説明

タッチ判別装置及び入力装置

【課題】ノイズに影響されること無くタッチ判別を行うことができるタッチ判別装置を提供する。
【解決手段】夫々容量電極を持つ複数の電極線(16)の中から2本の電極線を所定の順番に順次選択し、選択した2本の電極線の電荷をリセットすると共に検出動作に用いる参照容量(105)に電圧をセットした後、選択した一方の電極線に前記参照容量の一方の容量端子を接続し且つ選択された他方の電極線に前記参照容量の他方の容量端子を接続することによって前記参照容量に得られる電圧信号を当該選択された2本の電極線の電極容量に対応する信号として検出し、順次検出した多数の電圧値から電極線毎の電圧値を求める。2本の電極線をペアとして電極容量の検出動作を行うからその途中でノイズが発生しても同相ノイズとして除去することができる。2本の電極線をペアとして電極容量の検出動作を行うとき電極線毎に参照容量を配置することを要しない。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、静電容量形式のタッチ判別装置及びそれを用いた入力装置に関し、例えば液晶ディスプレイに重ねて配置されるタッチパネル装置に適用して有効な技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年バッテリ動作の情報機器、携帯電話などに液晶ディスプレイが搭載されている。これらのディスプレイにはタッチパネル機能が装備される傾向にあり、年々増加している。タッチパネルの方式はいくつか存在し、大きくは抵抗型、静電容量型、インセル型(MOSセンサ方式)などが代表的となっている。タッチパネルはディスプレイ上、またはディスプレイの表示ピクセル横などに接触を検知する仕掛けを持つ。この仕掛けのほとんどは電気信号としてタッチパネルコントローラに状態を通知することとなり、同じく電気信号で駆動されている液晶ディスプレイ部の信号変化に大きく影響を受ける。影響の1つは液晶ディスプレイの放出する放射ノイズで、ディスプレイ内のコモン電極、ドレイン線の動作がタッチパネルの検知信号にクロスカップリングノイズを引き起こす。これらのノイズに対して以下の特許文献に挙げるような対策が採られてきた。
【0003】
特許文献1においては、液晶ディスプレイ駆動信号の変化タイミングを外してタッチパネル出力信号のサンプリングを行い、液晶ディスプレイ起因のノイズを回避させることで、サンプリング精度を向上する技術が述べられている。
【0004】
特許文献2においては、ノイズを含んだタッチパネル出力アナログ信号からフィルタによりノイズ成分を抽出し、もとのアナログ信号から減算することでノイズ成分のキャンセルを行う技術が述べられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2001−166882号公報
【特許文献2】特開2001−125744号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1の方式では、要求されるA/D変換のサンプリング周期がノイズ発生源の周期と同等の場合に、サンプリングタイミングの変更やサンプリング周期の調整が破綻する可能性がある。特に液晶パネルのノイズ源はコモン電極以外にも考えられ、複数のノイズ発生周期が生じる可能性が高く、十分なノイズ回避ができるように調整することが難しいと考えられる。
【0007】
また、特許文献2では、キャンセルするためのノイズ成分を取り出すフィルタの設計がノイズの周波数特性に依存する。フィルタでノイズのみを分離可能であれば効果が期待できるが、ノイズ分離がうまくいかない場合は、原信号も弱める副作用が発生すると考えられる。また、フィルタは対象となる液晶パネルの構造に大きく依存し、パネル毎にフィルタの最適化、または再設計が必要となると考えられる。さらに、ノイズ強度の製品個体差が大きい場合もフィルタ設計を困難にする可能性がある。
【0008】
本発明の目的は、ノイズに影響されること無くタッチ判別を行うことができるタッチ判別装置、更にはそれを用いた入力装置を提供することにある。
【0009】
本発明の前記並びにその他の目的と新規な特徴は本明細書の記述及び添付図面から明らかになるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本願において開示される発明のうち代表的なものの概要を簡単に説明すれば下記の通りである。
【0011】
すなわち、夫々容量電極を持つ複数の電極線の中から2本の電極線を所定の順番に順次選択し、選択した2本の電極線の電荷をリセットすると共に検出動作に用いる参照容量に電圧をセットした後、選択した一方の電極線に前記参照容量の一方の容量端子を接続し且つ選択された他方の電極線に前記参照容量の他方の容量端子を接続することによって前記参照容量に得られる電圧信号を当該選択された2本の電極線の電極容量に対応する信号として検出し、順次検出した多数の電圧値から電極線毎の電圧値を求める。
【0012】
2本の電極線をペアとして電極容量の検出動作を行うからその途中でノイズが発生しても同相ノイズとして除去することができる。更に、2本の電極線をペアとして電極容量の検出動作を行うとき電極線毎に参照容量を配置することを要しないから回路規模の縮小に寄与する。
【発明の効果】
【0013】
本願において開示される発明のうち代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば下記のとおりである。
【0014】
すなわち、液晶ディスプレイ上に搭載された場合等にも、ノイズに影響されること無くタッチ判別を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】図1は本発明の一実施の形態に係るタッチセンサ装置を適用したLCD表示装置のブロック図である。
【図2】図2は図1記載の静電容量型タッチパネルの内部構成を例示するブロック図である。
【図3】図3は図1記載のタッチパネル駆動ユニット内蔵のデータ線駆動ユニットの内部構成を例示するブロック図である。
【図4】図4は図3のタッチパネル駆動ユニットを構成する容量検出部等の構成を例示するブロック図である。
【図5】図5は図4の構成を用いる検出動作の原理説明のためのチャージ動作の説明図である。
【図6】図6は同じく原理説明のためのシェア動作の説明図である。
【図7】図7はチャージ動作とシェア動作を行ったときの電圧関係を示す説明図である。
【図8】図8はチャージ動作及びシェア動作とこれに続くリセット動作及びシェア動作を積み上げた時の電圧波形を例示するタイミングチャートである。
【図9】図9は検出動作のタイミングを例示するタイミングチャートである。
【図10】図10は容量変換回路による電極線毎の電極容量の値計算方法を例示する説明図である。
【図11】図11は接触検出回路の構成を例示するブロック図である。
【図12】図12は座標計算回路の構成を例示するブロック図である。
【図13】図13は図3のタッチパネル駆動ユニットを半導体集積回路化したときの構成を例示するブロック図である。
【図14】図14は接続スイッチの構成を例示する回路図である。
【図15】図15は図3のタッチパネル駆動ユニットを半導体集積回路化したときの別の構成を例示するブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
1.実施の形態の概要
先ず、本願において開示される発明の代表的な実施の形態について概要を説明する。代表的な実施の形態についての概要説明で括弧を付して参照する図面中の参照符号はそれが付された構成要素の概念に含まれるものを例示するに過ぎない。
【0017】
〔1〕本発明の代表的な実施の形態に係るタッチ判別装置(10,15)は、夫々容量電極を持つ複数の電極線(16、20〜35)と、前記複数の電極線から選ばれた電極線との間の電荷移動に基づいて当該電極線の容量値に応ずる信号を検出する検出部(48)と、前記検出部による検出結果に基づいて前記電極線に対する接触の有無を判別する判別部(50)と、を有する。前記検出部は、複数の電極線の中から2本の電極線を所定の順番に順次選択し、選択した2本の電極線の電荷をリセットすると共に検出動作に用いる参照容量(105,901)に電圧をセットした後、選択した一方の電極線に前記参照容量の一方の容量端子を接続し且つ選択された他方の電極線に前記参照容量の他方の容量端子を接続することによって前記参照容量に得られる電圧信号を当該選択された2本の電極線の電極容量に対応する信号として検出する。
【0018】
2本の電極線をペアとして電極容量の検出動作を行うからその途中でノイズが発生しても同相ノイズとして除去することができる。更に、2本の電極線をペアとして電極容量の検出動作を行うとき電極線毎に参照容量を配置することを要しないから回路規模の縮小に寄与する。
【0019】
〔2〕項1のタッチ判別装置において、前記判別部は、所定の順番に順次2本づつ選択された電極線に関する多数の電圧値から電極線毎の電圧値を求めての接触の有無を判別する。
【0020】
電極線毎に電圧値を用いて複数の電極線における電極容量の分布を得ることができ、これによって接触座標の判別が可能になる。
【0021】
〔3〕項1又は2のタッチ判別装置において、前記検出部は、最初の3回で3本の電極線に関する異なる2本づつの電極線を組み合わせて電圧値を検出した後、順に選択する電極線を1本づつ隣にずらしながら隣接する2本の電極線を選択して電圧値の検出を行う(図10)。
【0022】
これにより、最初の3回で3本の電極線に関する異なる2本づつの電極線を組み合わせて得られる電圧値を用いた連立一次方程式を解くことによって前記3本の電極線に関する電圧値を求めることができ、それ以降の電極線ペアの電圧値に対しては、先に求められた電極線の電圧値を用いることによって、容易に各電極線に関する電圧値を順次に求めることが可能になる。
【0023】
〔4〕項1乃至3の何れかのタッチ判別装置において、前記検出部は、前記参照容量から電圧信号を得るとき参照容量の一方の容量端子を基準電圧(GND)とし、他方の容量端子の電圧を前記電圧信号とする。
【0024】
これにより、電圧値の検出が容易になる。
【0025】
〔5〕項4のタッチ判別装置において、前記電極線の電極容量は対グランド容量であり、前記参照容量に対する電圧のセットは一方の容量端子をグランド電圧(GND)として行われ、前記電圧信号を得るとき基準電圧にされる参照容量の一方の容量端子は負電圧である。
【0026】
これにより、電圧値の検出が容易になる。
【0027】
〔6〕項5のタッチ判別装置において、前記基準電圧はグランド電圧(GND)である。
【0028】
これにより、電圧値の検出が容易になる。
【0029】
〔7〕項6のタッチ判別装置において、前記検出部は電荷移動のためにMOSトランジスタから成るスイッチを有し、前記MOSトランジスタの内、負電圧が印加されるMOSトランジスタの基板電位が負電圧とされる。
【0030】
負線圧の信号に対して確実なスイッチング機能を保証することができる。
【0031】
〔8〕項7のタッチ判別装置において、前記負の基板電位は前記参照容量の一方の容量端子にセットされる電圧と同一電圧を持つ負電位である。
【0032】
〔9〕項1乃至8の何れかのタッチ判別装置において、前記参照容量は選択的に分離可能に並列された複数個の容量(105,901)から成り、前記制御部は電極線の電極容量が大きいとき前記複数個の容量を並列接続し、小さいとき前記複数個の容量の一部を分離する。
【0033】
タッチパネルのように縦方向と横方向で電極線の電極容量にもともと比較的大きな容量差があるような場合に検出対象の電極線の電極容量の大きさに応じて参照容量の大きさを最適化することが容易である。
【0034】
〔10〕項1乃至9の何れかのタッチ判別装置において、前記検出部は、複数の電極線の中から2本の電極線を所定の順番に順次選択する選択回路(103,104)と、選択された2本の電極線の電荷をリセットするリセットスイッチ(108,109)と、検出動作に用いられる参照容量(105,901)と、前記参照容量に電圧をセットするプリチャージスイッチ(106,107)と、選択された一方の電極線に選択的に前記参照容量の一方の容量端子を接続すると共に選択された他方の電極線に選択的に前記参照容量の他方の容量端子を接続するシェアリングスイッチ(110,111)と、前記選択回路による2本の電極線の選択毎に、前記参照容量のプリチャージ及び選択された電極線のリセット、前記シェアリングスイッチのオン動作を順次制御して、当該選択された2本の電極線の電極容量に対応する信号として前記参照容量から電圧信号を得る制御を行う制御部(45)とを有する。
【0035】
〔11〕項10のタッチ判別装置において、前記制御部は、前記電極線のリセットと前記シェアリングスイッチのオン動作を順次制御した後に、前記参照容量の電荷を維持した状態での前記選択された電極線のリセット、及び前記シェアリングスイッチのオン動作を順次制御して、参照容量への電荷の積み上げ動作を制御する。
【0036】
積み上げ動作によって検出精度を上げることができる。
【0037】
〔12〕本発明の別の実施の形態に係る入力装置は、表示制御ユニット(6)と、前記表示制御ユニットによって表示制御されるディスプレイパネル(9)と、前記ディスプレイパネルに重ねられたタッチパネル(15)と、前記タッチパネルの駆動ユニット(10)とを有する。前記タッチパネルは夫々容量電極を持つ複数の透明な電極線(16、20〜35)を備えると共に、前記駆動ユニットが搭載される。前記駆動ユニットは、前記複数の電極線から選ばれた電極線との間の電荷移動に基づいて当該電極線の容量値に応ずる信号を検出する検出部(48)と、前記検出部による検出結果に基づいて前記電極線に対する接触の有無を判別する判別部(50)と、を有する。前記検出部は、複数の電極線の中から2本の電極線を所定の順番に順次選択し、選択した2本の電極線の電荷をリセットすると共に検出動作に用いる参照容量(105,901)に電圧をセットした後、選択した一方の電極線に前記参照容量の一方の容量端子を接続し且つ選択された他方の電極線に前記参照容量の他方の容量端子を接続することによって前記参照容量に得られる電圧信号を当該選択された2本の電極線の電極容量に対応する信号として検出する。
【0038】
2本の電極線をペアとして電極容量の検出動作を行うからディスプレイパネルの表示動作に同期してノイズが逐次発生する環境下においてもそれを同相ノイズとして除去することができる。更に、2本の電極線をペアとして電極容量の検出動作を行うとき電極線毎に参照容量を配置することを要しないから回路規模の縮小に寄与する。
【0039】
〔13〕項12の入力装置において、前記判別部は、所定の順番に順次2本づつ選択された電極線に関する多数の電圧値から電極線毎の電圧値を求めての接触の有無を判別する。
【0040】
電極線毎に電圧値を用いて複数の電極線における電極容量の分布を得ることができ、これによって接触座標の判別が可能になる。
【0041】
〔14〕項12又は13の入力装置において、前記検出部は、最初の3回で3本の電極線に関する異なる2本づつの電極線を組み合わせて電圧値を検出した後、順に選択する電極線を1本づつ隣にずらしながら隣接する2本の電極線を選択して電圧値の検出を行う。
【0042】
これにより、最初の3回で3本の電極線に関する異なる2本づつの電極線を組み合わせて得られる電圧値を用いた連立一次方程式を解くことによって前記3本の電極線に関する電圧値を求めることができ、それ以降の電極線ペアの電圧値に対しては、先に求められた電極線の電圧値を用いることによって、容易に各電極線に関する電圧値を順次に求めることが可能になる。
【0043】
〔15〕項12乃至14の何れかの入力装置において、前記検出部は、前記参照容量から電圧信号を得るとき参照容量の一方の容量端子を基準電圧とし、他方の容量端子の電圧を前記電圧信号とする。
【0044】
これにより、電圧値の検出が容易になる。
【0045】
〔16〕項15の入力装置において、前記電極線の電極容量は対グランド容量であり、前記参照容量に対する電圧のセットは一方の容量端子をグランド電圧として行われ、前記電圧信号を得るとき基準電圧にされる参照容量の一方の容量端子は負電圧である。
【0046】
これにより、電圧値の検出が容易になる。
【0047】
〔17〕項16の入力装置において、前記基準電圧はグランド電圧である。
【0048】
これにより、電圧値の検出が容易になる。
【0049】
〔18〕項17の入力装置において、前記検出部は電荷移動のためにMOSトランジスタから成るスイッチを有し、前記MOSトランジスタの内、負電圧が印加されるMOSトランジスタの基板電位が負電圧とされる。
【0050】
負線圧の信号に対して確実なスイッチング機能を保証することができる。
【0051】
〔19〕項18の入力装置において、前記負の基板電位は前記参照容量の一方の容量端子にセットされる電圧と同一電圧を持つ負電位である。
【0052】
〔20〕項12乃至19の何れかの入力装置において、前記参照容量は選択的に分離可能に並列された複数個の容量から成り、前記制御部は電極線の電極容量が大きいとき前記複数個の容量を並列接続し、小さいとき前記複数個の容量の一部を分離する。
【0053】
タッチパネルのように縦方向と横方向で電極線の電極容量にもともと比較的大きな容量差があるような場合に検出対象の電極線の電極容量の大きさに応じて参照容量の大きさを最適化することが容易である。
【0054】
〔21〕項12乃至20の何れかの入力装置において、前記検出部は、複数の電極線の中から2本の電極線を所定の順番に順次選択する選択回路と、選択された2本の電極線の電荷をリセットするリセットスイッチと、検出動作に用いられる参照容量と、前記参照容量に電圧をセットするプリチャージスイッチと、選択された一方の電極線に選択的に前記参照容量の一方の容量端子を接続すると共に選択された他方の電極線に選択的に前記参照容量の他方の容量端子を接続するシェアリングスイッチと、前記選択回路による2本の電極線の選択毎に、前記参照容量のプリチャージ及び選択された電極線のリセット、前記シェアリングスイッチのオン動作を順次制御して、当該選択された2本の電極線の電極容量に対応する信号として前記参照容量から電圧信号を得る制御を行う制御部とを有する。
【0055】
〔22〕項21の入力装置において、前記制御部は、前記電極線のリセットと前記シェアリングスイッチのオン動作を順次制御した後に、前記参照容量の電荷を維持した状態での前記選択された電極線のリセット、及び前記シェアリングスイッチのオン動作を順次制御して、参照容量への電荷の積み上げ動作を制御する。
【0056】
積み上げ動作によって検出精度を上げることができる。
【0057】
2.実施の形態の詳細
実施の形態について更に詳述する。
【0058】
〔実施の形態1〕
図1は本発明の一実施の形態に係るタッチセンサ装置を適用したLCD表示装置の例である。図1において、1は水平同期信号、2は垂直同期信号、3はデータイネーブル、4は表示データ、5は同期クロックである。垂直同期信号1は表示一画面周期(1フレーム周期)の信号、水平同期信号2は一水平周期の信号、データイネーブル信号3は表示データ4が有効である期間(表示有効期間)を示す信号で、全ての信号が同期クロック5に同期して入力される。本実施形態では、これら表示データが、一画面分が左上端の画素から順次ラスタスキャン形式で転送され、1画素分の情報は例えば6ビットのディジタルデータからなる。6は表示制御ユニット、7はデータ線およびタッチパネル制御信号、8は走査線制御信号であり、表示制御ユニット6は、垂直同期信号1、水平同期信号2、データイネーブル信号3、表示データ4、同期クロック5から、表示制御とタッチパネル制御のためのデータ線およびタッチパネル制御信号7と、表示の走査制御のための走査線制御信号8を生成する。
【0059】
9はLCDパネル、10はタッチパネル駆動ユニット内蔵データ線駆動ユニット、11はデータ線駆動信号、12は走査線駆動ユニット、13は走査線選択信号、14は表示画素アレイであり、LCDパネル9は、1枚のガラス基板上にタッチパネル駆動ユニット内蔵データ線駆動ユニット10、走査線駆動ユニット12、表示画素アレイ14を設けたものである。特に制限されないが、タッチパネル駆動ユニット内蔵データ線駆動ユニット10はLSI(半導体集積回路)で、走査線駆動ユニット12と表示画素アレイ14はガラス基板上に低温ポリシリコン(LTPS)で構成される。タッチパネル駆動ユニット内蔵データ線駆動ユニット10は、データ線およびタッチパネル制御信号7のうちの表示制御に関する信号から、表示画素アレイ14に書き込む信号電圧を生成するとともに、タッチパネルの操作によって得られる信号からタッチパネル上で操作された位置の座標を示す座標信号17を生成する。走査線駆動ユニット12は、データ線駆動信号11として出力される書込み信号電圧を書き込む走査線を選択するための走査線選択信号13を出力する。表示画素アレイ14は、走査線選択信号13によって選択したライン上の画素にデータ線駆動信号11として出力される書込み信号電圧を書込み、書込み電圧に応じた階調制御を行う。15は静電容量型タッチパネル、16は検出電極線であり、静電容量型タッチパネル15は、直交する複数の透明導電膜(ITO)による電極線を備える基板である。各々の電極線は検出電極線16としてタッチパネル駆動ユニット内蔵データ線駆動ユニット10に入力される。
【0060】
図2は図1記載の静電容量型タッチパネル15の内部構成の一実施形態である。18はX電極線20に形成されたX電極、19はY電極線に形成されたY電極であり、各々水平方向に配置されるX電極線と垂直方向に配置されるY電極線の交点以外の領域に多数設けられている。本実施形態は、交点以外の領域を同じ形、面積の菱形で埋める構成とする。20乃至25はX電極線、26乃至35はY電極線であり、XとYが非接触で直交する形で配置され、すべての電極線が検出電極線16として出力される。特に制限されないが、本実施形態では、X電極線が6本、Y電極線が10本で構成される。したがって、X電極18、Y電極19と同一の電極が、夫々のX電極線上に10個、夫々のY電極線上に6個、設けられることとなる。
【0061】
更に詳しくは、タッチパネル15の電極は相互に絶縁された2層の電極構造を有し、ひし形の単位電極が1層目では横方向に、2層目は縦方向に接続された構造となっている。このひし形の上部に指などを接近させることで容量が変化し、この変化を測定することで、パネルへの指などの接近、接触を検知可能となっている。1層目は横方向に接続されることで、この横方向に伸びた帯の付近への接触を検知することが可能となっている。つまり、前記横方向帯の容量を全電極について測定することで、縦方向のどこに接触したかを検知可能となっている。一方、横方向については、どの位置に接触してもほぼ同一の容量変化となるために、1層目だけで横方向についての検知はできない。一方2層目は縦方向にひし形電極が接続されているため、縦方向に伸びた帯の近辺への接触を検知することが可能となっており、横方向のどこに接触したかを検知可能となっている。つまり1層目は縦方向、2層目は横方向の位置検出が可能となるため、双方合わせることで2次元座標の測定が可能となる。
【0062】
図3は図1記載のタッチパネル駆動ユニット内蔵データ線駆動ユニット10の内部構成を例示する。36はデータシフト部、37はデータ開始信号、38はデータシフトクロック、39はシリアル表示データ、40はパラレル表示データである。データシフト部36は、データ開始信号37を基準に、データシフトクロック38に従ってシリアル表示データ39を取り込み、パラレル表示データ40として順次出力する。41は1ラインラッチ部、42は水平ラッチクロック、43は1ラインデータである。1ラインラッチ部41は、順次出力されるパラレル表示データ40を、1ライン分の出力が終了するタイミングを示す水平ラッチクロック42に従って、1ラインデータ43として出力する。44はD/A変換部であり、ディジタル値である1ラインデータ43をアナログ値に変換し、画素への書込み信号となるデータ線駆動信号11として出力する。
【0063】
45は検出制御部、46は検出スイッチ駆動信号、47は座標変換タイミング信号、48は容量検出部、49は容量差分値、50は座標変換部である。検出制御部45は、容量検出部48における検出動作を制御するための検出スイッチ駆動信号46と、座標変換部50における動作を制御するための座標変換制御信号47を生成する。本実施形態では、検出動作、座標変換動作が水平ラッチクロック42に同期して一水平期間を基準として行うものとする。容量検出部48は、検出電極線16のなかの2本の電極線の電極容量を用いた電荷再配分による検出動作を行って容量検出信号49を出力する。座標変換部50は、容量検出信号49を用いて各々の電極線の容量を計算し、その容量の分布状態からタッチされた位置の座標を算出し、算出した座標を示す座標信号17を出力する。
【0064】
図4には図3のタッチパネル駆動ユニットを構成する容量検出部48等の構成が例示される。図中101はタッチパネル電極、102はタッチパネル電極信号線、103は正極セレクタ、104は負極セレクタ、105は参照容量、106は参照容量電圧正極セットスイッチ、107は参照容量電圧負極セットスイッチ、108は正極電極リセットスイッチ、109は負極電極リセットスイッチ、110は正極シェアスイッチ、111は負極シェアスイッチ、112はA/D変換回路、113は容量変換回路、114は接触検出回路、115は座標検出回路、116はタッチパネルタイミング制御部、117は座標情報、118は接触情報、119は正極セレクト信号、120は負極セレクト信号、121は正極電極リセット信号、122は負極電極リセット信号、123は正極シェア信号、124は負極シェア信号、125は参照容量初期電圧セット信号、126は参照容量接地信号、127はAD変換スタート信号である。
【0065】
タッチパネルの電極線16は正極セレクタ103と負極セレクタ104の入力に接続される。正極セレクタ103は複数の電極線16のうち任意の1本を選択して出力に接続する。この正極セレクタ103はアナログスイッチで構成され、これによって選択された1本の電極線16と正極シェアスイッチ110とを接続し、選択時には、スイッチ110両端の電位は双方向に伝播するよう動作する。負極セレクタ104はその出力の接続先が負極シェアスイッチ111となる点が正極シェアスイッチ103と相違される。105は参照容量(検出容量)で、タッチパネルの電極線の容量検出結果が本容量に電圧として残り、この電圧をAD変換回路112へ与えて、測定結果のディジタル値とする。
【0066】
参照容量電圧正極セットスイッチ106と参照容量電圧負極セットスイッチ107は、参照容量105に一定電圧を印加するためのスイッチで、参照容量初期電圧セット信号125と参照容量接地信号126でそれぞれ定電圧源128とグランド電圧GNDに接続される。接触検出開始時の参照容量105へ初期電圧を設定するときに信号125、126によって双方のスイッチ106、107がオン状態にされ、これによって参照容量105が定電圧源128の電圧によって充電される。
【0067】
正極電極リセットスイッチ108と負極電極リセットスイッチ109は、セレクタ103、104で選択されている電極の電圧をグランド電圧GNDにリセットするためのスイッチである。セレクタ103、104によってタッチパネル15の電極線16の内の2本が選択されているとき、スイッチ110、111がオン状態にされることにより、当該2本の選択されている電極線がグランド電圧GNDにリセットされる。リセット後、これらのスイッチ108,109はオフ状態にされる。スイッチ108は正極電極リセット信号121によってスイッチ制御され、スイッチ109は負極電極リセット信号122によってスイッチ制御される。正極シェアスイッチ110と負極シェアスイッチ111は、セレクタ103、104で選択されている電極線を参照容量105の両端に接続するスイッチであり、前記スイッチ108、109によって当該電極線がグランド電圧GNDに初期化された後にオン状態にされ、これにより、参照容量105とタッチパネル15の電極容量との間で電荷のシェアが起こり、正極側のセレクタ103と負極側のセレクタ104の双方で選択されている電極線の電極容量に比例した量だけ参照容量105の電荷が減少する。A/D変換回路112は、参照容量105に生じる電圧をディジタル値に変換し、変換されたディジタル値が容量変換回路113へ供給される。
【0068】
容量変換回路113は入力されたディジタル値に基づいてタッチパネル15の各々の電極線の電極容量に比例した数値を容量値として算出して接触検出回路114に与える。接触検出回路114は、容量変換回路113で算出した容量値をもとに接触の有無の判定を行い、判定結果を接触情報118として出力すると共に、同時に各電極線の容量変化強度を算出し、その容量変化強度を座標検出回路115に与える。座標検出回路115は各電極線の容量変化強度を使用して重心計算により、タッチパネルの接触座標を算出し、これを座標情報117として出力する。
【0069】
検出制御部45は上記検出動作のための全体的なタイミング制御を行い、セレクタ103,104の選択信号119,120、スイッチ106〜111のスイッチ制御信号121〜126、及びA/D変換回路112の変換スタート信号127を生成する。検出制御部45等の一部の回路はCPUとその動作プログラムによって実現してもよい。
【0070】
ここで、図4の構成を用いる検出動作の原理を説明する。以下の説明においてCaは正極セレクタ103で選択された電極線の合成電極容量(タッチの場合は人の指容量も含む)、Cbは負極セレクタ104で選択された電極線の合成電極容量(タッチの場合は人の指容量も含む)、Ccは参照容量105を意味する。一対の電極線に対する1回の検出動作サイクルでは、最初にチャージ動作とシェア動作が行われ、これに続けてリセット動作とシェア動作が所要回数繰り返される。
【0071】
チャージ動作は図5に例示されるように、Ca,Cbをリセットスイッチ108,19でグランドレベルにリセットし、Ccにチャージスイッチ106,107で電圧Vcをセットする動作である。シェア動作は図6に例示されるようにシェアスイッチ110,111でCa,Cb,Ccを直列に接続して電荷再配分を行う動作であり、これにより、Ca,Cbの容量値に応じてCcの蓄積電荷(Ccの端子間電圧)が減少する。リセット動作は、図示を省略するが、Ccをそのまま維持してリセットスイッチ108,109でCa,Cbをグランドレベルにリセットする動作である。
【0072】
図7には前記チャージ動作とシェア動作を行ったときの電圧関係が示される。Caの端子間電圧をVa、Cbの端子間電圧をVb、Ccの端子間電圧をVcとすれば、Ca,Cb,Ccの直列接続関係より、Vc=Va+Vbとなる。これに続けてリセット動作とシェア動作を行うと、その都度、Vc=Va+Vbの関係を維持しながら、Ccの蓄積電荷(Ccの端子間電圧)が更に減少していく。
【0073】
図8には上記チャージ動作及びシェア動作とこれに続くリセット動作及びシェア動作を積み上げた時の電圧波形が例示される。最初のシェア動作によってCcの正側電極はレベル低下し、これに応じてCcの負側電極はグランドレベルGNDよりも低くなる。Ca,Cbは、Vc=Va+Vbの関係を満足する電圧Va,Vbにされ、当然、VbはグランドレベルGNDに対して負電圧、VaはグランドレベルGNDに対して生電圧になる。それ以降のシェア動作では、Ccの正側電極レベルは更に低下し、これに応じてCcの負側電極はグランドレベルGNDに近づく。Ca,Cbは、Vc=Va+Vbの関係を満足する電圧Va,Vbにされ、リセット動作とシェア動作が繰り返される度にCcの端子間電圧が小さくなっていく。シェア動作の期間中に外部からノイズを受けても同相ノイズとしてキャンセルされ動作結果に影響を与えない。積み上げ動作の最後でCcの負極側をグランドレベルGNDに接続することによって、測定対象の2本の電極線の電極容量の和に対応する電圧信号Vcを得ることができる。最初のチャージ動作とシェア動作に続けてリセット動作とシェア動作を行って電圧の積み上げを行うのは測定精度を増すためであり、必ずしも積み上げを必要とするわけではない。
【0074】
上述の原理に従って異なる2本の電極線の電極容量の保持電圧の和に相当する検出信号に基づいて夫々の電極線(L1,L2,L3,L4,L5,…)の電極容量を求めるには、最初に電極線L1,L3の電極容量に関する検出電圧V1+V3を求め、第2回目に電極線L1,L2の電極容量に関する検出電圧V1+V2を求め、第3回目に電極線L2,L3の電極容量に関する検出電圧V2+V3を求め、それ以降はL3とL4、L4とL5というように隣接する電極線に関する検出電圧V3+V4、V4+V5を求めていく。第1回目倍し第3回目の検出結果に対して連立方程式を解くことによってV1,V2,V3を求めることができ、第4回目の結果にV3を代入してV4、第5回目の結果にV4を代入してV5、というようにそれ以降の電極線の電極容量に関する電圧を求めることができ、これによって、タッチセンサのX,Y方向の容量分布得ることができ、その容量分布からタッチされた位置の座標を演算することが可能になる。
【0075】
図4の構成において上記原理に従った検出動作は以下のように行われる。先ず、検出制御部45は正極セレクタ103と負極セレクタ104で夫々タッチパネル15の電極線の内から1本づつ選択するよう正極セレクト信号119と負極セレクト信号120を出力する。このとき双方の選択電極が同一にならないように制御される。次に、参照容量初期電圧セット信号125と参照容量接地信号126によって参照容量電圧正極セットスイッチ106と参照容量電圧負極セットスイッチ107をオンし、参照容量105に一定電圧をセットし、セット完了後スイッチ106、107をオフすることで、参照容量105の電圧を保持する。
【0076】
次に、正極電極リセット信号121と負極電極リセット信号122を操作することで、正極電極リセットスイッチ108と負極電極リセットスイッチ109をオンし、前記セレクタ103、104で正極、負極に選択されている電極線の電圧をグランドレベルGNDにリセットする。リセット後、スイッチ108と109をオフすることで、選択されている一対の電極線には接地レベルが保持される。
【0077】
次に、正極シェア信号123と負極シェア信号124を使用して、正極シェアスイッチ110と負極シェアスイッチ111をオンすることで、参照容量105と夫々のセレクタ103、104で選択されている電極線を接続し、参照容量105から前記電極線へ当該電極線の電極容量に比例した量の電荷が移動する。電荷移動が収束する一定時間後に前記スイッチ110と111をオフすることで電荷移動が完了し、参照容量105からは前記正極と負極に接続された電極線の合計容量に比例した電荷が減少し、これにより、参照容量105の保持電圧も減少する。前記電極リセット動作と参照容量シェア接続動作を複数回繰り返すことで生じる参照容量105の保持電圧減少分を測定することで、タッチパネル15の接触状態の有無に応ずる電極容量値を測定する。参照容量105の保持電圧測定時には、スイッチ107をオンして負極側をグランドレベルGNDにすることで、参照容量105の正極の電位が保持電圧となる。この保持電圧がA/D変換回路112に与えられてディジタル値に変換される。
【0078】
図9には上記検出動作の動作タイミングが例示される。ここでは正極セレクト信号119がタッチパネル15の電極線の内、N番目を選択し、負極セレクト信号120がN+1番目の電極線を選択したときの一つの計測サイクルを示す。電極線の選択態様は後述するが少なくとも同一に成らないように制御される
計測サイクルの最初のタイミング0で参照容量初期電圧セット信号125と参照容量接地信号126がハイレベルとされ、参照容量105に一定電圧がセットされる。タイミング1では信号125,126は共にローレベルにされて参照容量105は電源128とグランド電位GNDから切り離され、セットされた電圧を保持する。タイミング1では正極電極リセット信号121と負極電極リセット信号122がハイレベルにされ、前記セレクタ103、104で正極、負極に選択されている電極線の電圧をグランドレベルGNDにリセットする。これらの信号121、122はタイミング2でローレベルにされ、前記正極、負極に選択されている電極線はグランドレベルGNDから切り離される。
【0079】
タイミング2では、正極シェア信号123と負極シェア信号124がハイレベルにされ、参照容量105とセレクタ103、104で正極、負極に選択されている電極線が接続され、当該一対の電極線に参照容量105から電荷移動が起こる。
【0080】
タイミング3では正極シェア信号123と負極シェア信号124がローレベルとされ、参照容量105と電極線が切り離され、次の電極リセットの影響が参照105に与えられないようにする。
【0081】
タイミング3から12はタイミング1と2を複数回繰り返す。この例では、タイミング1、2を含んで6回繰り返しているが、調整によって回数は増減可能である。
【0082】
最後にタイミング13で参照容量接地信号126のみがハイレベルにされ、同時にAD変換スタート信号127もハイレベルとなり、参照容量105の保持電圧の測定が行われる。
【0083】
図中の301と302は容量測定結果となる電圧を保持する参照容量105の両極電極の電圧波形を表す。タイミング0では正極は定電圧、負極はグランドレベルGNDになっており、タイミング1では外部から電圧を与えられない、ハイインピーダンス状態となっており、タイミング0での電圧を保持している。タイミング2において、電極線への電荷転送が起こると同時に、負極側は接地レベルより低いレベルにまで変化する。これはタッチパネル15の電極線の容量が対グランド容量(対接地容量)であること、そして、参照容量105の両極にタッチパネル15電極が接続されることによる電圧変化であることによる。負極電圧がグランドレベルGNDより低くなることによって、1個の参照容量105によって一度に2個の電極線の電極容量を測定可能とし、かつ2個の電極線の電極容量を同一極ではなく正極、負極それぞれに接続することによって、2電極に重畳する同相ノイズを参照容量105の上でキャンセルすることが可能になっている。303と304は参照容量105の正極端子と負極端子に同相の正方向パルスノイズが重畳した状態を例示する。正極端子と負極端子で同一方向に同一量だけパルスノイズが重畳しているため、参照容量105の両極に同一方向に電位が動きノイズがキャンセルされる。
【0084】
図10は容量変換回路113による電極線毎の電極容量の値計算方法が例示される。図中401の欄は検出動作で選択される電極線の電極容量のペアを示し、402の欄は選択電極容量のペアに対する検出動作で得られる容量値の計算式を示し、403の欄はA/D変換回路112から出力される検出値49を意味する。
【0085】
本例では、最初の1組だけC1,C3のように離れた電極線の電極容量を検出対象としているが、それ以外の検出は、隣接する電極線の電極容量を検出対象とし、1電極ずつずらして全ての電極を選択するように検出している。これによって、全体としては電極数と同一回数の検出動作が行われ、403の出力値も電極数と同一数だけ得られる。これらの値は403の欄に示す容量計算式の値となっており、電極数がN本の場合はN元の1次方程式を構成している。つまりこのN元1次方程式を解くことで、403出力値から各電極線の電極容量の値(相関値)を算出することができる。この例では電極線が7本の場合を想定しており、7つの出力値Vx1〜Vx7をもとに、容量値V1〜V7を求めている。最初の3回の測定は、それぞれ、C1,C2,C3の3電極から2電極を選択する全組み合わせであり、この3値から404、405、406で示す式により、V1,V2,V3の値を算出する。この3値が確定することで、以降、V4〜V7までが順次確定していく。このように算出した容量値が後段の接触検出回路114に供給される。
【0086】
図11には接触検出回路114の構成が例示される。図中501は現在容量値、即ち、容量変換回路113から出力される電極線毎の容量値である。502は接触前容量値、例えば、非タッチの場合における電極線毎の課個の容量値の移動平均値(ベースライン値)である。503は減算器、504はタッチ/非タッチを識別するための接触検出閾値、505は比較器、506は接触容量値、507は接触情報である。
【0087】
この構成では過去のそれぞれの電極線の容量値を接触前容量値502として保持している。この値の生成方法の一例としては、過去の容量値の移動平均値などがある。現在容量値501とこれに対応する電極線の接触前容量値502との差分が減算器503で計算され、その結果が接触容量値506として出力される。また、接触容量値506は比較器505で接触検出閾値504と比較され、接触容量値506が接触検出閾値504以上の値であった場合にタッチパネル15の容量電極への接触があったと判定し、接触の有無に応ずる論理値の接触情報507が比較器505から出力される。
【0088】
図12には座標計算回路115の構成が示される。602は接触容量値506を入力する累積加算器、603は重み付けカウンタ、604は乗算器、605は乗算器604の出力を入力する累積加算器、606は割算器、607は接触座標値117を出力する解像度変換器である。608は水平解像度、609は垂直解像度である。
【0089】
まず外部からの入力である接触容量値506は電極線の数と同数だけ逐次入力され、まず累積加算器602で累積加算される。また同時に接触容量値506は乗算器604に入力され、重み付けカウンタ603から発生される重み付け値が乗算される。重み付けカウンタ603は座標計算回路115への接触容量値506の入力に同期して更新される。乗算器604の出力は累積加算器605に入力されて累積加算され、重み付けされた累積値とされる。接触容量値506が電極線の数だけ入力されたのち、累積加算器602と累積加算器605の出力が割算器606に入力され、累積加算器605の累積加算結果に対する累積加算器601の累積加算結果による商を求める。この値が全電極の容量値の重心、つまり接触重心値となる。この後、前記接触重心値は解像度変換器607に入力され、水平解像度608、垂直解像度609のうち一方を使用して、解像度に見合った接触座標値610が算出される。
【0090】
以上により、実施形態1においてタッチ線差装置は液晶パネルからの放射ノイズをキャンセルして、液晶パネルの表示動作状態にかかわらず高精度の接触検出が可能となる。
【0091】
〔実施の形態2〕
図13には図3のタッチパネル駆動ユニットを半導体集積回路化したときの構成が例示される。実施の形態1と同様にタッチパネル駆動ユニットをLCDドライバなどのLSI(半導体集積回路)に実装した例を示す。図4で説明した構成要素と同一機能を有するものには同じ参照符号を付してその詳細な説明を省略する。
【0092】
701はタッチパネル駆動ユニットを半導体集積回路化した検出回路LSI、702はタッチパネル電極信号ピン、703は外付け参照容量正極ピン、704は外付け参照容量負極ピン、705は接触情報出力ピン、706は座標情報出力ピンである。
【0093】
参照容量105が検出回路LSI701の外付け周辺部品となるから、取り付けるタッチパネル15の特性に応じて外付け参照容量105の大きさを選択することがきる、これによって検出感度の調整が容易になり、同一の検出用LSI701で多様なタッチパネルに対応可能となる。また、半導体集積回路化することで、接続スイッチ106〜111をオンチップのMOSトランジスタで構成することができる。
【0094】
図14には接続スイッチの構成が例示される。図中、801はNチャンネル型MOSトランジスタ(NMOSトランジスタ)、802はPチャンネル型MOSトランジスタ(PMOSトランジスタ)、803及び804はスイッチ端子、805は制御端子、806及び807はインバータ、808はNMOS基板電位、809は負電源である。
【0095】
NMOSトランジスタ801は正極性のスイッチとして動作し、インバータ807の出力がハイレベル時にスイッチ端子803とスイッチ端子804を接続し、相互に信号の入出力を可能とする。ローレベル時にはスイッチ端子803と804の間の接続を切断し、高インピーダンス状態とする。
【0096】
802のPMOSトランジスタは負極性のスイッチとして動作し、インバータ806の出力がローレベル時にスイッチ803と804を接続し、相互に信号の入出力を可能とする。ハイレベル時にはスイッチ803と804の間の接続を切断し、高インピーダンス状態とする。また、インバータ806の出力がインバータ807の入力となるため、インバータ806の出力とインバータ807の出力の関係は常に反転となり、結果としてNMOSトランジスタ801とPMOSトランジスタ802は同相でスイッチ制御される。よって、NMOSトランジスタ801とPMOSトランジスタ802を組み合わせたスイッチは、制御端子805がハイレベルのときに接続となり、制御端子805がローレベルのときにハイインピーダンスとなる。また、NMOSトランジスタの基板電位808を負電源とすることで、スイッチ端子803,804がグランドレベル以下になる場合でも正しく電圧を伝達することができる。図では、便宜上スイッチ1個につき810の負電源が1個接続されているが、全てのスイッチの負電源は共通化可能であることはいうまでもない。また、LCDノイズは、高い方向に出るノイズと低い方向に出るノイズが対称となり、大きさがほぼ同一という性質があり、電源電圧を超えるノイズ発生による電荷のリークが起こる確率が正電圧、負電圧ともに等しくなるという理由から、810の負電源電圧は、電源電圧128とは絶対値的に等しい電圧であることが望ましい。
【0097】
〔実施の形態3〕
図15には図3のタッチパネル駆動ユニットを半導体集積回路化したときの別の構成が例示される。実施の形態2との相違点は参照容量105と共に選択的に参照変動容量901を使用可能にした点であり、図4および図13で説明した構成要素と同一機能を有するものには同じ参照符号を付してその詳細な説明を省略する。
【0098】
901は参照変動容量、902は参照変動容量正極接続スイッチ、903は参照変動容量負極接続スイッチ、904は参照変動容量接続信号である。図13との違いは、参照容量105の外付をオンチップに変え、さらにもう1個の参照変動容量901を参照105と並列に配置し、スイッチ901,03で選択的に並列接続可能に構成した点である。
【0099】
タッチパネル15電極線はLCDパネル上に搭載されるため、LCDパネルの形状によっては、横方向電極線と縦方向電極線の電極容量が2倍程度の開きがある場合もあり、横方向と縦方向の調整最適値が合わない可能性がある。本実施の形態で示すように、内部に2個の参照用容量105,901を設け、例えば図2の縦方向の電極線の容量電極(縦に伸びているため容量が大)の検出中には信号904をハイレベルとして、スイッチ902、903をオンとすることによって、参照容量を105と901の和として動作させ、また、202の横方向電極の検出中には、信号904をローレベルとして、スイッチ902、903をオフとし、参照容量を105のみとして動作させる。これによって、縦方向と横方向で容量差が大きくなる細長いタッチパネルに対しても性能が劣化しない検出回路を構成可能である。
【0100】
以上説明した実施の形態によれば、電極線を2本づつ選択し、選択した電極線を参照容量の正極、負極に接続することで、液晶パネルからの放射ノイズが参照容量の両極に同相で印加されることなり、最終的に測定する参照容量の電圧値からノイズの影響を排除することができる。
【0101】
半導体集積回路にタッチパネル駆動ユニットをオンチップする場合に参照容量を外付で構成することにより、取り付けるタッチパネルの特性に応じて外付け参照容量を選択することで検出感度の調整が可能となり、タッチパネル駆動ユニットをオンチップする同一の半導体集積回路で多様なタッチパネルに対応可能となる。
【0102】
タッチパネル駆動ユニットをオンチップして半導体集積回路化する際に参照容量及び電極線との間で電荷を転送するために用いるMOSスイッチの基板電位を負電源とすることで、参照容量の負極電位がグランドレベルよりも低くなる場合でも誤り無く容量検出を行うことが可能となる。
【0103】
タッチパネル駆動ユニットをオンチップして半導体集積回路に設ける参照容量を分離可能に並列に2個の容量素子で構成することにより、接触がない状態での容量値が大きい電極の場合には2個の容量素子を用い、小さい場合に1個の容量素子を用いて検出することで、縦方向と横方向で容量差が大きくなる細長いタッチパネルに対しても性能が劣化しない検出回路を容易に実現可能である。
【0104】
以上本発明者によってなされた発明を実施形態に基づいて具体的に説明したが、本発明はそれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは言うまでもない。
【0105】
例えば、参照容量に対するプリチャージ電圧の極性、電極線の電極容量に対するリセットの電荷状態、参照容量の一方の容量電極から信号電圧を取り出すときに他方の容量電極に与える電圧等は上記の電圧関係に限定されず、その極性を反転させ、或いは更に別の電圧関係を採用することも可能である。
【0106】
本発明は携帯電話器等の携帯端末装置はもとより、ディスプレイと一体のタッチ入力機構を備えたPCや電子機器の操作パネル等に広く適用することができる。
【符号の説明】
【0107】
101 タッチパネル電極
102 タッチパネル電極信号線
103 正極セレクタ
104 負極セレクタ
105 参照容量
106 参照容量電圧正極セットスイッチ
107 参照容量電圧負極セットスイッチ
108 正極電極リセットスイッチ
109 負極電極リセットスイッチ
110 正極シェアスイッチ
111 負極シェアスイッチ
112 A/D変換回路
113 容量変換回路
114 接触検出回路
115 座標検出回路
116 タッチパネルタイミング制御部
117 座標情報
118 接触情報
119 正極セレクト信号
120 負極セレクト信号
121 正極電極リセット信号
122 負極電極リセット信号
123 正極シェア信号
124 負極シェア信号
125 参照容量初期電圧セット信号
126 参照容量接地信号
127 AD変換スタート信号
201 ひし形単位電極
19 1層目電極(横方向)
18 2層目電極(縦方向)
301 参照容量正極電圧波形
302 参照容量負極電圧波形
303 参照容量正極ノイズ波形
304 参照容量負極ノイズ波形
401 選択電極の組
402 選択電極の組が示す容量計算式
403 A/D変換回路の出力値
501 現在容量値
502 接触前容量値
503 減算器
504 接触検出閾値
505 比較器
506 接触容量値
507 接触情報
601 接触容量値
602、605 累積加算器
603 重み付けカウンタ
604 乗算器
606 割算器
607 解像度変換器
608 水平解像度
609 垂直解像度
610 接触座標値
701 検出回路LSI
901 参照変動容量
902 参照変動容量正極接続スイッチ
903 参照変動容量負極接続スイッチ
904 参照変動容量接続信号

【特許請求の範囲】
【請求項1】
夫々容量電極を持つ複数の電極線と、
前記複数の電極線から選ばれた電極線との間の電荷移動に基づいて当該電極線の容量値に応ずる信号を検出する検出部と、
前記検出部による検出結果に基づいて前記電極線に対する接触の有無を判別する判別部と、を有し、
前記検出部は、複数の電極線の中から2本の電極線を所定の順番に順次選択し、選択した2本の電極線の電荷をリセットすると共に検出動作に用いる参照容量に電圧をセットした後、選択した一方の電極線に前記参照容量の一方の容量端子を接続し且つ選択された他方の電極線に前記参照容量の他方の容量端子を接続することによって前記参照容量に得られる電圧信号を当該選択された2本の電極線の電極容量に対応する信号として検出する、タッチ判別装置。
【請求項2】
前記判別部は、所定の順番に順次2本づつ選択された電極線に関する多数の電圧値から電極線毎の電圧値を求めての接触の有無を判別する、請求項1記載のタッチ判別装置。
【請求項3】
前記検出部は、最初の3回で3本の電極線に関する異なる2本づつの電極線を組み合わせて電圧値を検出した後、順に選択する電極線を1本づつ隣にずらしながら隣接する2本の電極線を選択して電圧値の検出を行う、請求項1記載のタッチ判別装置。
【請求項4】
前記検出部は、前記参照容量から電圧信号を得るとき参照容量の一方の容量端子を基準電圧とし、他方の容量端子の電圧を前記電圧信号とする、請求項1記載のタッチ判別装置。
【請求項5】
前記電極線の電極容量は対グランド容量であり、
前記参照容量に対する電圧のセットは一方の容量端子をグランド電圧として行われ、
前記電圧信号を得るとき基準電圧にされる参照容量の一方の容量端子は負電圧である、請求項4記載のタッチ判別装置。
【請求項6】
前記基準電圧はグランド電圧である、請求項5記載のタッチ判別装置。
【請求項7】
前記検出部は電荷移動のためにMOSトランジスタから成るスイッチを有し、前記MOSトランジスタの内、負電圧が印加されるMOSトランジスタの基板電位が負電圧とされる、請求項6記載のタッチ判別装置。
【請求項8】
前記負の基板電位は前記参照容量の一方の容量端子にセットされる電圧と同一電圧を持つ負電位である、請求項7記載のタッチ判別装置。
【請求項9】
前記参照容量は選択的に分離可能に並列された複数個の容量から成り、
前記制御部は電極線の電極容量が大きいとき前記複数個の容量を並列接続し、小さいとき前記複数個の容量の一部を分離する、請求項1記載のタッチ判別装置。
【請求項10】
前記検出部は、複数の電極線の中から2本の電極線を所定の順番に順次選択する選択回路と、
選択された2本の電極線の電荷をリセットするリセットスイッチと、
検出動作に用いられる参照容量と、
前記参照容量に電圧をセットするプリチャージスイッチと、
選択された一方の電極線に選択的に前記参照容量の一方の容量端子を接続すると共に選択された他方の電極線に選択的に前記参照容量の他方の容量端子を接続するシェアリングスイッチと、
前記選択回路による2本の電極線の選択毎に、前記参照容量のプリチャージ及び選択された電極線のリセット、前記シェアリングスイッチのオン動作を順次制御して、当該選択された2本の電極線の電極容量に対応する信号として前記参照容量から電圧信号を得る制御を行う制御部とを有する、請求項1記載のタッチ判別装置。
【請求項11】
前記制御部は、前記電極線のリセットと前記シェアリングスイッチのオン動作を順次制御した後に、前記参照容量の電荷を維持した状態での前記選択された電極線のリセット、及び前記シェアリングスイッチのオン動作を順次制御して、参照容量への電荷の積み上げ動作を制御する、請求項10記載のタッチ判別装置。
【請求項12】
表示制御ユニットと、前記表示制御ユニットによって表示制御されるディスプレイパネルと、前記ディスプレイパネルに重ねられたタッチパネルと、前記タッチパネルの駆動ユニットとを有する入力装置であって、
前記タッチパネルは夫々容量電極を持つ複数の透明な電極線を備えると共に、前記駆動ユニットが搭載され、
前記駆動ユニットは、前記複数の電極線から選ばれた電極線との間の電荷移動に基づいて当該電極線の容量値に応ずる信号を検出する検出部と、
前記検出部による検出結果に基づいて前記電極線に対する接触の有無を判別する判別部と、を有し、
前記検出部は、複数の電極線の中から2本の電極線を所定の順番に順次選択し、選択した2本の電極線の電荷をリセットすると共に検出動作に用いる参照容量に電圧をセットした後、選択した一方の電極線に前記参照容量の一方の容量端子を接続し且つ選択された他方の電極線に前記参照容量の他方の容量端子を接続することによって前記参照容量に得られる電圧信号を当該選択された2本の電極線の電極容量に対応する信号として検出する、入力装置。
【請求項13】
前記判別部は、所定の順番に順次2本づつ選択された電極線に関する多数の電圧値から電極線毎の電圧値を求めての接触の有無を判別する、請求項12記載の入力装置。
【請求項14】
前記検出部は、最初の3回で3本の電極線に関する異なる2本づつの電極線を組み合わせて電圧値を検出した後、順に選択する電極線を1本づつ隣にずらしながら隣接する2本の電極線を選択して電圧値の検出を行う、請求項12記載の入力装置。
【請求項15】
前記検出部は、前記参照容量から電圧信号を得るとき参照容量の一方の容量端子を基準電圧とし、他方の容量端子の電圧を前記電圧信号とする、請求項12記載の入力装置。
【請求項16】
前記電極線の電極容量は対グランド容量であり、
前記参照容量に対する電圧のセットは一方の容量端子をグランド電圧として行われ、
前記電圧信号を得るとき基準電圧にされる参照容量の一方の容量端子は負電圧である、請求項15記載の入力装置。
【請求項17】
前記基準電圧はグランド電圧である、請求項16記載の入力装置。
【請求項18】
前記検出部は電荷移動のためにMOSトランジスタから成るスイッチを有し、前記MOSトランジスタの内、負電圧が印加されるMOSトランジスタの基板電位が負電圧とされる、請求項17記載の入力装置。
【請求項19】
前記負の基板電位は前記参照容量の一方の容量端子にセットされる電圧と同一電圧を持つ負電位である、請求項18記載の入力装置。
【請求項20】
前記参照容量は選択的に分離可能に並列された複数個の容量から成り、
前記制御部は電極線の電極容量が大きいとき前記複数個の容量を並列接続し、小さいとき前記複数個の容量の一部を分離する、請求項12記載の入力装置。
【請求項21】
前記検出部は、複数の電極線の中から2本の電極線を所定の順番に順次選択する選択回路と、
選択された2本の電極線の電荷をリセットするリセットスイッチと、
検出動作に用いられる参照容量と、
前記参照容量に電圧をセットするプリチャージスイッチと、
選択された一方の電極線に選択的に前記参照容量の一方の容量端子を接続すると共に選択された他方の電極線に選択的に前記参照容量の他方の容量端子を接続するシェアリングスイッチと、
前記選択回路による2本の電極線の選択毎に、前記参照容量のプリチャージ及び選択された電極線のリセット、前記シェアリングスイッチのオン動作を順次制御して、当該選択された2本の電極線の電極容量に対応する信号として前記参照容量から電圧信号を得る制御を行う制御部とを有する、請求項12記載の入力装置。
【請求項22】
前記制御部は、前記電極線のリセットと前記シェアリングスイッチのオン動作を順次制御した後に、前記参照容量の電荷を維持した状態での前記選択された電極線のリセット、及び前記シェアリングスイッチのオン動作を順次制御して、参照容量への電荷の積み上げ動作を制御する、請求項21記載の入力装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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