説明

ダイレクト箔プリント装置

【課題】安定した高品質の印刷を行うことができ、しかもモータの数を減らして安価に実現することが可能なダイレクト箔プリント装置を提供する。
【解決手段】ヘッドユニット20を水平方向に搬送する第1の駆動手段と、ヘッドユニット20を垂直方向に移動させる第2の駆動手段とを有する。ヘッドユニット20は、ホットスタンプ箔40が巻回された箔供給ローラ35と、転写が終了した箔40を巻き取る箔巻取ローラ36と、箔供給ローラ35から箔巻取ローラ36へ至る箔40を被転写材53に対して押える箔押えローラ31,32とを備える。ヘッドユニット20を下降させて箔押えローラ31,32でホットスタンプ箔40を被転写材53に対して押えた状態で、ヘッドユニット20を搬送すると、箔押えローラ31,32がヘッドユニット20の動きと連動して回転し、箔供給ローラ35から箔巻取ローラ36へホットスタンプ箔40が送られる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サーマルヘッドの発熱によりホットスタンプ箔を被転写材に直接転写するダイレクト箔プリント装置に関する。
【背景技術】
【0002】
被転写材に箔を転写する方法として、従来から箔押(ホットスタンピング)が知られている。この方法は、ベースフイルム、離型層、着色層、蒸着層、及び接着層からなるホットスタンプ箔を、予め所望パターンを形成した専用の金属型で熱圧着することにより、ベースフイルム以外の離型層、着色層、蒸着層及び接着層からなる箔層を軟化させて箔を被転写材に転写する方法である(特許文献1参照)。また、箔抜きリボンを利用して、サーマルヘッドでホットスタンプ箔から所望パターン以外の箔を抜き取った転写箔を作成し、これを被転写材に箔転写させるようにしたホットスタンピング法が知られている(特許文献2参照)。
【0003】
しかしながら、従来から一般に行われている箔押では、専用の型で熱圧着することにより箔転写を行うため、装置自体が大型となるばかりか、印刷パターンの違いにより別個の型が必要となり、コストがかかる。
【0004】
一方、前記特許文献2のホットスタンピング法は、転写箔作成と箔転写の2工程を必要とするものの、一品一様の箔転写が安価な機構や技術で実現できるという利点がある。しかし、本方式は、ホットスタンプ箔から所望パターン以外の箔を抜き取るので、印字率が通常印刷時と逆になり、通常印刷時の印字率が10〜15%であるのに対し、本方式では印字率が85〜90%となる。このため、特に、転写箔を連続して作成するときは、サーマルヘッドの過熱現象が生じ、これが原因で所望パターン以上の箔を抜き取る等の現象が発生する。この結果、転写箔で形成される文字や図形が不鮮明になったりする。
【0005】
そこで、本発明者らは、従来の技術常識にこだわらず、箔押とは全く異なる分野の技術であるサーマルヘッドを利用すれば、ホットスタンプ箔の所望パターン部分の箔を被転写材に直接箔転写が可能であることを見出し、ホットスタンプ箔用のダイレクト箔プリント装置の発明を出願した(特許文献3参照)。このダイレクト箔プリント装置は、ホットスタンプ箔の所望パターン部分の箔を被転写材に直接箔転写するもので、1工程で一品一様の箔転写が安価な機構や技術で実現できる。しかも、本装置を前記ホットスタンピング法での転写箔作成に利用するときは、安価な箔抜き用被転写材に箔転写することにより、専用の箔抜きリボンなくして箔抜きが可能となる。
【0006】
【特許文献1】特開平7−186523号公報
【特許文献2】特許第3270822号公報
【特許文献3】特開2005−169858号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記のようなダイレクト箔プリント装置の実用化に向けて、本発明者らは種々の検討を行った。その結果、安定したしかも高品質の印刷を行うためには、被転写材に対して箔をサーマルヘッド付近でしっかりと押さえることが重要であるという結論に達した。また一方で、ダイレクト箔プリント装置には駆動源としていくつかのモータが設けられるが、これらのモータが装置のコストに占める割合は高いことから、コスト低減のためにモータの数を如何にして最小限とするかについても検討を行った。その結果、箔の送り機構を工夫することでモータを省略できることを見い出した。
【0008】
本発明は、上述した背景の下に生み出されたものであって、その課題とするところは、安定した高品質の印刷を行うことができ、しかもモータの数を減らして安価に実現することが可能なダイレクト箔プリント装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係るダイレクト箔プリント装置は、サーマルヘッドと、このサーマルヘッドにより被転写材へ転写されるホットスタンプ箔が巻回された箔供給ローラと、箔供給ローラから供給されて転写が終了したホットスタンプ箔を巻き取る箔巻取ローラと、箔供給ローラから箔巻取ローラへ至るホットスタンプ箔を被転写材に対して押える箔押えローラとを有するヘッドユニットを備えている。そして、箔押えローラでホットスタンプ箔を被転写材に対して押えた状態で、ヘッドユニットを移動させることにより、箔押えローラがヘッドユニットの動きと連動して回転し、この箔押えローラの回転により箔供給ローラから箔巻取ローラへホットスタンプ箔が送られるようになっている。
【0010】
このようなダイレクト箔プリント装置においては、箔押えローラが、箔供給ローラから箔巻取ローラへ至るホットスタンプ箔を被転写材に対して押えるので、サーマルヘッド付近でホットスタンプ箔が被転写材に対して浮いた状態になることはなく、ホットスタンプ箔を被転写材に確実に密着させて熱転写を行うことができる。このため、転写が安定して行われ、転写された文字等の品質も向上する。また、箔押えローラでホットスタンプ箔を被転写材へ押圧した状態でヘッドユニットを移動させると、この移動と連動して箔押えローラが回転し、箔押えローラとホットスタンプ箔との間の摩擦のために、ホットスタンプ箔は箔押えローラの回転とともに巻き取り側へ送られる。したがって、箔押えローラを駆動するためのモータを省略することができる。
【0011】
本発明のダイレクト箔プリント装置は、電動式と手動式のいずれのタイプとしても実現することが可能である。電動式の場合は、ヘッドユニットを所定方向に搬送する第1の駆動手段と、ヘッドユニットを上記所定方向と垂直な方向に移動させる第2の駆動手段とを設ければよい。手動式の場合は、これらの駆動手段は不要である。
【0012】
本発明の好ましい実施形態においては、被転写材が載置される支持部の上面に滑り止め用シートが設けられる。これによると、ヘッドユニットの動きに連動して箔押えローラが回転しても、被転写材は滑り止め用シートにより動きを阻止され、ホットスタンプ箔だけが箔押えローラによって送られるので、被転写材への転写不良が発生せず、転写を確実に行うことができる。
【0013】
また、本発明の好ましい実施形態においては、サーマルヘッドと、当該サーマルヘッドに対し巻取側に位置する箔押えローラとの間に、サーマルヘッドを通過したホットスタンプ箔を被転写材から剥離して箔押えローラに導く箔剥離機構が設けられる。これによると、ホットスタンプ箔が被転写材から剥離するタイミングを最適に設定することができるので、所望パターン以外の部分の余分な箔層が転写されたり、所望パターン部分の箔層の転写が不完全になったりすることはなく、被転写材に形成される文字や図形の画質を向上させることができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、箔押えローラによりホットスタンプ箔を被転写材に密着させて安定した高品質の印刷を行うことができ、また、箔押えローラを駆動するためのモータが不要となるので、コストを低減して安価なダイレクト箔プリント装置を実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
図1は、本発明の第1実施形態に係る電動式のダイレクト箔プリント装置を示す概略構造図である。このダイレクト箔プリント装置Aは、電動スライダ10、ヘッドユニット20、固定台50、および支柱60を備えている。電動スライダ10は、固定台50に立設された支柱60に支持されており、電動スライダ10と固定台50との間にヘッドユニット20が配備されている。なお、本図はヘッドユニット20が水平方向の任意の位置にある状態を示している。
【0016】
電動スライダ10において、11はステッピングモータからなる第1モータ、12は第1モータ11の回転によって回転するリードスクリュー、13はリードスクリュー12の回転により水平方向に前進または後退するスライド部材、14はリードスクリュー12の一端を支持する支持部材、15はスライド部材13に連結されている取付部材である。16は取付部材15に設けられた初期位置検知用の切片、17は切片16を検知するフォトセンサからなる第3センサである。
【0017】
スライド部材13には、リードスクリュー12が貫通するネジ穴が形成されており、このネジ穴においてスライド部材13はリードスクリュー12とネジ結合されている。そして、リードスクリュー12の回転方向に応じて、スライド部材13は矢印の方向(左右方向)へ移動する。このとき、スライド部材13は、図示しないガイド部で案内されながら移動する。これによって、スライド部材13に連結されているヘッドユニット20は水平方向に移動する。21はステッピングモータからなる第2モータであって、取付部材15に取り付けられている。22は第2モータ21の回転によって回転するリードスクリュー、23はリードスクリュー22の回転により上昇または下降する昇降部材である。
【0018】
昇降部材23には、スライド部材13と同様に、リードスクリュー22が貫通するネジ穴が形成されており、このネジ穴において昇降部材23はリードスクリュー22とネジ結合されている。そして、リードスクリュー22の回転方向に応じて、昇降部材23は矢印の方向(上下方向)へ移動する。このとき、昇降部材23は図示しないガイド部で案内されながら移動する。これによって、昇降部材23に連結されているヘッドユニット20は垂直方向に移動する。
【0019】
ヘッドユニット20において、24は昇降部材23に固定されている取付部材であって、この取付部材24の下部には、弾性体であるスプリング27を介してサーマルヘッド30が設けられている。33はサーマルヘッド30を支持する部材(図示省略)に設けられた切片であって、取付部材24の下部に設けられたフォトセンサからなる第1センサ34により検知される。また、取付部材24の下部には、弾性体であるスプリング28、29を介して箔押えローラ31、32がそれぞれ設けられている。35はホットスタンプ箔40が巻回されている箔供給ローラ、36は転写が終了したホットスタンプ箔40を巻き取るための箔巻取ローラである。これらのローラは、ヘッドユニット20に設けられているフレーム(図示省略)に回転自在に取り付けられている。箔供給ローラ35に巻回されたホットスタンプ箔40は、巻き戻されることにより、順次、箔押えローラ31、サーマルヘッド30、箔押えローラ32を介して箔巻取ローラ36に巻き取られる。ヘッドユニット20の上部には、ユニットの上下方向の位置を検知するための切片25が設けられており、フォトセンサからなる第2センサ26がこの切片25を検知する。第2センサ26は、取付部材15に設けられている。
【0020】
51は固定台50の上に設けられた取付台であって、例えばゴム板から構成されている。52は取付台51の上面に設けられた滑り止め用シートであって、下面が接着剤により取付台51に固着されている。この滑り止め用シート52は、その上面が水平方向に対して非常に強い摩擦力を有していて、シート52上に載置される板状体(本発明の場合は後述する被転写材53)が水平方向に動くのを阻止する一方、板状体をめくれば簡単にこれを剥離できるような性質を有している。このような滑り止め用シート52としては、例えば、フジコピアン株式会社製の「フィックスフィルム」(FIX FILM;登録商標)を用いることができる。
【0021】
以上のダイレクト箔プリント装置Aにおいて、第1モータ11、リードスクリュー12およびスライド部材13は、本発明における第1の駆動手段の一実施形態を構成し、第2モータ21、リードスクリュー22および昇降部材23は、本発明における第2の駆動手段の一実施形態を構成し、固定台50および取付台51は本発明における支持部を構成している。通常状態においては、ヘッドユニット20はリードスクリュー22に対して上昇位置にあり、滑り止め用シート52から一定の距離を保って離間している。
【0022】
図2は、ホットスタンプ箔40の断面図を示している。ホットスタンプ箔40は長尺な帯状をしており、ベース層41と箔層42とからなる。ベース層41は、例えばポリエチレンテレフタール(PET)やポリプロピレン(PP)のフィルムからなる。箔層42は、例えばアクリル系樹脂やセルローズ系樹脂からなる離型層、一般のインキと同系統の樹脂からなる着色層、薄い金属膜層からなる蒸着層、アクリルやPETからなる接着層などを積層した構成からなる。ベース層41は被転写材に転写されずに残る部分であり、箔層42はベース層41から離れて被転写材に転写される部分である。図1では、ベース層41がサーマルヘッド30と対向し、箔層42が滑り止め用シート52と対向している。
【0023】
図3は、上述したダイレクト箔プリント装置Aの電気ブロック図を示している。1は装置全体の制御を行う制御部であって、CPUやメモリなどから構成されている。11は搬送用の第1モータ、21は昇降用の第2モータであって、これらは図1に示したものと同じものである。37は箔巻取ローラ36を回転させる巻取用モータであって、図1では図示が省略されているが、ヘッドユニット20に取り付けられている。30はサーマルヘッド、34は第1センサ、26は第2センサ、17は第3センサであって、これらは図1に示したものと同じものである。2はダイレクト箔プリント装置Aと接続される上位装置であって、例えばパーソナルコンピュータから構成され、入力部、記憶部、制御部および表示部を備えている。この上位装置2では、被転写材に転写する箔のパターン(文字や図形など)が作成され、そのデータがダイレクト箔プリント装置Aへ送られる。
【0024】
次に、ダイレクト箔プリント装置Aにより箔転写を行う場合の手順につき、図4〜図12を参照しながら説明する。まず、上位装置2において、転写しようとする印刷パターンを作成するとともに、印刷開始位置、印刷終了位置、印刷速度等の設定を行う。これらの準備が完了すると、図4に示すように、取付台51に固着された滑り止め用シート52の上に被転写材53を載置する。ここでは、被転写材53のサイズは、滑り止め用シート52のサイズ(例えばA4)と同じになっている。被転写材53は、滑り止め用シート52の水平方向の強力な摩擦力により位置決めされる。続いて、上位装置2からダイレクト箔プリント装置Aに印刷開始指令を与える。
【0025】
ダイレクト箔プリント装置Aに印刷開始指令が与えられると、搬送用の第1モータ11が正方向に回転し、これとともにリードスクリュー12が正方向に回転するので、スライド部材13は、初期位置(図12参照)から図4に示す印刷開始位置に至るまで、右方向へ移動する。この結果、取付部材15に取り付けられている第2モータ21、およびこの第2モータ21のリードスクリュー22に結合されているヘッドユニット20も右方向へ移動する。
【0026】
ヘッドユニット20が印刷開始位置まで移動すると、第1モータ11の回転が停止してヘッドユニット20は一旦静止し、替わって第2モータ21が正方向に回転する。これとともにリードスクリュー22が正方向に回転するので、図5に示すように、昇降部材23が下方向へ移動し、ヘッドユニット20は上昇位置から下降する。ヘッドユニット20が一定量下降すると、サーマルヘッド30と箔押えローラ31,32はホットスタンプ箔40を介して被転写材53に当接する。
【0027】
サーマルヘッド30と箔押えローラ31,32が被転写材53に当接した後も、第2モータ21は回転を継続し、図6に示すように、昇降部材23がさらに下方向へ移動する。この場合、ローラ31,32,35,36の位置は変化しないが、取付部材24だけは昇降部材23と連動して下方向へ移動する。このため、スプリング27〜29が取付部材24で圧縮されて縮み、サーマルヘッド30と箔押えローラ31,32は、一定の圧力でホットスタンプ箔40を被転写材53に対して押える。このとき、取付部材24とともに下降する第1センサ34が切片33を検知する。
【0028】
第1センサ34が切片33を検知すると、その時点から一定時間が経過するまで、引き続き第2モータ21は回転を継続する。このため、図7に示すように、昇降部材23および取付部材24がさらに下方向へ移動し、スプリング27〜29が取付部材24でさらに圧縮されて、サーマルヘッド30と箔押えローラ31,32の十分な押圧力が確保される。
【0029】
第1センサ34が切片33を検知した後、一定時間が経過すると第2モータ21は回転を停止し、替わって第1モータ11が再び正方向に回転する。このため、リードスクリュー12が正方向に回転し、図8に示すように、ヘッドユニット20は、スライド部材13とともに印刷開始位置(図7)から印刷終了位置(図9)に至るまで右方向へ移動する。この場合、箔押えローラ31,32は、スプリング28,29によりホットスタンプ箔40を介して被転写材53へ押圧されているので、ヘッドユニット20の右方向への移動と連動して矢印方向に回転する。
【0030】
箔押えローラ31,32が回転すると、これらのローラとホットスタンプ箔40との間の摩擦のために、ホットスタンプ箔40は箔供給ローラ35側から箔巻取ローラ36側へ送られる。すなわち、箔供給ローラ35が矢印方向に回転してホットスタンプ箔40が繰り出され、繰り出された箔40は、箔押えローラ31,32で送られて巻取用モータ37(図3)により回転している箔巻取ローラ36に巻き取られる。この過程において、サーマルヘッド30への通電が行われ、サーマルヘッド30に内蔵されている発熱体を印刷パターンに応じて発熱させることにより、当該パターンに対応するホットスタンプ箔40の箔層42(図2)を被転写材53に転写する。この結果、被転写材53の表面に所定の文字や図形などが印刷される。
【0031】
ヘッドユニット20が図9に示す印刷終了位置に至ると、第1モータ11が回転を停止してヘッドユニット20は静止し、替わって第2モータ21が逆方向に回転する。これとともにリードスクリュー22が逆方向に回転するので、図10に示すように、昇降部材23が上方向へ移動し、これと連動してヘッドユニット20も下降位置から上昇する。ヘッドユニット20が上昇すると、ユニット上部に設けられている切片25を第2センサ26が検知する。
【0032】
第2センサ26が切片25を検知すると、第2モータ21が回転を停止してヘッドユニット20は上昇位置で静止し、替わって第1モータ11が逆方向に回転する。これとともにリードスクリュー12が逆方向に回転するので、図11に示すように、ヘッドユニット20は、被転写材53から離間した状態で、スライド部材13とともに左方向へ移動する。そして、ヘッドユニット20が図12に示す初期位置まで戻ると、第3センサ17が切片16を検知し、第1モータ11が停止してヘッドユニット20は静止する。
【0033】
以上によって、ヘッドユニット20の1回の走査による箔転写が完了する。なお、被転写材53に転写される印刷パターンのサイズがサーマルヘッド30の発熱面積より大きくて、1回の走査で箔転写が終了しない場合は、電動スライダ10を図示しない駆動機構により紙面と垂直方向に移動させた後、上記と同様の手順に従って第1モータ11および第2モータ21を制御して、複数回の走査により箔転写を行えばよい。
【0034】
このようにして被転写材53に所定の印刷パターンが形成されると、ダイレクト箔プリント装置Aは、上位装置2から印刷終了指令を受けて動作を停止する。その後、被転写材53を滑り止めシート52から剥離して取り出し、一連の作業が終了する。
【0035】
図13は、以上説明した手順を表したフローチャートである。この手順は、ダイレクト箔プリント装置Aの制御部1に備わるCPUによって実行される。ステップS1で上位装置2から印刷開始指令が与えられると、第1モータ11を正転させてヘッドユニット20を前進させ(ステップS2)、ヘッドユニット20が印刷開始位置に至ると(ステップS3)、第1モータ11の回転を停止する(ステップS4)。続いて、第2モータ21を正転させてヘッドユニット20を下降させ(ステップS5)、第1センサ34が切片33を検知すると(ステップS6)、その時点から一定時間が経過するのを待ち(ステップS7)、一定時間が経過すると第2モータ21の回転を停止する(ステップS8)。
【0036】
次に、第1モータ11を再び正転させてヘッドユニット20を前進させ(ステップS9)、箔押えローラ31,32の回転によりホットスタンプ箔40を送りながら、サーマルヘッド30に通電してホットスタンプ箔40から被転写材53へ箔転写を行い、また巻取用モータ37を駆動して箔巻取ローラ36で転写後のホットスタンプ箔40を巻き取る(ステップS10)。そして、ヘッドユニット20が印刷終了位置まで移動すると(ステップS11)、第1モータ11を停止させる(ステップS12)。
【0037】
続いて、第2モータ21を逆転させてヘッドユニット20を上昇させ(ステップS13)、第2センサ26が切片25を検知すると(ステップS14)、第2モータ21の回転を停止し(ステップS15)、第1モータ11を逆転させてヘッドユニット20を後退させ(ステップS16)、ヘッドユニット20が初期位置に戻って第3センサ17が切片16を検知すると(ステップS17)、第1モータ11の回転を停止して(ステップS18)、1走査分の動作を終了する。走査を複数回行う場合は、図13の手順が走査回数分だけ繰り返し実行される。この場合、ヘッドユニット20を初期位置に戻す代わりに、次の印刷開始位置へ戻すようにしてもよい。これにより印刷時間を短縮することができる。
【0038】
このようにして、第1実施形態のダイレクト箔プリント装置Aによれば、サーマルヘッド30の両側において、箔押えローラ31,32がホットスタンプ箔40を被転写材53に対して押えるので、サーマルヘッド30付近でホットスタンプ箔40が被転写材53から浮いた状態になることはなく、ホットスタンプ箔40を被転写材53に確実に密着させて熱転写を行うことができる。このため、箔転写が安定して行われ、転写により形成される印刷パターンの品質も向上する。また、箔押えローラ31,32でホットスタンプ箔40を被転写材53に対して押えた状態でヘッドユニット20を搬送すると、この搬送と連動して箔押えローラ31,32が回転し、箔押えローラ31,32とホットスタンプ箔40との間の摩擦のために、ホットスタンプ箔40は箔押えローラ31,32の回転とともに巻き取り側へ送られる。
【0039】
本来、ホットスタンプ箔40を押えるために箔押えローラ31,32を設けた場合は、ホットスタンプ箔40がこれらのローラと被転写材53との間に挟持されることから、箔押えローラ31,32をモータで回転させないと、箔巻取ローラ36の回転だけではホットスタンプ箔40を巻き取ることができないが、本実施形態では、ヘッドユニット20の動きと連動して箔押えローラ31,32が回転するので、箔押えローラ31,32を回転させる駆動源が不要となり、これらのローラを駆動するためのモータを省略して、コストを低減することができる。
【0040】
また、被転写材53が載置される取付台51には滑り止め用シート52が設けられているので、ヘッドユニット20が移動して箔押えローラ31,32が回転しても、被転写材53は滑り止め用シート52の水平方向の強力な摩擦力によって動きを阻止され、ホットスタンプ箔40だけが箔押えローラ31,32によって送られるので、被転写材53への転写不良が発生せず、箔転写を確実に行うことができる。
【0041】
図14は、第1実施形態のダイレクト箔プリンタの他の例を示す要部拡大図であって、サーマルヘッド付近の構成を示している。ここでは、サーマルヘッド30と、このサーマルヘッド30に対し巻き取り側に位置する箔押えローラ32との間に、箔剥離バー38と箔剥離ローラ39とからなる箔剥離機構が設けられている。その他の構成については前記と同じである。箔剥離バー38は、サーマルヘッド30に固着されたJ字形のバーからなる。この箔剥離バー38の形状は、L字形やS字形など他の形状であってもよい。箔剥離ローラ39は、例えば、取付部材24に揺動自在に支持されたアーム(図示省略)の先端に取り付けられている。サーマルヘッド30を通過したホットスタンプ箔40は、箔剥離バー38の下端位置で被転写材53から剥離され、箔剥離ローラ39によって被転写材53から分離した状態で箔押えローラ32に導かれる。
【0042】
このような箔剥離機構を設けない場合は、サーマルヘッド30により所望パターンの箔層42(図2)が被転写材53に転写されたホットスタンプ箔40は、箔押えローラ32の位置で初めて被転写材53から剥離することになる。しかしながら、サーマルヘッド30から箔押えローラ32までは距離があることから、サーマルヘッド30により加熱され軟化したホットスタンプ箔40の接着層は、箔押えローラ32へ至るまでに冷却され硬化してしまう。このため、ホットスタンプ箔40と被転写材53間の接着力が強くなりすぎて、箔押えローラ32の部分でホットスタンプ箔40が被転写材53から剥離する際に、所望パターン部分の箔層だけでなくその周囲の箔層も被転写材53に接着状態で残存し、被転写材53に形成される文字や図形が不鮮明になって画質が低下するという問題が生じる。一方、ホットスタンプ箔40をサーマルヘッド30での加熱直後に剥離したのでは、ホットスタンプ箔40の接着層が軟化状態にあって箔層が被転写材53に充分接着していないために、所望パターン部分の箔層が被転写材53へ完全に転写されず、文字や図形が不鮮明になって画質が低下する。すなわち、サーマルヘッド30で熱転写をした後、ホットスタンプ箔40を被転写材53から剥離するタイミングが重要となり、このタイミングは早すぎても遅すぎてもいけない。
【0043】
そこで、図14のように、サーマルヘッド30と箔押えローラ32との間に、箔剥離バー38と箔剥離ローラ39とからなる箔剥離機構を設け、ホットスタンプ箔40をサーマルヘッド30から一定距離隔てた箔剥離バー38の下端位置で剥離させ、箔剥離ローラ39により被転写材53から分離した状態で箔押えローラ32に導くようにすれば、ホットスタンプ箔40が被転写材53から剥離するタイミングを最適に設定することができる。この結果、所望パターン以外の部分の余分な箔層が転写されたり、所望パターン部分の箔層の転写が不完全になったりすることはなく、被転写材53に形成される文字や図形が鮮明なものとなって、画質を向上させることができる。
【0044】
図15は、本発明の第2実施形態に係る手動式のダイレクト箔プリント装置を示す概略構造図である。このダイレクト箔プリント装置Bはヘッドユニット100を備えており、ヘッドユニット100は、筐体をなすフレーム101と、このフレーム101に取り付けられている以下の部品とから構成される。102はホットスタンプ箔113が巻回されている箔供給ローラ、103は箔供給ローラ102の回転軸、106は転写が終了したホットスタンプ箔113を巻き取るための箔巻取ローラ、107は箔巻取ローラ106の回転軸、110は箔供給ローラ102の付近に設けられた箔押えローラ、111は箔巻取ローラ106の付近に設けられた箔押えローラ、112は箔押えローラ110,111間に設けられたサーマルヘッドである。ホットスタンプ箔113は、図2のホットスタンプ箔40と同じものである。図15では、ホットスタンプ箔113のベース層がサーマルヘッド112と対向し、箔層が被転写材120と対向している。
【0045】
フレーム101には垂直方向の溝104が形成されており、この溝104の上端は開口105となっている。箔供給ローラ102は、その回転軸103を開口105から溝104へ挿入して溝104の底部に係止させることにより、回転自在に支持される。また、フレーム101には斜め方向の溝108が形成されており、この溝108は途中から垂直に立ち上がって上端は開口109となっている。なお、溝108を溝104と同様の垂直方向の溝としてもよい。箔巻取ローラ106は、その回転軸107を開口109から溝108へ挿入して溝108の底部に係止させることにより、回転自在に支持される。箔押えローラ110,111は、フレーム101の下部の所定位置に回転自在に取り付けられている。なお、箔巻取ローラ106と箔押えローラ111とは、ホットスタンプ箔113を介して接しており、箔押えローラ111が回転すると、これに追従して箔巻取ローラ106も回転するようになっている。
【0046】
120は被転写材、130は被転写材120が載置される取付台(支持部)である。ここでは、第1実施形態で示した滑り止め用シート52は省略されているが、第2実施形態の場合も、取付台130の上面に滑り止め用シートを固着し、このシートの上面に被転写材120を載置するのが好ましい。
【0047】
以上のようなダイレクト箔プリント装置Bにより箔転写を行う場合は、フレーム101を手で押えて、図16に示すように、ヘッドユニット100に対してP方向の押圧力を加えた状態で、ヘッドユニット100をF方向へ前進させる。この場合、箔押えローラ110,111は、P方向の押圧力によりホットスタンプ箔113を介して被転写材120へ押圧されているので、ヘッドユニット100のF方向への移動と連動して矢印方向に回転する。
【0048】
箔押えローラ110,111が回転すると、これらのローラとホットスタンプ箔113との間の摩擦のために、ホットスタンプ箔113は箔供給ローラ102側から巻取ローラ106側へ送られる。すなわち、箔供給ローラ102が矢印方向に回転してホットスタンプ箔113が繰り出され、繰り出されたホットスタンプ箔113は、箔押えローラ110,111で送られて箔巻取ローラ106に巻き取られる。この過程において、サーマルヘッド112に通電し、第1実施形態と同様に箔転写を行って、被転写材120に所定の文字や図形などを印刷する。なお、サーマルヘッド112へは上位装置から印刷パターンのデータが与えられるが、箔押えローラ110,111の回転とサーマルヘッド112による印刷タイミングとの間で同期をとる必要がある。このためには、箔押えローラ110,111の回転速度を検出するセンサ(例えばロータリエンコーダ)を設け、箔押えローラ110,111の回転速度に同期した電気信号(パルス)に基づいて、サーマルヘッド112の通電を制御すればよい。
【0049】
箔転写の過程においては、上述したように箔巻取ローラ106は箔押えローラ111に追従して回転するので、箔巻取ローラ106を駆動するためのモータを設ける必要はない。また、箔巻取ローラ106に巻き取られる転写済のホットスタンプ箔113の量が増えるに連れて、箔巻取ローラ106における巻取箔の外径寸法が一点鎖線で示すように大きくなると、回転軸107が溝108に沿って斜め上方へ移動し、箔巻取ローラ106はホットスタンプ箔113を介して常に箔押えローラ111と接する関係を維持する。この場合、溝108が斜めに形成されていることから、箔巻取ローラ106に巻き取られた箔がヘッドユニット100の外にはみ出ないようにすることができる。なお、巻取箔の外径寸法の大小にかかわらず、箔巻取ローラ106の被転写材120に対する押圧力が一定以上確保できる場合は、箔巻取ローラ106を箔押えローラとして機能させ、箔押えローラ111を省略することができる。箔供給ローラ102についても同様のことが言え、供給箔の外径寸法の大小にかかわらず、箔供給ローラ102の被転写材120に対する押圧力が一定以上確保できる場合は、箔供給ローラ102を箔押えローラとして機能させ、箔押えローラ110を省略することができる。このように箔供給ローラ102や箔巻取ローラ106を箔押えローラとして利用する場合は、各ローラ102,106がホットスタンプ箔113を介して被転写材120に直接接触し、ホットスタンプ箔113の各ローラ102,106への巻回方向、および各ローラ102,106の回転方向は、図16と逆方向になる。
【0050】
このようにして、第2実施形態のダイレクト箔プリント装置Bによれば、サーマルヘッド112の両側において、ホットスタンプ箔113が箔押えローラ110,111により被転写材120へ押圧されるので、サーマルヘッド112付近でホットスタンプ箔113が被転写材120から浮いた状態になることはなく、ホットスタンプ箔113を被転写材120に確実に密着させて熱転写を行うことができる。このため、箔転写が安定して行われ、転写により形成される印刷パターンの品質も向上する。また、箔押えローラ110,111でホットスタンプ箔113を被転写材120へ押圧した状態でヘッドユニット100を移動させると、この移動と連動して箔押えローラ110,111が回転し、箔押えローラ110,111とホットスタンプ箔113との間の摩擦のために、ホットスタンプ箔113は箔押えローラ110,111の回転とともに巻き取り側へ送られる。したがって、箔押えローラ110,111を回転させる駆動源が不要となるので、これらのローラを駆動するためのモータを省略して、コストを低減することができる。
【0051】
また、箔巻取ローラ106は、ホットスタンプ箔113を介して常に箔押えローラ111と接しており、箔押えローラ111の回転に追従して回転し転写済のホットスタンプ箔113を巻き取るので、箔巻取ローラ106を駆動するためのモータも不要となり、一層のコスト低減を図ることができる。さらに、手動式であることから、第1実施形態における搬送用の第1モータ11や昇降用の第2モータ21が不要となり、全体としてきわめてシンプルで安価な装置とすることができる。このような手動式のサーマルプリント装置Bは、例えばラッピングリボンや名刺などの名入れ印刷に利用することができる。
【0052】
本発明では、上述した以外にも種々の実施形態を採用することができる。例えば、第1実施形態では、第1センサ34が切片33を検知した後、一定時間が経過するまで昇降部材23を降下させ、一定時間が経過した時点でヘッドユニット20の搬送を開始したが、第1センサ34と切片33との位置関係によっては、第1センサ34が切片33を検知した時点でヘッドユニット20の搬送を開始してもよい。また、第1実施形態では、箔巻取ローラ36を駆動するための巻取用モータ37を設けたが、箔巻取ローラ36が箔押えローラ32に連動して回転するような機構を採用することで、巻取用モータ37を省略してもよい。さらに、第1実施形態では、固定台50の上に取付台51を設け、この取付台51に滑り止め用シート52を固着した例を挙げたが、取付台51を省略して固定台50に直接滑り止め用シート52を固着してもよい。
【0053】
また、第1実施形態では、滑り止め用シート52と被転写材53とが同じ大きさであるため、滑り止め用シート52の上に直接被転写材53を載置したが、例えば、滑り止め用シートのサイズがA4であって、被転写材が葉書や名刺のサイズである場合は、それらのサイズに対応したくり抜き穴を有するA4サイズの枠状スペーサを滑り止め用シートの上に載置し、このスペーサのくり抜き穴に被転写材を嵌め込んで箔転写を行うようにしてもよい。このようにすると、被転写材の周囲の滑り止め用シートがスペーサで覆われるので、ヘッドユニットが移動する際に箔押えローラと滑り止め用シートとが直接接触しなくなり、滑り止め用シートの摩擦力のために箔押えローラの回転が阻害されるのを回避することができる。
【0054】
また、第1実施形態では、固定台50を水平に設置する横型のダイレクト箔プリント装置を例に挙げたが、固定台50を垂直に設置する縦型のダイレクト箔プリント装置にも本発明は適用が可能である。縦型の場合は、図1のダイレクト箔プリント装置Aを90度回転した構造のものとなり、スライド部材13が垂直方向に、昇降部材23が水平方向にそれぞれ移動する。また、第1実施形態では、ダイレクト箔プリント装置と別に上位装置2を設けたが、上位装置2の機能をダイレクト箔プリント装置側に持たせてもよい。
【0055】
また、図14においては、箔剥離バー38および箔剥離ローラ39により箔剥離機構を構成した例を挙げたが、本発明の箔剥離機構はこれに限定されるものではない。例えば、箔剥離バー38の代わりにローラを用い、2つの箔剥離ローラにより箔剥離機構を構成したり、これとは逆に、箔剥離ローラ39の代わりにバーを用い、2つの箔剥離バーにより箔剥離機構を構成したりすることも可能である。さらに、箔剥離バー38や箔剥離ローラ39の位置を調節できる調節機構を設けてもよい。
【0056】
また、図15の第2実施形態においては、箔剥離機構が設けられていないが、第1実施形態と同様に、サーマルヘッド112と箔押えローラ111との間に箔剥離機構を設けることは可能であり、このようにすることで、被転写材120に転写された文字や図形の画質を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】本発明の第1実施形態に係るダイレクト箔プリント装置を示す概略構造図である。
【図2】ホットスタンプ箔の断面図である。
【図3】ダイレクト箔プリント装置の電気ブロック図である。
【図4】箔転写を行う場合の手順を説明する図である。
【図5】同手順を説明する図である。
【図6】同手順を説明する図である。
【図7】同手順を説明する図である。
【図8】同手順を説明する図である。
【図9】同手順を説明する図である。
【図10】同手順を説明する図である。
【図11】同手順を説明する図である。
【図12】同手順を説明する図である。
【図13】同手順を表したフローチャートである。
【図14】第1実施形態の他の例を示す要部拡大図である。
【図15】本発明の第2実施形態に係るダイレクト箔プリント装置を示す概略構造図である。
【図16】同ダイレクト箔プリント装置による箔転写を説明する図である。
【符号の説明】
【0058】
10 電動スライダ
11 第1モータ
12 リードスクリュー
13 スライド部材
20,100 ヘッドユニット
21 第2モータ
23 昇降部材
24 取付部材
30,112 サーマルヘッド
31,32,110,111 箔押えローラ
35,102 箔供給ローラ
36,106 箔巻取ローラ
38 箔剥離バー
39 箔剥離ローラ
40,113 ホットスタンプ箔
50 固定台
51,130 取付台
52 滑り止め用シート
53,120 被転写材
A ダイレクト箔プリント装置(電動式)
B ダイレクト箔プリント装置(手動式)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
サーマルヘッドと、このサーマルヘッドにより被転写材へ転写されるホットスタンプ箔が巻回された箔供給ローラと、前記箔供給ローラから供給されて転写が終了したホットスタンプ箔を巻き取る箔巻取ローラと、前記箔供給ローラから箔巻取ローラへ至るホットスタンプ箔を前記被転写材に対して押える箔押えローラとを有するヘッドユニットを備え、
前記箔押えローラでホットスタンプ箔を被転写材に対して押えた状態で、前記ヘッドユニットを移動させることにより、前記箔押えローラがヘッドユニットの動きと連動して回転し、この箔押えローラの回転により前記箔供給ローラから箔巻取ローラへホットスタンプ箔が送られるようにしたことを特徴とするダイレクト箔プリント装置。
【請求項2】
請求項1に記載のダイレクト箔プリント装置において、
前記被転写材が載置される支持部を備え、この支持部の上面に滑り止め用シートが設けられていることを特徴とするダイレクト箔プリント装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載のダイレクト箔プリント装置において、
前記サーマルヘッドと、当該サーマルヘッドに対し巻取側に位置する箔押えローラとの間に、サーマルヘッドを通過したホットスタンプ箔を被転写材から剥離して前記箔押えローラに導く箔剥離機構を設けたことを特徴とするダイレクト箔プリント装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2007−190902(P2007−190902A)
【公開日】平成19年8月2日(2007.8.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−185242(P2006−185242)
【出願日】平成18年7月5日(2006.7.5)
【出願人】(503456821)日本エキュマテック株式会社 (7)
【Fターム(参考)】