説明

セパレータ及びセパレータの製造方法

【課題】単純な構成とするとともに部材同士の固定や接続を容易にできるサイクロン式のセパレータを提供する。
【解決手段】サイクロン式のセパレータ1は、内側に円形の空間を形成する筒形状に形成された外側円筒部10と、前記外側円筒部10の軸方向一端側に設けられ、前記外側円筒部10の内側の前記空間に連通する通路12aを形成する吸入管12と、前記外側円筒部10の内側において前記吸入管12よりも前記軸方向の他端側に配置され、その内側に軸方向の他端側に向かって径寸法が低減する孔部11aを有する内側円筒部11と、前記外側円筒部10の前記軸方向における一端側に配置され、その内側に前記外側円筒部10内の空間と区画される通路36を形成する上流管16と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、セパレータ及びセパレータの製造方法に関するものであり、特に流体を旋回させるサイクロン式のセパレータに関する。
【背景技術】
【0002】
井戸の揚水装置や種々の産業機器において、細かい砂や研磨材を分離するセパレータが用いられている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。サイクロン式のセパレータは、例えば円周接線上に吸入管が連結された円筒管と、円筒管の吸入口上に設けられた仕切り板と、仕切り板の上部であって中心に対向する位置に設けられた吐出口と、仕切り板の中心軸線上に設けられた上流管と、を備える。円筒管の上部には、排気弁を備えたカバーが接続されている。
【0003】
このようなセパレータにおいては、円筒管の下部に、遠心分離機能を有する円錐部(サイクロン部)が構成される。この円錐部の下部に分離した固体粒子を捕集するコレクタ部が構成される。コレクタ部は固体粒子の沈降を促し、蓄積量を確保するために、円錐部下端より拡大され、円筒管と同等の直径を有している。さらに、捕集部の下部には、捕集された固体粒子を排出するバルブを接続するための排出部が設けられている。
【0004】
このようなサイクロン式のセパレータにおいて、排出部は排出時の固体粒子の残留を防止するために円錐形状に構成されている。また、残留した固体粒子を目視で確認するために、円筒管全体を透明の材料とし、あるいは別途に透明の窓を有している。吸入管・上流管・円筒管・円錐部は、例えばステンレス等で構成され、耐食性向上のために内面が塗装されている。これらの吸入管・上流管・円筒管・円錐部は、互いの接続部分にフランジが形成され、フランジにおいてねじ止めにより接続されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−52351号公報
【特許文献2】実開平6−34718号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記技術には次のような問題がある。すなわち、上記構成のサイクロン式のセパレータは、ステンレス等により吸入管・上流管・円筒管・円錐部等を構成するとともに、これらの部材同士を、フランジにてねじ固定するため、構成が複雑であり、組み立て作業が困難であるという問題がある。
【0007】
そこで、本発明は、単純な構成とするとともに部材同士の固定や接続の作業を容易にするサイクロン式のセパレータ及びセパレータの製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様に係るサイクロン式のセパレータは、内側に円形の空間を形成する筒形状に形成された外側筒部と、前記外側筒部の軸方向一端側に設けられ、前記外側筒部の内側の前記空間に連通する通路を形成する吸入管と、前記外側筒部の内側において前記吸入管よりも前記軸方向の他端側に配置され、その内側に軸方向の他端側に向かって径寸法が低減する孔部を有する内側筒部と、前記外側筒部の前記軸方向における一端側に配置され、その内側に前記外側筒部内の空間と区画される通路を形成する吐出管と、を備えたことを特徴とする。
【0009】
本発明の他の一態様に係るサイクロン式のセパレータの製造方法は、内側に円形の空間を形成する筒形状に形成された外側筒部の、軸方向一端側に、前記外側筒部の内側の空間に連通する通路を有する吸入管を接続する工程と、前記外側筒部の内側に形成される円柱形の空間に、軸方向他端側の径寸法が低減する孔部を有する内側円筒部を挿入して配置する工程と、前記外側筒部の軸方向一端側の軸心部分に、内部に通路を形成する管状の吐出管を取り付ける工程と、を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、サイクロン式のセパレータを単純な構成とするとともに各部材同士の固定や接続を容易とすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の第1実施形態に係るサイクロン式セパレータの側面を一部切欠して示す説明図。
【図2】同サイクロン式セパレータの断面図。
【図3】同サイクロン式セパレータの弾性板の構成を示す説明図。
【図4】同サイクロン式セパレータの動作を示す説明図。
【図5】本発明の他の実施形態にかかるサイクロン式セパレータの側面を一部切欠して示す説明図。
【図6】本発明の他の実施形態にかかるサイクロン式セパレータの断面を示す説明図。
【図7】本発明の他の実施形態にかかるサイクロン式セパレータの側面を一部切欠して示す説明図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の第1実施形態にかかるセパレータ1及びセパレータの製造方法について、図1乃至図4を参照して説明する。なお、各図において適宜構成を拡大、縮小、省略して示している。各図中の矢印X,Y,Zはそれぞれ直交する3方向を示している。
【0013】
図1は、本実施形態にかかるサイクロン式のセパレータ1の一部を切欠して内部構成を示す側面図である。図2は、セパレータ1の断面図である。セパレータ1は、井戸の細砂などを分離・捕集する液体サイクロン式のセパレータ1であり、外側円筒部10(外側筒部)と、外側円筒部10の内部に挿入された内側円筒部11(内側筒部)と、外側円筒部10の一端側の外周に設けられた吸入管12と、吸入管12に接続された拡大継手13と、外側円筒部10の一端側の軸心部分に配される上流管15(吐出管)と、上流管15に接続される屈曲管16と、外側円筒部10の一端に設けられた第1端板17(閉塞部)と、外側円筒部10の他端側を塞ぐ第2端板19(閉塞部)と、外側円筒部10の他端側の開口に接続される排出管18と、排出管18に連続する複数の配管21〜25と、を備えて構成されている。
【0014】
外側円筒部10は、PVC等の樹脂で円柱状に構成され、内部に所定の径を有する円柱状の空間を構成している。
【0015】
内側円筒部11は、ウレタン等の耐摩耗性材料で構成され、外側円筒部10の内側の空間に挿入されている。内側円筒部11の外周面が、外側円筒部10の内周面に密着するように寸法設定されている。内側円筒部11は、外側円筒部10内に挿入され、外側円筒部10の矢印Zに沿う軸方向中央部分に接着により配置されている。内側円筒部11の軸心部分には、径が軸心方向の先端側が徐々に狭くなる円錐台形状の孔部11aが形成されている。
【0016】
吸入管12は、PVC等の樹脂材料で円筒形状に構成され、外側円筒部10の軸方向一端側に接続されている。吸入管12の軸心は外側円筒部10の接線方向に沿っている。吸入管12は、外側円筒部10の外側面に接着等により取り付けられている。吸入管12の内部に形成される通路12aは、外側円筒部10の内部の空間に連通する。
【0017】
吸入管12の端部には拡大継手13が接着により接続されている。拡大継手13は、外側円筒部10よりも小径に構成されるとともに吸入管12と同軸の円筒形状に構成される大円筒部13aと、大円筒部13aから先端側に向かって開口が狭まる円錐管状部13bと、円錐管状部13bの先端側において円筒形状をなす小円筒部13cと、を一体に備えて構成されている。
【0018】
さらに、吸入管12内の通路12aには、弾性板27が設けられている。弾性板27は、図3に示すように、弾性ゴム等から円板形状に構成され、中心に流通孔部27aと、この流通孔部27aから外周側に向けて放射状に切りかかれた切り込み部27bと、が形成されている。この流通孔部27aと切り込み部27bで形成される開口を通って流体が流通可能となっている。切り込み部27bは、例えば流通孔部27aを中心として十字状に切りかかれて構成されている。
【0019】
弾性板27は流体の圧力により変形可能であり、流れ込む流体の流量に応じて切り込み部27bの開放状態が変化することにより、流通面積を変化させる機能を有する。すなわち、定格流量時には中央の流通孔部27aの外周部が変形し、有効径が拡大し、損失抵抗を低減する。一方、小流量時には、差圧が小さいため、中央の流通孔部27aの外周部分は変形しない。このため有効径の変化により可動オリフィスの機能を実現できる。
【0020】
図1及び図2に示す上流管15は、樹脂製で外側円筒部10よりも小径の円筒形状に構成され、外側円筒部10の一端側の軸心部分に配置されている。上流管15の端部の外周部分が、第1端板17の内側の開口に接着により固定されている。
【0021】
屈曲管16は、上流管15の一端側に接続され、上方に向かって屈曲する円筒形状に構成されている。屈曲管16の端部の内周面が、上流管15の端部の外周面に接着され、接続されている。
【0022】
第1端板17は、円環板状に構成され、外側円筒部10の一端側において、上流管15の外周部分に形成される円環形状の開口を塞ぐ。
【0023】
第2端板19は、円環板状に構成され、外側円筒部10の他端側において、排出管18の外周部分に形成される円環形状の開口を塞ぐ。第2端板19の内側(軸方向一端側)の面は、軸心に向かって第2端板19の厚さが減少するように、傾斜している。
【0024】
第2端板19の開口には、排出管18が接着により接続されている。排出管18は、拡大継手13と同形状に構成され、外側円筒部10よりも小径に構成されるとともに外側円筒部10と同軸の円筒形状に構成される大円筒部18aと、大円筒部18aから先端側に向かって開口が狭まる円錐管状部18bと、円錐管状部18bの先端側において円筒形状をなす小円筒部18cと、を一体に備えて構成されている。排出管18の外周部分が、第2端板19の内側の開口に接着されて固定されている。
【0025】
排出管18の先端側には、逃がし用の複数の配管21〜25等が順次接続されている。これら配管21〜25の途中に、逃がし用の流路を開閉する開閉バルブ26が設けられている。これら排出管18、配管21〜25、開閉バルブ26により、捕集部35に連通するとともに開閉可能な固体粒子排出用の通路37が形成されている。
【0026】
外側円筒部10の内側は、軸方向一端側に円環形状の空間である第1空間31が形成されている。この第1空間31は外周接線に沿う吸入管12内の通路12aに連通している。第1空間31よりも先端側には、径が徐々に狭くなる円錐台形状の空間である第2空間32が形成される。通路12a、第1空間31、第2空間32により、流体を旋回させるサイクロン部34が構成される。サイクロン部34は円錐台形状に構成され、遠心分離機能を有する。
【0027】
外側円筒部10の内側において、サイクロン部34よりも先端側には大径の円柱形状の空間である捕集部35(第3空間)が形成される。捕集部35は固体粒子の沈降を促し、蓄積量を確保するために、サイクロン部34の下端より拡大され、第1空間31と同等の直径を有している。この捕集部35にて、旋回する流体から分離する固体粒子39(図4のみに示す)が収集される。
【0028】
さらに、第1空間31の軸心側に上流管15によって区画された流出用の通路36(第4空間)が形成される。この流出用の通路36は屈曲管16によって屈曲される。
【0029】
捕集部35のさらに先端側には、排出管18、配管21〜25、開閉バルブ26により、捕集部35に連通するとともに開閉可能な固体粒子排出用の通路37が形成されている。
【0030】
上記構成のサイクロン式のセパレータ1を製造する際には、まず、樹脂成形により円筒形状に構成された外側円筒部10に、内側円筒部11を挿入して接着する。つぎに、外側円筒部10の一端側の側部に吸入管12を接着して接続する。さらに外側円筒部10の軸心部分に上流管15と第1端板17を接着により取り付ける。
【0031】
一方、外側円筒部10の他端側に、第2端板19と排出管18を接着により取り付ける。さらに、吸入管12に拡大継手13を取り付け、上流管15に屈曲管16を取り付け、排出管18に配管21〜25を順次連続して取り付けるとともに開閉バルブ26を接続する。以上により、少ない部品点数で容易にサイクロン部34と捕集部35を形成することができる。また、外側円筒部10と第1端板17と上流管15、吸入管12と拡大継手13は、一体に樹脂成形されたものであっても良い。
【0032】
以下、本実施形態のセパレータ1の動作について、図4を参照して説明する。図4は、セパレータ1の動作を示す説明図である。
【0033】
流体は拡大継手13よりサイクロン部34に流入する。このとき、弾性板27が流量に応じて変形し、切り込みが適当な大きさに開閉するため、低格流量を維持することができる。また、吸入管12で通路を狭めることにより流速を確保する。
【0034】
流体はサイクロン部34にて旋回しながら、孔部11aの先端側に流れる。この孔部11aの先端部分において固体粒子が分離される。分離された固体粒子は捕集部35に捕集される。
【0035】
さらに、固体粒子が取り除かれた流体は、外側円筒部10の軸心部分を通って上方に戻り、上流管15及び屈曲管16内に形成された吐出用の通路36(第4空間)を通って、吐出される。
【0036】
また、定期的にバルブ26を開くことにより、捕集部35に捕集された砂などの固体粒子39は排出管18、配管21〜25によって形成された排出用の通路37を通って排出される。
【0037】
本実施形態にかかるセパレータ1は以下に掲げる効果を奏する。すなわち、樹脂材料から単純な形状に構成した各部材を、接着により固定する構成により、フランジまたはねじ固定部を設けて相互に接続する必要がない。さらに、各部材を単純な形状とすることができ、これらの配置を工夫したことにより、少ない部品点数で容易にサイクロン式のセパレータを製造することができる。また、各部材を樹脂で構成することにより、軽量化が可能となり、セパレータ全体を設置するために溝形鋼などからなる複数の支持部を締結する必要がなくなる。また、サイクロン部34の内面に耐摩耗性を工場するウレタンコーティングなどを施す必要がない。また、PVC等の樹脂に替えて透明樹脂より構成すれば、捕集部内の様子を確認するために別途の窓部を設ける必要がない。
【0038】
さらに、捕集部35に連通する固体粒子排出用の通路37を形成するとともに、この通路37を開閉可能なバルブ26を設けたことにより、バルブ26の開閉により固体粒子の定期的な排出が可能となる。したがって、捕集部35へ体積する砂などの固体粒子を定期的に取り除くことができるため、捕集部35を小さく設定することができる。したがって、セパレータ1の全体を小型化することが可能となるとともに、固体粒子がサイクロン部34まで体積して流出するのを防止できる。
【0039】
また、吸入管12に、流体の圧力に応じて変形可能なゴム等からなり、流通孔部27a及び放射状の切り込み部27bを有する弾性板27を設けたことにより、小流量時であっても適当な旋回流速を維持できる。したがって、高い遠心分離機能・分離性能を確保できる。このため、一般的に受水槽などへ一定の定格流量で運転できるので、家庭用途などの蛇口と直結されて使用することも可能である。
【0040】
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。
【0041】
例えば他の実施形態にかかるセパレータ2を図5及び図6に示す。セパレータ2は、外側円筒部10としてVP直管が用いられ、この外側円筒部10の両端の開口が、VPキャップ61,62により閉塞されている。内側円筒部11はウレタンパイプで構成され、内部に円錐台形状の孔部11aが形成されている。外側円筒部10の内側は一端側が他端側よりも小径となるような段差が形成され、この段差に係合することにより、内部の空間に挿入された内側円筒部11が固定される。上流管15及び吸入管12はVP直管で構成されている。さらに、屈曲管16、拡大継手13.18に代えて、VPバルブソケット63,64,65が取り付けられている。VPバルブソケット63と吸入管12との間には流体が流通する開口を有するPVC円板66が設けられている。以上のように構成されたセパレータ2においても、上記第1実施形態と同様の効果が得られる。
【0042】
さらに、他の実施形態として、図7に示すセパレータ3のように、吸入管12、拡大継手13及び第1端板17を一体として樹脂成形により形成してもよい。
【0043】
例えば、上記実施形態に例示された各構成要素を削除してもよく、各構成要素の形状、構造、材質等を変更できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。
【符号の説明】
【0044】
1…セパレータ、10…外側円筒部(外側筒部)、11…内側円筒部(内側筒部)、
11a…孔部、12…吸入管、12a…通路、13…拡大継手、15…上流管(吐出管)、
16…屈曲管、17…第1端板、18…排出管、19…第2端板、21〜25…配管、
26…開閉バルブ、27…弾性板(調節弁)、27a…流通孔部、27b…切込み部、
34…サイクロン部、35…捕集部、36…流出用の通路、37…排出用の通路。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内側に空間を形成する筒形状に形成された外側筒部と、
前記外側筒部の軸方向一端側に設けられ、前記外側筒部の内側の前記空間に連通する通路を形成する吸入管と、
前記外側筒部の内側において前記吸入管よりも前記軸方向の他端側に配置され、その内側に軸方向の他端側に向かって径寸法が低減する孔部を有する内側筒部と、
前記外側筒部の前記軸方向における一端側に配置され、その内側に前記外側筒部内の空間と区画される通路を形成する吐出管と、を備えたことを特徴とするサイクロン式のセパレータ。
【請求項2】
前記吸入管内の通路は、前記外側筒部の接線方向に沿い、
前記吐出管は前記外側筒部より細い管状を成し、
前記外側筒部の内部に、前記軸方向の一端側において前記吐出管の周りに形成される円環状の第1空間と、前記孔部によって前記第1空間から連続して軸方向他端側に向かって縮径する錐台形状の第2空間と、前記第2空間の前記他端側に連通するとともに前記第2空間の他端部よりも大径の第3空間と、前記第1空間の軸心側に配され前記第1空間と区画される第4空間と、が形成され、
前記吸入管の内部の通路から前記第1空間及び第2空間にわたって、流体を旋回させる錐台形状の空間であるサイクロン部が形成されるとともに、前記第3空間によって前記旋回する流体から分離する固体粒子を収集する空間である捕集部が形成され、前記第4空間によって流体が流出される流出用の通路が形成されることを特徴とする請求項1記載のサイクロン式のセパレータ。
【請求項3】
前記外側筒部の軸方向両端に、開口部分を塞ぐ閉塞部を備え、
前記外側筒部、前記内側筒部、前記吸入管、前記吐出管、及び前記閉塞部は、それぞれ樹脂材料から形成され、接続部分が互いに接着により固定されて接続されたことを特徴とする請求項1記載のサイクロン式のセパレータ。
【請求項4】
前記外側筒部の軸方向他端側に、前記捕集部に連通する排出用の通路が設けられ、前記接続部に、前記排出用の通路を開閉可能とする開閉弁が設けられたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか記載のサイクロン式のセパレータ。
【請求項5】
前記吸入管の内部の通路に、流体が通過可能な流通部を有するとともに流体の圧力により弾性変形することにより前記流通部の開閉状態を調節可能に構成された調節弁が設けられたことを特徴とする請求項1記載のサイクロン式セパレータ。
【請求項6】
前記調節弁は、弾性変形可能な円板状の部材に、中心部分から放射状に延びる切り込みを有して構成されることを特徴とする請求項5記載のサイクロン式のセパレータ。
【請求項7】
内側に空間を形成する筒形状に形成された外側筒部の、軸方向一端側に、前記外側筒部の内側の空間に連通する通路を有する吸入管を接続する工程と、
前記外側筒部の内側に形成される円柱形の空間に、軸方向他端側の径寸法が低減する錐台形状の孔部を有する内側筒部を挿入して配置する工程と、
前記外側筒部の軸方向一端側の軸心部分に、内部に通路を形成する管状の吐出管を取り付ける工程と、を備えたことを特徴とするサイクロン式のセパレータの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−247097(P2010−247097A)
【公開日】平成22年11月4日(2010.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−100243(P2009−100243)
【出願日】平成21年4月16日(2009.4.16)
【出願人】(000148209)株式会社川本製作所 (161)
【Fターム(参考)】