説明

タグ識別装置

【課題】リーダ/ライタは電波の拡散や反射などで隣接するアンテナで所望のRFIDタグと通信してしまうことがあり、この誤認を避けるため、従来はアンテナからの放射電波を弱めたり、指向性を強くしたり、遮蔽壁を設けたりしていたが、結果として、多数のアンテナが必要になり、リーダ/ライタも多数必要になっていた。
【解決手段】R/W1は無線通信用高周波電力を給電ケーブルを介して給電し、無線自動識別タグ6と送受信するための送受信部を備え、R/W1に接続され、給電ケーブルからの無線通信用高周波電力を、接続されたアンテナ類AT又は外部に中継する複数の高周波切替部(RFスイッチ4)を備え、高周波切替部のそれぞれが直列に接続され、R/W1により高周波切替部を介してアンテナ類ATを時分割駆動しアンテナ類ATを時分割で切替使用する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、所定の電波信号を利用したタグ識別装置に関する。近年、リーダ/ライタに代表される外部機器との間で、電波によって非接触で情報のやり取りを行う種々のRFID(Radio Frequency Identification:無線自動識別)タグが注目されており、それを利用した業務の合理化が進められている。
【0002】
ここで、RFIDタグの存在する位置情報を取得して利用するシステムでは、一般的にリーダ/ライタのアンテナ設置位置がRFIDタグ(以下、単に「タグ」とも記す)の位置に関連つけられている。すなわち、リーダ/ライタがタグと通信できたら、そのタグは、そのアンテナが設置された位置にある、と判断される。
【0003】
このようなシステムでは、電波の拡散や反射などで、隣接するアンテナで所望のRFIDタグと通信してしまうことがある。前記のような誤認を避けるため、従来はアンテナからの放射電波を弱めたり、指向性を強くしたり、遮蔽壁を設けたりしていたが、これらの方法は、通信エリアを限定する(狭める)ことに尽きるので、結果として、多数のアンテナが必要になり、リーダ/ライタも多数必要になっていた。従って、この点の改善が要望されていた。
【背景技術】
【0004】
(1) :従来例1
図19は従来例1の説明図であり、A図はアンテナ類接続構成を示した図、B図はタイミングチャートを示した図である。以下、図19に基づいて従来例1を説明する。
【0005】
この例では、パーソナルコンピュータ(以下、単に「PC」と記す)3にリーダ/ライタ(以下「R/W」と記す)1を接続し、このR/W1に対し、複数のポートP0、P1、P2、P3を介してアンテナ類AT1、AT2、AT3、AT4を同軸ケーブルを使用して接続する。このような配線はスター配線となっている。
【0006】
この場合、前記アンテナ類AT1、AT2、AT3、AT4は、送受信アンテナ、漏洩同軸ケーブル、ストリップラインのいずれかであるとする。また、アンテナ類AT1、AT2、AT3、AT4の近傍にはそれぞれタグ(RFIDタグ)6が設けてあり、PC3の制御によりR/W1と各アンテナ類AT1、AT2、AT3、AT4を介して各タグとが通信できるように構成されている。
【0007】
例えば、タイミングチャートとしては図19のB図のようになる。図19のB図において、t1、t2、t3・・・t14はそれぞれR/W1が時分割駆動を行なった場合の各タイミング例である。この場合、数字の1、2、3、4はそれぞれR/W1からの送信波(駆動パルス)であり、順次タイミングがずれて出力される。
【0008】
R/W1の各ポートP0、P1、P2、P3から順次1、2、3、4の送信波が出力されると、各アンテナ類AT1乃至AT4は順次駆動され、それに伴い、各アンテナ類AT1乃至AT4に近接配置されたタグ6は、順次R/W1と通信できるようになる。この通信によりR/W1と通信できたタグ6は、該タグの近傍に配置されたアンテナ類ATの位置にあるとR/W1により認識される。
【0009】
前記のように、R/W1とアンテナ類ATとの間で、電波によって非接触で情報のやり取りを行う種々のRFID(Radio Frequency Identification:無線自動識別)タグが注目されており、それを利用した業務の合理化が進められていた。
【0010】
ここで、RFIDタグの存在する位置情報を取得して利用するシステムでは、一般的にR/W1のアンテナ設置位置がタグ(RFIDタグ)6の位置に関連づけられている。すなわち、タグ6と通信できたら、そのタグ6は、そのアンテナ(アンテナ類AT)が設置された位置(既知の位置)にあると判断される。
【0011】
(2) :従来例2
以下、特許文献1(特開平10−66136号公報)を従来例2として説明する。従来例2には次のような内容が記載されている。
【0012】
(a) :「携帯し易く、電池寿命の長い可搬型無線電波受信源あるいは送信源を使用して精度の高い所在位置の検出が可能の所在位置検出システムを得ることである。」・・・要約の欄を参照
(b) :「本発明は、クリーンルーム、病院、オフィスなど特定の地域や構内のような多数の人が行動する場所において、電波の発信源を持つ複数の特定者の所在位置を管理し、表示する所在位置検出システムに関するものである。」・・・段落番号[0001]参照 (3) :従来例3
以下、特許文献2(特開平8−79164号公報)を従来例3として説明する。従来例3には次のような内容が記載されている。
【0013】
(a) :「本発明は、移動体を識別してデータ通信等の処理を行う移動体識別装置の通信方法に関し、特に、複数の移動体を対象とする移動体識別装置の通信方法に関する。」・・・段落番号[0001]参照
(b) :「本発明の目的は、・・・隣接して設置したアンテナの通信エリアを意図的に限定する構成とし、隣り合ったアンテナの双方と通信することを避け、一つのアンテナのみと通信させて位置検出をさせる通信手法を提供することである。」・・・段落番号[0005]参照
【特許文献1】特開平10−66136号公報
【特許文献2】特開平8−79164号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
(1) :近年、リーダ/ライタに代表される外部機器との間で、電波によって非接触で情報のやり取りを行う種々のRFID(Radio Frequency Identification:無線自動識別)タグが注目されており、それを利用した業務の合理化が進められている。
【0015】
ここで、RFIDタグの存在する位置情報を取得して利用するシステムでは、一般的にリーダ/ライタのアンテナ設置位置がタグの位置に関連つけられている。すなわち、タグと通信できたら、そのタグは、そのアンテナが設置された位置にある、と判断される。
【0016】
このようなシステムでは、電波の拡散や反射などで、隣接するアンテナで所望のRFIDタグと通信してしまうことがある。前記のような誤認を避けるため、従来はアンテナからの放射電波を弱めたり、指向性を強くしたり、遮蔽壁を設けたりしていたが、これらの方法は、通信エリアを限定する(狭める)ことに尽きるので、結果として、多数のアンテナが必要になり、リーダ/ライタも多数必要になっていた。
【0017】
また、従来例1では、1台のリーダ/ライタが複数のアンテナ類ATを直接、時分割駆動しているため、リーダ/ライタとタグとの通信回数が増え、動作も遅くなり、効率が悪くなる。更に、1台のリーダ/ライタに接続できるアンテナ類ATの数も限られ、多数のアンテナ類ATを時分割駆動できない。
【0018】
(2) :従来例2(特開平10−66136号公報)の所在位置検出システムでは、複数の基地局が、相互に同期したクロックパルスを基に、時分割により電波を発信し、各可搬型無線送受信器に対して識別信号を要求するという内容(請求項3参照)である。
【0019】
このような内容の従来例2は、複数の基地局がクロック同期され、時分割で個々の基地局のアウンテナから発信されるが、本発明では、アンテナ毎に時分割駆動する点で相違する。本発明では、基地局構成は一つで良い。また、複数局でもクロック同期は不要であり、従来例2は本発明の参考程度の内容である。
【0020】
(3) :従来例3(特開平8−79164号公報)の移動体識別装置の通信方法では、複数個のアンテナを一つのブロックとし、該ブロックを複数並べて各ブロックを時分割駆動されるという内容(請求項2参照)である。
【0021】
このように、従来例3は、複数のアンテナで1ブロックをカバーし、複数のブロックに対して時分割駆動するが、本発明では、一つの送受信部からアンテナ毎に時分割駆動するから複数のキャリアが不要である。従って、従来例3は本発明の参考程度の内容である。
【0022】
本発明は従来の課題を解決するためになされたものであり、リーダ/ライタを増やすことなく、多数のアンテナ類を接続してRFIDタグと位置情報の関連付けを確実に行なえるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0023】
本発明は前記の目的を達成するため、次のように構成した。
【0024】
(1) :情報の読み書きを行うためのリーダ/ライタとの間で電波によって非接触で情報のやり取りを行う無線自動識別タグを識別対象物に関連付けて複数備えると共に、前記各無線自動識別タグと無線通信可能な位置に設けた送受信アンテナ、漏洩同軸ケーブル、ストリップラインの何れかで構成されたアンテナ類を複数備え、前記リーダ/ライタが前記無線自動識別タグと通信できた場合、その無線自動識別タグは、そのアンテナ類が設置された位置にあると認識するタグ識別装置において、前記リーダ/ライタは、無線通信用高周波電力を給電ケーブルを介して給電し、前記無線自動識別タグと送受信するための送受信部を備えると共に、前記リーダ/ライタに接続され、前記給電ケーブルからの無線通信用高周波電力を、接続されたアンテナ類又は外部に中継する複数の高周波切替部(RFスイッチ)を備え、前記高周波切替部のそれぞれが直列に接続され、前記リーダ/ライタにより前記高周波切替部を介してアンテナ類を時分割駆動することで、前記アンテナ類を時分割で切替使用するように構成されていることを特徴とする。
【0025】
(2) :情報の読み書きを行うためのリーダ/ライタとの間で電波によって非接触で情報のやり取りを行う無線自動識別タグを識別対象物に関連付けて複数備えると共に、前記各無線自動識別タグと無線通信可能な位置に設けた送受信アンテナ、漏洩同軸ケーブル、ストリップラインの何れかで構成されたアンテナ類を複数備え、前記リーダ/ライタが前記無線自動識別タグと通信できた場合、その無線自動識別タグは、そのアンテナ類が設置された位置にあると認識するタグ識別装置において、前記リーダ/ライタは、無線通信用高周波電力を給電ケーブルを介して給電し、前記無線自動識別タグと送受信するための送受信部を備えると共に、前記リーダ/ライタに接続され、前記給電ケーブルからの無線通信用高周波電力を複数のアンテナ類に対して切替中継する高周波切替ハブ(RFスイッチハブ)を備え、前記リーダ/ライタにより前記高周波切替ハブを介してアンテナ類を時分割駆動することで、前記アンテナ類を時分割で切替使用するように構成されていることを特徴とする。
【0026】
(3) :前記(1) 又は(2) のタグ識別装置において、リーダ/ライタは、前記給電ケーブルに直流電圧を給電する直流重畳部を備え、前記高周波切替部及び高周波切替ハブには、前記直流電圧を分離する直流分離部を備えると共に、後段の高周波切替部及び高周波切替ハブには前記直流電圧を給電する直流重畳部を備えていることを特徴とする。
【0027】
(4) :前記(1) 又は(2) のタグ識別装置において、前記高周波切替部及び高周波切替ハブに、直流電圧を給電する電源バスを備えていることを特徴とする。
【0028】
(5) :前記(1) 、(3) 、(4) のいずれかのタグ識別装置において、少なくとも一つの高周波切替部の後段に、複数の送受信アンテナ類に対して切替中継する高周波切替ハブを接続したことを特徴とする。
【0029】
(作用)
図1は本発明の原理説明図であり、A図は原理説明図1、B図は原理説明図2である。以下、前記構成に基づく本発明の作用を説明する。
【0030】
(a) :前記(1) 、(3) 、(4) 、(5) の作用(図1のA図参照)
リーダ/ライタ(R/W1)は、無線通信用高周波電力を給電ケーブルを介して給電し、前記無線自動識別タグ6と送受信するための送受信部11を備える。そして、リーダ/ライタに接続され、給電ケーブルからの無線通信用高周波電力を、接続されたアンテナ類AT又は外部に中継する複数の高周波切替部(RFスイッチ4)を備え、前記高周波切替部のそれぞれが直列に接続され、リーダ/ライタにより高周波切替部を介してアンテナ類ATを時分割駆動することで、アンテナ類ATを時分割で切替使用することができる。
【0031】
このようにすれば、1台のリーダ/ライタに多数のアンテナ類ATを接続し、小さい通信エリアを多数設けることができるので、電波の拡散や干渉が低減され、所望の位置情報が確実に利用できる。また、リーダ/ライタを増やすことなく、多数のアンテナ類ATを接続してRFIDタグ6と位置情報の関連付けを確実に行なえる。
【0032】
(b) :前記(2) 、(3) 、(4) 、(5) の作用(図1のB図参照)
リーダ/ライタ(R/W1)は、無線通信用高周波電力を給電ケーブルを介して給電し、無線自動識別タグ6と送受信するための送受信部11を備える。そして、リーダ/ライタに接続され、給電ケーブルからの無線通信用高周波電力を複数のアンテナ類ATに対して切替中継する高周波切替ハブ(RFスイッチハブ2)を備え、リーダ/ライタにより前記高周波切替ハブを介してアンテナ類ATを時分割駆動することで、アンテナ類ATを時分割で切替使用することができる。
【0033】
このようにすれば、1台のリーダ/ライタに多数のアンテナ類を接続し、小さい通信エリアを多数設けることができるので、電波の拡散や干渉が低減され、所望の位置情報が確実に利用できる。また、リーダ/ライタを増やすことなく、多数のアンテナ類ATを接続してRFIDタグと位置情報の関連付けを確実に行なえる。
【発明の効果】
【0034】
本発明は請求項1乃至5により次のような効果がある。
【0035】
(1) :1台のリーダ/ライタに多数のアンテナ類を接続し、小さい通信エリアを多数設けることができるので、電波の拡散や干渉が低減され、所望の位置情報が確実に利用できる。
【0036】
(2) :多数のアンテナ類を高周波切替部(RFスイッチ)、高周波切替ハブ(RFスイッチハブ)を介してリーダ/ライタに接続し、一つのアンテナ類当たりの通信エリアを狭めることにより、反射や干渉を低減し、それらのアンテナ類を時分割で切替使用できる。そのため、リーダ/ライタを増やすことなく、多数のアンテナ類を接続してRFIDタグと位置情報の関連付けを確実に行なえる。
【0037】
(3) :従来例1では、1台のリーダ/ライタが複数のアンテナ類ATを直接、時分割駆動しているため、リーダ/ライタとタグとの通信回数が増え、動作も遅くなり、効率が悪くなる。更に、1台のリーダ/ライタに接続できるアンテナ類ATの数も限られ、多数のアンテナ類ATを時分割駆動できない。
【0038】
しかし、本発明では、1台のリーダ/ライタが、高周波切替部、或いは高周波切替ハブを介して複数のアンテナ類を時分割駆動しているため、従来例に比べてリーダ/ライタとタグとの通信回数が減り、動作も早くなり、効率が良くなる。更に、1台のリーダ/ライタに接続できるアンテナ類の数も多くなり、多数のアンテナ類を時分割駆動で切替使用することができる。
【0039】
(4) :通信エリア(セル)の最適化が容易になる。その結果、アンテナ類毎に電力を可変し、位置精度が向上する。
【0040】
(5) :リーダ/ライタ当たりアンテナ類の増加ができるから、配線がすっきりする。
【0041】
(6) :アンテナ類の設置条件の緩和ができる。すなわち、バス・スターの混在配線が可能になる。
【0042】
(7) :多様なアプリに対応するアンテナ類の品揃えが可能になる。例えば、漏洩同軸ケーブルやストリップラインなどの品揃えが可能になる。
【0043】
(8) :電波放出エリアが少なくなる。すなわち、拡散減衰を低減し、アクセスポイントの拡大ができるから、電力の有効利用が可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0044】
以下、タグ識別装置の具体例について説明する。
【0045】
なお、以下の説明では、RFIDタグを単にタグとも記す。また、送受信アンテナ、漏洩同軸ケーブル、ストリップラインは、アンテナと同じような機能を有し、送受信アンテナと同じように使用するので、これらのいずれかで構成されたものをアンテナ類と呼ぶことにする。すなわち、アンテナ類とは、送受信アンテナ、漏洩同軸ケーブル、ストリップラインのいずれかのことである。
【0046】
§1:タグ識別装置の概要説明
以下、図1に基づいて、タグ識別装置の概要を説明する。図1において、1はリーダ/ライタ(以下「R/W」とも記す)、2はRFスイッチハブ(高周波切替ハブ)、3はパーソナルコンピュータ(以下、「PC」とも記す)、4はRFスイッチ(高周波切替部)、6はRFIDタグ(以下「タグ」とも記す)、HUBはハブ、27はRF切替部を示す。
【0047】
(1) :情報の読み書きを行うためのR/W1との間で電波によって非接触で情報のやり取りを行う無線自動識別タグ6を識別対象物に関連付けて複数備えると共に、各無線自動識別タグ6と無線通信可能な位置に設けた送受信アンテナ、漏洩同軸ケーブル、ストリップラインの何れかで構成されたアンテナ類ATを複数備え、R/W1が無線自動識別タグ6と通信できた場合、その無線自動識別タグ6は、そのアンテナ類ATが設置された位置にあると認識するタグ識別装置において、R/W1は、無線通信用高周波電力を給電ケーブルを介して給電し、無線自動識別タグ6と送受信するための送受信部(RF送受信部11)を備えると共に、R/W1に接続され、前記給電ケーブルからの無線通信用高周波電力を、接続されたアンテナ類AT又は外部に中継する複数のRFスイッチ4を備え、RFスイッチ4のそれぞれが直列に接続され、R/W1によりRFスイッチ4を介してアンテナ類ATを時分割駆動することで、アンテナ類ATを時分割で切替使用する。
【0048】
(2) :情報の読み書きを行うためのR/W1との間で電波によって非接触で情報のやり取りを行う無線自動識別タグ6を識別対象物に関連付けて複数備えると共に、各無線自動識別タグ6と無線通信可能な位置に設けた送受信アンテナ、漏洩同軸ケーブル、ストリップラインの何れかで構成されたアンテナ類ATを複数備え、R/W1が無線自動識別タグ6と通信できた場合、その無線自動識別タグ6は、そのアンテナ類ATが設置された位置にあると認識するタグ識別装置において、R/W1は、無線通信用高周波電力を給電ケーブルを介して給電し、無線自動識別タグ6と送受信するためのRF送受信部11を備えると共に、R/W1に接続され、前記給電ケーブルからの無線通信用高周波電力を複数のアンテナ類ATに対して切替中継するRFスイッチハブ2を備え、R/W1によりRFスイッチハブ2を介してアンテナ類ATを時分割駆動することで、アンテナ類ATを時分割で切替使用する。
【0049】
(3) :前記(1) 又は(2) のタグ識別装置において、R/W1は、前記給電ケーブルに直流電圧を給電する直流重畳部を備え、RFスイッチ4及びRFスイッチハブ2には、前記直流電圧を分離する直流分離部を備えると共に、後段のRFスイッチ4及びRFスイッチハブ2には前記直流電圧を給電する直流重畳部を備えている。
【0050】
(4) :前記(1) 又は(2) のタグ識別装置において、RFスイッチ4及びRFスイッチハブ2に、直流電圧を給電する電源バスを備えている。
【0051】
(5) :前記(1) 、(3) 、(4) のいずれかのタグ識別装置において、少なくとも一つのRFスイッチ4の後段に、複数の送受信アンテナ類ATに対して切替中継するRFスイッチハブ2を接続した。
【0052】
§2:アンテナ類接続構造の説明
図2はアンテナ類接続構成の説明図(その1)であり、A図は構成例1、B図は構成例2を示す。また、図3はアンテナ類接続構成の説明図(その2)であり、A図は構成例3、B図は構成例4を示す。また、図4はタイミングチャートであり、A図は従来例のタイミングチャート(参考)、B図は例1のタイミングチャート、C図は例2のタイミングチャートである。
【0053】
(1) :構成例1(図2のA図参照)
図2のA図に示した構成例1は、タグ識別装置における基本的接続構成を示している。すなわち、図2のA図に示した構成例1は、R/W1に対する各アンテナ類接続構成をバス配線によりシリアル化した基本的な接続構成である。
【0054】
この構成例1では、無線通信用高周波電力を給電ケーブルを介して給電する送受信部(RF送受信部)を有するR/W1と、R/W1に接続され、給電ケーブルからの無線通信用高周波電力を、接続された送受信アンテナ、漏洩同軸ケーブル、ストリップラインのいずれかで構成されたアンテナ類AT、又は外部に中継する複数のRFスイッチ(高周波切替部)4を備え、RFスイッチ4のそれぞれが直列に接続されている。
【0055】
この場合、R/W1にはPC3が接続されており、このPC3により主な制御や指令を与えるようになっている。また、アンテナ類ATの近傍(アンテナ類ATからの放射された電波が受信できる範囲)には、タグ(RFIDタグ)6が設けてある。そして、PC3の指示に基づき、R/W1とタグ6は互いに通信可能に構成されている。この通信により、R/W1がタグと通信できたら、そのタグは、そのアンテナ(アンテナ類AT)が設置された位置(この位置は既知の位置である)にある、と判断される。
【0056】
また、R/W1と初段のRFスイッチ4との間は同軸ケーブル16及び直流給電ケーブル17により接続されている。また、初段のRFスイッチ4と最終段のRFスイッチ4との間はそれぞれ同軸ケーブル16及び直流電源バス18により接続されている。更に、最終段RFスイッチ4の後段には、RF終端抵抗19が接続されている。この場合、R/W1によりRFスイッチ4を介してアンテナ類ATを時分割駆動することで、アンテナ類を時分割で切替使用する。
【0057】
(2) :構成例2(図2のB図参照)
図2のB図に示した構成例2は、R/Wに対する各アンテナ類接続構成をスター配線+バス配線の接続構成とした例である。この場合、R/W1に対する各配線はスター配線(従来例1参照)とし、該スター配線の各配線毎に、図2のA図に示した基本構成の配線(バス配線)が使われている。
【0058】
この場合、スター配線の先端部には複数のRFスイッチ4を備え、RFスイッチ4のそれぞれが直列に接続され、R/W1によりRFスイッチ4を介してアンテナ類ATを時分割駆動することで、アンテナ類ATを時分割で切替使用するように構成されている。
【0059】
(3) :構成例3(図3のA図参照)
図3のA図に示した構成例3は、スター配線+スター配線の配線構成とした例である。この場合、R/W1に対する各配線はスター配線(従来例1参照)とし、各スター配線の先端部にはRFスイッチハブ(例えば、4ポート)2が設けてある。そして、前記各スター配線の先端部に設けたRFスイッチハブ2からは、再びスター配線構成となっている。
【0060】
すなわち、構成例3では、R/W1は、無線通信用高周波電力を給電ケーブルを介して給電すると共に、R/W1に接続され、前記給電ケーブルからの無線通信用高周波電力を複数のアンテナ類ATに対して切替中継するRFスイッチハブ2を備え、R/W1によりRFスイッチハブ2を介してアンテナ類ATを時分割駆動することで、アンテナ類ATを時分割で切替使用するように構成されている。
【0061】
(4) :構成例4(図3のB図参照)
図3のB図に示した構成例4は、スター配線+スター/バス混在配線とした例である。この例では、前記構成例2と構成例3とを組み合わせた配線となっている。
【0062】
この場合、構成例4では、少なくとも一つのRFスイッチ4の後段に、複数のアンテナ類ATに対して切替中継するRFスイッチハブ2を接続する。また、RFスイッチハブ2の後段に、アンテナ類AT又は外部に中継するRFスイッチ4を少なくとも一つ接続する。
【0063】
(5) :タイミングチャートの説明(図4参照)
図4はタイミングチャートであり、A図は従来例1のタイミングチャートであり、本発明のタイミングチャートと比較するために図示してある(図19のB図と実質的に同じ)。また、図4のB図はシリアル化例1のタイミングチャート、図4のC図はシリアル化例2のタイミングチャートである。
【0064】
前記構成例1乃至構成例4では、R/W1はアンテナ類ATと通信する場合、時分割駆動を行う。この場合、図4のA図に示した従来例1のタイミングチャートでは、R/W1のポート0→ポート1→ポート2→ポート3の順に図示した1、2、3、4の各出力信号を時分割で送出している。そして、このような時分割駆動を繰り返すことで、アンテナ類ATを介してR/W1とタグとが通信を行う。
【0065】
これに対して本発明では図4のB図、C図のような時分割駆動を行う。例えば、図4のB図のタイミングチャートでは、先ず、R/W1のポート0sに1、2、3、4で示した各出力信号(送信波信号)を連続して送出し、次のタイミングでポート1sに5、6、7、8で示した各出力信号(送信波信号)を連続して送出し、次のタイミングでポート2sに9、10、11、12で示した各出力信号(送信波信号)を連続して送出し、次のタイミングでポート3sに13、14、15、16で示した各出力信号(送信波信号)を連続して送出する。そして、以降、このような時分割駆動を繰り返して行う。
【0066】
また、図4のC図のタイミングチャートでは、R/W1のポート0s→ポート1s→ポート2s→ポート3sの順に図示した1、2、3、4の各出力信号を時分割で送出する。次のタイミングでは、R/W1のポート0s→ポート1s→ポート2s→ポート3sの順に図示した5、6、7、8の各出力信号を時分割で送出する。次のタイミングでは、R/W1のポート0s→ポート1s→ポート2s→ポート3sの順に図示した9、10、11、12の各出力信号を時分割で送出する。次のタイミングでは、R/W1のポート0s→ポート1s→ポート2s→ポート3sの順に図示した13、14、15、16の各出力信号を時分割で送出する。そして、以降、このような時分割駆動を繰り返して行う。
【0067】
§3:R/W、RFスイッチハブ、RFスイッチの説明
図5はR/W、RFスイッチハブ、RFスイッチの説明図である。以下、図5に基づいて、R/W、RFスイッチハブ、RFスイッチを詳細に説明する。
【0068】
(1) :R/W(リーダ/ライタ)の説明
R/W(リーダ/ライタ)1には、アンテナ類ATとの通信を行う際の送受信処理等を行うRF送受信部11と、送信出力に直流電圧を重畳する直流重畳部12と、前記重畳する直流電圧を給電する直流給電部13等が設けてある。そして、RF送受信部11には、アンテナ切替制御を行うためのアンテナ切替制御部52が設けてあり、直流重畳部12には、コイルL1、コンデンサC1及び貫通コンデンサC2が設けてある。
【0069】
R/W1は、タグと通信する際、RF送受信部11から送信信号を出力する。この時、直流給電部13から直流電圧(直流電力)を出力し、この直流電圧(直流電力)を直流重畳部12により前記高周波の送信出力に重畳してから外部へ出力する。
【0070】
(2) :RFスイッチハブの説明
RFスイッチハブ2には、受信したR/W1からの信号(直流分を重畳した高周波電力)から直流分を分離する直流分離部21と、前記分離した直流分を受電する直流受電部22と、カプラ23、26と、疑似RFID24と、電力レベル検出部29と、SW制御部(スイッチ制御部)30と、パワースイッチ(PSW)31と、RF切替部27と、RFスイッチハブ2から次段の装置へ出力する信号に直流電圧を重畳する直流重畳部28と、次段の装置(例えば、RFスイッチ4)へ接続するための複数のハブを有するHUBと、終端抵抗19等が設けてある。
【0071】
また、直流分離部21には、コイルL2、コンデンサC3及び貫通コンデンサC4が設けてある。また、電力レベル検出部29は、RF切替部27の入力側線路の電力レベルを検出してSW制御部30へ出力するものである。また、アンプ(LNA)25はカプラ23、26の間で信号の増幅を行うものである。
【0072】
RFスイッチハブ2では、R/W1からの出力を受信すると、直流分離部21で受信電力から直流分を分離し、直流受電部22が前記分離した直流電力を受電する。一方、受信した受信信号から直流分を分離した信号は、カプラ23、アンプ(LNA)25、カプラ26を介してRF切替部27へ送られ、RF切替部27の選択されたスイッチを介して直流重畳部28へ出力し、更に直流重畳部28で再び直流分を重畳しハブHUBから次段へ出力する。
【0073】
また、SW制御部30は、疑似RFID24との間で情報交換をすることでRF切替部27の切替制御を行い、ハブHUBから次段へ送信する信号を選択する。この場合、疑似RFID24はアンテナ類ATを持たないRFIDとほぼ同じ機能を備えたもので、RFスイッチハブ2が受信した受信信号(直流分を分離した信号)を受けとることができるようになっており、SW制御部30へ制御情報を渡すものである。
【0074】
また、SW制御部30では、電力レベル検出部29が検出した電力レベルの情報を受け取り、アンプ25のゲイン調整等を行う。また、PSW31は、SW制御部30からの制御信号を受け取り、直流受電部22からの直流電圧(直流電力)を直流重畳部48へ送り、直流重畳部28によりRFスイッチハブ2からの出力信号に直流電圧(直流電力)を重畳して出力するようになっている。
【0075】
(3) :RFスイッチの説明
RFスイッチ4には、直流分離部41と、RF切替部42と、直流受電部43と、疑似RFID44と、SW制御部46と、パワースイッチ(PSW)47と、直流重畳部48と、終端抵抗19等が設けてある。また、直流分離部41には、コイルL2、コンデンサC3及び貫通コンデンサC4が設けてあり、直流重畳部48には、コイルL1、コンデンサC1及び貫通コンデンサC2が設けてある。
【0076】
RFスイッチ4では、R/W1からの出力を受信すると、直流分離部41で受信電力から直流分を分離し、直流受電部43が前記分離した直流電力を受電する。一方、受信した受信信号から直流分を分離した信号はRF切替部42へ送られ、選択されたスイッチを介して出力し、更に直流重畳部48で再び直流分を重畳し次段へ出力する。
【0077】
また、SW制御部46は、疑似RFID44との間で情報交換をすることでRF切替部42の切替制御を行い、次段へ送信する信号を選択する。なお、疑似RFID44は前記疑似RFID24と同じ構造のものである。
【0078】
§4:R/W−アンテナ類間の接続構成例の詳細な説明
以下、図6乃至図17に基づいて、R/W−アンテナ類間のバス接続構成例を詳細に説明する。
【0079】
(1) :構成例1(図6、図7参照)
図6、図7はR/Wとアンテナ類とのバス接続構成例(その1)であり、図6のA図ははシステムブロック図、B図は動作タイミング例である。また、図7のA図はバス関連ブロック図である。
【0080】
A:システムブロック図の説明
図6のA図に示したシステムブロック図では、PC3にR/W1が接続されると共に、R/W1に対し、複数のRFスイッチ4(図の「SW」)がバス(同軸ケーブル16)により直列に接続され、最終段のRFスイッチ4の後段には終端抵抗(TRM)19が接続されている。また、前記各RFスイッチ4にはそれぞれアンテナ類(送受信アンテナ、漏洩同軸ケーブル、ストリップラインのいずれか)ATが接続され、該アンテナ類ATの近傍にはそれぞれタグ6が設けてある。
【0081】
B:バス関連ブロック図の説明
図7のA図に示したバス関連ブロック図に示したように、R/W1には、RF送受信部11と、直流給電部13と、SW制御部14と、直流重畳部12が設けてある。また、各RFスイッチ4には、それぞれ、直流分離部41と、RF切替部42と、直流受電部43と、SW制御部46と、直流重畳部48等が設けてある。
【0082】
C:システム構成の特徴
前記システム構成の特徴は次の通りである。
【0083】
1.同軸ケーブル16は、RF信号、SW制御信号、直流信号を伝送するので、配線が容易である。
【0084】
2.RFスイッチ4のRF切替部42が、重畳直流に問題がなければ、最も容易に実現できる(図7はRFのみ切替えることを想定したブロック図である)。
【0085】
3.PC3は、選択したアンテナ類AT毎に給電電力を替えることができる。
【0086】
D:動作概要
1.R/W1がタグの読み書きをする前に、アンテナ類ATの選択信号を出すようにPC3が制御を行う(順番は任意)。なお、R/W1とタグ6との通信を行う場合は、先ず、R/W1から出力信号を出し、この信号をタグが受信すると、そのタグは受電した際の電力を利用しR/W1へ向けて返信を行う。この返信信号をR/W1が受信すると、R/W1は前記タグの位置を認識する。
【0087】
2.各RFスイッチ4がそのアンテナ類選択信号を受けて、自アンテナ類ATの場合にスイッチをアンテナ類AT側に切り替える。
【0088】
3a:以後、PC3は、指定したアンテナ類ATを意識した必要な通信と処理を行う。
【0089】
4a:別のアンテナ類ATに切り替える場合は、PC3は選択中のアンテナ類ATを一旦解放する(全アンテナ類ATが切り離された状態にする)。
【0090】
3b:指定したアンテナ類ATが接続された後、PC3は、一定時間そのアンテナ類ATを使用できる(一定時間後、自動的に切り離される)。
【0091】
4b:別のアンテナ類ATに切り替える場合は、PC3は、新たに選択するだけで良い(一定時間後は、全アンテナ類ATが切り離された状態になる)。
【0092】
動作タイミング例としては、例えば、図6のB図のようになる。図6のB図において、TO、T1、T2、T3はそれぞれR/W1が時分割駆動を行なった場合の各タイミング例である。
【0093】
例えば、複数のRFスイッチ4がR/W1側からRFスイッチ4−1、4−2、4−3、4−4の順に直列接続され、それらの各RFスイッチ4によって切替接続されるアンテナ類ATが、R/W1側からAT1、AT2、AT3、AT4のように並んでいたとする。
【0094】
この場合、最初のタイミングT0ではアンテナ類AT1が駆動され、次のタイミングT1ではアンテナ類AT2が駆動され、次のタイミングT2ではアンテナ類AT3が駆動され、次のタイミングT3ではアンテナ類AT4が駆動されるように、順次アンテナ類ATを時分割駆動する。
【0095】
(2) :構成例2(図8、図9参照)
図8、図9はR/Wとアンテナ類とのバス接続構成例(その2)であり、図8のA図はシステムブロック図、B図は動作タイミング図である。また、図9のA図はバス関連ブロック図である。
【0096】
A:システムブロック図の説明
図8のA図に示したシステムブロック図では、PC3にR/W1が接続されると共に、R/W1に対し、複数のRFスイッチ4(SW)がバス(同軸ケーブル16)により直列に接続され、最終段のRFスイッチ4の後段には終端抵抗(TRM)19が接続されている。
【0097】
また、R/W1と初段のRFスイッチ4との間は直流給電ケーブル17で接続され、初段のRFスイッチ4と最終段のRFスイッチ4との間の各RFスイッチ4間はそれぞれ直流電源バス18で接続されると共に、制御ケーブル32で接続されている。また、最終段のRFスイッチ4の後段には終端抵抗(TRM)19で接続されている。更に、各RFスイッチ4に接続されたアンテナ類ATの近傍(電波で通信可能な範囲)には、それぞれ参照用タグ33(A、B、C、D)が設けてある。例えば、参照用タグ33は、該当するアンテナ類ATに取り付けておく。
【0098】
B:バス関連ブロック図の説明
図9のA図に示したバス関連ブロック図に示したように、R/W1には、RF送受信部11と、直流給電部13と、ALM検出部49等(その他は、図5と同じ)が設けてある。
【0099】
また、図9のA図に示したバス関連ブロック図に示したように、R/W1に対し、直列接続された各RFスイッチ4には、それぞれ、トリガスイッチ(跳ね返り型スイッチ)51と、親/子設定スイッチ(モード設定用のスイッチ)54と、論理ゲート55と、ワンショット回路(単安定マルチバイブレータ回路)56と、NOT回路57と、ラッチ回路(例えば、フリップフロップ回路)58と、状態表示ランプ60等が設けてある。また、最終段のRFスイッチ4の後段には、終端抵抗19と、短絡回路61が設けてある。更に、RFスイッチ4の外側には直流電源部20等が設けてある。
【0100】
C:システム構成の特徴
前記システム構成の特徴は次の通りである。
【0101】
1.既存のR/W1との組み合わせが可能である(アンテナ類ATの切り替えをアンテナ類AT同士が連携して行う)。
【0102】
2.各アンテナ類AT切り替えの電源供給は、ローカル/センタどちらでも良い(センタ給電の場合、R/W1は給電機能付きとする)。
【0103】
3.アンテナ類ATの位置は、参照用タグ33を読み出して判断する(アプリケーションプログラムによる処理)。
【0104】
4.アンテナ類ATとして、ストリップライン(終端付き)の接続も可能である。
【0105】
D:動作概要
1.R/W1又はACアダプタ(直流電源部20)などから直流電源バス18に給電する。
【0106】
2.R/W1に最も近いRFスイッチ4を親に設定し、トリガスイッチ51を押す。
【0107】
3.親RFスイッチ4は所定時間アンテナ類ATを接続後、次段のRFスイッチ4にトリガ信号を送る(実際は後段のRFスイッチ4が前段のアンテナ類ATを選択)。
【0108】
4.トリガを受け取った子(子RFスイッチ4)は、所定時間アンテナ類ATを接続後、更に次段の子RFスイッチ4にトリガをリレーする。
【0109】
5.最終段の子RFスイッチ4は、親RFスイッチ4にトリガを返すことで一巡する(3、4、5を繰り返す)。
【0110】
6.PC3は、参照用タグ33からアンテナ類ATの位置を知る(代わりにアンテナ類ATの切替処理は不要)。
【0111】
状態表示ランプ60は、例えば、正常時、早い点滅(デューティ:1/SW数)、異常時、減灯又は点灯)。
【0112】
例えば、図9のA図に示した装置では次のように動作する。先ず、R/W1に最も近いRFスイッチ4において、人手によりトリガスイッチ51がオンになると、論理ゲート55の出力が0になり、ワンショット回路56が一定時間反転動作を行う。その結果、RF切替部42のスイッチが切り替わり、初段のRFスイッチ4に接続されたアンテナ類ATから電波が送信され、該アンテナ類ATに取り付けた参照用タグ33とR/W1との間で通信が行なわれ、R/W1がアンテナ類AT及び参照用タグ33の位置を知ることができる。
【0113】
動作タイミング例としては、例えば、図8のB図のようになる。図8のB図において、TO、T1、T2、T3はそれぞれR/W1が時分割駆動を行なった場合の各タイミング例である。
【0114】
例えば、複数のRFスイッチ4がR/W1側からRFスイッチ4−1、4−2、4−3、4−4の順に直列接続され、それらの各RFスイッチ4によって切替接続されるアンテナ類ATが、R/W1側からAT1、AT2、AT3、AT4のように並んでいたとする。
【0115】
この場合、最初のタイミングT0ではアンテナ類AT1が駆動され、次のタイミングT1ではアンテナ類AT2が駆動され、次のタイミングT2ではアンテナ類AT3が駆動され、次のタイミングT3ではアンテナ類AT4が駆動されるように、順次アンテナ類ATを時分割駆動する。
【0116】
(3) :構成例3(図10、図11参照)
図10、図11はR/Wとアンテナ類とのバス接続構成例(その3)であり、図10のA図はシステムブロック図、B図は動作タイミング図である。また、図11のA図はバス関連ブロック図である。
【0117】
構成例3は構成例2における参照用タグ33の設置位置を変更した例であり、他の構成は構成例2と同じである。すなわち、構成例2では参照用タグ33はRFスイッチ4の外側に設置していたが、構成例3ではRFスイッチ4に参照用タグ33を内蔵している。
【0118】
A:システムブロック図の説明
図10のA図に示したシステムブロック図では、PC3にR/W1が接続されると共に、R/W1に対し、複数のRFスイッチ4がバス(同軸ケーブル16)により直列に接続され、最終段のRFスイッチ4の後段には終端抵抗(TRM)19が接続されている。
【0119】
また、R/W1と初段のRFスイッチ4との間は直流給電ケーブル17で接続され、初段のRFスイッチ4と最終段のRFスイッチ4との間は直流電源バス18で接続されると共に、制御ケーブル32で接続されている。
【0120】
B:バス関連ブロック図の説明
図11のA図に示したバス関連ブロック図に示したように、R/W1には、RF送受信部11と、直流給電部13と、ALM検出部49等(その他は、図5と同じ)が設けてある。
【0121】
また、R/W1に対し、直列接続された各RFスイッチ4には、それぞれ、トリガスイッチ(跳ね返り型スイッチ)51と、親/子設定スイッチ(モード設定用のスイッチ)54と、論理ゲート55と、ワンショット回路(単安定マルチバイブレータ回路)56と、NOT回路57と、ラッチ回路(例えば、フリップフロップ回路)58と、状態表示ランプ60等が設けてある。また、最終段の後段には、終端抵抗19と、短絡回路61が設けてある。
【0122】
また、前記各RFスイッチ4には、ストリップライン又は漏洩同軸ケーブル62と、その近傍に取り付けられた参照用タグ33が内蔵されている。更に、RFスイッチ4の外側には、ACアダプタ等の直流電源部20が設けてあり、この直流電源部20からRFスイッチ4の内部へ直流電力を供給している。なお、それ以外の構成は図9と同じである。 C:システム構成の特徴
前記システム構成の特徴は次の通りである。
【0123】
1.既存のR/W1との組み合わせが可能である(アンテナ類ATの切り替えをアンテナ類AT同士が連携して行う)。
【0124】
2.各アンテナ類AT切り替えの電源供給は、ローカル/センタどちらでも良い(センタ給電の場合、R/W1は給電機能付きとする)。
【0125】
3.アンテナ類ATの位置は、参照用タグ33を読み出して判断する(アプリケーションプログラムによる処理)。
【0126】
D:動作概要
1.R/W1又はACアダプタ(直流電源部20)などから直流電源バス18に給電する。
【0127】
2.R/W1に最も近いRFスイッチ4を親に設定し、トリガスイッチ51を押す。
【0128】
3.親RFスイッチ4は所定時間アンテナ類ATを接続後、次段のRFスイッチ4にトリガ信号を送る(実際は後段のRFスイッチ4が前段のアンテナ類ATを選択)。
【0129】
4.トリガを受け取った子は、所定時間アンテナ類ATを接続後、更に次段の子RFスイッチ4にトリガをリレーする。
【0130】
5.最終段の子RFスイッチ4は、親RFスイッチ4にトリガを返すことで一巡する(3、4、5を繰り返す)。
【0131】
6.PC3は、参照用タグ33からアンテナ類ATの位置を知る(代わりにアンテナ類ATの切替処理は不要)。
【0132】
状態表示ランプ60は、例えば、正常時、早い点滅(デューティ:1/SW数)、異常時、減灯又は点灯)。
【0133】
動作タイミング例としては、例えば、図10のB図のようになる。図10のB図において、TO、T1、T2、T3はそれぞれR/W1が時分割駆動を行なった場合の各タイミング例である。
【0134】
例えば、複数のRFスイッチ4がR/W1側からRFスイッチ4−1、4−2、4−3、4−4の順に直列接続され、それらの各RFスイッチ4によって切替接続されるアンテナ類ATが、R/W1側からAT1、AT2、AT3、AT4のように並んでいたとする。
【0135】
この場合、最初のタイミングT0ではアンテナ類AT1が駆動され、次のタイミングT1ではアンテナ類AT2が駆動され、次のタイミングT2ではアンテナ類AT3が駆動され、次のタイミングT3ではアンテナ類AT4が駆動されるように、順次アンテナ類ATを時分割駆動する。
【0136】
(4) :構成例4(図12、図13参照)
図12、図13はR/Wとアンテナ類とのバス接続構成例(その4)であり、図12のA図はシステムブロック図、B図は動作タイミング図である。また、図13のA図はバス関連ブロック図である。
【0137】
A:システムブロック図の説明
図12のA図に示したシステムブロック図では、PC3にR/W1が接続されると共に、R/W1に対し、複数のRFスイッチ4がバス(同軸ケーブル16)により直列に接続され、最終段のRFスイッチ4の後段には終端抵抗(TRM)19が接続されている。
【0138】
また、R/W1と初段のRFスイッチ4との間は直流給電ケーブル17で接続され、初段のRFスイッチ4と最終段のRFスイッチ4との間は直流電源バス18で接続されている。
【0139】
B:バス関連ブロック図の説明
図13のA図に示したバス関連ブロック図に示したように、R/W1には、RF送受信部11と、直流給電部13等が設けてある。また、各RFスイッチ4には、それぞれ、RF切替部42と、SW制御部46と、ストリップライン35と、制御用タグ34等が設けてある。また、初段のRFスイッチ4には、外部のACプラグに接続された直流電源部20が接続され、外部からも直流電源が供給されている。そして、前記直流電源は2段目以降の各RFスイッチ4にも供給されている。
【0140】
C:システム構成の特徴
前記システム構成の特徴は次の通りである。
【0141】
1.RFスイッチ(SW)4内に出力端子付きの制御用タグ34を設置(アンテナ類ATの切り替えコマンドを受信するため)。
【0142】
2.制御用タグ34は、RFスイッチ(SW)4内のストリップライン35を通してR/W1と通信する(切替命令を受けてSW制御部46へそれを出力する)。
【0143】
3.アンテナ類ATの選択(位置)は、PC3が指定する(アプリケーションプログラムによる処理)。
【0144】
4.PC3は、選択したアンテナ類AT等に給電電力を変えることができる。
【0145】
5.給電は、センタ、ローカルの他、個別にバッテリ(電池)を持たせても良い。
【0146】
なお、アンテナ類ATの代わりに、ストリップラインセル(終端付)の接続も可能である。
【0147】
D:動作概要
1.PC3は、タグの読み書きをする前に、制御用タグ34(ID指定)にアンテナ類AT選択コマンドを送る。
【0148】
2.制御用タグ34は、選択されると、SW制御部46に選択信号を出力する。
【0149】
3.PC3は、その制御用タグ34から情報を読み出し、アンテナ類ATの切り替わり完了を知ることができる。
【0150】
4.以後、PC3は、指定したアンテナ類ATを意識した必要な通信と処理を行う。
【0151】
5.別のアンテナ類ATに切り替える場合は、PC3は、選択中のアンテナ類ATを一旦解放する(全アンテナ類ATを解放された状態にする)。
【0152】
6.全てのアンテナ類ATが切り離されていることを確認するには、全ID取得することで判断できる(全ての制御用タグが応答する)。
【0153】
動作タイミング例としては、例えば、図12のB図のようになる。図12のB図において、TO、T1、T2、T3はそれぞれR/W1が時分割駆動を行なった場合の各タイミング例である。
【0154】
例えば、複数のRFスイッチ4がR/W1側からRFスイッチ4−1、4−2、4−3、4−4の順に直列接続され、それらの各RFスイッチ4によって切替接続されるアンテナ類ATが、R/W1側からAT1、AT2、AT3、AT4のように並んでいたとする。
【0155】
この場合、最初のタイミングT0ではアンテナ類AT1が駆動され、次のタイミングT1ではアンテナ類AT2が駆動され、次のタイミングT2ではアンテナ類AT3が駆動され、次のタイミングT3ではアンテナ類AT4が駆動されるように、順次アンテナ類ATを時分割駆動する。
【0156】
(5) :構成例5(図14、図15参照)
図14、図15はR/Wとアンテナ類とのバス接続構成例(その5)であり、図14のA図はシステムブロック図、B図は動作タイミング図である。また、図15のA図はバス関連ブロック図である。
【0157】
A:システムブロック図の説明
図14のA図に示したシステムブロック図では、PC3にR/W1が接続されると共に、R/W1に対し、複数のRFスイッチ4がバス(同軸ケーブル16)により直列に接続され、最終段のRFスイッチ4の後段には終端抵抗(TRM)19が接続されている。
【0158】
また、R/W1と初段のRFスイッチ4との間は直流給電ケーブル17で接続され、初段のRFスイッチ4と最終段のRFスイッチ4との間は直流電源バス18で接続されている。
【0159】
B:バス関連ブロック図の説明
図15のA図に示したバス関連ブロック図に示したように、R/W1には、RF送受信部11と、直流給電部13等が設けてある。また、各RFスイッチ4には、それぞれ、RF切替部42と、SW制御部46と、ストリップライン35と、制御用タグ34等が設けてある。なお、その他の構成は図13と同じである。
【0160】
C:システム構成の特徴
前記システム構成の特徴は次の通りである。
【0161】
前記(その3)との違いは、制御用タグ34がストリップライン35で結合され、RF切替部42の後にあることである。この場合、ストリップライン35は伝送ロスが少ない。
【0162】
1.RFスイッチ(SW)4内に出力端子付きの制御用タグ34を設置(アンテナ類ATの切り替えコマンドを受信するため)。
【0163】
2.制御用タグ34は、RFスイッチ(SW)4内のストリップライン35を通してR/W1と通信する(切替命令を受けてSW制御部46へそれを出力する)。
【0164】
3.アンテナ類ATの選択(位置)は、PC3が指定する(アプリケーションプログラムによる処理)。
【0165】
4.PC3は、選択したアンテナ類AT等に給電電力を変えることができる。
【0166】
5.給電は、センタ、ローカルの他、個別にバッテリ(電池)を持たせても良い。
【0167】
なお、アンテナ類ATの代わりに、ストリップラインセル(終端付)の接続も可能である。
【0168】
D:動作概要
1.PC3は、RFスイッチ4の外側に設けたタグ6の読み書きをする前に、制御用タグ34(ID指定)にアンテナ類AT選択コマンドを送る。
【0169】
2.選択された制御用タグ34は、RFスイッチ制御部46に選択信号を出力する(アンテナ類ATが選択されると制御用タグ34も切り離される)。
【0170】
3.指定したアンテナ類ATが選択された後、PC3は、一定時間そのアンテナ類ATを使用する(一定時間後、自動的に切り離される)。
【0171】
5.別のアンテナ類ATに切り替える場合は、PC3は、新たに選択するだけでよい(一定時間後は、全アンテナ類ATが切り離された状態になる)。
【0172】
6.全てのアンテナ類ATが切り離されていることを確認するには、全IDを取得することで判断できる(全ての制御用タグ34が応答する)。
【0173】
動作タイミング例としては、例えば、図14のB図のようになる。図14のB図において、TO、T1、T2、T3はそれぞれR/W1が時分割駆動を行なった場合の各タイミング例である。
【0174】
例えば、複数のRFスイッチ4がR/W1側からRFスイッチ4−1、4−2、4−3、4−4の順に直列接続され、それらの各RFスイッチ4によって切替接続されるアンテナ類ATが、R/W1側からAT1、AT2、AT3、AT4のように並んでいたとする。
【0175】
この場合、最初のタイミングT0ではアンテナ類AT1が駆動され、次のタイミングT1ではアンテナ類AT2が駆動され、次のタイミングT2ではアンテナ類AT3が駆動され、次のタイミングT3ではアンテナ類AT4が駆動されるように、順次アンテナ類ATを時分割駆動する。
【0176】
(6) :構成例6(図16、図17参照)
図16、図17はR/Wとアンテナ類とのバス接続構成例(その6)であり、図16のA図はシステムブロック図、B図は動作タイミング図である。また、図17のA図はバス関連ブロック図である。
【0177】
A:システムブロック図の説明
図16のA図に示したシステムブロック図では、PC3にR/W1が接続されると共に、R/W1に対し、複数のRFスイッチ4がバス(同軸ケーブル16)により直列に接続され、最終段のRFスイッチ4の後段には終端抵抗(TRM)19が接続されている。
【0178】
また、R/W1と初段のRFスイッチ4との間は直流給電ケーブル17で接続され、初段のRFスイッチ4と最終段のRFスイッチ4との間は直流電源バス18で接続されている。
【0179】
B:バス関連ブロック図の説明
図17のA図に示したバス関連ブロック図に示したように、R/W1には、RF送受信部11と、直流給電部13等が設けてある。また、各RFスイッチ4には、それぞれ、RF切替部42と、SW制御部46と、分配器37と、減衰器(ATT)36と、制御用タグIC38と等が設けてある。
【0180】
C:システム構成の特徴
前記システム構成の特徴は次の通りである。
【0181】
前記(その4、5)との違いは、制御用タグIC38が分配器37に接続されることである。この場合、分配器37は伝送ロスは多いが、小型で簡単確実である。
【0182】
1.RFスイッチ(SW)4内に出力端子付きの制御用タグIC38を設置(アンテナ類ATの切り替えコマンドを受信するため)。
【0183】
2.制御用タグIC38は、分配器37を通してR/W1と通信する(切替命令を受けてSW制御部46へそれを出力する)。
【0184】
3.アンテナ類ATの選択(位置)は、PC3が指定する(アプリケーションプログラムによる処理)。
【0185】
4.PC3は、選択したアンテナ類AT等に給電電力を変えることができる。
【0186】
5.給電は、センタ、ローカルの他、個別にバッテリ(電池)を持たせても良い。
【0187】
なお、アンテナ類ATの代わりに、ストリップラインセル(終端付)の接続も可能である。
【0188】
D:動作概要
1.PC3は、タグの読み書きをする前に、制御用タグIC38(ID指定)にアンテナ類AT選択コマンドを送る。
【0189】
2.選択された制御用タグIC38は、RFスイッチ制御部に選択信号を出力する(アンテナ類ATが選択されると制御用タグIC38も切り離される)。
【0190】
3.指定したアンテナ類ATが選択された後、PC3は、一定時間そのアンテナ類ATを使用する(一定時間後、自動的に切り離される)。
【0191】
5.別のアンテナ類ATに切り替える場合は、PC3は、新たに選択するだけでよい(一定時間後は、全アンテナ類ATが切り離された状態になる)。
【0192】
6.全てのアンテナ類ATが切り離されていることを確認するには、全ID取得することで判断できる(全ての制御用タグが応答する)。
【0193】
動作タイミング例としては、例えば、図16のB図のようになる。図16のB図において、TO、T1、T2、T3はそれぞれR/W1が時分割駆動を行なった場合の各タイミング例である。
【0194】
例えば、複数のRFスイッチ4がR/W1側からRFスイッチ4−1、4−2、4−3、4−4の順に直列接続され、それらの各RFスイッチ4によって切替接続されるアンテナ類ATが、R/W1側からAT1、AT2、AT3、AT4のように並んでいたとする。
【0195】
この場合、最初のタイミングT0ではアンテナ類AT1が駆動され、次のタイミングT1ではアンテナ類AT2が駆動され、次のタイミングT2ではアンテナ類AT3が駆動され、次のタイミングT3ではアンテナ類AT4が駆動されるように、順次アンテナ類ATを時分割駆動する。
【0196】
§5:応用例の説明
図18は応用例であり、A図は例1、B図は例2、C図は例3、D図は例4、E図は例5を示す。以下、図18に基づいて本発明の応用例を説明する。
【0197】
A:例1の説明(図18のA図参照)
例1は、センタ給電方式の例であり、本発明のタグ識別装置を書棚の管理用として用いた例である。この場合、PC3にR/W1を接続し、該R/W1にRFスイッチハブ(HUB)2を接続し、該RFスイッチハブ(HUB)2のハブから多数のアンテナ類ATを接続(スター配線)している。
【0198】
この場合、図示点線で示した部分は書棚64を示しており、書棚64の上下方向の各棚にはそれぞれアンテナ類ATの内、漏洩同軸ケーブル又はストリップラインを水平方向に所定間隔で設置している。そして、アンテナ類ATの終端には終端抵抗19を接続している。
【0199】
使用時には、PC3から指示を出し、R/W1からRFスイッチハブ2を介して高周波出力信号を送信し、この信号を受けてアンテナ類ATから電波を出し、該電波の届く範囲内に存在するタグ(RFIDタグ)へ信号を送る。そして、該タグから返答信号を送り、この返答信号がR/W1へ到達して受信されると、PC3では前記タグの位置を認識する。この場合、R/W1と通信できたタグは、そのアンテナ類ATが設置された位置にあると認識できる。
【0200】
このようにすれば、書棚64の各棚の下側に設置されたアンテナ類AT(漏洩同軸ケーブル又はストリップライン)の上側の棚に収納された本などの書類の管理をPC3側で行なえる。
【0201】
B:例2の説明(図18のB図参照)
例2は、センタ給電方式の例であり、本発明のタグ識別装置を複数の書棚の管理用として用いた例である。この場合、PC3にR/W1を接続し、該R/W1にRFスイッチハブ(HUB)2を接続し、該RFスイッチハブ(HUB)2のハブから多数のアンテナ類ATを接続(スター配線)している。
【0202】
この場合、図示点線で示した部分は書棚64を示しており、書棚64が横方向に複数(この例では3個)並べて設置してある。書棚64の上下方向の各棚にはそれぞれアンテナ類ATの内、漏洩同軸ケーブル又はストリップラインを水平方向に所定間隔で設置している。そして、複数の書棚64の各棚の同じ高さの棚のアンテナ類AT同士を直列に接続している。
【0203】
また、例えば、上から1、2段目の棚のアンテナ類ATの先端には、更にRFスイッチ(SW)4を介してゲートアンテナを設置しており、下側2段の棚のアンテナ類ATの先端には、終端抵抗19を接続している。
【0204】
このようにすれば、横方向に並べて設置した各書棚64の各棚の下側に設置されたアンテナ類AT(漏洩同軸ケーブル又はストリップライン)の上側の棚に収納された本などの書類の管理をPC3側で行なえる。なお、使用方法は例1と同じである。
【0205】
C:例3の説明(図18のC図参照)
例3は、センタ給電方式の例であり、本発明のタグ識別装置を書棚の管理用として用いた例である。この場合、PC3にR/W1を接続し、該R/W1にRFスイッチハブ(HUB)2を接続し、該RFスイッチハブ(HUB)2のハブから多数のアンテナ類AT(漏洩同軸ケーブル又はストリップライン)を接続している。また、該RFスイッチハブ(HUB)2のハブからRFスイッチ4を介して多数のアンテナ類AT(漏洩同軸ケーブル又はストリップライン)を直列接続している。
【0206】
この場合、図示点線で示した部分は書棚64を示しており、書棚64の上下方向の各棚の下側及び両側面側にはそれぞれアンテナ類ATの内、漏洩同軸ケーブル又はストリップラインを水平方向に所定間隔で設置している。そして、各棚の下側に設置したアンテナ類AT同士を直列に接続している。また、各棚の両側の側面部にはRFスイッチ4を介して1個づつのアンテナ類ATが縦方向に設置してある。
【0207】
このようにすれば、書棚64の各棚の下側及び両側に設置されたアンテナ類AT(漏洩同軸ケーブル又はストリップライン)により、棚に収納された本などの書類の管理をより一層確実にPC3側で行なえる。なお、使用方法は例1と同じである。
【0208】
D:例4の説明(図18のD図参照)
例4は、アンテナ類ATの設置位置を工夫して、アンテナ類ATから放射される電波の範囲を狭くすることで、より一層確実なタグの管理ができるようにした例である。図の円形で示した範囲は、タグを置いて管理するための小領域を示しており、これら多数の小領域毎に割り振られたアンテナ類ATからの電波をタグが受信できるようにする。
【0209】
このように、各アンテナ類ATから放射される電波の範囲は円形の範囲とし、例えば、直線で示した部分に沿ってそれぞれアンテナ類AT(例えば、ストリップライン又は漏洩同軸ケーブル)を設置する。このようにすればより一層狭い範囲に限定した電波の放射領域により確実なタグの識別が可能になる。なお、使用方法は例1と同じである。
【0210】
E:例5の説明(図18のE図参照)
例5は、アンテナ類ATの設置位置を工夫して、アンテナ類ATから放射される電波の範囲を狭くすることで、より一層確実なタグの管理ができるようにした例である。図の円形で示した範囲は、タグを置いて管理するための小領域を示しており、これら多数の小領域毎に割り振られたアンテナ類ATからの電波をタグが受信できるようにする。
【0211】
このような円形の範囲にそれぞれアンテナ類ATからの電波を割り振る。このようにすればより一層狭い範囲に限定した電波の放射領域により確実なタグの識別が可能になる。なお、使用方法は例1と同じである。
【0212】
§6:その他の説明
前記の説明の他に、本発明は次のように構成することもできる。
【0213】
(1) :前記タグ識別装置において、少なくとも一つのRFスイッチ4の後段に、複数のアンテナ類ATに対して切替中継するRFスイッチハブ2を接続する。
【0214】
(2) :前記タグ識別装置において、RFスイッチハブ2の後段に、アンテナ類AT又は外部に中継するRFスイッチ4を少なくとも一つ接続する。
【0215】
(3) :前記タグ識別装置において、R/W1のRF送受信部11には、アンテナ類ATを切り替えるアンテナ切替信号を前記給電ケーブルに送出するアンテナ切替制御部52を備え、RFスイッチハブ2又はRFスイッチ4が、該アンテナ切替信号を受けて、各々に接続されたアンテナ類AT又は後段のRFスイッチハブ2又はRFスイッチ4に該無線通信用高周波電力を切り替え中継するRF切替部(27、42)を制御するためのSW制御部(30又は46)を備えている。
【0216】
(4) :前記タグ識別装置において、前記SW制御部(30又は46)が、該アンテナ切替信号を受けて切り替えたとき、該R/W1内のアンテナ切替制御部52へレスポンスを返す。
【0217】
(5) :前記タグ識別装置において、前記直流重畳部(12又は28又は48)は該無線通信用高周波電力を切り替え中継動作とは独立して後段のRFスイッチハブ2又はRFスイッチ4へ直流電圧を中継して給電する直流給電部13又は直流受電部22又は43を備えている。
【0218】
(6) :前記タグ識別装置において、前記各々のRFスイッチ4が、所定のタイミングで所定の時間アンテナ類AT側に切り替えるワンショット回路56(図9、11参照)を備え、後段のRFスイッチ4は前段の該ワンショット回路56からのタイミング信号を受けたとき、該ワンショット回路56が所定の時間アンテナ類AT側に切り替える。
【0219】
(7) :前記タグ識別装置において、前記各々のRFスイッチ4が、該ワンショット回路56のマスタ/スレーブを設定するモード設定部(親/子設定スイッチ54)(図9、11参照)を備え、マスタに設定されたワンショット回路56が最初に所定の時間アンテナ類AT側に切り替える。
【0220】
(8) :前記タグ識別装置において、最終段のRFスイッチ4のワンショット回路56からのタイミング信号が、直前段のRFスイッチ4を経由して順次、該切替制御部(RF切替部42)に直結する最前段のRFスイッチ4に折り返されると共に、該切替制御部(RF切替部42)にも供給し、該切替制御部(RF切替部42)が該タイミング信号を監視する。
【0221】
(9) :前記タグ識別装置において、各RFスイッチ4が、アラームを発する状態表示ランプ60(又はブザー等の鳴動部)を備え、前段からの該タイミング信号と後段へ出力する該タイミング信号の時間差を監視する停止監視部(図示省略)が該表示又は鳴動部を制御する。
【0222】
(10):前記タグ識別装置において、前記RFスイッチ4又はRFスイッチハブ2にケーブルロス補償用増幅器(RFアンプ25)を備えた。
【0223】
(11):前記タグ識別装置において、前記RFスイッチ4又はRFスイッチハブ2のRFスイッチ回路数+1の回路を設け、その1回路が終端器(終端抵抗19)に接続されている。
【0224】
§7:付記
前記の説明に対し、次のような構成を付記する。
【0225】
(付記1)
情報の読み書きを行うためのリーダ/ライタとの間で電波によって非接触で情報のやり取りを行う無線自動識別タグを識別対象物に関連付けて複数備えると共に、前記各無線自動識別タグと無線通信可能な位置に設けた送受信アンテナ、漏洩同軸ケーブル、ストリップラインの何れかで構成されたアンテナ類を複数備え、
前記リーダ/ライタが前記無線自動識別タグと通信できた場合、その無線自動識別タグは、そのアンテナ類が設置された位置にあると認識するタグ識別装置において、
前記リーダ/ライタは、無線通信用高周波電力を給電ケーブルを介して給電し、前記無線自動識別タグと送受信するための送受信部を備えると共に、
前記リーダ/ライタに接続され、前記給電ケーブルからの無線通信用高周波電力を、接続されたアンテナ類又は外部に中継する複数の高周波切替部(RFスイッチ4)を備え、
前記高周波切替部のそれぞれが直列に接続され、前記リーダ/ライタにより高周波切替部を介してアンテナ類ATを時分割駆動することで、前記アンテナ類を時分割で切替使用するように構成されていることを特徴とするタグ識別装置。
【0226】
(付記2)
情報の読み書きを行うためのリーダ/ライタとの間で電波によって非接触で情報のやり取りを行う無線自動識別タグを識別対象物に関連付けて複数備えると共に、前記各無線自動識別タグと無線通信可能な位置に設けた送受信アンテナ、漏洩同軸ケーブル、ストリップラインの何れかで構成されたアンテナ類を複数備え、
前記リーダ/ライタが前記無線自動識別タグと通信できた場合、その無線自動識別タグは、そのアンテナ類が設置された位置にあると認識するタグ識別装置において、
前記リーダ/ライタは、無線通信用高周波電力を給電ケーブルを介して給電し、前記無線自動識別タグと送受信するための送受信部を備えると共に、
前記リーダ/ライタに接続され、前記給電ケーブルからの無線通信用高周波電力を複数のアンテナ類に対して切替中継する高周波切替ハブ(RFスイッチハブ2)を備え、前記リーダ/ライタにより前記高周波切替ハブを介してアンテナ類ATを時分割駆動することで、前記アンテナ類を時分割で切替使用するように構成されていることを特徴とするタグ識別装置。
【0227】
(付記3)
前記付記1又は2のタグ識別装置において、
前記リーダ/ライタは、前記給電ケーブルに直流電圧を給電する直流重畳部を備え、
前記高周波切替部(RFスイッチ4)又は高周波切替ハブ(RFスイッチハブ2)には、前記直流電圧を分離する直流分離部を備えると共に、
後段の高周波切替部(RFスイッチ4)及び高周波切替ハブ(RFスイッチハブ2)には前記直流電圧を給電する直流重畳部を備えていることを特徴とするタグ識別装置。
【0228】
(付記4)
前記付記1又は2のタグ識別装置において、
前記高周波切替部(RFスイッチ4)及び高周波切替ハブ(RFスイッチハブ2)に、直流電圧を給電する電源バスを備えていることを特徴とするタグ識別装置。
【0229】
(付記5)
前記付記1、3、4のいずれかのタグ識別装置において、
少なくとも一つの高周波切替部(RFスイッチ4)の後段に、複数の送受信アンテナ類に対して切替中継する高周波切替ハブ(RFスイッチハブ2)を接続したことを特徴とするタグ識別装置。
【0230】
(付記6)
前記付記2乃至4のいずれかのタグ識別装置において、
前記高周波切替ハブ(RFスイッチハブ2)の後段に、接続されたアンテナ類ATまたは外部に中継する高周波切替部(RFスイッチ4)を少なくとも一つ接続したことを特徴とするタグ識別装置。
【0231】
(付記7)
リーダ/ライタとの間で電波によって非接触で情報のやり取りを行う無線自動識別タグを識別対象物に関連付けて複数備えると共に、前記各無線自動識別タグと無線通信可能な近傍位置に設けた送受信アンテナ、漏洩同軸ケーブル、ストリップラインの何れかで構成されたアンテナ類を複数備えたタグ識別装置のアンテナ類接続構造において、
無線通信用高周波電力を給電ケーブルを介して給電する送受信部を備えたリーダ/ライタと、
前記リーダ/ライタに接続され、前記給電ケーブルからの無線通信用高周波電力を、接続された送受信アンテナ類又は外部に中継する複数の高周波切替部を備え、
前記高周波切替部のそれぞれが直列に接続されていることを特徴とするタグ識別装置のアンテナ類接続構造。
【0232】
(付記8)
無線通信用高周波電力を給電ケーブルを介して給電する送受信部を備えたリーダ/ライタと、
前記リーダ/ライタに接続され、前記給電ケーブルからの無線通信用高周波電力を複数の送受信アンテナ類に対して切替中継する高周波切替ハブを備えていることを特徴とするタグ識別装置のアンテナ類接続構造。
【図面の簡単な説明】
【0233】
【図1】本発明の原理説明図であり、A図は原理説明図1、B図は原理説明図2である。
【図2】実施の形態におけるアンテナ類接続構成の説明図(その1)であり、A図は構成例1、B図は構成例2である。
【図3】実施の形態におけるアンテナ類接続構成の説明図(その2)であり、A図は構成例3、B図は構成例4である。
【図4】実施の形態におけるタイミングチャートであり、A図は従来例1、B図はシリアル化例1、C図はシリアル化例2の各タイミングチャートである。
【図5】実施の形態におけるリーダ/ライタ(R/W)、RFスイッチハブ、RFスイッチの説明図である。
【図6】実施の形態におけるR/Wとアンテナ類との接続構成例(その1)であり、A図はシステムブロック図、B図は動作タイミング例である。
【図7】実施の形態におけるR/Wとアンテナ類との接続構成例(その1)であり、A図はバス関連ブロック図である。
【図8】実施の形態におけるR/Wとアンテナ類との接続構成例(その2)であり、A図はシステムブロック図、B図は動作タイミング例である。
【図9】実施の形態におけるR/Wとアンテナ類との接続構成例(その2)であり、A図はバス関連ブロック図である。
【図10】実施の形態におけるR/Wとアンテナ類との接続構成例(その3)であり、A図はシステムブロック図、B図は動作タイミング例である。
【図11】実施の形態におけるR/Wとアンテナ類との接続構成例(その3)であり、A図はバス関連ブロック図である。
【図12】実施の形態におけるR/Wとアンテナ類との接続構成例(その4)であり、A図はシステムブロック図、B図は動作タイミング例である。
【図13】実施の形態におけるR/Wとアンテナ類との接続構成例(その4)であり、A図はバス関連ブロック図である。
【図14】実施の形態におけるR/Wとアンテナ類との接続構成例(その5)であり、A図はシステムブロック図、B図は動作タイミング例である。
【図15】実施の形態におけるR/Wとアンテナ類との接続構成例(その5)であり、A図はバス関連ブロック図である。
【図16】実施の形態におけるR/Wとアンテナ類との接続構成例(その6)であり、A図はシステムブロック図、B図は動作タイミング例である。
【図17】実施の形態におけるR/Wとアンテナ類との接続構成例(その6)であり、A図はバス関連ブロック図である。
【図18】実施の形態における応用例の説明図であり、A図は例1、B図は例2、C図は例3、D図は例4、E図は例5である。
【図19】従来例1の説明図である。
【符号の説明】
【0234】
1 リーダ/ライタ(R/W)
2 RFスイッチハブ
3 パーソナルコンピュータ(PC)
4 RFスイッチ
6 RFIDタグ(タグ)
11 RF送受信部
12、48 直流重畳部
13、50 直流給電部
14、30、46 SW制御部
16 同軸ケーブル
17 直流給電ケーブル
18 直流電源バス
19 終端抵抗(TRM)
20 直流電源部
21、41 直流分離部
22 直流受電部
23 カプラ
24、44 疑似RFID
25 RFアンプ
26 カプラ
27、42 RF切替部
28 直流重畳部
29 電力レベル検出部
31、47 PSW(パワースイッチ)
32 制御ケーブル
33 参照用タグ
34 制御用タグ
35 ストリップライン
36 減衰器
37 分配器
38 制御用タグIC
43 直流受電部
46 スイッチ制御部
49 ALM検出部
51 トリガスイッチ
52 アンテナ切替制御部
54 親/子設定スイッチ
55 論理ゲート
56 ワンショット回路
57 NOT回路
58 ラッチ回路
60 状態表示ランプ
61 短絡回路
62 ストリップライン又は漏洩同軸ケーブル
64 書棚

【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報の読み書きを行うためのリーダ/ライタとの間で電波によって非接触で情報のやり取りを行う無線自動識別タグを識別対象物に関連付けて複数備えると共に、前記各無線自動識別タグと無線通信可能な位置に設けた送受信アンテナ、漏洩同軸ケーブル、ストリップラインの何れかで構成されたアンテナ類を複数備え、
前記リーダ/ライタが前記無線自動識別タグと通信できた場合、その無線自動識別タグは、そのアンテナ類が設置された位置にあると認識するタグ識別装置において、
前記リーダ/ライタは、無線通信用高周波電力を給電ケーブルを介して給電し、前記無線自動識別タグと送受信するための送受信部を備えると共に、
前記リーダ/ライタに接続され、前記給電ケーブルからの無線通信用高周波電力を、接続されたアンテナ類又は外部に中継する複数の高周波切替部を備え、
前記高周波切替部のそれぞれが直列に接続され、前記リーダ/ライタにより高周波切替部を介してアンテナ類を時分割駆動することで、前記アンテナ類を時分割で切替使用するように構成されていることを特徴とするタグ識別装置。
【請求項2】
情報の読み書きを行うためのリーダ/ライタとの間で電波によって非接触で情報のやり取りを行う無線自動識別タグを識別対象物に関連付けて複数備えると共に、前記各無線自動識別タグと無線通信可能な位置に設けた送受信アンテナ、漏洩同軸ケーブル、ストリップラインの何れかで構成されたアンテナ類を複数備え、
前記リーダ/ライタが前記無線自動識別タグと通信できた場合、その無線自動識別タグは、そのアンテナ類が設置された位置にあると認識するタグ識別装置において、
前記リーダ/ライタは、無線通信用高周波電力を給電ケーブルを介して給電し、前記無線自動識別タグと送受信するための送受信部を備えると共に、
前記リーダ/ライタに接続され、前記給電ケーブルからの無線通信用高周波電力を複数のアンテナ類に対して切替中継する高周波切替ハブを備え、前記リーダ/ライタにより前記高周波切替ハブを介してアンテナ類を時分割駆動することで、前記アンテナ類を時分割で切替使用するように構成されていることを特徴とするタグ識別装置。
【請求項3】
前記請求項1又は2のタグ識別装置において、
前記リーダ/ライタは、前記給電ケーブルに直流電圧を給電する直流重畳部を備え、
前記高周波切替部及び高周波切替ハブには、前記直流電圧を分離する直流分離部を備えると共に、
後段の高周波切替部及び高周波切替ハブには前記直流電圧を給電する直流重畳部を備えていることを特徴とするタグ識別装置。
【請求項4】
前記請求項1又は2のタグ識別装置において、
前記高周波切替部及び高周波切替ハブに、直流電圧を給電する電源バスを備えていることを特徴とするタグ識別装置。
【請求項5】
前記請求項1、3、4のいずれかのタグ識別装置において、
少なくとも一つの高周波切替部の後段に、複数の送受信アンテナ類に対して切替中継する高周波切替ハブを接続したことを特徴とするタグ識別装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2009−69934(P2009−69934A)
【公開日】平成21年4月2日(2009.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−235039(P2007−235039)
【出願日】平成19年9月11日(2007.9.11)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】