説明

ターゲット/バッキングプレート構造物、及びターゲット/バッキングプレート構造物の形成法

本発明は、ターゲット/バッキングプレート構造物及びターゲット/バッキングプレート構造物の形成法を含む。ターゲットとバッキングプレートは適当な中間層を介して互いに接着できる。ターゲットは、アルミニウム、銅、タンタル及びチタンの一つ以上を含みうる。中間層は、銀、銅、ニッケル、スズ、チタン及びインジウムの一つ以上を含みうる。本発明のターゲット/バッキングプレート構造物は、少なくとも20ksiの接着強さと80μm未満のターゲット内平均粒径を有することができる。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ターゲット/バッキングプレート構造物に関し、ターゲット/バッキングプレート構造物の形成法にも関する。
【背景技術】
【0002】
物理蒸着法(PVD)は材料の成膜に頻繁に利用される。例えば、半導体プロセシングは、金属及び/又はその他の材料を半導体基板上に成膜するのにPVDをよく利用している。
【0003】
典型的なPVD操作は所望材料を含むターゲットを利用する。ターゲットは適当な装置のチャンバ内に備え付けられる。ターゲットは典型的にはバッキングプレートに接着されており、バッキングプレートはターゲットを装置内で所望の方向に保持するのに利用される。基板はターゲットから離れたチャンバ内の位置に備え付けられる。次に、ターゲットの所望材料をスパッタし、又は別の方法でターゲットから削り取ることによって、所望材料を基板上に蒸着させる。
【0004】
ターゲットをバッキングプレートに接着するに際しては様々な困難に直面しうる。例えば、ターゲットをバッキングプレートに接着するのに使用する温度が高すぎるとターゲット内の粒径(grain size)が過度に成長しうる。一般的に、PVDプロセスには粒度の大きいターゲットより粒度の小さいターゲットの方がよい。ターゲットをバッキングプレートに接着するときに起こりうる別の問題は、ターゲット/バッキングプレートの接着が十分強くなければ、PVDプロセスに伴う繰り返しの熱応力下で接着が破壊しうることである。いわゆるイオン化PVD(I−PVD)プロセスには特に強い接着が望ましい。I−PVDの用途では通常高出力が使用されるのでガス温度が高くなり(イオン化ガスの希薄化、スパッタ金属種の熱化)、ひいてはターゲットの温度上昇をもたらしうる。I−PVDプロセシングの高出力レベルに伴う応力に耐えるために、ターゲット/バッキングプレートアセンブリは、少なくとも1平方インチ当たり約20,000ポンド(すなわち20ksi)のターゲットとバッキングプレート間の接着強さを有するのが望ましいと思われる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ターゲット内の粒径が所望の小ささでありながら、所望の高い接着強さも有するターゲット/バッキングプレートアセンブリの開発が望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一側面において、本発明はターゲット/バッキングプレート構造物を含む。該構造物は、平均粒径80μm未満を有する銅含有ターゲットを含む。該構造物は、ターゲットからバッキングプレートまでの接着強さが少なくとも約20ksiである。
【0007】
一側面において、本発明はターゲット/バッキングプレート構造物を含む。該構造物は、銅含有ターゲット、バッキングプレート、及びターゲットとバッキングプレート間に中間層を含む。バッキングプレートは、少なくとも約0.1重量%の銅、クロム、ニッケル及びケイ素のそれぞれを含む。特別な側面において、バッキングプレートは本質的に銅、クロム、ニッケル及びケイ素からなり、ニッケルは約2重量%〜約3重量%存在し;ケイ素は約0.4重量%〜約0.8重量%存在し;そしてクロムは約0.1重量%〜約0.8重量%存在する。中間層は、銀、銅、ニッケル、スズ及びインジウムの一つ以上を含みうる。特別な側面において、ターゲットから中間層を介してバッキングプレートまでの接着強さは少なくとも約20ksiであり、一方ターゲット内の平均粒径は80μm未満である。ある側面では約45μm以下である。
【0008】
一側面において、本発明は、主にアルミニウムを含む(換言すれば50重量%を超えて含む)ターゲット、バッキングプレート、及びターゲットとバッキングプレート間に主にニッケル又はチタンを含む中間層を有するターゲット/バッキングプレート構造物を含む。
【0009】
一側面において、本発明は、ターゲット/バッキングプレート構造物の形成法を含む。ターゲットを用意する。ターゲットは第一の組成物のものであり第一の接着面を有する。バッキングプレートを用意する。バッキングプレートは第一の組成物とは異なる第二の組成物のものであり第二の接着面を有する。第一及び第二の接着面上の一方又は両方に中間層組成物を形成する。中間層組成物は主に第一及び第二の組成物の一方又は両方に可溶性の材料を含む。ターゲットをバッキングプレートに中間層組成物を介して接着させる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明の一側面は、銅、クロム、ニッケル及びケイ素を含む合金又はその他の組成物をバッキングプレート材料(すなわち、CuCrNiSi材料)として利用することに関する。材料の一例は、約2%〜約3%のニッケル、約0.4%〜約0.8%のケイ素、約0.1%〜約0.8%のクロム、及び残りの銅を含みうる(掲載のパーセント数は重量パーセント)。そのような材料は、約700MPaの引張強さ、約630MPaの降伏強さ(0.2%耐力)、158HBを超える硬度、約17.3μm/m.Cの平均熱膨張率、及び20℃で約40%IACSの導電率を有する。そのようなバッキングプレート材料はC18000と呼ばれる。該バッキングプレートは高純度の銅ターゲットと組み合わせて使用できる。高純度の銅ターゲットとは、例えば、銅の純度が重量%で99.9%(すなわち3N)より高いターゲット、特別な用途においては99.995%(すなわち4N5)超の銅を有する銅ターゲット、例えば99.9999%(すなわち6N)以上の銅を有するターゲットである。
【0011】
これまで銅ターゲットは典型的にはCuCrバッキングプレート(該バッキングプレートは典型的には約0.6重量%〜約1.2重量%のクロムを含み、残りの組成は銅である)に接着されていた。これまで利用されていたCuCr構造物と比較してCuCrNiSiバッキングプレート構造物の利点は、特別の用途について適切な導電率を有しうることであり、別の利点は、CuCrNiSiは、特別の用途について適切な強度を有しうることである。具体的には、CuCrNiSiは、CuCrより高い強度及び低い導電率を有しうる。
【0012】
CuCrNiSiを利用する際の困難は、高純度の銅ターゲットをバッキングプレートに接着しようとするときに発生する。具体的には、銅ターゲット内の粒径を許容できないサイズに成長させるような条件を使用せずに20ksi以上の接着強さを達成するのは困難である(典型的な非許容サイズとは粒径80μm以上)。
【0013】
本発明の側面に従って、高純度の銅ターゲットとCuCrNiSiバッキングプレート間に中間層を設ける。該中間層は、例えば、銀、銅、ニッケル、スズ及びインジウムの一つ以上を含む、または本質的に銀、銅、ニッケル、スズ及びインジウムの一つ以上からなる、または銀、銅、ニッケル、スズ及びインジウムの一つ以上からなることができる。そのような材料は、材料とバッキングプレート及びターゲットとの間に良好な拡散が可能なため、中間層に好適である。
【0014】
第一の組成物を含むターゲットが用意され、第一の組成物とは異なる第二の組成物を含むバッキングプレートが用意される。ターゲットは接着面を有し(これを第一の接着面と称するとする)、バッキングプレートも接着面を有する(これを第二の接着面と称するとする)。中間層組成物を、ターゲットの接着面及び/又はバッキングプレートの接着面上に提供し、その後、ターゲットとバッキングプレートを、中間層組成物を介してターゲットとバッキングプレート間に接着が起こるような条件に委ねる。バッキングプレートがCuCrNiSiを含む用途の場合、中間層組成物は少なくともバッキングプレートの接着面上に形成されるのが好適であろう。なぜならば、該バッキングプレートは酸化物表面を有しうるので、接着の前に表面を破壊しなければ接着の妨げになるからである。中間層組成物を該表面に提供することで酸化物表面を破壊することができる。酸化物はCuCrNiSiに付随するケイ素の酸化によって発生しうる。酸化物の原因にかかわらず、酸化物は、バッキングプレート上に中間層組成物を形成することに加えて、又はその代わりに、化学処理によって破壊することもできる。化学処理の一例は、バッキングプレートの接着面をフッ化水素酸単独、又はフッ化水素酸と硝酸の組合せで処理して表面から酸化物を除去することである。そのような処理は接着面からケイ素も除去することになりうるが、それが望ましい特定の用途もある。処理工程の一例は以下の7段階を含みうる。すなわち、
1)バッキングプレートの接着面を塩基性溶液に暴露する(適切な塩基性溶液は、Metex T−103(登録商標)から形成された水酸化ナトリウム溶液);
2)接着面を脱イオン水で濯ぐ;
3)接着面を硝酸とフッ化水素酸を含む溶液で処理する(例えば、約43%の硝酸と約4.9%のフッ化水素酸(v/v)を含む溶液);
4)接着面を脱イオン水で濯ぐ;
5)接着面を硫酸を含む溶液で処理する(例えば、約2.8%の硫酸(v/v)を含む溶液);
6)接着面を脱イオン水で濯ぐ;そして
7)バッキングプレートを高圧空気を用いて乾燥させ、次いで表面酸化防止のために迅速に真空包装する。
【0015】
典型的な用途の場合、水酸化物による処理(ステップ1)は約30秒間、フッ化水素酸/硝酸混合物による処理(ステップ3)は約10秒間、そして硫酸による処理(ステップ5)は約30秒間実施すればよい。
【0016】
前述の化学処理は、本明細書中に記載の中間層組成物の有無にかかわらず利用できるが、典型的には中間層組成物も利用する用途と併せた前処理として使用されることになろう。同様に、中間層組成物は本明細書中に記載の化学処理をしてもしなくても使用できる。
【0017】
中間層組成物は、バッキングプレートの接着面及び/又はターゲットの接着面に任意の適切な方法を用いて付着させることができる。任意の適切な方法とは、例えば、イオンメッキ、電気メッキ、無電解法などである。
【0018】
中間層組成物をターゲットの接着面及びバッキングプレートの接着面の一方又は両方に付着させたら、バッキングプレートをターゲットに、例えば、約250℃〜約450℃の温度の熱間静水圧加圧(HIP)を利用して接着する。すると、中間層組成物はターゲットとバッキングプレート間の中間層になる。バッキングプレートがCuCrNiSiを含む、または本質的にCuCrNiSiからなる、またはCuCrNiSiからなる用途の場合、中間層は銀を含む、または本質的に銀からなる、または銀からなり、ターゲットは高純度の銅を含む。ターゲットとバッキングプレート間の接着強さは1平方インチ当たり少なくとも約20,000ポンドを可能にしながら、ターゲット内の平均粒径は80μm未満のままである。ある側面においては、ターゲット内の実質的に全ての粒子の最大粒径が約80μm未満である。一つの用例では、拡散接着の前に、Cuを99.9999%のCuターゲットとCuCrNiSiバッキングプレートの両方の接着面にイオンメッキする。ターゲット及びバッキングプレート上のイオンメッキ層の厚さは約5μmである。ターゲットとバッキングプレートを400℃でHIPにより拡散接着する。接着強さは約20.4ksiであり、平均ターゲット粒径は約49μmである。同じターゲットを同じバッキングプレートに中間層のない状態で450℃でHIPで接着すると、接着強さは約12.5ksiであり、平均ターゲット粒径は約210μmである。
【実施例】
【0019】
図1及び2を参照しながら、本発明の方法論に従って形成できるターゲット/バッキングプレート構造物10の例について説明する。該構造物は、バッキングプレート12、ターゲット14、及びターゲットとバッキングプレート間に中間層16を含む(中間層は具体的にはターゲットの接着面とバッキングプレートの接着面の間の界面にある)。バッキングプレートは特別の側面においてCuCrNiSiを含み、ターゲットは高純度の銅を含み、中間層は銀及び銅の一つ又は両方を含みうる。中間層は典型的には約0.1μm〜約20μmの厚さを有することになろう。構造物10は例示的形状で示されている。本発明の方法論は、示されている構造物10の形状を含め、又はそれに限らず、多数のターゲット/バッキングプレート構造物の形成に利用できることは理解されるはずである。中間層は単一の均質組成物として示されているが、中間層は、ある側面では異なる組成物の積重ねも含みうることは理解されるはずである。
【0020】
本発明の方法論は、高純度の銅材料中の粒径を小さく維持しながら高強度の接着を得るために高純度の銅ターゲットをCuCrNiSiを含むバッキングプレートに接着するのに特に有用でありうる。しかしながら、本発明はその他のターゲット/バッキングプレート組成物にも適用できることは理解されるはずである。例えば、ターゲットは、アルミニウム、タンタル、チタン及び銅の一つ以上を含む、または本質的にアルミニウム、タンタル、チタン及び銅の一つ以上からなる、またはアルミニウム、タンタル、チタン及び銅の一つ以上からなるものであってもよい、または適当な中間層を介した接着に適切な任意のその他の組成物を含んでいてもよい。バッキングプレートは、銅、クロム、ニッケル及びケイ素の一つ以上を含みうるが、特別の用途ではCuとCrのバッキングプレートであってもよい。バッキングプレートは前述の組成物に限定されず、本明細書中に記載の方法論を用いて適切なターゲットに適切に接着できる任意の適切な組成物を含みうる。特別なターゲットと特別なバッキングプレート間に使用する適当な中間層の選択に当たっては、ターゲット及びバッキングプレートの組成物のいずれか、好ましくは両方に可溶性の材料を選択するのが望ましいであろう。例えば、主にアルミニウム(重量による)を含むターゲットを利用する場合、主にニッケル又はチタン(重量による)を含む中間層を利用するのが望ましいであろう。ある側面において、ターゲットは(本質的に)アルミニウムからなり、中間層は(本質的に)ニッケル又はチタンからなる。
【0021】
ターゲットとバッキングプレート間に接着を形成する方法としてHIPを前述したが、本発明の方法論はターゲットをバッキングプレートに接着するその他の方法と併せても使用できることは理解されるはずである。例えば、爆着技術を用いてCu含有ターゲットをCuCrNiSiバッキングプレートに接着してもよい。一例の爆着技術は、99.9999%のCuターゲットとCuCrSiNiバッキングプレート間に少なくとも約45ksi(特別の側面では約47ksi)の概算接着強さを形成し、最大ターゲット粒径約38μm〜約45μm、平均ターゲット粒径約45μm以下(典型的には約41μm以下)を維持する。爆着技術は、バッキングプレートの化学表面処理をしなくても、またバッキングプレートとターゲット間に中間層がなくても使用できる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明のターゲット/バッキングプレート構造物の一例を示す断面図である。
【図2】図1の構造物の平面図である。図1の断面図は図2の線1−1に沿うものである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ターゲット/バッキングプレート構造物であって、
銅含有ターゲット;
銅、クロム、ニッケル及びケイ素のそれぞれを少なくとも約0.1重量%含むバッキングプレート;
80μm未満のターゲット内平均粒径;及び
少なくとも約20ksiのターゲットとバッキングプレート間の接着強さ
を有する構造物。
【請求項2】
ターゲットとバッキングプレート間に中間層をさらに含み、前記中間層は、ターゲット及びバッキングプレートのどちらとも異なる組成物を含む、請求項1に記載の構造物。
【請求項3】
中間層が約0.1μm〜約20μmの厚さを含む、請求項2に記載の構造物。
【請求項4】
中間層が、銀、銅、ニッケル、スズ及びインジウムの一つ以上を含む、請求項2に記載の構造物。
【請求項5】
中間層が銀を含む、請求項4に記載の構造物。
【請求項6】
中間層が銅を含む、請求項4に記載の構造物。
【請求項7】
中間層がニッケルを含む、請求項4に記載の構造物。
【請求項8】
中間層がスズを含む、請求項4に記載の構造物。
【請求項9】
中間層がインジウムを含む、請求項4に記載の構造物。
【請求項10】
中間層が本質的に、銀、銅、ニッケル、スズ及びインジウムの一つ以上からなる、請求項2に記載の構造物。
【請求項11】
中間層が、銀、銅、ニッケル、スズ及びインジウムの一つ以上からなる、請求項2に記載の構造物。
【請求項12】
ターゲット内の実質的に全ての粒子が80μm未満である、請求項1に記載の構造物。
【請求項13】
ターゲット内の平均粒径が約45μm以下である、請求項1に記載の構造物。
【請求項14】
ターゲットから中間層を介してバッキングプレートまでの接着強さが少なくとも約45ksiである、請求項13に記載の構造物。
【請求項15】
ターゲット内の最大粒径が約45μm以下である、請求項13に記載の構造物。
【請求項16】
バッキングプレートが本質的に、銅、クロム、ニッケル及びケイ素からなる、請求項1に記載の構造物。
【請求項17】
バッキングプレートが本質的に、銅、クロム、ニッケル及びケイ素からなり、
約2重量%〜約3重量%のニッケル;
約0.4重量%〜約0.8重量%のケイ素;及び
約0.1重量%〜約0.8重量%のクロム
を含む、請求項1に記載の構造物。
【請求項18】
バッキングプレートが、銅、クロム、ニッケル及びケイ素からなる、請求項17に記載の構造物。
【請求項19】
銅含有ターゲットが、99.9重量%を超える銅純度を有する、請求項1に記載の構造物。
【請求項20】
銅含有ターゲットが、99.995重量%を超える銅純度を有する、請求項1に記載の構造物。
【請求項21】
銅含有ターゲットが、99.9999重量%以上の銅純度を有する、請求項1に記載の構造物。
【請求項22】
ターゲット/バッキングプレート構造物であって、
主にアルミニウムを含むターゲット;
バッキングプレート;及び
前記ターゲットとバッキングプレート間に中間層(前記中間層は主にニッケル又はチタンを含む)
を有する構造物。
【請求項23】
中間層が主にニッケルを含む、請求項22に記載の構造物。
【請求項24】
中間層が本質的にニッケルからなる、請求項22に記載の構造物。
【請求項25】
中間層がニッケルからなる、請求項22に記載の構造物。
【請求項26】
中間層が主にチタンを含む、請求項22に記載の構造物。
【請求項27】
中間層が本質的にチタンからなる、請求項22に記載の構造物。
【請求項28】
中間層がチタンからなる、請求項22に記載の構造物。
【請求項29】
ターゲット/バッキングプレート構造物の形成法であって、
ターゲットを用意し(前記ターゲットは第一の組成物のものであり第一の接着面を有する);
バッキングプレートを用意し(前記バッキングプレートは前記第一の組成物とは異なる第二の組成物のものであり第二の接着面を有する);
前記第一及び第二の接着面の一方又は両方の上に中間層組成物を形成し(前記中間層組成物は主に前記第一及び第二の組成物の一方又は両方に可溶性の材料を含む);そして
前記ターゲットを前記バッキングプレートに前記中間層組成物を介して接着させる(前記中間層組成物は、接着されたターゲットとバッキングプレート間に中間層として存在する)
ことを含む方法。
【請求項30】
接着が熱間静水圧加圧を含む、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
接着が爆着を含む、請求項29に記載の方法。
【請求項32】
中間層組成物が、ターゲットをバッキングプレートに接着する前に第一の接着面上だけに形成される、請求項29に記載の方法。
【請求項33】
中間層組成物が、ターゲットをバッキングプレートに接着する前に第二の接着面上だけに形成される、請求項29に記載の方法。
【請求項34】
中間層組成物が、ターゲットをバッキングプレートに接着する前に第一及び第二の接着面上の両方に形成される、請求項29に記載の方法。
【請求項35】
ターゲットが99.995%を超える純度を有する銅を含み、バッキングプレートがCuCrNiSiを含み、中間層組成物の形成が銅を第一及び第二の接着面上の両方にイオンメッキすることを含む、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
バッキングプレートがCuCrNiSiを含み、ターゲットをバッキングプレートに接着する前に中間層組成物が第二の接着面上に形成される、請求項29に記載の方法。
【請求項37】
中間層組成物を第二の接着面上に形成する前に酸化物が第二の接着面の全体を覆っており、中間層組成物を第二の接着面上に形成する前に第二の接着面を化学処理にかけて酸化物を破壊することをさらに含む、請求項36に記載の方法。
【請求項38】
化学処理が酸化物をフッ化水素酸に当てることを含む、請求項37に記載の方法。
【請求項39】
化学処理が酸化物をフッ化水素酸と硝酸の組合せに当てることを含む、請求項37に記載の方法。
【請求項40】
ターゲットが、アルミニウム、タンタル、チタン及び銅の一つ以上を含む、請求項29に記載の方法。
【請求項41】
ターゲットがアルミニウムを含む、請求項29に記載の方法。
【請求項42】
ターゲットが本質的にアルミニウムからなる、請求項29に記載の方法。
【請求項43】
中間層組成物が本質的にニッケル又はチタンからなる、請求項42に記載の方法。
【請求項44】
ターゲットがアルミニウムからなる、請求項29に記載の方法。
【請求項45】
ターゲットがタンタルを含む、請求項29に記載の方法。
【請求項46】
ターゲットが本質的にタンタルからなる、請求項29に記載の方法。
【請求項47】
ターゲットがタンタルからなる、請求項29に記載の方法。
【請求項48】
ターゲットがチタンを含む、請求項29に記載の方法。
【請求項49】
ターゲットが本質的にチタンからなる、請求項29に記載の方法。
【請求項50】
ターゲットがチタンからなる、請求項29に記載の方法。
【請求項51】
ターゲットが銅を含む、請求項29に記載の方法。
【請求項52】
ターゲットが本質的に銅からなる、請求項29に記載の方法。
【請求項53】
バッキングプレートが本質的に、銅、クロム、ニッケル及びケイ素からなる、請求項52に記載の方法。
【請求項54】
中間層組成物が本質的に、銀、銅、ニッケル、スズ及びインジウムの一つ以上からなる、請求項53に記載の方法。
【請求項55】
接着後のターゲット内の平均粒径が80μm未満である、請求項54に記載の方法。
【請求項56】
接着後のターゲット内の平均粒径が約45μm以下である、請求項54に記載の方法。
【請求項57】
接着がターゲットから中間層を介してバッキングプレートまでの接着を形成し、少なくとも約20ksiの接着強さを有する、請求項56に記載の方法。
【請求項58】
接着がターゲットから中間層を介してバッキングプレートまでの接着を形成し、少なくとも約45ksiの接着強さを有する、請求項56に記載の方法。
【請求項59】
ターゲットが銅からなる、請求項29に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2007−502366(P2007−502366A)
【公表日】平成19年2月8日(2007.2.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−523291(P2006−523291)
【出願日】平成16年8月10日(2004.8.10)
【国際出願番号】PCT/US2004/025801
【国際公開番号】WO2005/019493
【国際公開日】平成17年3月3日(2005.3.3)
【出願人】(500575824)ハネウェル・インターナショナル・インコーポレーテッド (1,504)
【Fターム(参考)】