説明

ダイズペプチド含有豆腐

【課題】豆腐本来の風味を損なうことなく、舌触りのなめらかなクリーミーな豆腐を提供すること、及び、該豆腐を製造するにあたって、特別な処理を行わずに製造する方法を提供すること。
【解決手段】ダイズタンパク質のサーモリシン加水分解物を含有してなる豆腐、ならびに、豆乳を凝固させて製造する豆腐の製造方法であって、前記豆乳がダイズタンパク質のサーモリシン加水分解物を含有することを特徴とする、豆腐の製造方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、豆腐及びその製造方法に関する。さらに詳しくは、舌触りがなめらかでクリーミーな食感を呈し、かつ風味の良い豆腐、及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
豆腐は、日本の伝統的な食品であり、しかも健康食品として注目されているが、一方ではその味がある程度決まっており多様性を形成しにくいことから、その消費量にも限界がある。また、豆乳を凝固させるためには、にがりが必要であるが、にがりに起因する風味が残存し、またなめらかさが不足するなど、風味や食感に課題がある。
【0003】
そこで、添加物を加えたり、豆乳粒子を微細化したりする等の工夫をして、食感や味を多様化した豆腐が検討されている。例えば、豆腐に真珠粉末を含有させることにより、ダイズに由来する成分に加えてカルシウム成分の摂取が可能となり、かつ、豆腐の肌理が細かくなることから、食感や弾力性にも優れるという技術が報告されている(特許文献1参照)。特許文献2では、豆腐の凝固力を補うために豆乳に増粘多糖類とコラーゲンを添加する技術が開示されている。また、豆乳粒子の微細化の比率を高めることにより、ミルキーでまろやかな豆腐を製造できる方法についても報告されている(特許文献3参照)。
【特許文献1】特開2003−189814号公報
【特許文献2】特開2006−217802号公報
【特許文献3】特開2002−262806号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1のように、豆腐原料と添加物の由来が異なると豆腐本来の風味が損なわれたり、特許文献2のように、にがりに起因する風味を低減させるためにコラーゲンと増粘多糖類を添加すると風味はよいものの必要以上に弾力がついてしまい、クリーミーなまろやかさが失われたりするという問題がある。また、特許文献3に記載の豆乳粒子の微細化技術は、高温での処理や高圧での処理を行なうために豆乳の風味が消失しやすく、好ましい方法とは言えない。
【0005】
本発明の課題は、豆腐本来の風味を損なうことなく、舌触りのなめらかなクリーミーな豆腐を提供すること、及び、該豆腐を特別な処理を行わずに製造する方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、上記課題を解決する為に検討を重ねた結果、豆乳をにがりで凝固させる際に、豆乳に特定のダイズペプチドを含有させることにより、豆腐本来の風味を損なわずに、舌触りのなめらかなクリーミーな豆腐を製造することが可能であることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】
即ち、本発明は、
〔1〕 ダイズタンパク質のサーモリシン加水分解物を含有してなる豆腐、ならびに
〔2〕 豆乳を凝固させる豆腐の製造方法であって、前記豆乳がダイズタンパク質のサーモリシン加水分解物を含有してなる、豆腐の製造方法
に関する。
【発明の効果】
【0008】
本発明の豆腐は、豆腐本来の風味を損なうことなく、舌触りのなめらかなクリーミーな豆腐であり、また本発明の製造方法により、豆腐本来の風味を損なうことなく、舌触りのなめらかなクリーミーな豆腐を製造することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明の豆腐は、ダイズタンパク質のサーモリシン加水分解物(以下、サーモリシン加水分解物という)を含有することに大きな特徴を有し、豆乳をにがりで凝固させる際に、豆乳にサーモリシン加水分解物を含有させる方法により製造することができる。
【0010】
豆腐の一般的な製造方法は、次の通りである。即ち、原料のダイズを水に浸漬させた後、そのダイズを加水しながら磨砕して呉汁を得る工程(工程A)、得られた呉汁を加熱し、生成したおからを分離して豆乳を得る工程(工程B)、得られた豆乳に適量の凝固剤を添加、攪拌して凝固させる工程(工程C)により構成される。これらの工程のうち、工程Cでは、にがり(塩化マグネシウム)が豆乳のタンパク質凝固を仲介することが一般的に知られているが、本発明では、豆乳を凝固させる際にサーモリシン加水分解物を存在させることにより、詳細なる理由は不明なるも、該分解物がマグネシウムの豆乳への可溶化を促進して、豆乳のタンパク質凝固がより均一に行われることになる。その結果、凝固物(蛋白質−マグネシウム−蛋白質の複合体)の粒子が細かくなり、より肌理の細かい構造が形成されることになり、舌触りがなめらかなクリーミーな豆腐が得られると推定される。
【0011】
また、サーモリシン加水分解物はダイズタンパク質の分解物であり、豆腐の原料であるダイズと由来が同じであることから、豆乳との親和性がよく、高含量添加しても豆腐の風味を損なう恐れがない。
【0012】
本発明におけるサーモリシン加水分解物は、ダイズタンパク質をサーモリシンにより加水分解することにより得られる。
【0013】
ダイズタンパク質は、ダイズ植物に由来するタンパク質であれば特に限定されないが、ダイズ植物の種子に由来するタンパク質であることが好ましい。
【0014】
従って、本発明においては、ダイズ植物そのものやダイズ植物の種子そのもの、あるいは該植物や該種子の破砕物又は粉砕物等を、ダイズタンパク質として用いてもよいが、好ましくはダイズ植物中の全成分からタンパク質成分を分離、精製したもの、より好ましくはダイズ植物の種子中の全成分からタンパク質成分を分離、精製したものが用いられる。このように分離、精製して得られたダイズタンパク質は、ダイズ植物又はダイズ植物の種子中に含まれる実質的に全種類のタンパク質を含むものでもよく、また、一部の種類のタンパク質を含むものであってもよい。
【0015】
ダイズタンパク質としては、市販品も好適に用いられ得、例えば、日清コスモフーズ(株)、ADMファーイースト(株)、昭和産業(株)、不二製油(株)、(株)光洋商会等の製造業者又は供給業者から容易に入手可能である。
【0016】
なお、本明細書において、ダイズ植物の種子とは、ダイズ種子と通常呼ばれる構造物全体を指すのみならず、例えば、脱皮ダイズ種子、脱脂ダイズ種子(粉末)、ダイズ種子全体より得られる雪花菜(オカラ)等でもあり得る。
【0017】
サーモリシン(EC3.4.24.27)は、Bacillus thermoproteolyticusという耐熱性菌によって生産される耐熱性のプロテアーゼである。サーモリシンは一般に、大きな側鎖をもった疎水性のアミノ酸残基(例えば、イソロイシン、ロイシン、バリン、フェニルアラニン、メチオニン、アラニン等)のアミノ基側のペプチド結合を切断することが知られている。
【0018】
サーモリシンは、市販品も好適に用いられ得、大和化成(株)等の製造業者から容易に入手可能である。また、本発明においては、サーモリシンと同等のペプチド切断特性(切断配列特異性等)を有するプロテアーゼとして当該分野で公知のプロテアーゼを、サーモリシンとして用いることができる。
【0019】
なお、本発明では、ダイズタンパク質を加水分解する際に、本発明の効果を損なわない範囲で、サーモリシン以外の他のプロテアーゼを使用してもよい。他のプロテアーゼとしては、特に限定されず、例えば、パパイン、ブロメライン、トリプシン、キモトリプシン、パンクレアチン、スブリチン等が挙げられる。これらは、1種類又は2種以上を組み合わせてサーモリシンと併用してもよい。
【0020】
ダイズタンパク質をサーモリシンで加水分解する場合に用いられる反応条件は、特に制限されず、技術常識に従って当業者により適宜選択され得る。例えば、市販のサーモリシンを使用する場合には、その使用説明書に従って使用することができる。具体的な例としては、水等の溶媒に、ダイズタンパク質濃度が、好ましくは0.1〜30%(w/v)、より好ましくは1〜10%(w/v)程度となるようにダイズタンパク質又はダイズタンパク質を含む原料を懸濁し、この懸濁液に、好ましくは0.001〜3%(w/v)、より好ましくは0.01〜0.125%(w/v)程度となるようにサーモリシンを加えて加水分解反応を行う態様が挙げられる。反応温度としては、30〜80℃が好ましく、40〜70℃がより好ましく、50〜60℃がさらに好ましい。また、反応時間としては、2〜30時間が好ましく、3〜24時間がより好ましく、10〜20時間がさらに好ましく、12〜18時間がさらに好ましい。反応液のpHとしては、サーモリシンの至適pHであるpH7.0〜8.5付近であることが好ましい。
【0021】
反応の停止手段についても、特に制限はなく、公知の手段を用いることができる。かかる手段としては、例えば、加熱処理等が挙げられる。具体的には、上記反応物を80〜100℃程度の温度で好ましくは3〜20分間、より好ましくは5〜15分間加熱処理すればよく、85℃で15分間の加熱処理や100℃で5分間の加熱処理により、反応物中に含まれるサーモリシンを失活させることができる。
【0022】
上記のような加水分解反応により得られるサーモリシン加水分解物は、必要に応じて、当業者に公知の任意の方法によりさらに処理され得る。例えば、ろ過等の処理により、該加水分解物中の大きな固体粒子を取り除くことが好ましい。ろ過条件等は、特に制限されず、技術常識に従って当業者により適宜選択され得る。例えば、ろ紙が目詰まりを起こしやすい場合等には、ろ過助剤等も好適に用いられ得る。
【0023】
また、前記加水分解物を減圧濃縮し、次いで凍結乾燥することにより、粉末化することもできる。減圧濃縮及び凍結乾燥の際に使用される条件や機器類は、特に制限されず、技術常識に従って当業者により適宜選択され得る。このようにして粉末化された加水分解物は、そのまま又は水等の溶媒に溶かして、用いることができる。
【0024】
サーモリシン加水分解物は、ダイズタンパク質をサーモリシンで加水分解することにより生じた多種多様なペプチドを実質的に全て含んだ状態であってもよいし、又は、そのような多種多様なペプチドを、公知の方法で、さらに分画、精製して得られる一部分であってもよい。しかし簡便には、ダイズタンパク質をサーモリシンで加水分解して得られる、多種多様なペプチドを実質的に全て含んだ状態でそのまま用いる。
【0025】
本発明では、サーモリシン加水分解物として、市販品である「コラプラスTMN」(ロート製薬社製)を用いることができる。
【0026】
「コラプラスTMN」は、ロイシン、グルタミン酸、ヒスチジン、アラニンがつながったテトラペプチドLEHA(Leu-Glu-His-Ala)を0.1重量%以上含有し、細胞におけるコラーゲンやヒアルロン酸の産生を促進する機能を有するペプチドであるが(WO 2007/049400号公報参照)、詳細な理由は不明なるも、にがりの主成分であるマグネシウムをキレートし、相互作用することにより、豆乳を凝固させる際に使用する、にがりの可溶化を促進することができると推定される。
【0027】
本発明におけるサーモリシン加水分解物の平均分子量は、好ましくは300〜10000である。該平均分子量は、より高い効果を得る観点から、より好ましくは400〜5000であり、さらに好ましくは500〜3500であり、さらにより好ましくは550〜3200である。サーモリシン加水分解物の平均分子量は、当業者に公知の任意の方法によりに測定され得、例えば、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)法により測定され得る。本明細書において、GPC法により測定される平均分子量は「ピーク平均分子量」を意味し、「ピーク平均分子量」とは、クロマトグラムのピークトップ(最も強い強度のピーク)の溶出時間に対応する分子量を意味する。
【0028】
豆乳中のサーモリシン加水分解物の含有量は、豆乳の凝固を阻害しない濃度という観点から、豆乳のダイズ固形成分100重量部に対して、好ましくは0.01〜50重量部、より好ましくは1.0〜20重量部、さらに好ましくは3.0〜10重量部である。
【0029】
本発明における豆腐の製造方法の一例としては、原料のダイズを水に浸漬させた後、そのダイズを加水しながら磨砕して呉汁を得る工程(工程A)、得られた呉汁を加熱し、生成したおからを分離して豆乳を得る工程(工程B)、得られた豆乳に凝固剤及びサーモリシン加水分解物を添加、攪拌して凝固させる工程(工程C)を含む製造方法が例示できる。
【0030】
本発明においては、工程(A)及び工程(B)を行う方法は特に限定されず、当業者に公知の方法を適宜選択して行うことができる。
【0031】
工程(B)で得られる豆乳のダイズ固形成分含有量は、適度な強度で豆乳の凝固が起こりやすい観点から、好ましくは5〜30重量%、より好ましくは8〜15重量%である。なお、豆乳のダイズ固形成分含有量が上記範囲内であれば、本発明においては、工程(B)で得られる豆乳として市販品も利用することができ、そのまま又は適宜、加熱してから工程(C)に供してもよい。
【0032】
工程(C)は、工程(B)で得られた豆乳に凝固剤及び前記サーモリシン加水分解物を添加、攪拌して凝固させる工程である。
【0033】
凝固剤としては、特に制限はなく公知の凝固剤が挙げられ、工程(B)で得られた豆乳のダイズ固形成分含有量に応じて、当業者の技術常識に従って、適宜、豆乳に添加される。
【0034】
なお、凝固剤とサーモリシン加水分解物の重量比(凝固剤/サーモリシン加水分解物)は、凝固剤の可溶化を促進する観点から、0.05〜500が好ましく、0.1〜5.0がより好ましい。
【0035】
凝固剤とサーモリシン加水分解物の豆乳への添加は、サーモリシン加水分解物の凝固剤の可溶化促進効果がより顕著に表れることから、予め、サーモリシン加水分解物を豆乳へ添加して完全に溶解させてから、凝固剤を添加することが好ましい。
【0036】
サーモリシン加水分解物及び凝固剤が添加された豆乳の攪拌に用いられる装置としては、特に限定はなく、公知の攪拌機を用いることができる。
【0037】
かくして、ダイズタンパク質のサーモリシン加水分解物を含有する豆腐が得られるが、本発明の豆腐は、豆腐本来の風味を損なわずに、舌触りのなめらかなクリーミーな食感を呈することから、絹ごし豆腐、木綿豆腐、寄せ豆腐、ザル豆腐、充填豆腐などの豆腐として好適に用いられる。さらに、本発明の豆腐は、焼き豆腐や揚げ豆腐、油揚げ、がんもどき等の豆腐加工食品にも好適に利用される。
【実施例】
【0038】
以下、本発明を実施例、比較例及び参考例に基づいて説明するが、本発明はこれらの実施例等によりなんら限定されるものではない。
【0039】
〔ダイズペプチドの分子量〕
ダイズペプチドを25mM Tris-HCl緩衝液(150mM NaCl含有、pH7.5)に溶解し、1mg/mLの被験溶液を調製する。HPLCカラム Superdex peptide HR(10mm I.D.×30cm,Amersham Biosciences社製)を同じ緩衝液で平衡化し、このカラムに被験溶液を100μL注入する。カラムの流速は0.5mL/分、カラム温度は室温、ペプチドの検出は214nmで行い、溶出時間から分子量分布及びピーク平均分子量を推定する。なお、分子量既知のペプチド標品として、Cytochrome C(シグマ社製、分子量12327)、Aprotinin(シグマ社製、分子量6518)、Hexaglycine(シグマ社製、分子量360)、Triglycine(シグマ社製、分子量189)、及びGlycine(シグマ社製、分子量75)を用いた。
【0040】
実施例1及び比較例1〜2
市販の無調整豆乳〔ダイズ固形成分含有量10.5(w/v)%、井村屋製菓社製〕100mLを温度75℃になるまで緩やかに加熱後、加熱を止めてから、表1に示すペプチド 1.0g(ダイズ固形成分100重量部に対して9.5重量部)を添加して溶解させた。その後、にがり〔塩化マグネシウム含有量:7.7(w/v)%、赤穂化成社製〕6mLを添加し、3分間放置して豆腐が固まり始めたのを確認後、さらし布を敷いたざるに入れて10分間重しをし、冷蔵庫で1時間ほど冷却して、実施例1及び比較例1〜2の豆腐を得た。
【0041】
参考例1
ペプチドを添加しない以外は、実施例1と同様にして、参考例1の豆腐を得た。
【0042】
試験例1〔官能試験〕
実施例1、比較例1〜2及び参考例1の豆腐について、パネラー5名による官能試験を行った。即ち、舌触りのなめらかさ(クリーミー感)、風味(呈味)、総合的な好ましさ(嗜好)の3項目について、項目毎に最も優れているものをパネラーに選択してもらい、その回答数を合計した。結果を表1に示す。
【0043】
【表1】

【0044】
実施例1の豆腐は、比較例1〜2及び参考例1の豆腐に比べて、舌触りのなめらかさ、及び風味に優れ、総合的な好ましさが高い製品になっていることが分かる。一方、同じダイズタンパク由来のペプチドを含有する比較例1の豆腐は、全項目において劣る結果となり、同じダイズペプチドであっても分子量の差異か脱臭率の違いが要因であるかは定かではないが、豆腐の風味維持に適さないものがあることが分かり、サーモリシン分解物に、豆腐本来の風味を損なわずに、舌触りのなめらかなクリーミーな食感を提供する、肌理の細かい構造を保持する作用があることが示唆される。
【0045】
以下、本発明の豆腐の製造例1を示す。
【0046】
(製品例1:絹ごし豆腐)
市販の無調整豆乳〔ダイズ固形成分含有量10.5(w/v)%、井村屋製菓社製〕100mLを温度75℃になるまで緩やかに加熱後、加熱を止めてから、表1に示すペプチド 1.0g(ダイズ固形成分100重量部に対して9.5重量部)を添加して溶解させる。その後、にがり〔塩化マグネシウム含有量:7.7(w/v)%、赤穂化成社製〕6mLを添加し、1時間ほど熟成するまで放置する。これを5分間流水に曝して、絹ごし豆腐を製造する。
【産業上の利用可能性】
【0047】
本発明の豆腐は、舌触りがなめらかなクリーミーな食感を呈し、かつ風味も優れていることから、通常の食事において食する豆腐としての利用に好適である。さらに、本発明の豆腐は、焼き豆腐や揚げ豆腐、油揚げ、がんもどき等の豆腐加工食品にも好適に利用される。さらに、本発明の製造方法は、ゲル状ダイズ食品等の食品分野に好適に使用される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ダイズタンパク質のサーモリシン加水分解物を含有してなる豆腐。
【請求項2】
豆乳を凝固させる豆腐の製造方法であって、前記豆乳がダイズタンパク質のサーモリシン加水分解物を含有してなる、豆腐の製造方法。
【請求項3】
ダイズタンパク質のサーモリシン加水分解物の含有量が、豆乳のダイズ固形成分100重量部に対して0.01〜50重量部である、請求項2記載の製造方法。