説明

セラミック振動子を具備する油圧動力ユニット、及び該油圧動力ユニットを具備する油圧エンジン

【課題】セラミック振動子を具備する油圧動力ユニット、及び該油圧動力ユニットを具備する油圧エンジンを提供する。
【解決手段】親環境的な電気エネルギーから回転動力を発生するエンジンで、流体流入口381と流体流出口と、弾性チューブ層と金属チューブ層との2層を具備し、金属チューブ層には、長手方向に延長されたスリットが周囲に複数個形成され、内部の中空部が、内部チューブの中空部と連通されて油圧チャンバを形成し、後方は閉鎖された振動チューブ375の後端に接するように配された振動子350、内部チューブに形成された流体流出口の外側に密着するように配された外部チェック部材、内部チューブの中空部内で、内部チューブの流体流入口を閉鎖するように、流体流入口381と、流体流入口の内壁の周囲とに接するように配された内部チェックリング、を含む油圧動力ユニット300a、300bと油圧エンジンである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、油圧動力ユニット(hydraulic power unit)と、これを具備する油圧エンジン(hydraulic engine)とに係り、さらに詳細には、セラミック振動子を備え、振動子の作用によって、流体を流入させ、かつ噴出させることができる油圧動力ユニットと、この油圧動力ユニットを備えて回転力を発生させる油圧エンジンとに関する。
【背景技術】
【0002】
車両や各種機械、器具などを駆動させる動力(回転力)として、化石燃料を燃焼させて得るのが一般的である。化石燃料を燃焼させれば、多量の二酸化炭素が排出され、二酸化炭素以外にも、各種有害物質が量産され、環境を汚染させる主な原因になる。また、原油や石炭のような化石燃料は、地球上に存在する量が限定されており、このような化石燃料に依存するのには限界があるということが広く認識されている。このために、新たなエネルギー源を見出そうとすると共に、既存のエネルギーを効率的に使用する方法が広く研究されている。
【0003】
これまでの研究成果のうちには、バッテリを充電し、電気エネルギーで車両や機械装置の動力を得る方式や、既存の化石燃料を燃焼させる方式や、それと共にバッテリを使用するハイブリッド方式などがある。しかし、これまでの電気エネルギーを活用する動力発生装置(エンジン)は、その性能に限界があった。このために、使用において、二酸化炭素の発生がなく、親環境的な電気エネルギーを使用しつつ、性能が向上し、かつ長寿命の新たな方式の動力発生装置を開発する必要性が大きく叫ばれている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前述の問題点を含んださまざまな問題点を解決するためのものとして、本発明の目的は、親環境的な電気エネルギーを使用し、回転動力を発生させるエンジンであり、性能が向上し、かつ長寿命の新たなエンジンを提供することである。
【0005】
また、本発明の目的は、新たなエンジンを具現するために、作動流体を強い力で噴出することができる親環境的であって長寿命の新たな油圧動力ユニットを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前述のような本発明の目的は、内側に中空部が形成され、表面に流体が流入する流体流入口と、流体が排出される流体流出口とが形成されており、先端部が閉鎖された内部チューブ;内側に中空部が形成され、柔軟な材質で設けられた弾性チューブ層と、前記弾性チューブ層に接して弾性を有する金属材質で設けられた金属チューブ層と、を具備し、前記金属チューブ層には、長手方向に延長されたスリットが周囲に複数個形成され、内部の中空部が、前記内部チューブの中空部と連通されて油圧チャンバを形成し、後方は、閉鎖された振動チューブ;前記振動チューブの後端に接するように配され、前記振動チューブの後端が、前記油圧チャンバの内側に突出した状態を維持させる後端突出部;前記後端突出部に固定されたものであり、前記後端突出部を、前記油圧チャンバの内側及び外側に変形可能なように配し、前記内部チューブが形成する中空部内の流体の圧力を昇降させる振動子;前記内部チューブに形成された流体流出口の外側に密着するように配された弾性材の外部チェック部材;弾性材で設けられたものであり、前記内部チューブの中空部内で、前記内部チューブの流体流入口を閉鎖するように、前記流体流入口と、前記流体流入口の内壁の周囲とに接するように配された内部チェックリング;を含む油圧動力ユニットを提供することによって達成される。
【0007】
ここで、前記振動子は、逆圧電効果によって電気が印加されれば、変形するものであり、前記内部チューブの中空部内側とその反対側とに変形しうるものである。
【0008】
ここで、前記流体流入口は、前記内部チューブの周囲に沿って複数個が形成されており、前記内部チェックリングが、前記流体流入口にいずれも接するように配され、1つの内部チェックリングで、複数個の流体流入口をいずれも閉鎖するのである。
【0009】
ここで、前記流体流出口は、前記内部チューブの周囲に沿って複数個が形成されており、前記外部チェック部材は、リング状に設けられ、前記流体流出口にいずれも接しつつ、前記内部チューブの外側周囲を覆い包むように配され、1つの外部チェック部材が複数個の流体流出口をいずれも閉鎖するのである。
【0010】
ここで、前記外部チェック部材は、球形または楕円体に設けられ、前記流体流出口と外部ハウジングとの間に密着するように配されたものである。
【0011】
ここで、前記内部チューブの閉鎖された先端には、先端軸圧部が配され、前記先端軸圧部は、軸圧プレート、先端キャップ及びスプリングを含み、前記スプリングが、前記先端キャップと前記軸圧プレートとの間に配され、前記先端キャップに対して、前記軸圧プレートを、前記油圧チャンバ内側に押す方向に力を作用させるのである。
【0012】
ここで、前記内部チューブの外部に、前記内部チューブの中心軸を中心に回転自在に、前記内部チューブと結合された方向転換チューブをさらに含み、前記方向転換チューブには、前記内部チューブの流体流出口と連通され、流体を外部に流出可能にする1つの流体排出開放部と、前記内部チューブの流体流入口と連通され、流体を油圧チャンバ内部に流入可能にし、前記流体排出開放部と周囲方向に45°離隔された2個の流体流入開放部と、が形成されている。
【0013】
また、前述のような本発明の目的は、ハウジング;前記ハウジングの内部に回転自在に支持され、周囲にロータブレードが配されたロータ;前記ロータの周囲に沿って複数個が離隔されて配された油圧動力ユニット;前記ロータの回転によって共に回転するものであり、前記ハウジングの外側に突出した出力軸;を具備し、前記油圧動力ユニットは、内側に中空部が形成され、表面に流体が流入する流体流入口と、流体が排出される流体流出口と、が形成されており、先端部が閉鎖された内部チューブ;内側に中空部が形成され、柔軟な材質で設けられた弾性チューブ層と、前記弾性チューブ層に接して弾性を有する金属材質で設けられた金属チューブ層と、を具備し、前記金属チューブ層には、長手方向に延長されたスリットが周囲に複数個形成され、内部の中空部が、前記内部チューブの中空部と連通されて油圧チャンバを形成し、後方は閉鎖された振動チューブ;前記振動チューブの後端に接するように配され、前記振動チューブの後端が、前記油圧チャンバの内側に突出した状態を維持させる後端突出部;前記後端突出部に固定されたものであり、前記後端突出部を、前記油圧チャンバの内側及び外側に変形可能なように配し、前記内部チューブが形成する中空部内の流体の圧力を昇降させる振動子;前記内部チューブに形成された流体流出口の外側に密着するように配された弾性材の外部チェック部材;弾性材で設けられたものであり、前記内部チューブの中空部内で、前記内部チューブの流体流入口を閉鎖するように、前記流体流入口と、前記流体流入口の内壁の周囲とに接するように配された内部チェックリング;を含み、前記内部チューブの流体流出口を介して流出した流体が、前記ロータブレードを加圧して出力軸の回転力を発生させる油圧エンジンを提供することによって達成される。
【0014】
ここで、前記振動子は、逆圧電効果によって電気が印加されれば、変形するものであり、前記内部チューブの中空部内側とその反対側とに変形しうるものである。
【0015】
ここで、前記流体流入口は、前記内部チューブの周囲に沿って複数個が形成されており、前記内部チェックリングが、前記流体流入口にいずれも接するように配され、1つの内部チェックリングで複数個の流体流入口をいずれも閉鎖するのである。
【0016】
ここで、前記流体流出口は、前記内部チューブの周囲に沿って複数個が形成されており、前記外部チェック部材は、リング状に設けられ、前記流体流出口にいずれも接しつつ、前記内部チューブの外側周囲を覆い包むように配され、1つの外部チェック部材が複数個の流体流出口をいずれも閉鎖するのである。
【0017】
ここで、前記外部チェック部材は、球形または楕円体に設けられ、前記流体流出口と外部ハウジングとの間に密着するように配されたものである。
【0018】
ここで、前記内部チューブの閉鎖された先端には、先端軸圧部が配され、前記先端軸圧部は、軸圧プレート、先端キャップ及びスプリングを含み、前記スプリングが、前記先端キャップと前記軸圧プレートとの間に配され、前記先端キャップに対して、前記軸圧プレートを、前記油圧チャンバ内側に押す方向に力を作用させるのである。
【0019】
ここで、前記内部チューブの外部に、前記内部チューブの中心軸を中心に回転自在に、前記内部チューブと結合された方向転換チューブをさらに含み、前記方向転換チューブには、前記内部チューブの流体流出口と連通され、流体を外部に流出可能にする1つの流体排出開放部と、前記内部チューブの流体流入口と連通され、流体を油圧チャンバ内部に加圧流入可能にし、前記流体排出開放部と周囲方向に45°離隔された2個の流体流入開放部と、が形成されたものである。
【0020】
ここで、前記油圧動力ユニットの振動子の駆動電力を提供する駆動モジュールをさらに含み、前記油圧動力ユニットは偶数個が使われ、前記駆動モジュールは、前記油圧動力ユニットのうち一つには、振動子が油圧チャンバ内の体積を低減させる方向に変形されるように信号を印加することによって、当該油圧動力ユニットから流体を噴出させ、前記油圧動力ユニットうちの他の一つには、振動子が油圧チャンバ内の体積を拡大させる方向に変形されるように信号を印加することによって、油圧チャンバ内部を減圧させ、隣接した油圧動力ユニットから噴出した流体を油圧チャンバ内に流入させるように駆動し、駆動周波数の供給時間差を利用して駆動流体を増減させ、方向転換軸を正回転位置あるいは逆回転位置に位置するように駆動して回転方向を制御するのである。
【発明の効果】
【0021】
本発明による油圧エンジンでは、油圧エンジンを構成する油圧動力ユニットに含まれたセラミック振動子で、逆圧電効果を主に活用する。逆圧電効果によれば、駆動電圧、駆動周波数及びセラミック振動子の剛性(rigidity)によって、セラミック振動子で、変位と大きい力とが発生し、この変位と大きい力とによって、作動流体をロータブレードに強く加圧させて噴出させるために、ロータを回転させるトルクを非常に大きくすることができる。特に、加えられる駆動信号の供給時間を調整し、流量を任意に変更することができて望ましい。
【0022】
また、本発明による油圧エンジンは、駆動モジュールで、油圧動力ユニットに含まれたセラミック振動子に印加する信号を発生させるが、使われる駆動モジュールに含まれた二次バッテリの電力以外には、さらに電力や燃料を必要としないように構成されている。従って、さらなる電力や燃料の供給なしに、セラミック振動子、セラミック振動子に駆動信号を印加するのに必要な電力を提供する二次バッテリ、及びセラミック振動子の寿命範囲内で持続的に油圧エンジンの駆動が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の一実施形態による油圧エンジンの外観を示す斜視図である。
【図2】図1に図示された油圧エンジンの内部に配されたロータと、油圧動力ユニットとの位置関係を示す側面図であり、2つの油圧動力ユニットが対をなして作動する方式を示す図面である。
【図3】油圧動力ユニットの方向を同時に変えてロータの回転方向を変更させた場合の図面である。
【図4】図1で、ハウジング内部に設けられたロータと、ロータ両側に配された2つの油圧動力ユニットとの位置関係を示す部分断面図である。
【図5】油圧動力ユニットの細部構成を示す断面図である。
【図6】図5のA−A線に沿って切り取った振動チューブの断面図である。
【図7】方向転換チューブの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の望ましい実施形態について、添付された図面を参照しつつ、さらに詳細に説明する。
【0025】
図1には、本発明による油圧エンジンの外観を示す斜視図が図示されており、図2は、図1に図示された油圧エンジンの内部に配されたロータと、油圧動力ユニットとの位置関係を示す側面図であり、2つの油圧動力ユニットが対をなして作動する方式を示す図面が図示されている。
【0026】
図1及び図2に図示されているように、本発明による油圧エンジン100は、ハウジング200、ロータ130、出力軸110及び複数個の油圧動力ユニット300a,300b,300c,300dを具備している。
【0027】
前記ハウジング200は、本発明の実施形態1による油圧エンジンの外形を構成する部材である。前記ハウジング200には、複数個の油圧動力ユニット300a,300b,300c,300dが配されるスロット210a,210b,210c,210dが形成されており、それぞれのスロット210a,210b,210c,210dは、前記ハウジング200の内部に形成された流路(図示せず)によって連結されている。
【0028】
前記ロータ130は、前記ハウジング200の内部に回転自在に配される部材であり、ロータ本体131と、ロータ本体131の回転軸を基準に、ロータ本体131の半径方向に突設された複数個のロータブレード135と、を具備する。
【0029】
前記出力軸110は、前記ロータ130の回転軸が延びたもの、あるいは前記ロータ130の回転軸と一体に設けられたものであり、前記ハウジング200の外部に突設される。
【0030】
前記油圧動力ユニット300a,300b,300c,300dは、前記ロータ130に配された複数個のロータブレード135に向かって、前記ロータ本体131の接線方向に流体を噴出させる機能を行うものであり、前記ロータ130の周囲に、図2に図示されているように、4個が設けられる。もちろん、本発明による油圧エンジンが、4個の油圧動力ユニットを具備するものであると限定されるものではなく、2個ずつ組になって動作自在に、2個以上配されさえすれば、本発明の範囲に属するのである。
【0031】
図1に図示された油圧エンジンで、ロータ周辺に配された4個の油圧動力ユニットは、二つが組をなして流体の流れを形成する方式で動作する。特に、油圧エンジンに配された4個の油圧動力ユニットがロータを回転させる動作は、二段階からなる。そのうち第1段階は、図2で太い矢印で表示されており、第2段階は、図2で細い矢印で図示されている。
【0032】
図2に図示されているように、第1段階は、上部に位置する2つの油圧動力ユニット300a,300bのうち左側に配された油圧動力ユニット300aは、流体を噴出させ、右側に配された油圧動力ユニット300bは、流体を引き入れて内部に加圧流入させる。同時に、下部に位置する2つの油圧動力ユニット300c,300dのうち右側に配された油圧動力ユニット300cは、流体を噴出させ、左側に配された油圧動力ユニット300dは、流体を引き入れて内部に加圧流入させる。
【0033】
図2に図示されているように、第2段階は、左側に位置する2つの油圧動力ユニット300a,300dのうち下に配された油圧動力ユニット300dは、流体を噴出させ、上に配された油圧動力ユニット300aは、流体を引き入れて内部に加圧流入させる。同時に、右側に位置する2つの油圧動力ユニット300b,300cのうち上に配された油圧動力ユニット300bは、流体を噴出させ、下に配された油圧動力ユニット300cは、流体を引き入れて内部に加圧流入させる。
【0034】
第1段階が終了すれば、第2段階が進められ、それぞれの段階が順次に反復的に遂行されつつ、ロータが回転する。
【0035】
回転力を必要とする車両や機械装置に、プーリ111、ベルト、ギアのような動力伝達要素を介して、本発明の油圧エンジンの出力軸110を連結する方式で、本発明による油圧エンジン100を使用することが可能である。
【0036】
図2に図示されているように、流体で充填された空間内で、ロータブレードの断面形状を、流体進行方向に対向する面が突き出て形成されるようにする場合には、流体と接する面積が増大し、ロータブレードがさらに大きい力を受けることになる。
【0037】
図3には、油圧動力ユニット300の方向を同時に変え、ロータの回転方向を変更させた場合の図面が図示されている。
【0038】
図3に図示されているように、ロータと独立して回転が制御されるギア140が、それぞれの油圧動力ユニット300の先端部に配されたギア620と噛み合わされて1つのギアを回転させれば、他のギアが共に回転自在になる。これを介して、油圧動力ユニットの流体噴出方向を変更することが可能であり、流体噴出方向を調節すれば、ロータの回転方向を変えることができる。このときの油圧動力ユニットの回転角度を、90°にすることができるが、本発明では45°にすることもでき、このための構成は、以下で、方向転換チューブ330(図4)の構成について説明しつつ、さらに詳細に述べる。
【0039】
図4には、図1で、ハウジング内部に設けられたロータと、ロータ両側に配された2つの油圧動力ユニットとの位置関係を示す部分断面図が図示されている。
【0040】
図4に図示されているように、ロータを中心に、油圧動力ユニットが両側に配される。それぞれの油圧動力ユニットは、基本的に同じ構成を有するが、先端部(下方部)の一部構成が互いに異なる。
【0041】
300aと示されている油圧動力ユニットの先端部には、ギア及び方向転換チューブ330と連結された方向転換軸400が配される。この方向転換軸400を回転させ、それぞれの油圧動力ユニットに配された方向転換チューブ330を回転させることが可能である。この方向転換軸400は、油圧動力ユニットのうち一つだけに設けられても十分である。
【0042】
300bと示されている油圧動力ユニットの先端部には、先端軸圧部が設けられている。この先端軸圧部は、あらゆる油圧動力ユニットにいずれも設けられる必要はなく、組をなして動作する2つの油圧動力ユニットのうち、最初の駆動信号で、流体を噴出させる機能を行う1つの油圧動力ユニットにだけ設けられてよい。先端軸圧部の構成は、図5を参照しつつさらに詳細に説明する。
【0043】
図5には、油圧動力ユニットの細部構成を示す断面図が図示されている。図5に図示されているように、油圧動力ユニットは、先端軸圧部、内部チューブ380、振動チューブ375、後端突出部390、振動子350、内部チェックリング340、外部チェックリング320、方向転換チューブ330を含む。
【0044】
前記先端軸圧部は、油圧チャンバ384内で、流体が最初に流出するとき、油圧チャンバ384内に最初の流出を吸収する機能を行うものであり、先端キャップ310、スプリング363及び軸圧プレート361を含む。前記先端キャップ310は、前記内部チューブ380と結合され、前記軸圧プレート361は、前記内部チューブ380の先端側を閉鎖する。前記スプリング363は、先端キャップ310と前記軸圧プレート361とに、両端がそれぞれ結合される。
【0045】
前記内部チューブ380は、作動流体を含んでいる部分であり、前記軸圧プレート361、前記振動チューブ375と共に、油圧チャンバ384を形成する。前記内部チューブ380には、流体流出口383と流体流入口381が、それぞれ一つ以上形成されている。
【0046】
前記振動チューブ375は、前記振動子350の動作によって、油圧チャンバ384の体積を低減させるように変形するものであり、振動子振幅が制限的であるという振動子の限界を克服し、振動子の動きによって移動する流体の流量増加のために使われるのである。前記振動チューブ375は、金属チューブ層371と弾性チューブ層372との2層構造によって形成される。前記金属チューブ層371には、長手方向に沿って、複数個のスリット371a(図6)が形成されている。振動チューブ375については、図6を参照しつつ、さらに詳細に説明する。
【0047】
前記後端突出部390は、前記振動チューブ375の後端に配され、振動チューブ375の後端が油圧チャンバ384の内側に突出した形状を維持させる部材である。
【0048】
前記振動子350は、前記後端突出部390の後方に固定され、前記油圧チャンバ384の内側に変形しうる部材である。前記振動子350は、圧電素子から作られ、望ましくは、圧電素子が積層されたスタック状に設けられる。
【0049】
前記内部チェックリング340は、前記内部チューブ380に形成された流体流入口381に載置されるように位置し、前記流体流入口381を開閉する機能を行う。前記流体流入口381が形成された前記内部チューブ380の部分には、前記内部チューブ380の内壁周囲に沿って、V字形の溝が形成されており、このV字形の溝に、前記内部チェックリング340が載置される。
【0050】
前記外部チェックリング320は、前記内部チューブ380に形成された流体流出口383に載置されるように位置し、前記流体流出口383を開閉する機能を行う。前記流体流出口383が形成された前記内部チューブ380の部分には、前記内部チューブ380の外壁周囲に沿ってV字形の溝が形成されており、このV字形の溝に、前記外部チェックリング320が載置される。
【0051】
前記方向転換チューブ330は、前記内部チューブ380の外側に配されたものであり、油圧チャンバ384から流出した流体の噴出方向と、油圧チャンバ384に流入する流体の流入方向とを調節する機能を行う。方向転換チューブ330については、以下、図7を参照しつつ、さらに詳細に説明する。
【0052】
以下では、振動チューブ375と方向転換チューブ330との構成について、図面を参照しつつ、さらに詳細に説明する。
【0053】
図6には、図5のA−A線に沿って切り取った振動チューブ375の断面図が図示されている。
【0054】
図6に図示されているように、振動チューブ375は、2層を含むが、内部に位置する層は、弾性変形及び復元が容易に起こる弾性チューブ層372であり、例えば、ウレタンやゴムなどの材質によって設けられる。外部に位置する層は、金属材質で設けられ、チューブの長手方向に沿って長く形成された複数個のスリット371aが、チューブの周囲方向に所定間隔をなしつつ形成された形態を有する金属チューブ層371である。
【0055】
前記金属チューブ層371は、前記弾性チューブ層372に比べては、弾性係数が大きい材質によって設けられるが、スリット371aが形成されており、油圧チャンバ384内側への変形及び復元が可能である。
【0056】
前記振動チューブ375のうち弾性チューブ層372の内部チューブ380側の端部には、突起375a(図5)が形成され、内部チューブ380の端部外側には、前記突起375aを収容する溝が形成されており、前記弾性チューブ層372が前記内部チューブ380にしっかり固定される。
【0057】
図7には、方向転換チューブ330の斜視図が図示されている。図7に図示されているように、前記方向転換チューブ330は、円形断面を有するチューブに、3個の開放部(opening)331,332,333が形成されている。そのうちの一つは、流体排出開放部であり、流体排出開放部は、流体流出口383側(先端側)に形成されており、他の2個は、流体流入開放部と第3流入開放部とであり、流体流入口381側(後端側)に形成されている。図7のx軸は、前記方向転換チューブ330の中心軸に該当し、x軸周囲方向でy軸を基準線とするとき、流体排出開放部331は、0°から45°の範囲に位置し、流体流入開放部332は、0°から−45°の範囲に位置し、第3流入開放部333は、45°から90°の範囲に位置する。図2で、300aと示されている油圧動力ユニットが、太い矢印で表示されているように、300bと示されている油圧動力ユニット側に流体を排出するときには、前記方向転換チューブ330は、図7に図示されているような状態を維持する。油圧エンジンの出力軸の回転方向を変えるときには、前記方向転換チューブ330をx軸を中心に時計回り方向に45°回転させるが、このときには、流体排出開放部331を介した下方への噴出と、第3流入開放部333を介した側方向からの流体流入が可能になる。
【0058】
一方、本発明で、外部チェックリング320は、弾性材の部材であり、流体流出口を開閉する機能を行うが、リング状ではなく、ボール状でも同じ機能を遂行するように構成することができる。例えば、流体流出口にチェックボールが載置されるボールシートを形成し、チェックボールを位置させた後、チェックボールを流体流出口に密着させるように外部ハウジングを設けることができる。この場合には、チェックボールが、流体流出口と外部ハウジングとの間で若干抑えられた状態で維持され、油圧チャンバ384内部の圧力が増大すれば、チェックボールが変形されつつ流体流出口が開放される。もちろん、油圧チャンバ384の内部圧力が減圧されれば、チェックボールは、流体流出口に密着して流体流出口を閉鎖する。
【0059】
以下、本発明の油圧エンジンに使われる油圧動力ユニットの作動方式について説明する。
【0060】
まず、振動子350が、内部チューブ380の内側、すなわち、油圧チャンバ384の体積を低減させる方向に変形すれば、振動チューブ375で、ハウジングに接する部分が振動チューブ375の内側に収縮変形され、油圧チャンバ384内部の圧力が上昇する。これにより、流体流入口381は、内部チェックリング340によって閉鎖され、外部チェックリング320が変形し、流体流出口383を介して作動流体が流出する。また、流体流出口383を通過した流体は、方向転換チューブ330の流体排出口331を介して、ロータブレード135に向かって排出される。
【0061】
反対に、振動子350が内部チューブ380の外側、すなわち、油圧チャンバ384の体積を原状回復させる方向に変形すれば、振動チューブ375が原位置に復帰し、油圧チャンバ384の圧力が下降する。これにより、流体流入口381が開放され、加圧作動流体が油圧チャンバ384内に加圧流入し、振動チューブ375を原位置に復帰させる。
【0062】
一方、1対の各油圧動力ユニット間に、駆動流体の流出量と流入量との小差を常に均衡するように維持させる軸圧部(accumulator)を1つの油圧動力ユニットの先端部に配する。
【0063】
この軸圧部は、密閉されたハウジング内で、初期に停止した状態である流体が、装置の始動と共に早く動くことができるように助けとなる機能も遂行する。すなわち、駆動を始めることができるように、振動子が初めて起動を行って加圧状態を作れば、軸圧部のスプリングが圧縮されつつ軸圧を形成し、早い始動を可能にし、振動子の最初の起動で発生する流体は、油圧動力ユニットの先端部に流入蓄積し、停止状態では、蓄積された流体を流出させつつ、スプリングの復原力によって、元の状態に復帰し、常時再始動を容易にする。
【0064】
一方、以上のような動作を具現するためには、油圧動力ユニット自体の構成以外に、油圧動力ユニットの振動子350に加えられる駆動信号を制御する駆動モジュールが、別途に共に使われることが望ましい。
【0065】
駆動モジュールが油圧動力ユニットを制御させる場合の油圧エンジンの構成特性を要約すれば、次の通りである。
【0066】
駆動モジュールでは、基本的に2つの油圧動力ユニットに対して、それぞれ駆動信号を同時に印加させる。
【0067】
駆動モジュールの最初の駆動信号によって、油圧動力ユニットに配された振動子350が、油圧チャンバ384内の圧力を上昇させる方向(前進方向)に変形され、これによる振動チューブ375の変形によって、油圧チャンバ384内の流体に力が作用する。このとき、作用する力は、振動子350の特性上非常に大きく、この大きい力が、油圧チャンバ384内の流体に伝達される。この力によって、内部チェックリング340は、内部チェックリング340が載置されたV溝に密着し、流体流入口を遮断した状態で維持し、油圧チャンバ384の壁面より剛性が小さい外部チェックリング320が変形されつつ、流体流出口383を介して流体が押されて行く。
【0068】
駆動モジュールの最初の駆動信号は、隣接した他の油圧動力モジュールの振動子350にも印加されるが、このときの信号は、油圧チャンバ384内の圧力を減圧させる方向(後進方向)に、振動子350と振動チューブ375とが変形する。油圧チャンバ384内の圧力が減圧されることにより、外部チェックリング320は、流体流出口383に密着した状態を維持し、内部チェックリング340は、流体流入口381を密閉せずに、内部チェックリング340が位置する流体流入口381を介して流体が加圧流入する。
【0069】
本発明の油圧動力ユニットと、その内外部の連結されたあらゆる部材との内部を流体で満たして密閉させる場合には、密閉された空間内部の流体を所望の方向に循環させつつ、流体内部に空洞(cavitation)現象の発生を阻止することができる。
【0070】
排出口を介して排出される流体の量を増大させるためには、振動子350の変形量、すなわち、ストロークを大きくする必要がある。ストロークを大きくする方法は、印加される電気エネルギーの電圧を高める方法と、器具面で、振動子350として使われる圧電素子を複数個積層させてスタックを構成する方法とがある。
【0071】
以上、本発明について説明するにあたり、図面に図示された実施形態を参考にして説明したが、それらは例示的なものではなく、本技術分野の当業者であるならば、それらから多様な変形及び均等な他の実施形態が可能であるという点を理解するであろう。よって、本発明の真の技術的保護範囲は、特許請求の範囲の技術的思想によって決まるものである。
【符号の説明】
【0072】
100 油圧エンジン
110 出力軸
111 プーリ
115 ロータ回転軸
130 ロータ
131 ロータ本体
135 ロータブレード
140,620 ギア
160 振動子ハウジング
161 冷却循環孔
170,200 ハウジング
171 オイル孔
210a,210b,210c,210d スロット
300,300a,300b,300c,300d 油圧動力ユニット
310 先端キャップ
311 噴出口
320 外部チェックリング
330 方向転換チューブ
331,332,333 開放部
334 チューブ支持部
340 内部チェックリング
350 振動子
351 電源連結部
361 軸圧プレート
362 先端軸圧室
363 スプリング
371 金属振動チューブ層
371a スリット
372 弾性チューブ層
375 振動チューブ
375a 突起
380 内部チューブ
381 流体流入口
383 流体流出口
384 油圧チャンバ
390 後端突出部
391 突出部
400 方向転換軸

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内側に中空部が形成され、表面に流体が流入する流体流入口と、流体が排出される流体流出口と、が形成されており、先端部が閉鎖された内部チューブ(380)と、
内側に中空部が形成され、柔軟な材質で設けられた弾性チューブ層(372)と、前記弾性チューブ層(372)に接して弾性を有する金属材質で設けられた金属チューブ層(371)と、を具備し、前記金属チューブ層(371)には、長手方向に延長されたスリット(371a)が周囲に複数個形成され、内部の中空部が、前記内部チューブ(380)の中空部と連通されて油圧チャンバ(384)を形成し、後方は閉鎖された振動チューブ(375)と、
前記振動チューブ(375)の後端に接するように配され、前記振動チューブ(375)の後端が、前記油圧チャンバ(384)の内側に突出した状態を維持させる後端突出部(390)と、
前記後端突出部(390)に固定されたものであり、前記後端突出部(390)を、前記油圧チャンバ(384)の内側及び外側に変形可能なように配し、前記内部チューブ(380)が形成する中空部内の流体の圧力を昇降させる振動子(350)と、
前記内部チューブ(380)に形成された流体流出口(383)の外側V溝に密着するように配された弾性材の外部チェック部材(320)と、
弾性材で設けられたものであり、前記内部チューブ(380)の中空部内で、前記内部チューブ(380)の流体流入口を閉鎖するように、前記流体流入口と、前記流体流入口の内壁のV溝周囲とに接するように配された内部チェックリング(340)と、を含む油圧動力ユニット。
【請求項2】
前記振動子(350)は、逆圧電効果によって電気が印加されれば、変形するものであり、前記内部チューブ(380)の中空部内側とその反対側とに変形しうることを特徴とする請求項1に記載の油圧動力ユニット。
【請求項3】
前記流体流入口は、前記内部チューブ(380)の周囲に沿って複数個が形成されており、前記内部チェックリング(340)が、前記流体流入口のV溝にいずれも接するように配され、1つの内部チェックリング(340)で、複数個の流体流入口をいずれも閉鎖することを特徴とする請求項1又は2に記載の油圧動力ユニット。
【請求項4】
前記流体流出口は、前記内部チューブ(380)の周囲に沿って複数個が形成されており、前記外部チェック部材(320)は、リング状に設けられ、前記流体流出口にいずれも接しつつ、前記内部チューブ(380)の外側V溝周囲を覆い包むように配され、1つの外部チェック部材(320)が複数個の流体流出口をいずれも閉鎖することを特徴とする請求項1、2又は3に記載の油圧動力ユニット。
【請求項5】
前記外部チェック部材(320)は、球形または楕円体に設けられ、前記流体流出口と外部ハウジングとの間に密着するように配されたことを特徴とする請求項1、2、3又は4に記載の油圧動力ユニット。
【請求項6】
前記内部チューブ(380)の閉鎖された先端には、先端軸圧部が配され、
前記先端軸圧部は、軸圧プレート(361)、先端キャップ(310)及びスプリング(363)を含み、
前記スプリング(363)が、前記先端キャップ(310)と前記軸圧プレート(361)との間に配され、前記先端キャップ(310)に対して、前記軸圧プレート(361)を前記油圧チャンバ384の内側に押す方向に力を作用させることを特徴とする請求項1、2、3,4又は5に記載の油圧動力ユニット。
【請求項7】
前記内部チューブ(380)の外部に、前記内部チューブ(380)の中心軸を中心に回転自在に、前記内部チューブ380と結合された方向転換チューブ(330)をさらに含み、
前記方向転換チューブ(330)には、
前記内部チューブ(380)の流体流出口と連通され、流体を外部に流出可能にする1つの流体排出開放部と、
前記内部チューブ(380)の流体流入口と連通され、流体を油圧チャンバ(384)の内部に流入可能にし、前記流体排出開放部と周囲方向に45°離隔された2個の流体流入開放部と、が形成されたことを特徴とする請求項1、2、3,4,5又は6に記載の油圧動力ユニット。
【請求項8】
ハウジングと、
前記ハウジングの内部に回転自在に支持され、周囲にロータブレードが配されたロータと、
前記ロータの周囲に沿って複数個が離隔されて配された油圧動力ユニットと、
前記ロータの回転によって共に回転するものであり、前記ハウジングの外側に突出した出力軸(110)と、を具備し、
前記油圧動力ユニットは、
内側に中空部が形成され、表面に流体が流入する流体流入口と、流体が排出される流体流出口と、が形成されており、先端部が閉鎖された内部チューブ(380)と、
内側に中空部が形成され、柔軟な材質で設けられた弾性チューブ層(372)と、前記弾性チューブ層(372)に接して弾性を有する金属材質で設けられた金属チューブ層(371)と、を具備し、前記金属チューブ層(371)には、長手方向に延長されたスリット(371a)が周囲に複数個形成され、内部の中空部が、前記内部チューブ(380)の中空部と連通されて油圧チャンバ(384)を形成し、後方は閉鎖された振動チューブ(375)と、
前記振動チューブ(375)の後端に接するように配され、前記振動チューブ(375)の後端が、前記油圧チャンバ(384)の内側に突出した状態を維持させる後端突出部(390)と、
前記後端突出部(390)に固定されたものであり、前記後端突出部(390)を前記油圧チャンバ(384)の内側及び外側に変形可能なように配し、前記内部チューブ(380)が形成する中空部内の流体の圧力を昇降させる振動子(350)と、
前記内部チューブ(380)に形成された流体流出口(383)の外側のV溝に密着するように配された弾性材の外部チェック部材(320)と、
弾性材で設けられたものであり、前記内部チューブ(380)の中空部内で、前記内部チューブ(380)の流体流入口を閉鎖するように、前記流体流入口と、前記流体流入口の内壁のV溝周囲とに接するように配された内部チェックリング(340)と、を含み、
前記内部チューブ(380)の流体流出口を介して流出した流体が、前記ロータブレードを加圧して出力軸の回転力を発生させる油圧エンジン。
【請求項9】
前記振動子(350)は、逆圧電効果によって電気が印加されれば、変形するものであり、前記内部チューブ(380)の中空部内側とその反対側とに変形しうることを特徴とする請求項8に記載の油圧エンジン。
【請求項10】
前記流体流入口は、前記内部チューブ(380)の周囲に沿って複数個が形成されており、前記内部チェックリング(340)が、前記流体流入口のV溝にいずれも接するように配され、1つの内部チェックリング(340)で、複数個の流体流入口をいずれも閉鎖することを特徴とする請求項8又は9に記載の油圧エンジン。
【請求項11】
前記流体流出口は、前記内部チューブ(380)の周囲に沿って複数個が形成されており、前記外部チェック部材(320)は、リング状に設けられ、前記流体流出口のV溝にいずれも接しつつ、前記内部チューブ(380)の外側周囲を覆い包むように配され、1つの外部チェック部材(320)が複数個の流体流出口をいずれも閉鎖することを特徴とする請求項8,9又は10に記載の油圧エンジン。
【請求項12】
前記外部チェック部材(320)は、球形または楕円体に設けられ、前記流体流出口と外部ハウジングとの間に密着するように配されたことを特徴とする請求項8,9,10又は11に記載の油圧エンジン。
【請求項13】
前記内部チューブ(380)の閉鎖された先端には、先端軸圧部が配され、
前記先端軸圧部は、軸圧プレート(361)、先端キャップ(310)及びスプリング(363)を含み、
前記スプリング(363)が、前記先端キャップ(310)と前記軸圧プレート(361)との間に配され、前記先端キャップ(310)に対して、前記軸圧プレート(361)を前記油圧チャンバ(384)の内側に押す方向に力を作用させることを特徴とする請求項8,9,10,11又は12に記載の油圧エンジン。
【請求項14】
前記内部チューブ(380)の外部に、前記内部チューブ(380)の中心軸を中心に回転自在に、前記内部チューブ(380)と結合された方向転換チューブ(330)をさらに含み、
前記方向転換チューブ(330)には、
前記内部チューブ(380)の流体流出口と連通され、流体を外部に流出可能にする1つの流体排出開放部と、
前記内部チューブ(380)の流体流入口と連通され、流体を油圧チャンバ(384)の内部に流入可能にし、前記流体排出開放部(331)と周囲方向に45°離隔された2個の流体流入開放部(332,333)と、が形成されたことを特徴とする請求項8,9,10,11,12又は13に記載の油圧エンジン。
【請求項15】
前記油圧動力ユニットの振動子(350)の駆動電力を提供する駆動モジュールをさらに含み、前記油圧動力ユニットは、偶数個が使われ、
前記駆動モジュールは、
前記油圧動力ユニットのうち一つには、振動子(350)が油圧チャンバ(384)内の体積を低減させる方向に変形されるように信号を印加することによって、当該油圧動力ユニットから流体を噴出させ、
前記油圧動力ユニットうちの他の一つには、振動子(350)が油圧チャンバ(384)内の体積を拡大させる方向に変形されるように信号を印加することによって、油圧チャンバ(384)の内部を減圧させ、隣接した油圧動力ユニットから噴出した流体が油圧チャンバ(384)内に加圧流入するように駆動し、
駆動周波数の供給時間差を利用して駆動流体を増減させ、
方向転換軸(400)を正回転位置あるいは逆回転位置に位置するように駆動し、回転方向を制御することを特徴とする請求項8,9,10,11,12,13又は14に記載の油圧エンジン。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−96262(P2013−96262A)
【公開日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−237911(P2011−237911)
【出願日】平成23年10月28日(2011.10.28)
【出願人】(511263013)
【Fターム(参考)】