説明

タイミングディスク装置およびタイミングディスクの自己調心ハブ

【目的】エンコーダ、ステッピングモーターまたは回転ローラードライブのタイミングディスクのための自己調心ハブであって、軸の中心位置に滑り込ませ、自動調心、締付け・嵌合作用により、固定されることができる自己調心ハブを提供する。
【構成】タイミングディスクまたはコードキャリアを固定するためのハブプレート1.1と、入力または出力ユニットの軸端部に滑り込ませるためのスロット付きハブシャンク1.2とを含み、ハブシャンク1.2が、環状の締付部品4内に嵌合的に突出し、ハブ外面と締付部品4の内壁との間の嵌合接続が、ハブ1と締付部品4とがハブ軸6に沿って相対移動する場合に、スロット付きハブシャンク1.2の領域で放射状に内部に向かう力によって締付嵌合が形成されるようになっている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エンコーダ、ステッピングモーターまたは回転ローラードライブのタイミングディスクのための自己調心ハブであって、タイミングディスクまたはコードキャリアを固定するためのハブプレートと、入力または出力ユニットの軸端部に滑り込ませるためのスロット付きハブシャンクと、ハブシャンクに嵌合的に滑り込ませた環状の締付部品とを含む自己調心ハブ、および該自動調心ハブをそなえたタイミングディスク装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ドイツ特許第19 860 012 A1号(PWB−Ruhlatec Industrieprodukte GmbH)は、上述した種類の自己調心タイミングディスクハブとその取付方法を開示している。自己調心は、ハブシャンクの外壁を少なくとも部分的に円錐形状とし、シャンク端部からタイミングディスクの接触面に向けて円錐角が生じるようにすることによって達成される。ハブシャンクをモーター軸に滑り込ませた後、例えばリング状の締付部材を円錐に滑り込ませ、モーター軸に対するスロット付きハブの締付作用を増加させる。
【0003】
タイミングディスクハブを取り付ける際には、モーター軸上の調心が自動的に行われる(自己調心動作)ように注意する必要がある。そのために、ハブシャンクは、軸端部とモーターフランジ平面にそれぞれ対向する面にいわゆる「止め穴(catching bore)」を含む。また、自己調心を達成するために、モーター軸とハブシャンクとの間にはある程度の遊びとガイドが必要であり、ハブを軸に対して角度をなして押し込むことはできず、円錐状に広がる止め穴の中心に配置される。
【0004】
ドイツ特許第10 150 705 A1号(Bayerische Motorenwerke AG)は嵌合的軸/ハブ接続を開示しており、軸上のハブに放射方向の引張応力を与えるプレテンション部材がハブの外側に設けられている。プレテンション部材はナットを緊張させる機能を有し、円錐形の内部ねじ山が設けられている。プレテンション部材を緊張位置に固定する方法については示されていない。
【0005】
ドイツ特許第19 737 307 A1号は、軸とハブを接続するための収縮ディスクを開示している。ディスクは、円錐形の外面を有するテンションスリーブと円錐形の内面を有するテンションリングからなり、テンションスリーブの円錐形の外面には、対応して形成されたテンションリングの内部ねじ山と噛み合う円錐形のねじ山が設けられている。テンションスリーブとテンションリングを回転させることによって、収縮ディスクが締め付けられる。六角形部(hexagon)がテンションスリーブと収縮ディスクにそれぞれ設けられ、高いトルクを印加することができる。
【0006】
自己調心ハブの使用はあらゆる技術分野でますます一般的になっており、現在では非常に多くの製品が製造されている。大量生産条件下では、モーター軸とタイミングディスクハブの表面品質及び必要な公差を遵守することができる製造精度に関する厳しい要件によって問題が発生する。モーター軸に対するタイミングディスクの僅かな変位または位置ずれでも、サーボモーター、回転ローラードライブまたは同様に精密な用途の機能に悪影響を与え、不良品の割合が増加してしまう。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
少なくとも1つの実施形態の目的は、入力または出力ユニットの軸に対して円錐状の締付作用を有する、エンコーダ、ステッピングモーターまたは回転ローラードライブのタイミングディスクのための自己調心ハブであって、プレテンションを与えることなく配置され、自動的に調節・固定され、公差からの偏差がある場合でも、厳密な材料要求に合わない場合でも、軸の中心、より詳細にはエンコーダの面上の軸端部に対し中心位置に滑り込ませ、固定することができる自己調心ハブを提供することにある。取付は、エンコーダまたはステッピングモーターに必要とされる精度を有する大量生産条件下で行われる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
少なくとも1つの実施形態によれば、上記目的は、請求項に記載され、実施形態の特徴に列記された特性によって達成される。ピニオンまたは締付部材の単純な回転運動によって、ハブの軸方向に締付部品の相対移動が発生し、この相対移動によって、締付部材、締付部品、ハブシャンクとの間に円錐状の締付状態が生じる。
【0009】
ハブシャンクにはスロットが設けられているため、ハブシャンクはわずかな圧力または好ましくは圧力をかけることなくモーター軸に滑り込ませることができる。ハブ、締付部品、締付部材は放射方向に対称かつ同軸に配置されているため、高い締付力を有する自己調心作用と、極端に温度が変化する条件下であっても、数年間(>10年間)を超える連続的な運転を可能とする締付嵌合が得られる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、エンコーダ、ステッピングモーターまたは回転ローラードライブのタイミングディスクのための自己調心ハブであって、タイミングディスクを固定するためのハブプレートとハブプレートから延びるハブシャンクをそなえたハブの前記ハブシャンクを軸の中心位置に滑り込ませることができ、自動調心、締付け・嵌合作用により、固定することを可能とする自己調心ハブ、および該自己調心ハブをそなえたタイミングディスク装置が提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、モーター軸上におけるハブの円錐状の締付状態を有する自己調心タイミングディスクの少なくとも1つの実施形態を説明する。
【0012】
図1は、ハブプレート1.1とスロット付きハブシャンク1.2とを含むハブ1を示す。タイミングディスク2が、接着リング3を介してハブプレート1.1の外面に固定されている。
【0013】
ハブシャンク1.2は外側コーンを有し、外側コーンには環状の締付部品4を嵌合的に(form−fittingly)滑り込ませてある。締付部品4をハブ軸上で移動させると、図2によればハブの穴に滑り込ませることができる軸端部に対する自己調心・円錐締付作用が同時に生じる。
【0014】
締付部品4を軸方向に移動させるために、タイミングディスクとは反対側のハブプレート端部において環状の締付部材5を締付部品4上に滑り込ませてあり、連続したハブプレートエッジ7においてハブ軸6を中心として支持される。締付部品4と締付部材5との間には、はすば歯車またはねじ接続などの嵌合・係止的(form−fitting and force−locking)な移動部材8(図3を参照)が設けられており、移動部材8によって、締付部品4と締付部材5との相対移動を介して、上方に広がる円錐角に向かって締付部品4を軸方向に前方移動させることができ、モーター軸に対して同心に作用する自己調心作用を伴う円錐締付状態と締付嵌合が達成される。
【0015】
図1によれば、締付部品4と締付部材5との相対移動は、好ましくは、締付部材5に接続された軸10上に回転可能に設けられたピニオン9を介して導入される。図1によれば、締付部材5とピニオン軸10との精密な接続は、ハブプレート1.1とは反対側の端部で環状の締付部材5を閉じるカバープレート11によって達成される。図1に係る実施形態では、カバープレート11はねじ12.1,12.2,12.3によって締付部材5に堅くねじ止めされている。
【0016】
ピニオン9は締付部品4の外歯4.1と噛み合っており、ピニオン9がピニオン軸10を中心として回転すると、締付部品4も回転し、例えばねじ山による嵌合接続のために、移動部材8と螺旋状の歯によって、モーター軸とハブシャンク1.2との間の円錐締付状態が達成される。
【0017】
自己調心ハブの取付と円錐締付状態を達成する方法を以下に詳細に説明する。
【0018】
ハブプレートのタイミングディスク側の端部において、軸端部がハブの穴に挿入されているものとする。ハブ1を予備的に取り付けるが、締付部品4とハブシャンク1.2との間の嵌合・係止接触は、遊びまたは最も僅かな円錐締付作用が生じるように設定されている。
【0019】
予備取付によって、締付部材5をハブプレート1.1に滑り込ませ、次に締付部品4を締付部材5とハブシャンク1.2の外壁との間で緩くねじ止めする。
【0020】
同時に、ピニオン9を締付部材5に接続することができ、ピニオン9と締付部品4との間で遊びの無い噛み合い接続が達成されるように注意する。締付部材5を閉じるために、カバープレート11をねじ12.1,12.2,12.3によって締付部材5にねじ止めする。
【0021】
ハブ軸6に沿って軸端部をスライドさせる際には、僅かな押圧力のみが生じる。自己調心ハブの最終位置がモーター軸上で達成された場合にのみ、ピニオン軸10を中心としたピニオン9の回転によってモーター軸上の円錐締付状態が強められ、自己調心ハブの確実な保持状態が達成される。
【0022】
図3は、詳細部分を追加した図1の拡大図を示す。移動部材8は、はすば歯車またはねじ切りなどのある種の歯付または噛み合い装置を含む。移動部材8は、互いに噛み合う2つの部分8a,8bを含む。少なくとも1つの実施形態では、部分8a,8bは、締付部品4及び締付部材5とそれぞれ一体化されているか、締付部品4及び締付部材5にそれぞれ取り付けられている。例えば、部分8a,8bは、いずれか一方または両方の回転によって締付部品4と締付部材5との相対移動を生じさせる相補的なねじ山または螺旋ギヤ歯であってもよい。
【0023】
少なくとも1つの実施形態によれば、タイミングディスク2、ハブプレート1.1、締付部材5、カバープレート11を貫通する穴Xが設けられている。これらの4つの構成要素のそれぞれは共通軸10に沿って位置合わせされた穴を有し、それらによって穴Xが形成されている。また、穴Xはピニオン9の中心を通る穴とも位置合わせされており、ピニオン9と穴Xは、ピニオン9の回転軸である共通軸10を共有している。少なくとも1つの実施形態では、穴Xによって自己調心ハブの両端部からピニオン9にアクセスすることができる。上述したように、ピニオン9は回転させることができ、締付部品4の外歯4.1とピニオン9との噛み合いを介して締付部品4が回転する。ピニオン9を回転させるために、回転装置をピニオン9に挿入し、回転装置を回転させることによってピニオン9を回転させることができる。少なくとも1つの実施形態では、ピニオン9は、はめあい歯、摩擦表面またはブレード形スロットなどの、回転装置と噛み合うための内部のインタフェース構造を有することができる。回転装置は、ねじ回しなどの手動回転装置または動力による回転のための駆動機構を有する装置であってもよい。穴Xは自己調心ハブの両端からアクセスすることができるため、内部を延びる軸に対して自己調心ハブを締めるか、緩めるためにピニオン9にアクセスすることができる。少なくとも1つの実施形態では、穴Xは自己調心ハブのいずれかの端部で閉じられた止り穴であってもよい。別の実施形態では、締付部材5は、側面からピニオン9の歯にアクセスできるように、ピニオン9に隣接する外側表面に開口部を有することができる。このような実施形態では、歯車またはピニオン9と噛み合うように構成された他のピニオンによってピニオン9を回転させることができるため、穴Xは必要ではない。
【0024】
一実施形態によれば、軸に取り付ける前の自己調心ハブの組立において、締付部材5をハブ1に取り付ける。次に、部分8a,8bとの噛み合いによって締付部品4を締付部材5に比較的緩く接続することができる。実質的に同時に、締付部品4は円錐状のハブシャンク1.2と摩擦係合し、ハブシャンク1.2を締付部品4内に保持する。次に、ピニオン9を、締付部材5と締付部品4との間に形成され、穴Xの軸10と同軸に配置された凹部に挿入する。ピニオン9を挿入すると、ピニオン9は締付部品4の歯4.1と噛み合う。次に、カバープレート11をねじ止めしてピニオン9を凹部内に保持する。接着リング3またはその他の適当な取付構造または材料を使用して、タイミングディスク2をハブプレート1.1に取り付ける。
【0025】
組立が完了すると、自己調心ハブを軸に取り付けることができる。取付プロセスは、自己調心ハブを軸上でスライドさせ、次にピニオン9を回転させて締付部品4を回転させることを含む。締付部品4が回転すると、締付部品4と締付部材5との相対移動が生じる。この相対移動によって、締付部品4は円錐状のハブシャンク1.2に沿って軸方向に移動し、円錐形状と長手方向のスロットによって、ハブシャンク1.2が圧縮され、ハブシャンク1.2が軸に堅く固定され、ハブが軸上に中心位置に固定される。少なくとも1つの実施形態によれば、手作業または工具を使用して、あるいはハブとタイミングディスクが取り付けられた装置の構成要素または部品との接触によって、締付部品4の軸方向の移動時にハブプレート1.1を締付部材5に対して保持することができる。
【0026】
また、本発明は、自己調心ハブ、より詳細にはエンコーダ、ステッピングモーター、回転ローラードライブなどのタイミングディスクのための自己調心ハブであって、タイミングディスクまたはコードキャリアを固定するためのハブプレートと、入力または出力ユニットの軸端部に滑り込ませるためのスロット付きハブシャンクとを含む自己調心ハブに関する。ハブシャンク1.2は、環状の締付部品4内に嵌合的に突出し、ハブ外面と締付部品4の内壁との間の嵌合接続は、ハブ1と締付部品4がハブ軸6に沿って相対移動する場合に、スロット付きハブシャンク1.1の領域で放射状に内部に向かう力によって締付嵌合が形成されるようになっている。締付部品4は環状の締付部材5内に配置され、締付部品4と締付部材5は、締付部材5または締付部品4が回転する場合に、ハブ軸と平行な移動が発生するように嵌合的及び/又は係止的に接続されている。カバープレート11が締付部材5に固定されており、締付部品4の外歯と噛み合うピニオン9がカバープレート11に回転可能に支持されている。
【0027】
一実施形態の1つの特徴または態様は、自己調心ハブ、より詳細にはエンコーダ、ステッピングモーター、回転ローラードライブなどのタイミングディスクのための自己調心ハブであって、タイミングディスクまたはコードキャリアを固定するためのハブプレート1.1と、入力または出力ユニットの軸端部に滑り込ませるためのスロット付きハブシャンク1.2とを含み、ハブシャンク1.2が、環状の締付部品4内に嵌合的に突出し、ハブ外面と締付部品4の内壁との間の嵌合接続が、ハブ1と締付部品4とがハブ軸6に沿って相対移動する場合に、スロット付きハブシャンク1.2の領域で放射状に内部に向かう力によって締付嵌合が形成されるようになっている自己調心ハブにある。
【0028】
一実施形態の別の特徴または態様は、締付部品4は環状の締付部材5内に配置され、締付部品4と締付部材5が、締付部材5または締付部品4が回転する場合に、ハブ軸と平行な移動が発生するように嵌合的及び/又は係止的に接続された自己調心ハブにある。
【0029】
一実施形態のさらに別の特徴または態様は、カバープレート11が締付部材5に固定されており、締付部品4の外歯と噛み合うピニオン9がカバープレート11に回転可能に支持されている自己調心ハブにある。
【0030】
一実施形態のさらに別の特徴または態様は、ピニオン9を介して開始される締付部品4の回転時に、締付部品4と締付部材5とがハブの軸方向に相対移動し、スロット付きハブシャンク1.2の領域で表面圧力が生じるように、締付部品4と締付部材5との間にねじ山が設けられている自己調心ハブにある。
【0031】
一実施形態のさらに別の特徴または態様は、ハブシャンク1.2と締付部品4との接触面が円錐形状であり、ハブ軸6上で締付部品4が移動する場合に、放射方向の圧力がハブシャンク1.2に与えられ、ハブシャンクが円錐状に軸端部に締め付けられる自己調心ハブにある。
【0032】
一実施形態の1つの特徴または態様は、自己調心ハブ、より詳細にはエンコーダ、ステッピングモーター、回転ローラードライブなどのタイミングディスクのための自己調心ハブであって、タイミングディスクまたはコードキャリアを固定するためのハブプレートと、入力または出力ユニットの軸端部に滑り込ませるためのスロット付きハブシャンクと、ハブシャンク1.2に嵌合的に滑り込ませた環状の締付部品4とを含み、締付部品4が環状の締付部材5内に配置され、締付部品4と締付部材5が、締付部材5または締付部品4が回転する場合に、ハブ軸と平行な移動が発生するように嵌合的及び/又は係止的に接続され、カバープレート11が締付部材5に固定されており、締付部品4の外歯と噛み合うピニオン9がカバープレート11に回転可能に支持され、ハブ1と締付部品4とがハブ軸6に沿って相対移動する場合に、スロット付きハブシャンク1.2の領域で放射状に内部に向かう力によって締付嵌合が形成されるようになっている自己調心ハブにある。
【0033】
一実施形態の1つの特徴または態様は、中央長手軸を有するタイミングディスク装置であって、タイミングディスクと、ハブプレートと該ハブプレートから延びるように配置されたスロット付きシャンクとを含むハブを含み、前記タイミングディスクが前記ハブの前記ハブプレートに取り付けられ、前記ハブが、前記ハブプレートと前記ハブシャンクとを貫通するように配置され、軸を内部に収容するように構成された中央軸方向穴を含み、本体部と環状の突出部とを含む環状の締付部品を含み、前記締付部品が、前記本体部と前記環状の突出部とを貫通するように配置され、前記ハブ構造の前記ハブシャンクを内部に収容するように構成された中央軸方向穴を含み、前記締付部品が、前記締付部品の内面と前記ハブの前記ハブシャンクとの間の摩擦嵌合によって前記ハブに接続され、前記締付部品を収容するように構成・配置された中央軸方向穴を含む環状の締付部材を含み、前記締付部材が、前記締付部品の前記環状の突出部を収容するように構成された前記中央軸方向穴の周囲に配置された環状凹部を含み、前記締付部品の前記本体部が外側ねじ切りを含み、前記締付部材が、前記締付部品の前記外側ねじ切りと噛み合って前記締付部材を前記締付部品に接続するように構成・配置された内部ねじ切りを含み、前記ねじ接続が、前記締付部材及び前記締付部品のいずれかの回転時に、前記締付部材と前記締付部品が互いに近づくか離れるように相対的に軸方向に移動することができるように構成され、前記締付部材内に配置され、前記締付部品の前記環状の突出部に隣接するピニオンを含み、前記環状の突出部が歯付き表面部を含み、前記ピニオンが前記環状の突出部の前記歯付き表面部と噛み合うように構成され、前記締付部材に取り付けられたカバープレートを含み、前記ピニオンが、前記ピニオンが回転できるように前記カバープレートに回転可能に支持され、前記ピニオンが、前記締付部品を回転させ、前記締付部品と前記締付部材とのねじ噛み合いによって、前記締付部品と前記締付部材との相対的な軸方向の移動を生じさせるように回転するように構成・配置され、前記スロット付きハブシャンクが、前記締付部品によって圧縮され、内部に配置された前記ハブシャンクに対する前記締付部品の軸方向の移動時に、前記ハブシャンクを軸に締め付けるように構成・配置されたタイミングディスク装置にある。
【0034】
一実施形態の別の特徴または態様は、中央長手軸を有するタイミングディスク装置であって、タイミングディスクと、ハブプレートと前記ハブプレートから延びるように配置されたスロット付きシャンクとを含むハブを含み、前記タイミングディスクが前記ハブの前記ハブプレートに取り付けられ、前記ハブが、前記ハブプレートと前記ハブシャンクとを貫通するように配置され、軸を内部に収容するように構成された中央軸方向穴を含み、本体部と環状の突出部とを含む環状の締付部品を含み、前記締付部品が、前記本体部と前記環状の突出部とを貫通するように配置され、前記ハブ構造の前記ハブシャンク部を内部に収容するように構成された中央軸方向穴を含み、前記締付部品が、前記締付部品の内面と前記ハブの前記ハブシャンク部との間の摩擦嵌合によって前記ハブに接続され、前記締付部品を収容するように構成・配置された中央軸方向穴を含む環状の締付部材を含み、前記締付部材が、前記締付部品の前記環状の突出部を収容するように構成された前記中央軸方向穴の周囲に配置された環状凹部を含み、前記締付部品の前記本体部が外側連結表面を含み、前記締付部材が、前記締付部品の前記外側連結表面と噛み合って前記締付部材を前記締付部品に接続するように構成・配置された内部連結表面を含み、前記接続が、前記締付部材及び前記締付部品のいずれかの回転時に、前記締付部材と前記締付部品が互いに近づくか離れるように相対的に軸方向に移動することができるように構成され、前記締付部材内に配置され、前記締付部品の前記環状の突出部に隣接する回転構造を含み、前記環状の突出部が外側表面部を含み、前記回転構造が前記環状の突出部の前記外側表面部と噛み合うように構成され、前記締付部材に取り付けられたカバープレートを含み、前記回転構造が回転できるように前記カバープレートに回転可能に支持され、前記回転構造が、前記締付部品を回転させ、前記締付部品と前記締付部材との連結係合によって、前記締付部品と前記締付部材との相対的な軸方向の移動を生じさせるように回転するように構成・配置され、前記スロット付きハブシャンクが、前記締付部品によって圧縮され、内部に配置された前記ハブシャンクに対する前記締付部品の軸方向の移動時に、前記ハブシャンクを軸に締め付けるように構成・配置されたタイミングディスク装置にある。
【0035】
一実施形態の別の特徴または態様は、前記ハブシャンクが、実質的に円錐形のハブシャンクを含み、前記締付部品の前記中央軸方向穴が、実質的に円錐形の穴を含み、前記締付部品の前記円錐形の穴が前記円錐形のハブシャンクよりも小さく、前記ハブシャンクに向かう前記締付部品の軸方向の移動時に、放射方向の圧力が前記ハブシャンクに与えられ、軸上の前記円錐形のハブシャンクの円錐状の締付動作を生じさせるタイミングディスク装置にある。
【0036】
一実施形態の別の特徴または態様は、前記締付部材の前記内部連結表面がねじ切りを含み、前記締付部品の前記外側連結表面が、前記締付部材の前記ねじ切りと噛み合うように構成されたねじ切りを含むタイミングディスク装置にある。
【0037】
一実施形態の別の特徴または態様は、前記締付部材の前記内部連結表面がはすば歯車表面を含み、前記締付部品の前記外側連結表面が、前記締付部材の前記はすば歯車表面と噛み合うように構成されたはすば歯車表面を含むタイミングディスク装置にある。
【0038】
一実施形態の別の特徴または態様は、前記回転構造がピニオンを含み、前記環状の突出部の前記外側表面部が、前記ピニオンと噛み合うように構成された歯付き部分を含むタイミングディスク装置にある。
【0039】
本発明の少なくとも1つの実施形態におけるあらゆる寸法、比率及び/又は形状を含む添付図面は正確であり、参照によって本明細書に援用するものとする。
【0040】
各種実施形態の全てまたは実質的に全ての構成要素及び方法は、少なくとも1つの実施形態または、2以上の実施形態を記載している場合には、全ての実施形態において使用することができる。
【0041】
2006年3月14日付のドイツのオフィスアクションで引用及び/又はそれ以外に引用された特許、特許出願、刊行物の全ては、参照によって以下の通り本明細書に援用するものとする:ドイツ特許第198 60 012 A1号、ドイツ特許第101 50 705 A1号、ドイツ特許第107 37 307 A1号、ドイツ特許第198 60 107 A1号。
【0042】
対応する外国特許出願、すなわち、2005年9月26日に出願されたPaul−Wilhelm BRAUNによるドイツ連邦共和国特許出願第10 2005 046 026.7号は、英訳のあらゆる可能性のある誤訳を修正・説明するために本明細書に援用するものとする。
【0043】
好適な実施形態に関連して説明した本発明の実施形態は、本発明の実施形態を開示した詳細に限定するものではなく、本発明の実施形態の範囲から逸脱することのない限りにおいて、様々な変形を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】少なくとも1つの実施形態に係る自己調心ハブの断面である。
【図2】少なくとも1つの実施形態に係るタイミングディスクハブの組立順序の概略図である。
【図3】詳細部分を追加した図1の拡大図である。
【符号の説明】
【0045】
1 ハブ
1.1 ハブプレート
1.2 (スロット付き)ハブシャンク
2 タイミングディスク
3 接着リング
4 締付部品
5 締付部材
6 ハブ軸
7 ハブプレートエッジ
8 移動部材
9 ピニオン
10 ピニオン軸
11 カバープレート
12.1〜12.3 ねじ
X 穴

【特許請求の範囲】
【請求項1】
中央長手軸を有するタイミングディスク装置であって、
タイミングディスクと、
ハブプレートと該ハブプレートから延びるように配置されたスロット付きハブシャンクをそなえたハブを含み、
前記タイミングディスクが前記ハブの前記ハブプレートに取り付けられ、
前記ハブが、前記ハブプレートと前記ハブシャンクとを貫通するように配置され、軸を内部に収容するように構成された中央軸方向穴を含み、
本体部と環状の突出部とを含む環状の締付部品を含み、
前記締付部品が、前記本体部と前記環状の突出部とを貫通するように配置され、前記ハブの前記ハブシャンクを内部に収容するように構成された中央軸方向穴を含み、
前記締付部品が、前記締付部品の内面と前記ハブの前記ハブシャンクとの間の摩擦嵌合によって前記ハブに接続され、
前記締付部品を収容するように構成・配置された中央軸方向穴を含む環状の締付部材を含み、
前記締付部材が、前記締付部品の前記環状の突出部を収容するように構成された前記中央軸方向穴の周囲に配置された環状凹部を含み、
前記締付部品の前記本体部が外側ねじ切りを含み、
前記締付部材が、前記締付部品の前記外側ねじ切りと噛み合って前記締付部材を前記締付部品に接続するように構成・配置された内部ねじ切りを含み、
前記ねじ接続が、前記締付部材及び前記締付部品のいずれかの回転時に、前記締付部材と前記締付部品が互いに近づくか離れるように相対的に軸方向に移動することができるように構成され、
前記締付部材内に配置され、前記締付部品の前記環状の突出部に隣接するピニオンを含み、
前記環状の突出部が歯付き表面部を含み、
前記ピニオンが前記環状の突出部の前記歯付き表面部と噛み合うように構成され、
前記締付部材に取り付けられたカバープレートを含み、
前記ピニオンが、前記ピニオンが回転できるように前記カバープレートに回転可能に支持され、
前記ピニオンが、前記締付部品を回転させ、前記締付部品と前記締付部材とのねじ噛み合いによって、前記締付部品と前記締付部材との相対的な軸方向の移動を生じさせるように回転するように構成・配置され、
前記スロット付きハブシャンクが、前記締付部品によって圧縮され、内部に配置された前記ハブシャンクに対する前記締付部品の軸方向の移動時に、前記ハブシャンクを軸に締め付けるように構成・配置されたことを特徴とするタイミングディスク装置。
【請求項2】
中央長手軸を有するタイミングディスク装置であって、
タイミングディスクと、
ハブプレートとハブプレートから延びるように配置されたスロット付きシャンクをそなえたハブを含み、
前記タイミングディスクが前記ハブの前記ハブプレートに取り付けられ、
前記ハブが、前記ハブプレートと前記シャンクとを貫通するように配置され、軸を内部に収容するように構成された中央軸方向穴を含み、
本体部と環状の突出部とを含む環状の締付部品を含み、
前記締付部品が、前記本体部と前記環状の突出部とを貫通するように配置され、前記ハブの前記ハブシャンクを内部に収容するように構成された中央軸方向穴を含み、
前記締付部品が、前記締付部品の内面と前記ハブの前記ハブシャンク部との間の摩擦嵌合によって前記ハブに接続され、
前記締付部品を収容するように構成・配置された中央軸方向穴を含む環状の締付部材を含み、
前記締付部材が、前記締付部品の前記環状の突出部を収容するように構成された前記中央軸方向穴の周囲に配置された環状凹部を含み、
前記締付部品の前記本体部が外側連結表面を含み、
前記締付部材が、前記締付部品の前記外側連結表面と噛み合って前記締付部材を前記締付部品に接続するように構成・配置された内部連結表面を含み、
前記接続が、前記締付部材及び前記締付部品のいずれかの回転時に、前記締付部材と前記締付部品が互いに近づくか離れるように相対的に軸方向に移動することができるように構成され、
前記締付部材内に配置され、前記締付部品の前記環状の突出部に隣接する回転構造を含み、
前記環状の突出部が外側表面部を含み、
前記回転構造が前記環状の突出部の前記外側表面部と噛み合うように構成され、
前記締付部材に取り付けられたカバープレートを含み、
前記回転構造が回転できるように前記カバープレートに回転可能に支持され、
前記回転構造が、前記締付部品を回転させ、前記締付部品と前記締付部材との連結係合によって、前記締付部品と前記締付部材との相対的な軸方向の移動を生じさせるように回転するように構成・配置され、
前記スロット付きハブシャンクが、前記締付部品によって圧縮され、内部に配置された前記ハブシャンクに対する前記締付部品の軸方向の移動時に、前記ハブシャンクを軸に締め付けるように構成・配置されたことを特徴とするタイミングディスク装置。
【請求項3】
前記ハブシャンクが、実質的に円錐形のハブシャンクからなり、
前記締付部品の前記中央軸方向穴が、実質的に円錐形の穴からなり、
前記締付部品の前記円錐形の穴が前記円錐形のハブシャンクよりも小さく、前記ハブシャンクに向かう前記締付部品の軸方向の移動時に、放射方向の圧力が前記ハブシャンクに与えられ、軸上の前記円錐形のハブシャンクの円錐状の締付動作を生じさせることを特徴とする請求項1または2記載のタイミングディスク装置。
【請求項4】
前記締付部材の前記内部連結表面がねじ切りを含み、
前記締付部品の前記外側連結表面が、前記締付部材の前記ねじ切りと噛み合うように構成されたねじ切りを含むことを特徴とする請求項2記載のタイミングディスク装置。
【請求項5】
エンコーダ、ステッピングモーター又は回転ローラードライブのタイミングディスクのための自己調心ハブであって、タイミングディスクまたはコードキャリアを固定するためのハブプレート(1.1)と、入力または出力ユニットの軸端部に滑り込ませるためのスロット付きハブシャンク(1.2)と、前記ハブシャンク(1.2)に嵌合的に滑り込ませた環状の締付部品(4)とを含み、前記締付部品(4)が環状の締付部材(5)内に配置され、前記締付部品(4)と前記締付部材(5)が、前記締付部材(5)または前記締付部品(4)が回転する場合に、ハブ軸と平行な移動が発生するように嵌合的及び/又は係止的に接続され、カバープレート(11)が前記締付部材(5)に固定されており、前記締付部品(4)の外歯と噛み合うピニオン(9)が前記カバープレート(11)に回転可能に支持され、前記ハブ(1)と前記締付部品(4)とが前記ハブ軸(6)に沿って相対移動する場合に、前記スロット付きハブシャンク(1.2)の領域で放射状に内部に向かう力によって締付嵌合が形成されることを特徴とする自己調心ハブ。
【請求項6】
前記ピニオン(9)を介して前記締付部品(4)の回転が開始されると、前記締付部品(4)と前記締付部材(5)とがハブ軸(6)方向に相対移動し、前記スロット付きハブシャンク(1.2)の領域において表面圧力が生じるように、前記締付部品(4)と前記締付部材(5)との間にねじ山が設けられていることを特徴とする請求項5記載の自己調心ハブ。
【請求項7】
前記ハブシャンク(1.2)と前記締付部品(4)との接触面が円錐形状であり、前記ハブ軸(6)上で前記締付部品(4)が移動する場合に、放射方向の圧力が前記ハブシャンク(1.2)に与えられ、前記ハブシャンクが円錐状に軸端部に締め付けられることを特徴とする請求項5または6記載の自己調心ハブ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2007−93600(P2007−93600A)
【公開日】平成19年4月12日(2007.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−258793(P2006−258793)
【出願日】平成18年9月25日(2006.9.25)
【出願人】(595043837)ペー・ヴェー・ベー − ルーラテック インダストリープロダクテ ゲー・エム・ベー・ハー (2)
【氏名又は名称原語表記】PWB−Ruhlatec Industrieprodukte GmbH
【Fターム(参考)】