリング装置を製造するために、
前記ブラシの一端を固着したブラシ保持部と、スリップリング装置組立後該ブラシがその中間で該スリップリングの周面に押圧接触するよう該ブラシの他端を保持する第2のブラシ保持部とを備え、前記リングハウジングとは別体に形成されたブラシホルダを準備し、
該ブラシホルダを、予め該スリップリングを回転自在に支持したリングハウジングの開口部に取付けることを特徴とするスリップリング装置の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−205984(P2009−205984A)
【公開日】平成21年9月10日(2009.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−48604(P2008−48604)
【出願日】平成20年2月28日(2008.2.28)
【出願人】(000121327)遠藤工業株式会社 (11)
【Fターム(参考)】