説明

ソバ殻入りスナックチップ

特定粒径のソバ殻入りマルチグレインチップ。このチップはそのソバ殻成分によって、見た目でマルチグレイン特性を有することが分かる。ソバ殻の粒径は、現在のコーンチップ製造ラインでのチップの生産を可能にし、且つ製品の視覚属性を高めるために特定の値に指定される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、改良型シート状スナック食品の製造法、より具体的に言えば、ソバ殻が入っているのが外から見えるシート状マルチグレインスナック食品の製造法に関する。
【背景技術】
【0002】
ポテトチップスやコーンチップス加工品などのシート状スナック食品は、大きな需要がある人気の消費財である。シート状スナック食品を製造する際には、先ず、デンプンベースの生地をシート状に延ばし、次いで、これを所望形状の小片に切り分けてから、調理する。多くの場合、所望のスナック小片の形状は、四角形、三角形、または円形である。生地を切り分けた後、生地片を(例えば、揚げるか、焼成するか、または揚げ且つ焼成して)調理し、生地の水分含量を減少させる。スナック小片に風味付けしてから、パッケージ工程に送る。
【0003】
シーターとは、そのような平らな、すなわちシート状に圧延された食品(例えば、トルティーヤチップスやポテトチップス加工品)を連続加工操作で製造するために食品産業で一般に使用されている装置である。通常、生地製品は、密接配置され、生地を挟んで締め付けてシート状にするピンチポイントとなる1対の二重反転シーターローラーの間で圧縮する。次いで、生地を、例えば切断ローラーで切断して、所望の製品形状を形成することができる。
【0004】
多くの生地製品、特にトウモロコシを原料とするもの〔「マサ」(トウモロコシ粉)〕は、次の加工ステップ、例えばベーキングオーブンなどへの搬送用コンベア上に落ちるよりはむしろシーターローラーに張り付く傾向がある。この問題に対する1つの一般的なアプローチは、シーターローラー表面から生地製品を剥ぎ取ることができるように、シーターローラー表面の周りにストリッパーワイヤを張る方法である。このような解決策は、2001年7月31日に出願された「Sheeter Wire Appartus」と題する特許文献1に詳細に論じられている。スクレーパーブレードもシーターローラーの表面から生地を取り除くのに利用できる。
【0005】
近年に至って、健康食品一般、特に健康スナック食品に対する消費者需要が劇的に増大している。栄養スナックは、理想的には、飽和脂肪酸やトランス脂肪酸、コレステロール、ナトリウム、添加糖を含めた脂肪量の制限を含むいくつかの基準を満たさなければならない。
【0006】
一部には、食される全穀物の半分を全粒粉にするようにとの米国農務省(USDA)推奨の結果として、全粒粉スナックの人気が高まっている。全粒粉は、穀粒全体(ふすま、胚芽、胚乳)を含有するものと定義されており、トウモロコシ、玄米、ブルグア、オートミール、オオムギ、ライムギおよびソバを含み得る。ある製品が全粒粉を含むことを消費者に示す典型的な指標は、製品中のふすまの粒子が目に見えることである。全粒粉を消費者に見えるようにして、その製品が有益な全粒粉を含んでいることを消費者が目で見て確認できるようにスナック製品に全粒粉を入れることができれば有益であろう。
【0007】
しかし、従来の生地圧延法を用いて全粒粉スナックを製造することは難しい。何故なら、ふすままたは種皮がシーターワイヤまたはスクレーパーブレード上に溜まって、ローラーから生地を均一に取り出すことができないからである。また、大きなふすままたは種皮片は、圧延工程中に遭遇する物理的な力によってサイズが減少し得る。こうしたサイズの減少により、ふすま片の最終的な可視性が低下する。
【0008】
ソバは、人間の主要食物における栄養品質の高さで優れた評判を獲得している。人間が利用しているソバのほとんどは、主たる最終用途がパンケーキミックスである粉の形態で市販されている。先行技術のソバ食品に使用されているソバ粉は、全粒粉で、殻を含んでいるものもあるが、これらの殻粒子は、ソバ殻の個々の粒子として容易には識別できない。これは、(殻を含む)ソバ粉のほぼ99%が60メッシュ(#60)の米国標準ふるいを通過するからである。それにもかかわらず、消費者調査は、全粒粉材料がはっきり目に見えればその製品に全粒粉が入っていると消費者が認識する可能性が高いことを示している。
【0009】
消費者に全粒ソバが入っていることが分かるように最終製品中のソバ殻粒子が目に見えるが、圧延ワイヤまたはスクレーパーブレード上に生地が過剰に溜まることのない、全粒ソバ含有シート状スナックがあれば有益であろう。
【0010】
したがって、全粒粉が存在することを示す外観を持ち、従来のスナック食品シーターで容易に圧延できる生地から製造された、高含有量の全粒粉を有する栄養スナックチップが必要とされている。そのような製品は、理想的には、消費者にそのようなものと容易に識別可能な全粒成分を有していなければならない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】米国特許第6,268,005号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明は、シーターワイヤまたはスクレーパー上に過剰な堆積を生じることなく、目に見えるソバ殻を含むシート状スナックチップを製造する方法である。
【課題を解決するための手段】
【0013】
そのようなシート状スナックは、トウモロコシ、ジャガイモ、コメ、オートムギ、タピオカ、コムギ、石灰処理トウモロコシ、ソバ粉、ベスン粉、オオムギ粉、コムギ胚芽、ライムギ粉、モロコシ粉、グラハム粉、およびそれらの混合物を含むがそれらには限定されない穀粉材料からなる湿潤生地を調製して製造したものである。これらの生地は、さらに、ゼラチン化または非ゼラチン化添加デンプン、および発酵成分や他の脂肪または乳化剤も含み得る。これらの生地の水分量は生地全体の25〜70%の範囲であり得る。
【0014】
次いで、この生地に、特定の粒径を有するソバ殻粉末(ground buckwheat hulls)を加える。これらのソバ殻は、任意のソバ品種由来であってよいが、可視性を高めるために、茶色または黒色のものが有益である。最も好ましい品種は、均一な黒色であるという理由で、KotoまたはKomoである。ソバ殻は、99重量%以上
が20メッシュの米国標準ふるいを通過し、80重量%以上が60メッシュの米国標準ふるいを通過しない粒径を有していなければならない。したがって、先行技術の未製粉(unmilled)ソバ殻は本出願人の発明のソバ殻成分としては許容されない。
【0015】
20メッシュの米国標準ふるいを通過しない粒子は、シーターワイヤ/スクレーパー上に堆積し、生地シートに穴を開けるのに十分な大きさであり、したがって、好ましくない。20メッシュの米国標準ふるい上の残留量が1%を超えると、ワイヤに過剰に堆積したり、生地シートに穴を開けたり、ワイヤを清浄するために頻繁に生産を中断したりすることになる。しかし、60メッシュの米国標準ふるいを通過する粒子は、最終製品において粒子として個別に識別できない。20%を超える量が60メッシュふるいを通過すると、
個別に識別できないだけでなく、製品が全体的に黒ずんだりして、焦げているように見えるので、消費者には好まれない。
【0016】
ソバ殻粉末は、生地の0.05〜5重量%の量で生地に添加する。添加量が0.05%を下回る量の添加では、最終製品におけるソバ殻の可視性が不十分になる。添加量が5%を超えると、目に見える粒子殻が多すぎて、製品は消費者が好むものより黒っぽく見えてしまう。
【0017】
次いで、ローラーを使って、生地を延ばし、シート状にする。このシートの厚さは、0.0381〜0.254センチメートル(0.015〜0.10インチ)の範囲であり得る。このソバ殻粉末粒子は、十分強力な硬さ(consistency)と適切な粒径を有しているので、圧延工程中での粒径の減少が最小限になり、生地シートに穴を開けることはない。
【0018】
次いで、生地をローラーに乗っている間、またはローラーから抜き出した後で切断する。生地シートは、1つ以上のシーターワイヤおよび/またはスクレーパーブレードを用いてローラー表面から抜き取る。
【0019】
シート状生地片はきつね色に焼く(toast)が、これは必須ではなく、次いで、油で揚げるか、焼成して、最終製品の水分量を4%未満に減少させる。最終製品は、製品全体が不具合に黒っぽくなることなく、目に見える多くのソバ殻粒子を有する。さらに、そのような製品の製造には、シーターワイヤまたはスクレーパーブレードを清浄するために頻繁に生産を中断する必要がない。
【0020】
したがって、この方法は、全粒ソバを含有するシート状スナックを製造する手段を提供し、ソバ殻粒子が最終製品中で目に見えるので、全粒ソバが存在することが消費者に分かり、しかも、シーターワイヤまたはスクレーパーブレード上に過剰な堆積が生じないので、製造の容易さも維持される。
【0021】
本発明の上記ならびにさらなる特徴および利点は以下の説明で明らかになるであろう。
本発明に特有と考えられる新規な特徴は添付特許請求の範囲に述べる。しかし、本発明自体だけでなく、その好ましい使用法、さらなる目的および利点は、説明に役立つ実施形態についての以下の詳細な説明を参照し、添付図面と合わせて読むことにより最も良く理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の加工ステップを示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0023】
図1は、本出願人の発明になるスナックチップ製造法の1実施形態を説明している。第1ステップは、出発材料を混合するステップ102を含む。この混合ステップは、出発材料の細胞構造の損傷を回避するために低速せん断混合(low−sheer mixing)を特徴としており、出発材料を完全にブレンドすることを目的としている。さらに、この低速せん断混合は、生地の形成に多大な作業時間をかけない。この混合ステップ102は、1つ以上の個別混合操作を含み得る。例えば、第1乾式混合操作は、すべての乾燥材料を完全にブレンドしてから、水と合わせてシート化可能な生地を形成する場合に起こり得る。あるいは、乾燥材料を別個の予備ブレンドステップで混合してから、コーンミールなどの水分を含む材料混合物に加え、最終混合を行って所望の生地を得ることも可能である。この乾式予備ブレンド法は、トウモロコシを原料とするチップ製品を製造する食品製造ライン(food line)への適合に最も適している。この混合ステップ102
で製造された生地は、通常、デンプンベースであることを特徴とし、36〜60重量%、好ましくは44〜52重量%、最も好ましくは約47〜約49重量%の標準水分量を有する。
【0024】
次いで、この混合ステップ102で製造された生地をシート状に圧延するステップ104にかける。この圧延ステップ104は、単一ペアの圧延ローラーを用いるか、または得られるシートの厚さを各ローラーが連続的に減少させる連続ローラーを用い得る。連続ローラーを用いることの利点は、圧延時に生地に関する作業が少なくなることである。圧延ステップ104で製造された生地シートは、厚さが、好ましくは0.0254〜0.508センチメートル(0.01〜0.20インチ)、より好ましくは0.0381〜0.254センチメートル(0.015〜0.10インチ)の範囲である。生地は、圧延ステップ104中に、粘着性で連続した未調理生地シートとして圧延ローラーから出て行く。
【0025】
次いで、この生地シートは、切断ステップ106で、通常、切断ローラーで切断される。この切断ステップ106で、個別の生地片が形成され、次いで、調理ステップ108に搬送される。チップの形状は、例えば、三角形、円形、正方形など、当業において公知の多くの形状のいずれかであり得る。
【0026】
調理ステップ108は、生地片を焼成したり、油ちょうしたりする方法、またはスナックチップを調理・乾燥するための食品業界で公知の他の方法、例えば、マイクロ波エネルギー、赤外線エネルギー、衝突加熱式オーブン、表面揚げ(surface frying)または深揚げ(bed frying)、およびそれらのさまざまな連続組み合わせを用いた方法を含み得る。例えば、生地片を特定の水分量になるまで焼成し、次いで、仕上げ油ちょうするか、または、予備油ちょうし、次いでオーブンで仕上げ油ちょうしてもよい。
【0027】
調理ステップ108の後、水分量が4重量%未満、最も好ましくは約1〜約3重量%になった調理済スナック片を、例えば、味付けカーテン(seasoning curtain)、調味料散布装置(seasoning spray)、または味付けドラム(seasoning drum)を用いるものなど、当業では公知の方法を用いて味付けステップ(seasoning step)110にかける。
【0028】
味付けステップの後、チップを包装ステップに送る。典型的な包装ステップは、スナック片を小売用のフレキシブルパッケージに入れるために垂直製袋充填機を使用するステップを含む。
【0029】
本出願人の発明の1つの態様は、混合ステップ102で形成した生地にソバ殻を添加することである。現行のトウモロコシチップ製造ラインに本出願人の発明を適応させて消費者が望むような視覚的特徴を与えるために、本出願人の発明の好ましい実施形態は、添加されるソバ殻を特定の粒径に製粉することを必要とする。具体的に言えば、そのようなソバ殻粉末の少なくとも99重量%は、20メッシュの米国標準ふるいを通過しなければならず、さらに上記ソバ殻粉末の80重量%以上は60メッシュの米国標準ふるいを通過してはならない。言い換えれば、60メッシュの米国標準ふるいを通過するのは上記ソバ殻粉末の20重量%未満でなければならない。より好ましい実施形態において、本出願人はさらに、ソバ殻粉末の少なくとも10重量%は30メッシュの米国標準ふるいを通過しない(すなわち、通過するのは90重量%未満である)ことを要求する。最後に、最も好ましい実施形態において、本出願人はさらに、ソバ殻粉末の少なくとも25重量%は40メッシュの米国標準ふるいを通過しない(すなわち、通過するのは75重量%未満である)ことを要求する。この粒径のソバ殻粉末は、最終製品のソバ殻成分が最終製品重量の0.1〜10%を構成するように生地に添加する。好ましい実施形態において、このソバ殻粉
末成分は最終製品重量の0.1〜3%である。最も好ましい実施形態において、ソバ殻粉末はスナックチップの約0.3〜約1.0重量%を構成する。生地中の好ましいソバ殻粉末成分濃度は、約0.05〜約2重量%である。添加するソバ殻粉末は、概して黒色であるのが好ましい。本出願人は、この点に関して、KotoまたはKoma種のソバ殻が許容可能な材料であると決定した。当然のことながら、この特定粒径のこのソバ殻粉末成分は、上記で詳述した粒径仕様を満たすために混合ステップ102に先立って調製しなければならない。この調製ステップは、上記に詳述した粒径特性を満たすソバ殻粉末成分を製造するステップを含む。
【0030】
混合ステップ102で製造された生地の主要成分は、トウモロコシ、ジャガイモ、コメ、オートムギ、タピオカ、コムギ、石灰処理トウモロコシ、ソバ粉、ベスン粉、オオムギ粉、コムギ胚芽、ライムギ粉、モロコシ粉、グラハム粉、アマランス、およびテフからなる群から選択される穀粉材料を含む。生地はさらに、例えば、トウモロコシデンプンまたはバレイショデンプンなどの添加デンプンを有することもあり、代替え実施形態では、発酵材料を含み得る。
【0031】
以下の表1は、本出願人の発明のコーンチップ実施形態の1例である。
【0032】
【表1】

表1: コーンチップ生地配合
この配合のトウモロコシ源は、通常、調理・粉砕したトウモロコシであるが、乾燥トウモロコシ粉を用いてもよい。糖成分は、スクロース、フルクトース、デキストロース、コーンシロップ、高フルクトースコーンシロップ、ハチミツ、ブラウンシュガー、または任意の人工甘味料であり得る。
【0033】
ソバ粉は、全粒ソバ粉と白ソバ粉(light buckwheat flour)との組み合わせからなる。全粒ソバ粉成分は、殻を含むソバの実全体を製粉して作ったソバ粉である。したがって、そのようなソバ粉の99%以上は60メッシュの米国標準ふるいを通過し、外観は淡灰色であり、最終製品は灰色がかった色となる。しかし、当然のことながら、本出願人が「ソバ殻粉末」という用語を用いるとき、本出願人は、実質的にソバ殻のみの別個の離散材料を指しているのであって、先行技術の全粒ソバ粉の殻成分のことを言っているのではない。白ソバ粉成分は、殻を含まないソバを製粉してできたソバ粉であり、したがって、白い外観を呈する。表1に例証する実施形態のソバ殻成分は、生地の最も好ましい実施形態のソバ殻成分に関して上記にリストした粒径要件のすべてを満たしている。
【0034】
本出願人は別個の成分としてソバ殻粉末を添加するので、合わせたソバ成分(ソバ殻粉
末、全粒ソバ粉、および白ソバ粉)の殻の量は、本出願人がソバ材料源として全粒ソバ粉だけを使用した場合より多い。言い換えれば、本出願人の好ましい実施形態で使用されるソバ材料の殻成分は、先行技術の全粒ソバ粉の殻成分より多く、具体的に言えば、好ましい実施形態において、先行技術の殻成分が約25重量%であるのに対し、約30重量%以上である。本出願人の好ましい実施形態は、殻成分の量が多いにもかかわらず、先行技術の全粒ソバ粉より全体的に色が薄いが、殻粒子はもっとはっきり見える。したがって、本出願人は、全材料中のソバ殻粉末成分と、全粒ソバ粉成分と、白ソバ粉成分との相対比率を、ただ全粒ソバ粉成分と白ソバ粉成分とを用いた場合では不可能なやり方で、最終製品の色、質感および外観をコントロールする手段として用いることができる。
【0035】
表1の生地は、混合ステップ102で、乾燥材料と、任意の湿潤材料と、添加水とを混合して形成する。次いで、圧延ステップ104で、生地をシート状に圧延して、約0.0762〜約0.254センチメートル(約0.030〜約0.10インチ)の好ましい厚さにし、次いで、切断ステップ106で個々の生地片に切断する。このシート厚は、先に説明した粒径要件を考慮して達成し得る。調理ステップ108において、好ましい実施形態の切断された生地片は、生地片の全水分を約48重量%から約24重量%に減少させるために、赤外線ヒーターと加熱ベルトを使うトーストオーブンを通過する。次いで、生地片をコーンオイルで揚げて水分量を約1.1重量%にする。あるいは、先ず生地片を揚げてから仕上げ乾燥させてもよい。また、生地片は、ただ揚げるか、焼成するだけでもよい。
【0036】
以下の表2は、上述の加工ステップに関連して表1に開示した生地から作った最終製品の成分のリストである。
【0037】
【表2】

表2: 実施例コーンチップ最終製品配合
表2は、最終製品の成分を乾重量でリストしたものである。この特定の製品は、その味や、口当たり、マルチグレイン外観に対して消費者から高評価を受けている。さらに、(表1に開示されているように)この生地に使用される出発材料は、例えば、従来のトルティーヤチップスの製造に使用されるものなどの現在のコーンチップ圧延ラインを使ってシート化可能である。結果として、現在の工場施設を使った圧延ステップ104中に、圧延ワイヤまたはスクレーパーブレード上に過剰な堆積が生じない。
【0038】
本出願人の発明を特定の配合および加工ステップに関して説明したが、当然のことながら、本出願人の発明は、当該製品の製造に使用される装置の運転パラメータ内で、所望の
視覚効果を得るために食品に添加されるソバ殻成分の使用を広義に包含するものである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
生地から作られるスナックチップであって、約0.1〜約3.0重量%のソバ殻粉末を含んでなり、前記ソバ殻粉末は、60メッシュの米国標準ふるいを通過するのがソバ殻粉末の20重量%未満であることを特徴とする平均粒径で生地に添加される材料である、スナックチップ。
【請求項2】
さらに、生地に材料として添加されるソバ殻の平均粒径は、20メッシュの米国標準ふるいを通過するのが前記殻の少なくとも90%であることを特徴とする、請求項1に記載のスナックチップ。
【請求項3】
さらに、生地に材料として添加されるソバ殻の平均粒径は、30メッシュの米国標準ふるいを通過するのが前記殻の90%未満であることを特徴とする、請求項1に記載のスナックチップ。
【請求項4】
さらに、生地に材料として添加されるソバ殻の平均粒径は、40メッシュの米国標準ふるいを通過するのが前記殻の75%未満であることを特徴とする、請求項1に記載のスナックチップ。
【請求項5】
ソバ殻粉末がスナックチップの約0.3〜約1.0重量%を構成する、請求項1に記載のスナックチップ。
【請求項6】
さらに、トウモロコシ、ジャガイモ、コメ、オートムギ、タピオカ、コムギ、石灰処理トウモロコシ、ソバ粉、ベスン粉、オオムギ粉、コムギ胚芽、ライムギ粉、モロコシ粉、グラハム粉、アマランス、テフ、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される穀粉材料を含んでなる、請求項1に記載のスナックチップ。
【請求項7】
さらに、穀粉材料がトウモロコシを含んでなる、請求項6に記載のスナックチップ。
【請求項8】
乾燥重量パーセントで、約57%のトウモロコシ、約23%のコーンオイル、約7%のコーンスターチ、約3%の糖、約3%の全粒オートムギ粉、約1.5%の焼きトウモロコシ胚芽、約1.5%の全粒コムギ粉、約1%の全粒ソバ粉、約1%の白ソバ粉、および約0.6%のソバ殻を含んでなる、請求項1に記載のスナックチップ。
【請求項9】
スナックチップ生地であって、約0.05〜約2.0重量%のソバ殻粉末を含んでなり、前記ソバ殻粉末は、60メッシュの米国標準ふるいを通過するのがソバ殻粉末の20重量%未満であることを特徴とする平均粒径を有する、スナックチップ生地。
【請求項10】
さらに、ソバ殻の平均粒径は、20メッシュの米国標準ふるいを通過するのが前記殻の少なくとも99%であることを特徴とする、請求項9に記載のスナック生地。
【請求項11】
さらに、ソバ殻の平均粒径は、30メッシュの米国標準ふるいを通過するのが前記殻の90%未満であることを特徴とする、請求項9に記載のスナックチップ生地。
【請求項12】
さらに、ソバ殻の平均粒径は、40メッシュの米国標準ふるいを通過するのが前記殻の75%未満であることを特徴とする、請求項9に記載のスナックチップ生地。
【請求項13】
ソバ殻粉末が生地の約0.4重量%を構成する、請求項9に記載のスナックチップ生地。
【請求項14】
生地がさらに、トウモロコシ、ジャガイモ、コメ、オートムギ、タピオカ、コムギ、石灰
処理トウモロコシ、ソバ粉、ベスン粉、オオムギ粉、コムギ胚芽、ライムギ粉、モロコシ粉、グラハム粉、アマランス、テフ、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される穀粉材料を含んでなる、請求項9に記載のスナックチップ生地。
【請求項15】
さらに、穀粉材料がトウモロコシを含んでなる、請求項14に記載のスナックチップ生地。
【請求項16】
重量パーセントで、約48%の水、約39%のトウモロコシ、約5%のコーンスターチ、約2%の糖、約2%の全粒オートムギ粉、約1%の焼きトウモロコシ胚芽、約1%の全粒コムギ粉、約1.6%のソバ粉、および約0.4%のソバ殻を含んでなる、請求項9に記載のスナックチップ生地。
【請求項17】
請求項9に記載の生地から作られるスナックチップ。
【請求項18】
スナックチップの製造法であって、
(a) 60メッシュの米国標準ふるいを通過するのがソバ殻粉末の20%未満であることを特徴とする平均粒径を有するソバ殻粉末成分を調製するステップと、
(b) 前記ソバ殻粉末成分を他の材料と混合して生地を形成するステップと、
(c) 前記生地を、0.0381〜0.635センチメートル(0.015〜0.25インチ)の厚さのシート状に圧延するステップと、
(d) 前記シート状生地を個々の生地片に切断するステップと、
(e) 前記生地片を調理して水分量を1〜3重量%にするステップ
を含んでなる、方法。
【請求項19】
さらに、ステップ(a)のソバ殻粉末成分は、20メッシュの米国標準ふるいを通過するのが前記殻の少なくとも99%であることを特徴とする、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
さらに、ステップ(a)のソバ殻粉末成分は、30メッシュの米国標準ふるいを通過するのが前記殻の90%未満であることを特徴とする、請求項18に記載の方法。
【請求項21】
さらに、ステップ(a)のソバ殻粉末成分は、40メッシュの米国標準ふるいを通過するのが前記殻の75%未満であることを特徴とする、請求項18に記載の方法。
【請求項22】
ステップ(c)で、生地を、約0.0762〜約0.254センチメートル(約0.03〜約0.1インチ)の厚さにシート状に圧延する、請求項18に記載の方法。
【請求項23】
さらに、調理ステップ(e)が、前記切断された生地片を焼いて、水分量を約24重量%とし、次いで、前記生地片を油ちょうして、水分量を約1.1重量%とするステップを含んでなる、請求項18に記載の方法。

【図1】
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【公表番号】特表2010−512167(P2010−512167A)
【公表日】平成22年4月22日(2010.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−541437(P2009−541437)
【出願日】平成19年10月19日(2007.10.19)
【国際出願番号】PCT/US2007/081950
【国際公開番号】WO2008/073575
【国際公開日】平成20年6月19日(2008.6.19)
【出願人】(500208519)フリト−レイ ノース アメリカ インコーポレイテッド (51)
【氏名又は名称原語表記】FRITO−LAY NORTH AMERICA,INC.
【Fターム(参考)】