説明

セリンプロテアーゼインヒビターの改変方法

本発明は、阻害の程度、標的セリンプロテアーゼによるセリンプロテアーゼインヒビターの切断後の阻害の維持、セリンプロテアーゼへの結合速度、中和及び結合親和性を含む種々の所望の特性のいずれか1つを獲得又は増強するためにセリンプロテアーゼインヒビターを改変する方法に関する。本発明はまた、かかる改変の産物、及びかかる産物の使用、特にそれらの治療における使用に関する。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
標的セリンプロテアーゼ(SP)の阻害の増大を示す改変型セリンプロテアーゼインヒビター(SPI)の作製方法であって、該SPIとその標的SPとの結合が、標的SPの触媒3残基における1以上のアミノ酸残基、又は該アミノ酸残基の1以上の原子を変位させるようにSPIを改変するステップを含む方法。
【請求項2】
標的SPの触媒3残基における1以上のアミノ酸残基、又は該アミノ酸残基の1以上の原子を変位させることができる1以上のアミノ酸残基をSPIへ導入することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
阻害持続時間の延長を示す改変型SPIを作製する、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
1以上の導入されるアミノ酸残基が置換又は挿入により導入される、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
標的SPの触媒3残基における1以上の残基、又はその1以上の原子を変位させることができる1以上のアミノ酸残基がヒスチジン残基を含む、請求項2〜4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
1以上の導入されるアミノ酸がメチオニン-ヒスチジン配列を含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
1以上の導入されるアミノ酸がメチオニン-ヒスチジン-リジン配列を含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
1以上の導入されるアミノ酸がメチオニン-ヒスチジン-リジン-トレオニン配列を含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
標的セリンプロテアーゼの触媒3残基における、変位させられる1以上の残基が触媒セリン残基を含む、請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
SPIを中和することが可能なようにSPIを改変するステップであって、SPIへのイオン電荷の領域の導入を含むステップ、をさらに含み、該イオン電荷の領域が中和剤における逆のイオン電荷の領域と相互作用可能なものである、請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
導入されるイオン電荷の領域が、SPIのカルボキシ末端に対して導入される、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
導入されるイオン電荷の領域がアニオン電荷の領域である、請求項10又は11に記載の方法。
【請求項13】
導入されるイオン電荷の領域が1以上の酸性残基を含む、請求項10〜12のいずれか1項に記載の方法。
【請求項14】
1以上の酸性残基が1以上のグルタミン酸(glutamine)残基を含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
中和剤が硫酸プロタミンである、請求項10〜14のいずれか1項に記載の方法。
【請求項16】
SPIがトロンビンインヒビターである、請求項1〜15のいずれか1項に記載のSPIの改変方法。
【請求項17】
SPIが配列番号14及び17〜153のいずれか1つからなる群より選択される、請求項16に記載のSPIの改変方法。
【請求項18】
請求項1〜17のいずれか1項に記載の方法により得ることができる又は得られた改変型SPI、又はその断片若しくは機能的等価物。
【請求項19】
SPIがトロンビンインヒビターである、請求項18に記載の改変型SPI。
【請求項20】
コンセンサス配列:
N末端ペプチド) -X1-H-X2-(G)n- (エキソサイトI 結合ペプチド) (配列番号771)
を含む、請求項19に記載の改変型SPI。
【請求項21】
配列番号158〜770のいずれか1つから選択される配列を含む若しくはそれからなる請求項19若しくは20に記載の改変型SPI、又はその断片若しくは機能的等価物。
【請求項22】
請求項18〜21のいずれか1項に記載の改変型SPIをコードする核酸分子、又は高ストリンジェンシーハイブリダイゼーション条件下にて請求項18〜21のいずれか1項に記載の改変型SPIをコードする核酸分子とハイブリダイズするアンチセンス核酸分子。
【請求項23】
請求項22に記載の核酸配列を含むベクター。
【請求項24】
請求項23に記載のベクター又は請求項22に記載の核酸分子を含む宿主細胞。
【請求項25】
被験者に請求項18〜21のいずれか1項に記載の改変型SPIを投与することを含む、標的SPの阻害方法。
【請求項26】
血液凝固障害に罹患している被験者を治療する又は血液凝固障害の発症から被験者を予防する方法であって、請求項19に記載の改変型トロンビンインヒビターを投与することを含む方法。
【請求項27】
被験者においてトロンビン阻害を中和する方法であって、
(a)請求項19に記載の改変型トロンビンインヒビターを投与するステップ、
(b)続いて、トロンビン阻害の中和が生じるのに十分な量の硫酸プロタミンを被験者に投与するステップ
を含む方法。
【請求項28】
標的SPIの阻害の増大を示す改変型SPIであって、該SPIとその標的SPとの結合が、標的SPの触媒3残基における1以上のアミノ酸残基、又は該アミノ酸残基の1以上の原子を変位させるものである、改変型SPI。
【請求項29】
標的SPの触媒3残基における1以上のアミノ酸残基、又は該アミノ酸残基の1以上の原子を変位させることができる1以上のアミノ酸残基を含む、請求項28に記載の改変型SPI。
【請求項30】
阻害持続時間の延長を示す、請求項29に記載の改変型SPI。
【請求項31】
標的SPの触媒3残基における1以上の残基、又はその1以上の原子を変位させることができる1以上のアミノ酸残基がヒスチジン残基を含む、請求項29に記載の改変型SPI。
【請求項32】
標的SPの触媒3残基における1以上の残基を変位させることができる1以上のアミノ酸残基がメチオニン-ヒスチジン配列を含む、請求項29に記載の改変型SPI。
【請求項33】
標的SPの触媒3残基における1以上の残基を変位させることができる1以上のアミノ酸残基がメチオニン-ヒスチジン-リジン配列を含む、請求項32に記載の改変型SPI。
【請求項34】
標的SPの触媒3残基における1以上の残基を変位させることができる1以上のアミノ酸残基がメチオニン-ヒスチジン-リジン-トレオニン配列を含む、請求項33に記載の改変型SPI。
【請求項35】
標的セリンプロテアーゼの触媒3残基における、変位させられる1以上のアミノ酸残基が触媒セリン残基を含む、請求項28〜34のいずれか1項に記載の改変型SPI。
【請求項36】
中和剤における逆のイオン電荷の領域と相互作用可能なイオン電荷の領域をさらに含む、請求項28〜34のいずれか1項に記載の改変型SPI。
【請求項37】
イオン電荷の領域が、SPIのカルボキシ末端に対して配置されている、請求項36に記載の改変型SPI。
【請求項38】
イオン電荷の領域がアニオン電荷の領域である、請求項36に記載の改変型SPI。
【請求項39】
イオン電荷の領域が1以上の酸性残基を含む、請求項36に記載の改変型SPI。
【請求項40】
1以上の酸性残基が1以上のグルタミン酸(glutamine)残基を含む、請求項39に記載の改変型SPI。
【請求項41】
中和剤が硫酸プロタミンである、請求項36〜40のいずれか1項に記載の改変型SPI。
【請求項42】
SPIがトロンビンインヒビターである、請求項28〜41のいずれか1項に記載の改変型SPI。
【請求項43】
コンセンサス配列:N末端ペプチド) -X1-H-X2-(G)n- (エキソサイトI 結合ペプチド) (配列番号771)
を含む、請求項42に記載の改変型SPI。
【請求項44】
配列番号158〜770のいずれか1つから選択される配列を含む若しくはそれからなる改変型SPI、又はその断片若しくは機能的等価物。
【請求項45】
請求項28〜44のいずれか1項に記載の改変型SPIをコードする核酸分子、又は高ストリンジェンシーハイブリダイゼーション条件下にて請求項28〜44のいずれか1項に記載の改変型SPIをコードする核酸分子とハイブリダイズするアンチセンス核酸分子。
【請求項46】
請求項45に記載の核酸配列を含むベクター。
【請求項47】
請求項46に記載のベクター又は請求項45に記載の核酸分子を含む宿主細胞。
【請求項48】
請求項28〜44のいずれか1項に記載の改変型SPIを投与することを含む、標的SPの阻害方法。
【請求項49】
血液凝固障害に罹患している被験者を治療する又は血液凝固障害の発症から被験者を予防する方法であって、請求項42に記載の改変型トロンビンインヒビターを投与することを含む方法。
【請求項50】
被験者においてトロンビン阻害を中和する方法であって、
(a)請求項42に記載の改変型トロンビンインヒビターを投与するステップ、
(b)続いて、トロンビン阻害の中和が生じるのに十分な量の硫酸プロタミンを被験者に投与するステップ
を含む方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公表番号】特表2012−525836(P2012−525836A)
【公表日】平成24年10月25日(2012.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−509082(P2012−509082)
【出願日】平成22年5月5日(2010.5.5)
【国際出願番号】PCT/GB2010/000889
【国際公開番号】WO2010/128285
【国際公開日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【出願人】(508133271)
【Fターム(参考)】