説明

タッチパネル及び実装方法

【課題】高い視認性と高い耐久性を両立させるとともに高い静電気除去性能を実現することができるタッチパネル及びタッチパネルの装置への実装方法を提供すること。
【解決手段】本発明によるタッチパネル1は、π電子共役二重結合を有する有機導電ポリマーと硬化後の鉛筆硬度H以上の硬さを有する高分子樹脂をブレンドし、表面抵抗値を105〜109Ω/□としたハードコート層8を表面に設けたことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タッチパネルを用いた装置の市場に於ける静電気による問題を未然に防止する技術に関するものであって、タッチパネルとタッチパネルの装置への実装方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、タッチパネルは、入力が簡易でユーザフレンドリーであることから、様々な用途に応用されている。そして、携帯電話、パソコン、写真撮影装置、ガソリンスタンド、ATM、券販売機等で、入力装置として使用され、タッチパネルの方式としては、抵抗膜方式、光学式、静電容量式、電磁誘導式等が実用化されている。
【0003】
このような従来技術のタッチパネルにおいては、ユーザが装置に指で触れることによる操作を入力にあたって必要とするものであり、ユーザの持つ静電気による不具合が生じるおそれがあるという問題があった。
【0004】
ここで、ユーザが帯電する静電気が時には数十キロボルトに達することもあり、このため、装置の誤動作を招くこと、装置から可搬メモリにダウンロードする際に、データが消失すること等を招くおそれがある。また、ガソリンスタンドにおいては、スパークによるガソリンへの引火の危険性なども危惧されており、ユーザのタッチ操作による新たな問題として注目を浴びるようになった。
【0005】
このため、特許文献1においては、セルフガソリンスタンドの給油装置に、静電気除去用のノブを設け、予め、それに触って静電気を除去して後、給油装置のタッチパネルにてユーザが給油操作を行うように導くことが提案されている。また、特許文献2においては、特許文献1と同様のセルフガソリンスタンドに用いられるタッチパネルに、静電気除去用フィルムを貼り合わせ、タッチパネル操作時にタッチパネル表面の接触により、静電気除去を行う手法が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2005−047559号公報
【特許文献2】特開2005−193955号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上述した特許文献2に示されるような、タッチパネルに、静電気除去用フィルムを貼り合わせる手法は静電気除去にあたって有用な方法ではあるが、上記特許文献2においては、静電気除去用フィルムとして、導電性金属酸化物含有のアクリル系素材を用いることが提案されている。
【0008】
しかしながら、導電性金属酸化物をアクリル系素材に含有させるとしても、ある程度の量を入れなければ、抵抗値が十分に低下しないことを招き、かつ、通常、導電性金属酸化物の屈折率はアクリル系素材よりも大きく、導電性金属酸化物とアクリル系素材の屈折率は異なるため、粒子に外光が反射し反射光が顕著となり目立ち易く、ユーザから視て白濁した膜になりやすい。このことは、タッチパネルの視認性に悪影響を及ぼすことを招くこととなる。
【0009】
また、タッチパネルの表面は、常にユーザが、タッチ操作する対象であるので、硬度が高く、耐久性のある膜を用いることが必要であるが、アクリル系素材は、必ずしも硬度が十分ではないため、耐久性が不足するという問題があった。
【0010】
本発明は、上記問題に鑑み、高い視認性と高い耐久性を両立させるとともに高い静電気除去性能を実現することができるタッチパネル及びタッチパネルの装置への実装方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記の問題を解決するため、本発明に係るタッチパネルは、
請求項1〜10に記載のハードコート層をタッチパネル表面に直接設けることを特徴とする。
【0012】
本材料は、表面抵抗値を105〜109Ω/□に制御した膜で且つ透過率が80%以上であり、さらに硬度が鉛筆硬度でH以上のハードコートである層を設置することにより、これまでにない特長ある製品を提供するものである。
【0013】
π電子共役二重結合を有する有機導電ポリマーは、例えばポリチオフェン、ポリチオフェン誘導体、長鎖アルキル基置換基結合ポリピロール、ポリアニリン、ポリアニリン誘導体などが、用いられる。
【0014】
ポリチオフェン誘導体としては、PEDOT-PSS Poly-(3,4ethylenedioxythiophene)で代表されるが、これを100重量部に対してドーパントとして、 Poly-(styrene sulfonate)を10〜50重量部ドープした物質が用いられる。これとブレンドする樹脂としては、水溶性エポキシモノマー(例としてエチレングリコールジグリシギルエーテル)や、ポリメタクリル酸エステル系樹脂エマルジョン、エポキシアクリレート樹脂エマルジョン、シリコーン樹脂エマルジョンなどが用いられ、PEDOT 100重量部に対して、5,000〜100,000重量部を分散溶媒として水に混合分散して、例えばタッチパネル製作時に、抵抗膜方式であれば、上側基板の表面に先にコーティングし、加熱硬化し、表面抵抗値が105〜109Ω/□の有機導電性のハードコート層を形成することができる。この際、基板への密着性向上のため、アルコキシ基含有化合物(例として3-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン)を、PEDOT 100重量部に対して、5〜100重量部添加することも可能である。
【0015】
ポリアニリン誘導体の場合は、例えばスルフォン化ポリアニリンがあげられ、骨格樹脂として、ポリエステルアクリレート、エポキシアクリレート、ウレタンアクリレート、ポリエーテルアクリレート、スピランアクリレートや、不飽和ポリエステル系、ポリエン系、ポリチオール系、エポキシ系モノマーの少なくとも一つを含んでいる紫外線硬化樹脂及びフェノール系、エポキシ系、ウレタン系、シリコーン系等熱硬化樹脂、アクリル系、メタクリル系、スチレン系熱樹脂、ポリカーボネート、ポリエステル系樹脂、ポリエチレンナフタレート、ポリエーテルサルフォンなどの熱可塑系樹脂も使用可能である。
【0016】
例えば、スルフォン化ポリアニリン100重量部に対して、骨格樹脂としてUV硬化ポリエステル樹脂5,000〜50,000重量部を用い、混練り分散させ、ペーストを作成し、タッチパネル、上側基板の表面にコーティングし、紫外線硬化し、表面抵抗値が105〜109Ω/□の有機導電性のハードコート層を形成することができる。上記成分以外に、溶剤、密着性向上剤、分散剤、レベリング剤、粘度調節剤、消泡剤等を添加する事が可能である。
【0017】
カーボンナノチューブとしては、例えばマルチウォールナノチューブ径5〜10nm、長さ10〜30μm(CVD製)等が用いられる。これをポリエステルアクリレート、エポキシアクリレート、ウレタンアクリレート、ポリエーテルアクリレート、スピランアクリレートや、不飽和ポリエステル系、ポリエン系、ポリチオール系、エポキシ系モノマーの少なくとも一つを含んでいる紫外線硬化樹脂及びフェノール系、エポキシ系、ウレタン系、シリコーン系等熱硬化樹脂、アクリル系、メタクリル系、スチレン系樹脂、ポリカーボネート、ポリエステル系樹脂、ポリエチレンナフタレート、ポリエーテルサルフォンなどの熱可塑系樹脂の骨格樹脂と、コーティング後、表面抵抗値が105〜109Ω/□の範囲になるような比率でブレンドし分散させて、ハードコート層を形成する。
【0018】
カーボンナノチューブ100重量部に対して、骨格樹脂5,000〜20,0000重量部が好ましい。
【0019】
これも、上記成分以外に、溶剤、密着性向上剤、分散剤、レベリング剤、粘度調節剤、消泡剤等を添加することが可能である。
【0020】
カーボンナノチューブは、導電性が極めて高く、添加量が僅かで良いこと、サイズがナノレベルであり、極めて小さく、分散状態では目視で見えにくいため透過率を低下させにくいという特徴があり、タッチパネルへの適用上、優れた材料である。
【0021】
導電性繊維としては、ポリエステル系繊維、ナイロン等ポリアミド系繊維、ポリウレタン系繊維、ポリ塩化ビニル系繊維、ポリ塩化ビニリデン系繊維、ポリアクリル系繊維、ポリビニルアルコール系繊維等の極細繊維に金属蒸着、スパッタ等により導電性皮膜を形成したり、π電子共役二重結合を有する有機導電ポリマーを溶媒に溶解した溶液中に浸漬して有機導電性皮膜を形成したものや、樹脂にカーボンを練り込んで繊維化したもの、繊維を後から燃焼してカーボン化したもの、またアルミニウム、銅、金などの極細繊維を用いることができ、これを骨格樹脂にブレンド、分散して、コーティング後、硬化または乾燥して表面抵抗値が105〜109Ω/□の範囲のハードコート層を形成することが可能である。
【0022】
極細繊維は、直径0.05〜2μm、長さ0.1〜5μmのもので、アスペクト比(長さ/径)の大きい方が好ましい。これより小さいものは、入手困難であり、これより大きいものは、目視で目立つため、タッチパネルの視認性に悪影響を及ぼす。
【0023】
骨格樹脂としては、ポリエステルアクリレート、エポキシアクリレート、ウレタンアクリレート、ポリエーテルアクリレート、スピランアクリレートや、不飽和ポリエステル系、ポリエン系、ポリチオール系、エポキシ系モノマーの少なくとも一つを含んでいる紫外線硬化樹脂及びフェノール系、エポキシ系、ウレタン系、シリコーン系等熱硬化樹脂、アクリル系、メタクリル系、スチレン系樹脂、ポリカーボネート、ポリエステル系樹脂、ポリエチレンナフタレート、ポリエーテルサルフォンなどの熱可塑系樹脂が、用いられる。導電繊維100重量部に対して、骨格樹脂2,000〜10,0000重量部が好ましい。
【0024】
プラスチック粒子に導電性金属薄膜を被覆した粒子とは、ポリスチレン系、ポリアクリルエステル系、ポリメタクリルエステル系、ポリエステル系等の微粒子(2μm〜30μm)に銅、ニッケル、スズ、金などの金属皮膜を形成したものであり、これを骨格樹脂とブレンド、分散して、コーティング後、硬化または乾燥して表面抵抗値が105〜109Ω/□の範囲のハードコート層を形成するものである。骨格樹脂としては、上記の導電性繊維と同様のものが、用いられる。
【0025】
プラスチック粒子に導電性金属薄膜を被覆した粒子100重量部に対して、骨格樹脂5,000〜10,0000重量部が好ましい。
【0026】
プラスチック粒子径は、これより大きいと、ハードコート層表面に凹凸が現れ、操作感が悪化することを招き、透過率低下、視認性の悪化が生じるため好ましくない。
【0027】
導電性金属粉とは、銅、ニッケル、スズ、金の微粒子であり、これを骨格樹脂とブレンド、分散してコーティング後、硬化または乾燥して表面抵抗値が105〜109Ω/□の範囲のハードコート層を形成するものである。導電性金属粉の径は、2μm〜30μmが好ましい。
【0028】
抵抗値は、105〜109Ω/□の範囲であり、低い抵抗ではないので、導電物質は、骨格樹脂に対して、僅かの量であり、透明性を損なわないレベルに制御することが可能である。導電性金属粉100重量部に対して、骨格樹脂5,000〜10,0000重量部が好ましい。
【0029】
請求項6〜10は、導電性金属酸化物粉末を分散した膜の先に説明した問題点を改善する手法について提案した発明である。即ち、請求項6は第一の導電膜としてITO、酸化スズ、酸化亜鉛の群から選ばれる1又は2以上の物質を含んでなる透明導電膜を全面に設け、その上に、導電性金属酸化物粉末と硬化後の鉛筆硬度H以上の硬さを有する高分子樹脂をブレンドしたハードコート膜を積層し、2層の合計された表面抵抗値が、105〜109Ω/□となるような構成としたハードコート層を表面に設けたことを特徴とするタッチパネルである。
【0030】
第一の導電膜は、透明性が高いので、ある程度の抵抗を低下させることが可能であり、これを下地の導電膜として使用する。但し、この膜は、強度が弱いので、ハードコートとしての役割を果たせ得ない。そこで、その上に、ハードコートの役割を持った第二の膜を設ける。これが、導電性金属酸化物粉末と硬化後の鉛筆硬度H以上の硬さを有する高分子樹脂をブレンドしたハードコート膜である。
【0031】
導電性金属酸化物粉末とは、酸化インジウムとスズからなるITO粉末、酸化スズ粉末、酸化亜鉛粉末等導電性を有する微粉末である。これをハードコート層の硬度、密着性、透明性を有する骨格樹脂(前述)に分散して、第一の導電膜の上にコーティングして積層する。この第二の膜は、抵抗値を大きく下げる必要はないので、添加量が少なく、透過率の低下を生じないため、前述の問題点を改善出来る。また、骨格樹脂はアクリル系ではなく、硬度の高いメタクリル系樹脂、エポキシ樹脂等を用いており、硬度の問題も改善出来る。(図2)
【0032】
請求項7も、 請求項6と同様の技術思想によりなされたものであり、π電子共役二重結合を有する有機導電ポリマーの透明導電膜を第一の導電膜として用いる発明である。
【0033】
請求項8も、請求項6と同様の技術思想によりなされたものであり、カーボンナノチューブと高分子樹脂をブレンドした透明導電膜を第一の導電膜として用いる発明である。
【0034】
請求項9も、請求項6と同様の技術思想によりなされたものであり、アルミニウム、銅、銀、金の群から選ばれる1又は2以上の物質を含んでなる導電性金属膜を薄く全面コーティングした導電膜を第一の導電膜として用いる発明である。
【0035】
請求項10も、請求項6と同様の技術思想によりなされたものであり、アルミニウム、銅、銀、金の群から選ばれる1又は2以上の物質を含んでなる導電性金属膜を薄くメッシュ状にコーティングしたパターンを第一の導電膜として用いる発明である。
【0036】
請求項11は、上記請求項1〜10の導電性ハードコート層を透明フィルムの上面に設け、反対面には、粘着層を設ける構成としたフィルムを粘着層によりタッチパネルの表面に貼り合わせるようにした発明である。前記フィルムは、PET(ポリエチレンテレフタレート)、ポリエチレンナフタレート、ポリエーテルサルフォン、ポリカーボネート、ポリノルボルネン樹脂(アートン)、環状ポリオレフィン樹脂等の透明フィルムが用いられる。
【0037】
前記粘着層としては、ポリアクリル酸エステル系、ポリメタクリル酸エステル系、シリコン系、ゴム系等の粘着樹脂を主体とした粘着剤が用いられる。この構成は、タッチパネル表面に直接導電層を設けないので、タッチパネル完成後に後から貼り合わせることが可能である点が、前者と異なり、簡便性という観点で特徴を有する手法である。
【0038】
請求項12は請求項11において、前記粘着層として、自己融着、再剥離性を有する素材と用いたことを特徴とした発明である。即ち、粘着層として、自己融着、再剥離性を有するシリコン系の粘着剤を用いることで、フィルムとタッチパネルの貼合せ時に間に気泡を混入させることがなく、きれいに貼り合わせることが可能となる。また、貼り合わせ位置を修正することや、フィルムに汚れやキズが付着した際も容易に貼り替えが可能となり、利便性が向上する。
【0039】
請求項13は、タッチパネル表面の額縁部を、筐体の内側に設けた導電性皮膜(アルミニウム、銅、マグネシウム、ニッケル、スズ、亜鉛、銀、金等の金属メッキ、蒸着、導電塗料コーティング等で形成)に接触、または加圧し、導通をとる実装構造とし、さらに筐体から装置のアースに落とすことを特徴とする請求項1〜11のタッチパネルと装置の実装方法に関する発明である。
【0040】
請求項14は、 タッチパネル表面の額縁部に、導電性両面テープ(DAI TAC#8530AD)等を貼合せ、それを筐体の内側に設けた導電性皮膜(アルミニウム、銅、マグネシウム、ニッケル、スズ、亜鉛、銀、金等のメッキ、蒸着、導電塗料コーティング等で形成)に貼合せ、導通をとり、さらに筐体から装置のアースに落とすことを特徴とする請求項1〜11のタッチパネルと装置の実装方法である。
【発明の効果】
【0041】
本発明によれば、高い視認性と高い耐久性を両立させるとともに高い静電気除去性能を実現することができるタッチパネル及びタッチパネルの装置への実装方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明に係る実施例のタッチパネルの製造工程の一例を示す模式図である。
【図2】本発明に係る実施例1のタッチパネル1の一実施形態を示す模式図である。
【図3】実施例1のタッチパネル1の一実施形態を装置に実装する形態を示す模式図である。
【図4】実施例1に対しての比較例1となるタッチパネル101の形態を示す模式図である。
【図5】本明細書中の実施例及び比較例のタッチパネルの相互間の各諸元と評価値の比較を示す表である。
【図6】実施例6〜10のタッチパネルを示す模式図である。
【図7】実施例10のタッチパネルの一実施形態を示す模式図である。
【図8】実施例11〜12のタッチパネルの一実施形態を示す模式図である。
【図9】実施例13のタッチパネルの一実施形態を装置に実装する形態を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0043】
以下、本発明を実施するための形態について、添付図面を参照しながら説明する。
【実施例1】
【0044】
図1に、本発明に係る本実施例1のタッチパネル1の製造工程の一例を示す。1.1mm厚のガラス2(下側基板)側に、透明導電膜3としてITOをスパッタリングにより設け(表面抵抗540Ω/□)、両端に一対の電極4を設け、引き出し線5(FPC)に配線するためのパターンを設けた。
【0045】
上側基板はフィルム6として、175μm厚PETフィルム(東レ ルミラー:登録商標)を用い、スパッタリングにより、透明導電膜7としてITO膜を形成した。(表面抵抗500Ω/□)フィルム6の全光線透過率は、90%とした。
【0046】
次に、有機導電ポリマーPEDOT-PSS (長瀬産業社製、DENATRON #5002T)Poly-(3,4ethylenedioxythiphene)100重量部に Poly-(styrene sulfonate)を30重量部ドープした有機導電ポリマー水溶液(2重量%溶液)を100重量部に骨格樹脂としてエチレングリシジルエーテル(ナガセケムテックス社製、EX810)を200重量部及び密着性向上剤として3-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン(信越化学工業製)を2重量%さらに添加剤としてエチレングリコール(和光純薬製)10重量部を混合攪拌し均質化し(ブレンド)、上記PETフィルムのITOとは反対の面にコーティングし、100℃15分乾燥硬化して導電性ハードコート層8を形成した。表面抵抗は、2.5×106Ω/□であった。また、表面硬度は、鉛筆硬度2Hであった。
【0047】
このフィルム6(上側基板)のITO面側の両端に銀を主成分とする導電ペーストを用い、スクリーン印刷により一対の電極9を形成した。
【0048】
次に、両面テープ10(ポリエステルフィルム厚さ25μmのフィルムにポリアクリル酸エステル系粘着剤を両面に25μm設けたもの)を図1に示すような額縁をなす形状に切断して、上側基板をなすフィルム6と、下側基板をなすガラス2を貼り合わせた。また、上側基板であるフィルム6側の電極9を下側基板であるガラス2の回路に接続するため、図示した箇所に導電接着剤11を用いて、電気的接続を実施した。次に、引き出し線5を接続して、図2に示すような本発明による抵抗膜方式の実施例1のタッチパネル1を作成した。なお、図2において12はドットスペーサを指す。
【0049】
「実施例1のタッチパネル1の評価」
実施例1のタッチパネル1は、全光線透過率84%で、リニアリティ特性は1.5%以下であり、良好な特性を示した。これを図3に示すように、液晶ディスプレイ13上に実装し、さらに内側にアルミ蒸着を施して筐体側の導電性皮膜14を有している装置側の筐体15をかぶせ、筐体15の内側がタッチパネル1の額縁部に接触するように押して装置の亜鉛メッキした鉄製の金属シャーシ16にネジ留めを行った。金属シャーシ16からは、アース線17を用いてアース接続を行った。なお、図3中18は、液晶ディスプレイ13及びタッチパネル1を制御する制御基板を指している。
【0050】
電源を投入して、装置を立ち上げ、液晶ディスプレイ13の図3中上側からのタッチパネル1を介しての視認性を確認すると、鮮明な画像が得られ、タッチパネル1による画質低下は認められず良好な結果であった。
【0051】
次に、セータを着た人にプラスチック板をこすりつけ、帯電させ静電気電圧測定を行うと15KVの高い帯電圧を示した。この人がタッチパネル1を操作したところ、スパークや電撃は全くなくタッチ操作が、出来た。その後、静電気電圧測定を行うと5V以下の低い帯電圧になっており、タッチパネル1表面の接触により、導電性ハードコート層8、導電性皮膜14、金属シャーシ16、アース線17を介して、帯電がアースされ除電されたことが判明した。
【0052】
[比較例1]
図2に示した実施例1のタッチパネル1において、フィルム6を構成するPETフィルムのハードコート層として、UV硬化型アクリレート樹脂をコーティングし、UV硬化し、ハードコート層を形成する以外は、同様にして、図4に示すような比較例1となるタッチパネル101を作成した。
【0053】
タッチパネル101は、透過率84%で、リニアリティ特性は1.5%以下であった。ハードコート面の表面抵抗は、3.9×1011Ω/□と高い値を示した。なお、実施例1と比較例1の各諸元と、評価値の比較を図5の表に示す。
【0054】
「比較例1のタッチパネル101の評価」
比較例1のタッチパネル101を、実施例1のタッチパネル1と同様に図3に示したような装置に実装し、評価を行った。
【0055】
そして、人が実施例1における評価と同様の静電気帯電状態で、タッチパネル101に触り、操作を行った。その後、静電気電圧を測定すると、約10KVに低下していたが、まだ電圧が高く、事務机の金属部に触れるとスパークが発生し、電撃による痛みが発生し問題であることが判明した。この状態で、メモリの抜き差しを行った場合は、データ消失の可能性があり、また、ガソリンスタンドの給油操作においては、気化ガスへの引火等重大な事故の生じる可能性があると考えられる。
【実施例2】
【0056】
図2に示した実施例1のタッチパネル1において、有機導電ポリマーの代わりにSUN INNOVATIONS INC.(USA)製カーボンナノチューブ(マルチウォールナノチューブ径5〜10nm、長さ10〜30μm(CVD製))を1重量%用い、骨格樹脂として、エポキシアクリレート樹脂1000重量%を用い、混合、分散したペーストをコーティングし、UV硬化を行い、導電性ハードコート層8を形成した。
【0057】
表面抵抗は3.7×107Ω/□であり、硬度は、鉛筆硬度3Hであった。なお、実施例1と実施例2の各諸元と、評価値の比較についても図5の表に示す。
【0058】
このフィルムを上側基板として用い、実施例1と同様に、抵抗膜方式のタッチパネル1を製造した。
【実施例3】
【0059】
図2に示した実施例1のタッチパネル1において、有機導電ポリマーの代わりに導電繊維(東レ製 SCIMA ポリエステル系繊維にカーボンブラック添加した極細繊維)を1重量部用い、骨格樹脂として、熱硬化型シリコン系樹脂を400重量部用い、溶剤としてトルエンを用い導電繊維を混合分散し、基材上にコーティングし、150℃30分乾燥し、導電性ハードコート層8を形成した。
【0060】
表面抵抗は8.8×105Ω/□であり、硬度は、鉛筆硬度2Hであった。なお、実施例1〜3相互間の各諸元と、評価値の比較についても図5の表に示す。
【0061】
このフィルムを上側基板として用い、実施例1と同様に、抵抗膜方式タッチパネルを製造した。
【実施例4】
【0062】
図2に示した実施例1のタッチパネル1において、有機導電ポリマーの代わりにポリメチルメタクリレートの微粒子(平均直径10μm)にニッケルメッキを約3μm被覆し、さらに金メッキを0.05μm施した粒子を1重量部用い、骨格樹脂として、エポキシメタクリレート系UV樹脂を100重量部用い、混合分散し、基材上にコーティングし、UV硬化乾燥し、導電性ハードコート層8を形成した。表面抵抗は5.4×106Ω/□であり、硬度は、鉛筆硬度2Hであった。なお、実施例1〜4相互間の各諸元と、評価値の比較についても図5の表に示す。
【0063】
このフィルムを上側基板として用い、実施例-1と同様に、抵抗膜方式タッチパネルを製造した。
【実施例5】
【0064】
図2に示した実施例1のタッチパネル1において、有機導電ポリマーの代わりにニッケル金属粉(平均直径20μm)に金メッキを0.05μm施した金属粒子を1重量部用い、骨格樹脂として、一液型エポキシ樹脂を80重量部用い、導電性ハードコート層8を形成した。
【0065】
表面抵抗は6.1×106Ω/□であり、硬度は、鉛筆硬度3Hであった。なお、実施例1〜5相互間の各諸元と、評価値の比較についても図5の表に示す。
【0066】
このフィルムを上側基板として用い、実施例1と同様に、抵抗膜方式タッチパネルを製造した。
【実施例6】
【0067】
図6に示すように、図2に示した実施例1のタッチパネル1において、ITOの反対面にもITOの透明導電膜をスパッタリングにより表面抵抗約10KΩ/□の厚さで第一の導電膜19として設け、次に、その上に酸化スズ粉末(平均直径5μm)1重量部をポリメタクリル酸メチル樹脂(PMMA)20重量部をトルエン:メチルエチルケトン=4:5の溶剤100重量部に溶解した溶液に攪拌混合し均質化し、上記、第一の導電膜19上にコーティングし、120℃30分乾燥した。2層の合計された表面抵抗値は、図5の表に示すとおり4.7×106Ω/□であった。
【0068】
このフィルムを上側基板として用い、実施例1と同様に、抵抗膜方式タッチパネルを製造した。
【実施例7】
【0069】
実施例6において、ITOの反対面に、スルフォン化ポリアニリン1重量部に対して、UV硬化ポリエステル樹脂10重量部を用い、混練り分散させ、ペーストを作成し、タッチパネル、上側基板の表面にコーティングし、紫外線硬化し、表面抵抗値が5.6×104Ω/□の有機導電性の第一の導電膜19を設け、次に、その上に実施例6と同様のハードコート膜を積層し、乾燥した。2層の合計された表面抵抗値は、図5の表に示すとおりであった。
【0070】
このフィルムを上側基板として用い、実施例6と同様に、抵抗膜方式タッチパネルを製造した。
【実施例8】
【0071】
実施例6において、ITOの反対面に、SUN INNOVATIONS INC.(USA)製カーボンナノチューブ(マルチウォールナノチューブ径5〜10nm、長さ10〜30μm(CVD製))を1重量部用い、骨格樹脂として、UV硬化ポリエステル樹脂100重量部を用い、混合、分散したペーストをコーティングし、UV硬化を行い、ハードコート層19−2を形成した。表面抵抗は8.7×104Ω/□であった。
【0072】
次に、その上に実施例6と同様のハードコート膜を積層し、乾燥した。2層の合計された表面抵抗値は、図5の表に示すとおりであった。
【0073】
このフィルムを上側基板として用い、実施例6と同様に、抵抗膜方式タッチパネルを製造した。
【実施例9】
【0074】
実施例6において、図6に示すように、フィルム6(上側基板)の透明導電膜7(ITO膜)の反対面に、アルミニウムの極薄膜(厚さ10nm)を真空蒸着により行い、第一の導電膜19を設け、次に、その上に実施例6と同様のハードコート膜を積層し、乾燥した。2層の合計された表面抵抗値は、図5の表に示すとおりであった。
【0075】
このフィルムを上側基板として用い、実施例6と同様に、抵抗膜方式タッチパネルを製造した。
【実施例10】
【0076】
実施例9において、上側基板のITOの反対面に、マスクを用いて、図7に示すようなメッシュ状アルミニウムの極薄膜(厚さ10nm:間隔20μm、一辺300μmの菱形又は正方形)を真空蒸着により行い、第一の導電膜19(導電性メッシュ)を設け、次に、その上に実施例6と同様のハードコート膜を積層し、乾燥した。2層の合計された表面抵抗値は、図5の表に示すとおりであった。メッシュ状とすることにより、導電膜を構成する極薄膜相互間に上述した間隔20μmが設けられるため、図5の表に示すとおり、実施例9に対して若干表面抵抗値は大きめに設定している。すなわち、メッシュの形態に基づいて表面抵抗値を適宜設定することが可能である。
【0077】
このフィルムを上側基板として用い、実施例6と同様に、抵抗膜方式タッチパネルを製造した。
【実施例11】
【0078】
図8に示すように実施例1の導電性ハードコート層8を125μm厚のPETフィルム20(東レ ルミラー:登録商標)の上面に設け、反対面には、ポリアクリル酸エステルを主体とした粘着層21を25μm設ける構成としたフィルムを、粘着層21により図4に示した比較例1のタッチパネル101の表面に貼り合わせた。
【実施例12】
【0079】
実施例1の導電性ハードコート層8を125μm厚のPETフィルム20(東レ ルミラー:登録商標)の上面に設け、反対面には、自己融着、再剥離性を有するシリコン系粘着剤を50μm設けたフィルムを、図8に示すように粘着層22により比較例1のタッチパネル101の表面に貼り合わせた。このフィルムは、自己融着性を有し、貼り合わせに際し、気泡が、自然に消失し、密着するため、きれいな貼合せ状態が得られた。
【実施例13】
【0080】
実施例1において、図9に示すようにタッチパネル表面の額縁部に、導電性両面テープ23(DAI TAC#8530AD)を貼合せ、それを筐体15の内側に施したアルミ蒸着膜により構成される導電性皮膜14に接触させ、導通をとり、さらに筐体15から装置のアースに落とすようにタッチパネルと装置の実装を行った。
【0081】
「実施例2〜13の評価」
実施例2〜13のタッチパネルを実施例1と同様に、評価を行った。結果を図5の表に示した。この結果から判る様に、本発明に係る実施例1〜13のタッチパネルは、いずれも、全光線透過率が、80%以上で、透明性が良好であり、リニアリティ特性は1.5%以下であり、機能的に問題がないとともに、ディスプレイの視認性も良好であった。また、表面硬度は、2H以上であり、ハードコート特性は良好で、キズつき防止特性を有していた。また、帯電した人によるタッチ操作による静電気電圧の低下測定結果より、いずれのパネルも、電圧が10ボルト以下に低下する結果が得られており、タッチパネル表面への接触で、人体の静電気帯電がアースされたことが、認められた。
【0082】
[比較例2]
実施例1において、有機導電ポリマー量を増加(重量部を相対的に増加)し、表面抵抗が、4.7×104Ω/□になるようなハードコート層とした以外は、実施例1と同様にして、タッチパネルを製作した。
【0083】
評価の結果、図5の表に示すとおり、透過率は78%に低下し、ディスプレイの視認性が良くない。また、ハードコート層硬さはHBに低下する問題があった。また、人によるタッチ操作においては、静電気の放電が、激しく生じ、スパークの発生とこれによる電撃ショックによる痛みが感じられ、104Ω/□オーダの表面抵抗の低いタッチパネル表面のため、急激に放電が生じたことによるものと考えられる。
【0084】
以上本発明の好ましい実施例について詳細に説明したが、本発明は上述した実施例に制限されることなく、本発明の範囲を逸脱することなく、上述した実施例に種々の変形および置換を加えることができる。
【産業上の利用可能性】
【0085】
本発明は、タッチパネルとその実装方法に関するものであり、高い視認性と高い耐久性を両立させるとともに高い静電気除去性能を実現することができるタッチパネル及びタッチパネルの装置への実装方法を提供することができるので、特にはガソリンスタンド等に用いられるタッチパネルを始めとして電子機器に搭載される種々のタッチパネルに適用して有益なものである。
【符号の説明】
【0086】
1 タッチパネル
2 ガラス(下側基板)
3 透明導電膜(ITO膜)
4 電極
5 引き出し線(FPC)
6 フィルム(上側基板)
7 透明導電膜(ITO膜)
8 導電性ハードコート層(ハードコート層)
9 電極
10 両面テープ
11 導電接着剤
12 ドットスペーサ
13 液晶ディスプレイ
14 導電性皮膜(筐体側)
15 筐体
16 金属シャーシ
17 アース線
18 制御基板
19 第一の導電膜(極薄膜)
20 PETフィルム
21 粘着層
22 粘着層
23 導電性両面テープ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
π電子共役二重結合を有する有機導電ポリマーと硬化後の鉛筆硬度H以上の硬さを有する高分子樹脂をブレンドし、表面抵抗値を105〜109Ω/□としたハードコート層を表面に設けたことを特徴とするタッチパネル。
【請求項2】
カーボンナノチューブと硬化後の鉛筆硬度H以上の硬さを有する高分子樹脂をブレンドし、表面抵抗値を105〜109Ω/□としたハードコート層を表面に設けたことを特徴とするタッチパネル。
【請求項3】
導電性繊維と硬化後の鉛筆硬度H以上の硬さを有する高分子樹脂をブレンドし、表面抵抗値を105〜109Ω/□としたハードコート層を表面に設けたことを特徴とする、タッチパネル。
【請求項4】
プラスチック粒子に導電性金属薄膜を被覆した粒子と硬化後の鉛筆硬度H以上の硬さを有する高分子樹脂をブレンドし、表面抵抗値を105〜109Ω/□としたハードコート層を表面に設けたことを特徴とするタッチパネル。
【請求項5】
導電性金属粉と硬化後の鉛筆硬度H以上の硬さを有する高分子樹脂をブレンドし、表面抵抗値を105〜109Ω/□としたハードコート層を表面に設けたことを特徴とするタッチパネル。
【請求項6】
ITO、酸化スズ、酸化亜鉛の群から選ばれる1又は2以上の物質を含んでなる透明導電膜を第一の導電膜として設け、その上に導電性金属酸化物粉末と硬化後の鉛筆硬度H以上の硬さを有する高分子樹脂をブレンドしたハードコート膜を積層し、2層の合計された表面抵抗値が、105〜109Ω/□となるような構成としたハードコート層を表面に設けたことを特徴とするタッチパネル。
【請求項7】
π電子共役二重結合を有する有機導電ポリマーの透明導電膜を第一の導電膜として設け、その上に導電性金属酸化物粉末と硬化後の鉛筆硬度H以上の硬さを有する高分子樹脂をブレンドしたハードコート膜を積層し、2層の合計された表面抵抗値が、105〜109Ω/□となるような構成としたハードコート層を表面に設けたことを特徴とするタッチパネル。
【請求項8】
カーボンナノチューブと高分子樹脂をブレンドした透明導電膜を第一の導電膜として設け、その上に導電性金属酸化物粉末と硬化後の鉛筆硬度H以上の硬さを有する高分子樹脂をブレンドしたハードコート膜を積層し、2層の合計された表面抵抗値が、105〜109Ω/□となるような構成としたハードコート層を表面に設けたことを特徴とするタッチパネル。
【請求項9】
アルミニウム、銅、銀、金の群から選ばれる1又は2以上の物質を含んでなる導電性金属膜を全面コーティングした導電膜を第一の導電膜として設け、その上に導電性金属酸化物粉末と硬化後の鉛筆硬度H以上の硬さを有する高分子樹脂をブレンドしたハードコート膜を積層し、2層の合計された表面抵抗値が、105〜109Ω/□となるような構成としたハードコート層を表面に設けたことを特徴とするタッチパネル。
【請求項10】
アルミニウム、銅、銀、金の群から選ばれる1又は2以上の物質を含んでなる導電性金属膜をメッシュ状にコーティングしたパターンを第一の導電膜として設け、その上に導電性金属酸化物粉末と硬化後の鉛筆硬度H以上の硬さを有する高分子樹脂をブレンドしたハードコート膜を積層し、2層の合計された表面抵抗値が、105〜109Ω/□となるような構成としたハードコート層を表面に設けたことを特徴とするタッチパネル。
【請求項11】
請求項1〜10のハードコート層を透明フィルムの上面に設け、反対面には、粘着層を設ける構成としたフィルムを粘着層によりタッチパネルの表面に貼り合わせたことを特徴とするタッチパネル。
【請求項12】
請求項11において、粘着層として、自己融着、再剥離性を有する素材を用いたことを特徴としたタッチパネル。
【請求項13】
タッチパネル表面の額縁部を、筐体の内側に設けた導電性皮膜に接触させ、導通をとり、さらに筐体から装置のアースに落とすことを特徴とする請求項1〜12に記載のタッチパネルと装置の実装方法。
【請求項14】
タッチパネル表面の額縁部に、導電性両面テープを貼合せ、それを筐体の内側に設けた導電性皮膜に接触させ、導通をとり、さらに筐体から装置のアースに落とすことを特徴とする請求項1〜12に記載のタッチパネルと装置の実装方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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