説明

ソフトウェアライセンス管理システム

【課題】ソフトウェアやデータコンテンツの不正インストールや不正コピーを簡単に不可能にできるソフトウェアライセンス管理システムを提供する。
【解決手段】1回書き込み可能なメディアでソフトウェアを販売し、専用OS又は専用ソフトウェアが情報端末又はオペレーティングシステムを一義的に識別する固有情報をメディアに書き込み、履歴を残す。不正にコピーする行為を行なっても、コピーを行なったメディアに固有情報が書き込みされるので、この履歴を参照することで不正なコピーを防止できる。オペレーティングシステム・情報端末に依存させた固有情報を1回書き込み可能メディアに書き込むことで履歴を消去できないようにしているため、ライセンスを暗号化する必要がなく、また、オペレーティングシステムや情報端末のライセンスに依存させるためデータ自体のライセンスの管理が不要になる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特にソフトウェアライセンス管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、ソフトウェアの提供は、主にリード専用のCD/DVD(Digital Versatile Disc)もしくはホームページ等からのダウンロードで行なわれている。この場合、ソフトウェアライセンスの管理については、ネットワークを介しての暗号化されたライセンスキーの取得や管理といった方法等の様々な施策が考えられており、例えば特許文献1のような発明が考えられている。一例を挙げれば、図9に示すように、ソフトウェア販売会社はソフトウェアをCDで販売し、ライセンスをインターネット等で暗号化を行って送信し、認証を行うことで利用者はライセンスを入手し、暗号化されたライセンスをPC内で復号し、ソフトウェア販売会社ではライセンスの管理を行なっている。
【特許文献1】特開2001−256117号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、こうしたライセンスを暗号化し、ネットワークを介して送受を行うというソフトウェアライセンス管理は、不正使用を不可能にするには構成が複雑になってしまい実現が困難であるという課題があった。
【0004】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、上記問題点を解決するソフトウェアライセンス管理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は上記課題を解決すべく、以下に掲げる構成とした。
請求項1記載の発明の要旨は、書き込み可能な記録領域を具備した記録媒体と、
該記録媒体を認識した際に、情報端末のオペレーティングシステム又は前記情報端末を一義的に識別する固有情報を前記記録領域に履歴として記録するオペレーティングシステムと
を具備し、該オペレーティングシステムは前記記録領域の前記固有情報の前記履歴を参照してデータの不正コピー及び不正インストールを防止することを特徴とする専用オペレーティングシステムを利用したソフトウェアライセンス管理システムに存する。
請求項2記載の発明の要旨は、前記固有情報は、前記オペレーティングシステムのライセンス番号であることを特徴とする請求項1に記載の専用オペレーティングシステムを利用したソフトウェアライセンス管理システムに存する。
請求項3記載の発明の要旨は、前記固有情報は、前記情報端末の製品番号であることを特徴とする請求項1又は2に記載の専用オペレーティングシステムを利用したソフトウェアライセンス管理システムに存する。
請求項4記載の発明の要旨は、前記オペレーティングシステムは、前記記録媒体のデータが前記オペレーティングシステムに対応するデータであるとき、前記記録媒体が1回書き込み可能な記録媒体であり、かつ前記記録媒体の前記履歴の最初の情報を参照して前記オペレーティングシステム及び/又は前記情報端末に該当しない前記固有情報が記録されておらず、新規に前記固有情報を書き込み可能である場合又は前記情報が当該情報端末及び当該オペレーティングシステムの固有情報である場合に限り、前記データの閲覧又はインストールを可能とすることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の専用オペレーティングシステムを利用したソフトウェアライセンス管理システムに存する。
請求項5記載の発明の要旨は、前記オペレーティングシステムは、前記記録媒体に書き込まれたデータ構造の先頭に前記固有情報が記録されている場合には、当該記録媒体を不正コピーされたものと認識することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の専用オペレーティングシステムを利用したソフトウェアライセンス管理システムに存する。
請求項6記載の発明の要旨は、書き込み可能な記録媒体を認識し、該記録媒体の認識時に情報端末のオペレーティングシステム又は前記情報端末を一義的に識別する固有情報を前記記録領域に履歴として記録し、該履歴を参照することにより前記記録媒体のデータの不正コピー及び不正インストールを防止することを特徴とする専用オペレーティングシステムに存する。
請求項7記載の発明の要旨は、前記固有情報は、前記オペレーティングシステムのライセンス番号であることを特徴とする請求項6に記載の専用オペレーティングシステムに存する。
請求項8記載の発明の要旨は、前記固有情報は、前記情報端末の製品番号であることを特徴とする請求項6又は7に記載の専用オペレーティングシステムに存する。
請求項9記載の発明の要旨は、前記オペレーティングシステムは、前記記録媒体のデータが前記オペレーティングシステムに対応するデータであるとき、前記記録媒体が1回書き込み可能な記録媒体であり、かつ前記記録媒体の前記履歴の最初の情報を参照して前記オペレーティングシステム及び/又は前記情報端末に該当しない前記固有情報が記録されておらず、新規に前記固有情報を書き込み可能である場合又は前記情報が当該情報端末及び当該オペレーティングシステムの固有情報である場合に限り、前記データの閲覧又はインストールを可能とすることを特徴とする請求項6乃至8のいずれかに記載の専用オペレーティングシステムに存する。
請求項10記載の発明の要旨は、前記オペレーティングシステムは、前記記録媒体に書き込まれたデータ構造の先頭に前記固有情報が記録されている場合には、当該記録媒体を不正コピーされたものと認識することを特徴とする請求項6乃至9のいずれかに記載の専用オペレーティングシステムに存する。
請求項11記載の発明の要旨は、オペレーティングシステムが記録された記録媒体に記録されたデータの不正コピー及び不正インストールを防止するための不正防止ソフトウェアであって、
情報端末が前記記録媒体を認識した際に、前記情報端末を一義的に識別する固有情報を前記記録媒体の書き込み可能な記録領域に履歴として記録し、該履歴の最初の情報を参照して前記情報端末に該当しない前記固有情報が記録されておらず、新規に前記固有情報を書き込み可能である場合又は前記情報が当該情報端末の固有情報である場合に限り、前記オペレーティングシステムのインストールを可能とすることを特徴とするオペレーティングシステムが記録された記録媒体に記録されたデータの不正コピー及び不正インストールを防止するための不正防止ソフトウェアに存する。
請求項12記載の発明の要旨は、前記固有情報は、前記情報端末の製品番号であることを特徴とする請求項11に記載のオペレーティングシステムが記録された記録媒体に記録されたデータの不正コピー及び不正インストールを防止するための不正防止ソフトウェアに存する。
請求項13記載の発明の要旨は、前記ソフトウェアは、前記記録媒体に書き込まれたデータ構造の先頭に前記固有情報が記録されている場合には、当該記録媒体を不正コピーされたものと認識することを特徴とする請求項11又は12に記載のオペレーティングシステムが記録された記録媒体に記録されたデータの不正コピー及び不正インストールを防止するための不正防止ソフトウェアに存する。
請求項14記載の発明の要旨は、書き込み可能な記録領域と専用オペレーティングシステムに対応したデータとを具備した記録媒体であって、
前記専用オペレーティングシステムは前記記録媒体を認識し、該記録媒体の認識時に情報端末の前記専用オペレーティングシステム又は前記情報端末を一義的に識別する固有情報を前記記録領域に履歴として記録し、該履歴を参照することにより前記記録媒体のデータの不正コピー及び不正インストールを防止することを特徴とした記録媒体に存する。
請求項15記載の発明の要旨は、前記固有情報は、前記オペレーティングシステムのライセンス番号であることを特徴とする請求項14に記載の記録媒体に存する。
請求項16記載の発明の要旨は、前記固有情報は、前記情報端末の製品番号であることを特徴とする請求項14又は15に記載の記録媒体に存する。
請求項17記載の発明の要旨は、前記オペレーティングシステムは、前記記録媒体のデータが前記オペレーティングシステムに対応するデータであるとき、前記記録媒体が1回書き込み可能な記録媒体であり、かつ前記記録媒体の前記履歴の最初の情報を参照して前記オペレーティングシステム及び/又は前記情報端末に該当しない前記固有情報が記録されておらず、新規に前記固有情報を書き込み可能である場合又は前記情報が当該情報端末及び当該オペレーティングシステムの固有情報である場合に限り、前記データの閲覧又はインストールを可能とすることを特徴とする請求項14乃至16のいずれかに記載の記録媒体に存する。
請求項18記載の発明の要旨は、前記オペレーティングシステムは、前記記録媒体に書き込まれたデータ構造の先頭に前記固有情報が記録されている場合には、当該記録媒体を不正コピーされたものと認識することを特徴とする請求項14乃至17のいずれかに記載の記録媒体に存する。
請求項19記載の発明の要旨は、オペレーティングシステムが記録された記録媒体であって、
該記録媒体は1回書き込み可能な記録領域を具備し、
情報端末が前記記録媒体を認識した際に、前記情報端末を一義的に識別する固有情報を前記記録領域に履歴として記録し、該履歴の最初の情報を参照して前記情報端末に該当しない前記固有情報が記録されておらず、新規に前記固有情報を書き込み可能である場合又は前記情報が当該情報端末の固有情報である場合に限り、前記オペレーティングシステムのインストールを可能とすることを特徴とするオペレーティングシステムが記録された記録媒体の不正コピー及び不正インストールを防止するためのソフトウェア
を記録していることを特徴とする記録媒体に存する。
請求項20記載の発明の要旨は、前記固有情報は、前記情報端末の製品番号であることを特徴とする請求項19に記載の記録媒体に存する。
請求項21記載の発明の要旨は、前記ソフトウェアは、前記記録媒体に書き込まれたデータ構造の先頭に前記固有情報が記録されている場合には、当該記録媒体を不正コピーされたものと認識することを特徴とする請求項19又は20に記載の記録媒体に存する。
請求項22記載の発明の要旨は、記録媒体にデータ書き込み及び追記が可能な記録領域が存在するかどうかを認識する記録媒体属性認識ステップと、
前記記録領域が存在する場合に該記録領域に情報端末のオペレーティングシステム又は前記情報端末を一義的に識別する固有情報を履歴として記録する履歴記録ステップと、
前記記録媒体のデータが専用オペレーティングシステムに対応しているかどうかを認識するOS対応確認ステップと、
前記履歴を参照する履歴参照ステップと
を有することを特徴とする記録媒体のデータの不正コピー及び不正インストールを防止する方法に存する。
請求項23記載の発明の要旨は、前記記録媒体のデータが前記オペレーティングシステムに対応するデータであるとき、前記記録媒体が1回書き込み可能な記録媒体であり、かつ前記記録媒体の前記履歴の最初の情報を参照して前記オペレーティングシステム及び/又は前記情報端末に該当しない前記固有情報が記録されておらず、新規に前記固有情報を書き込み可能である場合又は前記情報が当該情報端末及び当該オペレーティングシステムの固有情報である場合に限り、前記データの閲覧又はインストールを可能とすることを特徴とする請求項22に記載の記録媒体のデータの不正コピー及び不正インストールを防止する方法に存する。
請求項24記載の発明の要旨は、前記オペレーティングシステムは、前記記録媒体に書き込まれたデータ構造の先頭に前記固有情報が記録されている場合には、当該記録媒体を不正コピーされたものと認識する不正コピー認識ステップを有することを特徴とする請求項22又は23に記載の記録媒体のデータの不正コピー及び不正インストールを防止する方法に存する。
請求項25記載の発明の要旨は、記録媒体にデータ書き込み及び追記が可能な記録領域が存在するかどうかを認識する記録媒体属性認識ステップと、
前記記録領域が存在する場合に該記録領域に情報端末を一義的に識別する固有情報を履歴として記録する履歴記録ステップと、
前記履歴を参照する履歴参照ステップと、
前記記録媒体に記録された不正コピー及び不正インストールを防止するためのソフトウェアを起動する起動ステップとを有し、
前記記録媒体のデータが前記ソフトウェアに対応するデータであるとき、前記記録媒体が1回書き込み可能な記録媒体であり、かつ前記履歴の最初の情報を参照して前記情報端末に該当しない前記固有情報が記録されておらず、新規に前記固有情報を書き込み可能である場合又は前記情報が当該情報端末の固有情報である場合に限り、オペレーティングシステムのインストールを可能とすることを特徴とするオペレーティングシステムを記録した記録媒体の不正コピー及び不正インストールを防止する方法に存する。
請求項26記載の発明の要旨は、前記ソフトウェアは、前記記録媒体に書き込まれたデータ構造の先頭に前記固有情報が記録されている場合には、当該記録媒体を不正コピーされたものと認識する不正コピー認識ステップを有することを特徴とする請求項25に記載のオペレーティングシステムを記録した記録媒体の不正コピー及び不正インストールを防止する方法に存する。
請求項27記載の発明の要旨は、請求項22乃至26のいずれかに記載の記録媒体のデータの不正コピー及び不正インストールを防止する方法を実行可能なプログラムに存する。
請求項28記載の発明の要旨は、請求項27に記載のプログラムを記録した記憶媒体に存する。
請求項29記載の発明の要旨は、情報端末が記録媒体を認識した際に、前記情報端末を一義的に識別する固有情報を前記記録媒体の書き込み可能な記録領域に履歴として記録し、該履歴の最初の情報を参照して前記情報端末に該当しない前記固有情報が記録されておらず、新規に前記固有情報を書き込み可能である場合又は前記情報が当該情報端末の固有情報である場合に限り、前記記録媒体のデータの閲覧又はインストールを可能とすることを特徴とするデータの不正コピー及び不正インストールを防止するための不正防止ソフトウェアと、
該ソフトウェアの動作下のみ閲覧又はインストール可能なデータと、
前記記憶領域と
を備えたデータ構造に存する。
請求項30記載の発明の要旨は、情報端末が前記記録媒体を認識した際に、前記情報端末を一義的に識別する固有情報を前記記録媒体の書き込み可能な記録領域に履歴として記録し、該履歴の最初の情報を参照して前記情報端末に該当しない前記固有情報が記録されておらず、新規に前記固有情報を書き込み可能である場合又は前記情報が当該情報端末の固有情報である場合に限り、前記オペレーティングシステムのインストールを可能とすることを特徴とするデータの不正コピー及び不正インストールを防止するための不正防止ソフトウェアと、
該ソフトウェアの動作下のみインストール可能なオペレーティングシステムと、
前記記憶領域と
を備えたデータ構造に存する。
【発明の効果】
【0006】
本発明のソフトウェアライセンス管理システムにおいては、1回書き込み可能なメディアでソフトウェアを販売し、専用OS又は専用ソフトウェアが情報端末又はオペレーティングシステムを一義的に識別する固有情報をメディアに書き込み、履歴を残すことにしているため、本発明に対応するソフトウェアやデータコンテンツの不正インストールや不正コピーを簡単に不可能にできるという顕著な効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
<第1の実施形態>
本発明の第1の実施形態について、図1及び図2を参照しつつ詳細に説明する。
本実施形態の構成は、図1に示したように記録媒体1及びPC2から構成される。PC2にはライセンスを有した専用オペレーティングシステム(以下、OSと略記する)がインストールされる。記録媒体1には媒体情報エリア11、本実施形態のソフトウェアライセンス管理システムに対応したデータが書き込まれた領域であるソフトウェアデータ領域12、及び1回書き込み可能な記録領域であるブランク領域13が存在している。
尚、本実施形態において「データ」とは、ソフトウェアをインストールするインストーラー、アプリケーション、データベースコンテンツ、その他の不正コピーを防止したいデータコンテンツを言い、後述するようにこのデータは本実施形態のソフトウェアライセンス管理システムに対応していることが拡張子やデータ構造などから判別可能なデータであれば、どのようなものであっても良い。
そして、本実施形態においては、記憶媒体1の一例としてCD-Rを挙げて説明するが、本実施形態はこれに限定されることはなく、1回書き込み可能な記録領域であるブランク領域13を有する記憶媒体であれば、DVD-R、FD、MO、HDDその他どのような記憶媒体であっても良い。
また、本実施形態においては記録媒体を読み込む情報端末としてPCを例に挙げているが、本実施形態はこれに限定されることはなく、記録媒体を読込/書込可能な情報端末であれば、携帯電話、PDA等その他どのようなものであっても良い。
【0008】
次に、図2を参照しつつ記録媒体1の詳細な構成について説明する。ソフトウェア販売会社の製造元で作成するCD-Rには、媒体情報エリア11の直後に対応データであるソフトウェアのデータを記録させて、後述するOSの個別番号は記録しない。このCD-Rを専用OSがインストールされたPC1に挿入する。専用OSは、記録媒体1を認識した時に個別番号(1〜nバイト)をソフトウェアのデータ領域の後に自動的に書き込む。
本実施形態において「個別番号」とは、PC1にインストールされている、ライセンス管理された専用OSを一義的に識別する情報という固有情報である。同一のOSであっても、別個のPCにインストールされているOSは異なる個別番号を有する。また、本実施形態においては固有情報として専用OSを識別する個別番号を例に挙げているが、本実施形態はこれに限定されることはなく、例えばOSがインストールされているPCの製品番号を固有情報としても良く、利用者が利用している情報端末及びOSを一義的に識別できる情報であればどのようなものであっても良い。
また本実施形態において「専用OS」とは、本発明のソフトウェアライセンス管理を実行可能なOSのことである。本実施形態においては、本発明のソフトウェアライセンス管理プログラムを組み込んだ専用OSを例に挙げて説明しているが、本実施形態はこれに限定されることはなく、例えばWindows(登録商標)OSやMac(登録商標)OSといった既存のOSに、本発明のソフトウェアライセンス管理プログラムを組み込んだものであっても良い。この場合、上記のソフトウェアライセンス管理プログラムはOSと不可分であることが好ましい。
【0009】
次に、PC2の専用OSが、読み込み可能な記録媒体を認識した場合の動作について、図3のフローチャート図を参照しつつ説明する。
まず、対応ソフトウェアが書き込まれた記録媒体(CD、CD-R、CD-RW等)をPC2に挿入した場合、専用OS及びその他のOSは、記録媒体に記録されているデータのフォーマットを確認する。この時、PCにインストールされているOSが専用OSでないその他のOSであった場合、その他のOSは対応していないフォーマットであることを警告し、この記録媒体に記録されているデータへのアクセスを禁止する。PC2にインストールされているOSが専用OSでない場合に対応ソフトウェアのデータへのアクセスを禁止する方法については、例えば専用OSが共通鍵方式の暗号鍵を保持し、これにより暗号化されたデータが対応ソフトウェアのデータ領域に記録されているように構成されている等、専用OS以外では記録データにアクセスできないような構成であればどのようなものであっても良い。PC2にインストールされているOSが専用OSであった場合は、対応ソフトウェアが記録されている記録媒体(CD、CD-R、CD-RW)内のデータにアクセスできる。この、記録媒体に記録されているコンテンツが本実施形態に対応したデータであるかどうかの判定については、上述したように拡張子、データ構造などから判別できれば良い。またこの判定は、PC2へのメディア挿入時に行われても良いが、後述するメディア種類の判定後に行われるように構成されていても良い。
【0010】
ここで、PC2にインストールされているOSが専用OSであった場合、専用OSが記録媒体(CD、CD-R、CD-RW)を認識した後の動作について図4のフローチャートを参照しつつ説明する。
図4において専用OSは記録媒体(CD、CD-R、CD-RW)を認識した後、記録媒体に個別番号の書き込み動作を行う。専用OSは書き込み動作を行い、個別番号が正常に書き込み出来たかを確認する。個別番号を記録媒体に書き込み出来なかった場合は、専用OSは挿入された記録媒体がCD-ROMであると認識する。個別番号が書き込みできた場合、専用OSはCD-RかCD-RWかを判断するために個別番号を消去する動作を行い、再度ライト動作を行う。この時、個別番号が消去でき、上書きできた場合は挿入された記録媒体がCD-RWであると認識する。個別番号が上書きが出来なかった場合、専用OSは挿入された記録媒体がCD-Rであると認識する。尚、上記の記録媒体の認識方法については、専用OSが挿入された記録媒体の種類を判断する手段であって、Orange Bookで提唱されているディスク・アイデンティフィケーション・メソッドの様に専用OSが記録媒体の種類をあらかじめ特定できる場合はその限りではなく、このような識別手段を行うことなくディスク・アイデンティフィケーション・メソッドに従って挿入されたメディアを認識・識別しても良い。
【0011】
次に、挿入されたメディアがCD-ROMであると判断した場合の専用OSの動作について図5を参照しつつ説明する。
挿入されたメディアがCD-ROMであると認識した専用OSは、CD-ROM内のソフトウェアが対応ソフトウェアか否かを確認する。対応ソフトウェアであった場合、専用OSは挿入されたメディアがCD-Rではない(1回書き込み可能な記録領域13を有しない)ので、不正にコピーされたものであると判断し、対応ソフトウェアのインストールを不可とする。
CD-ROM内のソフトウェアが対応ソフトウェアでない場合(従来のCD-ROMで対応ソフトではないもの)は、通常通りインストールすることが可能である。この場合のソフトウェアのライセンスの入手方法については、暗号化して入手する方法等従来のライセンス取得方法と同じであり、本発明の範囲ではない。
【0012】
次に、挿入されたメディアがCD-RWであると判断した場合の専用OSの動作について図6を用いて説明する。
挿入されたメディアがCD-RWであると認識した専用OSは、CD-RW内のソフトウェアが対応ソフトウェアか否かを確認する。対応ソフトウェアであった場合、専用OSはCD-Rではない(1回書き込み可能な記録領域13を有しない)ため、不正にコピーされたものであると判断し、対応ソフトウェアのインストールを不可とする。従来のソフトウェアであれば通常通りインストールを開始する。ライセンスの入手方法については、CDと同じく暗号化して入手する方法等の従来のライセンス取得方法と同じとする。また、CD-RWは再書き込みが可能であるため、専用OSが書き込みした個別番号をマニュアル操作で削除することが可能である。
【0013】
次に、専用OSを使用しCD-Rを用いて対応ソフトウェアの記録されたメディアを不正コピーした場合について図7を用いて説明する。
専用OSは挿入されたメディアがCD-Rであることを認識し、このCD-Rに対応ソフトウェアが記録されていた場合、OSの個別番号を記録し、過去の履歴を確認する。このCD-Rを不正コピーする際に、専用OSは何も書かれていないCD-Rに対しても記録媒体の認識時に個別番号を書き込みする。この個別番号の書き込みは何も書かれていないCD-Rの記録領域13の先頭に書き込まれるため、専用OSを用いてメディアのコピーを行った場合は、必ず個別番号が不正コピーした対応ソフトウェアのデータ領域前、且つ媒体情報エリア後に書き込みされる。従って、不正コピーされたCD-Rを識別し、そこに記録されているソフトウェアのインストールを不可とすることができる。また、CD-Rを挿入した際に、図7に示す様にそのデータ領域前に、現在メディアを挿入しているPC2の個別番号およびPC2にインストールされているOSの個別番号以外の個別番号の履歴が残っていた場合は、このメディアは不正にコピーされたものであると認識し、このメディアに記録されているソフトウェアコンテンツのインストールを不可とする。また、CD-Rではデータを無効と出来るものがあるので、対応ソフトウェアの格納領域より前に無効データがあっても、対応ソフトウェアのインストールを不可とする。専用OSを使用している限りは、この個別番号が自動的に書き込みされてしまうため、他のOSで不正コピーを行おうとしても、図4を参照して上述した通り、他のOSではデータへのアクセス自体が出来ないので不正コピーが出来ない。
【0014】
次に、専用OSを使用しており、且つ、不正コピーでないCD-Rに対応ソフトウェアが書き込まれていた場合について図8を参照しつつ説明する。
挿入されたメディアがCD-Rであり、専用OSがメディアに記録されたコンテンツを対応ソフトウェアと認識した場合、CD-R内の個別番号を確認する。専用OSは、記録領域13に記録された履歴を確認し、対応ソフトウェアのデータ領域前に履歴が残っていた場合、前述の図7の説明の様に、不正コピーされた記録媒体であると見なし、対応ソフトウェアのインストールを不可とする。データ領域後に履歴があった場合は、データ領域の後ろに記録されている履歴の最初に書き込みされている個別番号を確認し、個別番号が専用OS自身のものであれば対応ソフトウェアのインストールが可能である。履歴の最初に書き込みされている個別番号が専用OS自身のではない他の専用OSの個別番号であった場合は、既に他の専用OSで読み込まれているため、当該情報端末への対応ソフトウェアのインストールを不可とする。
このように必ず専用OSが記録媒体に個別番号を自動的に記録することによって、対応ソフトウェアのインストールの可否を決めることができる。
【0015】
尚、個別番号については1〜nバイトとする。例えば個別番号を16バイトとした場合、個別番号の種類は16^16=18446744073709551616通りとなるため、世界人口に対して十分な数と考えられる。また、1日に100回記録媒体を認識させ、それを10年続けたとしても16×100×365×10=5.84Mバイトとである。現在存在するCD-Rの様に640Mバイト以上の大容量の記録媒体にしてみれば、10年間で5.84Mバイトは、わずかなデータ量でしかない。また、CD-RWのような書き換えが自由なものについては個別番号をマニュアルで消去できるため、不必要であれば削除することが可能である。
また、法人の様に複数のユーザーが共有する場合は、複数ユーザー専用OSを利用させ、複数ユーザー専用の専用OSでは書き込みされている個別番号を複数許容させ、情報端末単位でのライセンスの管理をするように構成することも可能である。
【0016】
本実施形態においては、固有情報として専用OSのライセンスを個別番号としてライセンス管理をOSに依存させた例を挙げているが、本実施形態はこれに限定されることはなく、例えば、図10に示したように、PC2の製造番号等のPCを特定できる個別番号を固有情報とし、ライセンス管理をPCに依存させても良い。
【0017】
従来のソフトウェア販売においては、ソフトウェアの販売を読み取り専用のCDの提供、もしくはインターネット上からのダウンロードによって行なっていたため、ソフトウェアのシリアル番号は区別が出来ても、ライセンス発行先の判断が困難であった。シリアル番号によるセキュリティよりも更に強固なセキュリティを確保する施策は様々あるが、これを実現させるにはPCとソフトウェア販売会社との認証方法、ライセンスの暗号化、復号化の方法が複雑となってしまうため実現性が難しく、不正にライセンスを取得し、不正インストールを行うことが可能となってしまっているという問題点があった。また従来のソフトウェアではコピーを容易に行なえるため、他人に貸し借りを行い不正なコピーが容易に出来てしまうという問題点があった。さらに、ライセンスの発行は、ソフトウェア販売会社が管理を行なっているが、ライセンスの発行先の判断が出来ず、ライセンスの管理が困難であるという問題点があった。
【0018】
こうした各種問題点に対して、上記のように本実施形態においては、CD-Rのような1回書き込み可能なメディアで専用OS対応ソフトウェアを販売すれば、専用OSが個別番号をメディアに書き込みし、履歴を残すことにしているので対応ソフトウェアの不正インストールを簡単に不可能にできるという顕著な効果を奏する。
また、対応ソフトウェアを不正にコピーする行為を行なっても、コピーを行なったソフトウェアのデータ領域の前に個別番号が書き込みされるので、不正コピーを簡単に識別することが可能であり、不正なコピーを防止できるという顕著な効果を奏する。
さらに、オペレーティングシステム・情報端末に依存させた固有情報を1回書き込み可能メディアに書き込むことで履歴を消去できないようにしているため、ライセンスを暗号化する必要がなく、対応ソフトウェアのライセンス管理をOSのライセンスに依存させるため、ソフトウェア自体のライセンス管理が不要となるという顕著な効果をも奏する。
そして本実施形態の方法はソフトウェアを提供する販売会社にとっては、記録媒体の加工のみで事足りるため、ネットワーク認証のためのネットワークインフラ等を必要とせず、安価にかつセキュアにソフトウェアを提供できるという顕著な効果をも奏する。
【0019】
<第2の実施形態>
次に、本発明の第2の実施形態について詳細に説明する。
本実施形態における第1の実施形態との違いは、記録媒体1に記録されている対応ソフトウェアに相当する部分が、OS自体であり、記録媒体1がOSのインストールディスクであるという点である。つまり、第1の実施形態におけるOSに相当するものは、本実施形態においては記録媒体1に記録されたOSのインストーラー等のOSをインストールするためのソフトウェアである。この記録媒体1に記録されたソフトウェアが、PC2が記録媒体1を認識し、インストーラーであるソフトウェアを起動した際に、記録媒体1の記録領域13にPC2の製品番号などの個別番号を書き込む。
従って、上記の差異以外については、その構成、動作共に第1の実施形態と同じであるが、記録媒体1に記録されている対応ソフトウェアがOS自体である点のみが第1の実施形態と異なっている。
【0020】
本実施形態によれば、OSのインストール用の記録媒体についても、ネットワーク認証などの複雑な過程を必要とせずに不正コピー及び不正インストールを容易に防止することができるという顕著な効果を奏する。
【0021】
なお、本発明のソフトウェアライセンス管理システム等は、上記の各実施形態に限定されることはなく、当業者の想到し得る技術範囲内において適宜改良、変形、変更することが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0022】
本発明によれば、ソフトウェアのライセンスの発行を暗号化することなく、ソフトウェアの不正コピー及び不正インストールを行なえない方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の第1の実施形態におけるソフトウェアライセンス管理システムの構成図
【図2】本発明の実施形態における記録媒体のデータ構造の説明図
【図3】本発明の実施形態における対応ソフトウェアの記録された記録媒体がPCに認識された時の動作フローチャート
【図4】本発明の実施形態における記録媒体がPCに認識された時の記録媒体の種類の識別動作フローチャート
【図5】本発明の実施形態におけるCD-ROMがPCに認識された時の動作フローチャート
【図6】本発明の実施形態におけるCD-RWがPCに認識された時の動作フローチャート
【図7】本発明の実施形態における対応ソフトウェアの記録された記録媒体が不正コピーされた際の記録媒体のデータ構造の説明図
【図8】本発明の実施形態における対応ソフトウェアの記録された1回書き込み可能な記録媒体がPCに認識された時の動作フローチャート
【図9】従来のソフトウェアのライセンス管理方法の説明図
【図10】本発明の第2の実施形態における記録媒体のデータ構造の説明図
【符号の説明】
【0024】
1 記録媒体
11 媒体情報エリア
12 ソフトウェアデータ領域
13 ブランク領域
2 PC(情報端末)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
書き込み可能な記録領域を具備した記録媒体と、
該記録媒体を認識した際に、情報端末のオペレーティングシステム又は前記情報端末を一義的に識別する固有情報を前記記録領域に履歴として記録するオペレーティングシステムと
を具備し、該オペレーティングシステムは前記記録領域の前記固有情報の前記履歴を参照してデータの不正コピー及び不正インストールを防止することを特徴とする専用オペレーティングシステムを利用したソフトウェアライセンス管理システム。
【請求項2】
前記固有情報は、前記オペレーティングシステムのライセンス番号であることを特徴とする請求項1に記載の専用オペレーティングシステムを利用したソフトウェアライセンス管理システム。
【請求項3】
前記固有情報は、前記情報端末の製品番号であることを特徴とする請求項1又は2に記載の専用オペレーティングシステムを利用したソフトウェアライセンス管理システム。
【請求項4】
前記オペレーティングシステムは、前記記録媒体のデータが前記オペレーティングシステムに対応するデータであるとき、前記記録媒体が1回書き込み可能な記録媒体であり、かつ前記記録媒体の前記履歴の最初の情報を参照して前記オペレーティングシステム及び/又は前記情報端末に該当しない前記固有情報が記録されておらず、新規に前記固有情報を書き込み可能である場合又は前記情報が当該情報端末及び当該オペレーティングシステムの固有情報である場合に限り、前記データの閲覧又はインストールを可能とすることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の専用オペレーティングシステムを利用したソフトウェアライセンス管理システム。
【請求項5】
前記オペレーティングシステムは、前記記録媒体に書き込まれたデータ構造の先頭に前記固有情報が記録されている場合には、当該記録媒体を不正コピーされたものと認識することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の専用オペレーティングシステムを利用したソフトウェアライセンス管理システム。
【請求項6】
書き込み可能な記録媒体を認識し、該記録媒体の認識時に情報端末のオペレーティングシステム又は前記情報端末を一義的に識別する固有情報を前記記録領域に履歴として記録し、該履歴を参照することにより前記記録媒体のデータの不正コピー及び不正インストールを防止することを特徴とする専用オペレーティングシステム。
【請求項7】
前記固有情報は、前記オペレーティングシステムのライセンス番号であることを特徴とする請求項6に記載の専用オペレーティングシステム。
【請求項8】
前記固有情報は、前記情報端末の製品番号であることを特徴とする請求項6又は7に記載の専用オペレーティングシステム。
【請求項9】
前記オペレーティングシステムは、前記記録媒体のデータが前記オペレーティングシステムに対応するデータであるとき、前記記録媒体が1回書き込み可能な記録媒体であり、かつ前記記録媒体の前記履歴の最初の情報を参照して前記オペレーティングシステム及び/又は前記情報端末に該当しない前記固有情報が記録されておらず、新規に前記固有情報を書き込み可能である場合又は前記情報が当該情報端末及び当該オペレーティングシステムの固有情報である場合に限り、前記データの閲覧又はインストールを可能とすることを特徴とする請求項6乃至8のいずれかに記載の専用オペレーティングシステム。
【請求項10】
前記オペレーティングシステムは、前記記録媒体に書き込まれたデータ構造の先頭に前記固有情報が記録されている場合には、当該記録媒体を不正コピーされたものと認識することを特徴とする請求項6乃至9のいずれかに記載の専用オペレーティングシステム。
【請求項11】
オペレーティングシステムが記録された記録媒体に記録されたデータの不正コピー及び不正インストールを防止するための不正防止ソフトウェアであって、
情報端末が前記記録媒体を認識した際に、前記情報端末を一義的に識別する固有情報を前記記録媒体の書き込み可能な記録領域に履歴として記録し、該履歴の最初の情報を参照して前記情報端末に該当しない前記固有情報が記録されておらず、新規に前記固有情報を書き込み可能である場合又は前記情報が当該情報端末の固有情報である場合に限り、前記オペレーティングシステムのインストールを可能とすることを特徴とするオペレーティングシステムが記録された記録媒体に記録されたデータの不正コピー及び不正インストールを防止するための不正防止ソフトウェア。
【請求項12】
前記固有情報は、前記情報端末の製品番号であることを特徴とする請求項11に記載のオペレーティングシステムが記録された記録媒体に記録されたデータの不正コピー及び不正インストールを防止するための不正防止ソフトウェア。
【請求項13】
前記ソフトウェアは、前記記録媒体に書き込まれたデータ構造の先頭に前記固有情報が記録されている場合には、当該記録媒体を不正コピーされたものと認識することを特徴とする請求項11又は12に記載のオペレーティングシステムが記録された記録媒体に記録されたデータの不正コピー及び不正インストールを防止するための不正防止ソフトウェア。
【請求項14】
書き込み可能な記録領域と専用オペレーティングシステムに対応したデータとを具備した記録媒体であって、
前記専用オペレーティングシステムは前記記録媒体を認識し、該記録媒体の認識時に情報端末の前記専用オペレーティングシステム又は前記情報端末を一義的に識別する固有情報を前記記録領域に履歴として記録し、該履歴を参照することにより前記記録媒体のデータの不正コピー及び不正インストールを防止することを特徴とした記録媒体。
【請求項15】
前記固有情報は、前記オペレーティングシステムのライセンス番号であることを特徴とする請求項14に記載の記録媒体。
【請求項16】
前記固有情報は、前記情報端末の製品番号であることを特徴とする請求項14又は15に記載の記録媒体。
【請求項17】
前記オペレーティングシステムは、前記記録媒体のデータが前記オペレーティングシステムに対応するデータであるとき、前記記録媒体が1回書き込み可能な記録媒体であり、かつ前記記録媒体の前記履歴の最初の情報を参照して前記オペレーティングシステム及び/又は前記情報端末に該当しない前記固有情報が記録されておらず、新規に前記固有情報を書き込み可能である場合又は前記情報が当該情報端末及び当該オペレーティングシステムの固有情報である場合に限り、前記データの閲覧又はインストールを可能とすることを特徴とする請求項14乃至16のいずれかに記載の記録媒体。
【請求項18】
前記オペレーティングシステムは、前記記録媒体に書き込まれたデータ構造の先頭に前記固有情報が記録されている場合には、当該記録媒体を不正コピーされたものと認識することを特徴とする請求項14乃至17のいずれかに記載の記録媒体。
【請求項19】
オペレーティングシステムが記録された記録媒体であって、
該記録媒体は1回書き込み可能な記録領域を具備し、
情報端末が前記記録媒体を認識した際に、前記情報端末を一義的に識別する固有情報を前記記録領域に履歴として記録し、該履歴の最初の情報を参照して前記情報端末に該当しない前記固有情報が記録されておらず、新規に前記固有情報を書き込み可能である場合又は前記情報が当該情報端末の固有情報である場合に限り、前記オペレーティングシステムのインストールを可能とすることを特徴とするオペレーティングシステムが記録された記録媒体の不正コピー及び不正インストールを防止するためのソフトウェア
を記録していることを特徴とする記録媒体。
【請求項20】
前記固有情報は、前記情報端末の製品番号であることを特徴とする請求項19に記載の記録媒体。
【請求項21】
前記ソフトウェアは、前記記録媒体に書き込まれたデータ構造の先頭に前記固有情報が記録されている場合には、当該記録媒体を不正コピーされたものと認識することを特徴とする請求項19又は20に記載の記録媒体。
【請求項22】
記録媒体にデータ書き込み及び追記が可能な記録領域が存在するかどうかを認識する記録媒体属性認識ステップと、
前記記録領域が存在する場合に該記録領域に情報端末のオペレーティングシステム又は前記情報端末を一義的に識別する固有情報を履歴として記録する履歴記録ステップと、
前記記録媒体のデータが専用オペレーティングシステムに対応しているかどうかを認識するOS対応確認ステップと、
前記履歴を参照する履歴参照ステップと
を有することを特徴とする記録媒体のデータの不正コピー及び不正インストールを防止する方法。
【請求項23】
前記記録媒体のデータが前記オペレーティングシステムに対応するデータであるとき、前記記録媒体が1回書き込み可能な記録媒体であり、かつ前記記録媒体の前記履歴の最初の情報を参照して前記オペレーティングシステム及び/又は前記情報端末に該当しない前記固有情報が記録されておらず、新規に前記固有情報を書き込み可能である場合又は前記情報が当該情報端末及び当該オペレーティングシステムの固有情報である場合に限り、前記データの閲覧又はインストールを可能とすることを特徴とする請求項22に記載の記録媒体のデータの不正コピー及び不正インストールを防止する方法。
【請求項24】
前記オペレーティングシステムは、前記記録媒体に書き込まれたデータ構造の先頭に前記固有情報が記録されている場合には、当該記録媒体を不正コピーされたものと認識する不正コピー認識ステップを有することを特徴とする請求項22又は23に記載の記録媒体のデータの不正コピー及び不正インストールを防止する方法。
【請求項25】
記録媒体にデータ書き込み及び追記が可能な記録領域が存在するかどうかを認識する記録媒体属性認識ステップと、
前記記録領域が存在する場合に該記録領域に情報端末を一義的に識別する固有情報を履歴として記録する履歴記録ステップと、
前記履歴を参照する履歴参照ステップと、
前記記録媒体に記録された不正コピー及び不正インストールを防止するためのソフトウェアを起動する起動ステップとを有し、
前記記録媒体のデータが前記ソフトウェアに対応するデータであるとき、前記記録媒体が1回書き込み可能な記録媒体であり、かつ前記履歴の最初の情報を参照して前記情報端末に該当しない前記固有情報が記録されておらず、新規に前記固有情報を書き込み可能である場合又は前記情報が当該情報端末の固有情報である場合に限り、オペレーティングシステムのインストールを可能とすることを特徴とするオペレーティングシステムを記録した記録媒体の不正コピー及び不正インストールを防止する方法。
【請求項26】
前記ソフトウェアは、前記記録媒体に書き込まれたデータ構造の先頭に前記固有情報が記録されている場合には、当該記録媒体を不正コピーされたものと認識する不正コピー認識ステップを有することを特徴とする請求項25に記載のオペレーティングシステムを記録した記録媒体の不正コピー及び不正インストールを防止する方法。
【請求項27】
請求項22乃至26のいずれかに記載の記録媒体のデータの不正コピー及び不正インストールを防止する方法を実行可能なプログラム。
【請求項28】
請求項27に記載のプログラムを記録した記憶媒体。
【請求項29】
情報端末が記録媒体を認識した際に、前記情報端末を一義的に識別する固有情報を前記記録媒体の書き込み可能な記録領域に履歴として記録し、該履歴の最初の情報を参照して前記情報端末に該当しない前記固有情報が記録されておらず、新規に前記固有情報を書き込み可能である場合又は前記情報が当該情報端末の固有情報である場合に限り、前記記録媒体のデータの閲覧又はインストールを可能とすることを特徴とするデータの不正コピー及び不正インストールを防止するための不正防止ソフトウェアと、
該ソフトウェアの動作下のみ閲覧又はインストール可能なデータと、
前記記憶領域と
を備えたデータ構造。
【請求項30】
情報端末が前記記録媒体を認識した際に、前記情報端末を一義的に識別する固有情報を前記記録媒体の書き込み可能な記録領域に履歴として記録し、該履歴の最初の情報を参照して前記情報端末に該当しない前記固有情報が記録されておらず、新規に前記固有情報を書き込み可能である場合又は前記情報が当該情報端末の固有情報である場合に限り、前記オペレーティングシステムのインストールを可能とすることを特徴とするデータの不正コピー及び不正インストールを防止するための不正防止ソフトウェアと、
該ソフトウェアの動作下のみインストール可能なオペレーティングシステムと、
前記記憶領域と
を備えたデータ構造。

【図1】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図8】
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【図9】
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【図2】
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【図7】
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【図10】
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【公開番号】特開2007−279947(P2007−279947A)
【公開日】平成19年10月25日(2007.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−104068(P2006−104068)
【出願日】平成18年4月5日(2006.4.5)
【出願人】(390010179)埼玉日本電気株式会社 (1,228)
【Fターム(参考)】