説明

タイヤトレッド用ゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤ

【課題】ウェット条件下における高い走行初期グリップ性能を有し、トレッドが発熱した後にも該性能を長時間にわたり維持するとともに、耐摩耗性にも優れるタイヤトレッド用ゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤを提供する。
【解決手段】天然ゴムおよび/またはイソプレンゴム40〜70質量部およびジエン系ゴム(但し前記天然ゴムおよびイソプレンゴムを除く)30〜60質量部からなるゴム成分100質量部に対し、シリカを50〜150質量部、窒素吸着比表面積が100〜200m/gのカーボンブラックを10〜50質量部および樹脂を30〜80質量部配合し、前記シリカおよびカーボンブラックの配合量の合計が60〜160質量部であることを特徴とするタイヤトレッド用ゴム組成物と、該ゴム組成物をトレッド3に使用した空気入りタイヤ。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タイヤトレッド用ゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤに関するものであり、詳しくは、ウェット条件下における高い走行初期グリップ性能を有し、トレッドが発熱した後にも該性能を走行中長時間にわたり維持するとともに、耐摩耗性にも優れるタイヤトレッド用ゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、競技用ウェットタイヤでは、路面が湿潤状態(ウェット条件)であっても、走行初期から高いグリップ性能を有し、かつトレッドが発熱した後にも高いグリップ性能を維持することが求められている。また、耐摩耗性との両立も重要である。
グリップ性能を高めるために、高いガラス転移温度(Tg)のスチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)を配合する技術がある。しかし、この技術ではウェット条件下のグリップ性能は向上するものの、走行初期のグリップ性能は低下する。また、シリカを多量に配合する、あるいは高い軟化点の粘着性付与樹脂を配合する、などの技術も知られている。しかし、これら技術はグリップ性能の向上にある程度の効果はあるものの、前者はグリップ性能が持続せず、後者は走行初期グリップ性能が犠牲になるという問題点がある。
【0003】
下記特許文献1には、天然ゴム及び/又はイソプレンゴムを80重量%以上含むゴム成分100重量部当たり、石油外資源からなる無機充填剤を20重量部以上と、60℃以上の軟化点を有する樹脂を10重量部以上とを含有することを特徴とするゴム組成物をトレッドゴムに用いてなる空気入りタイヤが開示されている。しかしながら特許文献1に開示された技術では、ウェット条件下における走行初期グリップ性能、トレッドが発熱した後のグリップ性能、耐摩耗性を高次元で維持するには充分ではない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】国際公開WO05/090463号パンフレット
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって本発明の目的は、ウェット条件下における高い走行初期グリップ性能を有し、トレッドが発熱した後にも該性能を走行中長時間にわたり維持するとともに、耐摩耗性にも優れるタイヤトレッド用ゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、特定のゴム成分の組み合わせに対し、シリカの特定量、特定の特性を有するカーボンブラックの特定量および樹脂の特定量を配合することにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成することができた。
すなわち本発明は以下のとおりである。
1.天然ゴムおよび/またはイソプレンゴム40〜70質量部およびジエン系ゴム(但し前記天然ゴムおよびイソプレンゴムを除く)30〜60質量部からなるゴム成分100質量部に対し、シリカを50〜150質量部、窒素吸着比表面積が100〜200m/gのカーボンブラックを10〜50質量部および樹脂を30〜80質量部配合し、前記シリカおよびカーボンブラックの配合量の合計が60〜160質量部であることを特徴とするタイヤトレッド用ゴム組成物。
2.前記ジエン系ゴムが、ガラス転移温度−35〜0℃のスチレン−ブタジエン共重合体ゴムであることを特徴とする前記1に記載のタイヤトレッド用ゴム組成物。
3.前記樹脂が、軟化点80〜170℃のテルペン系樹脂であることを特徴とする前記1または2に記載のタイヤトレッド用ゴム組成物。
4.前記1〜3のいずれかに記載のタイヤトレッド用ゴム組成物をトレッドに使用した空気入りタイヤ。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、特定のゴム成分の組み合わせに対し、シリカの特定量、特定の特性を有するカーボンブラックの特定量および樹脂の特定量を配合することにより、ウェット条件下における高い走行初期グリップ性能を有し、トレッドが発熱した後にも該性能を走行中長時間にわたり維持するとともに、耐摩耗性にも優れるタイヤトレッド用ゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】空気入りタイヤの一例の部分断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
【0010】
図1は、本発明における空気入りタイヤの一例の部分断面図である。
図1において、空気入りタイヤは左右一対のビード部1およびサイドウォール2と、両サイドウォール2に連なるトレッド3からなり、ビード部1、1間に繊維コードが埋設されたカーカス層4が装架され、カーカス層4の端部がビードコア5およびビードフィラー6の廻りにタイヤ内側から外側に折り返されて巻き上げられている。トレッド3においては、カーカス層4の外側に、ベルト層7がタイヤ1周に亘って配置されている。また、ビード部1においてはリムに接する部分にリムクッション8が配置されている。
以下に説明する本発明のタイヤトレッド用ゴム組成物は、とくにトレッド3に有用である。
【0011】
(ゴム成分)
本発明で使用されるゴム成分は、天然ゴムおよび/またはイソプレンゴム40〜70質量部およびジエン系ゴム(但し前記天然ゴムおよびイソプレンゴムを除く)30〜60質量部から構成される。なお、前記天然ゴムおよび/またはイソプレンゴムと、ジエン系ゴムとの合計量は100質量部とする。
前記ジエン系ゴムとしては、ブタジエンゴム(BR)、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴム(NBR)等が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
天然ゴム(NR)および/またはイソプレンゴム(IR)の配合量が40質量部未満では、ウェット条件下での走行初期のグリップ性能および耐摩耗性が悪化する。逆に70質量部を超えると、ウェット条件下でトレッドが発熱した後のグリップ性能の持続性(以下、グリップ持続性という)が悪化するので好ましくない。
さらに好ましい配合量は、天然ゴムおよび/またはイソプレンゴム45〜65質量部およびジエン系ゴム(但し前記天然ゴムおよびイソプレンゴムを除く)35〜55質量部である。
【0012】
本発明では、前記ジエン系ゴムがガラス転移温度(Tg)−35〜0℃のスチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)である場合に、本発明の効果がさらに高まり好ましい。
SBRのTgが−35℃以上であることにより、充分なグリップ持続性が提供される。また、SBRのTgが0℃以下であることにより、ウェット条件下での走行初期のグリップ性能がさらに向上する。
【0013】
(シリカ)
本発明で使用されるシリカは、特に限定されるものではなく、通常ゴム組成物に配合されるものを使用することができ、例えば湿式法シリカ、乾式法シリカ、表面処理シリカなどからゴム組成物用として使用されている任意のシリカを用いることができる。シリカのBET比表面積(JIS K6430付属書Eに準拠して測定)は、好ましくは100〜300m2/gであり、より好ましくは100〜200m2/gにするとよい。
【0014】
(カーボンブラック)
本発明で使用されるカーボンブラックは、窒素吸着比表面積(NSA)が100〜200m/gである必要がある。上記範囲を外れると本発明の効果を奏することができない。なお、窒素吸着比表面積(NSA)はJIS K6217−2に準拠して求めた値である。さらに好ましい窒素吸着比表面積(NSA)は、120〜180m/gである。
【0015】
(樹脂)
本発明で使用される樹脂は、例えば、テルペン系樹脂、ロジン系樹脂等の天然樹脂、石油系樹脂、石炭系樹脂、フェノール系樹脂、キシレン系樹脂等の合成樹脂が挙げられる。中でもテルペン系樹脂が好ましく、テルペン系樹脂としては、α−ピネン樹脂、β−ピネン樹脂、リモネン樹脂、水添リモネン樹脂、ジペンテン樹脂、テルペンフェノール樹脂、テルペンスチレン樹脂、芳香族変性テルペン樹脂、水素添加テルペン樹脂等が挙げられる。また本発明において、テルペン系樹脂の軟化点は80〜170℃であることが望ましい。軟化点が80℃以上であることにより、ウェット条件下での走行初期のグリップ性能およびグリップ持続性が充分に高まり、また耐摩耗性も向上する。また軟化点が170℃以下であることにより、ウェット条件下での走行初期のグリップ性能が向上する。
【0016】
(充填剤)
本発明のタイヤトレッド用ゴム組成物は、各種充填剤を配合することができる。充填剤としてはとくに制限されず、用途により適宜選択すればよいが、例えば無機充填剤等が挙げられる。無機充填剤としては、例えばクレー、タルク、炭酸カルシウム等を挙げることができる。
【0017】
(タイヤトレッド用ゴム組成物の配合割合)
本発明のタイヤトレッド用ゴム組成物は、天然ゴムおよび/またはイソプレンゴム40〜70質量部およびジエン系ゴム(但し前記天然ゴムおよびイソプレンゴムを除く)30〜60質量部からなるゴム成分100質量部に対し、シリカを50〜150質量部、窒素吸着比表面積が100〜200m/gのカーボンブラックを10〜50質量部および樹脂を30〜80質量部配合し、前記シリカおよびカーボンブラックの配合量の合計が60〜160質量部であることを特徴とする。
【0018】
シリカの配合量が50質量部未満であると、充分な補強効果が得られず耐摩耗性が悪化し、また、ウェット条件下での走行初期のグリップ性能およびグリップ持続性が悪化するので好ましくない。逆に150質量部を超えると、混練時において分散が悪化し耐摩耗性が低下するので好ましくない。
カーボンブラックの配合量が10質量部未満であると、グリップ持続性が悪化する。逆に50質量部を超えると、特に低温時のウェット条件下での走行初期のグリップ性能およびグリップ持続性が悪化する。
樹脂の配合量が30質量部未満であると、特にグリップ持続性が悪化するので好ましくない。逆に80質量部を超えると、特に低温時のウェット条件下での走行初期のグリップ性能が悪化するので好ましくない。
シリカおよびカーボンブラックの配合量の合計が60質量部未満では、発熱性が低下し充分なグリップ性能が得られず、また充分な補強効果が得られないため耐摩耗性が悪化するので好ましくない。逆に160質量部を超えると、混練時において分散が悪化し耐摩耗性が低下するので好ましくない。
【0019】
シリカのさらに好ましい上記配合量は、65〜115質量部である。
カーボンブラックのさらに好ましい上記配合量は、20〜40質量部である。
樹脂のさらに好ましい上記配合量は、40〜70質量部である。
シリカおよびカーボンブラックの配合量の合計は、85〜135質量部であるのがさらに好ましい。
【0020】
本発明のタイヤトレッド用ゴム組成物には、前記した成分に加えて、加硫又は架橋剤、加硫又は架橋促進剤、各種オイル、老化防止剤、可塑剤などのゴム組成物に一般的に配合されている各種添加剤を配合することができ、かかる添加剤は一般的な方法で混練して組成物とし、加硫又は架橋するのに使用することができる。これらの添加剤の配合量も、本発明の目的に反しない限り、従来の一般的な配合量とすることができる。
【0021】
また本発明のタイヤトレッド用ゴム組成物は従来の空気入りタイヤの製造方法に従って空気入りタイヤを製造するのに使用することができる。
【実施例】
【0022】
以下、本発明を実施例および比較例によりさらに説明するが、本発明は下記例に制限されるものではない。
【0023】
実施例1〜8および比較例1〜6
サンプルの調製
表1に示す配合(質量部)において、加硫促進剤および硫黄を除く成分を55リットルのニーダーで15分間混練した後、ニーダー外に放出させて室温冷却した。続いて、該組成物を同ニーダーに再度入れ、加硫促進剤および硫黄を加えて混練し、タイヤトレッド用ゴム組成物を得た。
【0024】
グリップ性能
上記のように調製された各種ゴム組成物をトレッドに用いた195/55R15サイズの試験タイヤを作製した。次に、試験タイヤを4輪車両の4輪に装着し、1周2.2kmのサーキットをウェット条件下、可能限界スピードで3もしくは10周連続走行した。
低温グリップ性能:低温かつウェット条件下(水温10℃の水をサーキットの路面に一様に濡らした条件下)、高速走行の際の走行初期のグリップ性能を評価するため、1〜3周の周回タイムの平均値を求め、比較例1のゴム組成物をトレッドに使用したタイヤで得られた1〜3周の周回タイムの平均値を対照基準とした場合に、以下のように5段階で評価した:
5:対照基準に対して0.5秒以上速い場合、
4:対照基準に対して0.2秒以上0.5秒未満速い場合、
3:対照基準に対して±0.2秒未満である場合、
2:対照基準に対して0.2秒以上0.5秒未満遅い場合、
1:対照基準に対して0.5秒以上遅い場合。
走行初期グリップ性能:上記の低温グリップの試験において、ウェット条件を、20℃のウェット条件下(水温20℃の水をサーキットの路面に一様に濡らした条件下)に変更し、可能限界スピードで10周連続走行し、そのうち1〜3周の周回タイムの平均値を求め、比較例1のゴム組成物をトレッドに使用したタイヤで得られた1〜3周の周回タイムの平均値を対照基準とした場合、上記の低温グリップの試験と同様に5段階で評価した。
グリップ持続性能:20℃のウェット条件下(水温20℃の水をサーキットの路面に一様に濡らした条件下)、高速走行の際のグリップ性能の変化を評価するため、上記の10周の走行のうちの8〜10周の周回タイムの平均値を求め、比較例1のゴム組成物をトレッドに使用したタイヤで得られた8〜10周の周回タイムの平均値を対照基準とした場合に、以下のように5段階で評価した:
5:対照基準に対して0.5秒以上速い場合、
4:対照基準に対して0.2秒以上0.5秒未満速い場合、
3:対照基準に対して±0.2秒未満である場合、
2:対照基準に対して0.2秒以上0.5秒未満遅い場合、
1:対照基準に対して0.5秒以上遅い場合。
【0025】
耐摩耗性:上記のようにして得られたタイヤトレッド用ゴム組成物を所定の金型中で、160℃で30分間プレス加硫して加硫ゴム試験片を調製した。得られた加硫ゴム試験片について、JIS K6264に準拠して、FERRY MACHINE CO.製ピコ摩耗試験機を用いて耐摩耗性を測定した。測定結果は、比較例1を100として指数表示した。この数値が大きいほど耐摩耗性に優れていることを示す。
結果を表1に併せて示す。
【0026】
【表1】

【0027】
*1:NR(TSR20)
*2:SBR−1(旭化成ケミカルズ(株)製タフデン2330、Tg=−50℃、油展量=SBR100質量部に対し37.5質量部)
*3:SBR−2(旭化成ケミカルズ(株)製タフデン4350、Tg=−22℃、油展量=SBR100質量部に対し50質量部)
*4:SBR−3(日本ゼオン(株)製Nipol NS412、Tg=−6℃、油展量=SBR100質量部に対し50質量部)
*5:シリカ(エボニックデグッサ社製ULTRASIL 7000GR)
*6:シランカップリング剤(エボニックデグッサ社製Si69)
*7:カーボンブラック−1(三菱化学(株)製ダイアブラックA、窒素吸着比表面積(NSA)=142m2/g)
*8:カーボンブラック−2(キャボットジャパン(株)製キャボットBLACKPEALS880、窒素吸着比表面積(NSA)=220m2/g)
*9:芳香族変性テルペン樹脂−1(ヤスハラケミカル(株)製YSレジンTO85、軟化点=85±5℃)
*10:芳香族変性テルペン樹脂−2(ヤスハラケミカル(株)製YSレジンTO125、軟化点=125±5℃)
*11:テルペンフェノール樹脂(ヤスハラケミカル(株)製YSポリスターT160、軟化点=160±5℃)
*12:オイル(昭和シェル石油(株)製エキストラクト4号S)
*13:老化防止剤(フレキシス製サントフレックス6PPD)
*14:亜鉛華(正同化学工業(株)製酸化亜鉛3種)
*15:ステアリン酸(日油(株)製ステアリン酸YR)
*16:加硫促進剤(フレキシス製PERKACIT DPG)
*17:加硫促進剤(大内新興化学工業(株)製ノクセラーCZ−G)
*18:硫黄(鶴見化学工業(株)製金華印油入微粉硫黄)
【0028】
上記の表1から明らかなように、実施例1〜9で調製されたタイヤトレッド用ゴム組成物は、特定のゴム成分の組み合わせに対し、シリカの特定量、特定の特性を有するカーボンブラックの特定量および樹脂の特定量を配合しているので、従来の代表的な比較例1のゴム組成物に対し、ウェット条件下における高い走行初期グリップ性能を有し、トレッドが発熱した後にも該性能を長時間にわたり維持するとともに、耐摩耗性にも優れる。
これに対し、比較例2は、NRを配合していないので、低温グリップ性能および走行初期のグリップ性能が悪化し、耐摩耗性も悪化する結果となった。
比較例3は、NRの配合量が本発明で規定する下限未満であるので、走行初期のグリップ性能、グリップ持続性能、耐摩耗性が改善されない結果となった。
比較例4は、樹脂の配合量が本発明で規定する上限を超えているので、低温グリップ性能が悪化する結果となった。
比較例5は、カーボンブラックの窒素吸着比表面積(NSA)が本発明で規定する上限を超えているので、低温グリップ性能、耐摩耗性が悪化する結果となった。
【符号の説明】
【0029】
1 ビード部
2 サイドウォール
3 トレッド
4 カーカス層
5 ビードコア
6 ビードフィラー
7 ベルト層
8 リムクッション

【特許請求の範囲】
【請求項1】
天然ゴムおよび/またはイソプレンゴム40〜70質量部およびジエン系ゴム(但し前記天然ゴムおよびイソプレンゴムを除く)30〜60質量部からなるゴム成分100質量部に対し、シリカを50〜150質量部、窒素吸着比表面積が100〜200m/gのカーボンブラックを10〜50質量部および樹脂を30〜80質量部配合し、前記シリカおよびカーボンブラックの配合量の合計が60〜160質量部であることを特徴とするタイヤトレッド用ゴム組成物。
【請求項2】
前記ジエン系ゴムが、ガラス転移温度−35〜0℃のスチレン−ブタジエン共重合体ゴムであることを特徴とする請求項1に記載のタイヤトレッド用ゴム組成物。
【請求項3】
前記樹脂が、軟化点80〜170℃のテルペン系樹脂であることを特徴とする請求項1または2に記載のタイヤトレッド用ゴム組成物。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれかに記載のタイヤトレッド用ゴム組成物をトレッドに使用した空気入りタイヤ。

【図1】
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【公開番号】特開2011−174027(P2011−174027A)
【公開日】平成23年9月8日(2011.9.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−41188(P2010−41188)
【出願日】平成22年2月26日(2010.2.26)
【出願人】(000006714)横浜ゴム株式会社 (4,905)
【Fターム(参考)】